棚卸支援システム及び棚卸支援プログラム
【課題】
コンピュータ端末で使用される外部接続機器において、その外部接続機器の使用状況に応じて棚卸の必要性を判定することによって、棚卸を支援するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続して使用されている端末から、端末において外部接続機器が着脱されたことを示す着脱情報を取得し、取得した着脱情報から、特定の外部接続機器について、所定時間内においてどのような使われ方をしたのかを示す使用情報を生成する。そして、生成した使用情報から、その外部接続機器について棚卸の必要性があるかどうかを判定する。
コンピュータ端末で使用される外部接続機器において、その外部接続機器の使用状況に応じて棚卸の必要性を判定することによって、棚卸を支援するシステムを提供することを目的とする。
【解決手段】
管理サーバは、ネットワークに接続して使用されている端末から、端末において外部接続機器が着脱されたことを示す着脱情報を取得し、取得した着脱情報から、特定の外部接続機器について、所定時間内においてどのような使われ方をしたのかを示す使用情報を生成する。そして、生成した使用情報から、その外部接続機器について棚卸の必要性があるかどうかを判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ端末で使用される外部接続機器の管理に関し、特に外部接続機器の棚卸を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータ端末を使用する場合には、USBメモリやプリンター等の外部接続機器が使用されることが多い。しかし、企業や学校等といった多数のコンピュータ端末を使用する環境においては、そこで利用される外部接続機器の数も膨大なものとなる。そのため、企業等においては外部接続機器の紛失を防止するために、定期的に外部接続機器の所在管理(以下、「棚卸」という。)を行うことが必要となる。
【0003】
企業等における棚卸は、特定の作業管理責任者を定めてその管理責任者が中心になって行うという形式で行われることが多い。しかし、外部接続機器は取り扱いが容易であり、貸し借りや外部への持ち出しがなされるため、紛失などが発生してしまう。そのため、定期的に全ての外部接続機器に対して棚卸を行う必要があり、管理責任者や棚卸を行う作業者の作業負担が大きくなるという問題がある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、メモリーカードを使用した機器のユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報と予め定めておいたメモリーカードの管理者であるユーザ情報とを比較し、現在そのメモリーカードを使用しているユーザが管理者であるかどうかを判定するという技術がある。この技術において、個々のメモリーカードごとに管理者となるユーザ情報を予め登録し、メモリーカードのユーザの使用状況を把握することによってメモリーカードを管理するという手段が用いられている。これにより管理者は、それぞれのメモリーカードに対して、管理者以外の使用の履歴を容易に確認することできる。この技術を棚卸作業に用いることにより、管理者の作業負担を軽減することができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−46878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術を用いると、メモリーカードの管理者が予め登録されているため、管理者以外の使用の履歴を確認することができ、どのように使用されているかを把握することができる。しかし、メモリーカードの紛失を防止するためには、管理者が管理者以外の使用の履歴を全てのメモリーカードに対して確認する作業が必要となるため、メモリーカードの使用状況を把握することが出来るようになったとしても、管理するメモリーカードの数が多くなれば確認に時間がかかることとなり、結局棚卸に関する管理責任者の作業負担は増大してしまうことになる。さらに、特許文献1の技術を用いたシステム以外の場所で使用された場合には、使用の履歴を把握することができない。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、コンピュータ端末で使用される外部接続機器(記憶媒体等も含む)における使用状況を利用して、外部接続機器の棚卸が必要性であるかを判定することにより、棚卸を支援するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、着脱情報に基づいて外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えている。
【0009】
本発明のように構成することにより、端末から取得した着脱情報に基づいて、外部接続機器が端末において着脱されたのかを把握することができる。さらに、着脱情報に基づいて生成される使用情報を用いて、その外部接続機器が紛失する危険性について判定することができる。これにより、外部接続機器の使用状況に応じて棚卸の必要性がある外部接続機器を自動的に判定することができ、棚卸を支援するシステムを提供することが可能となる。
【0010】
本発明における外部接続機器とは、端末本体に対して外部から接続する形で使用し、端末の動作を補助する役割を有するもののことをいう。具体的には、USBメモリ、FD(磁気ディスク)、MO(光磁気ディスク)、CD(光ディスク)、DVD(光ディスク)又はリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体、キーボード、マウス又はスキャナ等の入力装置、ディスプレイ又はプリンター等の出力・表示装置、モデム又はルータ等の通信装置等が含まれる。上記に限らず、端末本体に対して外部から接続する形で使用する機器であればいかなるものであってもよい。
【0011】
本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、操作ログ情報に基づいて外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えているという構成としてもよい。
【0012】
本発明のように構成することにより、外部接続機器に対してどのような処理が行われたのかという情報も把握することができる。これにより、外部接続機器に対して行われた処理の内容も考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0013】
本発明における操作ログ情報とは、端末において、ユーザの操作やアプリケーションの指示による通知・要求に従って実行した処理や各種のデバイスなどに対する制御動作の履歴を示す情報のことをいう。
【0014】
本発明の棚卸支援システムにおける使用情報は、外部接続機器の着脱時刻、外部接続機器の着脱を行った端末の数、端末が外部接続機器に対して行った処理の内容及びその処理頻度、ファイル名及びデータ量のいずれか一つ以上を含み、棚卸判定部は、その使用情報を用いて外部接続機器毎に端末による使用の程度を示す活用度を算出する手段と、算出した活用度に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する手段とを有する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各外部接続機器において従来から端末によってどれだけ活用されてきたのかを把握することができ、外部接続機器に対する過去の活用度合いを考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0016】
本発明における処理内容とは、端末が外部接続機器に対して行った処理の内容を示す情報のことをいう。
【0017】
本発明における処理頻度とは、端末が外部接続機器に対して行った処理内容のうち、所定期間内において、特定の処理内容が実行された回数を示す情報のことをいう。
【0018】
本発明の棚卸支援システムは、更に、外部接続機器内に保存されているデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得部を備え、棚卸判定部は、使用情報と取得したデータ情報とを比較することにより、外部接続機器における棚卸の必要性を判定する、という構成。
【0019】
本発明におけるデータ情報とは、外部接続機器内に保存されているデータ(ファイル等)に関する情報のことをいう。例えば、ファイル保存日時又はファイル処理日時、ファイル名、ファイル数、データ容量などがある。
【0020】
本発明のように構成することにより、外部接続機器に保存されているデータに関する情報の変化を検出することにより、外部接続機器がネットワーク外に持ち出されて使用された可能性を検出することができる。これにより、ネットワーク外における外部接続機器の使用を考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0021】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0022】
さらに、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0023】
これらの棚卸支援プログラムも、上述の棚卸支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように構成された本発明によれば、棚卸を行う必要性のある外部接続機器を自動的に判定することができるため、いちいち全ての外部接続機器に対して一つずつ紛失していないか等の確認作業を行わなくてもよくなる。これにより、外部接続機器が多数ある場合であっても、必要な外部接続機器に限定して確認作業を行うことができ、棚卸に関する作業者の負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図6】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図7】本発明の着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報の一例を示す図。
【図8】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図9】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図10】本発明の端末Bの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図11】本発明の管理端末Cの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図12】本発明の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を示す図。
【図13】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図14】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図15】本発明の操作ログ情報の一例を示す図。
【図16】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図17】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図18】本発明のポイント設定テーブルの一例を示す図。
【図19】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図22】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図23】本発明のデータ情報記憶部42に記憶されているデータ情報の一例を示す図。
【図24】本発明の実施例4におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図25】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明の棚卸支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、棚卸管理サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、複数のクライアント端末B(以下、「端末B」という)及び管理者用クライアント端末(以下、「管理端末C」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0027】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0028】
図2に、管理サーバA、端末B又は管理端末Cのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0029】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0030】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0031】
端末B及び管理端末Cのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。さらに、本実施例では端末Bに外部接続機器6が接続されている。
【0032】
図3に、本発明の棚卸支援システムを構成する管理サーバA、端末B及び管理端末Cの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0033】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0034】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末B及び端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bに対する外部接続機器6の取り付け又は取り外しの情報を着脱情報として取得する着脱情報取得部11、取得した着脱情報を記憶する着脱情報記憶部12、記憶された着脱情報から特定の外部接続機器6が端末によって使用された使用状況を示す情報を生成する使用情報生成部13、生成した使用情報を記憶する使用情報記憶部14、記憶された使用情報を利用して外部接続機器6について棚卸を行う必要性を判定する棚卸判定部15、棚卸の必要性についての判定結果を通知する通知部16、外部接続機器6に関する情報を記憶している外部接続機器6情報記憶部19a、着脱情報と外部接続機器6に関する情報とから棚卸が完了したか否かを判定する棚卸完了判定部19bを備えている。
【0035】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバA及び管理端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、端末Bにおいて外部接続機器6が取り付け又は取り外しされたことを示す着脱情報を生成し管理サーバAに送信する着脱情報生成部21、管理サーバAから通知された判定結果を受信する判定結果受信部22、受信した判定結果に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部23、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部23によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0036】
管理端末Cは、ネットワークNを介して管理サーバA及び端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F30、管理サーバAから通知された判定結果を受信する判定結果受信部31、受信した判定結果に応じて管理端末Cにおける各種動作を実行する管理端末制御部32、管理端末制御部32によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0037】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0038】
着脱情報生成部21は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられた又は取り外されたことを端末制御部23から取得し、着脱情報を生成する。さらに生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0039】
上記の着脱情報とは、端末Bに対して、いつどのような外部記憶媒体が着脱されたのかということを示す情報であって、着脱を行った端末を一義的に識別することができる端末識別情報、外部接続機器6を一義的に識別することができる外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報、着脱が行われた日時を示す着脱日時、を含むものをいう。
【0040】
外部接続機器識別情報とは、外部接続機器を一義的に識別することが出来る情報であり、例えば、シリアル番号、製造番号などがある。また、予め外部接続機器内に記憶させたユニークなコードもしくは数値を用いるようにしても良い。
【0041】
着脱情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bの着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する。
【0042】
着脱情報記憶部12には、着脱情報取得部11が取得した着脱情報が記憶される。その際の記憶形式は、着脱情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末B別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、着脱情報に含まれる着脱日時を利用して、着脱情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。なお、外部接続機器6に関連付けて記憶する良いう形式やデータベースを用いた形式としても当然にかまわない。
【0043】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部から所定時間内に出力された着脱情報を抽出し、その抽出した着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、出力された着脱情報を随時抽出することによって、使用情報記憶部14に記憶されている内容をその都度更新するようにしてもかまわない。
【0044】
上記の使用情報とは、外部接続機器6に対して行われた使用の履歴を示す情報であって、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、端末B毎に着脱を行った回数(着脱回数)、端末B毎に最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、を含むものをいう。なお、使用情報に含まれる内容は、必要に応じてすべてを用いてもよいし一部のみを用いるようにしてもかまわない。
【0045】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13が着脱情報から生成した使用情報が記憶される。その際の記憶形式は、使用情報に含まれる外部接続機器6識別情報を利用して、外部接続機器6別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0046】
棚卸判定部15は、まず、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6使用情報を用いて、棚卸の必要性を判定する対象となる外部接続機器6(対象機器)を特定する。対象機器の特定方法については、管理者等のユーザによって予め指定された外部接続機器6を対象機器として特定してもよいし、使用情報記憶部14に記憶されている全ての外部接続機器6を、対象機器として特定していってもよい。
【0047】
棚卸判定部15は、次に、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報を抽出し、その使用情報を用いて、棚卸の実行が必要かどうか判定する。そして、棚卸判定部15は判定結果を通知部16に送信する。
【0048】
上記の、対象機器に対して棚卸の必要性を判定する方法には、様々な方法がある。例えば、(1)最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法、(2)着脱回数を用いて判定する方法、(3)着脱を行った端末の数を用いて判定する方法、(4)取り付けられている時間の長さを用いて判定する方法、という方法が考えられる。
【0049】
〔棚卸の必要性判定方法(1)〕
最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器が最後に使用された着脱日時(最終着脱日時)を抽出する。次に、その最終着脱日時から現在の日時までの経過時間を算出する。そして、この算出された経過時間が予め定めておいた閾値以上の場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0050】
〔棚卸の必要性判定方法(2)〕
着脱回数を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器において着脱が行われた着脱回数を抽出する。そして、この抽出した着脱回数と予め定められた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満であった対象機器について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0051】
〔棚卸の必要性判定方法(3)〕
着脱を行った端末の数を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器がどれだけの端末Bにおいて着脱が行われたのかを示す端末数を算出する。そして、この算出した着脱数と予め定められた閾値とを比較し、端末数が閾値以上であった場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0052】
