説明

機器情報通信方法、映像表示装置および映像表示システム

【課題】相手先が機密性の高い環境であるか否かを把握可能にすること。
【解決手段】実施形態は、映像表示装置に接続されている機器の情報を取得し、通話の相手先装置への発信および前記相手先装置からの着信を制御し、機器の情報を通話の相手先装置に送信し、かつ機器の情報を通話の相手先装置以外の通話可能な相手先装置に、通話可能な相手先装置に対する発信前に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、機器情報通信方法、映像表示装置および映像表示システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、放送受信装置等の端末に、通話機能を装備する装置が普及し始めている。このような通話機能は、放送受信装置同士や携帯端末、情報処理装置などと通話することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−287395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような従来技術では、通話相手が機密性の高い内容の通話に適さない環境であるか否かを判断することが困難であり、音声出力装置等の種類によっては、通話内容が他者に聞かれたり見られたりすることもある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態は、映像表示装置に接続されている機器の情報を取得し、通話の相手先装置への発信および前記相手先装置からの着信を制御し、機器の情報を通話の相手先装置に送信し、かつ機器の情報を通話の相手先装置以外の通話可能な相手先装置に、通話可能な相手先装置に対する発信前に送信する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】図1は、本実施形態の映像表示装置と同映像表示装置に組み込まれる通信装置の一例を示す図である。
【図2】図2は、映像表示装置で表示される通信機能の画面の一例を示す図である。
【図3】図3は、IP電話制御部の機能的構成を示すブロック図である。
【図4】図4は、相手先の情報処理装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図5】図5は、本実施の形態の機器情報通信処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】図6は、本実施の形態の情報処理装置における表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、表示部に表示された通話機能の画面の一例を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は、実施形態を適用する映像表示装置と同映像表示装置に組み込まれる通信装置の一例を示す。なお、以下に説明する要素や構成あるいは機能は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置、CPU)等、を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0008】
図1が示す映像表示装置1は、例えばテレビジョン放送を受信して音声(オーディオ)及び映像(ビデオ)を再生するテレビジョン受信装置(以下TV装置と称する)を含む。
【0009】
TV装置(映像表示装置)1は、少なくともデジタル放送の番組すなわちコンテンツを受信し、再生できる。なお、TV装置1は、インターネット(ネットワーク)網100を通じて供給されるコンテンツの受信が可能である。また、TV装置1は、インターネット網100を通じて接続される任意の接続相手先との間で、IP(Internet Protocol)を用いる音声(オーディオを含む)及び動画(ビデオ)による通信が可能なIP電話の利用が可能である。
【0010】
TV装置1において、コンテンツ(番組)を受信するチューナ部11が受信したコンテンツは、分離(Demux)部12により、映像(ビデオ)データと音声(オーディオ)データとに分離される。
【0011】
分離部12が分離した映像(ビデオ)データは、映像(ビデオ)処理ブロック21の映像(ビデオ)デコーダ22によりデコードされ、デジタル映像(ビデオ)信号として出力される。
【0012】
映像デコーダ22がデコードした映像(ビデオ)データは、映像出力装置を表示可能に処理する映像(ビデオ)処理部23に入力され、後段のディスプレイ24が表示可能に、所定の解像度及び出力方式、例えばインターレース(i)/ノンインターレース(p)等に変換され、ディスプレイ24に供給される。なお、映像(ビデオ)処理部23の出力は、例えば外部モニタ装置あるいは投影装置(プロジェクタ装置)等が接続可能な、出力端25に出力されてもよい。
【0013】
