説明

残留ガスの除去方法

従来型の輸送コンテナの内部から残留ガスを除去する方法が開示される。最初に本方法は、コンテナのドアを開き、開口ドア空間にパネルを嵌合させることによって、コンテナにアクセスする段階を含む。次いで、本方法は、外部吸引ポンプを用いてパネルに設置された出口バルブを介して、コンテナ内に存在する残留ガスの少なくとも一部を抽出する段階を含む。最後に本方法は、パネルに設置された入口バルブを介してコンテナ内に洗浄ガスの流れを供給して、コンテナから残留ガスを流し出すようにする段階を含む。コンテナ内のガスの全圧は、入口及び出口孔又はバルブ内のガスの流れを調節することによって、監視並びに制御することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、総括的にはエンクロージャ(筐体)から残留ガスを除去する方法に関する。本発明は、主として、貨物輸送コンテナから1つ又は複数の残留ガスを除去する際の用途に関連して記載されるが、本発明は、ガスの残留量が存在し得るバルク材貯蔵用又は輸送用などで使用される他のエンクロージャに対し広範な用途を有することができる。
【背景技術】
【0002】
多くの種類の商品及び製品が、従来型の輸送コンテナで世界中に出荷される。多くの場合、コンテナ内に収容されている商品は、例えば穿孔性動物、シラミ、ダニ、ノミ又はシロアリといった、他の国からの害虫、寄生生物、昆虫又は他の害虫を駆除するために、ある種の燻蒸ガスをコンテナ内に通すことによって出荷前に燻蒸消毒される。このようなコンテナはまた、多くの場合、発送中の商品の周りを梱包するための木製荷敷き及び他のバルク材も含む。
【0003】
燻蒸消毒の後でコンテナを既知の方法によって実質的に換気させることができるが、多くの場合コンテナ内に置かれた商品、製品及び梱包材中に吸収された燻蒸剤の残留量が存在する。これらの燻蒸剤は、再シールされたコンテナの出荷中に時間とともに徐々に脱離する可能性がある。とくにコンテナは貨物が一杯に詰め込まれてしまうと、同様にコンテナ内の物品又は梱包材の間のポケット内に閉じ込められるようになる遊離した燻蒸ガスが存在し得る。このようなガスは、コンテナが送り先に到着し開梱される際に、コンテナにアクセスする可能性のある人に対し環境暴露のリスクを引き起こす恐れがある。ある時間期間の間コンテナ端部ドアを開くなどの開口コンテナを換気する現在の方法は、有効な燻蒸消毒に使用されるガスには極度に毒性があるので、閉じ込められ又は脱離されたガスを完全に除去するには効果がなく、労働衛生の観点から極めて危険である。
【0004】
他の状況では、コンテナは、限定されたコンテナ空間内で濃縮される可能性がある有毒臭又は有毒ガスを経時的に放出する恐れのある家具又は車両或いは他の物品などの塗装、エナメル加工、もしくは漆加工された品目を輸送するのに用いることができる。同様に、輸送されている化学物質又は溶剤がコンテナの移動中に漏出する場合には、これによりコンテナ内に残留ガスが生成される可能性がある。腐敗しやすい商品が輸送され、かび又は腐敗が発生した場合、これによりまた有害なガスの発生を引き起こす恐れがある。これらの状況のいずれにおいても、コンテナ内で発生したガス又は蒸気は、コンテナの送り先への到着及び開梱時に環境暴露リスクを引き起こし、場合によってはコンテナにアクセスし入る可能性のある人に害を与え、又は毒する恐れがある。
【0005】
以下の本明細書では、用語「残留ガス」が用いられる場合には、ある時間期間の間シールされていた封入チャンバ内に残留又は発生するあらゆる測定可能な量のガス、噴煙又は蒸気を意味する。用語「従来型の輸送コンテナ」が用いられる場合、これは、貨物輸送及び鉄道輸送業界で良く知られた、様々な長さ及び高さ(例えば40フィートの長さ又は20フィートの長さのコンテナ)の一般的に用いられるコンテナを意味する。これらのコンテナは通常金属製であり、波形の側壁と、アクセスするためにコンテナの一方の端部に設置された外方に開放可能な二重ドアとを備えている。
【発明の開示】
【0006】
第1の態様では、本発明は、従来型の輸送コンテナの内部から残留ガスを除去する方法を提供し、本方法は、
コンテナにアクセスする段階と、
コンテナ内に存在する残留ガスの少なくとも一部を抽出する段階と、
コンテナ内に洗浄ガスの流れを供給してコンテナから残留ガスを流し出す段階と、
を含む。
【0007】
このような方法により、コンテナを後で開梱する際にコンテナにアクセスする必要がある人に対するリスクを最小にして、コンテナの内部に閉じ込められた残留ガスを安全に抽出することを可能にする。
【0008】
好ましくは残留ガスを抽出する段階では、コンテナ内のガス圧力をコンテナの外側の環境大気圧よりも低下させる。
【0009】
好ましくはコンテナ内の残留ガス圧力が所定の値に到達すると、洗浄ガスの流れが始められ、コンテナ内のガス圧力が増大する。
【0010】
第2の態様では、本発明は、従来型の輸送コンテナの内部から残留ガスを除去する方法を提供し、本方法は、
コンテナにアクセスする段階と、
コンテナ内に洗浄ガスの流れを供給してコンテナから残留ガスを流し出す段階と、