〔棚卸の必要性判定方法(4)〕
上述の必要性判定方法以外の方法として、対象機器が使用された時間の長さ(対象機器が端末Bに差し込まれて使用されている時間の長さ)が、予め定められた閾値より短い場合、「棚卸の必要性あり」と判定するという方法も考えられる。この方法は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、各端末Bにおける対象機器の取り付けから取り外しまでの時間の長さを取得し、さらに、取得した時間の長さの合計値を算出し、その合計値が予め定められた閾値未満の場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0053】
なお、上述の棚卸の必要性判定方法のいずれか1を用いて判定するようにしてもよいし、2以上を組み合わせて判定するようにしてもかまわない。例えば、組み合わせて判定する際には、それぞれの判定方法によって算出された値に応じて、それぞれポイントを設定し、外部接続機器6毎にポイントの合計値を活用度として導き出し、その活用度を用いて棚卸の必要性を判定してもよい。また、さらに上述の4つの必要性判定方法に限らず、外部接続機器6の使用に関する情報を用いて棚卸の必要性を判定する方法であればいかなる手段を用いてもかまわない。
【0054】
通知部16は、棚卸判定部15によって判定された棚卸の必要性についての判定結果を、ネットワークI/F10を介して管理端末Cに対して送信する。この判定結果に関する通知は、予め定められた所定期間が経過する毎に、管理端末Cに対して送信されるという形式とすると好適である。
【0055】
上記における判定結果の通知は、棚卸が必要と判定された外部接続機器6をリストアップした情報を送信する。また、予め外部接続機器6毎に所定の端末を管理する端末として関連付けて記憶しておき(例えば、外部接続機器6の使用者を予め定めておき、その使用者を指し示す情報をその外部接続機器6の内部や、管理サーバAの内部に保存しておくなど)、外部接続機器識別情報と棚卸を実行させる端末Bの端末識別情報とを関連付けてリストアップした情報を送信するという形式としてもよい。
【0056】
上述のような、管理端末Cに判定結果の通知を送信するという形式以外にも、端末Bに対して所定のタイミングで一斉に判定結果の通知を送信するという形式にしてもよい。また、予め外部接続機器6毎に所定の端末を管理する端末として関連付けて記憶させておき、棚卸の必要性があると判定された外部接続機器6を管理している端末Bに対して、その管理している外部接続機器6についての棚卸が必要かどうかの判定結果を送信するようにしても構わない。
【0057】
判定結果受信部22は、通知部16から出力された判定結果の通知をネットワークI/F20を介して受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は、判定結果の通知を表示装置5に表示する。
【0058】
そして、判定結果の通知が表示装置5に表示された端末Bのユーザは、棚卸が必要であると判定された外部接続機器6を所持していた場合、その外部接続機器6を端末Bに取り付けることにより棚卸を実行する。なお、上述の例では、予め外部接続機器6と関連付けた端末Bに取り付けるという方法で棚卸を実行するとしたが、これに限らず、任意の端末Bに取り付けられたことを検出することで棚卸を実行するとしてもかまわない。
【0059】
判定結果受信部31は、通知部16から出力された判定結果の通知をネットワークI/F30を介して受信し、管理端末制御部32に送信する。管理端末制御部32は、判定結果の通知を表示装置5に表示する。
【0060】
管理サーバAの外部接続機器情報記憶部19aは、ネットワークNにおいて接続されている本システム内において使用される全ての外部接続機器6の識別情報と、その棚卸の実行状況が記憶されている。
【0061】
管理サーバAの棚卸完了判定部19bは、通知部16から棚卸判定部15の判定結果の通知が出力された時点から所定期間内に、着脱情報取得部11において取得した着脱情報を受け取り、外部接続機器情報記憶部19aの情報と照合して、棚卸が実行されたかどうかを判定する。次に、棚卸完了判定部19bは、棚卸完了判定結果に応じて外部接続機器情報記憶部19aの情報を随時更新する。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶されたすべての外部接続機器6について棚卸が実行されたことを検出すると、棚卸完了と判定する。また、所定期間以上棚卸が完了しない場合、棚卸完了判定部19bは、通知部16から管理端末C又は端末Bに対して、再度判定結果の通知を送信させるように構成してもよい。
【0062】
〔実施例1−処理プロセス(1)〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。また、棚卸の必要性判定方法は、(1)最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法、を用いる場合について説明する。
【0063】
端末Bの着脱情報生成部21は、端末制御部23が端末BにUSBメモリが取り付けられたことを検出すると、その情報の内容に基づき着脱情報を生成し、その生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成される着脱情報の一例を図5に示す。
【0064】
上記の着脱情報の管理サーバAへの送信タイミングの形式ついて、着脱情報生成部21は、着脱情報を生成する毎に、随時管理サーバAへ着脱情報を送信するという形式で行っている。これ以外の送信形式としては、生成した着脱情報を一定期間端末B内に記憶しておいて、所定のタイミングで記憶しておいた一定期間内の着脱情報をまとめて管理サーバAに送信するという形式が考えられる。このようにまとめて送信する場合は、端末B内に着脱情報を一時的に記憶する一時記憶部(図示せず)を備え、一時記憶部内に、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)を保存しておく。そして、一定期間毎に一時記憶部内の情報を着脱情報として管理サーバAに送信する。まとめて送信する際の着脱情報の一例を図6に示す。また、着脱情報に、外部機器接続装置毎の着脱を行った回数(着脱回数)などを含むようにしても良い。
【0065】
管理サーバAの着脱情報取得部11は、端末Bから送信された着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する(S101)。着脱情報12に記憶されている着脱情報の一例を図7に示す。
【0066】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器6識別情報と、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)とを関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0067】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0068】
上記の使用情報について、図8(a)とは異なる形式の使用情報を生成することも可能である。具体的に説明すると、図8(a)では、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った各端末Bの端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけて生成しているが、これとは異なる形式で、外部接続機器「USB−001」に対して最後に着脱を行った端末を示す最終使用端末識別情報と、最後に着脱を行った日時を示す最終着脱日時とを関連付けて使用情報を生成するという形式も考えられる。この場合において生成される使用情報の一例を、図8(b)に示す。図8(b)の形式の使用情報を生成する場合、最終使用端末または最終使用日時の移り変わりに応じて、使用情報の内容も随時更新されていくこととなる。
【0069】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S102)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図9に示す。図9は、2009年6月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0070】
棚卸判定部15は、まず、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6の中から、棚卸の必要性を判定する対象となる外部接続機器6(対象機器)を特定する(S103)。特定方法については、管理者等のユーザによって予め指定された外部接続機器6を対象機器として特定してもよいし、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6の中から一つを対象機器として自動的に特定し、その対象機器について棚卸の必要性を判定する処理が行われると、その次は別の外部接続機器6を対象機器として特定して判定を行うというような形式で、一つずつ順番に対象機器として特定していくという形式でもよい。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。
【0071】
棚卸判定部15は、次に、使用情報を用いて対象機器における最終着脱日時から現在までの経過時間を算出し、その算出した経過時間と予め定めておいた閾値とを比較し、経過時間が閾値より長い場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。判定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0072】
上記の処理を具体的に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器の最終着脱日時を抽出する。使用情報が図9の通りに記憶されていた場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」の最終着脱日時は「2009/6/30 17:30」となる。次に、この対象機器の最終着脱日時から現在までの経過時間を算出する。現在の日時を「2009/6/30 18:00」とすると、対象機器「USB−001」は「30分」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値とを比較し、閾値以上の経過時間を有する場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「480時間」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値未満なので、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0073】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、最終着脱日時は「2009/6/5 12:15」となり、経過時間は「605時間45分」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値「480時間」と比較すると、閾値以上となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合は、最終着脱日時は「2009/6/25 18:00」となり、経過時間は「120時間」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値「480時間」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0074】
上述の判定には最終着脱日時からの経過時間を算出した後で判定する方法としたが、所定の日時以降に着脱が行われているかで判定する方法も可能である。具体的には、現在の日時を「2009/6/30 18:00」とするとした場合に、所定の時間(たとえば「480時間前」の日時とすると)は「2009/6/10 18:00」を決定する。そして、その所定の時刻「2009/6/10 18:00」以降に最終の着脱が行われた外部接続機器6を「棚卸の必要なし」と判定し、所定の時刻より前に最終の着脱が行われた外部接続機器6を「棚卸の必要あり」と判定する方法である。
【0075】
通知部16は、棚卸判定部15によって判定された棚卸の必要性についての判定結果を、ネットワークI/F10を介して、端末Bまたは管理端末Cに対して送信する(S105)。
【0076】
上記の処理を具体的に説明する。端末Bに対して棚卸指示通知を送信する場合を例に説明すると、指示通知部16は、対象機器決定部15から受信した対象機器「USB−002」について「棚卸の必要性あり」とする判定結果の通知を、ネットワークI/Fを介して管理ネットワーク内に接続されている全ての端末Bに一斉に送信する。端末Bの判定結果受信部22は、ネットワークI/F20を介して当該判定結果を受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は受信した情報に基づいて、端末Bの表示装置5に当該判定結果を表示させる。その表示装置5における表示の一例を、図10に示す。
【0077】
通知部16は、ネットワークN内において使用されている全ての外部接続機器6をリストアップした一覧表上に、棚卸判定部15における判定結果に基づいて、棚卸の必要性の有無を表示する形式で管理端末Cに対して判定結果の通知を管理端末Cに送信し、管理端末Cの表示装置5に表示させることによって、ネットワークNの管理者に認識させるようにしてもよい。管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(a)に示す。
【0078】
また、指示通知部16は、棚卸判定部15において「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6のみをリストアップし、その情報を判定結果の通知として管理端末Cに送信し、管理端末Cの表示装置5に表示させることによって、ネットワークNの管理者に認識させるようにしてもよい。管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(b)に示す。
【0079】
さらに、各外部接続機器6についてその管理者を予め定めておき、その管理者が使用している端末Bの端末識別情報が各外部接続機器6の識別情報と関連付けて保存されている場合であれば、「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6とその外部接続機器6を管理する端末とをあわせてリストアップして、管理端末Cの表示装置5に表示させてもよい。この場合における管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(c)に示す。なお、「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6を使用したことがある端末をリストアップして、管理端末Cの表示装置5に表示させるという形式にすることも当然に可能である。
【0080】
外部接続機器情報記憶部19bは、通知部16から判定結果の通知が送信された後に、着脱情報取得部11において取得された着脱情報から、棚卸が実行されたかどうかを判定する。(S105)
【0081】
上記の処理を具体的に説明する。外部接続機器「USB−002」について判定結果の通知が送信された場合を例に説明すると、外部接続機器「USB−002」を所持しているユーザは、表示装置5に表示された判定結果の通知に従って、外部接続機器「USB−002」を自身の端末Bに取り付けることにより棚卸を実行する。次に、外部接続機器「USB−002」が取り付けられた端末Bの着脱情報生成部21は、その着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信し、着脱情報受信部11は取得した着脱情報を棚卸完了判定部19bに渡す。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶された外部接続機器「USB−002」の棚卸に関する情報を更新することによって棚卸完了を判定する。その時の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を、図12に示す。
【0082】
上述の実施形態とすることにより、長時間使用されていない外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高いと判定して、限定して棚卸を実行させることができる。つまり、外部接続機器6の使用状況を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【0083】
〔実施例1−処理プロセス(2)〕
次に、棚卸の必要性判定方法として(2)着脱回数を用いて判定する方法、を用いた場合における処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。
【0084】
図4のフローチャートにおける(S102)及び(S104)以外の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0085】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。次に、取得した着脱情報から当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末毎に、所定期間内にその着脱が何回行われたかの着脱回数を算出する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、及び算出した着脱回数を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する(S102)。
【0086】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bとその着脱が何回行われたかの着脱回数(ここでは取り付けが行われた回数とする)を算出する。外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」が「2回」、端末「CL−002」が「1回」、端末「CL−004」が「3回」着脱を行っていることが算出される。次に、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、着脱回数及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0087】
対象機器決定部15は、使用情報を用いて、特定した対象機器における着脱回数を抽出し、その抽出した着脱回数と予め定めておいた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満の場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。決定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0088】
上記の処理を具体的に説明する。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器の着脱回数を抽出する。使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」の着脱回数「28回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満であった場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「10回」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値以上なので、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0089】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、着脱回数「5回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値「10回」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合は、着脱回数「7回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値「10回」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0090】
上述の実施形態とすることにより、日常的にあまり使用されていない外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高いと判定して、集中的に棚卸を実行することができる。つまり、外部接続機器6の使用頻度を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【0091】
〔実施例1−処理プロセス(3)〕
次に、棚卸の必要性判定方法として(3)着脱を行った端末の数を用いて判定する方法、を用いた場合にける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。
【0092】
図4のフローチャートにおける(S102)及び(S104)以外の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0093】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。次に、取得した着脱情報から当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの端末識別情報を抽出する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、及びその外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する(S102)。
