説明

歩行訓練装置及びそれに用いられる靴

【課題】3ステップ歩行の歩行訓練に適した歩行訓練装置を提供することである。
【解決手段】靴100の踵荷重部位E1に設けられ、加わる圧力を検出する第1圧力検出部11aと、靴100の親指荷重部位E2に設けられ、加わる圧力を検出する第2圧力検出部11bと、第1圧力検出部11aでの圧力検出タイミングに同期して第1圧力応答信号を出力し、第2圧力検出部11bでの圧力検出タイミングに同期して第2圧力応答信号を出力する信号出力部13とを有する第1ユニット10と、信号出力部13から出力される前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を入力する信号入力部21と、信号入力部21での前記第1圧力応答信号と前記第2圧力応答信号との入力タイミングに同期して人の感覚にて認識可能な有感信号を発する有感信号発生部22、23、24とを有する第2ユニット20とを備えた構成となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的とする歩き方での歩行の訓練を行うための歩行訓練装置及びそれに用いられる靴に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、特許文献1に記載の靴を用いた歩行訓練具が知られている。この歩行訓練具では、発光装置が靴の前方部に設けられると共にシート状スイッチが靴の中底部上面に載置され、シート状スイッチに所定の接地荷重がかかったときに、電源から前記発光装置に電力が供給されるようになっている。この歩行訓練具によれば、前記靴を履いた利用者が、当該靴の中底部に正しく接地荷重をかけつつ歩いている場合には、靴の中底部に接地荷重がかかる毎に、シート状スイッチを介して発光装置に電力が供給されて、発光装置から光が発せられる。このため、利用者は、発光装置から発せられる光の状態から靴に正しい接地荷重がかけられつつ歩行がなされているか否かを判断することができる。従って、利用者は、発光装置から発せられるその光の状態を確認しつつ正しい接地荷重が靴底にかかるような歩き方ができるように訓練することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−73436号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、足の筋肉を正しく使ってより良い姿勢を維持することのできる歩き方として、3ステップ歩行が知られている。この3ステップ歩行は、図1に示すように、踵部で接地した(a:第1ステップ)後、足裏の略中央部で体重を受け(b:第2ステップ)、最後に親指部で蹴る(c:第3ステップ)という3つのステップを繰り返すものである。この場合、靴に対して、図1の斜線部分で示すように、第1ステップ(a)では、足の踵部から、第2ステップ(b)では、足裏の略中央部から、第3ステップ(c)では足の親指部から、それぞれ荷重がかかるようになる。
【0005】
前述した従来の歩行訓練具では、足の接地荷重を受けるシート状スイッチが靴の中底上面に載置されているだけであるので、靴底に対する荷重の移動(3ステップ:図1参照)を判別することができず、前記3ステップ歩行の訓練に用いることができない。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、3ステップ歩行の歩行訓練に適した歩行訓練装置及びそれに用いられる靴を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る歩行訓練装置は、靴内に設けられる第1ユニットと、第2ユニットとを有し、前記第1ユニットは、足の踵部によって圧力が加わる前記靴の所定部位に設けられ、加わる圧力を検出する第1圧力検出部と、足の親指部によって圧力が加わる前記靴の所定部位に設けられ、加わる圧力を検出する第2圧力検出部と、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第2圧力応答信号を出力する信号出力部とを有し、前記第2ユニットは、前記信号出力部から出力される前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を入力する信号入力部と、前記信号入力部での前記第1圧力応答信号と前記第2圧力応答信号との入力タイミングに同期して人の感覚にて認識可能な有感信号を発する有感信号発生部とを有する構成となる。
【0008】
このような構成により、人の歩行中において、足の踵部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットから第1圧力応答信号が出力され、足の親指部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットから第2圧力応答信号が出力される。そして、第2ユニットでは、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第1圧力応答信号の入力タイミング及び足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第2圧力応答信号の入力タイミングのそれぞれに同期して有感信号が発せられる。
【0009】