コンテナ内に存在する残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで、洗浄ガス及び残留ガスの流れを抽出する段階と、
を含む。
好ましくはコンテナ内部のガスの全圧は監視され制御される。
好ましくはコンテナ内に存在する残留ガスの大部分は抽出される。
【0011】
好ましくは、本方法は、コンテナから抽出された残留ガスの少なくとも一部を吸収/吸着手段で吸収/吸着させる段階を更に含む。最も好ましくは抽出された残留ガスのほぼ全てが吸収/吸着手段で吸収/吸着される。
【0012】
好ましくは、本方法は、吸収/吸着手段を洗浄して吸収/吸着された残留ガスを除去する段階を更に含む。
【0013】
好ましくはコンテナにアクセスする段階は、
コンテナのドアを開く段階と、
コンテナがガスの抽出及び洗浄中にシールされるように、ガス注入手段及びガス抽出手段を開口ドアでコンテナに作動可能に結合する段階と、
を含む。
好ましくは洗浄ガスはガス注入手段を介して導入される。
好ましくはガスはガス抽出手段を介して抽出される。
好ましくは洗浄ガスは大気である。
【0014】
好ましくはコンテナは、該コンテナ内のガス圧力を監視及び制御するための手段を備える。
【0015】
第3の態様では、本発明は、エンクロージャ内に存在する残留ガスを除去する方法を提供し、本方法は、
エンクロージャにアクセスし、該エンクロージャにガス注入手段及びガス抽出手段を作動可能に結合する段階と、
存在する残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで、ガス抽出手段を介して残留ガスの流れを抽出する段階と、
ガス注入手段を介してエンクロージャ内に洗浄ガスの流れを供給し、エンクロージャから残留ガスを流し出すようにする段階と、
を含む。
【0016】
好ましくは残留ガスを抽出する段階では、エンクロージャ内のガス圧力を該エンクロージャの外側の環境大気圧を下回って低下させる。
【0017】
好ましくは、エンクロージャ内の残留ガス圧力が所定の値に到達すると、洗浄ガスの流れが始まり、エンクロージャ内のガス圧力は増大する。
【0018】
第4の態様では、本発明は、エンクロージャ内に存在する残留ガスを除去する方法を提供し、本方法は、
エンクロージャにアクセスしてエンクロージャにガス注入手段及びガス抽出手段を作動可能に結合する段階と、
ガス注入手段を介してエンクロージャ内に洗浄ガスの流れを供給し、エンクロージャから残留ガスを流し出すようにする段階と、
エンクロージャ内に存在する残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで、ガス抽出手段を介して洗浄ガス及び残留ガスの流れを抽出する段階と、
を含む。
好ましくは第3の態様又は第4の態様のいずれにおいても、エンクロージャは、従来型の輸送コンテナによって定められる。
好ましくは第3の態様又は第4の態様の方法は、他の点では第1の態様又は第2の態様で定義された通りである。
【0019】
第5の態様では、本発明は、エンクロージャの内部から残留ガスを除去するために、該エンクロージャに作動可能に結合するように配置された残留ガス除去装置を提供し、この装置は、
エンクロージャ内に洗浄ガスを導入するガス注入手段と、
エンクロージャからガスを抽出するガス抽出手段と、
エンクロージャ内のガスの全圧を監視する圧力監視手段と、
エンクロージャ内の監視圧力に応答してガス注入手段及びガス抽出手段の少なくとも1つによって、ガスの流れを制御する制御手段と、
を備える。
【0020】
このような圧力制御手段は、エンクロージャ内の圧力を環境大気圧レベルよりも上昇させ、又は環境大気圧レベルよりも下降させることができる。いずれの条件でも、エンクロージャ内の商品又は梱包の間に位置する閉じ込められたガスは、小さなポケットから外に押し出され、後でコンテナを開梱する際に該コンテナにアクセスする必要があり得る人に対し最小のリスクでより簡単且つ効率的に抽出することができる。
【0021】
好ましくは、本装置は、コンテナから抽出された残留ガスを吸収/吸着する吸収/吸着手段を更に備える。
【0022】
好ましくは、本吸収/吸着手段は、抽出された残留ガスの少なくとも一部がその表面及びその微細孔内に付着する活性炭を含む、吸収/吸着ベッドを備える。
【0023】
好ましくは残留ガス除去装置はまた、使用時にはシール方式でエンクロージャに結合されるように配置されたパネルを備え、ガス注入手段及びガス抽出手段がこのパネルに作動可能に結合又は装着される。
【0024】
第6の態様では、本発明は、エンクロージャの内部から残留ガスを除去するために、該エンクロージャに作動可能に結合するように配置された装置を提供し、本装置は、
使用中に表面上に装着可能であり且つ該エンクロージャに隣接して設置可能なフレームワークと、
フレームワークに装着され、エンクロージャ内に洗浄ガスを導入するガス注入手段と、エンクロージャからガスを抽出するガス抽出手段と、エンクロージャへ結合するための結合手段とを含む部材と、を備え、該部材は、結合手段が部材をエンクロージャに結合する使用中の結合位置と、部材がエンクロージャから離間した結合解除位置との間で移動可能である。