【0094】
上述の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bに関する端末識別情報を抽出すると、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報及び端末識別情報を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0095】
対象機器決定部15は、使用情報を用いて、特定した対象機器を用いて着脱を行った端末Bの数を算出し、その算出した端末数と予め定めておいた閾値とを比較し、端末数が閾値以上の場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。決定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0096】
上記の処理を具体的に説明する。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器を用いて着脱を行った端末数を算出する。使用情報が図9の通りに記憶されていた場合、対象機器である「USB−001」は端末「CL−001」・「CL−002」・「CL−004」によって着脱されているので、「3台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値とを比較し、端末数が閾値以上であった場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「4台」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値未満なので、「棚卸の必要性なし」と判断され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0097】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、着脱を行ったのは端末「CL−003」なので「1台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値「4台」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合、着脱を行ったのは端末「CL−005」・「CL−006」・「CL−007」・「CL−008」・「CL−009」なので「5台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値「4台」と比較すると、閾値以上となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0098】
上述の実施形態とすることにより、日常的に多数の端末によって使いまわしされている外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされる可能性が高いと判定して、集中的に棚卸を実行することができる。つまり、外部接続機器6の使用者の数を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【実施例2】
【0099】
〔実施例2−構成〕
次に、図13の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0100】
本発明の棚卸支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部17、取得した操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部18を備え、棚卸判定部15の内部に、使用情報を用いて外部接続機器6ごとに活用されている度合いを示す活用度を算出する活用度算出手段15a、生成した活用度に基づいて外部接続機器6ごとに棚卸の必要性を判定する棚卸判定部15bを備え、端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を生成する操作ログ情報生成部24、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0101】
本実施例は、操作ログ情報に基づいて使用情報を生成し、その使用情報に基づいて特定の外部接続機器6における活用度を算出し、その活用度に基づいて当該外部接続機器6の棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0102】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、詳細な説明を省略する。
【0103】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23から、端末Bにおいて行われた操作を検出し、操作ログ情報を生成する。さらに生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバに送信する。
【0104】
上記の操作ログ情報とは、例えば端末Bの入力装置4を用いてユーザにより操作された内容を示す情報、端末Bにおいて実行される又は実行された内容であって、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容(操作内容)、処理対象情報、格納場所及び外部接続機器識別情報等をふくむものをいう。
【0105】
さらに、端末識別情報とは、端末を一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、端末のシリアル番号、製造番号、MACアドレス、IPアドレス、任意のユニークな数字・コード・名称等が端末識別情報として用いられる。
【0106】
さらに、ユーザ識別情報とは、端末を使用するユーザを一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、ユーザの氏名・部署名・社員番号名や、任意のユニークな数字・コード・名称等がユーザ識別情報として用いられる。
【0107】
さらに、処理内容とは、端末において実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等による制御のことをいう。より具体的には、キー入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部接続機器6の着脱、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、上書き保存、ファイル名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、IPアドレス変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0108】
さらに、処理対象情報とは、処理内容に従って実行される対象のことをいう。より具体的には、操作された外部接続機器識別情報、実行されたファイルの識別情報(ファイル名、フォルダ名等)、操作されたアプリケーション名等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0109】
操作ログ情報取得部17は、ネットワークNに接続されている端末Bの操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する。
【0110】
操作ログ情報記憶部18には、操作ログ情報記憶部17が取得した操作ログ情報が記憶される。その際の操作ログ情報の記憶形式は、操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、操作ログ情報に含まれる日時情報を利用して、操作ログ情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。
【0111】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部から所定期間内の操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報、処理内容及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した操作ログ情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0112】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出する。次に、抽出した使用情報に含まれる当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末数、外部接続機器6に対して行われた処理内容及びその処理頻度を抽出する。そして、抽出した情報に基づいて、各外部接続機器6の活用度を算出し、算出した活用度を判定手段15bに送信する。
【0113】
判定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった外部接続機器6を棚卸が必要な外部接続機器6として判定する。そして、判定手段15bは、判定した外部接続機器6の情報を通知部16に送信する。
【0114】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図13の機能ブロック図及び図14のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。
【0115】
図14のフローチャートにおける(S203)、(S206)及び(S207)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0116】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23が実行した制御を検出すると、その検出した情報の内容に基づき操作ログ情報を生成し、その生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0117】
管理サーバAの操作ログ情報取得部17は、端末Bから送信された操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する(S201)。記憶される操作ログ情報の一例を図15に示す。
【0118】
上記の図15は、一定期間内において生成された操作ログ情報の一例をまとめて示したものであり、実際は端末Bで操作が行われる都度操作ログ情報は生成される。図15に示した操作ログ情報の一例では、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容、処理対象情報及び格納場所が一つの操作ログ情報として関連付けられて生成されることとしている。
【0119】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部18に記憶されている操作ログ情報から、所定時間内に外部接続機器6に対して処理が行われたことを示す操作ログ情報を取得する。さらに、取得した操作ログ情報から、処理が行われた外部接続機器6を示す外部接続機器識別情報、外部接続機器6に対して処理を行った端末Bを示す端末識別情報、外部接続機器6に対して行われた処理の内容を示す処理情報を抽出し、これらの情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0120】
上記の処理を具体的に説明すると、操作ログ情報が図15のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 10:30」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの情報を抽出する。ここでは、外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」の1台が着脱を行っていることが抽出される。
【0121】
次に、外部接続機器「USB−001」に対して行われた所定の操作を示す処理内容を抽出する。ここでは、所定の処理(処理種別)を「ファイル移動」・「ファイルコピー」・「ファイル削除」・「上書き保存」の4種類とし、その4種類の処理種別が何回行われたかという情報を算出するという場合を例に説明する。外部接続機器「USB−001」内に保存されているファイルに対しては、処理種別「ファイル移動」が「1回」、処理種別「上書き保存」が「2回」行われているということが算出される。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、処理内容(処理種別及び処理頻度)を関連付けた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図16に示す。
【0122】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S202)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図17に示す。図17は、2009年4月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0123】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、(S203)によって特定された対象機器の使用情報を抽出し、その対象機器における活用度を算出し(S204)、算出した活用度を判定手段15bに送信する。
【0124】
上記の処理を具体的に説明する。まず、活用度算出手段15aの内部には、予めポイント設定テーブル(図示せず)が設けられており、使用情報記憶部14から抽出される情報に応じたポイントが予め設定されている。ポイント設定テーブルの一例を、図18に示す。
【0125】
次に、活用度算出手段15aは、使用情報が図17のとおりに記憶されていた場合、対象機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」の3台が特定されるため「15ポイント」となる。次に、対象機器「USB−001」に対して行われた処理内容は、「ファイル移動」が「11回」、「ファイルコピー」が「2回」、「ファイル削除」が「1回」、「上書き保存」が「14回」なので、「55ポイント」となる。よって対象機器「USB−001」の活用度は「15+55」で「70ポイント」となる。
【0126】
判定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した対象機器の活用度と予め定めておいた閾値とを比較し、活用度が閾値以上の場合、対象機器に対して「棚卸の必要性あり」と判定し(S205)、対象機器に関する情報と判定した結果を通知部16に送信する。
【0127】
上記の処理を具体的に説明する。判定手段15bは、対象機器「USB−001」の活用度「70ポイント」と予め定められた閾値とを比較する。ここで、閾値が「50ポイント」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値以上であるため、対象機器「USB−001」は「棚卸の必要性あり」と判定される。
【0128】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6を使用した端末の数に加えて、外部接続機器6に対して行われた処理内容を考慮した判定が可能となる。つまり、日常的に多数の端末によって使いまわしされている外部接続機器6であって、さらにデータが多数保存されている可能性のある外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされると被害が大きくなる可能性があると判定して、集中的に棚卸を実行させることができる。
【実施例3】
【0129】
〔実施例3−構成〕
次に、図19の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1及び実施例2と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0130】
本発明の棚卸支援システムの第三実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bに接続されている外部接続機器6に記憶されているデータに関する情報を取得するデータ情報取得部42を備え、端末Bの内部に、端末Bに接続されている外部接続機器6のデータ保存40の中に保存されているデータに関する情報を生成し管理サーバAに送信するデータ情報生成部41を備えているという点において、実施例2の実施形態と異なっている。
【0131】
本実施例は、外部接続機器6の中に保存されているデータを示すデータ情報と使用情報との違いを検出し、その外部接続機器6内のデータに変更が加えられていることを判定する。このことにより、その外部接続機器6がネットワーク外に持ち出されて、その内部に保存されているデータに変更が加えられている可能性を検出することができる。つまり、外部接続機器6のデータ情報(実際に保存されているデータの内容)と使用情報(システム内で更新したデータの内容)との違いを調べることで、社外やネットワーク外への持ち出し使用の有無に応じて棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0132】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部又は動作については、詳細な説明を省略する。
【0133】
データ保存部40は、端末Bの操作に基づき外部接続機器6へ保存されることになった特定のデータを取得し、外部接続機器6内に保存する。
【0134】
データ情報生成部41は、データ保存部40に保存されているデータの内容を示すデータ情報を生成し、生成したデータ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0135】
上記のデータ情報とは、外部接続機器6内に保存されているデータの内容に関する情報のことをいう。例えば、ファイル保存日時又はファイル処理日時、ファイル名、ファイル数、データ用量などがあるがこれらに限らず、外部接続機器6に保存されているデータから取得できるデータの内容を示す情報であればいかなるものであってもよい。また、外部接続機器6内に保存されているデータの内、最終の更新日時(最終のファイル保存日時または最終のファイル処理日時)を含めるようにしてもかまわない。
【0136】
データ情報取得部42は、端末Bに接続されている外部接続機器6内のデータ情報生成部41から、ネットワークI/F10を介してデータ情報を取得し、棚卸判定部15に送信する。
【0137】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部から特定の外部接続機器6に対して行われた操作を示す操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器6識別情報、端末識別情報、処理内容及び処理対象情報から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した操作ログ情報(特に操作内容が外部接続機器6にデータの書き込みや出力を示す場合)に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0138】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報と、データ情報取得部42から取得した外部接続機器6内に保存されているデータの内容を示すデータ情報とを比較し、両者の内容に違いがあるかどうかを検出する。両者の内容に違いが検出された場合、その対象機器となる外部接続機器6について「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0139】
上記のデータ情報と使用情報との比較及び判定は、データ情報と使用情報の両方が共通に保有している様々な情報を利用することができる。例えば、(1)ファイル名を利用する方法、(2)ファイルに対する処理日時を利用する方法、(3)ファイル数を利用する方法、(4)データ量を利用する方法、という方法が考えられる。
【0140】
〔比較判定方法(1)〕
ファイル名を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理対象情報(ファイル名)を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル名を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0141】
〔比較判定方法(2)〕
ファイルに対する処理日時を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理日時(ファイル処理日時)を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル処理日時を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0142】
なお、上述に記載したファイルに対する処理日時とは、ファイルの生成日時、更新日時、閲覧日時などのファイルに対して行われた操作を示す日時であり、処理に応じて必要な日時を使用するとよい。
【0143】
また、使用情報から最終のファイル処理日時を抽出し、データ情報に含まれる最終のファイル処理日時を抽出し、それぞれの最終のファイル処理日時同士を比較することで同様の判定を行うことも可能である。この場合、データ情報に含まれる最終のファイル処理日時が使用情報に含まれるファイル処理日時よりも後であった場合に、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定することができる。
【0144】
〔比較判定方法(3)〕
ファイル数を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報を用いて、外部接続機器6内に保存されていると予測されるファイル数を算出する。次に、データ情報記憶部42から取得したデータ情報から、実際に外部接続機器6内に保存されているファイル数を算出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0145】
