説明

検針用ベスト

【課題】破損等で不要になった印刷物を適切に破棄することで、印刷物の誤配布や紛失を回避すると共に個人情報の漏洩防止を図ることが可能な検針用ベストを提供する。
【解決手段】検針用具を収容可能な複数の収容部が設けられている検針用ベスト1の前身頃2に、上端が開口された袋状のシュレッダ収容部10を設け、このシュレッダ収容部10に携帯用のシュレッダ15を着脱可能に収容する。不用となった印刷物(検針結果のお知らせ)を直ちにシュレッダ15によって裁断可能とし、そのような印刷物を不必要に保持することを避けることで、不要な印刷物の誤配布や紛失を防ぎ、また、印刷物に印字されている個人情報の漏洩を防ぐ。同じ検針用ベスト1の前身頃2にプリンタ30を着脱自在に固定するプリンタ載置部25を設けてもよい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力メータ等の検針作業を行う検針員が着用するために適した検針用ベストに関する。
【背景技術】
【0002】
需要家の電力使用料金は、電力使用量により定められ、この電力使用量は、需要家宅に設けられた電力メータの指示数を定期的(例えば、毎月の所定日)に検針員が確認することにより計量している。このとき検針員は、目視確認した指示数をハンディターミナルに入力し、このハンディターミナルによって算定された電力使用量や使用料金等の検針結果をこれに接続されたプリンタに印刷して、検針結果のお知らせ(「電気ご使用量のお知らせ」)として各需要家に配付している。
【0003】
検針員は、このような検針作業において、前記ハンディターミナルやプリンタの他、これらの予備電源、プリンタ補充用の検針用紙、筆記具、照明器具、確認鏡等を検針用ベストのポケットに収容したり、ベルトに取付けて携帯したりすることで、各需要家宅を巡回している。
【0004】
この際用いる現行の検針用ベストは、前身頃および後身頃に大小多数(例えば、6個)のポケットが取り付けられ、検針に必要な機具、例えばバッテリーなどを入れて、必要となる都度、ポケットから取り出して使用できるようになっている。また、検針結果のお知らせを出力するプリンタは、ハンディターミナルと分離したものであれば、検針用ベストとは別に、プリンタにベルトを通し、このベルトを肩や首にかけて携行するようにしている。
【0005】
ところで、検針作業において、破損等で不要となった検針結果のお知らせは、検針用ベストのポケットに入れて一時的に保管し、帰社後に廃棄処分する場合も多い。しかし、不要となった検針結果のお知らせを検針ベストのポケットに入れて保管しているため、検針作業の途中で紛失したり、第三者へ誤って配付したりする等の不手際が懸念される。
【0006】
例えば、検針用紙(ロール紙)が入っているポケットへ不要になったお知らせを入れた場合には、検針途中で用紙切れにより検針用紙を交換する際に、そのポケットに入れてあった不要のお知らせを一緒に取り出してしまい、風に飛ばされて紛失するといった事例が考えられる。
通常、検針結果のお知らせには、氏名・住所・契約番号、契約種別、使用量、請求予定金額等の個人情報が記載されており、紛失・誤配付した場合には、個人情報が漏洩し、顧客から損害賠償を請求される等のリスクがある。
【0007】
また、ベルトを介して肩や首にかけているプリンタは、固定されていないため、狭い通路などで、車両等にぶつけるといった不都合も懸念される。
【0008】
この点、特許文献1には、検針作業に用いられる検針用具を装着可能とした検針作業用ベルトが提案されている。これは、検針員の腰部に巻き付けられる腰ベルトと、腰ベルトに両端部が取り付けられ、検針員の肩にたすき掛けされる肩掛ベルトとから構成され、腰ベルトに、取付ステー、プリンタホルダ、ロール紙ホルダ、バッテリホルダが位置変更可能に配置され、また、肩ベルトに身分証収容用のクリアケース、用具ホルダを取付けるようにしたものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2007−131984号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ここで用いられる検針作業用ベルトは、作業の種類に応じて、検針用具を最適な位置に配置することができ、また、身分証を常に提示可能な状態にできる利点があるが、全ての検針用具が腰ベルトに装着されるので、かなりの重量が腰にかかると共に、前述した破損等で不要となった印刷物を適切に破棄する手段を格別に有していないため、不要な印刷物の誤配付や紛失が生じる不都合を依然として解消できないものである。
【0011】