【0025】
エンクロージャに対して部材を移動させることによって達成された残留ガス除去装置の即時の結合及び結合解除は、その操作を迅速な方式で促進することができ、その結果、装置を操作する人及び後でエンクロージャの開梱中にエンクロージャにアクセスする必要がある人に対して、暴露のリスクを最小にすることができる。
好ましくは部材は、フレームワークに旋回可能に装着される。
好ましくは部材は、エンクロージャの開口部に結合するためのパネルを更に含む。
好ましくは第6の態様の装置は、他の点では第5の態様で定義された通りである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
本発明の範囲内に含むことができるどのような他の形態があるにも関わらず、ここで添付図面を参照しながら本発明の好ましい形態を単なる例証として説明する。
図示のように、従来型の輸送コンテナ12の形態でのエンクロージャに動作可能に結合されて配置された残留ガス除去装置10の種々の実施形態が示されているが、他の実施形態では、装置は、使用中に、例えば、何らかの寸法の貯蔵庫、物置、倉庫及び居室などあらゆる種類のエンクロージャの開口に結合することができる。エンクロージャ内の典型的な開口部は、装置10に適合する出入口、窓、検査ポート、又はカスタマイズされた入口を含むことができる。
【0027】
図1〜図3を参照すると、装置10は、コンテナ12の端部ドア16が開いている状態で使用時にコンテナ12に結合することができるサイズの矩形形状パネル14を含む。パネル14の実施形態は、現在入手可能な従来型の輸送コンテナの標準ドア高さに密接に合致する2つの標準高さサイズ(8フィート、6インチ、及び9フィート、6インチ)を有する。パネル14は、使用中にコンテナのドア開口部に移動され、気密シールを用いてドア開口部の周囲18に取り付けられる。気密シールは、拡張可能シールを作動させることによって達成され、該シールは、1つの形態では、パネル14の相対する細長い側部50の各々に設置された横方向に移動可能なフレーム52を含み、各フレーム52の最も外側の縁部には、幅100mmで長さが100mmの圧縮ゴムガスケット54が装着されている。使用中、フレーム52は、パネル14の前部に設置されたハンドル22の回転に応答して、パネル14の側部50の外方に突出するように横方向に移動可能である。ハンドル22が回転すると、パネル14(コンテナ12の内部からだけ見える)の背面上に設置されたカム機構が駆動し、ガスケット54がドア開口部の相対する側縁部に接して堅固に押し当てられるようにフレーム52及びこれらのゴムガスケット54をパネルの側部50から横方向外方に移動させる。
【0028】
パネル14の周りのガス気密シールを完成させるために、パネル14の最上縁部及び最下縁部に位置付けられた幅100mm×長さ100mmの圧縮ゴムガスケット56も存在し、コンテナドア開口部の周囲18でそれぞれの上側縁部及び下側縁部と当接し且つ摩擦嵌合するような大きさにされる。
【0029】
別の実施形態では、パネルは、外部エアコンプレッサにより膨らむことができる膨張可能ゴムガスケットシールを用いて、コンテナの内部からガスの通過に対して固定することができる。
【0030】
パネル14はまた、パネル14の一方の細長い側部50上に設置された2つのコーナーロッキング組立体58によってコンテナ12に取り付けられる。これらのロッキング組立体の各々は、ブラケット62上に装着されたスピアヘッド型ボルト60を含み、該ブラケットは、パネル14がコンテナ12に結合されたときにコンテナ12の最外上部64及び最外下部66コーナーに相当する位置でパネル14の外部から取り付けられる。ボルト60は、これらのそれぞれのブラケット62と相対的に摺動可能であり、パネル14がコンテナ12に結合されているときには、コンテナ12の最外上部64及び最外下部66コーナー上に設置されたコーナーケーシング70内の楕円型孔68に受け入れ可能である。ボルト60が移動して楕円型孔68内に受け入れられると、これらのボルト60は細長い軸の周りで部分的に回転することができ、その結果、ボルト60の外面の少なくとも一部が楕円型孔68の内縁部と摩擦係合し、パネル14はコンテナ12に更に固定されて、そこでパネル14を保持する。
【0031】
更にパネル14はまた、1つの側部50に対して反対側にあるパネル14の細長い側部50a上に配置された2つの側部ロッキング組立体72によってコンテナ12に取り付けられる。これらのロッキング組立体58の各々は、間隔を置いて配置された位置においてパネル14に対して外部から取り付けられたブラケット76上に摺動可能に取り付けられるボルト74を備え、一方のブラケット及びボルト組合せはパネル14の最上部により近い位置にあり、他のブラケット及びボルト組合せは、パネル14の底面により近い位置にある。コンテナドア16aに最も近接しているこれらのボルトの各々の端部は、コンテナ端部ドア16aの外面に設置された垂直ロッキングバー80と摩擦係合したフック78を有し、従ってパネル14は、コンテナ12に更に固定され、その場所にパネル14を保持する。
【0032】