〔比較判定方法(4)〕
データ量を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理対象(ファイル名)毎のデータ量を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル名毎のデータ量を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。また、上記の方法以外にも、外部接続機器6内に記憶されているファイル全体のデータ量を算出して比較するという方法を用いてもよい。
【0146】
なお、上述の比較判定方法のいずれか1を用いて判定するようにしてもよいし、2以上を組み合わせて判定するようにしてもかまわない。また、さらに上述の4つの必要性判定方法に限らず、使用情報及びデータ情報の両者に共通して含まれている情報を用いて棚卸の必要性を判定する方法であればいかなる手段を用いてもかまわない。
【0147】
上述の判定方法では、データ情報と使用情報が不一致であった場合には「棚卸の必要あり」と判定したが、データ情報と使用情報との比較が不一致となった回数が所定の回数以上であった場合に「棚卸の必要あり」と判定するようにしてもかまわない。これによって、頻繁に持ち出している場合に棚卸が必要と判定し、そうでない場合は「棚卸の必要なし」と判定するといった判定が出来るようになる。
【0148】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図19の機能ブロック図及び図20のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用し、対象機器として外部接続機器「USB−001」が選択された場合について説明する。また、比較判定方法として(1)ファイル名を利用する方法を用いた場合を例に説明する。
【0149】
図20のフローチャートにおける(S301)、(S303)、(S306)及び(S307)の動作については、〔実施例2−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0150】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部18に記憶されている操作ログ情報から、所定時間内に外部接続機器6に対して処理が行われたことを示す操作ログ情報を取得する。さらに、取得した操作ログ情報から、処理が行われた外部接続機器6を示す外部接続機器識別情報、外部接続機器6に対して処理を行った端末Bを示す端末識別情報、外部接続機器6に対して行われた処理の内容を示す処理内容及び処理対象情報、処理内容を行った日時情報等を抽出し、これらの情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0151】
上記の処理を具体的に説明すると、操作ログ情報が図15のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 10:30」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの情報を抽出する。ここでは、外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」の1台が着脱を行っていることが抽出される。
【0152】
次に、外部接続機器「USB−001」に対して行われた所定の操作を示す処理内容を抽出する。ここでは、所定の処理(処理種別)を「ファイル移動」・「ファイルコピー」・「ファイル削除」・「上書き保存」の4種類とし、その4種類の処理種別が行われた処理対象識別情報と最新処理日時を取得する場合を例に説明する。外部接続機器「USB−001」内に保存されているファイル「顧客情報.xls」に対して、処理種別「ファイル移動」が「1回」、処理種別「上書き保存」が「2回」行われているということが抽出できる。そして、上記の外部接続機器識別情報、処理対象情報、処理内容(処理種別、処理頻度及び最新処理日時)を関連付けた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図21に示す。
【0153】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報に関連付けて記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S302)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図22に示す。図22は、2009年6月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0154】
端末Bに接続されている外部接続機器「USB−001」のデータ保存部40は、端末Bによって移動又はコピーされたデータを保存する。
【0155】
データ情報生成部41は、データ保存部40に保存されているデータの内容からデータ情報を生成し、管理サーバBに送信する。生成されたデータ情報の一例を、図23に示す。
【0156】
データ情報取得部42は、データ情報生成部41において生成された外部接続機器「USB−001」のデータ情報を、ネットワークI/F10を介して取得し(S304)、取得したデータ情報を棚卸判定部15に送信する。
【0157】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報と、データ情報取得部42から取得したデータ情報とを比較し、違いがあるかどうかを検出する(S305)。
【0158】
上記の処理を具体的に説明する。対象機器である外部接続機器「USB−001」に関する使用情報が図22の通りに保存されていた場合、外部接続機器「USB−001」に保存されていることが予測されるファイルは、「顧客情報.xls」及び「価格一覧表.xls」の二種類であるということが分かる。次に、取得した外部接続機器「USB−001」のデータ情報が図23の通りであった場合、実際に保存されているファイルは、「顧客情報.xls」、「見積書.doc」及び「ミーティング結果.txt」の三種類であるということが分かる。この両者を比較した結果、「価格一覧表.xls」が削除され、新たに「見積書.doc」及び「ミーティング結果.txt」の二種類のファイルが追加されているということが分かるため、使用情報とデータ情報との間に違いがあるということが検出される。
【0159】
棚卸判定部15は、使用情報とデータ情報との間に違いか検出できるかどうかに応じて、棚卸の必要性を判定する(S306)。上述の例の場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0160】
上述の実施例では、比較判定方法として(1)ファイル名を利用する方法を用いた場合について説明したが、その他(2)ファイルに対する処理日時を利用する方法、(3)ファイル数を利用する方法、(4)データ量を利用する方法、についても、同様の処理方法にて比較判定を行う。
【0161】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6の内部に保存されているデータに対して変更が加えられているか否かを考慮した判定が可能となる。つまり、外部接続機器6がネットワーク外に持ち出されて、その内部に保存されているデータの内容に変更が加えられている危険性を判定し、その危険性を加味した棚卸の必要性判定が可能となる。
【実施例4】
【0162】
〔実施例4−構成〕
次に、図24の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第四実施形態について説明する。なお、前述の実施例1から実施例3と同一の構成部には同一の符号を付しており、また、前述の実施例1から実施例3と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0163】
本発明の棚卸支援システムの第四実施形態は、端末Bの内部に、端末Bにおいて生成された操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部18、記憶された操作ログ情報から使用情報を生成して外部接続機器6に送信する使用情報生成部13を備え、端末Bに接続されている外部接続機器6の内部に、端末Bから取得した使用情報を記憶する使用情報記憶部14を備え、管理サーバAの内部に、外部接続機器6内に記憶された使用情報を取得する使用情報取得部14bを備えているという点において、実施例3の実施形態と異なっている。
【0164】
本実施例は、端末Bの内部で使用情報を生成し、その使用情報を外部接続機器6内に記憶しておき、管理サーバAでは、外部接続機器6から取得したデータ情報と使用情報とに基づいて棚卸の必要性を判定するという構成になっている。つまり、外部接続機器から取得される情報(データ情報、使用情報)のみを用いて、その外部接続機器の棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0165】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、前述の実施例1から実施例3と同様の動作を行う構成部については、その詳細な説明を省略する。
【0166】
操作ログ情報記憶部18は、端末B内の操作ログ情報生成部24において生成された操作ログ情報を記憶する。
【0167】
使用情報生成部13は、端末B内の操作ログ情報記憶部18に記憶された操作ログ情報を用いて、端末Bに接続されている外部接続機器6に対して行われた操作を示す操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器6識別情報、端末識別情報、処理内容及び処理対象情報から使用情報を生成する。さらに、生成した使用情報を、外部接続機器6内にある使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、生成した使用情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。なお、上述では操作ログ情報を用いて使用情報を生成すると記載したが、データ情報生成部13から外部接続機器6の取り付け時のデータ情報を取得し、そのデータ情報に対して操作ログ情報を用いて更新することによって使用情報を生成するようにしてもかまわない。
【0168】
使用情報取得部14bは、端末Bに接続されている外部接続機器6の内部にある使用情報記憶部14に記憶されている使用情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。そして、取得した使用情報を棚卸判定部15に送信する。
【0169】
棚卸判定部15は、データ情報取得部42から取得した外部接続機器6内に実際に保存されているデータの内容を示すデータ情報と、使用情報取得部14bから取得した端末Bにおける操作ログ情報から生成された外部接続機器6内に保存されていると推定されるデータのデータ情報とを比較し、両者の内容に違いがあるかどうかを検出する。両者の内容に違いが検出された場合、その対象機器となる外部接続機器6について「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0170】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAは、外部接続機器6内から取得できる情報のみによって棚卸の必要性を判定することができる。つまり、管理サーバAの内部で使用情報を生成する必要がなくなるため、管理サーバAにおける処理を軽減することができるという効果がある。
【実施例5】
【0171】
次に、図25の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第五実施形態について説明する。なお、前述実施例1から実施例4と同一の構成部には同一の符号を付しており、また、上述の実施例1から実施例4と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0172】
本発明の棚卸支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、外部接続機器6の保存情報記憶部44内に保存されている保存情報を更新する保存情報更新部43と、保存情報記憶部44内の保存情報とデータ情報生成部41から取得したデータ情報とを比較する保存情報比較部45と、を備え、外部接続機器6の内部に、前回の使用時(着脱時)に外部接続機器6内に保存されていたデータに関する保存情報を記憶する保存情報記憶部43を備えているという点において、上述の実施形態と異なっている。
【0173】
上述の保存情報とは、ネットワークN内に属する端末Bにおいて外部接続機器6が使用されたことによって、外部接続機器6内に保存されたデータの内容に関する情報のことをいう。つまり、データ情報が外部接続機器6のデータ保存部40に保存されている実際のデータの内容を示す情報であるに対し、保存情報は、ネットワークN内に属する端末Bの操作によって外部接続機器6に保存されることとなったデータの内容を示す情報である。なお、保存情報に含まれる情報は、データ情報と同じとすると好適である。
【0174】
本実施例は、外部接続機器6が端末Bに取り付けられたときに、前回の着脱時(使用時)において当該外部接続機器6内に保存されていたデータに関する保存情報と、今回の取り付け時における外部接続機器6内に保存されているデータに関するデータ情報とを比較する。その比較の結果を着脱情報として管理サーバSに送信する。そして、管理サーバAは、取得した着脱情報に含まれる比較結果を用いて、棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0175】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、前述の実施例と同様の動作を行う構成部については、その詳細な説明を省略する。
【0176】
保存情報比較部45は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられると、データ情報生成部41から取得したデータ情報と外部接続機器6内の保存情報記憶部43に記憶された保存情報とを比較する。そして、比較の結果を着脱情報生成部21に通知する。
【0177】
着脱情報生成部21は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられたことを取得し、保存情報比較部45から取得した比較結果を含めた着脱情報を生成する。そして、生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0178】
保存情報更新部43は、外部接続機器6のデータ保存部40に保存されているデータの更新が行われたことを端末制御部23から取得すると、データ情報生成部41で生成されたデータ情報を外部接続機器6内の保存情報記憶部43に記憶する。なお、データ情報生成部から取得するデータ情報は、更新後の情報であっても良いし、更新される前の情報を一時記憶部(図示せず)に記憶しておき、その記憶されたデータ情報を更新された内容を用いて更新後のデータ情報を生成して保存情報記憶部43に記憶させるようにしてもかまわない。
【0179】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている保存情報の比較結果を含む着脱情報を取得し、外部接続機器6ごとに保存情報の比較結果の一致または不一致の回数を集計した値を含む使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。なお、本実施形態では、一致または不一致の回数としたが、回数に変えて外部接続機器6の取り付け回数に対する一致または不一致の割合を集計値とするようにしてもかまわない。
【0180】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14から保存情報の比較結果の集計値を含む使用情報を取得し、その集計値が所定の閾値以上であった対象機器について、ネットワーク外での使用頻度が高いとし、紛失等の可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0181】
本実施形態のように構成することによって、管理サーバAにおける処理を軽減できるという効果がある。
【実施例6】
【0182】
次に、本発明の棚卸支援システムの第四実施形態について説明する。前述の各実施例における実施形態では、着脱情報又は操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用することにより、各外部接続機器6において棚卸の必要性を判断していた。しかし、本実施形態では、操作ログ情報に含まれている「端末Bを使用しているユーザを識別するユーザ識別情報」を用いることにより、各外部接続機器6における棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0183】
本実施形態における棚卸支援システムは、外部接続機器6を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、前記端末において実行した処理の内容を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器6が所定時間においてユーザによって使用された状況を示す使用状況を生成する使用状況生成部と、前記外部接続機器6の使用情報に基づいて、当該外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えている。
【0184】
さらに、前記棚卸判定部は、前記使用情報を用いて、前期外部接続機器6が端末を使用するユーザによって使用された程度を示す活用度を算出する活用度算出手段と、前記算出した活用度に基づいて、前記外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定手段と、を有している。
【0185】
本実施形態における構成は、前述の各実施形態において利用していた端末識別情報を、ユーザ識別情報に代えることにより実現可能である。
【0186】
本実施例では、操作ログ情報の中に含まれているユーザ識別情報を利用するという処理方法について説明したが、着脱情報の中に予めユーザ識別情報が含まれているという形式も考えられる。着脱情報の中にユーザ識別情報が含まれていた場合、本実施例において取得する情報が着脱情報であったとしても、本実施例における処理を行うことが可能とする。
【0187】
本実施形態とすることにより、外部接続機器6に対する棚卸の必要性について、ユーザ間における外部接続機器6の使用状況に応じて判定することができるため、より直接的に外部接続機器6の紛失の可能性を考慮に入れた棚卸の必要性判定が可能になる。
【0188】
本実施例では、操作ログ情報に含まれるユーザ識別情報を用いてユーザ間における外部接続機器6の使用状況に応じた判定ができるとしたが、着脱情報にユーザ識別情報を含める方法を用いても当然にかまわない。
【符号の説明】
【0189】
A:管理サーバ
B:端末
C:管理端末
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
6:外部接続機器
10:ネットワークI/F
11:着脱情報取得部
12:着脱情報記憶部
13:使用情報生成部
14:使用情報記憶部
14b:使用情報取得部
15:棚卸判定部
15a:活用度算出手段
15b:判定手段
16:通知部
17:操作ログ情報取得部
18:操作ログ情報記憶部
19a:外部接続機器情報記憶部
19b:棚卸完了判定部
20:ネットワークI/F
21:着脱情報生成部
22:判定結果受信部
23:端末制御部
24:操作ログ情報生成部
30:ネットワークI/F
31:判定結果受信部
32:管理端末制御部
40:データ保存部
41:データ情報生成部
42:データ情報取得部
43:保存情報更新部
44:保存情報記憶部
45:保存情報比較部
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンピュータ端末で使用される外部接続機器の管理に関し、特に外部接続機器の棚卸を支援する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、コンピュータ端末を使用する場合には、USBメモリやプリンター等の外部接続機器が使用されることが多い。しかし、企業や学校等といった多数のコンピュータ端末を使用する環境においては、そこで利用される外部接続機器の数も膨大なものとなる。そのため、企業等においては外部接続機器の紛失を防止するために、定期的に外部接続機器の所在管理(以下、「棚卸」という。)を行うことが必要となる。
【0003】
企業等における棚卸は、特定の作業管理責任者を定めてその管理責任者が中心になって行うという形式で行われることが多い。しかし、外部接続機器は取り扱いが容易であり、貸し借りや外部への持ち出しがなされるため、紛失などが発生してしまう。そのため、定期的に全ての外部接続機器に対して棚卸を行う必要があり、管理責任者や棚卸を行う作業者の作業負担が大きくなるという問題がある。
【0004】
上記の問題を解決する手段として、メモリーカードを使用した機器のユーザ情報を取得し、取得したユーザ情報と予め定めておいたメモリーカードの管理者であるユーザ情報とを比較し、現在そのメモリーカードを使用しているユーザが管理者であるかどうかを判定するという技術がある。この技術において、個々のメモリーカードごとに管理者となるユーザ情報を予め登録し、メモリーカードのユーザの使用状況を把握することによってメモリーカードを管理するという手段が用いられている。これにより管理者は、それぞれのメモリーカードに対して、管理者以外の使用の履歴を容易に確認することできる。この技術を棚卸作業に用いることにより、管理者の作業負担を軽減することができる。(特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−46878号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術を用いると、メモリーカードの管理者が予め登録されているため、管理者以外の使用の履歴を確認することができ、どのように使用されているかを把握することができる。しかし、メモリーカードの紛失を防止するためには、管理者が管理者以外の使用の履歴を全てのメモリーカードに対して確認する作業が必要となるため、メモリーカードの使用状況を把握することが出来るようになったとしても、管理するメモリーカードの数が多くなれば確認に時間がかかることとなり、結局棚卸に関する管理責任者の作業負担は増大してしまうことになる。さらに、特許文献1の技術を用いたシステム以外の場所で使用された場合には、使用の履歴を把握することができない。
