説明

機能性傾斜材料、機能性傾斜材料の製造方法、管球

【課題】絶縁層から導電層までの各層内の酸化ケイ素を均一に十分な溶融・焼結することで、各層間の結合を強くさせる機能性傾斜材料を実現する。
【解決手段】絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層11、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層12、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層13を放電プラズマ焼結装置を用いて一体的に結合する。絶縁層11の密度は、理論密度の95%以上とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、機能性傾斜材料、この機能性傾斜材料の製造方法およびこの機能性傾斜材料を封止手段として用いた管球に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のハロゲン電球や高圧放電ランプ等の石英ガラスからなる気密容器を備えた管球類には、Mo箔を封着金属箔として用いられているが、封着金属箔における許容電流値の限界やMo箔の酸化によるランプ短寿命などの理由から、封着金属箔に代えて放電プラズマ焼結法(SPS:Spark Plasma Sintering)を用いて形成された機能性傾斜材料を用いる試みがなされている。機能性傾斜材料は、絶縁層(封着層)から導電層まで共通に含まれているSiOを溶融・焼結することが可能で、層間の結合強度を強くすることが知れられている。(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2007−112642公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記した特許文献1の技術は、機能性傾斜材料の絶縁層から導電層までの各層に含まれるSiOを均一に溶融させることができず、実用に供する層間の結合強度が得られない。このためランプの封着部として使用した場合、ランプの筐体となる石英バルブと機能性傾斜材料の絶縁層間の気密が保たれるよう、バーナーやレーザーにより両者を加熱して、両者に含まれるSiOを溶融することで封着を行う必要がある。
【0004】
しかしながら、機能性封着材料の製造方法に起因する原因により、機能性封着材料が単品としては製造可能であっても、ランプ筐体である石英ガラス製のバルブと封着を行った場合は、絶縁層とバルブとの気密封着ができないという現象がしばしば発生していた。
【0005】
この発明の目的は、絶縁層から導電層までの各層内のSiOを均一に十分な溶融・焼結することで、各層間の結合を強くさせることが可能な機能性傾斜材料、この機能性傾斜材料を用いた管球およびこの機能性傾斜材料の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記した課題を解決するために、この発明の機能性傾斜材料は、絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、を具備し、前記絶縁層の密度は、理論密度の95%以上であることを特徴とする。
【0007】
また、絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、該絶縁性物質および該導電性物質間を熱膨張率を段階的に変えた中間層と、を具備し、前記絶縁層に接する前記中間層の密度は、理論密度の95%以上であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、結合された状態の絶縁層の密度は理論密度の95%以上、あるいは絶縁層に接する中間層の密度は理論密度の95%以上にしたことにより絶縁層、中間層、導電層の各層のSiOを均一に溶融、焼成することで各層間の結合の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、この発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0010】
図1は、この発明の機能性傾斜材料に関する一実施形態について説明するための構成図である。
【0011】
図1は機能性傾斜材料(FGM)の全体構成を示しており、機能性傾斜材料は、平均粒径5μmのSiOに平均粒径3μmのMoを混合させ、放電プラズマ焼結法(SPS法)作成したものである。図1において、11は絶縁性物質である100%のSiO(酸化ケイ素)で形成された絶縁性の絶縁層である。12はSiOおよび導電性物質のMo(モリブデン)またはW(タングステン)を混合した導電性の導電層である。
【0012】
さらに、13はSiOとMoまたはWを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層で、この中間層13は例えば131〜134の4層となっている。中間層131〜134は、SiO/Moの体積混合比を段階的に変化させ、結果熱膨張率を段階的に変化させている。中間層13は、導電層12よりも導電性物質の量が少なく、全体としては非導電性である。中間層13は目的に応じて層数を変えることができる。
【0013】
