説明

検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラム

【課題】ユーザが所望する情報への到達を円滑に支援する。
【解決手段】対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付部111と、検索履歴情報に基づいてユーザごとに検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキング部121と、キーワードランキング情報を用いて対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出部122と、関連度に基づいて他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキング部123と、検索キーワードの一部とヒットする検索キーワードのスコアを算出するスコア算出部124と、検索キーワードの一部とヒットする検索キーワードをスコアの高い順に検索キーワードの入力候補として対象ユーザに提示する入力候補提示部131と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ウェブサイト上に存在する情報資産は日々増え続けている。これに伴い、検索エンジンの検索対象も日々増え続けている。このような状況下で、ユーザが検索エンジンを用いて目的とする情報に円滑にたどり着くためには、検索エンジンの精度を向上させることや、検索キーワードの入力を最適化することが重要となる。
【0003】
特許文献1には、ユーザにそのときの状況や目的に合わせた探し方を選択させ、選択された探し方に基づいて検索したコンテンツを提供する情報検索支援システムが記載されている。特許文献2には、トレンド性を考慮して検索したコンテンツを提供する情報検索方法が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−148476号公報
【特許文献2】特開2010−176198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載の情報検索支援システムは、ユーザに検索支援モジュールを選択させ、その検索支援モジュールに従って提示される検索方法で検索した結果をユーザに提供する。しかしながら、この検索支援システムでは、検索支援モジュールで対応している検索条件を提示することはできるが、検索支援モジュールで対応していない検索条件を提示することはできない。したがって、ユーザが所望する情報への到達を円滑に支援しているとはいえない。
【0006】
特許文献2に記載の情報検索方法は、コンテンツの有効期間とコンテンツを最後に検索してから経過した時間とに基づいて重み係数を計算し、その重み係数と検索したコンテンツへのクリック回数とで定まる検索順位に従ってコンテンツを提供する。しかしながら、この検索方法では、トレンド性を考慮したコンテンツを提供することはできるが、ユーザが所望する情報への到達を支援していることにはならない。
【0007】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、ユーザが所望する情報への到達を円滑に支援することができる検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様である検索支援装置は、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付部と、検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報をユーザごとに記憶する検索履歴情報記憶部と、前記検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキング部と、前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出部と、前記ユーザ関連度算出部が算出した前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキング部と、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付部が受け取った前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出部と、前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出部が算出した前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様である検索支援方法は、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付ステップと、検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキングステップと、前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出ステップと、前記ユーザ関連度算出ステップにおいて算出された前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキングステップと、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付ステップにおいて受け取られた前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出ステップと、前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出ステップにおいて算出された前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示ステップと、を含む。
