説明

歯科用インプラント修復システム

【課題】美的インプラントアバットメントを患者の口腔内で修復歯科用補綴物を取付けるための歯科用インプラント修復システムを提供する。
【解決手段】インプラント106と、インプラントに固定される成形されシェードされたアバットメント104と、アバットメント104の上に配置された選択できる美的層とを具備する。アバットメント104は、インプラント106に据付けるための基礎端を有するニアネット形状単一ユニット構造および補綴物を接合している冠状端を具備し、セラミック材料で製作され単一ユニット構造であり、歯科用補綴物、周囲の歯列および周囲の歯茎の組織の色に適合するために全体にわたり多色である歯科用インプラント修復システムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この出願は2004年3月12日に出願の米国特許出願第10/799,513号の一部継続出願であり、本願明細書に引用するものとする。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般に修復歯科学に関する。特に本発明は歯科用インプラント修復システムに関する。
【0003】
修復歯科学は、永久に自然の歯牙と置換えることを目的とした歯科修復物をサポートする歯科用インプラントの使用において著しい進歩をなしている。歯科用インプラントは、着脱可能な義歯、固定部分義歯および単一歯牙修復物の代わりを提供する。
【0004】
顎骨固定された歯科修復物において、周知のデザインのインプラントは患者顎骨に外科的にインプラントされ、歯茎面を露出したままにする。一般にアバットメントと呼ばれる支持ポストは、同時にインプラントの露出表面に確実に固定される。歯科用補綴物は、補綴物の孔を通って延在しているネジおよびアバットメント(保持されるネジ)または従来のセメント接合技術(保持されるセメント)を経ることによって、アバットメントに固着する。
【0005】
前述のように例えば、ラザラ等(Lazzara et al.,)に対しての米国特許第4,988,298号には、本願明細書において引用するものとする全ての内容および図1に示すように、歯科用インプラント修復システム10は、一般に歯科用インプラント14、支持ポストまたはアバットメント16そして補綴物12を含む。インプラントは、一般的に例えばチタンまたはチタン合金のような生体親和性材料から製造され、歯茎面22を顎骨の歯茎面A−Aと同一平面上にするか、ほぼ同一平面上にある顎骨に埋入される。この歯茎の端は、メスねじ付きの凹部24およびアバットメント16で当接するためのマルチ面のオス突出を含む。アバットメント16は、補綴物12の下または歯茎の端に確実に取付けられ、インプラント14と補綴物12の間に剛性相互接続を提供するように機能する。
【0006】
通路は、アバットメント16を通って延在し、インプラントの突出を係合するためのトランス歯茎の部分で凹部を提供する。ネジ26は、アバットメントのショルダ28に対して当接し、精密形成されたアバットメント面29を、インプラントの歯茎面を有する取付けた接触面に、圧入するためインプラントのねじ凹部24を係合する。補綴物12はアバットメントの上部周辺で製作され、ネジ26またはセメントを介してアバットメントに接続していることができる。補綴物は、周囲の歯列に適合させるために色付きである。
【0007】
一般的に、アバットメントは例えばチタンなどの金属でできており、補綴物はセラミック、例えば陶材などのセラミック系材料または高分子樹脂材で製作される。しかしながら全面的に金属的なアバットメントは、補綴物を通して見える可能性があり、結果として暗色となり、中心ロッドのような陰影が、特に明るい光を浴びるときに、それが自然の歯と見分けがつくので、補綴物は多少美しくない。陰影の出現を防止するかまたはマスキングするさまざまな方法は公知技術である。
【0008】
魅力課題を解決する1つの試みは、全面的に歯色のセラミック材料から支持ポストを製造することが必要である。このアプローチは、直接的な面が支持ポストに陶材の頂部および/または補綴物の相互作用によって接着し、補綴物と支持ポスト間の確実でほぼ継ぎ目のない結合に結果としてなることができる。チタン支持ポストの使用の魅力の変形例を示すと共に、提案された説明は多くの課題を提示する。
【0009】
セラミック材料は、一般にチタンより非常に強い硬度を有する。全セラミック支持ポストが用いられるときに、例えば、噛むことにより支持ポストのロッキングは避けられず、金属インプラントとポストのセラミック材料の間の高いストレス相互作用が生じる。セラミック支持ポストがチタン・インプラントより強い硬度であるので、インプラントに損傷を引き起こす可能性がある。十分な損傷が生じる場合、最終的な外科的介入はチタン・インプラントを取外し交換することを必要とする。加えて、セラミック材料は、一般的に放射線不透過性でなく、アバットメントとチタン・インプラント間の接続を調べるために従来のX線イメージングを使用するときに、2つのエレメントの間のインターフェースは容易には見えず、十分な検査を行うことができない。さらに、全セラミック・ポストの破壊は、考慮すべき問題でありもする。
【0010】
