気流中に細かく分散させた活性物質と共に気流を発生させるための投薬デバイス
(1)気流中に細かく分散させた活性物質と一緒に気流を発生させるための投薬デバイス。(2)本発明は、投薬デバイスのマウスピース(6)に適用された負圧の結果として、気流中に細かく分散させた活性物質と共に、気流を発生させるための投薬デバイスに関し、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び第一の気流チャンネルの面積に合致することができる投与チャンバー(14)、そして、閉鎖位置と解放位置の間で動くことができる分離エレメント(54、76、77)を有する投与チャンバー解放機構を備え、ここで、第一の気流チャンネル、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー間での接続が、分離エレメントが封鎖位置にあるとき、封鎖され、そして、第一の気流チャンネル、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー間での結合部が、分離エレメントが解放位置にあるとき、解放され、そして、分離エレメント(54、76、77)が封鎖位置と解放位置の間で移動可能であるスライドガイドエレメント(53、55)を備え、そして、マウスピースに適用された負圧で駆動可能であり、そしてここで、分離エレメント、及び/又は、スライドガイドエレメントが、滑り摩擦特性に影響を与えるスライドエレメント(100a、100b、101)と、少なくとも、滑り接触する面積において提供される。投与デバイスの機能がより精密に再生産することができ、そして、より信頼性があるように、分離エレメント、及び/又は、スライドガイドエレメントのこのデザインが、吸引流が発生した後、分離エレメントが確実に起動することを保証する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医用工学分野に適用するが、また、その他の分野にも都合良く使用することができる。
【0002】
本発明は、特に、該気流中に細かく分散させた活性物質と共に気流を発生させる投薬デバイスに関する。
【0003】
投薬デバイスのこれらのタイプは、特に、活性物質を吸入するために使用される。その様なデバイスは、貯蔵チャンバー内に配置され、そして、単一吸入に対しては、投薬デバイスにより除去することができ、そして、吸引エアストリーム内へ導入される粉状物質の吸入に、特に都合よく使用することができる。これは、例えば、クロージャーフラップを除去し、同時に、投薬ロッドを作動させることにより発生させることができ、該ロッドは、クロージャーフラップの除去で直ぐに空になる位置へ移動可能である。
【0004】
次に、負圧を適用して、即ち、経口的に吸引することにより投薬デバイスを使用する人は、次いで、投薬デバイス内に空気流を発生させることができ、それは、吸引エアストリーム内に細かく活性物質を分配させ、そして、マウスピースを通してそれを追い出すために投薬デバイス内に必要な機構を起動させる。
【背景技術】
【0005】
このタイプの投薬デバイスは既に特許文献1で知られている。
【0006】
特に、その中に投薬量の活性物質が置かれている該投薬チャンバーが、吸引エアストリーム内で活性物質を分配するために吸引エアストリームと組み合わせることができるように、吸引エアストリームの起動により、投薬チャンバーを解放するために移動するピストンを提供することも、また、提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2006/021546(A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術を背景に、有利な方法で、投薬チャンバーを解放する機構を開発し、そしてこの方法で、吸引エアストリームの発生中、正しい時点において、投薬チャンバーを再現可能で、極めて高い信頼性をもって解放することに貢献することが本発明の目的である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本目的は請求項1の特徴による有利な方法で達成される。
【0010】
この場合、本発明に記載の投薬デバイスは、第一の気流チャンネル及び投薬チャンバーを有し、ここで、投薬チャンバーは、少なくとも、時々、第一の気流チャンネル、並びに、投薬チャンバー解放機構の領域内に位置し、ここで、解放機構は、第一の気流チャンネル、及び/又は、第一の気流チャンネル及び投薬チャンバー間の接続を選択的に封鎖し、又は解放することができるように、封鎖位置と解放位置の間で移動可能な分離エレメントを有し、ここで、分離エレメントは、封鎖位置と解放位置の間のスライドガイドエレメント上で移動可能であり、そして、マウスピースに適用される負圧により駆動可能であり、ここで、分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントは、少なくとも1つのスライド接触領域で、滑り摩擦特性に影響を与えるスライドエレメントと共に提供される。