コンテナドア開口部の周囲18にパネル14のコーナー又は側部を固定することができる幾つかの数の他の種類の留めピン、カム、クリップ、又はロッキングデバイスはまた、本発明の範囲内にある。
【0033】
残留ガス除去装置10はまた、周囲の地面40上に備え付けられ、使用中にコンテナ12に隣接して設置されたネジである支柱38の形態のフレームワークを含む。パネル14は、ジョイント41を介して取り付けられ、該ジョイント自体は、コンテナ12の開口出入口内の所定位置にパネル14を揺動又は旋回させるために支柱38に取り付けられ且つその周りのジャーナルに配置されるスリーブ44に結合された2つのリンケージアームの間に位置付けられる。スリーブが回りに位置決めされる支柱38の上部38aは、支柱38の全高すなわちパネル14を調整する目的で油圧ピストン43を用いて支柱38の下部38bに相対的に垂直方向に変位するように配置される。パネル14を垂直方向(図面に示したように移動方向の水平軸Jの周りで旋回された矢印J−J方向)から所定の角度に傾けることができるようにジョイント41を幾つかの方向に捻り、パネル14を垂直軸から所定の角度(例えば矢印Κ−Κで示された回転ポイントΚの周りのパネルの平面の時計回り又は反時計回りで)で傾けることもできる。従って、コンテナが周囲の地面で完全に正方形の立地にあるかどうかに関係なく、パネル14は、気密シールの嵌合を損なうことなく幾つかの自由度によりコンテナドア開口部内に正方形で嵌合するように配向することができる。
【0034】
この旋回移動機構を用いると、パネル14は、容易且つ柔軟にある位置まで回転し引っ張ることができ、この位置では、使用時にはパネル14をコンテナ端部ドア16の1つの開口部でコンテナ12に結合し、次いで、コンテナ12から結合が解除されてコンテナ12から十分に離れて移動し、コンテナの内容物へのアクセス及び荷下ろしを行うことが可能となる。このような残留ガス除去装置10の迅速な結合及び結合解除は、1人だけで容易に行うことができ、パネル14を迅速な方法で移動させることができ、その結果、この装置を操作する人、並びに今後の開梱時にコンテナ自体にアクセスする必要がある人に対するガス暴露のリスクを最小にすることができる。結合及び結合解除手順は、作業者が負担の大きい持ち上げ又は身体運動を必要とせずに完遂することができ、従って、腰椎捻挫又は疲労のあらゆる可能性を最小にすることができる。
【0035】
図示のように、パネル14はまた、パネル14の外面上に設置された、循環ファン29が取り付けられる循環ファンハウジング27に導くパイプ26に結合されたバルブ24の形態のガス注入手段を含む。パネル14がコンテナ12のドア開口部内に結合されたときには、ハウジング27はパネル14から突出し、循環ファン29は、コンテナ12の内部に向かって内方に面するように配置される。通常バルブ24は、バルブ24機構の駆動を可能にし、ガスが貫通して流れることを可能にするタップハンドル25又は他の開口機構を有する。
【0036】
大気などの洗浄ガスは、バルブ24及びパイプ26を介してコンテナ12の内部に導入され、次いでファン29の動作によりコンテナ12の内部全体に均一に分散される。パネルの他の実施形態では、ファン29又はパイプ26を必要とせず、パネル14の孔を介して洗浄ガスを単にコンテナの内部に直接ポンプ駆動することができる。
【0037】
パネル14はまた、パネル14の別の孔30に直接作動可能に結合し、例えばパネル14自体に装着、又は周囲の地面上に設置、或いは隣接する作業車に設置することのできる吸引ポンプ31に接続することができる可撓性ホース28の形態のガス抽出手段と嵌合可能である。図示の実施形態では、使用中にコンテナからガスが抽出される孔30は、パネル14の下部領域内に設置され、これは通常、燻蒸(例えばメチルブロマイド)で使用される空気よりも重い毒性ガス分子が再循環せずに自然に濃縮することになる場合である。
【0038】
別の実施形態では、ガス注入手段は、ガスポンプ33と嵌合することができ、該ポンプは、パネル14自体に装着され、又は周囲の地面上に設置され、或いは隣接する作業車に設置して、可撓性ホース28aを介してパネル14上のバルブ24に接続し、洗浄ガス(例えば大気)の流れをコンテナ12内に送出することができる。このような状況では、循環ファンは、バルブ24を通る空気の積極的な流れとしては必要ではない場合があり、パイプ26をコンテナの内部に十分に深く進ませて発生する残留ガスを良好に洗浄することができる。
【0039】
同様に、ガス抽出手段はまた、パネル14の孔30に嵌合されたバルブ32を含むことができ、このバルブ32は可撓性ホース28及び吸引ポンプ31に接続される。簡潔に記載されるように、2つのバルブ24、32をパネルに嵌合させたことにより、コンテナ12の内部の圧力調節が可能になる。
【0040】
