説明

植物生体の機能的な改善方法

【課題】 現下の地球的な温暖化現象は、二酸化炭素のみを重視されているが、この温暖化に伴う食料に関連する地球的な大問題も軽視してはならないし、その食料の生産に伴う肥料や農薬による環境被害や関連する森林野の荒廃も総合的に改善されることが肝要である。従って、全ての地球人は、それぞれの立場を生活の中での考えを実行することのみが地球環境を救うのである。
【解決手段】 課題の解決手段は、各国が京都議定書に基づく各基準を忠実に守り、共通の責任として、即、実効に本腰で移行することが有効であり、理屈や論理を主張することが、環境を悪化するのみで、地球エネルギーを減少する改善的な貢献には全くゼロ行為である。従って、誠実なる実行のみが地球を救うのである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
自然環境及び生活環境の改善に伴う農業技術の改善に関する。
【背景技術】
【0002】
植物は酸素供給者として酸素消費者である動物との生存と不可分の関係にある。現下では炭酸ガス濃度増加による地球的温暖化の見地から森林保護の必要性が特にクローズアップされている。
しかし、植物の生理機構については未だ不明な点が多く、例えば、衰弱した老樹の若返りには、根元に孔を穿って、根部えの通気性を良くしたり、殺虫剤により害虫駆除をしたり、幹に孔を明けて植物ホルモンや漢方薬を注入するような対症療法が行われているだけである。
しかし、多くの樹木について、これらの処置を施すのは労力や費用の面で非常に困難と共にその効果は全く期待できない。特に農薬には、特異性が乏しいから有用な害虫以外の益虫や天敵まで殺してしまうこと以外に昆虫の捕食者である鳥類まで害を及ぼす結果、生態系が破壊される恐れがある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
そこで、本発明が解決を意図する課題は、誰でも出来る簡単な方法で、植物生体の機能的な改善を図り植物生体の活性化による生命力の延命、病虫害の防除、衰弱樹木の賦活、老衰した樹木の若返り、果実の増収、菌根の増殖、さし木の活着率等の増進、野菜の糖度と味覚のアップ等を目的に有効な植物生体の機能的な改善方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
(1)概念
植物生体の「動的平衡」は生体内の水分バランスの良否による。これを恒常的に維持することが「ホメオシタシス」である。
本発明が植物生体内に存在する不用機能を破り、生体電位の平衡を図り、生体の生理機構を円滑に進行させる機能的な改善方法が本発明の目的である。
【0005】
(2)概要
植物の持つ生理機能は、全て水分が中心になっているが、その水分を培地から吸収して植物生体内における水分バランスの生理作用が一番難儀だと言われているが、再々起こす水ストレスがその証である。
本発明は、長年に亘る研究経緯から、生体の偉大さと潜在能力と未分化生体との関連から機能的な改善に至ったのである。
植物が水中より上陸以来約5億年前とも言われている。地球環境を知り尽くした生物であり、そのDNAを有し、未分化生体ながら地球上の最生命力を有する生物である。
即ち、植物の上陸当時の地球環境は、想像を絶する苛酷な環境時代に生体自身が備えたと思われる一種の砦に相当する備えが現存するが、現下の地球環境では全く不用な長物であり、遺物との判断から生体の機能的な改善に至ったのである。
従って、生体が有するカスバリー帯(絶縁体)や、強固すぎると思われる細胞壁やコルク細胞によると思われる生体内部(高電位)と表皮外部(低電位)を金属線で結び生体電位のバランス改善に至り、恒常的に改善するとの判断から本発明に及んだのである。
【0006】
用途
樹木、野菜、果木、花木、自然木、人工林、森野、公園、神社、仏閣、学校、街路樹、さし木栽培、水耕栽培、衰弱した植物の賦活、老衰樹木の若返り、果実の増収、菌根の増殖、植物全般に関連する病気治療など。
【0007】
適用形態
植物生体は、それぞれの役割を忠実に頑固に守り、各役割を分担して伸長成長をする生物である。
植物は水中から発生し、環境の変化から上陸に及んだ経緯から「水ストレス」の持病持ちの関係から、恒常的な「水分バランス」が最大の生命的な要件である。然しながら、生体の内部と外部を仕切る中間部に「カスバリー帯」という約3億年前の遺物か残存し、現下の生体バランスの妨げになって、生体の水分バランスや養分や生長ホルモン等の配分輸送の妨げ抑制になっていると思われる。
即ち、成長の妨害になっているから生体の伸長成長のストレスに及んでいると思われる係る理由から不用な長物的なカスバリー帯を主体とする成長抑制組織を破る手段で生体の活性化実験を繰り返した結果が、生体の活性化を起因とする成長促進と共に良質な野菜や果実や材質の良好な木材の生産と共に現下の二酸化炭素の吸収と固定促進の削減効果の確認も出来るに至ったので最新の農業技術として本発明に至ったのである。