【0011】
原則として、スライドエレメントは、一方が分離エレメントで、他方がスライドガイドエレメントである間の定義された滑り条件を提供する。この方法で、駆動可能な分離エレメントの粘着又は妨害を防止し、そして、吸引エアストリームを通した駆動による分離エレメントの加速条件が、分離エレメントが投薬チャンバーを解放する時点が、また、再現可能な方法で維持することができるように、再現可能な方法で確立される。
【0012】
この場合、分離エレメントはチューリップ形状であり、そして、スライドエレメントが、特に、周辺部の端のその自由端で、チューリップ形状の方式で拡幅される分離エレメントのその部分に供される有利な方法で提供することができる。
【0013】
分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントを少なくとも表面領域で、摩擦減少又は摩擦決定物質での強化により、スライドエレメントは都合良い方法で形成することができる。
【0014】
この場合、分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントは、該摩擦減少/摩擦決定物質を混合物の成分として含むことができ、又は該物質でコーティングすることができる。
【0015】
物質は粉末としても存在することができ、例えば、特に、ステアリン酸マグネシウムの形態での金属石鹸であってよい。
【0016】
このタイプの粉末でコーティングする利点は、摩擦の相手方の形態がコーティングによって実質的に変化せず、そして後加工が必要でないように、摩擦決定効果がμ範囲の層の厚さですら達成されるということである。2〜20m2/g、特に、2.3〜9.3m2/g、好ましくは、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gの比表面積を有するような粉末が、特に有利に用いることができる。
【0017】
本発明の更なる実施態様は、スライドエレメントが、突起を有する表面輪郭で形成されることを提供する。この場合、突起はノブとして、又は、特に、スライド方向へ伸びるウェブとして設計することができる。対応する突起は、丸型が有利であり、そして分離エレメント上に、又はスライドガイドエレメント上に提供することができる。有利な手法では、3〜20個、好ましくは、6〜12個のノブが提供され、周辺部に均一に分配することができる。それらは、チューリップ形状の分離エレメントの拡幅部の自由端において配置することができる。
【0018】
対応する突起を形成し、加えて、摩擦決定添加剤(friction-determining additive)を、混合物の成分として、又はコーティング剤として、同時に適用することは、また、想定可能なことである。
【0019】
本発明は、以下の例示的な実施態様により図面で示され、そして、以下の通り説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】保護キャップで閉じられた投薬デバイスの垂直断面図を示す。
【図2】図1の断面に類似の約90°回転させた縦断面図を示す。
【図3】保護キャップが除去されている投薬デバイスの縦断面図を示す。
【図4】一旦、第一の気流チャンネルが、投薬手段解放機構により解放されたときの投薬デバイスの状態を示す。
【図5】投薬デバイスの内側組立の三次元の外側の概観図を示す。
【図6】図5とは異なった方向からの投薬デバイスの三次元の内側の概観図を示す。
【図7】投薬ロッドの三次元の概観図を示す。
【図8】分離エレメントの三次元の代表例を示す。
【図9】スライドガイドエレメント付きの分離エレメントの横断面を示す。
【図10】図8のそれとは異なる実施態様における分離エレメントの三次元の概観図を示す。
【図11】チューリップ形状の拡幅部上での突起を有する分離エレメントの側面図を示す。
【図12】90°回転させた図11の分離エレメントの側面図を示す。
【図13】図11の分離エレメントの側断面図を示す。
【図14】投薬チャンバーに面した底面からの分離エレメントの平面図を示す。
【図15】マウスピースに面した上部からの図11の分離エレメントの平面図を示す。
【図16】図11の分離エレメントの三次元の概観図を示す。
【0021】
図で示された活性物質2を吸入するための投薬デバイスは、手動で操作可能な円筒形状、バー形状の、個人用のポケットデバイスを提供し、そして、ハウジング3及び使用開始時にデバイスから除去しなければならない保護キャップ7を有す。
【0022】