分離部12が分離した音声データは、音声(オーディオ)処理ブロック31の音声(オーディオ)デコーダ32によりデコードされ、デジタル音声(オーディオ)信号として出力される。
【0014】
音声デコーダ32がデコードした音声(オーディオ)信号は、音声出力装置が再生可能に処理する音声(オーディオ)処理部33と、音声(オーディオ)処理部33の出力に、映像(ビデオ)処理部23が出力する映像信号との間の時間的な整合のために、所定時間の遅延を与える(音声(オーディオ)出力を遅延させる)遅延部34を通過し、アナログの音声(オーディオ)出力を得るD−Aコンバータ35に入力される。
【0015】
D−Aコンバータ35からのアナログの音声(オーディオ)出力は、例えばスピーカ36(ラウドスピーカなど)に入力される。なお、D−Aコンバータ35からの出力は、AV(Audio Visual)アンプ等が接続可能な出力端37に、さらに分岐されてもよい。
【0016】
また、遅延部34により所定時間の遅延が与えられた音声(オーディオ)信号は、IP電話制御部41にも分岐される。IP電話制御部41は、例えば音声入力部(マイクロフォン)42と音声再生部(イヤホンまたは低出力の音声再生向けスピーカ)43とを含む通信セット44の接続が可能で、音声入力部42からの入力をA−D変換するA−D変換部45と音声再生部への出力をD−A変換するD−A変換部46とを含む。なお、音声再生部への出力をD−A変換するD−A変換部46は、音声(オーディオ)処理ブロック31のD−Aコンバータ35と共用される。
【0017】
IP電話制御部41は、ユーザの顔の画像等を取得するカメラ47及びカメラ映像処理部48を伴うことができる。また、IP電話制御部41は、通信相手先から送信された画像を再生する画像処理部49を伴うことができる。
【0018】
画像処理部49は、例えばJPEG(Joint Photographic Experts Group)に代表される静止画や、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2,−4(H.264−AVC)に代表される動画を再生できる。なお、動画を再生する画像処理部49は、映像(ビデオ)処理ブロック21の映像(ビデオ)処理部23と共用される。
【0019】
TV装置(映像表示装置)1において、チューナ部11、分離部12、映像(ビデオ)処理ブロック21、音声(オーディオ)処理ブロック31及びIP電話制御部41のそれぞれは、主制御ブロック51により制御され、所定の動作を実行する。
【0020】
主制御ブロック(Main Processing Unit,MPU)51は、例えばCPU(Central Processing Unit,演算装置)あるいはマイクロコンピュータを含む。MPU51は、動作プログラムを保持したROM及びワークメモリとして機能するRAMを少なくとも含むメモリユニット52、インターネット網を通じたIP電話制御部41に対する外部からの着信あるいはIP電話制御部41からの外部への送信を管理する状態管理部53、ディスプレイ24に表示するGUI(Graphical User Interface,グラフィカルユーザインタフェース)の表示及びGUIからのユーザ入力を処理するGUI制御部54及びインターネット網100との間の接続、すなわちインターネット網100からのさまざまな情報の取得及びインターネット網100へのユーザからのアクセス等を制御するネットワーク制御部55、等を少なくとも含む。
【0021】
MPU51にはまた、ユーザからの制御入力を受け付ける操作入力部3が接続される。
【0022】
操作入力部3は、例えばチューナ(入力)部11が選択するチャンネルを特定するためのチャンネルキー(ボタン)や電源のオン/オフに用いる電源スイッチあるいはリモートコントローラ5からの指示や制御入力を受け付ける受信部、等を少なくとも含む。また、文字や記号あるいは数字等の入力を可能とするキー操作入力部(キーボード)等、が接続されてもよい。
【0023】
なお、IP電話制御部41は、MPU51のファームウエア、あるいは予め用意されたプログラムに従い動作するIP電話プログラム、例えばSkype社が提供するインターネット電話である「Skype」等、に準じ、通信セット44のマイクロフォン42により取得するユーザの音声をパケット化し、ネットワーク(インターネット網)を介して接続された通信相手先に送信できる。もちろん、カメラ47が用意されている場合、ユーザの映像をパケット化し、音声とともに送信できる。
【0024】
TV装置1により番組(コンテンツ)を視聴中に、インターネット網100を経由してIP通話の着信があった場合、図2に示す視聴中の番組の「映像表示」201中の任意の位置、図2の例は、右上の例、に、GUI制御部54の制御により「着信表示」211が表示される。
【0025】