【発明の効果】
【0008】
本発明の技術とは、すこぶる単純で簡単で容易であるが、誰でも考えられる程容易な技術ではない。即ち、昭和30年ごろより発生した全国の松枯れ(マツノザイセンチウ)事件以来、その対策以来20数年を要して生体の一部の解明を経て現下に至ったのである。その結果が容易で誰でも出来る方法と共に安価で手間を要しないシンプルな手段である。即ち、針ピンや釘、ステップル等を植物生体に「差し込み又は打ち込む」という極めて簡単な方法で、良質な野菜や樹木が成長、生産されるからである。例えば、ヒノキの建築材は植林より約200年を要するところ、本件の実験データーは約30%の短縮成長力が生まれる。
即ち、60年の短縮生産が可能であり140年で良質な建築材が可能になる。従って、くぬ木やナラ木等の伐採後の萌芽実験に於いても約40%の早期生長システム生産が可能になるデーターもある。このような生体の機能的な改善方法は、国際的にも全く例はなく、且つ、生体効果も長期に及ぶ可能性はすこぶる高いものがある。理由は、全て「植物生体が未分化生体」である所以であると思われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(1) 本発明による植物全体の機能的な改善形態は、生体の活性力や延命力や賦活力な どに加えて、味覚や材質、品質の促進、菌根の増殖等は、全て生体機能の活性化と新 陳代謝の促進と思われるが、この効果が将来的な展望の萌し的な形態となり、現下の 世界的な「食と住」との生活環境に大いに貢献できるものである。
【0010】
(2) 植物生体が有する電気とは、電気的極性(電場)は、生体の活性力を示す一種の 指標と思われる。
従って、同地の同種、同令の生体近傍の培地と生体胸高値(地上約130m)を電 圧測定する(オームの法則)と電位の高い生体程、活性力と成長と健康体であること が判る。
従って、本件発明に至る実験過程で「乾電池や太陽電池」を用いて胸高値の拡大を 求めて操えして、成長測定を試したが、多少の効果は認められたが、効果は左程なか った。その実験を通じる中で、本発明に係るアイデアが生まれて本発明の端緒となり 植物生体の機能的な改善方法に至ったのである。
即ち、草本植物や木本植物が、極めて単純な方法とは「針ピンや釘やステップル」 等を生体内に差し込み、打ち込みを以って、生体の内部(高電位)と外部(低電位) を直結方式で生体バランスが整い「水分バランス」が恒常化するという極めてシンプ ルな手段で改善する方法が可能になったのである。
【0011】
(3) 植物生体の導管近傍の電位と外側の表皮近傍の電位は、導管側電位が約120〜 300ミリボルト電位が高い(種別差がある)が、その原因は、全てカスバリー帯や 細胞壁、コルク細胞の影響と思われる判断から生体内の導管近傍と表皮近傍を結ぶ金 属線や針ピン、ステップル等を生体内に挿入させて生体内部(高電位)と生体外部( 低電位)を直結させて生体内に挿入させて電位のバランスをとる方法。即ち、同地、 同種、同令の樹木と非実験木(コントロール)を以って、比較実験をすると約30% 強の電位の拡大結果が生まれることが判った。従って、例示的に言うと、大木が釘1 〜2本打ち込むと約30%の成長力が可能となり、その効果が長期に亘る期待は、現 下の二酸化炭素の削減に大いに役立つ本発明である。
【0012】
(4) 樹木の伸長成長は、樹種の平均的寿命の約三分の二までと言われ、肥大成長は寿 命までと言われている関係に対して、スギやマツの樹齢100年以上の樹体、スギ5 本、マツ10本に対して、各樹体の接木部と胸高値に各2ケ所に成長測定バンドを設 けて、各生体の接木部に各3本宛釘を挿入させて実施、その対象となる非実施木を各 選定して比較実施して見た。
10月1日より111月30日まで(2ケ月間)
スギ 5本の平均成長 接木部3,2ミリ 胸高値1,5ミリ
マツ 10本の平均成長 接木部3,0ミリ 胸高値1,5ミリ
上記の実施木に対するコントロール樹木
スギ 3本の平均成長 接木部0 胸高値0
マツ 5本の平均成長 接木部0 胸高値0
以上の結果から本件の機能的な改善方法の効果と思われる。
【0013】
(5) 草本植物の貫通針を以って、成長の実施する方法として無肥料培地(ポット)を 用いて各苗の選抜を移植して、各実施ポットを非実施ポット、共に各スポットの比較 実施して見た。
各移植後15日目に成長比較した。(各スポット)
非実施体の成長 実施体の成長
(1)レタス 平均 3cm やや成長 平均 5,2cm 成長