本発明に係る歩行訓練装置において、前記第1圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第1圧電素子を有し、前記第2圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第2圧電素子を有し、前記信号出力部は、前記第1圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第1圧電素子での発電タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第2圧電素子での発電タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する構成とすることができる。
【0010】
足の踵部によって靴に荷重がかかる際に第1圧電素子の発電による電力を用いて第1ユニットから第1圧力応答信号が出力され、足の親指部によって靴に荷重がかかる際に第2圧電素子の発電による電力を用いて第1ユニットから第2圧力応答信号が出力される。このように、第1圧電素子及び第2圧電素子のそれぞれが、圧力検出のため及び信号出力部の電源として利用される。
【0011】
また、本発明に係る歩行訓練装置において、前記信号出力部は、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力する第1信号出力部と、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する第2信号出力部とを有する構成とすることができる。
【0012】
このような構成により、人の歩行中において、足の踵部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットの第1信号出力部から第1圧力応答信号が出力され、足の親指部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットの第2信号出力部から第2圧力応答信号が出力される。
【0013】
上記の場合、特に、前記第1圧力検出部及び前記第1信号出力部が第1パッケージに収納され、前記第2圧力検出部及び前記第2信号出力部が前記第1パッケージと異なる第2パッケージに収納された構成とすることができる。
【0014】
また、本発明に係る歩行訓練装置において、前記信号出力部は、前記第1圧力検出部の設けられる部位及び前記第2圧力検出部の設けられる部位のいずれとも異なる部位に設けられた構成とすることができる。
【0015】
このような構成により、第1圧力検出部、第2圧力検出部及び信号出力部が別々であるので、第1圧圧力応答信号及び第2圧力応答信号の出力に係る処理を行う信号出力部を靴内において足の踵部からの荷重及び足の親指部からの荷重の影響を受けにくい適所に設けることができる。
【0016】
また、本発明に係る歩行訓練装置において、前記第2ユニットにおける前記有感信号発生部は、前記信号入力部での前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号の入力タイミングに同期して音を前記有感信号として発する音発生部を有する構成とすることができる。
【0017】
このような構成により、第2ユニットにおいて、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第1圧力応答信号の入力タイミング及び足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第2圧力応答信号の入力タイミングのそれぞれに同期して音が発せられるので、利用者は、その音の発せられる状況に基づいて、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングと、足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングとを確認することができる。
【0018】
更に、本発明に係る歩行訓練装置において、前記音発生部は、前記第1圧力応答信号の入力タイミングに同期して第1音を発し、前記第2圧力応答信号の入力タイミングに同期して前記第1音と異なる第2音を発する構成とすることができる。
【0019】
このような構成により、発せられる第1音と第2音との違いによって、利用者は、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングと、足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングとを明確に区別して確認することができる。
【0020】
また、本発明に係る歩行訓練装置において、前記第1ユニットの前記信号出力部は、前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を無線送信する信号無線送信部を有し、前記第2ユニットの前記信号入力部は、前記第1ユニットの前記信号無線送信部から無線送信される前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を受信する信号受信部を有し、前記有感信号発生部は、前記信号受信部での前記第1圧力応答信号と前記第2圧力信号との受信タイミングに同期して前記有感信号を出力する構成とすることができる。
【0021】
このような構成により、人の歩行中において、足の踵部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットから第1圧力応答信号が無線送信され、足の親指部によって靴に荷重がかかる際に第1ユニットから第2圧力応答信号が無線送信される。そして、第2ユニットでは、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第1圧力応答信号の受信タイミング及び足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第2圧力応答信号の受信タイミングのそれぞれに同期して有感信号が発せられる。このように、第1ユニットから無線送信される第1圧力応答信号及び第2圧力応答信号を第2ユニットにて受信できるので、第2ユニットを無線通信の可能な範囲で自由に設置することができる。
