説明

機器履歴管理表示システム

【課題】検査・修繕の履歴を直感的に把握することができる機器履歴管理表示システムを提供する。
【解決手段】鉄道車両、船舶、航空機などに装備される機器の検査・修繕の管理に用いられる機器履歴管理表示システムにおいて、履歴管理対象機器が実稼働していた状態を台形状表示部1104で表示し、履歴管理対象機器が稼働していなかった状態を逆台形状表示部1107で表示するように設定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鉄道車両、船舶、航空機などに装備される機器の検査・修繕の管理に用いられる機器履歴管理表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
鉄道車両、船舶、航空機などは一定条件(使用期間または使用距離)内において検査・修繕を実施し、鉄道車両や船体、機体などに装備されている機器について検査・修繕を実施することが法令より義務づけられる。
【0003】
鉄道車両、船体、機体などに装備される機器の検査・修繕の管理には、コンピュータシステムが利用される。このようなコンピュータシステムにおいては、鉄道車両、船体、機体などの検査実績・機器取付・取外・取替による検査実績を入力し、その検査履歴及び装備機器の装備履歴、機器履歴データをモニタリングするようにしている。
【0004】
このようなコンピュータシステムの類例として、昇降機に関するものであるが、引用文献1(特開2004−323162号公報)に、保全作業実績、機器稼動実績、顧客データを収集するデータ収集システムと、収集したデータより、機器部品の寿命分布を解析する部品寿命解析部とを備える保全事業支援システムが記載されている。
【特許文献1】特開2004−323162号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような保全事業支援システムにおいては、時系列の流れの中で、直感的に検査・修繕の履歴を把握することができない、という問題があった。すなわち、特許文献1の図3に示されるようなグラフィカルユーザーインターフェイスでは、検査・修繕履歴の流れについて分かりやすく把握することが困難であった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このような課題を解決するために、請求項1に係る発明は、鉄道車両、船舶、航空機などに装備される機器の検査・修繕の管理に用いられる機器履歴管理表示システムにおいて、履歴管理対象機器が実稼働していた状態を台形状表示部で表示し、履歴管理対象機器が稼働していなかった状態を逆台形状表示部で表示するように設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、履歴管理対象機器が実稼働していた期間を台形状表示部で表示し、また、検査などで履歴管理対象機器が取り外されていた期間を逆台形状表示部で表示するように設定することで、検査・修繕の履歴を直感的に把握することができるようになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。図1は、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムを実現するコンピュータシステムのブロック構成を示す図である。本発明による機器履歴管理表示システムは、パーソナルコンピュータ等の汎用のコンピュータにより構築されており、機器履歴管理表示システムに関する種々の機能を所定のコンピュータにより実現させる機器履歴管理表示システム用のプログラム(ソフトウェア)が、ハードディスク(HDD)等の外部メモリに保存されかつインストールされてなるものである。
【0009】
図1において、100はパーソナルコンピュータ、110はシステムバス、111はCPU、112はRAM、113はROM、114は表示制御部、115は表示機器、116は入力制御部、117は入力機器、118は出力制御部、119は出力機器、120はHDD制御部、121はHDD、122は通信制御部をそれぞれ示している。
【0010】
CPU111は中央演算処理手段でありシステムバス110を介して各構成を統括することによりパーソナルコンピュータ100を全体的に制御する。RAM112は書き換え可能なメモリ手段であり、ROM113は書き換え不可能なメモリ手段である。また、HDD121(ハードディスクドライブ)は、大容量の外部メモリである。HDD制御部120はHDD121のコントロールを司る。
【0011】
CPU111は、システムバス10に接続される各デバイスを統括的に制御する。ROM113内のプログラム用ROMあるいはHDD121には、CPU111の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム等の基本プログラムが記憶されている。また、ROM113あるいはHDD121には出力データ処理等を行う際に使用される各種データが記憶されている。RAM112は、CPU111の主メモリ、ワークエリア等として機能する。また、CPU111は、ROM113内のプログラム用ROM、或いは、大容量のHDD121に記憶されたプログラム等に応じて、外部機器と通信することで出力データを検索・取得し、また、図形、イメージ、文字、表等が混在した出力データの処理を実行し、更に、HDD121に格納されているデータベースの管理を実行する。
【0012】