装置10はまた、コンテナ12内部のガスの全圧を監視するために、圧力計34の形態の圧力監視手段を含む。典型的には圧力計34は、パネル14の別の孔36に装着され、該圧力計に接続されコンテナ12内に設置される圧力センサデバイスを備える。装置はまた、コンテナ12内の監視圧力に応答して、ガス注入バルブ24及びガス抽出バルブ32の少なくとも1つを通るガスの流れを制御するために、電子制御システムのような制御手段を含むことができる。例えば、バルブ24、32は、コンテナ12内の監視圧力が大気圧よりも下回り(例えば、ガス注入バルブ24は閉じたままで、吸引ポンプ31を駆動させることなどにより)、又は大気圧を上回り(例えば、ガス抽出バルブ32を閉じてガス注入バルブ24を介してガスポンプ33から洗浄ガスの流れを駆動させるなどにより)、或いは、所定の値(例えば大気圧)に維持することができるように別個に操作することができる。
【0041】
このような圧力制御によって、コンテナ内の圧力を環境大気圧レベルよりも高く又は低くすることができ、エンクロージャ内の商品又は梱包物間にある閉じ込められたガスを小ポケット又は間隙の外に押し出し、より簡単に効率的にエンクロージャから抽出して、後でコンテナの内容物を開梱する際にコンテナにアクセスする必要がある人の危険性を最小にすることができるようになる。
【0042】
残留ガスが、空中に排出される(ガスによっては近くの作業者に対し依然として極めて有害であり、又は違法となる場合もある)のではなく、コンテナから抽出される場合、これらのガスを吸収/吸着手段に通して、物理的にこれらを集めることができる。1つの実施形態では、この吸収/吸着手段は、抽出される残留ガスの少なくとも一部が粒子の表面及び炭素の微細孔内に付着する活性炭粒子を詰め込んだカートリッジを含む、吸収/吸着ベッドの形態とすることができる。炭素量及び吸収/吸着取り込み速度に応じて、残留ガスをガス流から完全に奪うことができる。残留ガスの性質によっては、この目的において他の吸収又は吸着材料(例えばゼオライト、活性土質材料など)が同様に好適な場合がある。幾つかの実施形態では、吸収/吸着ベッドを定期的に洗浄し、吸収/吸着ガスを除去して、再利用のために再生することができる。1つの形態では、吸収/吸着された臭化メチル燻蒸剤を含む活性炭ベッドは、チオ硫酸ナトリウムの溶液で洗浄し、化学的に臭化メチルを分解して、臭化ナトリウム及びメチルチオ硫酸ナトリウムのような1つ又はそれ以上の良性の塩を生成することができる。
【0043】
本発明の別の実施形態では、抽出され吸収/吸着された残留ガスは、状況に応じて種類が異なる可能性がある。例えば、ホスフィン、フッ化スルフリル又は二酸化炭素などの燻蒸ガスを抽出及び分解することは、本発明の範囲内にある。ホスフィンの場合には、ガスをウェットカーボンの吸収カートリッジに通過させることで、ガスを変換させて炭素の外面上にリン酸塩を形成させ、これらの塩をその後炭素から流し出すことができる。フッ化スルフリルの場合には、ガスを炭酸カルシウムを含有する吸収カートリッジに通過させることで、ガスを変換させて同様に安全に処理することができる種々の硫黄塩を形成する。害虫などを窒息させるための燻蒸剤として二酸化炭素が用いられる場合には、水を収容する容器又はカートリッジ内で泡立てて炭酸を形成することによって簡単にコンテナから除去し、続いて廃棄することができる。
【0044】
記載した吸収/吸着手段のいずれも、使用中にコンテナ12に隣接して設置され、吸引ポンプ31からガスの流れを受け取る作業車上に設置することができる。このような構成により、抽出残留ガスが常に確実にガス流から迅速に除去され、その結果、作業者に対する労働衛生リスクの低い発生率で高度に安全な動作環境を確実に維持することができる。
【0045】
ここで残留ガス抽出装置の動作を詳細に説明する。輸送コンテナを他の場所から受け入れるときに、コンテナが既に燻蒸消毒を受けている場合、コンテナが出荷される前に実質的に燻蒸剤がなくなっているかどうか、すなわち、何らかの残留ガスが存在するかどうかは不明である場合が多い。また、ガスは輸送中にコンテナ内の商品から脱離している可能性がある。安全性のリスクが結果として生じた状態でコンテナドアを直ちに開けるのではなく、プローブをコンテナ壁の小さな入口又は孔に挿入し、特定の種類の残留ガス量を監視することができる。例えば、コンテナ内の臭化メチル燻蒸消毒中、ガスの通常濃度は約48g/mであり、燻蒸消毒を終えた後では、幾らかの損失、分解、吸着及び同様のものに起因して約20−30g/mまで低下している可能性がある。コンテナを空にし、再シールして出荷した後、臭化メチル20−30ppmの残留ガス濃度を有するのは珍しいことではないが、1000ppmのレベルも知られていないわけではない。残留ガス除去方法は、このようなガスの濃度を5ppmよりも低く、可能な限りゼロ近くに低下させることを目標とする。
【0046】
残留ガスが検出される場合には、残留ガス除去が必要となる。作業者(安全換気装置を装着している)は、コンテナドアの1つを開き、直ちにパネル14並びにガス注入手段及びガス抽出手段から選択したものを開放ドアにてコンテナに結合し、この後に続く残留ガスの抽出及び洗浄中にコンテナが大気漏れからシールされるようにする。1つの動作条件では、残留ガスを追い出すために環境大気圧よりも高い内部圧力でコンテナを洗浄するのが望ましい場合、作業者は、バルブ24を開いて空気注入ポンプ33を駆動して可撓性ホース28a及び26を介してコンテナ12内に大気を送出するように決定することができると同時に、バルブ32を部分的に閉じ、且つ可撓性ホース28を介して孔30及びバルブ32に接合される吸引ポンプ31を駆動することによって、孔30を介したコンテナからの洗浄ガス及び残留ガスの流れを制限することができる。