【0022】
本発明に係る靴は、足の踵部によって圧力が加わる所定部位に第1圧力検出部が設けられ、足の親指部によって圧力が加わる所定部位に第2圧力検出部が設けられ、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第2圧力応答信号を出力する信号出力部が所定部位に設けられた構成となる。
【0023】
本発明に係る靴において、前記第1圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第1圧電素子を有し、前記第2圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第2圧電素子を有し、前記信号出力部は、前記第1圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第1圧電素子での発電タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第2圧電素子での発電タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する構成とすることができる。
【0024】
また、本発明に係る靴において、前記信号出力部は、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力する第1信号出力部と、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する第2信号出力部とを有し、前記第1圧力検出部及び前記第1信号出力部が収容される第1パッケージが、当該第1圧力検出部に足の踵部によって圧力が加わる所定部位に設けられ、前記第2圧力検出部及び前記第2信号出力部が収容される第2パッケージが、当該第2圧力検出部に足の親指部によって圧力が加わる所定部位に設けられた構成とすることができる。
【0025】
また、本発明に係る靴において、靴底に、前記第1パッケージを挿入して前記第1圧力検出部に足の踵部によって圧力が加わる所定部位に装着するための第1挿入口部が形成されるとともに、前記靴底に、前記第2パッケージを挿入して前記第2圧力検出部に足の親指部によって圧力が加わる所定部位に装着するための第2挿入口部が形成された構成とすることができる。
【0026】
このような構成により、第1圧力検出部及び第1信号無線送信部が収容される第1パッケージを、靴底に形成された第1挿入口部から装着することができるとともに、第2圧力検出部及び第2信号無線送信部が収容される第2パッケージを、靴底に形成された第2挿入口部から装着することができるので、第1パッケージ及び第2パッケージそれぞれを容易に交換することができるようになる。
【0027】
更に、本発明に係る靴において、前記信号出力部が、前記第1圧力検出部の設けられる部位及び前記第2圧力検出部の設けられる部位のいずれとも異なる部位に設けられた構成とすることができる。
【0028】
また、本発明に係る靴において、前記信号出力部は、前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を無線送信する無線信号送信部を有する構成とすることができる。
【0029】
この場合、無線信号送信部から送信される第1圧力応答信号及び第2圧力応答信号を受信することにより、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第1圧力応答信号の受信タイミング及び足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第2圧力応答信号の受信タイミングのそれぞれに同期して有感信号を発せさせることができる。
【発明の効果】
【0030】
本発明に係る歩行訓練装置によれば、第2ユニットから、足の踵部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第1圧力応答信号の入力タイミング及び足の親指部により靴に荷重がかかるタイミングに対応した前記第2圧力応答信号の入力タイミングのそれぞれに同期して有感信号が発せられるので、歩行する利用者は、その有感信号の状態に基づいて、踵部で接地したタイミング(図1における(a):第1ステップ)、親指部で蹴るタイミング(図1における(c):第3ステップ)、及びそれらの間のタイミング(図1における(b):第2ステップ)を確認することができる。従って、利用者は、有感信号の状態に基づいて3ステップ歩行に従って歩いているか否かを確認しつつ、3ステップ歩行の訓練を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】3ステップ歩行を表す図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る歩行訓練装置の基本的な構成(その1)を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る歩行訓練装置の基本的な構成(その2)を示すブロック図である。
【図4】靴における第1圧電素子の設置部位を示す図である。
【図5】靴における第2圧電素子の設置部位を示す図である。
【図6】靴内における第1ユニットの配置例を示す図である。
【図7】第1圧電素子(第2圧電素子)の詳細な設置部位を示す断面図である。