表示制御部114は、表示パネルなどの表示手段である表示機器115の制御を司る。表示制御部114は表示機器115に文字や図形イメージ、表などの表示を行うように制御し、後述するようなグラフィカルインターフェイスを実現する。
【0013】
入力制御部116は、キーボードやポインティングデバイスの入力手段である入力機器117の制御を行う。本実施形態に係る機器履歴管理表示システムの使用者は、キーボードやポインティングデバイスなどの入力機器117の操作を通じて、必要な事項を機器履歴管理表示システムに入力する。
【0014】
出力制御部118は、プリンタなどの印刷手段、或いはデータストレージなどの記憶手段である出力機器119に対する制御を行う。本発明においては、プリンタなどの出力機器119によって、機器履歴管理表示システムの表示機器115の画面上に表示される事項が紙媒体などに印刷出力できるようになっている。
【0015】
通信制御部122は、ネットワークを介して、外部機器と通信を制御するものであり、これにより本実施形態に係る機器履歴管理表示システムが加工に必要とするデータを、例えばサーバなどが保有するデータベースから取得したり、或いは、機器履歴管理表示システムで新規に入力されたデータをサーバなどに送信したりすることができるように構成される。
【0016】
HDD121には、CPU111の制御プログラムであるオペレーティングシステムプログラム以外に、機器履歴管理表示システムや当該システムが必要とするデータなどが記憶されている。本実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおいて必要とするデータが、HDD121に存在しないような場合には、通信制御部122がインターネットを介して取得するように設定しておくことも可能である。なお、本発明の機器履歴管理表示システムが必要とするデータは、例えば、図12に示すような形式のものである。
【0017】
以上、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムを実現するコンピュータシステムが単体のコンピュータシステムである例について説明したが、周知の通りコンピュータシステムにおいてはネットワークを用いてデータやリソースを分散する技術も一般的となっている。したがい、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムは、説明したような単体のコンピュータシステムで実現する場合に限らず、ネットワークで接続された複数のコンピュータからなるシステムで実現する場合も含むものである。
【0018】
次に、以上のように構成された本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムを実現するコンピュータシステムに基づいて、どのような表示動作が行われるのかにつき説明する。図2乃至図9は、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。以下の表示例においては、本発明の機器履歴管理表示システムを鉄道車両の検査・修繕の管理に用いた場合を例にとり説明する。
【0019】
図2において、200は鉄道車両からみた装備機器履歴及び検査履歴の表示ウインドウの概略を示している。表示ウインドウ200は、ある編成のある車両に、どのような装備がどのような検査時に装備されたのかを直感的に把握しやすいように工夫がされたものである。このような表示ウインドウ200は、本実施形態の機器履歴管理表示システムが、先に示したコンピュータシステムのHDD121に記憶されたプログラムに基づいて、CPU111が、図12に示されるようなデータを参照しつつ、その他のシステム構成と協働して動作することによって実現することができるものである。
【0020】
図2において、201は車両番号の表示エリア、202は現在日付表示エリア、203は鉄道車両表示エリア、204は編成・号車表示エリア、205乃至210は装備機器表示エリア、211はイベント・履歴表示エリア、212は検査種別表示エリア、213及び214はイベント・履歴の日付表示エリア、215は取付機器形式表示エリア、216は取付機器管理番号表示エリア、217は走行距離表示エリア、218は現在状態表示用矢印をそれぞれ示している。
【0021】
車両番号の表示エリア201は、車両の番号を表示する表示エリアであり、この図2に示す例においては、車両番号が「M2−208−0200」であるものを表示している。現在日付表示エリア202は、現在の日付を表示する表示エリアである。鉄道車両表示エリア203は、車両番号「M2−208−0200」が付された車両が、新造後に走行した累積距離が表示されるエリアである。編成・号車表示エリア204は、車両番号「M2−208−0200」が付された車両がどの 編成番号の何号車であるのかを示すための表示エリアである。
【0022】
装備機器表示エリア205乃至210は、車両番号「M2−208−0200」が付された車両にこれまで、どのような装備機器がどのようなタイミングで装着されていたかを示す表示エリアである。この例では、車両番号「M2−208−0200」の車両に、「台車(親機)」、「モータ1(台車1の子機)」、「車輪1(台車1の子機)」、「車輪2(台車1の子機)」、「冷暖房」、「コンプレッサ」が装着されていることを表示している状態を示している。
【0023】