(2)ピーマン 平均 4cm やや成長 平均 8cm 成長
(3)チマ、サンチュウ
平均 2,5cm やや成長 平均 4cm 成長
以上の結果は、高さでは余り差がなかったが、活性力差と体積差の違いは大きい 差である。
【0014】
(6) 京都議定書に基づく地球的な温暖化の対策として、農林水産省や環境省は(独) 森林総合研究所に委託して森林の樹木別の二酸化炭素量の吸収データーによる一例を 参考に試算すると以下のような計算が成り立つ。即ち、35年生のスギ林(平均木の 直径20cm、樹高18m、幹の材積が0,28)の場合、0,28×314g /m×1,23×(1+0,25)×0,5≒68kgが1年間の炭素ガスの吸収 固定データーである。要約するとスギの生木35年生は年間68kgの二酸化炭素の 吸収固定を示している。このデーターに対する本発明技術による成長率は約30%で ある。即ち、約20kgの吸収固定が可能的な計算が成り立つ訳である。
従って、本件の機能的な改善方法が、10年間続行すれば約200kgの固定が可 能であり、20年間の続行は400kgの固定率が生まれるという画期的な自然環境 に貢献と言われる所以である。
【0015】
(7) 本発明による生体の機能的な改善方法については正確なる論理は今後の課題に任 せるのが賢明だと思う反面で、植物生体に穴や傷をつけると生体内の「幹細胞や始原 細胞」の命令的な働きで、負傷部の処置作用が生体の活性化を生むとの想像は経験的 な面から生まれる。即ち、生体の健全部から負傷部えの「イオン電流」などの集中化 作用が生体の活性化を生むものと考えられるが、時間と共に鎮静化する時点(約24 時間)で、生体の機能的な改善に至ると思われる。
従って、約10日目に負傷部の肥大成長が確認される。係る経緯から生体の接木部 (根際)を直結すると、接木部の肥大成長が生体の台座作りの促進となり、環境に聡 い生体も安定感から素直な生体形作りが始まる。即ち、ストレスの少ない良質材が容 易化されて枝打ち等の不用論が生まれるのである。
本発明に於ける最特長は、施肥の費用である。即ち、従来の約五分の一の費用で済 むことは、生体機能の改善による吸収作用の活性力かすべてである。
【0016】
植物生体の電位測定方法
植物生体の接木部(根際部)の近傍培地と生体の幹の胸高値(地上約130cm)間に電圧測定テスターを用いて測定する。培地(−)、胸高値(+)で測定する。即ち、実施前と実施後の測定電位を以って生体の活性力を判定する。(実施直後は一時的に電位が降下する。従って、約24時間後の測定が良い)
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】 本発明の一実施形態を示す平面図
【図2】 本発明の他の実施形態を示す平面図
【図3】 本発明をトマトの根際近傍に針ピンを挿入して貫通した状態を示す側面図
【図4】 本発明をレタスの根際に針ピンを挿入して貫通した状態を示す縦断面図
【図5】 本発明をマツの接木部に穴を穿ってセットした状態を示す正面図
【図6】 本発明をくぬ木の接木部に穴を穿ってセットした状態を示す正面図
【符号の説明】
【0018】
1 針ピン
2 釘(ステンレス)
3 金属板(アルミ等)
4 圧着端子
5 ビニールカバー
6 スクリュウ釘
7 トマト
8 レタス
9 マツ
10 くぬ木
11 頭

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物生体の導管近傍(内部)と表被近傍(外部)とを結ぶ金属線(金属針)を外部表被側より生体に直角的に挿入又は打ち込み、印加路を設け、又は、生体の外部より外部まで直角的に貫通する印加路を以って生体内部(高電位)と外部(低電位)とを金属線で直結させて内、外部の平衡的な電位の分配を以って、生体の活性化を図ることを特徴とした植物生体の機能的な改善方法。
【請求項2】
植物生体の内、外を結ぶ金属線は、単独又は複数箇所に挿入して生体電位の拡大(培地と胸高値の電位)を図ることを特徴とした請求項1の植物生体の機能的な改善方法。
【請求項3】
金属線の外部(頭部)に金属板をセットして、太陽エネルギーの吸収拡大を以って、挿入針のイオン化反応で温度や波長刺激で、植物生体の活性化と生産物の糖度及び味覚の改善を図ることを特徴とした請求項1、2の植物生体の機能的な改善方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−278963(P2009−278963A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−157207(P2008−157207)
【出願日】平成20年5月20日(2008.5.20)
【出願人】(000206794)
【Fターム(参考)】