【図8】第2ユニットの配置例を示す図である。
【図9】図2及び図3に示す歩行訓練装置における各信号のタイミング例を示すタイミングチャートである。
【図10】本発明の第2の実施の形態に係る歩行訓練装置の基本的な構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る歩行訓練装置における第1ユニットの設置手法の例を示す図である。
【図12A】第1ユニットの設けられた靴に対して出し入れ可能なインソールを表面側から見た図である。
【図12B】第1ユニットの設けられた靴に対して出し入れ可能なインソールを裏面側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
【0033】
本発明の第1の実施の形態に係る歩行訓練装置は、図2及び図3に示すように構成される。
【0034】
図2及び図3において、この歩行訓練装置は、後述するように靴内に設けられる第1ユニット10と、靴外で用いられる第2ユニット20とを有している。第1ユニット10は、図2に示すように、それぞれ加わる圧力に応じて発電を行う第1圧電素子11a及び第2圧電素子11b、電源回路12及び信号無線送信部13(信号出力部)を有している。電源回路12は、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bのそれぞれにて発電がなされている間にその発電により得られる電力を安定化して信号無線送信部13に供給する。
【0035】
信号無線送信部13は、信号生成部131及び送信部132を有している。信号生成部131は、加圧される第1圧電素子11aが発電を行う際にその発電により電源回路12から供給される電力を用いて第1圧力応答信号を生成する。信号生成部131は、また、加圧される第2圧電素子11bが発電を行う際にその発電により電源回路12から供給される電力を用いて第2圧力応答信号を生成する。前記第1圧力応答信号は、後述するように、例えば、2パルスの信号であり、前記第2圧力応答信号は、後述するように、例えば、1パルスの信号である。
【0036】
送信部132は、第1圧電素子11aが発電を行う際にその発電により電源回路12から供給される電力を用いて信号生成部131にて生成される前記第1圧力応答信号(例えば、2パルス信号)を所定の無線通信方式に従って送信(出力)する。送信部132は、また、第2圧電素子11bが発電を行う際にその発電により電源回路12から供給される電力を用いて信号生成部131にて生成される前記第2圧力応答信号(例えば、1パルス信号)を前記所定の無線通信方式に従って送信(出力)する。
【0037】
前述した構成の第1ユニット10では、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bのそれぞれは、圧力検出部としての機能を有するとともに信号無線送信部13の電源として利用されている。
【0038】
第2ユニット20は、図3に示すように、信号受信部21(信号入力部)、信号生成部22、出力回路23及びスピーカ24を有している。信号受信部21は、第1ユニット10(信号無線送信部13)から送信される前記第1圧力応答信号及び第2圧力応答信号を信号無線送信部13(送信部132)が採用する前記無線通信方式に従って受信(入力)する。信号生成部22は、信号受信部21での前記第1圧力応答信号の受信タイミングに同期して、当該第1圧力応答信号(例えば、2パルス信号)に基づいて第1音信号を生成する。信号生成部22は、また、受信部21での前記第2圧力応答信号の受信タイミングに同期して、当該第2圧力応答信号(例えば、1パルス信号)に基づいて第2音信号を生成する。第1音信号は、例えば、2パルス信号である第1圧力応答信号に対応して、断続的な2つの短音(ピッ・ピッ)を表す音信号とすることができ、第2音信号は、例えば、1パルス信号である第2圧力応答信号に対応して、1つの短音(ピッ)を表す音信号とすることができる。
【0039】
出力回路23は、信号生成部22からの第1音信号及び第2音信号に基づいてスピーカ24を駆動する。それにより、スピーカ24から、第1音信号に基づいた第1音(例えば、断続的な2つの短音(ピッ・ピッ))、また、第2音信号に基づいた第2音(例えば、1つ短音(ピッ))が発せられる。
【0040】
上述した構成の第2ユニット20では、電源(例えば、バッテリ:図示略)が別途設けられており、その電源からの電力を用いて、信号受信部21、信号生成部22及び出力回路23が動作する。
【0041】
第1ユニット10は、図4乃至図7に示すように、靴内に設置される。
【0042】
第1圧電素子11aは、図4及び図6に示すように、足FTの踵部によって圧力が加わる靴100の所定部位(以下、踵荷重部位という)E1に埋め込み設置される。第2圧電素子11bは、図5及び図6に示すように、足FTの親指部によって圧力が加わる靴100の所定部位(以下、親指荷重部位という)E2に埋め込み設置される。詳細には、これら第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bのそれぞれは、対応する踵荷重部位E1または親指荷重部位E2において、図7に示すように、靴底101(アウターソール)とインソール102との境界部に埋設される。
【0043】
第1ユニット10における電源回路12及び信号無線送信部13(信号生成部131及び送信部132)は、1つのパッケージ内に収納された状態で、図6に示すように、靴100のインソール102内の足FTの土踏まずに対応する部位に設けられている。これにより、歩行中に電源回路12及び信号無線送信部13を収納したパッケージに極端に大きな力が加わることを避けることができる。