本発明は、係る事情に鑑みてなされたものであり、破損等で不要となった検針結果のお知らせ等の印刷物を適切に破棄することで、不要となった印刷物の誤配布や紛失などの不都合を回避すると共に、個人情報の漏洩防止を図ることが可能な検針用ベストを提供することを主たる課題としている。
また、同じベストを着用することで印刷物の生成から不要な印刷物の破棄までの一連の作業を行うことを可能とし、検針作業の作業効率を高めることが可能な検針ベストを提供することをも課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を達成するために、本発明に係る検針用ベストは、検針用具を収容可能な複数の収容部を備えた検針用ベストであって、前身頃の適所に上端が開口された袋状のシュレッダ収容部を設け、このシュレッダ収容部に携帯用のシュレッダを着脱可能に収容してなることを特徴としている。
したがって、破損等で不要となった印刷物(検針結果のお知らせ)をその場でシュレッダによって裁断することができるので、不要となった印刷物を一時的に保管することによって生じる誤配布や紛失の恐れを無くすことができ、また、印刷物に記載されている個人情報の漏洩の恐れも確実に防ぐことが可能となる。
【0013】
ここで、シュレッダは、用紙挿入部と、この用紙挿入部に設けられたカッター部と、カッター部で裁断された用紙を収容する裁断片収容部と、裁断片収容部の下端部に設けられた廃棄部とを具備して構成し、前記裁断片収容部を透明素材で構成し、前記シュレッダ収容部の前面に内部を透視可能な窓部を設けるようにしてもよい。
このような構成とすれば、印刷物の裁断を外部から確認でき、検針者も裁断の有無を確認することが可能となる。
なお、裁断したお知らせは、裁断片収容部の下端部に設けられた廃棄部を介して裁断片収容部から取り出し、一般ゴミとして廃棄処分可能となる。
【0014】
また、シュレッダにソーラパネルを設け、このシュレッダをシュレッダ収容部へ収容した際に、ソーラパネルをシュレッダ収容部の前面に配するようにしてもよい。このような構成とすれば、屋外の作業でもシュレッダの電源を確保することが可能となり、また、予備電源を携帯することが不要となる。
【0015】
さらに、検針用ベストの前身頃にプリンタを着脱可能に固定するプリンタ載置部を設け、シュレッダと同じベストにプリンタを設けるようにしてよい。
このような構成においては、プリンタをプリンタ載置部に固定することで、プリンタとシュレッダとを同じベストに装備させることが可能となるので、プリンタによる印刷物の生成から印刷物の破棄の有無の判断、不要な印刷物の破棄の作業までをその場で行うことができ、作業を後回しにする不都合を無くすことができ、作業効率の向上を図ることが可能となる。また、検針用ベストの前身頃にプリンタ載置部が設けられているため、腰に負担がかからず、また、プリンタをプリンタ載置部に固定することで、作業用ベストの一部として運搬することが可能となるので、プリンタが揺れる不都合がなく、持ち運びが便利となる。
【発明の効果】
【0016】
以上述べたように、本発明によれば、破損等で不要となった検針結果のお知らせ等の印刷物を、その場でシュレッダにて裁断できるので、破棄する印刷物を誤配布したり、紛失したりするおそれがなくなり、印刷物に記載されている個人情報の漏洩を防ぐことが可能となる。
また、シュレッダを、用紙挿入部と、この用紙挿入部に設けられたカッター部と、カッター部で裁断された用紙を収容する裁断片収容部と、裁断片収容部の下端部に設けられた廃棄部とを具備して構成し、裁断片収容部を透明素材で構成し、シュレッダ収容部の前面に内部を透視可能な窓部を設けることで、シュレッダによる印刷物の裁断を、需要家のみならず検針者も確認することができ、需要家に対して安心感を与え、また、検針者に対して不要な印刷物の一時的な保管が不要となる。
さらに、シュレッダにソーラパネルを備えることで、室外作業での電源を確保することができ、また、予備電源を携帯することが不要となるので、シュレッダを設けたことで、携行するものが増える不都合もなくなる。
【0017】
さらにまた、プリンタが検針用ベストに設けられたプリンタ載置部に着脱可能に固定できるようにすることで、シュレッダとプリンタとを同じベスト上に装備して印刷作業と印刷物の破棄作業を同時進行的に行うことが可能となり、スムーズな作業を行うことが可能となる。また、従来のようにベルトにぶら下げて携行していた状態とは異なり、シュレッダやプリンタを検針者と一体をなして移動させることができるので、これらシュレッダやプリンタが揺れて他物にぶつける恐れもなくなり、持ち運び易いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】図1は、この発明に係る検針ベストを示す図であり、(a)はその正面図、(b)はその背面図である。