【0007】
本発明は、上記従来技術の問題点を解消することを課題とする。具体的には、コンピュータ端末で使用される外部接続機器(記憶媒体等も含む)における使用状況を利用して、外部接続機器の棚卸が必要性であるかを判定することにより、棚卸を支援するシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、着脱情報に基づいて外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えている。
【0009】
本発明のように構成することにより、端末から取得した着脱情報に基づいて、外部接続機器が端末において着脱されたのかを把握することができる。さらに、着脱情報に基づいて生成される使用情報を用いて、その外部接続機器が紛失する危険性について判定することができる。これにより、外部接続機器の使用状況に応じて棚卸の必要性がある外部接続機器を自動的に判定することができ、棚卸を支援するシステムを提供することが可能となる。
【0010】
本発明における外部接続機器とは、端末本体に対して外部から接続する形で使用し、端末の動作を補助する役割を有するもののことをいう。具体的には、USBメモリ、FD(磁気ディスク)、MO(光磁気ディスク)、CD(光ディスク)、DVD(光ディスク)又はリムーバブルハードディスク等の外部記憶媒体、キーボード、マウス又はスキャナ等の入力装置、ディスプレイ又はプリンター等の出力・表示装置、モデム又はルータ等の通信装置等が含まれる。上記に限らず、端末本体に対して外部から接続する形で使用する機器であればいかなるものであってもよい。
【0011】
本発明の棚卸支援システムは、外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、操作ログ情報に基づいて外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えているという構成としてもよい。
【0012】
本発明のように構成することにより、外部接続機器に対してどのような処理が行われたのかという情報も把握することができる。これにより、外部接続機器に対して行われた処理の内容も考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0013】
本発明における操作ログ情報とは、端末において、ユーザの操作やアプリケーションの指示による通知・要求に従って実行した処理や各種のデバイスなどに対する制御動作の履歴を示す情報のことをいう。
【0014】
本発明の棚卸支援システムにおける使用情報は、外部接続機器の着脱時刻、外部接続機器の着脱を行った端末の数、端末が外部接続機器に対して行った処理の内容及びその処理頻度、ファイル名及びデータ量のいずれか一つ以上を含み、棚卸判定部は、その使用情報を用いて外部接続機器毎に端末による使用の程度を示す活用度を算出する手段と、算出した活用度に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する手段とを有する、という構成としてもよい。
【0015】
本発明のように構成することにより、各外部接続機器において従来から端末によってどれだけ活用されてきたのかを把握することができ、外部接続機器に対する過去の活用度合いを考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0016】
本発明における処理内容とは、端末が外部接続機器に対して行った処理の内容を示す情報のことをいう。
【0017】
本発明における処理頻度とは、端末が外部接続機器に対して行った処理内容のうち、所定期間内において、特定の処理内容が実行された回数を示す情報のことをいう。
【0018】
本発明の棚卸支援システムは、更に、外部接続機器内に保存されているデータに関するデータ情報を取得するデータ情報取得部を備え、棚卸判定部は、使用情報と取得したデータ情報とを比較することにより、外部接続機器における棚卸の必要性を判定する、という構成。
【0019】
本発明におけるデータ情報とは、外部接続機器内に保存されているデータ(ファイル等)に関する情報のことをいう。例えば、ファイル保存日時又はファイル処理日時、ファイル名、ファイル数、データ容量などがある。
【0020】
本発明のように構成することにより、外部接続機器に保存されているデータに関する情報の変化を検出することにより、外部接続機器がネットワーク外に持ち出されて使用された可能性を検出することができる。これにより、ネットワーク外における外部接続機器の使用を考慮に入れて棚卸の必要性を判定することが可能となる。
【0021】
また、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0022】
さらに、本発明のプログラムを端末に読み込ませて実行することで、上述の本発明を実現させることも可能である。つまり、端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、外部接続機器の使用情報に基づいて、その外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラムとして構成してもよい。
【0023】
これらの棚卸支援プログラムも、上述の棚卸支援システムと同様の作用効果を伴うものであり、上述した種々の特徴構成を備えることもできる。
【発明の効果】
【0024】
上述のように構成された本発明によれば、棚卸を行う必要性のある外部接続機器を自動的に判定することができるため、いちいち全ての外部接続機器に対して一つずつ紛失していないか等の確認作業を行わなくてもよくなる。これにより、外部接続機器が多数ある場合であっても、必要な外部接続機器に限定して確認作業を行うことができ、棚卸に関する作業者の負担を軽減することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明のシステム構成の一例を示す概念図。
【図2】本発明の管理サーバのハードウェア構成の一例を示す概念図。
【図3】本発明の実施例1におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図4】本発明の実施例1における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図5】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図6】本発明の着脱情報の一例を示す図。
【図7】本発明の着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報の一例を示す図。
【図8】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図9】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図10】本発明の端末Bの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図11】本発明の管理端末Cの表示装置5で表示する画像の一例を示すイメージ図。
【図12】本発明の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を示す図。
【図13】本発明の実施例2におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図14】本発明の実施例2における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図15】本発明の操作ログ情報の一例を示す図。
【図16】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図17】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図18】本発明のポイント設定テーブルの一例を示す図。
【図19】本発明の実施例3におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図20】本発明の実施例3における処理プロセスの一例を示すフローチャート。
【図21】本発明の使用情報の一例を示す図。
【図22】本発明の使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を示す図。
【図23】本発明のデータ情報記憶部42に記憶されているデータ情報の一例を示す図。
【図24】本発明の実施例4におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【図25】本発明の実施例5におけるシステム構成の一例を示す機能ブロック図。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0026】
〔実施例1−構成〕
以下、図面を用いて本発明の実施形態を説明する。図1に、本発明の棚卸支援システムの全体構成の一例を概念的に示す。本発明は図1に示すように、棚卸管理サーバA(以下、「管理サーバA」という)が、複数のクライアント端末B(以下、「端末B」という)及び管理者用クライアント端末(以下、「管理端末C」という)と、通信ネットワークN(以下、「ネットワークN」という)を介して接続されるという形で構成されている。
【0027】
ネットワークNは、企業や学校等の限られた施設内において情報を物理的に送るケーブルと、LANスイッチやハブ等でなる中継機器を備えたCSMA/CD(Carrier Sense Multiple Access With Collision Detection)方式のイーサネット(Ethernet)(商標)型のLANとして構成されたものであるが、このネットワークNとしてイーサネット型のLAN以外に、インターネットの技術を用いたイントラネットで構築されたものや、WAN(Wide Area Network)の技術によって構築されるものでもよい。
【0028】
図2に、管理サーバA、端末B又は管理端末Cのハードウェア構成の一例を概念的に示す。
【0029】
管理サーバAは、プログラムの演算処理を実行するCPU等の演算装置1と、情報を記憶するRAMやハードディスク等の記憶装置2と、演算装置1の処理結果や記憶装置2に記憶する情報をインターネットやLAN等のネットワークを介して送受信する通信装置3とを少なくとも有している。端末上で実現する各機能(各手段)は、その処理を実行する手段(プログラムやモジュール等)が演算装置1に読み込まれることでその処理が実行される。各機能は、記憶装置2に記憶した情報をその処理において使用する場合には、該当する情報を当該記憶装置2から読み出し、読み出した情報を適宜、演算装置1における処理に用いる。
【0030】
管理サーバAは、必要に応じてキーボード、マウス又はテンキー等の入力装置4と、ディスプレイ(画面)等の表示装置5を備えた構成としてもよい。また、管理サーバAは、複数の端末又はサーバにその機能が分散配置されていてもよい。
【0031】
端末B及び管理端末Cのハードウェア構成も管理サーバAとほぼ同様で、図2に示したとおり、演算装置1、記憶装置2、通信装置3、入力装置4及び表示装置5を有している。さらに、本実施例では端末Bに外部接続機器6が接続されている。
【0032】
図3に、本発明の棚卸支援システムを構成する管理サーバA、端末B及び管理端末Cの機能ブロック図を示す。本発明における各構成部及び各手段は、その機能が論理的に区別されているのみであって、物理上あるいは事実上同一の領域を為していてもよい。
【0033】
また、図3は、本発明において必要となる最小限度の機器、構成部及び手段等のみを記載しており、その他の機器、構成部及び手段等についてはその記載を省略する。
【0034】
管理サーバAは、ネットワークNを介して端末B及び端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F10、端末Bに対する外部接続機器6の取り付け又は取り外しの情報を着脱情報として取得する着脱情報取得部11、取得した着脱情報を記憶する着脱情報記憶部12、記憶された着脱情報から特定の外部接続機器6が端末によって使用された使用状況を示す情報を生成する使用情報生成部13、生成した使用情報を記憶する使用情報記憶部14、記憶された使用情報を利用して外部接続機器6について棚卸を行う必要性を判定する棚卸判定部15、棚卸の必要性についての判定結果を通知する通知部16、外部接続機器6に関する情報を記憶している外部接続機器6情報記憶部19a、着脱情報と外部接続機器6に関する情報とから棚卸が完了したか否かを判定する棚卸完了判定部19bを備えている。
【0035】
端末Bは、ネットワークNを介して管理サーバA及び管理端末Cと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F20、端末Bにおいて外部接続機器6が取り付け又は取り外しされたことを示す着脱情報を生成し管理サーバAに送信する着脱情報生成部21、管理サーバAから通知された判定結果を受信する判定結果受信部22、受信した判定結果に応じて端末Bにおける各種動作を実行する端末制御部23、端末Bに対して情報を入力する入力装置4、端末制御部23によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0036】
管理端末Cは、ネットワークNを介して管理サーバA及び端末Bと様々な情報を送受信するためのネットワークI/F30、管理サーバAから通知された判定結果を受信する判定結果受信部31、受信した判定結果に応じて管理端末Cにおける各種動作を実行する管理端末制御部32、管理端末制御部32によって指示された情報を表示する表示装置5を備えている。
【0037】
以下、図3に記載した本発明を構成する機能ブロック図に基づいて、各構成部の動作について説明する。
【0038】
着脱情報生成部21は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられた又は取り外されたことを端末制御部23から取得し、着脱情報を生成する。さらに生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0039】
上記の着脱情報とは、端末Bに対して、いつどのような外部記憶媒体が着脱されたのかということを示す情報であって、着脱を行った端末を一義的に識別することができる端末識別情報、外部接続機器6を一義的に識別することができる外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報、着脱が行われた日時を示す着脱日時、を含むものをいう。
【0040】
外部接続機器識別情報とは、外部接続機器を一義的に識別することが出来る情報であり、例えば、シリアル番号、製造番号などがある。また、予め外部接続機器内に記憶させたユニークなコードもしくは数値を用いるようにしても良い。
【0041】
着脱情報取得部11は、ネットワークNに接続されている端末Bの着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する。
【0042】
着脱情報記憶部12には、着脱情報取得部11が取得した着脱情報が記憶される。その際の記憶形式は、着脱情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末B別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、着脱情報に含まれる着脱日時を利用して、着脱情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。なお、外部接続機器6に関連付けて記憶する良いう形式やデータベースを用いた形式としても当然にかまわない。
【0043】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部から所定時間内に出力された着脱情報を抽出し、その抽出した着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、出力された着脱情報を随時抽出することによって、使用情報記憶部14に記憶されている内容をその都度更新するようにしてもかまわない。
【0044】
上記の使用情報とは、外部接続機器6に対して行われた使用の履歴を示す情報であって、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、端末B毎に着脱を行った回数(着脱回数)、端末B毎に最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、を含むものをいう。なお、使用情報に含まれる内容は、必要に応じてすべてを用いてもよいし一部のみを用いるようにしてもかまわない。
【0045】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13が着脱情報から生成した使用情報が記憶される。その際の記憶形式は、使用情報に含まれる外部接続機器6識別情報を利用して、外部接続機器6別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。
【0046】
棚卸判定部15は、まず、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6使用情報を用いて、棚卸の必要性を判定する対象となる外部接続機器6(対象機器)を特定する。対象機器の特定方法については、管理者等のユーザによって予め指定された外部接続機器6を対象機器として特定してもよいし、使用情報記憶部14に記憶されている全ての外部接続機器6を、対象機器として特定していってもよい。
【0047】
棚卸判定部15は、次に、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報を抽出し、その使用情報を用いて、棚卸の実行が必要かどうか判定する。そして、棚卸判定部15は判定結果を通知部16に送信する。
【0048】
上記の、対象機器に対して棚卸の必要性を判定する方法には、様々な方法がある。例えば、(1)最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法、(2)着脱回数を用いて判定する方法、(3)着脱を行った端末の数を用いて判定する方法、(4)取り付けられている時間の長さを用いて判定する方法、という方法が考えられる。
【0049】
〔棚卸の必要性判定方法(1)〕
最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器が最後に使用された着脱日時(最終着脱日時)を抽出する。次に、その最終着脱日時から現在の日時までの経過時間を算出する。そして、この算出された経過時間が予め定めておいた閾値以上の場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0050】
〔棚卸の必要性判定方法(2)〕
着脱回数を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器において着脱が行われた着脱回数を抽出する。そして、この抽出した着脱回数と予め定められた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満であった対象機器について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0051】
〔棚卸の必要性判定方法(3)〕
着脱を行った端末の数を用いて判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている対象機器に関する使用情報から、対象機器がどれだけの端末Bにおいて着脱が行われたのかを示す端末数を算出する。そして、この算出した着脱数と予め定められた閾値とを比較し、端末数が閾値以上であった場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0052】
〔棚卸の必要性判定方法(4)〕
上述の必要性判定方法以外の方法として、対象機器が使用された時間の長さ(対象機器が端末Bに差し込まれて使用されている時間の長さ)が、予め定められた閾値より短い場合、「棚卸の必要性あり」と判定するという方法も考えられる。この方法は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、各端末Bにおける対象機器の取り付けから取り外しまでの時間の長さを取得し、さらに、取得した時間の長さの合計値を算出し、その合計値が予め定められた閾値未満の場合、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0053】
なお、上述の棚卸の必要性判定方法のいずれか1を用いて判定するようにしてもよいし、2以上を組み合わせて判定するようにしてもかまわない。例えば、組み合わせて判定する際には、それぞれの判定方法によって算出された値に応じて、それぞれポイントを設定し、外部接続機器6毎にポイントの合計値を活用度として導き出し、その活用度を用いて棚卸の必要性を判定してもよい。また、さらに上述の4つの必要性判定方法に限らず、外部接続機器6の使用に関する情報を用いて棚卸の必要性を判定する方法であればいかなる手段を用いてもかまわない。
【0054】
通知部16は、棚卸判定部15によって判定された棚卸の必要性についての判定結果を、ネットワークI/F10を介して管理端末Cに対して送信する。この判定結果に関する通知は、予め定められた所定期間が経過する毎に、管理端末Cに対して送信されるという形式とすると好適である。
【0055】