【0044】
第2ユニット20は、例えば、図8に示すように、利用者の腕に装着される。これにより、第1ユニット10の設けられた靴100を履く利用者は、第2ユニット20のスピーカ24から発せられる音を聞きながら歩行することができる。
【0045】
次に、図9に示すタイミングチャートを参照しつつ、上述した歩行訓練装置の動作について説明する。
【0046】
歩行訓練を行う利用者は、上述したように第1ユニット10の設けられた靴100(図4乃至図7参照)を履くとともに第2ユニット20を腕に装着して(図8参照)歩行を行う。3ステップ歩行(図1参照)が適正になされている場合、その歩行中に足の踵部によって靴100の踵荷重部位E1(図4参照)に荷重がかかると(図1(a)参照)、第1ユニット10の第1圧電素子11aに圧力が加わって、第1圧電素子11aが発電を行う(図9(a)参照)。第1圧電素子11aの発電により電源回路12から電力供給を受ける信号無線送信部13における信号生成部131が、この第1圧電素子11aの発電期間T1の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して2パルスの第1圧力応答信号を生成し(図9(c)参照)、送信部131がその2パルスの第1圧力応答信号を送信(出力)する(図9(d)参照)。第2ユニット20では、信号受信部21が第1ユニット10(送信部132)から送信される2パルスの第1圧力応答信号を受信(入力)すると(図9(e)参照)、信号生成回路22が、その受信タイミングに同期して、当該第1圧力応答信号(2パルス)に基づいて第1音信号(断続的な2つの短音(ピッ・ピッ)を表す)を生成する(図9(f)参照)。そして、この第1音信号に基づいて出力回路23によって駆動されるスピーカ24から断続的な2つの短音(ピッ・ピッ)からなる第1音が発せられる(図9(g)参照)。
【0047】
その歩行中に足の踵部による靴100の踵荷重部位E1への荷重が減少して足裏の中央部から靴100に荷重がかかる状態(図1(b)参照)になると、第1圧電素子11aに対する圧力が小さくなって第1圧電素子11aでの発電が無くなる。なお、親指荷重部位E2に設けられた第1圧電素子11aには発電がなされるほどの圧力がまだ加わっていない。この状態では、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bが発電せず、第1ユニット10では、各部への電力供給がなされずに、信号生成及び信号送信の動作がなされない。
【0048】
そして、歩行中に前記足から荷重のかかる部位が移行して足の親指部によって靴100の親指荷重部位E2(図5参照)に荷重がかかると(図1(c)参照)、第1ユニット10の第2圧電素子11bに圧力が加わって、第2圧電素子11bが発電を行う(図9(b)参照)。第2圧電素子11bの発電により電源回路12から電力供給を受ける信号無線送信部13における信号生成部131が、この第2圧電素子11bの発電期間T2の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して1パルスの第2圧力応答信号を生成し(図9(c)参照)、送信部132がその1パルスの第2圧力応答信号を送信する(図9(d)参照)。第2ユニット20では、信号受信部21が第1ユニット10(送信部132)から送信される1パルスの第2圧力応答信号を受信すると(図9(e)参照)、信号生成部22が、その受信タイミングに同期して、当該第2圧力応答信号(1パルス)に基づいて第2音信号(1つの短音(ピッ)を表す)を生成する(図9(f)参照)。そして、この第2音信号に基づいて出力回路23によって駆動されるスピーカ24から1つの短音(ピッ)からなる第2音が発せられる(図9(g)参照)。
【0049】
このように、利用者の歩行中に断続的な2つの短音(ピッ・ピッ)の第1音と、1つの短音(ピッ)の第2音とが、第2ユニット20から交互に発せられる。利用者は、この第2ユニット20から交互に発せられる第1音及び第2音それぞれのタイミングによって、踵部で接地したタイミング(図1における(a):第1ステップ)、親指部で蹴るタイミング(図1における(c):第3ステップ)、及びそれらの間のタイミング(図1における(b):第2ステップ)を確認することができる。例えば、第1音(2つの短音(ピッ・ピッ))が発せられない場合、利用者は、踵部が十分に接地していないことを確認でき、また、第2音(1つの短音(ピッ))が発せられない場合には、利用者は、親指部にて十分に蹴っていないことを確認できる等、3ステップ歩行が正しくなされていないことを認識することができる。このように、利用者は、その第2ユニット20から発せられる音(第1音、第2音)に基づいて3ステップ歩行に従って歩いているか否かを確認しつつ、3ステップ歩行の訓練を行うことができる。
【0050】
また、利用者は、第1音(断続的な2つの短音(ピッ・ピッ)と第2音(1つの短音(ピッ))との違いによって、足の踵部により靴100の踵荷重部位E1に荷重がかかるタイミングと、足の親指部により靴100の親指荷重部位E2に荷重がかかるタイミングとを明確に区別して確認することができる。
【0051】
更に、電源回路12及び信号無線送信部13が第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bと別箇のパッケージに収納されているので、第1圧圧力応答信号及び第2圧力応答信号の出力に係る処理を行う信号無線送信部13(信号生成部131、送信部132)を靴100内において足の踵部からの荷重及び足の親指部からの荷重の影響を受けにくい適所、例えば、インソール102の土踏まずに対応した部位に、設けることができる。
