説明

植物の形態及び育成状況情報システム

【課題】近年、特にガーデニングに関する分野では、ユーザーの植物への知識等が高度化、多様化している現状に於いて、インターネット等で提供されている従来の提供方法では、ユーザーのニーズに対応することが難しく、ユーザーは求める情報が検出出来ない。
【解決手段】生産に関わるものとユーザーとが必要とする情報を共有することを可能とするために、植物を用いたデザイン構成に於ける必要十分条件をルール化した項目として分類し更に分類毎に最適なパターンとして現すことによって、ユーザー及び生産に関わる分野相互に共通する項目による情報交換・検索及び植物の提供を可能とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物に関する情報を、ユーザーと生産及び提供に関わるもの双方に共有可能とする植物の形態及び育成状況情報提供とそのシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
インターネット等での植物名検索によって、ユーザーは植物の検索から調達が容易に行える現状に於いて、植物の生産や提供に関わるものが個別に提供する情報量も年々増加傾向にある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−189742
【特許文献2】特開2009−75714
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
インターネット等に提供されている植物の生産や提供に関する情報は、提供側個別の任意規格によって情報提供されている現状に於いて、ユーザーが植栽及びガーデニング等のデザイン構成やその管理に求める必要条件によって適合植物を検索することが難しいのが現状である。
【0005】
近年、特にガーデニングに関する分野では、ユーザーの個性やデザイン性、植栽場所や環境、技術、植物への知識等が高度化、多様化している現状に於いて、ユーザーのニーズに適合する植物の検索手段や、相互間に共通する要素による表示方法が構築されていないという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
植物の生産や提供に関わるものが提供している個別の規格や提供方法に対し、ユーザーと生産や提供に関わるもの双方が情報を共有することを実現可能とする表示方法を提供して、相互間での情報検索ならびに情報交換を円滑に行う事を実現して課題を解決するものである。
【0007】
植物を用いたデザイン構成や植物管理に於ける必要十分条件をルール化して分類し、分類毎に最適なパターンとして現すことによって、ユーザー及び生産に関わるもの相互に共通する項目による情報交換・検索及び植物の調達、提供を可能とする情報提供方法とそのシステムを提供する。
【発明の効果】
【0008】
ユーザーと生産や提供に関わるもの双方が、パターン化した共通項目を介する事によって、相互間での情報検索及び調達、提供を円滑に図る効果が得られる。
【0009】
また項目の共通化により、情報の共有化を図る効果が得られる。
【0010】
ユーザーに於いては、共通項目を選択することによって、また提供側は、共通項目に則って植物を登録する事によって、相互間での植物検索及び情報提供、植物の調達と提供を実現するものである。
【0011】
また、ユーザーと提供に関するもの双方が個々の固有情報を登録することによって、更なる情報交換と植物の調達手段及び提供を実現可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】図1は、本発明に於ける植物形態を現す図である。
【図2】図2は、本発明に於ける植物形態を現す図である。
【図3】図3は、共通項目で分類された表示方法とデザイン及び育成、管理に必要とされる項目が検索によって表示された図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の図の説明に当たり、図中で説明するパターンや必要十分条件は、本発明の実施形態を説明するに当たって用いるものであり、植栽や植栽環境、デザインに関して新たな必要十分条件が生じた場合には、その項目及び新たなパターン化した項目の追加が可能であり、この実施形態に用いられる項目に限定されないものとする。
【0014】
図1は、ユーザーと提供に関するもの双方に共通する植物の形態に関する項目とパターン化された表示項目を現す。1はそれぞれの項目群の枠を現し、A群では図のパターン形態を基本とする形態全般を集約する。例えば、このAを基本形態として分類される群には分枝系として対生、互生、輪生等が含まれることを示す。
【0015】