なお、車両が備える装備品の中には、階層的な概念が導入されているものがあり、この例では、「台車(親機)」の下位の階層として「モータ1(台車1の子機)」、「車輪1(台車1の子機)」、「車輪2(台車1の子機)」が存在している。これは、実際に「台車(親機)」自体に「モータ1(台車1の子機)」、「車輪1(台車1の子機)」、「車輪2(台車1の子機)」が取り付けられた状態で、「台車(親機)」が車両に装備されるからである。本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムでは、このような階層的な装備機器の管理をも行うものである。
【0024】
装備機器表示エリア205乃至210の項目名「台車(親機)」、「モータ1(台車1の子機)」、「車輪1(台車1の子機)」、「車輪2(台車1の子機)」、「冷暖房」、「コンプレッサ」の右側には、当該装備機器として、どの取付機器形式のどの取付機器管理番号のものが装着されていたのかを表示する領域となっている。また、同領域には、所定の取付機器形式の所定の取付機器管理番号のものによる走行距離が示される。
【0025】
装備機器表示エリア205乃至210における取付機器形式表示エリア215は、装備機器の取付機器形式を表示するエリアであり、取付機器管理番号表示エリア216は、装備機器の取付機器管理番号を表示するエリアであり、走行距離表示エリア217は、当該取付機器管理番号の装備機器で走行した距離を表示するエリアであり、現在状態表示用矢印218は当該矢印が付されている状態が現在も進行している、ということを示すためのマークである。
【0026】
イベント・履歴表示エリア211は、所定の取付機器形式の所定の取付機器管理番号がどのようないつからいつまで取り付けられ、どのような種別の検査で取り外されたのかを示す表示エリアである。イベント・履歴表示エリア211における検査種別表示エリア212は、「要部検査」、「全部検査」などの検査種別を表示するエリアであり、イベント・履歴の日付表示エリア213及び214は、装備機器の取付、取外の日付を表示するエリアである。
【0027】
以上のような装備機器履歴及び検査履歴の表示ウインドウ200において、特に、本発明の機器履歴管理表示システムに特有な表示方法について次に説明する。図10は、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の要部を示す図である。
図10において、1000乃至1002はイベント・履歴の日付表示エリア、1003は走行距離表示エリア、1004は台形状表示部、1005は取付機器形式表示エリア、1006は取付機器管理番号表示エリアをそれぞれ示している。
【0028】
本発明の機器履歴管理表示システムにおいては、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状表示部1004のような形態で表示する。図示するように台形状表示部1004は、ルーズリーフの表題(タブ)のような形態の表示部である。この台形状表示部1004の両脇には、イベント・履歴の日付表示エリア1001及び1002を設けて、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間がいつからいつまででるのかが明確に分かるようになっている。また、台形状表示部1004の上の部分には、走行距離表示エリア1003を設けて、取り付けられた装備機器により車両が走行した距離が把握できるようになっている。また、台形状表示部1004内には、取付機器形式表示エリア1005及び取付機器管理番号表示エリア1006があり、どの装備機器が車両に搭載されていたのかが一目瞭然となるようになっている。
【0029】
逆に、検査などで装備機器が車両から取り外されていた期間には、図示するように台形状表示部1004を設けないようにする。図10に示す例では、例えば、イベント・履歴の日付表示エリア1000から1001の期間が、検査などで装備機器が車両から取り外されていた期間である。
【0030】
以上のように本発明においては、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状表示部1004で表示し、また、検査などで装備機器が車両から取り外されていた期間を台形状表示部1004で表示しないように設定することで、検査履歴及び装備機器の装備履歴を直感的に把握することができるようになる。
【0031】
次に、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける別の表示動作につき説明する。図3において、300は装備機器側からみた装備車両履歴の表示ウインドウの概略を示している。図3において、301は機器形式の表示エリア、302はその機器の管理番号の表示エリア、303は当該機器の取付車両の車号表示エリア、304はイベント・履歴表示エリア、305は検査種別表示エリア、306及び307はイベント・履歴の日付表示エリア、308は取付車号表示エリア、309は走行距離表示エリア、310は現在状態表示用矢印をそれぞれ示している。
【0032】
図3において、機器形式の表示エリア301は、装備機器の取付機器形式を表示するエリアであり、表示エリア302は、その取付機器形式の機器の管理番号を表示するエリアであり、車号表示エリア303は、その取付機器形式の機器の取付車両を表示するエリアであり、現在状態表示用矢印310は当該矢印が付されている状態が現在も進行している、ということを示すためのマークである。
【0033】