【0047】
しかしながら別の動作条件では、残留ガスを引き出すために環境大気圧よりも低いコンテナ内部圧力で残留ガスを抽出することが望ましい場合には、作業者は、最初に注入バルブ24を閉じたままにすると同時に、バルブ32を完全に開き、更に可撓性ホース28を介して孔30に接合された吸引ポンプ31を駆動させることによって、孔30を介してコンテナから外への残留ガスの流れを開始するようにすることができる。コンテナ内の圧力は、所定の値に到達(圧力計34及びセンサによる測定時)するまで、又はコンテナ側壁が内側に曲がり且つ内破し始めるまで、大気圧の何分の一かまで下降させることができる。この時点でバルブ24を開くことができ、コンテナの内部の圧力を速やかに環境大気圧まで戻すことができる。次いで、バルブ24を介してコンテナ12に入る洗浄ガスの流れは、孔30、バルブ32、可撓性ホース28及び吸引ポンプ31を介して、遊離残留ガス(これは、コンテナ貨物内容物内部のガスの隠れポケット及びデッドゾーンから引き出される)を流し出すことができる。
【0048】
別の動作条件では、環境大気圧に等しいコンテナ内部圧力で残留ガスを抽出するのが望ましいとすることができる。このような場合では、作業者は、バルブ32を完全に開く、更に可撓性ホース28を介して孔30に接合された吸引ポンプ31を駆動させることによって、孔30を介してコンテナから外への残留ガスの流れを開始するときに、同時に注入バルブ24を開けたままにすることができる。コンテナの内容物の梱包構成又は性質は、前の2つの実施例のより複雑な圧力制御方法を保証しない可能性があり、周囲のコンテナ内部圧力は満足するものとなる。
【0049】
別の実施形態では、コンテナ領域から残留ガスの大部分を最大限除去し抽出するために、これら実施例の動作条件のいずれか1つを繰り返すことが有益である。更に別の実施例では、これら実施例の動作条件のいずれの順次組合せも、残留ガス取り込みの特定の環境及び複雑性に応じて用いることができる。これらの方法のいずれも、コンテナを後で開梱する際にコンテナにアクセスする必要がある人に対して、コンテナ内の取り込まれた残留ガスを最小のリスクで安全に抽出することが可能になる。
【0050】
パネルを支持するための容易に移動可能なフレームワークの他の利点の1つは、同じ旋回可能パネルが、隣接して設置された幾つかの輸送コンテナに到達できることである。1つの実施例では、ガスが1つのコンテナから除去されているときに、別のコンテナを近くに設置し、試験して、残留ガスのアクセス、抽出及び洗浄に備えることができる。第1のコンテナ内のガス除去が終わると、パネルを結合解除して直ちに移動し、隣接する第2のコンテナと結合してガス除去を始めることができるようにする。これが起こっている間、ガス抜きされたコンテナは除去され、別のコンテナがその位置に設置され、試験されて、処理の準備を行うことができる。このような動作によって、より効率的に「連続」したガス除去動作を可能にしながら、使用する装置の資本コストを最小にすることができる。
【0051】
ここで図4〜図7を参照すると、これらの図は、図1〜図3に示した実施形態に大部分が極めて類似している残留ガス除去装置の別の実施形態を表している。繰り返しを避け、参照を簡略にするために、本発明のこの別の実施形態の類似の構成部品及び特徴部は、パネル140のように「0」を付けて示している。
【0052】
以上、本発明の好ましい実施形態を幾分詳細に説明してきたが、残留ガス抽出装置は、認められた従来技術に勝る、少なくとも以下の利点を有することは、当業者には明らかであろう。
1.本装置は、従来型の輸送コンテナ又はあらゆる密閉空間の壁での用途に適合されており、比較的利便性があり且つ操作が簡単である。
2.本装置は、密閉空間から残留ガスを除去する際に比較的効果的であり、ガス抽出を最大にする幾つかの異なる方法で動作するように構成することができる。
3.本装置は、あらゆる収集された残留ガスが、作業場又は人口密集環境に放出されるのではなく、安全に追い出され且つ取り込むことができる点で「環境に優しい」ものである。
【0053】
当業者であれば、本明細書で記載された本発明が、具体的に説明されたもの以外の変形及び修正を行う余地があることは理解されるであろう。例えば、ガス注入手段及びガス抽出手段は、単一のパネル上に設置する必要はなく、むしろコンテナ又は他のエンクロージャの同じ壁又は異なる壁に形成された幾つかのパネル上に装着されるか、又は別個の孔に直接取り付けることができる。輸送コンテナに関連して、ガス注入手段及びガス抽出手段は、コンテナの端部で開口ドア空間に嵌合される必要はない。本発明は、臭化メチル及び同様のものなどの残留燻蒸剤の除去に限定される必要はなく、むしろ人又は動物の健康に望ましくない或いは有害なあらゆるガス状物質にまで及ぶ。使用した洗浄ガスは空気である必要はなく、不活性ガス又はあらゆるガスの組合せとすることができる。本発明は、記載された特定の構造上の特徴部に限定される必要はなく、例えば記載されたものに対して異なる支持フレームワーク又は別の種類の拡張可能シールを用いることができる。