【0010】
本発明の一態様である検索支援プログラムは、上記検索支援方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ユーザが所望する情報への到達を円滑に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】実施形態における検索支援装置の構成を例示する図である。
【図2】検索キーワードランキング情報を例示する図である。
【図3】関連度の算出方法を説明するための図である。
【図4】ユーザ間の検索傾向の関連度を算出する際の手順を説明するためのフローチャートである。
【図5】他ユーザランキング情報を例示する図である。
【図6】最終スコアの算出方法を説明するための図である。
【図7】最終スコアの算出方法を説明するための図である。
【図8】入力候補ランキング情報を例示する図である。
【図9】検索キーワードの入力候補を対象ユーザに提示する際の手順を説明するためのフローチャートである。
【図10】本発明に係る検索支援装置の最小構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る検索支援装置、検索支援方法および検索支援プログラムの好適な実施形態について説明する。
【0014】
まず、図1を参照して、実施形態における検索支援装置の構成について説明する。検索支援装置1は、機能的には、例えば、受付部11と、入力候補算出部12と、提示部13と、検索部14とを有する。また、検索支援装置1は、上記各部が参照する検索履歴情報記憶部151および検索情報記憶部152を含む記憶部15を備える。
【0015】
ここで、検索支援装置1は、物理的には、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、記憶装置と、入出力インターフェースとを含む。記憶装置は、例えば、CPUで処理されるプログラムおよびデータを記憶するROM(Read Only Memory)やHDD(Hard Disk Drive)、主として制御処理のための各種作業領域として使用するRAM(Random Access Memory)等を含む。これらの要素は、互いにバスを介して接続する。CPUが、ROMに記憶されたプログラムを実行し、入出力インターフェースを介して受信されるメッセージや、RAMに展開されるデータ等を処理することで、検索支援装置1における各部の機能を実現する。
【0016】
受付部11は、ユーザの操作指示に従って入力される各種のメッセージやデータを受け取る。受付部11は、検索キーワード受付部111と、検索要求受付部112とを含む。受付部11は、各種のメッセージやデータを、検索支援装置1に取り付けられたキーボード等の入力装置から受信してもよいし、ネットワークを経由して接続可能なクライアント端末から受信してもよい。
【0017】
検索キーワード受付部111は、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る。対象ユーザは、検索支援装置1を使用するユーザのうち、現時点において検索キーワードを入力しているユーザである。
【0018】
検索要求受付部112は、対象ユーザが検索キーワードの入力を確定し、検索を実行した時に発行される検索要求を受け取る。
【0019】
入力候補算出部12は、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部にヒットする他の検索キーワードであって、対象ユーザが所望する情報への到達を支援可能な検索キーワードを算出する。入力候補算出部12は、第1ランキング部121と、ユーザ関連度算出部122と、第2ランキング部123と、スコア算出部124とを含む。
【0020】
第1ランキング部121は、検索履歴情報記憶部151に記憶されている検索履歴情報を参照し、ユーザ単位に検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する。
【0021】
検索履歴情報は、例えば、ユーザを一意に識別するユーザ識別情報と、ユーザが検索時に使用した検索キーワードと、その検索キーワードで検索した回数とを含んで構成する。
【0022】
検索キーワードランキング情報は、例えば、図2に示すように、ユーザが検索時に使用した検索キーワードと、その検索キーワードでの検索回数と、その検索キーワードに対する順位スコアとを含んで構成する。
【0023】
図2を参照しながら第1ランキング部121の機能を具体的に説明する。第1ランキング部121は、検索履歴情報をユーザ識別情報単位で参照し、検索回数の多い順に検索キーワードをランキングする。第1ランキング部121は、各検索キーワードのランキング順に応じてそれぞれの順位スコアを算出する。例えば、ランキング順に従って、1位からn位(最下位)までの順位スコアを、α1、α2、α3、…、αn(α1>α2>α3>…>αn)と算出する。なお、必ずしもα1>α2>α3>…>αnが成立しなくてもよい。また、ユーザ間で同一順位となる順位スコアに対してそれぞれ異なる値を設定してもよい。
【0024】
図1に示すユーザ関連度算出部122は、キーワードランキング情報を用いて、対象ユーザと対象ユーザ以外のユーザである他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出する。検索傾向の関連度は、ユーザ間の検索キーワードの入力履歴がどの程度類似するのかを算出することで、求めることができる。
【0025】
具体的に、ユーザ関連度算出部122は、対象ユーザのキーワードランキング情報と、他ユーザのキーワードランキング情報とを参照し、両方に存在する検索キーワードの順位スコア同士を乗算し、加算していくことで関連度を算出する。
【0026】