図1で説明した構成のサンプルを作成し、サンプルの各層の一部を切り出し、そのその体積と重量の比から層の密度を求めた。また、各層の比重σ(layer)は式(1)で定義されるため、得られた層の密度より式(1)を用いて、SiOとMoの体積混合比を求めることもできる。
【0014】
σ(layer)=100/{a/σ(Mo)+b/σ(SiO)} … (1)
(但し、a+b=100)
式(1)で、σ(Mo)はMoの密度、σ(SiO)はSiOの密度で、それぞれ2.22g/cmおよび10.22g/cmを使用している。また、aはMoの体積、bはSiOの体積を示している。なお、層の切り出しは、MoがSiOに対して均一に分布している部分を選ぶのが好ましい。
【0015】
図2を参照し、ランプ筐体である石英ガラス製のバルブに図1のFGMを封着材とした場合の概要について説明する。
【0016】
絶縁層11の長さは、約10mmとした。バルブ21は厚みが1mmのものを使用し、バーナー22で上部から幅7mmの範囲を加熱し、この時の封着幅は約7mmとなっている。封着試験ではバルブ21と絶縁層11が十分溶融するよう赤外線温度計で絶縁層11の表面温度が軟化点の1670℃以上であることを確認している。封止作業は1800℃以上で行った。
【0017】
ここで、図3、図4を参照し、放電プラズマ焼結装置を用いた場合のこの発明の機能性傾斜材料の製造方法の一実施形態について説明する。図3は概略構成図、図4は図3要部の構成図である。
【0018】
水冷真空チャンバー31内には、グラファイト製の円筒状焼結ダイ32が配置され、その内部には機能性傾斜材料FGMが充填される。焼結ダイ32の上下には内部に充填された被加工物である機能性傾斜材料FGMを上下から加圧するための上部パンチ34および下部パンチ35が設けられている。これらの上部パンチ34および下部パンチ35には、上部パンチ台33および下部パンチ台36がそれぞれ接触するように配置されている。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38の上端部および下端部は、水冷真空チャンバー31の外部に導出されている。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38間には、焼結用パルス電源39から大電流が供給される。このパルス電流は、上部パンチ34および下部パンチ35を介して機能性傾斜材料FGMに供給され、通電される。
【0019】
また、下部パンチ電極38には、焼結用加圧機構41により上方向の圧力Pが印加される。下部パンチ電極38は、上方向に移動可能に設けられており、圧力Pにより上方向に移動する。上部パンチ電極37および下部パンチ電極38のシリンダー部はそれぞれ焼結ダイ32の中空部上端および下端から挿入され、圧力Pは上部パンチ電極37および下部パンチ電極38に伝達され、焼結ダイ32内部に充填された機能性傾斜材料FGMを上下から圧縮する。制御装置40は焼結用パルス電源39および焼結用加圧機構41を制御し、機能性傾斜材料FGMに対して供給パルス電流および加圧圧力を制御する。
【0020】
図4は、電極軸42が一体的に焼結形成された軸一体型の機能性傾斜材料FGMの製造装置の要部を拡大して示す断面図である。
【0021】
焼結ダイ32の中空部の上下には上部パンチ34および下部パンチ35が挿入されている。上部パンチ34は焼結ダイ32の中空部内で上下方向に移動するが、下部パンチ35は中空部内では上下方向に対しては固定されている。上部パンチ34にはその下端部に開口する細孔341が形成されており、その内部にFGM内に挿入された電極軸42の端部42bが挿入されている。細孔341はFGMのSPS焼結開始の際には、上部に端部42bが細孔341の上部に当接するように挿入されている。下部パンチ35はFGMの導電層12に接している。
【0022】
焼結ダイ32の中空部内には、SPS焼結の開始前において、前述した機能性傾斜材料FGMが粉末状態で充填される。すなわち、先ず、焼結ダイ32を上下反転し、中に上部パンチ34を挿入し、上部パンチ34を下側にした状態で、電極軸42の端部を細孔341に導入し電極軸42を中心部に直立させる。次に、絶縁層11を構成する100%のSiO粉末を充填する。次いで、中間層13を構成するSiOおよびMoを例えば90%対10%の容積比で混合した粉末を焼結ダイ32の中空部に充填し、絶縁層11の上に積層する。さらに導電層12を構成するSiO及びMoを例えば75%対25%の容積比で混合した粉末を積層する。その後、下部パンチ35により焼結ダイ32の中空部上端を閉塞する。この際、電極軸42の長さは、焼成後、電極の端部42aが導電層に到達し、しかもFGMを貫通しないような長さにしておく。
【0023】
さらに、上部パンチ34と下部パンチ35によって閉鎖された焼成ダイ32を、上部パンチ34が上側になるように取り付ける。なお、焼成ダイ32、上部パンチ34および下部パンチ35とFGMの間には、焼成ダイ及びパンチ材質とFGMの熱膨張率の違いにより発生する応力を緩和するため、応力緩衝のグラファイトシートを挿入するのが一般的である。
【0024】
この状態において、SPS装置の制御装置40の制御の下に焼結用パルス電源39および焼結用加圧機構41が動作を開始し、機能性傾斜材料FGMのSPS焼結が開始される。すなわち、焼結ダイ32の中空部の機能性傾斜材料FGMには、上部パンチ電極37および下部パンチ電極38を介して焼結用パルス電源39から大電流のパルス電流が供給される。このパルス電流は、上部パンチ34および下部パンチ35を介して焼結ダイ32の中空部に充填積層された粉末状の機能性傾斜材料FGMに供給され、通電される。