「着信表示」211は、例えば着信があることを表示する「着信表示」212、送信元すなわち相手先を表示する「相手先表示」213、応答の方法を示す「応答表示<1>」214、「応答表示<2>」215、及び「応答表示<3>」216、等を含む。なお、「応答表示<1>」214は、映像付の着信応答を、「応答表示<2>」215は、音声のみの着信応答を、及び「応答表示<3>」216は、応答せず、を、それぞれ示す。従って、視聴者は、例えばリモコン5によるカーソル移動あるいはフォーカスにより、いずれかの応答の方法を選択し、応答または応答せず、を選択できる。
【0026】
次に、IP電話制御部41の詳細について説明する。 図3は、IP電話制御部41の機能的構成を示すブロック図である。図3に示すように、IP電話制御部41は、通信制御部301と、初期化部302と、機器情報取得部303とを主に備えている。
【0027】
初期化部302は、通話機能の起動時に、TV装置1に接続されている機器を初期化する。ここで、TV装置1に接続される機器としては、ラウドスピーカやアレイマイクロフォン、イヤホンとマイクロフォンとで構成されるヘッドセット等の音声入出力装置や、カメラ等の撮像装置、液晶ディスプレイ等の表示装置等が該当する。
【0028】
初期化部302が実行する初期化処理としては、音声入出力装置に対する音響調整処理、撮像装置に対する画質処理等がある。例えば、TV装置1にラウドスピーカが接続されている場合、音量が大きくノイズの音量も大きいので、初期化部302は、初期化処理として、音声出力時にノイズの除去処理を行う。また、TV装置1にアレイマイクロフォンが接続されている場合には、TV装置1の正面に座るユーザの音声だけを入力するために、初期化部302は、初期化処理として、正面以外の音声の除去処理(Beam forming処理)を行う。
【0029】
機器情報取得部303は、初期化部302に呼び出されて実行され、TV装置1に接続されている機器の情報、すなわち、接続されている機器のIDや接続されている機器の設定情報を取得する。すなわち、機器情報取得部303は、接続されている機器として、複数人で使用可能なラウドスピーカやアレイマイクロフォン等の音声入出力装置、個人使用される、イヤホンとマイクロフォンとで構成されるヘッドセット等の音声入出力装置、カメラ等の撮像装置、液晶ディスプレイ等の表示装置のIDや設定情報を取得する。
【0030】
TV装置1に接続されている機器の設定情報としては、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置等の画面サイズ(32インチ、42インチ等)、カメラ等の撮像装置のオン/オフの情報等があげられる。このように、機器情報取得部303による機器のIDの取得や機器の設定情報の取得の処理は、初期化部302が行う既存の初期化処理の際に実行されるため、本実施の形態に固有の処理として新たに追加する必要がなく、本実施の形態のTV装置1の開発工数の増大を防止することができる。
【0031】
機器のIDや設定情報は、IP電話サーバ101や相手先の装置で共通する情報である。また、機器のIDや設定情報に対応するアイコンが、IP電話サーバ101に保存されている。
【0032】
なお、機器情報取得部303は、個々の機器のIDや設定情報を取得する代わりに、ラウドスピーカやアレイマイクロフォン等の複数人で使用可能な機器と、ヘッドセット等の個人で使用可能な機器とを区別してIDや設定情報を取得するように構成してもよい。このように構成しても、相手先のユーザは、複数人で使用可能な機器がTV装置1に接続されているのか、ヘッドセット等の個人で使用可能な機器がTV装置1に接続されているのかを把握することができるので、機密性の高い通話内容に適した環境であるか否かを判断できるからである。
【0033】
また、機器情報取得部303は、相手先との通話中に、接続されている機器に変更があった場合、例えば、機器が着脱されたり、設定内容が変更された場合、かかる変更をイベント受信により検知し、変更後の機器のIDや設定内容を取得する。例えば、通話中に、ヘッドセットが取り外され、代わりに、ラウドスピーカとアレイマイクロフォンが接続された場合には、機器情報取得部303は、かかる接続の変更をイベント受信により検知し、新たに接続されたラウドスピーカやアレイマイクロフォンのIDを取得する。
【0034】
また、例えば、通話中に、カメラが新たに接続された場合には、機器情報取得部303は、かかる新たな接続をイベント受信により検知し、新たに接続されたカメラのIDを取得する。あるいは、TV装置1にカメラが接続されているが、カメラをオフ状態での通話中に、ユーザがカメラをオン状態に変更した場合には、機器情報取得部303は、かかるオフからオンへの設定情報の変更をイベント受信により検知し、カメラのオン状態の旨の設定情報を取得する。
【0035】
通信制御部301は、通話の相手先装置への発信および相手先装置からの着信を制御する。また、通信制御部301は、相手先への発信の際に、機器情報取得部303で取得した機器のIDや設定情報を相手先に送信する。また、相手先との通話中に、機器情報取得部303が新たに接続された機器のIDを取得したり、変更後の設定情報を取得した場合には、新たに接続された機器のIDを取得したり、変更後の設定情報を、相手先に送信する。