図3を参照して、関連度の算出方法について具体的に説明する。対象ユーザのキーワードランキング情報とユーザAのキーワードランキング情報との間で共通する検索キーワードは、“○○申請システム”、“開発 帳票”、“天気”である。したがって、共通する検索キーワードの順位スコア同士の積を累計した値は、“(α4×β2)+(α6×β7)+(α9×β5)”となる。これにより、対象ユーザとユーザAとの間の検索傾向の関連度γは、“(α4×β2)+(α6×β7)+(α9×β5)”と求まる。
【0027】
図4を参照して、対象ユーザと他ユーザとの間の関連度を算出する際の手順について説明する。
【0028】
最初に、ユーザ関連度算出部122は、“n”および“m”にそれぞれ“1”をセットし、“γ”に“0”をセットし、“n_max”に対象ユーザの検索キーワード数をセットし、“m_max”に他ユーザの検索キーワード数をセットする(ステップS101)。
【0029】
続いて、ユーザ関連度算出部122は、対象ユーザの“n”位の検索キーワードが、他ユーザの“m”位の検索キーワードと一致するか否かを判定する(ステップS102)。この判定がNOである場合(ステップS102;NO)には、処理を後述するステップS104に移行する。
【0030】
一方、上記ステップS102の判定でキーワード同士が一致すると判定した場合(ステップS102;YES)に、ユーザ関連度算出部122は、“γ=γ+αn×βm”を算出する(ステップS103)。ここで、αnは、対象ユーザの“n”位の順位スコアであり、βmは、他ユーザの“m”位の順位スコアである。
【0031】
続いて、ユーザ関連度算出部122は、“n=n_max”かつ“m=m_max”が成立するか否かを判定する(ステップS104)。この判定がYESである場合(ステップS104;YES)には、処理を終了する。
【0032】
一方、上記ステップS104の判定がNOである場合(ステップS104;NO)に、ユーザ関連度算出部122は、“m=m_max”が成立するか否かを判定する(ステップS105)。この判定がYESである場合(ステップS105;YES)に、ユーザ関連度算出部122は、“n”に“1”を加算し、“m”に“1”をセットし(ステップS106)、その後、処理を上記ステップS102に移行する。
【0033】
一方、上記ステップS105の判定がNOである場合(ステップS105;NO)に、ユーザ関連度算出部122は、“m”に“1”を加算し(ステップS107)、その後、処理を上記ステップS102に移行する。
【0034】
なお、関連度の算出方法は、上述した方法には限定されず、以下の要件(1)、(2)を満たす方法であれば、他の方法で算出してもよい。
(1)対象ユーザの検索履歴に含まれる検索キーワードが、他ユーザの検索履歴に多く含まれているほど、関連度を高くする。
(2)対象ユーザの検索履歴の上位(検索回数が多い)にランキングされている検索キーワードが、他ユーザの検索履歴でも上位にランキングされていれば、関連度を高くする。
【0035】
図1に示す第2ランキング部123は、ユーザ関連度算出部122が算出した関連度の高い順に、他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する。
【0036】
他ユーザランキング情報は、例えば、図5に示すように、他ユーザのユーザ識別情報と、対象ユーザと他ユーザとの間の関連度と、他ユーザに対する関連スコアとを含んで構成する。関連スコアは、関連度に応じて付与することができる。なお、関連スコアは、関連度と異なる値に設定してもよいし、関連度と同じ値に設定してもよい。
【0037】
図5を参照しながら第2ランキング部123の機能を具体的に説明する。第2ランキング部123は、ユーザ関連度算出部122が算出した関連度の高い順に、他ユーザをランキングする。第2ランキング部123は、各他ユーザの関連度に応じてそれぞれの関連スコアを算出する。例えば、1位からk位(最下位)までの関連スコア(γ1、γ2、γ3、…、γk)を、それぞれの関連度に応じて、δ1、δ2、δ3、…、δkと算出する。
【0038】
図5の他ユーザランキング情報は、対象ユーザとの関連度が最も高い他ユーザが“ユーザX”であり、対象ユーザとの関連度が15番目に高い他ユーザが“ユーザA”であり、対象ユーザとの関連度が21番目に高い他ユーザが“ユーザB”であることを示している。
【0039】
図1に示すスコア算出部124は、検索履歴情報に含まれる検索キーワードのうち、検索キーワード受付部111が受け取った検索キーワードの一部とヒットする検索キーワードに対応するスコアを算出する。このスコアが、最終スコアとなる。スコア算出部124は、スコアを算出する際に、キーワードランキング情報および他ユーザランキング情報を参照する。
【0040】
スコア算出部124のスコア算出方法を、以下に具体的に説明する。スコア算出部124は、各キーワードランキング情報を参照し、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部とヒットする他の検索キーワードを検出する。スコア算出部124は、検出した他の検索キーワードを格納するキーワードランキング情報に対応する他ユーザの関連スコアを、他ユーザランキング情報から取得する。スコア算出部124は、検出した他の検索キーワードに対応する順位スコアと、取得した関連スコアとを乗算することで、検出した他の検索キーワードの最終スコアを算出する。
【0041】
図5〜図8を参照して、さらに具体的に説明する。以下においては、検索キーワード受付部111が受け取った検索キーワードの一部が、“し”である場合について説明する。
【0042】
図6のユーザAのキーワードランキング情報に含まれる検索キーワードのうち、“し”でヒットする検索キーワードは、“品質 資料”、“申請書”、“出荷 帳票”の三つのキーワードである。図6のユーザAのキーワードランキング情報を参照すると、“品質 資料”の順位スコアは“β1”であり、“申請書”の順位スコアは“β3”であり、“出荷 帳票”の順位スコアは“β4”である。図5の他ユーザランキング情報を参照すると、“ユーザA”の関連スコアは“δ15”である。