この目的のために、保護キャップ7は、ハウジング3の雄ねじ9と相互作用する雌ねじを有している。
【0023】
保護キャップ7がねじを外したとき、デバイスの外側シリンダー上のリブ10は、更に、保護キャップ7の内側表面上のねじ溝11と相互作用し、それによって、保護キャップ7を捻じって外したとき、投薬デバイスの一部がハウジング3に関連して回転させられ、結果として、粉体破壊デバイスとして機能し、そして非対称形状に設計されている、ローターRと接続している回転部28は、各使用時に貯蔵チャンバー15内の活性物質2が移動するように回転する。
【0024】
投薬デバイスの閉鎖状態では、投薬チャンバー14を伴った投薬剣(dosing sword)の形状の投薬ロッド33は、その端部分に位置し、連続的で円錐状の開口部として設計され、ねじを外す過程で、貯蔵チャンバー15に進入し、貯蔵チャンバー内側で回転する。この作業で投薬チャンバー14を活性物質で充填することを確実にする。
【0025】
投薬チャンバー14の反対側の端部で、投薬ロッド33は、ラッチングヘッド45及び環状溝46と共にドッキングポイント41を有し、それは、保護キャップに接続した縦方向にスロットの入った中空シリンダー43のラグ47と相互作用する。
【0026】
このように、スクリュー運動の過程で、保護キャップ7の連続した軸方向への持ち上げにより、中空シリンダー43のラグ47により引き上げられた投薬ロッドは、投薬チャンバー14が、投薬デバイスの内側を経由して、入口領域60から、マウスピース6の開口部48の所まで通じる気流チャンネル60、61、62、63、68の領域に位置するまで、完全に、貯蔵チャンバー15から引き出すことができる。
【0027】
一旦、保護キャップ7がマウスピース6での吸引により除去されると、空気は該第一気流チャンネルを通じて吸引され、そして、結果として、部分的な気流が発生する。
【0028】
図2で示される位置通りに、図1で示される位置において、投薬チャンバーは未だ貯蔵チャンバー15に位置している。
【0029】
図3は保護キャップ7が部分的に除去された状態を示しており、ここでは、投薬ロッド33は既に完全に貯蔵チャンバー15から除去されている。
【0030】
しかしながら、この状態においては、投薬チャンバー14は、分離エレメント54、76、77により、第一の気流チャンネル60、61、62、63、68から、未だ完全に分離されている。分離エレメントはピストン54並びにピストンヘッド76、及びトング77を有し、それらは投薬ロッド33の両側に伸び、そして、投薬チャンバー14を示された位置の両側で覆う。
【0031】
保護キャップ7を捻じって外し、又は更に除去されると、中空シリダー43の末端が放射状に拡大し、保護キャップ7が更に完全に除去できるように、ラッグ47が環状溝46から滑り出る。投薬ロッド33は、次いで、引き出された位置に留まり、そして、カバー部64のラッチングフィンガー79により、そこで保持される。
【0032】
もしそのとき、一旦保護キャップが除去されると、吸引エアストリームは、マウスピースの開口部で発生し、同様の結果が図4によってさらに詳細に説明される。図5及び6において外側からの三次元手法で様々な概観図で表現されている内側シリンダー53は、実質的には中空体として設計され、そして、中空円筒ガイド部55でのスライドガイドの形状において,分離エレメント54、76、77のトング77を中心方向へ導く。ガイド部55に続いて、分離エレメントのチュリップ形状の拡幅部としてのピストンヘッド76が動かされる、内側シリンダー53の拡幅部がある。一旦保護キャップ7が除去されると、投薬ロッド33が、カバー部64のラッチングフィンガー79の後部のラジアルカラー44を引くことにより固定される。
【0033】
もし空気をマウスピース6を経由して、先ず初めに、内側シリンダー53内の開口部71を通じて吸引されたときは、ピストン54は、カバー部64の下部で終わりになるまで、マウスピースの方向へ吸われる。空気はラジアル開口部58、58’、58’’を経由して外側から得られる。ラジアル開口部は、シリンダーの外側上のグリッド壁部分59に接続する。
【0034】
該エレメントが引き込まれる分離エレメント54、76、77の起動圧力は、本発明に記載のスライドガイドの開発により、信頼できる手法で、例えば、1キロパスカルに固定することができる。これは、2〜20m2/g、特に、2.3〜9.3m2/g、好ましくは、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gの比表面積を有するステアリン酸マグネシウム粉末による、例えば、分離エレメントのコーティングによってもたらされる。
【0035】
次の表は本発明を実験したとき得られたテスト結果を示す。
【表1】
【0036】
同様の効果はノブ又はウエブを備えることによっても達成できる。
【0037】