【0036】
次に、TV装置1のユーザが通話を行う相手先の装置の詳細について説明する。本実施の形態では、相手先として、PC(Personal Computer)などの情報処理装置を例にあげて説明する。ただし、相手先の装置としては、PC等の情報処理装置に限定されるものではなく、通話機能を有するものであれば、携帯端末やTV装置等いずれの装置にも適用することが可能である。
【0037】
図4は、相手先の情報処理装置400の機能的構成を示すブロック図である。情報処理装置400は、図4に示すように、通信制御部401と、要求部404と、表示制御部402と、表示部403とを主に備えている。ここで、情報処理装置400のハードウェア構成は、CPU、メモリやハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶装置、キーボードやマウス等の入力装置、ディスプレイ装置等の表示部403等を備えた通常のコンピュータの構成である。
【0038】
通信制御部401は、通話の相手先装置への発信および相手先装置からの着信を制御する。また、通信制御部401は、通話の相手先であるTV装置1に接続されている機器のIDや機器の設定情報を受信する。さらに、通信制御部401は、インターネット網100に接続されたIP電話サーバ101との通信を制御する。
【0039】
要求部404は、通信制御部401で受信した機器のIDに対応するアイコンを通信制御部401を介してIP電話サーバ101に要求する。ここで、IP電話サーバ101から送信された、要求したアイコンは、通信制御部401が受信する。
【0040】
表示部403は、例えば、ディスプレイ装置等の表示装置である。表示制御部402は、表示部403に対する各種画面の表示を制御する。本実施の形態では、Skype機能等の通話機能の画面を表示部403に表示するとともに、この通話機能の画面上で、IP電話サーバ101から受信した、機器のIDや設定情報に対応したアイコンを、「オンライン」、「オフライン」、「退席中」等の発信者の現在の状況を示すプレゼンスとして表示する。
【0041】
次に、以上のように構成された本実施の形態にかかるTV装置1における機器情報通信処理について説明する。図5は、本実施の形態の機器情報通信処理の手順を示すフローチャートである。
【0042】
TV装置1上でSkype等の通話機能が起動すると、初期化部302が初期化処理を行うため、機器情報取得部303を呼び出し、呼び出された機器情報取得部303が、TV装置1に接続されている機器(接続機器)のIDを取得する(ステップS11)。次に、機器情報取得部303は、接続機器の設定情報を取得する(ステップS12)。そして、初期化部302は、取得した接続機器の音響調整等の上述した初期化処理を行う(ステップS13)。
【0043】
次に、通信制御部301は、ユーザから発信操作があったか否かを、発信イベントがあったか否かに判断し(ステップS14)、発信待ち状態となる(ステップS14:No)。そして、発信イベントを検知した場合には(ステップS14:Yes)、発信操作で指定された相手先に発信する(ステップS15)。そして、相手先との接続確立の待ち状態となる(ステップS16、S16:No)。
【0044】
相手先との接続が確立されたら(ステップS16:Yes)、通信制御部301は、ステップS11で取得した接続機器のIDと、ステップS12で取得した接続機器の設定情報を、相手先に送信する(ステップS17)。なお、かかる接続機器のIDや設定情報は、Skypeのネットワークに送信することにより、相手先以外の装置にも送信される。そして、TV装置1は、相手先との通話を開始する(ステップS18)。
【0045】
通信制御部301は、通話中に切断イベントの受信待ち状態となる(ステップS19)。そして、切断イベントを受信した場合には(ステップS19:Yes)、通信制御部301は相手先との通信を切断し(ステップS20)、処理を終了する。
【0046】
一方、ステップS19で切断イベントを受信していない場合には(ステップS19:No)、接続機器の着脱のイベントがあったか、あるいは接続機器の設定情報の変更のイベントがあったかを判断する(ステップS21)。そして、これらのイベントがない場合には(ステップS21:No)、ステップS19へ戻り、切断イベントの受信待ちとなる。
【0047】
一方、ステップS21で、接続機器の着脱のイベント、あるいは接続機器の設定情報のイベントを受信した場合には(ステップS21:Yes)、機器情報取得部303は、当該イベントに応じて新たに接続された機器のIDの取得、あるいは、変更された設定情報の取得を行う(ステップS22)。
【0048】
そして、初期化部302は、新たな接続機器、あるいは設定情報が変更された接続機器の初期化処理を行う(ステップS23)。そして、通信制御部301は、新たな接続機器のID、または変更後の設定情報を、相手先に送信する(ステップS24)。そして、ステップS19へ戻り、切断イベントの受信待ちとなる。
【0049】