【0043】
したがって、スコア算出部124は、“品質 資料”の最終スコアを、“β1×δ15”と算出し、“申請書”の最終スコアを、“β3×δ15”と算出し、“出荷 帳票”の最終スコアを、“β4×δ15”と算出する。また、スコア算出部124は、“し”でヒットしない検索キーワードの最終スコアを“0”とする。
【0044】
図7のユーザBのキーワードランキング情報に含まれる検索キーワードのうち、“し”でヒットする検索キーワードは、“資料 営業”である。図7のユーザBのキーワードランキング情報を参照すると、“資料 営業”の順位スコアは“β2”である。図5の他ユーザランキング情報を参照すると、“ユーザB”の関連スコアは“δ21”である。
【0045】
したがって、スコア算出部124は、“資料 営業”の最終スコアを、“β2×δ21”と算出する。また、スコア算出部124は、“し”でヒットしない検索キーワードの最終スコアを“0”とする。
【0046】
スコア算出部124は、上述した最終スコアの算出を、全ての他ユーザのキーワードランキング情報を対象にして行う。スコア算出部124は、最終スコアが“0”以外の検索キーワードを、最終スコアでランキングし、図8に示す入力候補ランキング情報を生成する。この場合、同一の検索キーワードが複数存在する場合には、最終スコアが最も高いものを入力候補ランキング情報に採用する。
【0047】
図8の入力候補ランキング情報では、図6のユーザAのキーワードランキング情報に含まれる“品質 資料”が、入力候補の“7”位にランキングされ、図6のユーザAのキーワードランキング情報に含まれる“申請書”が、入力候補の“9”位にランキングされている。
【0048】
図1に示す提示部13は、対象ユーザに対して各種の情報を提示する。提示部13は、各種の情報を、検索支援装置1に取り付けられたディスプレイ等の表示装置に表示させてもよいし、ネットワークを経由して接続可能なクライアント端末に送信して表示させてもよい。提示部13は、入力候補提示部131と、検索結果提示部132とを含む。
【0049】
入力候補提示部131は、入力候補ランキング情報に含まれる検索キーワードを、検索キーワードの入力候補として対象ユーザに提示する。入力候補提示部131は、最終スコアの高い順に、検索キーワードを提示する。
【0050】
図8の入力候補ランキング情報では、対象ユーザが入力した“し”に対する検索キーワードの入力候補として、“システム事業部”、“シンクライアント”、“シーケンス図”、“シート”…の順に、対象ユーザに提示することになる。
【0051】
図1に示す検索部14は、検索要求受付部112が検索要求を受け取った場合に、その検索要求に含まれる検索キーワードに対応するインデックス情報を検索情報記憶部152から取得する。検索要求は、対象ユーザが検索キーワードの入力を確定し、検索実行指示を入力したときに発行されるメッセージである。検索要求には、検索キーワードが含まれる。検索情報記憶部152は、検索用のインデックス情報を検索情報として記憶するデータベースである。
【0052】
検索部14は、検索要求に含まれる検索キーワードを、対象ユーザのユーザ識別情報に対応付けることで検索履歴情報を生成し、その検索履歴情報を検索履歴情報記憶部151に格納する。
【0053】
検索結果提示部132は、検索部14が取得したインデックス情報を検索結果として対象ユーザに提示する。
【0054】
次に、図9を参照して、検索支援装置1が検索キーワードの入力候補を対象ユーザに提示する際の手順を説明する。
【0055】
最初に、検索キーワード受付部111は、対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を受け取る(ステップS201)。
【0056】
続いて、第1ランキング部121は、検索履歴情報記憶部151に記憶されている検索履歴情報を参照し、ユーザごとのキーワードランキング情報を生成する(ステップS202)。
【0057】
続いて、ユーザ関連度算出部122は、上記ステップS202で生成したキーワードランキング情報を用いて、対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出する(ステップS203)。
【0058】
続いて、第2ランキング部123は、上記ステップS203で算出した関連度を用いて、他ユーザランキング情報を生成する(ステップS204)。
【0059】
続いて、スコア算出部124は、上記ステップS201で受け取った検索キーワードの一部とヒットする他の検索キーワードの最終スコアを、上記ステップS202で生成したキーワードランキング情報と、上記ステップS204で生成した他ユーザランキング情報とを用いて算出する(ステップS205)。
【0060】
続いて、スコア算出部124は、上記ステップS205で算出した最終スコアを用いて、入力候補ランキング情報を生成する(ステップS206)。
【0061】
続いて、入力候補提示部131は、上記ステップS206で生成した入力候補ランキング情報を用いて、検索キーワードの入力候補を対象ユーザに提示する(ステップS207)。
【0062】
上述したように、実施形態における検索支援装置1によれば、第1ランキング部121がユーザ単位で検索回数の多い順に検索キーワードをランキングしてキーワードランキング情報を生成し、ユーザ関連度算出部122がキーワードランキング情報を用いて対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出し、第2ランキング部123が関連度の高い順に他ユーザをランキングして他ユーザランキング情報を生成することができる。
【0063】
また、検索キーワード受付部111が検索キーワードの一部を受け取り、スコア算出部124が検索キーワードの一部とヒットする他の検索キーワードの最終スコアをキーワードランキング情報および他ユーザランキング情報を用いて算出し、入力候補提示部131が最終スコアの高い順に他の検索キーワードを対象ユーザに提示することができる。