図1のA〜Fは代表的な形態を分類した群として現す。これにより、初期植栽の形態から生育過程での形態変化の把握を可能とする。
【0016】
植物を用いたデザインに於いては、そのボリューム感や草丈、形態特性は重要要素であり、共通表示を用いる事で、デザイン構成に必要とする形態表示からの植物特定を可能とする特長をもつ。
【0017】
生産や提供に関するものに於いては、提供する植物の形態特性を、このA〜Fのパターン分類にそれぞれ登録することで、またユーザーは同様に必要とする条件に適合するA〜Fのパターンを選択することで植物の検索と提供を実現する。
【0018】
図2は、相互間に共通する花の形態をパターン化した項目として表示した図である。2のA〜L群はそれぞれの基本形態のパターンが表示され、そのパターンに分類される分枝系が集約されていることを現す図である。
【0019】
この花の形態に関する表示によって、開花後のボリューム感や色彩等を決定する重要な要素となる。これらの組み合わせによって、デザインの更なる完成度の把握を可能とする。
【0020】
また、図1と図2の形態パターンの組み合わせによって、より条件に適合する植物検索の実現を可能とする。
【0021】
図3は、図1、図2から必要条件を組み合わせて検索した結果を現した例を現す図である。上は、図1のA群、図2のA群を条件に検査した結果を現し、下は、図1は同条件であるが、図2をK群から選択した場合に検索される結果の比較を現す図である。
【0022】
3は検索から導かれた植物の画像サンプルで、4はその園芸品種名、5は選択された植物の生育特性や管理方法、6は5の特性からデザイン構成に必要とされる要素を抜粋して表示する項目蘭である。
【0023】
図3によれば、1の項目からA群を選択して2の項目からA群またはK群を条件に選択した場合、それぞれの条件に適合する4の選択が可能となる。この場合、4は複数選択される可能性があるが、その選択肢から更に5や6の条件を選択することによって、ユーザーが求める最適な植物の検索を可能とする。
【0024】
本発明によれば、ユーザーは、図1と図2のパターン項目の組み合わせを選択することによって、ユーザーが求める条件に適合する植物の検索情報の取得が可能となる。また図1、2の形態条件による検索結果であっても、植栽場所等の条件に適合しない要素が5や6から導き出された場合には、更に5や6による条件での絞込みを可能とする。
【0025】
図3によって植物の検索が完結した場合には、双方が登録した固有情報によって、それぞれの条件によって植物の調達と提供を実現する。
【産業上の利用可能性】
【0026】
園芸業界では、生産者が新品種を生産しても、その情報がユーザー側に十分伝達されず、供給出来ないというケースが見受けられる現状に於いて、本発明のシステムによって登録することによって、ユーザーの新たな需要が見出せるという効果が得られる。また、需要の推移によって、需要が拡大している分類項目に対して、新たな供給の予測や同様の形態の品種展開も予測可能となる。
【符号の説明】
【0027】
1 植物の形態分類を現す
2 植物の形態分類を現す
3 検索された植物の画像サンプル
4 園芸品種名
5 生育及び管理特性の表示
6 選択された植物の生育及び形態特性

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の形態及び育成状況を、植物を用いたデザイン構成に於ける必要十分条件をルール化した項目として分類して更に最適な記号とした表示方法により、ユーザー及び生産や提供に関わるもの双方に於ける情報検索及び情報交換、植物の調達、提供を可能とする植物の表示方法及び形態、育成状況情報システム。
【請求項2】
前記記載の植物表示方法及び形態、育成状況情報システムによれば、ユーザーは必要とする条件を表示される項目から選択することによって、また生産や提供に関わるものに於いては項目に即して植物情報を登録することによって、双方向での情報検索や情報交換を可能として、ユーザー及び生産や提供に関わるもの双方の固有情報登録によって、相互間での更なる情報交換及び調達に関する手段と提供を可能とする特長をもつ植物の形態及び育成状況情報システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−239703(P2011−239703A)
【公開日】平成23年12月1日(2011.12.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−112842(P2010−112842)
【出願日】平成22年5月17日(2010.5.17)
【出願人】(592200903)株式会社アイ・アンド・プラス (17)