このように、通話中に、接続機器の着脱や設定情報の変更があった場合には、そのタイミングで、相手先に通知されることになる。
【0050】
次に、接続機器のIDや設定情報を受信した相手先の情報処理装置400で実行される表示処理について説明する。図6は、本実施の形態の情報処理装置における表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0051】
発信元のTV装置1では、上述したステップS17,S24で接続機器のID、設定情報を送信するので、情報処理装置400の通信制御部401は、この接続機器のID、設定情報を受信する(ステップS31)。
【0052】
そして、要求部404は、受信した接続機器のID、設定情報に対応したアイコンを、IP電話サーバ101に要求する(ステップS32)。そして、通信制御部401は、IP電話サーバ101からのアイコンの受信待ち状態となる(ステップS33、S33:No)。
【0053】
IP電話サーバ101から、接続機器のID、設定情報に対応したアイコンを受信した場合には(ステップS33:Yes)、表示制御部402は、発信元のユーザのTV装置1の接続機器、設定情報のアイコンをプレゼンスとして表示部403の通話機能の画面に表示する(ステップS34)。
【0054】
図7は、表示部403に表示された通話機能の画面の一例を示す説明図である。図7の例では、ユーザ「AAA」のプレゼンスには、ラウドスピーカのアイコン701と、アレイマイクのアイコン702が表示されている。このため、情報処理装置400のユーザがユーザ「AAA」と通話する場合、通話相手のユーザ「AAA」のTV装置1には、複数人で使用可能な、ラウドスピーカやアレイマイクロフォンが接続されており、機密性の高い通話には向いていない環境であることを把握することができる。このため、情報処理装置400のユーザは、ユーザ「AAA」との通話には、機密性の高い内容については言及しないよう注意を払うことができる。
【0055】
また、図7の例では、ユーザ「XYZ」のプレゼンスには、個人使用のヘッドセットが接続されているが、表示装置の画面サイズが「42」インチと大画面であり、複数人が容易に画面を鑑賞可能であり、機密性が低い環境であることがわかる。このため、情報処理装置400のユーザは、ユーザ「XYZ」とのビデオ通話においては、自身の周囲で機密性の高い情報については撮影しないよう注意を払うことができる。また、通話相手のユーザ「BBB」のプレゼンスに、カメラONのアイコン705が表示されている場合にも、同様に、自身の周囲で機密性の高い情報については撮影しないよう注意を払うことができる。
【0056】
また、通話中に、相手先のTV装置1の接続機器が個人使用の機器から複数人で使用可能な機器に変更されたり、カメラの設定情報がOFFからONに変更された場合等、複数人で使用可能な設定情報に変更された場合には、情報処理装置400の通話機能のプレゼンスにおいて、新たな接続機器や変更後の設定情報のアイコンに変更表示されるので、通話相手が機密性の低い環境に変わった場合には、機密性の高い内容に言及せず、あるいは撮像しないように注意を払うことが可能となる。
【0057】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0058】
3 操作入力部
5 リモコン
11 チューナ部
12 分離部
21 映像処理ブロック
22 映像デコーダ
23 映像処理部
31 音声処理ブロック
32 音声デコーダ
33 音声処理部
34 遅延部
35 D−Aコンバータ
36 スピーカ
41 IP電話制御部
42 マイクロフォン
43 イヤホン
44 通信セット
45 A−Dコンバータ
47 カメラ
51 主制御ブロック
52 メモリユニット
53 状態管理部
54 GUI制御部
55 ネットワーク制御部
100 インターネット網
101 IP電話サーバ
301,401 通信制御部
302 初期化部
303 機器情報取得部
400 情報処理装置
402 表示制御部
403 表示部
404 要求部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置で実行される機器情報通信方法であって
前記映像表示装置に接続されている機器の情報を取得する取得ステップと、
通話の相手先装置への発信および前記相手先装置からの着信を制御する通信制御ステップと、
前記機器の情報を、前記通話の相手先装置に送信し、かつ、前記機器の情報を、前記通話の相手先装置以外の通話可能な相手先装置に、前記通話可能な相手先装置に対する発信前に送信する送信ステップと、
機器情報通信方法。
【請求項2】
前記送信ステップは、前記相手先装置への発信の際に、前記機器の情報を前記相手先装置に送信する、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項3】
前記取得ステップは、さらに、前記相手先装置との通話中に、前記機器の情報に変更があった場合に、変更後の機器の情報を取得し、