上記における判定結果の通知は、棚卸が必要と判定された外部接続機器6をリストアップした情報を送信する。また、予め外部接続機器6毎に所定の端末を管理する端末として関連付けて記憶しておき(例えば、外部接続機器6の使用者を予め定めておき、その使用者を指し示す情報をその外部接続機器6の内部や、管理サーバAの内部に保存しておくなど)、外部接続機器識別情報と棚卸を実行させる端末Bの端末識別情報とを関連付けてリストアップした情報を送信するという形式としてもよい。
【0056】
上述のような、管理端末Cに判定結果の通知を送信するという形式以外にも、端末Bに対して所定のタイミングで一斉に判定結果の通知を送信するという形式にしてもよい。また、予め外部接続機器6毎に所定の端末を管理する端末として関連付けて記憶させておき、棚卸の必要性があると判定された外部接続機器6を管理している端末Bに対して、その管理している外部接続機器6についての棚卸が必要かどうかの判定結果を送信するようにしても構わない。
【0057】
判定結果受信部22は、通知部16から出力された判定結果の通知をネットワークI/F20を介して受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は、判定結果の通知を表示装置5に表示する。
【0058】
そして、判定結果の通知が表示装置5に表示された端末Bのユーザは、棚卸が必要であると判定された外部接続機器6を所持していた場合、その外部接続機器6を端末Bに取り付けることにより棚卸を実行する。なお、上述の例では、予め外部接続機器6と関連付けた端末Bに取り付けるという方法で棚卸を実行するとしたが、これに限らず、任意の端末Bに取り付けられたことを検出することで棚卸を実行するとしてもかまわない。
【0059】
判定結果受信部31は、通知部16から出力された判定結果の通知をネットワークI/F30を介して受信し、管理端末制御部32に送信する。管理端末制御部32は、判定結果の通知を表示装置5に表示する。
【0060】
管理サーバAの外部接続機器情報記憶部19aは、ネットワークNにおいて接続されている本システム内において使用される全ての外部接続機器6の識別情報と、その棚卸の実行状況が記憶されている。
【0061】
管理サーバAの棚卸完了判定部19bは、通知部16から棚卸判定部15の判定結果の通知が出力された時点から所定期間内に、着脱情報取得部11において取得した着脱情報を受け取り、外部接続機器情報記憶部19aの情報と照合して、棚卸が実行されたかどうかを判定する。次に、棚卸完了判定部19bは、棚卸完了判定結果に応じて外部接続機器情報記憶部19aの情報を随時更新する。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶されたすべての外部接続機器6について棚卸が実行されたことを検出すると、棚卸完了と判定する。また、所定期間以上棚卸が完了しない場合、棚卸完了判定部19bは、通知部16から管理端末C又は端末Bに対して、再度判定結果の通知を送信させるように構成してもよい。
【0062】
〔実施例1−処理プロセス(1)〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。また、棚卸の必要性判定方法は、(1)最後に着脱が行われてから経過した時間を用いて判定する方法、を用いる場合について説明する。
【0063】
端末Bの着脱情報生成部21は、端末制御部23が端末BにUSBメモリが取り付けられたことを検出すると、その情報の内容に基づき着脱情報を生成し、その生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。生成される着脱情報の一例を図5に示す。
【0064】
上記の着脱情報の管理サーバAへの送信タイミングの形式ついて、着脱情報生成部21は、着脱情報を生成する毎に、随時管理サーバAへ着脱情報を送信するという形式で行っている。これ以外の送信形式としては、生成した着脱情報を一定期間端末B内に記憶しておいて、所定のタイミングで記憶しておいた一定期間内の着脱情報をまとめて管理サーバAに送信するという形式が考えられる。このようにまとめて送信する場合は、端末B内に着脱情報を一時的に記憶する一時記憶部(図示せず)を備え、一時記憶部内に、外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報、外部接続機器識別情報、外部接続機器6の取り付け又は取り外しを示す着脱操作情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)を保存しておく。そして、一定期間毎に一時記憶部内の情報を着脱情報として管理サーバAに送信する。まとめて送信する際の着脱情報の一例を図6に示す。また、着脱情報に、外部機器接続装置毎の着脱を行った回数(着脱回数)などを含むようにしても良い。
【0065】
管理サーバAの着脱情報取得部11は、端末Bから送信された着脱情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した着脱情報を着脱情報記憶部12に記憶する(S101)。着脱情報12に記憶されている着脱情報の一例を図7に示す。
【0066】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器6識別情報と、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)とを関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0067】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0068】
上記の使用情報について、図8(a)とは異なる形式の使用情報を生成することも可能である。具体的に説明すると、図8(a)では、外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った各端末Bの端末識別情報及び最新着脱日時を関連づけて生成しているが、これとは異なる形式で、外部接続機器「USB−001」に対して最後に着脱を行った端末を示す最終使用端末識別情報と、最後に着脱を行った日時を示す最終着脱日時とを関連付けて使用情報を生成するという形式も考えられる。この場合において生成される使用情報の一例を、図8(b)に示す。図8(b)の形式の使用情報を生成する場合、最終使用端末または最終使用日時の移り変わりに応じて、使用情報の内容も随時更新されていくこととなる。
【0069】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S102)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図9に示す。図9は、2009年6月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0070】
棚卸判定部15は、まず、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6の中から、棚卸の必要性を判定する対象となる外部接続機器6(対象機器)を特定する(S103)。特定方法については、管理者等のユーザによって予め指定された外部接続機器6を対象機器として特定してもよいし、使用情報記憶部14に記憶された外部接続機器6の中から一つを対象機器として自動的に特定し、その対象機器について棚卸の必要性を判定する処理が行われると、その次は別の外部接続機器6を対象機器として特定して判定を行うというような形式で、一つずつ順番に対象機器として特定していくという形式でもよい。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。
【0071】
棚卸判定部15は、次に、使用情報を用いて対象機器における最終着脱日時から現在までの経過時間を算出し、その算出した経過時間と予め定めておいた閾値とを比較し、経過時間が閾値より長い場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。判定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0072】
上記の処理を具体的に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器の最終着脱日時を抽出する。使用情報が図9の通りに記憶されていた場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」の最終着脱日時は「2009/6/30 17:30」となる。次に、この対象機器の最終着脱日時から現在までの経過時間を算出する。現在の日時を「2009/6/30 18:00」とすると、対象機器「USB−001」は「30分」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値とを比較し、閾値以上の経過時間を有する場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「480時間」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値未満なので、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0073】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、最終着脱日時は「2009/6/5 12:15」となり、経過時間は「605時間45分」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値「480時間」と比較すると、閾値以上となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合は、最終着脱日時は「2009/6/25 18:00」となり、経過時間は「120時間」と算出される。そして、この算出した経過時間と予め定めた閾値「480時間」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0074】
上述の判定には最終着脱日時からの経過時間を算出した後で判定する方法としたが、所定の日時以降に着脱が行われているかで判定する方法も可能である。具体的には、現在の日時を「2009/6/30 18:00」とするとした場合に、所定の時間(たとえば「480時間前」の日時とすると)は「2009/6/10 18:00」を決定する。そして、その所定の時刻「2009/6/10 18:00」以降に最終の着脱が行われた外部接続機器6を「棚卸の必要なし」と判定し、所定の時刻より前に最終の着脱が行われた外部接続機器6を「棚卸の必要あり」と判定する方法である。
【0075】
通知部16は、棚卸判定部15によって判定された棚卸の必要性についての判定結果を、ネットワークI/F10を介して、端末Bまたは管理端末Cに対して送信する(S105)。
【0076】
上記の処理を具体的に説明する。端末Bに対して棚卸指示通知を送信する場合を例に説明すると、指示通知部16は、対象機器決定部15から受信した対象機器「USB−002」について「棚卸の必要性あり」とする判定結果の通知を、ネットワークI/Fを介して管理ネットワーク内に接続されている全ての端末Bに一斉に送信する。端末Bの判定結果受信部22は、ネットワークI/F20を介して当該判定結果を受信し、端末制御部23に送信する。端末制御部23は受信した情報に基づいて、端末Bの表示装置5に当該判定結果を表示させる。その表示装置5における表示の一例を、図10に示す。
【0077】
通知部16は、ネットワークN内において使用されている全ての外部接続機器6をリストアップした一覧表上に、棚卸判定部15における判定結果に基づいて、棚卸の必要性の有無を表示する形式で管理端末Cに対して判定結果の通知を管理端末Cに送信し、管理端末Cの表示装置5に表示させることによって、ネットワークNの管理者に認識させるようにしてもよい。管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(a)に示す。
【0078】
また、指示通知部16は、棚卸判定部15において「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6のみをリストアップし、その情報を判定結果の通知として管理端末Cに送信し、管理端末Cの表示装置5に表示させることによって、ネットワークNの管理者に認識させるようにしてもよい。管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(b)に示す。
【0079】
さらに、各外部接続機器6についてその管理者を予め定めておき、その管理者が使用している端末Bの端末識別情報が各外部接続機器6の識別情報と関連付けて保存されている場合であれば、「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6とその外部接続機器6を管理する端末とをあわせてリストアップして、管理端末Cの表示装置5に表示させてもよい。この場合における管理端末Cの表示装置5における表示の一例を、図11(c)に示す。なお、「棚卸の必要性あり」と判定された外部接続機器6を使用したことがある端末をリストアップして、管理端末Cの表示装置5に表示させるという形式にすることも当然に可能である。
【0080】
外部接続機器情報記憶部19bは、通知部16から判定結果の通知が送信された後に、着脱情報取得部11において取得された着脱情報から、棚卸が実行されたかどうかを判定する。(S105)
【0081】
上記の処理を具体的に説明する。外部接続機器「USB−002」について判定結果の通知が送信された場合を例に説明すると、外部接続機器「USB−002」を所持しているユーザは、表示装置5に表示された判定結果の通知に従って、外部接続機器「USB−002」を自身の端末Bに取り付けることにより棚卸を実行する。次に、外部接続機器「USB−002」が取り付けられた端末Bの着脱情報生成部21は、その着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信し、着脱情報受信部11は取得した着脱情報を棚卸完了判定部19bに渡す。そして、棚卸完了判定部19bは、外部接続機器情報記憶部19aに記憶された外部接続機器「USB−002」の棚卸に関する情報を更新することによって棚卸完了を判定する。その時の外部接続機器情報記憶部19aに記憶されている情報の一例を、図12に示す。
【0082】
上述の実施形態とすることにより、長時間使用されていない外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高いと判定して、限定して棚卸を実行させることができる。つまり、外部接続機器6の使用状況を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【0083】
〔実施例1−処理プロセス(2)〕
次に、棚卸の必要性判定方法として(2)着脱回数を用いて判定する方法、を用いた場合における処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。
【0084】
図4のフローチャートにおける(S102)及び(S104)以外の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0085】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。次に、取得した着脱情報から当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末毎に、所定期間内にその着脱が何回行われたかの着脱回数を算出する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、その外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報及び最新の着脱が行われた日時(最新着脱日時)、及び算出した着脱回数を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する(S102)。
【0086】
上記の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定期間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bとその着脱が何回行われたかの着脱回数(ここでは取り付けが行われた回数とする)を算出する。外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」が「2回」、端末「CL−002」が「1回」、端末「CL−004」が「3回」着脱を行っていることが算出される。次に、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った最新着脱日時(ここでは最新の取り付けが行われた日時とする)を抽出すると、端末「CL−001」が「2009/6/11 15:25」、端末「CL−002」が「2009/6/11 16:46」、端末「CL−004」が「2009/6/11 16:13」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、着脱回数及び最新着脱日時を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0087】
対象機器決定部15は、使用情報を用いて、特定した対象機器における着脱回数を抽出し、その抽出した着脱回数と予め定めておいた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満の場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。決定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0088】
上記の処理を具体的に説明する。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器の着脱回数を抽出する。使用情報が図9のとおりに記憶されていた場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」の着脱回数「28回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値とを比較し、着脱回数が閾値未満であった場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「10回」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値以上なので、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0089】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、着脱回数「5回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値「10回」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合は、着脱回数「7回」が抽出される。そして、この抽出した着脱回数と予め定めた閾値「10回」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0090】
上述の実施形態とすることにより、日常的にあまり使用されていない外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされている可能性が高いと判定して、集中的に棚卸を実行することができる。つまり、外部接続機器6の使用頻度を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【0091】
〔実施例1−処理プロセス(3)〕
次に、棚卸の必要性判定方法として(3)着脱を行った端末の数を用いて判定する方法、を用いた場合にける処理プロセスの一例を、図3の機能ブロック図及び図4のフローチャート等を用いて説明する。
【0092】
図4のフローチャートにおける(S102)及び(S104)以外の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0093】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている着脱情報から、特定の外部接続機器6に対する所定期間内における着脱情報を取得する。次に、取得した着脱情報から当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの端末識別情報を抽出する。そして、着脱情報に含まれる外部接続機器識別情報、及びその外部接続機器6の着脱を行った端末Bの端末識別情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する(S102)。
【0094】
上述の処理を具体的に説明する。着脱情報が図7のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 17:00」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、各端末が外部接続機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bに関する端末識別情報を抽出すると、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」となる。そして、上記の外部接続機器識別情報及び端末識別情報を関連づけた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図8(a)に示す。
【0095】
対象機器決定部15は、使用情報を用いて、特定した対象機器を用いて着脱を行った端末Bの数を算出し、その算出した端末数と予め定めておいた閾値とを比較し、端末数が閾値以上の場合、「棚卸の必要性あり」と判定する(S104)。決定した対象機器の情報は通知部16に送信される。
【0096】