【0054】
全てのこのような変形及び修正は、本発明の範囲内とみなすべきであり、その本質は上述の説明から判断されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の1つの実施形態による残留ガス除去装置と外部から嵌合された輸送コンテナの右側斜視図を示す。
【図2】図1の実施形態の左側斜視図を示す。
【図3】残留ガス除去装置が輸送コンテナから結合解除される、図1の実施形態の端部斜視図を示す。
【図4】本発明の別の実施形態による残留ガス除去装置と外部から嵌合された輸送コンテナの端面図を示す。
【図5】図4の残留ガス除去装置の側部図である。
【図6】図4の残留ガス除去装置の平面図である。
【図7】装置が輸送コンテナから結合解除される時の図4の残留ガス除去装置の平面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 装置
12 コンテナ
14 パネル
16、16a ドア
18 周囲
22 ハンドル
24、32 バルブ
25 タップハンドル
26 パイプ
27 ハウジング
28、28a 可撓性ホース
29 ファン
30、36、68 孔
31、33 ポンプ
34 圧力計
38、38a、38b 支柱
40 地表面
41 ジョイント
43 油圧ピストン
44 スリーブ
50、50a 側部
52 フレーム
54、56 ガスケット
58、72 組立体
60、74 ボルト
62、76 ブラケット
64 最外上部
66 最外下部
70 コーナーケーシング
78 フック
80 バー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
従来型の輸送コンテナの内部から残留ガスを除去する方法であって、
前記コンテナにアクセスする段階と、
前記コンテナ内に存在する前記残留ガスの少なくとも一部を抽出する段階と、
前記コンテナ内に洗浄ガスの流れを供給して前記コンテナから前記残留ガスを流し出す段階と、
を含む方法。
【請求項2】
前記残留ガスを抽出する段階では、前記コンテナ内のガス圧力を前記コンテナの外側の環境大気圧よりも低下させる請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記コンテナ内の残留ガス圧力が所定の値に到達すると、前記洗浄ガスの流れが始められ、前記コンテナ内のガス圧力が増大する請求項2に記載の方法。
【請求項4】
従来型の輸送コンテナの内部から残留ガスを除去する方法であって
前記コンテナにアクセスする段階と、
前記コンテナ内に洗浄ガスの流れを供給して前記コンテナから前記残留ガスを流し出す段階と、
前記コンテナ内に存在する前記残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで、前記洗浄ガス及び前記残留ガスの流れを抽出する段階と、
を含む方法。
【請求項5】
前記コンテナ内部のガスの全圧を監視し制御する請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記コンテナ内に存在する前記残留ガスの大部分が抽出される請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記コンテナから抽出された前記残留ガスの少なくとも一部を吸収/吸着手段で吸収/吸着させる段階を更に含む請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記抽出された残留ガスのほぼ全てが、前記吸収/吸着手段で吸収/吸着される請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記吸収/吸着手段を洗浄して吸収/吸着された前記残留ガスを除去する段階を更に含む請求項7又は請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記コンテナにアクセスする段階が、
前記コンテナのドアを開く段階と、
コンテナがガスの抽出及び洗浄中にシールされるように、ガス注入手段及びガス抽出手段を開口ドアでコンテナに作動可能に結合する段階と、
を含む請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記洗浄ガスは、前記ガス注入手段を介して導入される請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ガスは、前記ガス抽出手段を介して抽出される請求項10又は請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記洗浄ガスが大気である請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記コンテナが、該コンテナ内のガス圧力を監視及び制御するための手段を備える請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
エンクロージャ内に存在する残留ガスを除去する方法であって、