前記送信ステップは、前記相手先装置との通話中に、前記機器の情報を前記相手先装置に送信する、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項4】
前記映像表示装置に接続されている機器の初期化処理を行う初期化ステップをさらに含み、
前記取得ステップは、前記初期化処理の際に、前記機器の情報を取得する、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項5】
前記取得ステップは、前記機器の情報として、複数人で使用可能な機器の情報と、個人で使用可能な機器の情報とを区別して取得する、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項6】
前記機器の情報は、前記機器に対する設定情報である、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項7】
前記機器の情報は、前記機器としての表示装置の画面サイズである、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項8】
前記機器の情報は、前記機器としての撮像装置の状態である、請求項1に記載の機器情報通信方法。
【請求項9】
映像表示装置であって
前記映像表示装置に接続されている機器の情報を取得する取得部と、
通話の相手先装置への発信および前記相手先装置からの着信を制御するとともに、前記機器の情報を、前記通話の相手先装置に送信し、かつ、前記機器の情報を、前記通話の相手先装置以外の通話可能な相手先装置に、前記通話可能な相手先装置に対する発信前に送信する通信制御部と、
を備えた、映像表示装置。
【請求項10】
前記通信制御部は、前記相手先装置への発信の際に、前記機器の情報を前記相手先装置に送信する、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項11】
前記取得部は、さらに、前記相手先装置との通話中に、前記機器の情報に変更があった場合に、変更後の機器の情報を取得し、
前記通信制御部は、前記相手先装置との通話中に、前記機器の情報を前記相手先装置に送信する、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項12】
前記映像表示装置に接続されている機器の初期化処理を行う初期化部をさらに備え、
前記取得部は、前記初期化処理の際に、前記機器の情報を取得する、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項13】
前記取得部は、前記機器の情報として、複数人で使用可能な機器の情報と、個人で使用可能な機器の情報とを区別して取得する、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項14】
前記機器の情報は、前記機器に対する設定情報である、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項15】
前記機器の情報は、前記機器としての表示装置の画面サイズである、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項16】
前記機器の情報は、前記機器としての撮像装置の状態である、請求項9に記載の映像表示装置。
【請求項17】
映像表示装置と、前記映像表示装置にネットワークで接続された情報処理装置とを備えた映像表示システムであって、
前記映像表示装置は、
前記映像表示装置に接続されている機器の情報を取得する取得部と、
通話の相手先である前記情報処理装置への発信および前記情報処理装置からの着信を制御するとともに、前記機器の情報を、前記通話の相手先の情報処理装置に送信し、かつ、前記機器の情報を、前記通話の相手先の情報処理装置以外の通話可能な情報処理装置に、前記通話可能な情報処理装置に対する発信前に送信する通信制御部と、を備え、
前記情報処理装置は、
前記機器の情報を受信する受信部と、
前記機器の情報に応じたアイコンを発信者の状況として表示する表示部と、
を備えた、映像表示システム。
【請求項18】
前記表示部は、前記映像表示装置からの着信があった場合に、映像付きの着信か、音声のみの着信かを区別して表示する、
請求項17に記載の映像表示システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−227972(P2012−227972A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−178764(P2012−178764)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2010−289926(P2010−289926)の分割
【原出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】