【0025】
また、下部パンチ電極38には、焼結用加圧機構41により上方向の圧力Pが印加される。下部パンチ電極38は上方向に移動可能にもうけられており、圧力Pにより上方に移動して下部パンチ35を介して機能性傾斜材料FGMを押し上げる。上部パンチ34および上部パンチ電極37は上下方向に対しては固定されているため、機能性傾斜材料FGMは下方からの圧力Pにより圧縮される。機能性傾斜材料FGMに大電流パルス電流を流すことにより、圧粉体粒子間隙に生ずる火花放電およびジュール熱により、機能性傾斜材料FGMの各層に含まれるSiOを均一に加熱溶融焼結する。これによって機能性傾斜材料FGMを構成する絶縁層11、中間層13、導電層12を強固に結合させることが可能となる。
【0026】
SPS法は、試料に通電することで試料温度を上げ焼成を行うため、絶縁物としてSiO粒子を使用した場合、SiO粒子の温度を溶融温度以上に上げることができる。このため、SiOからなる絶縁層11と、SiOとMoまたはWの混合物からなる非導電性の中間層13との結合部、あるいは、中間層13と導電層12との結合部においてもSiOが融解し結合し合い、二つの層を強く結合することが可能となり、強度の強い機能性傾斜材料を得ることができる。
【0027】
さらに、この発明の機能性傾斜材料の製造方法によれば、電極軸42を機能性傾斜材料FGMの軸方向に挿入した状態においても、機能性傾斜材料の焼結が可能となるため、封止用の機能性傾斜材料の製造が極めて容易になる。
【0028】
上述した機能性傾斜材料の製造に際し、絶縁層11の密度を変えたり、絶縁層11と中間層13の密度を変えたり、中間層13のSiOとMoの体積混合比を変えて最適な機能性傾斜材料の1〜3の実験を行った。以下にこれらの実験結果について説明する。
【0029】
なお、これらの実験においては、電極軸42を挿入せずに、複数の機能性傾斜材料層のみのFGMを焼結作成した。この場合、図3のSPS製造装置としては、図4に示すような細孔341を有する上部パンチ34を用いる必要はない。
【0030】
(実験1)
この例では、SiOのみで製作した絶縁層11の機能性傾斜材料の作成を行った。この実施例は、絶縁層11の密度を変えたサンプルを作成したものである。
【0031】
サンプルは、絶縁層11の厚みが約10mmとなるようにSiO粉体の量を調整している。また、サンプルは焼結温度を変え、絶縁層11の密度を変えている。図5に製作した絶縁層11の密度と気密性有無の関係を示した。図5に示すように、気密を得るためには、絶縁層11の密度が95%以上でなければならないことが分かる。
【0032】
(実験2)
この例では、SiOのみで製作した絶縁層11と中間層13の2層からなる機能性傾斜材料の作成を行った。中間層13はSiOとMoで構成し、SiO/Moの体積混合比を98/2としたものである。
【0033】
サンプル作成に当たっては、絶縁層11の厚みが約10mm、中間層13の厚みが、ほぼ3mmとなるように粉体の全体量を調整している。また、サンプルは焼結温度を変えることで絶縁層11の密度を変えている。SPS法の特徴から焼結温度が上がり絶縁層11の密度が上がると、これに近接する中間層13の密度も上がることになる。
【0034】
試験結果より、絶縁層の密度を95%以上にするためには、図6に示すように、中間層13の密度も95%以上が必要なことが分かる。
【0035】
(実験3)
この例では、SiOのみで製作した絶縁層11と中間層13の2層からなる機能性傾斜材料の作成を行った。サンプルは、中間層13のSiO/Moの体積混合比を、(1)85/15,(2)87/13,(2)90/10,(3)93/7,(4)93/7,(5)95/5,(6)98/2としたサンプルを作成した。サンプルの作成に当たっては、絶縁層11の厚みが約10mm、中間層の厚みが、ほぼ3mmとなるように粉体の全体量を調整している。
【0036】
また、サンプルの絶縁層11の密度は98%以上とした。試作したサンプルにおいて、絶縁層11と中間層13の層間にクラックが生じた場合を「有」、クラックの発生がない場合を「無」で示している。図7に示すように、絶縁層11と中間層13の層間にクラックが生じないための条件として、Moの体積混合比が10%以下でなければならないことが分かる。
【0037】
このように、石英バルブと機能性封着材料が気密を保って封着できない原因を検討し、気密を保って封着するに必要な条件を検討した。実験1〜3の結果からは、下記のことが分かった。
【0038】
1.ランプ筐体の石英バルブを気密に封着すための条件としては、機能性傾斜材料のSiOでできた絶縁層の密度が理論密度の95%以上でなければ封着後の気密が保つことができない。
【0039】
2.絶縁層の密度が95%以上にするには、絶縁層に接する中間層の密度が理論密度の95%以上でなければならない。
【0040】
3.絶縁層に接する中間層のSiOに対するMoの体積密度が10%より大きくなるとクラックが発生する。
【0041】
図8は、この発明の管球に関する一実施形態を説明するための図で、上記したこの発明の機能性傾斜材料を封止用に用いた管形ハロゲン電球の要部断面図である。図において、管形ハロゲン電球BPは、気密容器81、管球作動部材82(フィラメント)および封止用機能性傾斜材料FGMを具備している。