金属的支持体の利点を認識し、ビーティ他(Beaty et al.)に対しての米国特許第5,685,714号明細書は、2つの異なった断面を有するアバットメントを記載している。図2に示すように、アバットメント12は、内部またはコア36がチタンまたはチタン合金からでき、外周部またはカフ34はセラミック、一般的にアルミニウム酸化物からできていることを含む。金属コア36は、必要な強さをアバットメントに与え、インプラント40に補綴物38を接続するためフレームワークを提供する。セラミック・カフ34は、好ましくはコア36の全ての外面を囲んで、補綴物38を通して金属コア36の陰影を保護する。PureFormTM(商標)(センターパルス デンタル社、カールズバッド、カリフォルニア)(Centerpulse Dental Inc., Carlsbad, Calif.)は、例えば、アルミナ/ジルコニア混合でできているチタン・コアおよびセラミック・カフから成る歯牙形のアバットメントである。ネジを保つアルミナまたはジルコニアもしくはアルミナ基礎のアバットメントは、商標であるBio−CeraTM(商標)(バイオ−ロック インターナショナル社、ディアフィールドビーチ、フロリダ)(Bio−Lok International, Inc., Deerfield Beach, FLA.)、CerAdaptTM(商標)(ノーベルバイオケア(商標)社、イェーテボリ、スウェーデン)(Nobel BiocareTM AB, Goteborg, SE)、および、ZiRealTM(商標)ポスト(インプラント イノベーションズ社、ウィルミントン、デラウェア)(Implant Innovations, Inc., Wilmington, Del.)のもとに利用できる。
【0011】
ワグナー他(Wagner et al.)に対しての米国特許第6,497,573号明細書は、金属コアと重合カフ間のシールドを含む3つのパートの歯科用アバットメントを記載する。シールドは、例えばいくつかのモノおよびジ・メタクリル酸塩の混合物などの不透明材料の中で好ましくは形成され、様々な色を最良のシールドに提供するかまたはコアのいかなる灰色がかったか金属的な色もマスキングする様々な色素を含むことができる。
【0012】
米国特許第7,179,089号は、金属、ジルコニアまたはアルミナ・シリンダで製造される上部およびシリンダに取付けられハイブリッドセラミック材料で製造されるショルダを有する2つのパートのアバットメントを目的とし、それにより、色素は患者の歯肉組織の色に適合するために、ハイブリッドセラミック材料に加えられることができる。
【0013】
上述した装置それぞれは、しかしながら特定の欠点を有している。3つのパートシステムは、本質的に時間および材料両面で高コストである。米国特許第7,179,089号明細書の2つのパートシステムは、ショルダ構成部分にシリンダの取付けを必要とする。さらに、2つのパートシステムは、金属コアの陰影を有効にマスキングする一方、付加的な時間および補綴物の製作の専門技術を必要とすることになる。全面的に金属的なアバットメントを利用する際に技術者は単に陰影が表れる結果となることを認め、周囲の歯列に適合した補綴物を製作していた。カフ構成部分の付加については、しかしながら、カフの色および合金に対する補綴物結合の色が、最終的な修復色をつくり技術者はその結果、補綴物を作るときにアバットメントの色を考慮に入れなければならない。
【0014】
補綴物がセラミックで製作されるときに、これは特に重要である。大部分のセラミック修復物が固有の半透明を有するので、修復物の所望のシェードを補うためにアバットメントにシェードがされることが義務として課される。このプロセスは、全セラミック冠の製作の前に自然の歯牙のシェードを決定することと類似している。その場合、下にある自然の歯牙または「スタンプ」(stump)が最終的な修復物のシェードに影響すると認識される。
【0015】
米国特許第6,231,342号明細書および米国特許第5,989,029号明細書は、カスタマイズされたアバットメントを目的とし本願明細書に引用するものとする。アバットメントは、歯牙部位で一連の測定をすること、および測定値に基づいてアバットメントを製作することによってカスタマイズされる。アバットメントがカスタマイズされた単一ユニット構造であるにもかかわらず、色およびシェードの考慮点がない。
【0016】
従来のアバットメントは、例えばPureFormTM(商標)Ceramic Coping(センターパルス デンタル社、カールズバッド、カリフォルニア)(Centerpulse Dental Inc., Carlsbad, Calif.)、Bio−CeraTM(商標)(バイオ−ロック インターナショナル社、ディアフィールドビーチ、フロリダ)(Bio−Lock International, Inc., Deerfield Beach, Fla.)、CerAdaptTM(商標)(ノーベルバイオケアTM(商標)社、イェーテボリ、スウェーデン)、(Nobel BiocareTM AB, Goteborg, SE)、ZiRealTM(商標)(インプラント イノベーションズ社、ウィルミントン、デラウェア)(Implant Innovations, Inc., Wilmington, Del.)は、製作される材料に関係なく、製造業者によって選択される1つの標準色が通常は利用できる。このように、アバットメントと補綴物間の「完全一致」は成し遂げられない。CerAdaptTM(商標)アバットメントは、例えばVita−ShadeTM(商標)A−3(ビタ シェードTM(商標)ガイド、ビデント、ブレア、カリフォルニア)(Vita−ShadeTM Guide, Vident, Brea, Calif.)を利用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】米国特許第4,988,298号明細書
【特許文献2】米国特許第5,685,714号明細書
【特許文献3】米国特許第6,497,573号明細書
【特許文献4】米国特許第7,179,089号明細書