前記エンクロージャにアクセスし、前記エンクロージャにガス注入手段及びガス抽出手段を作動可能に結合する段階と、
存在する前記残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで前記ガス抽出手段を介して前記残留ガスの流れを抽出する段階と、
前記ガス注入手段を介して前記エンクロージャ内に洗浄ガスの流れを供給し、前記エンクロージャから前記残留ガスを流し出すようにする段階と、
を含む方法。
【請求項16】
残留ガスを抽出する段階では、前記エンクロージャ内のガス圧力を前記エンクロージャの外側の環境大気圧を下回って低下させる請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記エンクロージャ内の残留ガス圧力が所定の値に到達すると、前記洗浄ガスの流れが始められ、前記エンクロージャ内のガス圧力が増大する請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記エンクロージャ内に存在する残留ガスを除去する方法であって、
前記エンクロージャにアクセスして前記エンクロージャにガス注入手段及びガス抽出手段を作動可能に結合する段階と、
ガス注入手段を介して前記エンクロージャ内に洗浄ガスの流れを供給し、前記エンクロージャから残留ガスを流し出すようにする段階と、
前記エンクロージャ内に存在する前記残留ガスの少なくとも一部が除去されるまで、前記ガス抽出手段を介して前記洗浄ガス及び残留ガスの流れを抽出する段階と、
を含む方法。
【請求項19】
前記エンクロージャが、従来型の輸送コンテナである請求項15から請求項18のいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
請求項15から請求項19のいずれか1項に記載の前記方法は、他の点は請求項5から請求項14のいずれか1項で定義された通りである方法。
【請求項21】
エンクロージャの内部から残留ガスを除去するため該エンクロージャに作動可能に結合するように配置された残留ガス除去装置であって、
前記エンクロージャ内に洗浄ガスを導入するガス注入手段と、
前記エンクロージャからガスを抽出するガス抽出手段と、
前記エンクロージャ内のガスの全圧を監視する圧力監視手段と、
前記エンクロージャ内の監視圧力に応答して前記ガス注入手段及び前記ガス抽出手段の少なくとも1つによってガスの流れを制御する制御手段と、
を備える装置。
【請求項22】
コンテナから抽出された残留ガスを吸収/吸着する吸収/吸着手段を更に備えることを特徴とする請求項21に記載の装置。
【請求項23】
前記吸収/吸着手段は、抽出された前記残留ガスの少なくとも一部がその表面及び微細孔に付着する活性炭を含む、吸収/吸着ベッドを備える請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記残留ガス除去装置はまた、使用時にはシール方式で前記エンクロージャに結合されるように配置されたパネルを備え、前記ガス注入手段及びガス抽出手段は前記パネルに作動可能に結合又は装着される請求項21から請求項23のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
エンクロージャの内部から残留ガスを除去するため該エンクロージャに作動可能に結合するように配置された残留ガス除去装置であって、
使用中に表面上に装着可能であり且つ該エンクロージャに隣接して設置可能なフレームワークと、
前記フレームワークに装着され、前記エンクロージャ内に洗浄ガスを導入するガス注入手段と、前記エンクロージャからガスを抽出するガス抽出手段と、前記エンクロージャへ結合する結合手段とを含む部材と、
を備え、
前記部材は、前記結合手段が前記部材を前記エンクロージャに結合する使用中の結合位置と、前記部材が前記エンクロージャから離間した結合解除位置との間で移動可能である装置。
【請求項26】
前記部材が、前記フレームワークに旋回可能に装着されている請求項25に記載の装置。
【請求項27】
前記部材が、前記エンクロージャ内の開口部に結合するためのパネルを更に備える請求項25又は請求項26に記載の装置。
【請求項28】
請求項25から請求項27のいずれか1項に記載の前記装置が、他の点では請求項21から請求項24のいずれか1項で定義された通りである装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−523798(P2007−523798A)
【公表日】平成19年8月23日(2007.8.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−511623(P2005−511623)
【出願日】平成15年12月9日(2003.12.9)
【国際出願番号】PCT/AU2003/001650
【国際公開番号】WO2005/056425
【国際公開日】平成17年6月23日(2005.6.23)
【出願人】(503021560)アジア ワールド シッピング サービシーズ ピー・ティー・ワイ リミッテッド (2)
【Fターム(参考)】