上記の処理を具体的に説明する。ここでは、「USB−001」が対象機器として特定された場合を例に説明する。まず、棚卸判定部15は、対象機器を用いて着脱を行った端末数を算出する。使用情報が図9の通りに記憶されていた場合、対象機器である「USB−001」は端末「CL−001」・「CL−002」・「CL−004」によって着脱されているので、「3台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値とを比較し、端末数が閾値以上であった場合「棚卸の必要性あり」と判定する。ここで、閾値が「4台」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値未満なので、「棚卸の必要性なし」と判断され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0097】
また、同様にして外部接続機器「USB−002」・「USB−003」が対象機器として特定された場合の処理についても説明する。外部接続機器「USB−002」が対象機器として特定された場合、着脱を行ったのは端末「CL−003」なので「1台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値「4台」と比較すると、閾値未満となるため、「棚卸の必要性なし」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。外部接続機器「USB−003」が対象機器として特定された場合、着脱を行ったのは端末「CL−005」・「CL−006」・「CL−007」・「CL−008」・「CL−009」なので「5台」と算出される。そして、この算出した端末数と予め定めた閾値「4台」と比較すると、閾値以上となるため、「棚卸の必要性あり」と判定され、その判定結果は通知部16に送信される。
【0098】
上述の実施形態とすることにより、日常的に多数の端末によって使いまわしされている外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされる可能性が高いと判定して、集中的に棚卸を実行することができる。つまり、外部接続機器6の使用者の数を考慮した棚卸の必要性の判定が可能となる。
【実施例2】
【0099】
〔実施例2−構成〕
次に、図13の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第二実施形態について説明する。なお、実施例1と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0100】
本発明の棚卸支援システムの第二実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を取得する操作ログ情報取得部17、取得した操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部18を備え、棚卸判定部15の内部に、使用情報を用いて外部接続機器6ごとに活用されている度合いを示す活用度を算出する活用度算出手段15a、生成した活用度に基づいて外部接続機器6ごとに棚卸の必要性を判定する棚卸判定部15bを備え、端末Bの内部に、端末Bにおいて実行された処理の履歴を示す操作ログ情報を生成する操作ログ情報生成部24、を備えているという点において、実施例1の実施形態と異なっている。
【0101】
本実施例は、操作ログ情報に基づいて使用情報を生成し、その使用情報に基づいて特定の外部接続機器6における活用度を算出し、その活用度に基づいて当該外部接続機器6の棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0102】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1と同様の構成部又は同様の動作については、詳細な説明を省略する。
【0103】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23から、端末Bにおいて行われた操作を検出し、操作ログ情報を生成する。さらに生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバに送信する。
【0104】
上記の操作ログ情報とは、例えば端末Bの入力装置4を用いてユーザにより操作された内容を示す情報、端末Bにおいて実行される又は実行された内容であって、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容(操作内容)、処理対象情報、格納場所及び外部接続機器識別情報等をふくむものをいう。
【0105】
さらに、端末識別情報とは、端末を一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、端末のシリアル番号、製造番号、MACアドレス、IPアドレス、任意のユニークな数字・コード・名称等が端末識別情報として用いられる。
【0106】
さらに、ユーザ識別情報とは、端末を使用するユーザを一義的に識別することができる情報のことであり、例えば、ユーザの氏名・部署名・社員番号名や、任意のユニークな数字・コード・名称等がユーザ識別情報として用いられる。
【0107】
さらに、処理内容とは、端末において実行された内容であって、ミドルウェアまたはOS等において処理されるアプリケーションやハードウェア等による制御のことをいう。より具体的には、キー入力、ポインティングデバイスの操作(ボタン押下、移動など)、外部接続機器6の着脱、ファイル操作(作成、削除、コピー、移動、上書き保存、ファイル名変更等)、アプリケーション操作(起動、終了等)、ドライブの追加・削除・検知、IPアドレス変更、記憶媒体の書き込み、印刷、クリップボードへのコピー等を示す情報がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0108】
さらに、処理対象情報とは、処理内容に従って実行される対象のことをいう。より具体的には、操作された外部接続機器識別情報、実行されたファイルの識別情報(ファイル名、フォルダ名等)、操作されたアプリケーション名等がある。なお、これらは一例であって限定されるものではない。
【0109】
操作ログ情報取得部17は、ネットワークNに接続されている端末Bの操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する。
【0110】
操作ログ情報記憶部18には、操作ログ情報記憶部17が取得した操作ログ情報が記憶される。その際の操作ログ情報の記憶形式は、操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用して、端末別に関連付けて記憶するという形式にすると好適である。さらに、操作ログ情報に含まれる日時情報を利用して、操作ログ情報を取得した順に時系列的に記憶するという形式にしてもよい。
【0111】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部から所定期間内の操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器識別情報、端末識別情報、処理内容及び着脱日時から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した操作ログ情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0112】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、特定の外部接続機器6の使用情報を抽出する。次に、抽出した使用情報に含まれる当該外部接続機器6に対して着脱を行った端末数、外部接続機器6に対して行われた処理内容及びその処理頻度を抽出する。そして、抽出した情報に基づいて、各外部接続機器6の活用度を算出し、算出した活用度を判定手段15bに送信する。
【0113】
判定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した各端末の活用度を比較し、活用度が一番高かった外部接続機器6を棚卸が必要な外部接続機器6として判定する。そして、判定手段15bは、判定した外部接続機器6の情報を通知部16に送信する。
【0114】
〔実施例2−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図13の機能ブロック図及び図14のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用した場合を例に説明する。
【0115】
図14のフローチャートにおける(S203)、(S206)及び(S207)の動作については、〔実施例1−処理プロセス(1)〕と同様のため、その説明を省略する。
【0116】
操作ログ情報生成部24は、端末制御部23が実行した制御を検出すると、その検出した情報の内容に基づき操作ログ情報を生成し、その生成した操作ログ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0117】
管理サーバAの操作ログ情報取得部17は、端末Bから送信された操作ログ情報をネットワークI/F10を介して取得し、取得した操作ログ情報を操作ログ情報記憶部18に記憶する(S201)。記憶される操作ログ情報の一例を図15に示す。
【0118】
上記の図15は、一定期間内において生成された操作ログ情報の一例をまとめて示したものであり、実際は端末Bで操作が行われる都度操作ログ情報は生成される。図15に示した操作ログ情報の一例では、端末識別情報、ユーザ識別情報、日時情報、処理内容、処理対象情報及び格納場所が一つの操作ログ情報として関連付けられて生成されることとしている。
【0119】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部18に記憶されている操作ログ情報から、所定時間内に外部接続機器6に対して処理が行われたことを示す操作ログ情報を取得する。さらに、取得した操作ログ情報から、処理が行われた外部接続機器6を示す外部接続機器識別情報、外部接続機器6に対して処理を行った端末Bを示す端末識別情報、外部接続機器6に対して行われた処理の内容を示す処理情報を抽出し、これらの情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0120】
上記の処理を具体的に説明すると、操作ログ情報が図15のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 10:30」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの情報を抽出する。ここでは、外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」の1台が着脱を行っていることが抽出される。
【0121】
次に、外部接続機器「USB−001」に対して行われた所定の操作を示す処理内容を抽出する。ここでは、所定の処理(処理種別)を「ファイル移動」・「ファイルコピー」・「ファイル削除」・「上書き保存」の4種類とし、その4種類の処理種別が何回行われたかという情報を算出するという場合を例に説明する。外部接続機器「USB−001」内に保存されているファイルに対しては、処理種別「ファイル移動」が「1回」、処理種別「上書き保存」が「2回」行われているということが算出される。そして、上記の外部接続機器識別情報、端末識別情報、処理内容(処理種別及び処理頻度)を関連付けた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図16に示す。
【0122】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報毎に記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S202)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図17に示す。図17は、2009年4月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0123】
活用度算出手段15aは、使用情報記憶部14に記憶された使用情報のうち、(S203)によって特定された対象機器の使用情報を抽出し、その対象機器における活用度を算出し(S204)、算出した活用度を判定手段15bに送信する。
【0124】
上記の処理を具体的に説明する。まず、活用度算出手段15aの内部には、予めポイント設定テーブル(図示せず)が設けられており、使用情報記憶部14から抽出される情報に応じたポイントが予め設定されている。ポイント設定テーブルの一例を、図18に示す。
【0125】
次に、活用度算出手段15aは、使用情報が図17のとおりに記憶されていた場合、対象機器「USB−001」に対して着脱を行った端末Bは、端末「CL−001」、端末「CL−002」、端末「CL−004」の3台が特定されるため「15ポイント」となる。次に、対象機器「USB−001」に対して行われた処理内容は、「ファイル移動」が「11回」、「ファイルコピー」が「2回」、「ファイル削除」が「1回」、「上書き保存」が「14回」なので、「55ポイント」となる。よって対象機器「USB−001」の活用度は「15+55」で「70ポイント」となる。
【0126】
判定手段15bは、活用度算出手段15aから取得した対象機器の活用度と予め定めておいた閾値とを比較し、活用度が閾値以上の場合、対象機器に対して「棚卸の必要性あり」と判定し(S205)、対象機器に関する情報と判定した結果を通知部16に送信する。
【0127】
上記の処理を具体的に説明する。判定手段15bは、対象機器「USB−001」の活用度「70ポイント」と予め定められた閾値とを比較する。ここで、閾値が「50ポイント」と定められていた場合、対象機器「USB−001」は閾値以上であるため、対象機器「USB−001」は「棚卸の必要性あり」と判定される。
【0128】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6を使用した端末の数に加えて、外部接続機器6に対して行われた処理内容を考慮した判定が可能となる。つまり、日常的に多数の端末によって使いまわしされている外部接続機器6であって、さらにデータが多数保存されている可能性のある外部接続機器6について、紛失や外部への持ち出しがなされると被害が大きくなる可能性があると判定して、集中的に棚卸を実行させることができる。
【実施例3】
【0129】
〔実施例3−構成〕
次に、図19の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第三実施形態について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同一の構成部には同一の符号を付しており、実施例1及び実施例2と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0130】
本発明の棚卸支援システムの第三実施形態は、管理サーバAの内部に、端末Bに接続されている外部接続機器6に記憶されているデータに関する情報を取得するデータ情報取得部42を備え、端末Bの内部に、端末Bに接続されている外部接続機器6のデータ保存40の中に保存されているデータに関する情報を生成し管理サーバAに送信するデータ情報生成部41を備えているという点において、実施例2の実施形態と異なっている。
【0131】
本実施例は、外部接続機器6の中に保存されているデータを示すデータ情報と使用情報との違いを検出し、その外部接続機器6内のデータに変更が加えられていることを判定する。このことにより、その外部接続機器6がネットワーク外に持ち出されて、その内部に保存されているデータに変更が加えられている可能性を検出することができる。つまり、外部接続機器6のデータ情報(実際に保存されているデータの内容)と使用情報(システム内で更新したデータの内容)との違いを調べることで、社外やネットワーク外への持ち出し使用の有無に応じて棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0132】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、実施例1及び実施例2と同様の構成部又は動作については、詳細な説明を省略する。
【0133】
データ保存部40は、端末Bの操作に基づき外部接続機器6へ保存されることになった特定のデータを取得し、外部接続機器6内に保存する。
【0134】
データ情報生成部41は、データ保存部40に保存されているデータの内容を示すデータ情報を生成し、生成したデータ情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0135】
上記のデータ情報とは、外部接続機器6内に保存されているデータの内容に関する情報のことをいう。例えば、ファイル保存日時又はファイル処理日時、ファイル名、ファイル数、データ用量などがあるがこれらに限らず、外部接続機器6に保存されているデータから取得できるデータの内容を示す情報であればいかなるものであってもよい。また、外部接続機器6内に保存されているデータの内、最終の更新日時(最終のファイル保存日時または最終のファイル処理日時)を含めるようにしてもかまわない。
【0136】
データ情報取得部42は、端末Bに接続されている外部接続機器6内のデータ情報生成部41から、ネットワークI/F10を介してデータ情報を取得し、棚卸判定部15に送信する。
【0137】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部から特定の外部接続機器6に対して行われた操作を示す操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器6識別情報、端末識別情報、処理内容及び処理対象情報から使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、抽出した操作ログ情報(特に操作内容が外部接続機器6にデータの書き込みや出力を示す場合)に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。
【0138】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報と、データ情報取得部42から取得した外部接続機器6内に保存されているデータの内容を示すデータ情報とを比較し、両者の内容に違いがあるかどうかを検出する。両者の内容に違いが検出された場合、その対象機器となる外部接続機器6について「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0139】
上記のデータ情報と使用情報との比較及び判定は、データ情報と使用情報の両方が共通に保有している様々な情報を利用することができる。例えば、(1)ファイル名を利用する方法、(2)ファイルに対する処理日時を利用する方法、(3)ファイル数を利用する方法、(4)データ量を利用する方法、という方法が考えられる。
【0140】
〔比較判定方法(1)〕
ファイル名を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理対象情報(ファイル名)を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル名を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0141】
〔比較判定方法(2)〕
ファイルに対する処理日時を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理日時(ファイル処理日時)を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル処理日時を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0142】
なお、上述に記載したファイルに対する処理日時とは、ファイルの生成日時、更新日時、閲覧日時などのファイルに対して行われた操作を示す日時であり、処理に応じて必要な日時を使用するとよい。
【0143】
また、使用情報から最終のファイル処理日時を抽出し、データ情報に含まれる最終のファイル処理日時を抽出し、それぞれの最終のファイル処理日時同士を比較することで同様の判定を行うことも可能である。この場合、データ情報に含まれる最終のファイル処理日時が使用情報に含まれるファイル処理日時よりも後であった場合に、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定することができる。
【0144】
〔比較判定方法(3)〕
ファイル数を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報を用いて、外部接続機器6内に保存されていると予測されるファイル数を算出する。次に、データ情報記憶部42から取得したデータ情報から、実際に外部接続機器6内に保存されているファイル数を算出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0145】
〔比較判定方法(4)〕
データ量を利用して比較判定する方法について説明する。この方法は、まず、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の中から処理対象(ファイル名)毎のデータ量を抽出する。次に、データ情報取得部42から取得したデータ情報に含まれるファイル名毎のデータ量を抽出する。そして、両者を比較して違いが検出された場合、対象機器がネットワーク外において使用された可能性があるとして、対象機器となる外部接続機器6に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。また、上記の方法以外にも、外部接続機器6内に記憶されているファイル全体のデータ量を算出して比較するという方法を用いてもよい。
【0146】
なお、上述の比較判定方法のいずれか1を用いて判定するようにしてもよいし、2以上を組み合わせて判定するようにしてもかまわない。また、さらに上述の4つの必要性判定方法に限らず、使用情報及びデータ情報の両者に共通して含まれている情報を用いて棚卸の必要性を判定する方法であればいかなる手段を用いてもかまわない。