【特許文献5】米国特許第6,231,342号明細書
【特許文献6】米国特許第5,989,029号明細書
【発明の概要】
【0018】
実施例において、本発明は、美的インプラントアバットメントを患者の口腔内で修復歯科用補綴物を取付けるために提供する。本発明に従って、インプラントアバットメントは、コアを囲んでいるコアおよびカフを含み、カフは補綴物の色に適合するために色付きである。
【0019】
各種実施形態において、コアは例えばチタンまたはチタン合金などの金属から作られ、カフおよび補綴物はセラミックまたはポリマー材料から作られる。好ましい実施例において、カフおよび補綴物はセラミックで形成される。
【0020】
本発明は、更に、インプラントを含む歯科用インプラント修復システム、インプラントに固定するコアを囲んでいるコアおよびカフを有する歯牙のアバットメントおよび、アバットメントに固定する歯科用補綴物を提供し、アバットメント・カフは、補綴物の色に適合させるために色付きである。
【0021】
本発明はまた、歯科用インプラント修復物を製造する方法であって、患者の口腔内でインプラントを固定し、インプラントにコアを囲んでいるコアおよびカフを備えている歯科用アバットメントを固定し、歯科用補綴物をアバットメントに取付け、アバットメント・カフは補綴物の色に適合するために色付きである方法を提供する。
【0022】
さらに別の実施形態では、単一ユニット・アバットメントはセラミック材料で製造され、歯科用補綴物の色に適合するようにシェードをつけられ、および/または歯列を取囲み、歯茎の組織を取り囲む。アバットメントは、解剖学的に成形されて、それに取付けられる補綴物のニアネット形状およびシェードに適合するためにシェードをつけられる。アバットメントがネット形状により近くなり、より自然にシェードがついたようになるにつれて上部の修復物が不要となり、修復物そのものになる。加えて、アバットメントは、周囲の歯列および歯茎の組織の色に適合するためにシェードをつけられる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】歯科用インプラント修復システム内で固定する従来技術に係る歯科用アバットメントの部分的な断面図である。
【図2】歯科用インプラント修復システム内で固定する従来技術に係る歯科用アバットメントの部分的な断面図である。
【図3】本発明の一実施例による歯科用修復システムの部分的な断面図である。
【図4】本発明の一実施例によるアバットメントの顔側の斜視図である。
【図5】図4のアバットメントの横方向の側面の斜視図である。
【図6】図4のアバットメントの上部側の斜視図である。
【図7】本発明の他の実施例による歯科用インプラント・システムの部分的な断面図である。
【図8】本発明の他の実施例による歯科用インプラント・システムの斜視図である。
【図9】図8のインプラント・システムのアバットメントの顔側の斜視図である。
【図10】図8のインプラント・システムのアバットメントの顔側の斜視図である。
【図11】図9および10のアバットメントの孔の斜視図である。
【図12】図9および10のアバットメントに配置されている他の孔の斜視図である。
【図13】図8に示されるインプラントの上部のクローズアップの切欠図である。
【図14】図13のインプラントの上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図3は、補綴物102、アバットメント104、およびインプラント106を含む歯科用修復システム100を示す。アバットメントおよび補綴物は、緊密に取付けられ、図示するようにインプラントに接続している。
【0025】
インプラント106は、ねじ孔110を有する冠状または歯茎の端を有し、上方へ伸びているオス係合機能112を有する。冠状端は、円筒体に沿って末端に下方へ伸びる。オス係合機能112は、アバットメントに接続し、当業者に公知の複数の上方へ伸びているタイン、多角形または他のタイプの機能でもよい。あるいは、インプラントは、アバットメント・コア上のオスの突起と一致するメスの結合機能を有することができる。インプラントは周知のさまざまなインプラントのいかなる一つでもあってもよく、例えば、スルザーカルシテック社(カールズバッド、カリフォルニア)(Sulzer Calcitek Inc. (Carlsbad, Calif.))によって製造したものでもよい。
【0026】
アバットメント104は、好ましくは2つの異なる材料から形成される2つの異なるおよび明白な部分を有する。コア部120は、円筒状形状を有し、上部から下部まで伸びる。通路126は、コアを通って中央に伸びる。下部は、インプラント106の冠状端に対して当接する。アバットメント104は、アバットメントとインプラント間の反回転結合を提供するためにオス係合機能112によって係合するメス係合機能128を備えていることができる。係合機能は顕著な反回転接続を提供するために適合している構成を有する。係合機能の多数の構成は当業者にとって公知であり、(例えばSpline(登録商標)タイン、八角形および他の多角形)を使用することができる。
【0027】
コア120は、概して上部において、通路126の内部に沿って位置するショルダ130を含む。対応するレッジ132は、ショルダ130に隣接する外面に沿って形成される。好ましくは、コアは、例えばチタンまたはその合金のような生物学的適合性の金属から製作される。金属コアは、インプラントに補綴物を接続するためのアバットメントおよびフレームワークに強度を提供する。
【0028】