【0052】
また、第1ユニット10から第1圧力応答信号及び第2圧力応答信号が靴100内に設けられた第1ユニット10から第2ユニット20に無線送信されるので、第2ユニット20は、前述したように(図8参照)利用者の腕のほか、採用される無線通信方式での無線通信の可能な範囲で自由に設置することができる。
【0053】
本発明の第2の実施の形態に係る歩行訓練装置は、図10に示すように構成される。この第2の実施の形態に係る歩行訓練装置は、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bのそれぞれに対して電源回路及び無線信号送信部が設けられる点で、本発明の第1の実施の形態のもの(図2参照)と異なる。なお、第2ユニット20の構成は、本発明の第1の実施の形態のものと同じ構成(図3参照)である。
【0054】
図10において、第1圧電素子11aに対して第1電源回路12a及び第1信号無線送信部13a(第1信号出力部)が設けられている。第1信号無線送信部13aは、第1圧電素子11aでの発電により第1電源回路12aから供給される安定化された電力を用いて、当該第1圧電素子11aでの発電の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して第1圧力応答信号を無線送信する。これら第1圧電素子11a、第1電源回路12a及び第1信号無線送信部13aは、1つのパッケージ(以下、第1パッケージという)120aに収納されている。
【0055】
また、第2圧電素子11bに対して第2電源回路12b及び第2信号無線送信部13b(第2信号出力部)が設けられている。第2信号無線送信部13bは、第2圧電素子11bでの発電により第2電源回路12bから供給される安定化された電力を用いて、当該第2圧電素子11bでの発電の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して第2圧力応答信号を無線送信する。これら第2圧電素子11b、電源回路12b及び信号無線送信部13bは、1つのパッケージ(以下、第2パッケージという)120bに収納されている。
【0056】
なお、各無線送信部13a、13bは、図2に示すものと同様に、信号生成部及び送信部にて構成されている。
【0057】
第1圧電素子11a、第1電源回路12a及び第1信号無線送信部13aが収納される第1パッケージ120aは、第1圧電素子11aに足FTの踵部によって圧力が加わるように靴100の踵荷重部位E1(図4参照)に設けられる。また、第2圧電素子11b、第2電源回路12b及び第2信号無線送信部13bが収納される第2パッケージ120bは、第2圧電素子11bに足FTの親指部によって圧力が加わるように靴100の親指荷重部位E2(図5参照)に設けられる。そして、図11に示すように、靴底101には、第1挿入口105aが形成されており、第1パッケージ120aが、第1挿入口105aから靴底101とインソール102との境界部(図7参照)に位置する踵荷重部位E1に装填できるようになっている。また、靴底101には、第2挿入口10bが形成されており(図11参照)、第2パッケージ120bが、第2挿入口105bから靴底101とインソール102との境界部(図7参照)に位置する親指荷重部位E2に装填できるようになっている。
【0058】
なお、第1挿入口105a及び第2挿入口105bは、専用の閉じ材を接着固定することによって閉鎖することができる。接着固定された閉じ材を切り取ることにより、第1挿入口105a及び第2挿入口105bのそれぞれから対応する第1パッケージ120aまたは第2パッケージ120bを取り出すことができる。このように、第1パッケージ120a及び第2パッケージ120bは交換可能となる。
【0059】
上述したような歩行訓練装置における第1ユニット10では、利用者の歩行中に足の踵部によって靴100の踵荷重部位E1(図4参照)に荷重がかかると、第1パッケージ120aにおいて、第1圧電素子11aが発電し、その発電により第1電源回路12aから供給される電力を用いて第1信号無線送信部13aがその発電の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して第1圧力応答信号(例えば、2パルス)を送信する。また、その歩行中に足の親指部によって靴100の親指荷重部位E2(図5参照)に荷重がかかると、第2パッケージ120bにおいて、第2圧電素子11bが発電し、その発電によって第2電源回路12bから供給される電力を用いて第2信号無線送信部13bからその発電の開始タイミング(圧力検出タイミング)に同期して第2圧力応答信号(例えば、1パルス)を送信する。
【0060】
一方、歩行訓練装置における第2ユニット20では、信号受信部21が足の踵部により靴100に圧力が加わる際に第1パッケージ120aの第1信号無線送信部13aから送信される第1圧力応答信号(例えば、2パルス)を受信すると、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、当該第1圧力応答信号の受信タイミングに同期して第1音(例えば、断続的な2つの短音(ピッ・ピッ))がスピーカ24から発せられる。また、信号受信部21が足の親指部により靴100に圧力が加わる際に第2パッケージ120bの第2信号無線送信部13bから送信される第2圧力応答信号(例えば、1パルス)を受信すると、前述した第1の実施の形態の場合と同様に、当該第2圧力等々信号の受信タイミングに同期して第2音(例えば、1つの短音(ピッ))がスピーカ24から発せられる。
【0061】