【0064】
これにより、実施形態における検索支援装置1によれば、ユーザが検索キーワードの一部を入力するたびに、そのユーザの特性に応じた検索キーワードの入力候補を提供することができる。それゆえに、ユーザが所望する情報への到達を円滑に支援することが可能となる。
【0065】
[変形例]
なお、上述した実施形態は、単なる例示に過ぎず、実施形態に明示していない種々の変形や技術の適用を排除するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な形態に変形して実施することができる。
【0066】
例えば、上述した実施形態における検索支援装置は、図1に示す各機能を構成要素としているが、本発明に係る検索支援装置の構成は、これに限定されない。本発明の最小構成について説明する。図10は、本発明に係る検索支援装置の最小構成を例示する図である。図10に示す検索支援装置は、図1に示す検索支援装置が有する機能のうち、入力された検索キーワードの一部に基づいて検索キーワードの入力候補を算出し、その結果を提示する機能に特化した装置である。具体的に、図10に示す検索支援装置は、図1に示す検索支援装置が有する各機能から、検索要求受付部112、検索部14および検索結果提示部132(確定した検索キーワードで検索し、その結果を提示する機能)を省略し、さらに検索情報記憶部152を省略している。
【0067】
上述した実施形態の一部または全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、本発明を以下のように限定するものではない。
【0068】
(付記1) 対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付部と、検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報をユーザごとに記憶する検索履歴情報記憶部と、前記検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキング部と、前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出部と、前記ユーザ関連度算出部が算出した前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキング部と、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付部が受け取った前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出部と、前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出部が算出した前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示部と、を備えることを特徴とする検索支援装置。
【0069】
(付記2) 前記第1ランキング部は、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードに基づいて、ユーザごとに、検索回数の多い順に前記検索キーワードをランキングし、当該ランキングに応じた順位スコアを算出し、前記検索キーワードおよび前記順位スコアを用いて前記検索キーワードランキング情報を生成する、ことを特徴とする付記1記載の検索支援装置。
【0070】
(付記3) 前記第2ランキング部は、前記ユーザ関連度算出部が算出した前記関連度の高い順に前記他ユーザをランキングし、前記関連度に応じた関連スコアを算出し、前記他ユーザを識別する識別情報および前記関連スコアを用いて他ユーザランキング情報を生成する、ことを特徴とする付記2記載の検索支援装置。
【0071】
(付記4) 前記スコア算出部は、前記キーワードランキング情報に含まれる前記順位スコアに、前記他ユーザランキング情報に含まれる前記関連スコアを、乗算することで前記スコアを算出する、ことを特徴とする付記3記載の検索支援装置。
【0072】
(付記5) 前記検索履歴情報記憶部は、前記対象ユーザを識別する識別情報に前記検索キーワードを対応付けた前記検索履歴情報を格納する、ことを特徴とする付記1〜4のいずれかに記載の検索支援装置。
【0073】
(付記6) 前記検索キーワードを含む検索要求を受け取った場合に、当該検索キーワードに対応する検索結果を前記対象ユーザに提示する検索結果提示部を、さらに備えることを特徴とする付記1〜5のいずれかに記載の検索支援装置。
【0074】
(付記7) 対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付ステップと、検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキングステップと、前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出ステップと、前記ユーザ関連度算出ステップにおいて算出された前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキングステップと、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付ステップにおいて受け取られた前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出ステップと、前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出ステップにおいて算出された前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示ステップと、を含むことを特徴とする検索支援方法。