イベント・履歴表示エリア304における検査種別表示エリア305は、どのような種別の検査で取付・取外が行われたのかを示す表示エリアである。また、イベント・履歴の日付表示エリア306及び307は、装備機器の取付、取外の日付を表示するエリアである。また、取付車号表示エリア308は、当該機器が取り付けられていた車号を表示するエリアである。また、走行距離表示エリア309は、当該機器が取り付けられていた車号の走行距離を表示するエリアである。
【0034】
以上のような装備機器側からみた装備車両履歴の表示ウインドウ300において、特に、本発明の機器履歴管理表示システムに特有な表示方法について次に説明する。図11は、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の要部を示す図である。図11において、1100及び1001はイベント・履歴の日付表示エリア、1103は走行距離表示エリア、1104は台形状表示部、1105は取付車号表示エリア、1007は逆台形表示部をそれぞれ示している。
【0035】
本発明の機器履歴管理表示システムにおいては、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状表示部1004のような形態で表示する。また、装備機器が車両から取り外されていた期間を逆台形状部1006のような状態で表示する。
【0036】
本発明においては、このように、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状表示部1004で表示し、また、検査などで装備機器が車両から取り外されていた期間を逆台形状表示部1006で表示するように設定することで、装備機器の車両への装備履歴を直感的に把握することができるようになる。
【0037】
次に、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける別の表示動作につき説明する。図4において、400は機器組立履歴の表示ウインドウの概略を示している。車両が備える装備品の中には、階層的な概念が導入されているものがある。親機である「台車」に子機である「モータ」が取り付けられた状態で車両に装備されるので、このような階層的な概念が必要となる。図4の機器組立履歴の表示ウインドウ400は、親機にどの子機が装備された上で、どの車両に搭載されていたかを示すものである。この機器組立履歴の表示ウインドウ400においても、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状の表示部で示すように設定される。
【0038】
図4において、401は機器名称表示エリア、402はその機器の管理番号の表示エリア、403はイベント・履歴表示エリア、404は親機器表示エリア、405は子機器表示エリア、406は検査種別表示エリア、407はイベント・履歴の日付表示エリア、408は親機器形式表示エリア、409は親機器管理番号表示エリア、410は取付車号・部位表示エリア、411は走行距離表示エリア、412は現在状態表示用矢印をそれぞれ示している。
【0039】
図4において、機器形式表示エリア401は、ウインドウ400が対象とする子機の機器形式を表示するエリアであり、管理番号表示エリア402は、その機器の管理番号を表示するエリアであり、イベント・履歴表示エリア403は、イベント・履歴の表示を行うエリアであり、親機器表示エリア404は、子機が取り付けられる親機器に関する情報の表示エリアであり、子機器表示エリア405は、子機に関する情報の表示エリアであり、検査種別表示エリア406は、どのような種別の検査で取付・取外が行われたのかを示す表示エリアであり、イベント・履歴の日付表示エリア407は、装備機器の取付、取外の日付を表示するエリアであり、親機器形式表示エリア408は、親機器の形式を表示するエリアであり、親機器管理番号表示エリア409は、親機器の管理番号を表示するエリアであり、取付車号・部位表示エリア410は、取付車号・部位の表示を行うエリアであり、走行距離表示エリア411は、当該機器が取り付けられていた車号の走行距離を表示するエリアでり、現在状態表示用矢印412は当該矢印が付されている状態が現在も進行していることを示す表示である。
【0040】
次に、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける装備機器の取付・取外・取替情報の更新の際の操作について説明する。図5において、500は装備機器の取付・取外・取替情報の更新用の表示ウインドウの概略を示している。この表示ウインドウ500は、概ね表示ウインドウ200における表示と、予備品表示ウインドウ502の表示とからなっている。表示ウインドウ200の説明については重複するのでここでは省略する。本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおいては、予備品表示ウインドウ502の中から、選択したい予備品をマウスのポインタ504でドラッグして、表示エリア501近傍にドロップすることによって、装備機器の取付・取外・取替情報の更新を行うことができる。このように本発明の機器履歴管理表示システムでは、簡便に装備機器の取付・取外・取替情報の更新を行うことができる。
【0041】