アバットメント・カフ部140は、コア120の外面につながって、好ましくは、全ての外面を囲む。カフは、いくぶん円筒状構成を有し、上部から下部まで伸びる。カフは、例えば自然の歯牙の横断面に似ている円筒状であるか楕円構成または解剖学的形状のようなさまざまな構成を有するために、コア周辺で形づくられることができる。
【0029】
図3に示すように、カフ140は、インプラント106の冠状端の外に外方かつ上方にテーパーがついて、円錐台形の形状を形成する。このテーパーはレッジ146に延びていて、カフ140の上部でテーパーが内向きに移行している。ショルダ148は、内面に沿って位置する。このショルダ148は、コアの外側上の嵌合レッジ132によって嵌合する。
【0030】
補綴物102は、自然の歯牙のように形づくられ、アバットメントの通路126と整合する通路150を含む。ネジ152は、ネジの頭部154がコアの上部に対して当接するまで、これらの通路を通る。図示するように、頭部の下部は、コアの内部に沿ってショルダ130に対して当接するテーパー156を含む。ネジは、頭部から伸びているシャンク158を含む。このシャンクは、ねじ孔110の対応するスレッドを係合するためにインプラントの冠状端に嵌合するメスねじ部160を有する。ネジは、アバットメントおよびインプラントに取付けられた補綴物を保持する。頭部154はまた凹部162を含む。凹部は、ネジを締めて弛めるための道具(図示せず)を係合するために設けられるか、または補綴物を固定するために通過可能に他のネジ(図示せず)を係合するために設けられることができる。
【0031】
本発明の一実施例に従い、当接カフ140の色は補綴物102の色に適合させる。カフ140および補綴物102は、好ましくはセラミック材料から製造される一方、例えばキムその他(Kim et al.,)に対しての米国特許第6,380,113号明細書に記載されているジルコニア/アルミナ・コンポジットや、さまざまなポリマーおよびポリマーの組合せ、例えばアクリル系ポリマー、繊維、ガラス、シリカおよびアルミナ、補強したポリマー、熱硬化性および感光性ポリマー、ビニルエステル、およびエポキシタイプ材料を用いられることもできる。好適なポリマーには、SculptureTM(商標)またはFibreKorTM(商標)、ジェネリック/ペントロン社(ウォリンフォード(コネティカット))(Jeneric/Pentron, Inc.(Wallingford, Conn.))およびTargisTM(商標)またはVectrisTM(商標)、イボクラール ビバデント社(シャーン、リヒテンシュタイン)(Ivoclar Vivadent, Inc.(Schaan(LI)))が含まれる。
【0032】
本発明のコンテキストにおいて、補綴物の色にアバットメント・カフの色を「適合させる」ことは、補綴物の色と最も類似しているアバットメント・カフのための色を選択することを意味する。一般に、修復物は複数の濃淡色で製造され、一般的に歯茎面においてより暗い色合いであり、上部において明るい色合いで製造される。しかしながら、アバットメントの色は、補綴物とりわけアバットメント140および修復物104のインターフェースにおいて全体の色に適合するように選択される。
【0033】
歯科修復物の色を決定するためのいくつかの方法は公知技術である。最も共通して使われているのは、歯科用シェードガイドであり、一般に複数のタブまたは他のしるしを基礎サポートすることを有し、それぞれいずれが異なる色に対応する。タブ/しるしの色は、標準歯牙色の範囲を表す。フォーザー(Foser)に対しての米国特許第6,139,318号明細書は、例えば、本願明細書に引用するものとする全ての内容は、歯科修復物のための適当な色を選択するための特に有用なカラー・キーを記載する。カラー・キーは、着脱できる数、歯科修復物として同一材料、同一色、同一方法で形成される歯牙サンプル・エレメントを含む。加えて、歯牙サンプル・エレメントは、自然の歯牙に適合させるテクスチャおよび湾曲を有する第一表面および滑らかで平坦である第二表面を含む。第一表面は同じく生成された修復物が同じ位置において有する印象をテストするという可能性を提供し、その一方で第二表面は歯列を取り囲むことによる比較のための患者の口腔内でより容易に配置されることができるように、色だけの改善された評価を提供する。
【0034】
他の、市販の歯科用シェードガイドは、例えば、ChromoscopTM(商標)(イボクラール ビバデント社、シャーン、リヒテンシュタイン)(Ivoclar Vivadent, Inc., Schaan, LI)、Vitapan ClassicalTM(商標)(Vita−LuminTM(商標)バキューム シェード ガイド)(Vita−LuminTM(商標)Vacuum Shade Guide)およびVitapan 3−D MasterTM(商標)(ビデント、ブレア、カリフォルニア)(Vident, Brea, Calif.)、および、BioformTM(商標)およびTruMatchTM(商標)(デントスプレイインターナショナル社、ミルフォード、デラウェア)(Dentsply International, Inc., Milford, Del.)。
【0035】
一旦補綴物の色が決定されると、カフを有するアバットメントはインプラント修復物において使われる色に最も類似して適合する。歯科用シェードガイドシステムによって、一連の着色したアバットメントは、そのシステムに特有で、選択することができる。
【0036】