このような第2の実施の形態に係る歩行訓練装置においても、第1の実施の形態の場合と同様に、利用者は、この第2ユニット20から交互に発せられる第1音及び第2音それぞれのタイミングによって、踵部で接地したタイミング(図1における(a):第1ステップ)、親指部で蹴るタイミング(図1における(c):第3ステップ)、及びそれらの間のタイミング(図1における(b):第2ステップ)を確認することができる。そして、利用者は、その第2ユニット20から発せられる音(第1音、第2音)に基づいて3ステップ歩行に従って歩いているか否かを確認しつつ、3ステップ歩行の訓練を行うことができる。
【0062】
前述した各実施の形態では、第1ユニット10の第1圧電素子11a、第2圧電素子11b、電源回路12及び信号無線送信部13(信号生成部131、送信部132)が、靴100内に直接設けられるものであったが、このような構成に限定されない。例えば、図12A(表側)及び図12B(裏側)に示すように、第1ユニット10を靴100に対して出し入れ可能なインソール103に設けるようにしてもよい。この場合、第1圧電素子11aが、インソール103の足FTの踵部によって圧力が加わる所定部位E1埋め込み設置され、第2圧電素子11bが、そのインソール103の足FTの親指部によって圧力が加わる所定部位E2に埋め込み設置され、更に、電源回路12及び無線信号送信部13(信号生成部131、送信部132)を収納するパッケージが、インソール103の足の土踏まずに対応した部位E3に埋め込み設置される。
【0063】
このように第1ユニット10を靴100に対して出し入れ可能なインソール103に設けるようにした場合、靴100を同種の靴に交換しても、第1ユニット10と第2ユニット20とによって構成される歩行訓練装置を利用することができる。
【0064】
なお、前述した各実施の形態では、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bのそれぞれは、圧力検出部としての機能を有するとともに信号無線送信部13の電源として利用されているが、第1圧電素子11a及び第2圧電素子11bを圧力検出部としてだけ用いて、例えば、小型のバッテリ(電池)を電源として靴100内に別途設けるようにしてもよい。また、電源を別途設ける場合、圧電素子以外の素子を圧力検出部として用いることも可能である。
【0065】
前述した各実施の形態では、第2ユニット20から、第1圧力応答信号の受信タイミングに同期して発せられる第1音(断続的な2つの短音(ピッ・ピット))と第2圧力応答信号の受信タイミングに同期して発せられる第2音(1つの短音(ピッ))とは異なるものであったが、それらは同じであってもよい。
【0066】
また、第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号それぞれの受信タイミングに同期して発せられる信号は、音(第1音、第2音)だけに限定されず、利用者(人)の感覚にて認識可能な信号(有感信号)であれば、例えば、振動、光等であってもよい。
【0067】
また、前述した各実施の形態では、第1ユニット10と第2ユニット20とは、無線によって、第1圧力応答信号及び第2圧力応答信号の送受を行っていたが、第1ユニット10と第2ユニット20とは有線にて接続することもできる。この場合、第2ユニット20は、第1ユニット10に接続するワイヤの長さの範囲で、利用者の体に装着されることになる。更に、第1ユニット10に有線にて接続される第2ユニット20を靴100内に設けることもできる。この場合、利用者は、音などの有感信号が靴100から発せられたように感ずることになる。
【産業上の利用可能性】
【0068】
本発明に係る歩行訓練装置及びそれを用いた靴は、3ステップ歩行の歩行訓練に適しており、目的とする歩き方での歩行の訓練を行うための歩行訓練装置及びそれに用いられる靴として有用である。
【符号の説明】
【0069】
10 第1ユニット
11a 第1圧電素子
11b 第2圧電素子
12 電源回路
13 信号無線送信部
131 信号生成部
132 送信部
20 第2ユニット
21 受信部
22 信号生成部
23 出力回路
24 スピーカ
100 靴
101 靴底
102 インソール
105a 第1挿入口
105b 第2挿入口
120a 第1パッケージ
120b 第2パッケージ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
靴内に設けられる第1ユニットと、第2ユニットとを有し、
前記第1ユニットは、
足の踵部によって圧力が加わる前記靴の所定部位に設けられ、加わる圧力を検出する第1圧力検出部と、
足の親指部によって圧力が加わる前記靴の所定部位に設けられ、加わる圧力を検出する第2圧力検出部と、
前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第2圧力応答信号を出力する信号出力部とを有し、
前記第2ユニットは、
前記信号出力部から出力される前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を入力する信号入力部と、
前記信号入力部での前記第1圧力応答信号と前記第2圧力応答信号との入力タイミングに同期して人の感覚にて認識可能な有感信号を発する有感信号発生部とを有する歩行訓練装置。
【請求項2】
前記第1圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第1圧電素子を有し、
前記第2圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第2圧電素子を有し、