【0042】
気密容器81は、封止されるべき開口81aを備えている。そして、開口81aは、封止用機能性傾斜材料FGMにより封止される。この形態の気密容器81は、照明用管球の場合であるから、透光性で、かつ、耐火性の物質、例えば石英ガラスや透光性アルミナセラミックスなどからなるが、石英ガラス製で真っ直ぐな円筒状をなしていて、その両端が一対の開口81aとなっている。
【0043】
管球作動部材82は、気密容器81の内部に気密に収納されていて、管球BPとして所要の作動を行うもので、多様な構成であることが許容される。すなわち、管球BPが外部から給電され、気密容器81内で所望の電気的動作を行う部材であり、一例を示せば、ハロゲン電球の場合は、白熱フィラメントおよび付随的部材である。また、高圧放電ランプの場合は、放電電極および付随的部材である。
【0044】
また、図示の管球作動部材82は、白熱フィラメントを主体として、その両端からフィラメントレグ部82a(一端のみ示す。)が延在し、フィラメントレグ部82aが気密容器81の両端に配置される一対の電極軸42(一方のみ示す。)に溶接などによって接続されることにより、気密容器81の内部に張架されている。なお、フィラメントは、2重コイルフィラメントからなり、点灯中の下垂を防止するために複数のリングアンカー82bが付設されている。
【0045】
封止用機能性傾斜材料FGMは、図1に示すように絶縁層11、導電層12および中間層13から構成され、絶縁層11の部分で気密容器81の内壁に溶接されている。絶縁層11は100%のSiOで構成されているため、気密容器81と熱膨張率が同じであり、ハロゲン電球の使用中に熱膨張率の差によるクラックを生ずる恐れがない。
【0046】
なお、図8に示す管球BPは、ハロゲン電球であるので、気密容器81の内部に適量のハロゲンとして、例えばヨウ素または臭素などの有機ハロゲン化物とアルゴン(Ar)が適当な圧力で封入されている。また、気密容器81の外面には所望により赤外光反射・可視光透過形のダイクロイック反射膜を形成することができる。
【0047】
この実施形態では、石英バルブと機能性封着材料との気密性がより保たれた封着の実現できる管形ハロゲン電球を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】この発明の機能性傾斜材料に関する一実施形態について説明するための構成図。
【図2】バルブに図1の機能性傾斜材料を封着材とした場合の概要について説明するための構成図。
【図3】この発明の機能性傾斜材料の製造方法の一実施形態について説明するための概略構成図。
【図4】図3の要部を拡大して説明するための断面図。
【図5】この発明の機能性傾斜材料の実験結果について説明するための説明図。
【図6】この発明の機能性傾斜材料の実験結果について説明するための説明図。
【図7】この発明の機能性傾斜材料の実験結果について説明するための説明図。
【図8】この発明の機能性傾斜材料を用いた管球に関する一実施形態について説明するための要部断面図。
【符号の説明】
【0049】
FGM 機能性傾斜材料
11 絶縁層
12 導電層
13 中間層
21 バルブ
42 電極軸
31 水冷真空チャンバー
32 焼結ダイ
34 上部パンチ
35 下部パンチ
81 気密容器
82 管球作動部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、熱膨張率を段階的に変えた中間層と、を具備し、
前記絶縁層の密度は、理論密度の95%以上であることを特徴とする機能性傾斜材料。
【請求項2】
絶縁性物質の酸化ケイ素を主成分とする絶縁層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合した導電層と、
絶縁性物質の酸化ケイ素および導電性物質のモリブデンまたはタングステンを混合し、該絶縁性物質および該導電性物質間を熱膨張率を段階的に変えた中間層と、を具備し、
前記絶縁層に接する前記中間層の密度は、理論密度の95%以上であることを特徴とする機能性傾斜材料。
【請求項3】
前記絶縁層に接する前記中間層の前記絶縁性物質の酸化ケイ素に対する前記導電性物質のモリブデンまたはタングステンの体積混合比は、10%以下としたことを特徴とする請求項2記載の機能性傾斜材料。
【請求項4】
石英ガラス製のバルブと封着部との密度が95%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の機能性傾斜材料。
【請求項5】
放電プラズマ焼結法により焼成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の機能性傾斜材料の製造方法。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれかの機能性封着材料を用いたことを特徴とする管球。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−129636(P2009−129636A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301684(P2007−301684)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(000111672)ハリソン東芝ライティング株式会社 (995)