本発明の原則は、このように従来の歯科用インプラント修復システムをこえるいくつかの利点を提供する。補綴物の製作がアバットメントの色を、もはや考慮に入れる必要がないという点で、本発明は修復プロセスを単純化する。アバットメントは、補綴物のために選択される色に適合しているカフを含む。従って、アバットメントと修復物の間のインターフェースは、審美的に強調され、視覚的により見つけにくい。対照的に、従来技術に従った修復物の色は、アバットメントおよび補綴物の色の組合せで決定された。一般的に、修復物を作成している技術者は、標準アバットメントを得て、続いて補綴物の色を決め、アバットメントの色と組合わさったときに、最終的な修復物の望ましい色となる。
【0037】
補綴物と同じ色を有するアバットメントを利用することによって、最終的な修復物はより大きな深さを有しより自然の外観を提供する。まさに損害を受けた歯牙の「スタンプ」(STUMP)が歯牙の再構築に対するナチュラルカラーのフレームワークを提供するように、本発明のアバットメントはナチュラルカラーのフレームワークを補綴物の製作に提供する。
【0038】
場合によっては、修復物はアバットメントと補綴物間の歯科用セメントの層を含むことができる。本発明以前には、専門家はアバットメントおよび補綴物の色と適切に組合わさる色を有するセメントを選び、最終的な修復物のための所望の色を得る。しかしながら、アバットメントが補綴物の色に適合するので、本発明については付加的な決定は必要とされず、透明なセメントを用いることができる。
【0039】
典型的な顎骨に固定された歯科修復物において、インプラント・システムが患者の口腔内で固定されたあと補綴物の下面より上に伸びるように、歯肉はシステム周辺で修復される。しかしながら通常のエージングにより、歯肉線が退くことはまれでなく、アバットメントの一部と同様に補綴物の下面を露出させる。従来技術のアバットメントによって、見苦しさ、不自然な外観が生じることがありえた。本発明によれば、しかしながら、補綴物の色およびアバットメント・カフが適合されるにつれて、たとえ露出する場合であっても、アバットメントの外観は目立たなく、インプラント修復物は自然に周囲の歯列に混ざる。
【0040】
図4〜6は、本発明のアバットメント200の他の実施例を示す。アバットメント200は統一されたまたは単一ユニット構造であり、図7に示されるインプラント202に固定されることができる。図7に示される冠204のような歯科用補綴物は、アバットメント200のネジ206〜孔207アタッチメントを有するインプラント202に接続されるアバットメント200の上に配置される。この種のデザインにおいて、アバットメントはメス接続構成部分を有し、インプラント本体はオス接続構成部分を有する。インプラントに対するアバットメント200の取付けの手段が図3にて図示するような、外側の反回転接続に限られていないと言及しなければならない。取付けの他のモードおよび方法が内部接続構成部分を含むが、これに限定されるものではなく、使用されることができる。本願明細書においてアバットメントは、インプラントのいかなるタイプにも接続するのに適合していてもよい。
【0041】
アバットメント200は、セラミック材料で製作される単一ユニット構造である。図4〜7に示すように、アバットメント200は前述の実施例のコアおよびカフを単一ユニットに結合し、セラミック材料の単一部片で製造される。アバットメントの基礎はカラー208を含み、平面下部側210を有し、インプラント202のようなインプラントにぴったりくっついて嵌合する。カラー208の上側は、カラー208の周辺を囲んで延在するリップ212を有する。冠状部または上部214は、上方へ延在し、歯牙構造と類似して成形される。図7の冠204のような歯科用補綴物はリップ212の上およびアバットメント200の上部214の上に嵌合する。
【0042】
カラー208は、患者の口腔内のインプラント202を取囲んでいる歯茎の組織に適合するために、好ましくは歯茎色またはピンク色である。カラー208をピンク色または歯茎の色のシェードでおおうことによって、患者の口腔内の歯茎の組織が後退する場合、アバットメントは患者の口腔内の歯列および歯茎の組織を取囲むと共にカモフラージュする。
【0043】
本願明細書において記載されているアバットメントが用いられることができるか、または、より正確に患者に嵌合するためにカスタマイズするアバットメントを変えて準備することを必要としてもよい。図4および5に示すように、リップ212はアバットメント200のオリジナルの歯頸線を形成する。患者の口腔によりよく嵌合するためにアバットメントを準備することにおいて、歯肉組織が後退した場合、患者の口腔内の歯頸線と一致するために歯頸線を動かすことを必要としてもよい。歯頸線を調整するために、カラー208は材料の異なる着色層で作られることができる。カラー208の内コアは象牙質色でもよく(歯牙の歯頸領域に適合するために)、外部層は歯茎の色でもよい。歯茎の着色層は、約0.25〜約1.00mmの厚みで変化することができる。技術者は、オリジナルの歯頸線212の地点から新頸線215までの領域213をカバーしている歯茎の着色層を取除くことによって、図4および5に示すように歯頸線を下げることができる。領域215の歯茎の層を取除くことによって、象牙質色の層が現れ、歯頸線は線212〜線213へ移動する。アバットメントは、患者の既存の歯列および歯茎の組織によって効果的にカモフラージュすることが可能である。
【0044】