次に、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける装備機器の取外を入力する機能について説明する。図6において、600は装備機器の取外を入力する表示ウインドウの概略を示している。また、図7において、700は装備機器の取付を入力する表示ウインドウの概略を示している。表示ウインド600において、検査ボタン601をクリックすると、表示ウインドウ700のような表示に変更され、「台車」、「モータ1」、「車輪1」、「車輪2」の全ての装備機器項目において、「装備待ち」の状態となる。予備品表示ウインドウ702の中から、選択したい予備品をマウスのポインタ704でドラッグして、装備機器項目ごとの「装備待ち」表示エリア701近傍にドロップすることによって、装備機器の取付情報の更新を行うことができる。このように本発明の機器履歴管理表示システムでは、簡便に装備機器の取付・取外情報の更新を行うことができる。
【0042】
次に、本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける装備機器の取替を入力する機能について説明する。図8において、800は装備機器の取替を入力する表示ウインドウの概略を示している。また、図9において、900は装備機器の取付を入力する表示ウインドウの概略を示している。表示ウインドウ800において、取替・追加ボタン801をクリックすると、
取替詳細に関する情報の入力を促すボックス802が表示される。このボックス802においては、例えば、マウスのポインタ804で検査種別の選択を行うようになっている。
【0043】
ここで、ボックス802において検査種別の入力が完了すると、表示ウインドウ900のような表示に変更され、「台車」、「モータ1」、「車輪1」、「車輪2」の全ての装備機器項目において、「装備待ち」の状態となる。予備品表示ウインドウ902の中から、選択したい予備品をマウスのポインタ904でドラッグして、装備機器項目ごとの「装備待ち」表示エリア901近傍にドロップすることによって、装備機器の取付情報の更新を行うことができる。このように本発明の機器履歴管理表示システムでは、簡便に装備機器の取替・取付情報の更新を行うことができる。
【0044】
以上、本発明によれば、装備機器が車両に取り付けられ稼働していた期間を台形状表示部で表示し、また、検査などで装備機器が車両から取り外されていた期間を逆台形状表示部で表示するように設定することで、検査・修繕の装備履歴を直感的に把握することができるようになる。また、本発明の機器履歴管理表示システムでは、マウスを使ったドラッグアンドドロップ操作によって簡便に装備機器の取付・取外・取替情報の更新を行うことができる。
【0045】
なお、本発明の実施の形態においては、鉄道車両を例にとり、機器履歴管理表示システムの説明を行ったが、本発明の適用先はこれに限らず、航空機・船舶・自動車、その他の組立機器・構造物などにも適用し得るものである。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムを実現するコンピュータシステムのブロック構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図3】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図5】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図7】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図8】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図9】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の表示例を示す図である。
【図10】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の要部を示す図である。
【図11】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムにおける表示画面の要部を示す図である。
【図12】本発明の実施形態に係る機器履歴管理表示システムが保有するデータ形式の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0047】
110・・・システムバス、111・・・CPU、112・・・RAM、113・・・ROM、114・・・表示制御部、115・・・表示機器、116・・・入力制御部、117・・・入力機器、118・・・出力制御部、119・・・出力機器、120・・・HDD制御部、121・・・HDD、122・・・通信制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両、船舶、航空機などに装備される機器の検査・修繕の管理に用いられる機器履歴管理表示システムにおいて、
履歴管理対象機器が実稼働していた状態を台形状表示部で表示し、履歴管理対象機器が稼働していなかった状態を逆台形状表示部で表示するように設定されることを特徴とする機器履歴管理表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2008−139950(P2008−139950A)
【公開日】平成20年6月19日(2008.6.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−323188(P2006−323188)
【出願日】平成18年11月30日(2006.11.30)
【出願人】(592138019)株式会社ジェイアール東日本情報システム (6)