【0075】
(付記8) 付記7に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための検索支援プログラム。
【符号の説明】
【0076】
1 検索支援装置
11 受付部
12 入力候補算出部
13 提示部
14 検索部
15 記憶部
111 検索キーワード受付部
112 検索要求受付部
121 第1ランキング部
122 ユーザ関連度算出部
123 第2ランキング部
124 スコア算出部
131 入力候補提示部
132 検索結果提示部
151 検索履歴情報記憶部
152 検索情報記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付部と、
検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報をユーザごとに記憶する検索履歴情報記憶部と、
前記検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキング部と、
前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出部と、
前記ユーザ関連度算出部が算出した前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキング部と、
前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付部が受け取った前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出部と、
前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出部が算出した前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示部と、
を備えることを特徴とする検索支援装置。
【請求項2】
前記第1ランキング部は、前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードに基づいて、ユーザごとに、検索回数の多い順に前記検索キーワードをランキングし、当該ランキングに応じた順位スコアを算出し、前記検索キーワードおよび前記順位スコアを用いて前記検索キーワードランキング情報を生成する、ことを特徴とする請求項1記載の検索支援装置。
【請求項3】
前記第2ランキング部は、前記ユーザ関連度算出部が算出した前記関連度の高い順に前記他ユーザをランキングし、前記関連度に応じた関連スコアを算出し、前記他ユーザを識別する識別情報および前記関連スコアを用いて他ユーザランキング情報を生成する、ことを特徴とする請求項2記載の検索支援装置。
【請求項4】
前記スコア算出部は、前記キーワードランキング情報に含まれる前記順位スコアに、前記他ユーザランキング情報に含まれる前記関連スコアを、乗算することで前記スコアを算出する、ことを特徴とする請求項3記載の検索支援装置。
【請求項5】
前記検索履歴情報記憶部は、前記対象ユーザを識別する識別情報に前記検索キーワードを対応付けた前記検索履歴情報を格納する、ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の検索支援装置。
【請求項6】
前記検索キーワードを含む検索要求を受け取った場合に、当該検索キーワードに対応する検索結果を前記対象ユーザに提示する検索結果提示部を、さらに備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の検索支援装置。
【請求項7】
対象ユーザが入力した検索キーワードの一部を逐次受け取る検索キーワード受付ステップと、
検索時に用いた前記検索キーワードを含む検索履歴情報に基づいて、ユーザごとに、前記検索キーワードをランキングし、キーワードランキング情報を生成する第1ランキングステップと、
前記キーワードランキング情報を用いて、前記対象ユーザと他ユーザとの間の検索傾向の関連度を算出するユーザ関連度算出ステップと、
前記ユーザ関連度算出ステップにおいて算出された前記関連度に基づいて、前記他ユーザをランキングし、他ユーザランキング情報を生成する第2ランキングステップと、
前記検索履歴情報に含まれる前記検索キーワードのうち、前記検索キーワード受付ステップにおいて受け取られた前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードに対応するスコアを、前記キーワードランキング情報および前記他ユーザランキング情報を用いて算出するスコア算出ステップと、
前記検索キーワードの一部とヒットする前記検索キーワードを、前記スコア算出ステップにおいて算出された前記スコアの高い順に、前記検索キーワードの入力候補として前記対象ユーザに提示する入力候補提示ステップと、
を含むことを特徴とする検索支援方法。
【請求項8】
請求項7に記載の各ステップをコンピュータに実行させるための検索支援プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図9】
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【図10】
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【図3】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−101531(P2013−101531A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245359(P2011−245359)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)