上部もしくは冠状部214は3つの領域、すなわち頸部216、中央域218および切端部220に好ましくは分けられ、歯の自然の外見をシミュレーションするために異なるシェードまたはカラーを有する。アバットメントが相関しなければならないかまたは合わなければならないサイズ、形状および歯列に応じて、これらの領域は単なる近似値で、アバットメントからアバットメントまで変化する。各領域には、視覚的な外観に関して異なる要件がある。このように、部分から部分まで変化することができるアバットメントの下部または頸部領域216の外見は、好ましくは補綴物の頸部および周囲の歯列の頸部に適合する。アバットメントの中央域218は、好ましくは補綴物の中央域および周囲の歯列の中央域と適合する。切端部220は、好ましくは補綴物の切端部および周囲の歯列の切端部と適合する。3つの冠状領域のためのシェードの決定は、市販の歯科用シェードガイド、例えば、ChromoscopTM(商標)(イボクラール ビバデント社、シャーン、リヒテンシュタイン)(Ivoclar Vivadent, Inc., Schaan, LI)、Vitapan ClassicalTM(商標)(Vita−LuminTM(商標)バキューム シェード ガイド)(Vita−LuminTM Vacuum Shade Guide)、および、Vitapan 3−D MasterTM(商標)(ビデント、ブレア、カリフォルニア)(Vident, Brea, Calif.);および、BioformTM(商標)、および、TruMatchTM(商標)(デントスプレイインターナショナル社、ミルフォード、デラウェア)(Dentsply International, Inc., Milford, Del.)のうちの1つを使用する個々の患者のためにカスタマイズされることができ、または市販の口腔内分光光度計、例えば、Easyshade(ビデント、ブレア、カリフォルニア)(Vident, Brea, Calif.)、および、シェードビジョン(X−ライト社、グランドラピッズ、ミシガン)(Shade Vision (X−Rite, Inc., Grand Rapids, Mich.))のうちの1つを使用することによって決定することができる。したがって、アバットメントの自然の歯色は補綴物の自然な外観を強調する。
【0045】
言及は、インプラント302および冠303に取付けの交互の形を示しているアバットメント300を例示する図8〜10に更になされる。アバットメント300は、インプラント302の円錐形の上部306とぴったり重なって嵌合する孔304を含む。インプラント302および孔304の上部306は、サイズ、形状および/またはデザインにおいて変化することができる。孔304はテーパーをつけられることが好ましい。図9はアバットメント300の顔の面の図であり、図10はアバットメント300の側面図である。図11および12は、孔304の形状のバリエーションを示す。図11は、ベベル縁部306を有する円錐の形の孔を示す。図12は、半球形の形の孔308を示す。アバットメント200と同様に、アバットメント300は、セラミック材料で製作される単一ユニット構造である。
【0046】
図13および14は、インプラント302の上部310の別の実施例のクローズアップを示す。上部310は、ストレスが患者によって作用されるときに、例えば、噛んでいる間インプラント302上のアバットメント300の回転を防止する一つ以上の面取りされた部分312を含む。
【0047】
アバットメント200に関して上記のすべてのバリエーションは、アバットメント300にあてはまる。本願明細書においてアバットメントは、歯科用補綴物により提供された自然感を高めるために、形状および色においてカスタマイズされることができる。所望の歯牙交換の部位の測定をして、交換される歯牙のタイプを決定することによって、アバットメントの型は、一覧から選択されることができおよび/または患者の既存の歯列に自然に嵌合するために、適当な形状および色にカスタマイズされることができる。
【0048】
コア部120およびカフ140を有するアバットメント104と同様に、上記のすべての形状および構造上のバリエーションは、単一ユニット・アバットメント200および300に適用でき、それはコアおよびカフを1つのモノリシック・ユニットに結合する。
【0049】
アバットメントは、着色した粉末を生産するために酸化物の粉末を一つ以上の着色物質でコーティングし、成形された本体を生産するために着色した粉末を押圧し、圧縮され成形された本体を焼結することによって、製造している間シェードされてもよい。引例は通常通りに所有されている、ジルコニア多色ブランクおよびその製品を製造する方法を開示する同時係属米国特許出願公開第20070292597号明細書、多色セラミック体を作る方法を開示する米国特許第6,379,593号明細書および歯科用材料を機械加工するための層をなしたブランクを開示する米国特許第4,970,032号明細書であり、それら全てを本願明細書に引用するものとする。部分的に、または、完全に焼結ブランクを作ることも可能であり、望ましいアバットメント形状に更に機械加工されることができる。
【0050】
あるいは、アバットメントは部分的または全面的に焼結され、その後、歯牙面を取り囲み、歯茎の組織を取り囲む補綴物に適合されるために部分的または全面的に焼結したアバットメントをステインで着色することでシェードされたセラミック材料で製作されることができる。
【0051】
セラミック材料は高強度セラミック材料であり、例えばジルコニア、アルミナおよびそれらの混合物であることが好ましく、それによって曲げ強度は約1000Mpaを超え、より好ましくは約1500Mpaを超え、最も好ましくは約2000Mpaを超える。いくつかの適用できる材料は、イットリアまたはセリア安定した四角形のジルコニア(Y−TZPおよびCe−TZP)ジルコニア強化アルミナ(ZTA)、アルミナ強化ジルコニア(ATZ)、それらの混合物、それらの複合物および機能的に段階的なそれらの複合物として従来技術において周知である。これらの材料の曲げ強度は、慣習的に1000Mpaを超え、より良好なものは1500Mpaおよび最も好ましくは2000Mpaをさらに超えている。本願明細書において有用な材料には、イボクラール ビバデントのZIRCADTM(商標)ブロック(ZirCADTM blocks from Ivoclar Vivadent)ヒント−エルのnanoZirTM(商標)ジルコニア(nanoZirTM zirconia from Hint−ELs)およびメトキシト社のZiraldentTM(商標)材料(ZiraldentTM material from Metoxit AG)が含まれるがこれらに限定されない。