【図2】図2は、シュレッダ収容部を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側断面図である。
【図3】図3は、シュレッダを示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。
【図4】図4は、プリンタ載置部を示す斜視図である。
【図5】図5は、プリンタ載置部にプリンタを載置した状態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。
【図6】図6は、雨避けカバーによりプリンタを覆った状態を示す斜視図であり、(a)はその第1の例を示す図、(b)はその第2の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、この発明の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
図1において、電力メータの指示数等を検針する検針員が着用する検針用ベスト1の正面図(図1(a))及び背面図(図1(b))が示されている。この作業用ベスト1は、前身頃2と、この前身頃2に連結された後身頃3とを有して構成されている。
【0020】
前身頃2及び後身頃3は、例えばナイロン等の絶縁素材からなる内布と外布とを予め設計された形状に裁断し、これらを適宜縫着することによって形成されているもので、前身頃2は、中央部分で上下方向に沿って左右に分けられた一対の右前身頃2a及び左前身頃2bを備え、これらは、作業者の前面側(腹部側)の右側或いは左側半分をそれぞれ覆うように構成されており、右前身頃2a及び左前身頃2bの合わせ部分を、ファスナ4又はボタン(この例ではファスナ4)を介して互いに係脱自在に連結可能となっている。尚、6は首挿通用の開口部、7は腕挿通用の開口部である。
したがって、作業者は、ファスナ4又はボタンを操作することにより、前身頃2を開き、作業用ベスト1を着脱できるようになっている。
【0021】
検針ベスト1の後身頃3には、図1(b)に示されるように、その下部に検針用具を収容可能な収容部35、36、37が多数設けられている。またその上方には、左右両側の肩部5から後身頃3の中央部にかけて開口部6の周囲を回すように反射板38が設けられ、また、開口部6の周縁には、防水加工が施されたフード39と、それと一体をなすサンバイザー40が設けられている。
【0022】
これに対して、検針ベスト1の前身頃2には、左前身頃2bにおいて、その上部に筆記具や手帳等を入れる筆記用具入れ9が設けられ、その下部にシュレッダ15を収容可能とするシュレッダ収容部10が設けられている。また、前身頃2の右前身頃2aには、上部に検針封筒を入れる収容部24が設けられ、その下方に携帯用のプリンタ30を着脱可能に固定するプリンタ載置部25が設けられている。
【0023】
シュレッダ収容部10は、図2に示すように、前身頃2に対して所定の厚みを有して膨出した袋状に形成されているもので、例えば、前身頃2と同じ素材により構成され、上端にシュレッダ15が挿入される開口部11が形成されている。このシュレッダ収容部10は、シュレッダ15が開口部11からスムーズに挿入できるよう、シュレッダ15の横幅および厚み巾よりも僅かに大きく形成された断面矩形状に形成され、シュレッダ15を上端部の一部を突出した状態で収容できるようにしている。
【0024】
この例において、袋状のシュレッダ収容部10は、前面部12aと、この前面部12aの両側縁に続いて形成された側面部12bと、前面部12aの下縁に続いて形成された底面部12cとを備える上端が開放された直方体状の覆体12を、両側面部12bおよび底面部12cに設けられた縫着代12dを前身頃2に縫着して構成されているもので、前面部12aには、矩形状に開口された窓枠13aが形成され、この窓枠13aに透明の樹脂材等で構成された矩形状の窓部材13bを内側から接着、縫着等の手段で付着させた窓部13が設けられている。
【0025】
また、前記シュレッダ収容部10の内面(この例では、覆体12で覆われた左前身頃2bの表面)には、ここに挿入されるシュレッダ15を固定するための固定部材14(例えば、面ファスナの一方)が取付られている。
【0026】