前記信号出力部は、前記第1圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第1圧電素子での発電タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第2圧電素子での発電タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する請求項1記載の歩行訓練装置。
【請求項3】
前記信号出力部は、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力する第1信号出力部と、
前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する第2信号出力部とを有する請求項1または2記載の歩行訓練装置。
【請求項4】
前記第1圧力検出部及び前記第1信号出力部が第1パッケージに収納され、
前記第2圧力検出部及び前記第2信号出力部が前記第1パッケージと異なる第2パッケージに収納された請求項3記載の歩行訓練装置。
【請求項5】
前記信号出力部は、前記第1圧力検出部の設けられる部位及び前記第2圧力検出部の設けられる部位のいずれとも異なる部位に設けられた請求項1乃至3のいずれかに記載の歩行訓練装置。
【請求項6】
前記第2ユニットにおける前記有感信号発生部は、前記信号入力部での前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号の入力タイミングに同期して音を前記有感信号として発する音発生部を有する請求項1乃至5のいずれかに記載の歩行訓練装置。
【請求項7】
前記音発生部は、前記第1圧力応答信号の入力タイミングに同期して第1音を発し、前記第2圧力応答信号の入力タイミングに同期して前記第1音と異なる第2音を発する請求項6記載の歩行訓練装置。
【請求項8】
前記第1ユニットの前記信号出力部は、前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を無線送信する信号無線送信部を有し、
前記第2ユニットの前記信号入力部は、前記第1ユニットの前記信号無線送信部から無線送信される前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を受信する信号受信部を有し、
前記有感信号発生部は、前記信号受信部での前記第1圧力応答信号と前記第2圧力信号との受信タイミングに同期して前記有感信号を出力する請求項1乃至7のいずれかに記載の歩行訓練装置。
【請求項9】
足の踵部によって圧力が加わる所定部位に第1圧力検出部が設けられ、
足の親指部によって圧力が加わる所定部位に第2圧力検出部が設けられ、
前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して第2圧力応答信号を出力する信号出力部が所定部位に設けられた靴。
【請求項10】
前記第1圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第1圧電素子を有し、
前記第2圧力検出部は、加わる圧力に応じて発電を行う第2圧電素子を有し、
前記信号出力部は、前記第1圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第1圧電素子での発電タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力し、前記第2圧電素子の発電により得られる電力を用いて当該第2圧電素子での発電タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する請求項9記載の靴。
【請求項11】
前記信号出力部は、前記第1圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第1圧力応答信号を出力する第1信号出力部と、
前記第2圧力検出部での圧力検出タイミングに同期して前記第2圧力応答信号を出力する第2信号出力部とを有し、
前記第1圧力検出部及び前記第1信号出力部が収容される第1パッケージが、当該第1圧力検出部に足の踵部によって圧力が加わる所定部位に設けられ、
前記第2圧力検出部及び前記第2信号出力部が収容される第2パッケージが、当該第2圧力検出部に足の親指部によって圧力が加わる所定部位に設けられた請求項9または10記載の靴。
【請求項12】
靴底に、前記第1パッケージを挿入して前記第1圧力検出部に足の踵部によって圧力が加わる所定部位に装着するための第1挿入口部が形成されるとともに、
前記靴底に、前記第2パッケージを挿入して前記第2圧力検出部に足の親指部によって圧力が加わる所定部位に装着するための第2挿入口部が形成された請求項11記載の靴。
【請求項13】
前記信号出力部が、前記第1圧力検出部の設けられる部位及び前記第2圧力検出部の設けられる部位のいずれとも異なる部位に設けられた請求項9または10記載の靴。
【請求項14】
前記信号出力部は、前記第1圧力応答信号及び前記第2圧力応答信号を無線送信する無線信号送信部を有する請求項9乃至12のいずれかに記載の靴。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【公開番号】特開2013−90860(P2013−90860A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235742(P2011−235742)
【出願日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【出願人】(511260746)有限会社クルーズプランニング (2)