【0052】
自然の歯列をシミュレーションして、更に周囲の歯列および患者の口腔内の歯茎の組織に適合させるために上記の通りに解剖学的にシェードされているアバットメントに加え、アバットメントはその上に位置される周囲の歯列、歯茎の組織および補綴物の形状に適合させるために、解剖学的に成形されることもできる。アバットメント200は補綴物のネット歯牙形状に近い形状を有することが最も好ましく、それが取付けられ、色および透光性分配の特徴が自然の歯列をシミュレーションするように、シェードは自然の歯列に適合させるために解剖学的にシェードされている。解剖学的にシェードされた多色アバットメントは自然の歯牙の色および透光性分配を模倣するというような方法で、アバットメントに配置される冠が、少なからぬまたはほんの少しの見かけを良くする(veneering)陶材を置換えられた歯牙に模倣することを必要とする。アバットメントのニアネットシェイプおよびシェードはアバットメントをおおう厚手の冠を使用する必要性を不要にし、審美的妥協をせずにインプラント・システムの全体の強さおよび構造一体性を改善する。より高い強度がアバットメントによって提供されるので、より少ない強度がアバットメントの上に位置する、冠またはベニアリング層(陶材またはコンポジット)において必要である。ベニアリング層の美的貢献は、重要性の高い場合、少なくともより整合し予測可能となる。アバットメントがネット形状により近くなり、より自然にシェードされたようになるにつれて、上部の修復物の必要性を不要にし、修復物そのものになる。前述の材料に加えて、共通に所有された出願中の米国特許出願公開番号第20070042889号明細書にて開示したように、ネット形状のアバットメントは600MPaを超えている曲げ強度を有する二ケイ酸リチウム(Lithium disilicate)で製造されることができ、完全に本願明細書に引用するものとする。
【0053】
アバットメントのための正しいシェードを選択することにおいて、カラー構成要素、色、彩度および値は、評価される。色調は、我々が色の1つの一系統ともう一方を区別することができる色の寸法であり、彩度は、特定の色の相対的な強度を定め、すなわち、より強い色は、その彩度はより高いレベルになり、値は、相対的な白さを記載するか、または特定の色彩の黒さ、すなわち、より明るい色はより高い値を記載する。これらの構成要素に加えて、不透明度、蛍光性および透光性などの特徴は、アバットメント用の正しいシェードの決定までの間考慮されることもできる。
【0054】
完結した歯科修復物は患者の歯牙の色に適合させなければならない、すなわち、それは「色をつけられる歯牙」でなければならない。人間の歯牙の色は、ライト、ほとんどホワイト−タン〜ライトブラウンの領域であり、非常に特定の色空間を占有するように見える。この色空間は一般的に用いられるCIE(国際照明委員会)(Commission Internationale de l’Eclariage)で一般的に用いられるL、a、b規則によって記載されていることができ、3次元デカルトの座標系の色を表す。Lまたは「値」は、ある程度の輝きまたは明るさで、垂直軸(黒は0および白は100である)で表される。a、b座標は、色度の一つの指標であり、プラスのaは赤で表わしマイナスのaは緑で表わし、プラスのbは黄色でおよびマイナスのbは青で表している水平座標として表される。本願明細書に引用するものとする米国特許第6,030,209号明細書は、歯牙色のCIE L、a、b色座標は、Vita Zahnfabrik(すなわち、歯牙色の色空間を示す)によって製造されるVita Lumen(R)(登録商標)シェードガイドシステムによって表される。本願明細書において、「歯牙色」は、CIE、L、a、b色座標がこの色空間の範囲内にあるか、かなり近くにある意味を持つ。
【0055】
本願明細書でのアバットメントの製作において、L値の範囲は、選ばれた不透明度の量とともに、下記の表1に記載される。
【0056】
【表1】

【0057】
値はシェードされている領域に応じて、アバットメントにおいて変化する。表2は、歯茎、歯頸、中心(象牙質に適合される)および切端領域の範囲を記載する。
【0058】
【表2】

【0059】
単一ユニット・アバットメントは、自然に見える補綴物を提供する安易で有効な方法である。アバットメントの歯茎の色の基礎部は周囲の歯茎の組織および補綴物の自然な外観を強調する冠状部をカモフラージュすることができる。
【実施例】
【0060】
十分な歯槽骨は、適切に歯科用インプラントを伴う患者を治療するために、歯牙の無い部位に第一に存在しなければならない。患者の顎骨に歯科用インプラントの確実な設置の後、サポートを最終的な修復物に提供する適当なアバットメント・タイプが選択される。考慮されている最終的な修復物が全部のセラミック修復物であるところ、カラーシェードされ自然の歯牙に似ている本発明によるインプラントアバットメントの選択は、セラミック補綴物を通し影となり、セラミック修復物の色に影響を及ぼすこととなる金属的アバットメントと対照的に示唆される。印象およびシェードは、周知のシェードガイドシステムのうちの1つを用いて、最終的な修復物の製作のためにラボに送られる。アバットメントの色は、修復物のために選ばれた色と適合する。最終的な修復物は、それから患者の口腔内で嵌合し永久に取付けられる。