シュレッダ15は、裁断用の印刷物(例えば、電気使用量のお知らせ)8を挿入できる程度の横幅を有する用紙挿入部16と、この用紙挿入部16に設けられた裁断用のカッター部17と、カッター部17で裁断された用紙を収容する裁断片収容部18と、裁断片収容部18の下端部に設けられた廃棄部19とを具備している。
【0027】
カッター部17は、それ自体公知の裁断刃を備えた対をなすローラが並設され、その間に被裁断紙を挿入することで細かい裁断片に裁断するものである。
裁断片収容部18は、透明の硬質樹脂や硬質塩化ビニルシートなどのある程度形状を保持できる程度の硬度を備えた透明素材によって袋状に形成されているもので、その外形寸法は前記シュレッダ収容部10の内形寸法と略同等となっている。
【0028】
したがって、シュレッダ15は、検針用ベスト1のシュレッダ収容部10に収容された状態で用紙挿入部16から破棄したい印刷物8が挿入されると、その印刷物8はカッター部17で裁断され、その裁断片8aは裁断片収容部18に収容されることとなる。
この際、シュレッダ15は、シュレッダ収容部10に収容されている状態においては、シュレッダ収容部10の窓部13を介して、シュレッダ収容部10内に入っている状態が確認できると共に、シュレッダ15の裁断片収容部18の中の状態(裁断されて収容されている裁断片)を視認することが可能となる。
【0029】
廃棄部19は、この例では、裁断片収容部18の正面下端部にジッパー20を設け、このジッパー20を開けることで裁断片収容部18の下端部が開口し、内部に貯められた裁断片8aを外部に排出できるようにしている。
【0030】
また、シュレッダ15のカッター部17が設けられている用紙挿入部16には、図示しない充電部が内蔵され、この用紙挿入部16の下端部(裁断片収容部18の上端部)に裁断片収容部18の前面を覆うように垂れ下がるシート状のソーラパネル21の一端が固定されている。
【0031】
この例では、シュレッダ15の裁断片収容部18の下端からソーラパネル21が取付けられている用紙挿入部16の下端までの寸法は、シュレッダ収容部10の上下寸法に略等しく形成され、シュレッダ15をシュレッダ収容部10に収容した状態で、ソーラパネル21がシュレッダ収容部10の上端から前方へ張り出し、シュレッダ収容部10の前面を覆うように垂れ下げることができるようになっている。このソーラパネル21によって発電された電力は、用紙挿入部16に収容された充電部に充電され、シュレッダ15を動かす電力として用いられる。
【0032】
また、シュレッダ15の背面には、シュレッダ15をシュレッダ収容部10に収容した状態でシュレッダ収容部10に固定する固定部材22(例えば、前記面ファスナの他方)が取り付けられている。
したがって、シュレッダ15をシュレッダ収容部10に収容した後に、シュレッダ15の背面の固定部材22を左前身頃2bの固定部材14に整合させて押し付けることで互いの固定部材14,22が接合され、シュレッダ15がシュレッダ収容部10に固定されることとなる。
【0033】
これに対して、右前身頃2aに設けられるプリンタ載置部25は、図4に示さるように、金属、合成樹脂等からなる断面L形の取付板26を備え、前身頃2の右前身頃2aにピン34により強固に固着されている。
【0034】
この取付板26は、立面部26aとその下端に続いて水平方向に延設された平面部26bとを有して構成され、立面部26aには、プリンタ30を固定するための取付穴27が、上部の2ケ所に間隔を空けて形成されている。
【0035】
また、取付板26には、立面部26aの一方の側縁に伸縮可能に弾性変形する取付バンド28の一端が固定されている。この取付バンド28は、その自由端に係止フック29aが取付られ、立面部26bの他方の側縁に設けられた係止突部29bに係止可能となっている。この例において、係止突部29bは、リング状の頭部を有し、係止フック29aをこの係止突部29bのリング状頭部に引っ掛けることで係止状態を形成するようにしている。
【0036】
プリンタ30は、所定の用紙(電気使用量のお知らせ)を印刷するためにハンディターミナルとは分離された携帯用のもので、前面下部に印字された印刷物を排出する排出口32が設けられ、プリンタ30の上端後部には、L字状に形成されたフック31が取付穴27の間隔に併せて2つ設けられている。このプリンタ30は、取付板26の平面部26bに載置され、立面部26aの取付穴27にフック31を挿入して係止されるようになっている。
【0037】