【0147】
上述の判定方法では、データ情報と使用情報が不一致であった場合には「棚卸の必要あり」と判定したが、データ情報と使用情報との比較が不一致となった回数が所定の回数以上であった場合に「棚卸の必要あり」と判定するようにしてもかまわない。これによって、頻繁に持ち出している場合に棚卸が必要と判定し、そうでない場合は「棚卸の必要なし」と判定するといった判定が出来るようになる。
【0148】
〔実施例3−処理プロセス〕
次に、本発明の棚卸支援システムにおける処理プロセスの一例を、図19の機能ブロック図及び図20のフローチャート等を用いて説明する。なお、以下の説明では、外部接続機器6としてUSBメモリを使用し、対象機器として外部接続機器「USB−001」が選択された場合について説明する。また、比較判定方法として(1)ファイル名を利用する方法を用いた場合を例に説明する。
【0149】
図20のフローチャートにおける(S301)、(S303)、(S306)及び(S307)の動作については、〔実施例2−処理プロセス〕と同様のため、その説明を省略する。
【0150】
使用情報生成部13は、操作ログ情報記憶部18に記憶されている操作ログ情報から、所定時間内に外部接続機器6に対して処理が行われたことを示す操作ログ情報を取得する。さらに、取得した操作ログ情報から、処理が行われた外部接続機器6を示す外部接続機器識別情報、外部接続機器6に対して処理を行った端末Bを示す端末識別情報、外部接続機器6に対して行われた処理の内容を示す処理内容及び処理対象情報、処理内容を行った日時情報等を抽出し、これらの情報を関連付けて使用情報を生成し、随時使用情報記憶部14に記憶する。
【0151】
上記の処理を具体的に説明すると、操作ログ情報が図15のとおりに記憶されており、所定時間を「2009/6/11 9:00」から「2009/6/11 10:30」までと設定した場合における、外部接続機器「USB−001」に対する使用情報を生成する場合を例に説明する。まず、外部接続機器6に対して着脱を行った端末Bの情報を抽出する。ここでは、外部接続機器「USB−001」に対しては、端末「CL−001」の1台が着脱を行っていることが抽出される。
【0152】
次に、外部接続機器「USB−001」に対して行われた所定の操作を示す処理内容を抽出する。ここでは、所定の処理(処理種別)を「ファイル移動」・「ファイルコピー」・「ファイル削除」・「上書き保存」の4種類とし、その4種類の処理種別が行われた処理対象識別情報と最新処理日時を取得する場合を例に説明する。外部接続機器「USB−001」内に保存されているファイル「顧客情報.xls」に対して、処理種別「ファイル移動」が「1回」、処理種別「上書き保存」が「2回」行われているということが抽出できる。そして、上記の外部接続機器識別情報、処理対象情報、処理内容(処理種別、処理頻度及び最新処理日時)を関連付けた形で使用情報が生成される。生成される使用情報の一例を、図21に示す。
【0153】
使用情報記憶部14には、使用情報生成部13により生成された使用情報が、外部接続機器識別情報に関連付けて記憶される。さらに、使用情報記憶部14では、使用情報生成部13により随時生成される使用情報に応じて、記憶している使用情報の内容が更新されていく(S302)。使用情報記憶部14に記憶されている使用情報の一例を、図22に示す。図22は、2009年6月1日から2009年6月30日までの期間において記憶された使用情報の一例を示している。
【0154】
端末Bに接続されている外部接続機器「USB−001」のデータ保存部40は、端末Bによって移動又はコピーされたデータを保存する。
【0155】
データ情報生成部41は、データ保存部40に保存されているデータの内容からデータ情報を生成し、管理サーバBに送信する。生成されたデータ情報の一例を、図23に示す。
【0156】
データ情報取得部42は、データ情報生成部41において生成された外部接続機器「USB−001」のデータ情報を、ネットワークI/F10を介して取得し(S304)、取得したデータ情報を棚卸判定部15に送信する。
【0157】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14に記憶されている使用情報と、データ情報取得部42から取得したデータ情報とを比較し、違いがあるかどうかを検出する(S305)。
【0158】
上記の処理を具体的に説明する。対象機器である外部接続機器「USB−001」に関する使用情報が図22の通りに保存されていた場合、外部接続機器「USB−001」に保存されていることが予測されるファイルは、「顧客情報.xls」及び「価格一覧表.xls」の二種類であるということが分かる。次に、取得した外部接続機器「USB−001」のデータ情報が図23の通りであった場合、実際に保存されているファイルは、「顧客情報.xls」、「見積書.doc」及び「ミーティング結果.txt」の三種類であるということが分かる。この両者を比較した結果、「価格一覧表.xls」が削除され、新たに「見積書.doc」及び「ミーティング結果.txt」の二種類のファイルが追加されているということが分かるため、使用情報とデータ情報との間に違いがあるということが検出される。
【0159】
棚卸判定部15は、使用情報とデータ情報との間に違いか検出できるかどうかに応じて、棚卸の必要性を判定する(S306)。上述の例の場合、対象機器である外部接続機器「USB−001」に対して「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0160】
上述の実施例では、比較判定方法として(1)ファイル名を利用する方法を用いた場合について説明したが、その他(2)ファイルに対する処理日時を利用する方法、(3)ファイル数を利用する方法、(4)データ量を利用する方法、についても、同様の処理方法にて比較判定を行う。
【0161】
上述の実施形態とすることにより、外部接続機器6の内部に保存されているデータに対して変更が加えられているか否かを考慮した判定が可能となる。つまり、外部接続機器6がネットワーク外に持ち出されて、その内部に保存されているデータの内容に変更が加えられている危険性を判定し、その危険性を加味した棚卸の必要性判定が可能となる。
【実施例4】
【0162】
〔実施例4−構成〕
次に、図24の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第四実施形態について説明する。なお、前述の実施例1から実施例3と同一の構成部には同一の符号を付しており、また、前述の実施例1から実施例3と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0163】
本発明の棚卸支援システムの第四実施形態は、端末Bの内部に、端末Bにおいて生成された操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部18、記憶された操作ログ情報から使用情報を生成して外部接続機器6に送信する使用情報生成部13を備え、端末Bに接続されている外部接続機器6の内部に、端末Bから取得した使用情報を記憶する使用情報記憶部14を備え、管理サーバAの内部に、外部接続機器6内に記憶された使用情報を取得する使用情報取得部14bを備えているという点において、実施例3の実施形態と異なっている。
【0164】
本実施例は、端末Bの内部で使用情報を生成し、その使用情報を外部接続機器6内に記憶しておき、管理サーバAでは、外部接続機器6から取得したデータ情報と使用情報とに基づいて棚卸の必要性を判定するという構成になっている。つまり、外部接続機器から取得される情報(データ情報、使用情報)のみを用いて、その外部接続機器の棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0165】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、前述の実施例1から実施例3と同様の動作を行う構成部については、その詳細な説明を省略する。
【0166】
操作ログ情報記憶部18は、端末B内の操作ログ情報生成部24において生成された操作ログ情報を記憶する。
【0167】
使用情報生成部13は、端末B内の操作ログ情報記憶部18に記憶された操作ログ情報を用いて、端末Bに接続されている外部接続機器6に対して行われた操作を示す操作ログ情報を抽出し、抽出した操作ログ情報に含まれる外部接続機器6識別情報、端末識別情報、処理内容及び処理対象情報から使用情報を生成する。さらに、生成した使用情報を、外部接続機器6内にある使用情報記憶部14に記憶する。また、使用情報生成部13は、生成した使用情報に基づいて、使用情報記憶部14に記憶されている内容を随時更新する。なお、上述では操作ログ情報を用いて使用情報を生成すると記載したが、データ情報生成部13から外部接続機器6の取り付け時のデータ情報を取得し、そのデータ情報に対して操作ログ情報を用いて更新することによって使用情報を生成するようにしてもかまわない。
【0168】
使用情報取得部14bは、端末Bに接続されている外部接続機器6の内部にある使用情報記憶部14に記憶されている使用情報を、ネットワークI/F10を介して取得する。そして、取得した使用情報を棚卸判定部15に送信する。
【0169】
棚卸判定部15は、データ情報取得部42から取得した外部接続機器6内に実際に保存されているデータの内容を示すデータ情報と、使用情報取得部14bから取得した端末Bにおける操作ログ情報から生成された外部接続機器6内に保存されていると推定されるデータのデータ情報とを比較し、両者の内容に違いがあるかどうかを検出する。両者の内容に違いが検出された場合、その対象機器となる外部接続機器6について「棚卸の必要性あり」と判定する。
【0170】
上述の実施形態とすることにより、管理サーバAは、外部接続機器6内から取得できる情報のみによって棚卸の必要性を判定することができる。つまり、管理サーバAの内部で使用情報を生成する必要がなくなるため、管理サーバAにおける処理を軽減することができるという効果がある。
【実施例5】
【0171】
次に、図25の機能ブロック図を用いて、本発明の棚卸支援システムの第五実施形態について説明する。なお、前述実施例1から実施例4と同一の構成部には同一の符号を付しており、また、上述の実施例1から実施例4と同じ動作をする場合にはその詳細な説明は省略する。
【0172】
本発明の棚卸支援システムの第五実施形態は、端末Bの内部に、外部接続機器6の保存情報記憶部44内に保存されている保存情報を更新する保存情報更新部43と、保存情報記憶部44内の保存情報とデータ情報生成部41から取得したデータ情報とを比較する保存情報比較部45と、を備え、外部接続機器6の内部に、前回の使用時(着脱時)に外部接続機器6内に保存されていたデータに関する保存情報を記憶する保存情報記憶部43を備えているという点において、上述の実施形態と異なっている。
【0173】
上述の保存情報とは、ネットワークN内に属する端末Bにおいて外部接続機器6が使用されたことによって、外部接続機器6内に保存されたデータの内容に関する情報のことをいう。つまり、データ情報が外部接続機器6のデータ保存部40に保存されている実際のデータの内容を示す情報であるに対し、保存情報は、ネットワークN内に属する端末Bの操作によって外部接続機器6に保存されることとなったデータの内容を示す情報である。なお、保存情報に含まれる情報は、データ情報と同じとすると好適である。
【0174】
本実施例は、外部接続機器6が端末Bに取り付けられたときに、前回の着脱時(使用時)において当該外部接続機器6内に保存されていたデータに関する保存情報と、今回の取り付け時における外部接続機器6内に保存されているデータに関するデータ情報とを比較する。その比較の結果を着脱情報として管理サーバSに送信する。そして、管理サーバAは、取得した着脱情報に含まれる比較結果を用いて、棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0175】
以下、各構成部の動作について説明する。なお、前述の実施例と同様の動作を行う構成部については、その詳細な説明を省略する。
【0176】
保存情報比較部45は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられると、データ情報生成部41から取得したデータ情報と外部接続機器6内の保存情報記憶部43に記憶された保存情報とを比較する。そして、比較の結果を着脱情報生成部21に通知する。
【0177】
着脱情報生成部21は、端末Bに外部接続機器6が取り付けられたことを取得し、保存情報比較部45から取得した比較結果を含めた着脱情報を生成する。そして、生成した着脱情報をネットワークI/F20を介して管理サーバAに送信する。
【0178】
保存情報更新部43は、外部接続機器6のデータ保存部40に保存されているデータの更新が行われたことを端末制御部23から取得すると、データ情報生成部41で生成されたデータ情報を外部接続機器6内の保存情報記憶部43に記憶する。なお、データ情報生成部から取得するデータ情報は、更新後の情報であっても良いし、更新される前の情報を一時記憶部(図示せず)に記憶しておき、その記憶されたデータ情報を更新された内容を用いて更新後のデータ情報を生成して保存情報記憶部43に記憶させるようにしてもかまわない。
【0179】
使用情報生成部13は、着脱情報記憶部12に記憶されている保存情報の比較結果を含む着脱情報を取得し、外部接続機器6ごとに保存情報の比較結果の一致または不一致の回数を集計した値を含む使用情報を生成し、使用情報記憶部14に記憶する。なお、本実施形態では、一致または不一致の回数としたが、回数に変えて外部接続機器6の取り付け回数に対する一致または不一致の割合を集計値とするようにしてもかまわない。
【0180】
棚卸判定部15は、使用情報記憶部14から保存情報の比較結果の集計値を含む使用情報を取得し、その集計値が所定の閾値以上であった対象機器について、ネットワーク外での使用頻度が高いとし、紛失等の可能性が高い外部接続機器6であるとして、「棚卸の必要性あり」と判定するというものである。
【0181】
本実施形態のように構成することによって、管理サーバAにおける処理を軽減できるという効果がある。
【実施例6】
【0182】
次に、本発明の棚卸支援システムの第四実施形態について説明する。前述の各実施例における実施形態では、着脱情報又は操作ログ情報に含まれる端末識別情報を利用することにより、各外部接続機器6において棚卸の必要性を判断していた。しかし、本実施形態では、操作ログ情報に含まれている「端末Bを使用しているユーザを識別するユーザ識別情報」を用いることにより、各外部接続機器6における棚卸の必要性を判定するという点に特徴がある。
【0183】
本実施形態における棚卸支援システムは、外部接続機器6を着脱可能な端末と管理サーバとで構成されており、前記端末において実行した処理の内容を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器6が所定時間においてユーザによって使用された状況を示す使用状況を生成する使用状況生成部と、前記外部接続機器6の使用情報に基づいて、当該外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、を備えている。
【0184】
さらに、前記棚卸判定部は、前記使用情報を用いて、前期外部接続機器6が端末を使用するユーザによって使用された程度を示す活用度を算出する活用度算出手段と、前記算出した活用度に基づいて、前記外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定手段と、を有している。
【0185】
本実施形態における構成は、前述の各実施形態において利用していた端末識別情報を、ユーザ識別情報に代えることにより実現可能である。
【0186】
本実施例では、操作ログ情報の中に含まれているユーザ識別情報を利用するという処理方法について説明したが、着脱情報の中に予めユーザ識別情報が含まれているという形式も考えられる。着脱情報の中にユーザ識別情報が含まれていた場合、本実施例において取得する情報が着脱情報であったとしても、本実施例における処理を行うことが可能とする。
【0187】
本実施形態とすることにより、外部接続機器6に対する棚卸の必要性について、ユーザ間における外部接続機器6の使用状況に応じて判定することができるため、より直接的に外部接続機器6の紛失の可能性を考慮に入れた棚卸の必要性判定が可能になる。
【0188】
本実施例では、操作ログ情報に含まれるユーザ識別情報を用いてユーザ間における外部接続機器6の使用状況に応じた判定ができるとしたが、着脱情報にユーザ識別情報を含める方法を用いても当然にかまわない。
【符号の説明】
【0189】
A:管理サーバ
B:端末
C:管理端末
1:演算装置
2:記憶装置
3:通信装置
4:入力装置
5:表示装置
6:外部接続機器
10:ネットワークI/F
11:着脱情報取得部
12:着脱情報記憶部
13:使用情報生成部
14:使用情報記憶部
14b:使用情報取得部
15:棚卸判定部
15a:活用度算出手段
15b:判定手段
16:通知部
17:操作ログ情報取得部
18:操作ログ情報記憶部
19a:外部接続機器情報記憶部
19b:棚卸完了判定部
20:ネットワークI/F
21:着脱情報生成部
22:判定結果受信部
23:端末制御部
24:操作ログ情報生成部
30:ネットワークI/F
31:判定結果受信部
32:管理端末制御部
40:データ保存部
41:データ情報生成部
42:データ情報取得部
43:保存情報更新部
44:保存情報記憶部
45:保存情報比較部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項2】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項3】
前記棚卸判定部は、
前記使用情報を用いて、前記外部接続機器が端末によって使用された程度を示す活用度を算出する活用度算出手段と、
前記算出した活用度に基づいて、前記外部接続機器における棚卸の必要性を判定する判定手段と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の棚卸支援システム。
【請求項4】
前記棚卸支援システムは、更に、
前記外部接続機器内に保存されているデータに関するデータ情報を記憶するデータ情報取得部を備え、
前記棚卸判定部は、
前記使用情報と前記取得したデータ情報とを比較することにより、前記外部接続機器における棚卸の必要性を判定する比較判定手段と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の棚卸支援システム。
【請求項5】
端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。
【請求項6】
端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。
【請求項1】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部と、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器6における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項2】
外部接続機器を着脱可能な端末と管理サーバとで構成される棚卸支援システムであって、
前記端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部と、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成部と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定部と、
を備えることを特徴とする棚卸支援システム。
【請求項3】
前記棚卸判定部は、
前記使用情報を用いて、前記外部接続機器が端末によって使用された程度を示す活用度を算出する活用度算出手段と、
前記算出した活用度に基づいて、前記外部接続機器における棚卸の必要性を判定する判定手段と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の棚卸支援システム。
【請求項4】
前記棚卸支援システムは、更に、
前記外部接続機器内に保存されているデータに関するデータ情報を記憶するデータ情報取得部を備え、
前記棚卸判定部は、
前記使用情報と前記取得したデータ情報とを比較することにより、前記外部接続機器における棚卸の必要性を判定する比較判定手段と、
を有することを特徴とする請求項2に記載の棚卸支援システム。
【請求項5】
端末における外部接続機器の着脱に関する着脱情報を記憶する着脱情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記着脱情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。
【請求項6】
端末において実行した処理の履歴を示す操作ログ情報を記憶する操作ログ情報記憶部を備える棚卸支援システムに用いるプログラムであって、
前記操作ログ情報に基づいて前記外部接続機器の所定時間における使用状況を示す使用情報を生成する使用情報生成機能と、
前記外部接続機器の使用情報に基づいて、当該外部接続機器における棚卸の必要性を判定する棚卸判定機能と、
をコンピュータに実現させる棚卸支援プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2011−34537(P2011−34537A)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−183169(P2009−183169)
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
【公開日】平成23年2月17日(2011.2.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【出願人】(599108242)Sky株式会社 (257)
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