【0061】
好ましい実施例が表されて、本願明細書において詳述したにもかかわらず、さまざまな変更態様、付加、置換、などが本発明の精神を逸脱しない範囲でなされる可能性があることは関連する当業者にとって明らかであり、従ってこれらは続く請求項に記載の本発明の範囲内であるとみなされる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
インプラントと、
前記インプラントに固定される解剖学的に成形されシェードされたアバットメントと、前記アバットメントの上に配置された選択できる美的層とを具備し、
前記アバットメントは、インプラントに据付けるための基礎端を有するニアネット形状単一ユニット構造および前記歯科用補綴物を接合している冠状端を具備し、
前記単一ユニット構造はセラミック材料で製作され、
前記単一ユニット構造は前記歯科用補綴物、前記周囲の歯列および前記周囲の歯茎の組織の色に全体にわたり適合するために多色である歯科用インプラント修復システム。
【請求項2】
前記アバットメントは準備可能(prepable)なアバットメントであり、前記単一ユニット構造は基礎部と冠状部を具備し、基礎部はコアおよび前記コアを覆っている材料の外部層を具備し、前記コアは象牙質色であり、前記外部層は歯茎の色であることを含む請求項1記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項3】
材料の前記外部層が、約0.25から約1.00mmの範囲の厚みを有することを含む請求項2記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項4】
前記アバットメントは歯頸線を具備し、前記基礎部の前記上部および前記冠状部の下部はアバットメントの歯頸線において交わることを含む請求項2記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項5】
前記アバットメントをインプラント上に配置するために準備された後に、前記歯頸線の位置が変化することを含む請求項4記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項6】
前記アバットメントは、手で持てるサイズの器具および手順、部分的にオートメーション化した器具および手順、または全面的にオートメーション化した器具および手順を用いて準備されおよび/または仕上げられることを含む請求項5記載のインプラント修復システム。
【請求項7】
前記選択できる美的層は、歯科用セラミック、陶材、複合物またはハイブリッド材料から成る見かけをよくする(Veneering)材料であることを含む請求項1記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項8】
前記歯科用セラミック、陶材、複合物またはハイブリッド材料は、手で持てるサイズの器具および手順、部分的にオートメーション化した器具および手順、または全面的にオートメーション化した器具および手順を用いて製造されることを含む請求項7記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項9】
部分的にまたは全面的に自動化された器具および手順は、CAD/CAM、迅速なプロトタイピング、プラズマまたはフレーム析出、電鋳、噴霧または浸漬を具備することを含む請求項8記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項10】
前記アバットメントの前記仕上げはカットバックおよび階層化することを含む請求項6記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項11】
前記アバットメントの仕上げは、ステイニングおよびグレイジングを具備することを含む請求項6記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項12】
前記アバットメントが患者の口腔内の前記歯科用インプラント上へ配置する前に美的層を必要としないことを含む請求項1記載の歯科用インプラント修復システム。
【請求項13】
セラミック材料は、ジルコニア、アルミナ、二ケイ酸リチウム(Lithium disilicate)、その複合物またはその混合物から成ることを含む請求項1記載の歯科用インプラント修復システム。

【図2】
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【図13】
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【図14】
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【図1】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−63315(P2013−63315A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−268879(P2012−268879)
【出願日】平成24年12月7日(2012.12.7)
【分割の表示】特願2010−546149(P2010−546149)の分割
【原出願日】平成21年4月6日(2009.4.6)
【出願人】(596032878)イボクラール ビバデント アクチェンゲゼルシャフト (63)