したがって、プリンタ30の取付板26への固定は、図5に示されるように、プリンタ30の上端部に設けられたフック31を取付板26の立面部26aに形成された取付穴27内に挿入して掛止させつつ、プリンタ30の底部を取付板26の平面部26bに載置させ、その後、取付板26に設けられた取付バンド28を引き伸ばして、プリンタ30の胴部に添って廻し込み、この取付バンド28に設けられた係止フック29aを取付板26に設けられた係止突部29bに掛止させてプリンタを立面部26aに押し付けるようにして固定する。
【0038】
尚、33は右前身頃2aの取付板26の上方に固定された雨避けカバーで、雨が降っていない場合には、図5に示すように取付板26の上方に巻き付けられて固定され、使用時には、図6(a)に示すように、巻き付けられた状態を解除して雨避けカバー33を下方へ延ばし、プリンタ30の前面を覆うように垂れ下げる。これにより、プリンタ30を雨から守ることができるようにしている。なお、雨避けカバー33は、図6(b)に示されるように、プリンタ30の左右の側部をも覆うような形状としてもよい。
【0039】
したがって、検針用ベスト1のシュレッダ収容部10にシュレッダ15が収容固定されるので、不要となった印刷物(検針結果のお知らせ)をその場で裁断でき、印刷物の誤配布や紛失の恐れをなくし、また、お知らせに記載されている個人情報の漏洩を確実に防ぐことが可能となる。
【0040】
また、シュレッダ15の裁断片収容部18を透明素材で構成し、また、シュレッダ収容部10の前面に内部を透視可能な窓部13を設けるようにしたので、印刷物の裁断を外部から確認でき、また、検針者も裁断の有無を確認することが可能となる。なお、裁断した印刷物は、裁断片収容部18の下端部に設けられた廃棄部19を介して裁断片収容部18から取り出すことで、一般ゴミとして廃棄処分可能となる。
【0041】
また、シュレッダ15にソーラパネル21が設けられ、シュレッダ15をシュレッダ収容部10へ収容する際に、ソーラパネル21をシュレッダ収容部10の前面に配するようにしたので、屋外の作業でもシュレッダ15の電源を確保することが可能となり、また、予備電源を携帯することが不要となる。
【0042】
さらに、検針用ベスト1の前身頃2にプリンタ30を着脱可能に固定するプリンタ載置部26を設け、シュレッダ15と同じベストにプリンタ30を取り付け可能としたので、プリンタ30を装着したベストには、シュレッダが装備されることになるので、プリンタ30で印刷した印刷物の破棄の有無の判断や破棄の作業をその場で行うことができ、作業を後回しにする不都合を無くすことができ、作業効率の向上を図ることができる。また、検針用ベスト1の前身頃2に設けられたプリンタ載置部26にプリンタ30を固定することで、プリンタ30を作業用ベストの一部として運搬が可能となり、プリンタが揺れて他物にぶつける恐れもなくなり、持ち運び易いものとなる。
【符号の説明】
【0043】
1 検針用ベスト
2 前身頃
2a 右前身頃
2b 左前身頃
4 ファスナ
10 シュレッダ収容部
13 窓部
15 シュレッダ
16 用紙挿入部
17 カッター部
18 裁断片収容部
21 ソーラパネル
25 プリンタ載置部
26 取付板
27 取付穴
28 取付バンド
30 プリンタ
31 フック
33 雨避けカバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検針用具を収容可能な複数の収容部を備えた検針用ベストであって、
前身頃の適所に上端が開口された袋状のシュレッダ収容部を設け、
このシュレッダ収容部に携帯用のシュレッダを着脱可能に収容してなることを特徴とする検針用ベスト。
【請求項2】
前記シュレッダは、用紙挿入部と、この用紙挿入部に設けられたカッター部と、前記カッター部で裁断された用紙を収容する裁断片収容部と、前記裁断片収容部の下端部に設けられた廃棄部とを具備し、
前記裁断片収容部は透明素材で構成され、前記シュレッダ収容部はその前面に内部を透視可能な窓部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の検針用ベスト。
【請求項3】
前記シュレッダにソーラパネルを設け、前記シュレッダを前記シュレッダ収容部へ収容した際に、前記ソーラパネルは前記シュレッダ収容部の前面に配されることを特徴とする請求項1又は2記載の検針用ベスト。
【請求項4】
前記検針用ベストの前記前身頃にプリンタを着脱可能に固定するプリンタ載置部を設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の検針用ベスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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