一旦分離エレメントが引き込まれると、ピストンヘッド76の周囲の内側シリンダー53の環状スペースは、ラジアル開口部58、58’及び58’’を経由して主エアフローが通過し、開口部71を経由して環状チャンバー63に進入することにより横断される。
【0038】
ピストンヘッド76の動きを通して、トング77は、マウスピース6の方向へ移動し、そして、投薬チャンバー14が結果的に解放される。気流は、次いで、第一気流チャンネル60を通じて、投薬チャンバー14を経由し、チャンネル中間部61内へ通過し、そして更に軸方向にチャンネル62を経由して環状チャンバー63へ流入し、該気流は細かく分布した活性物質2を投薬チャンバー14をから取り込み、そしてそれを分布していく。
【0039】
環状チャンバー63から、開口部58、58’、58’’からの空気流とそこで更に混合された気体は、翼65、66の間及び翼65、66を通じて、カバー部64上の中間スペース67を経由して、環状スペース68へ流入することができ、乱流が投薬デバイスの周辺方向で発生し、気流内の活性物質の更に均一で細かい分布が引き起こされる。気流は、その後、マウスピースの開口部48の方向に拡幅し、次いで、吸引者の口腔部へ通過していく拡散部49内で和らげられる。
【0040】
図8は、末端領域で補強されたシール面78を有し、閉鎖位置で、たとえ投薬デバイスが振り動かされても、活性物質が該投薬デバイスからドリップすることがない信頼できる手法で投薬チャンバー14を密封する、トング77の更なる詳細を提供する。
【0041】
環状で丸味を帯びた隆起(elevation)形状のノブ100aは、トング77の周辺で外側領域に示される。隆起はまた、摩擦に影響を与える物質との強化と同様に、しかしながら、更に以下で説明する通り、ピストンの/分離エレメントの拡幅部54の領域でも提供される。代替的に又は追加して塗布されたステアリン酸マグネシウム層と同様に、隆起部は、摩擦を低減し、及び/又は、摩擦条件の再現性をより精密に提供する役目をする。ステアリン酸マグネシウムは、また、混合物の構成成分としてプラスチック材料分離エレメントに添加することもできる。典型的には、比表面積2,3〜9.3m2/gを有する粉末が使用され、そして、マイクロメートル範囲の層厚さが、コーティングの場合と対応する手法で生成される。
【0042】
図9は、ガイド部55にあるトング77を有する分離エレメントの横断面を示す。この場合、ガイド部55は、より精密な方法で滑り特性を決定するためのノブ100bを有する環状断面を備えている。
【0043】
最後に、図10は、本発明の実施態様として楕円形状のウェブ101を示し、それは、分離エレメントの移動方向に伸び、トング77の周辺部に分布され、そして、ガイド部55の内側表面上をスライドする。
【0044】
上記で示し、そして詳細に説明された、ガイド部55、又はトング77、又は両部分の、金属石鹸、特に、ステアリン酸マグネシウムのコーティング形態による摩擦決定手段の使用、又は分離エレメントの周辺部における、特にトング77の周辺部におけるノブの提供は、ガイド部における分離エレメントのスライドの為の摩擦特性の信頼性のある及び再現性のある定義をもたらし、そして、結果として、活性物質で強化された気流の発生を伴う投薬デバイスの運転が保証されるように、分離エレメントの信頼性のある駆動、及びある瞬間に精密に固定された投薬チャンバーの解放を保証する。
【0045】
図11は分離エレメント54、76、77の実施態様を示し、ここで、ピストン54の形状におけるチューリップ型の拡幅部は、放射状に突出したノブ100a、及び100bを有し、それは、その拡幅部で内側シリンダー53上でに滑りにより導びかれる。有利な方法で、3〜20個のノブ、特に6個〜12個のノブが提供することができる。ノブは分離エレメントの拡幅部の外側の上端部に提供することができ、ここで、該拡幅部は、内側シリンダー53の形態でスライドガイドエレメントに対して、直接、隣接する。
【0046】
分離エレメントの短い高さ部分でのノブ、及び結果としてスライドガイドの分布は、効果的に、スライドガイドエレメント53、55内の分離エレメント54、76、77のつっかかり(jamming)を防ぐ。
【0047】
例えば、ステアリン酸マグネシウムなどの摩擦制御、又は摩擦減少物質のコーティングは、この領域に限定され、又は少なくともこの領域まで伸ばすことができる。
【0048】
ノブ又はコーティングにより提供された領域は、この場合、約40〜50mm2である。実験において、これは、必要な駆動負圧に関連して特に好ましいことが証明された。上記表を参照。
【0049】
図12〜16は、異なった透視図からの図11と同じ実施態様の様々な概観図を示し、それは、好ましくは、分離エレメントの周辺部のノブ/隆起の対称的な分布、及び同一高さでの1列配置を図示している。
【0050】
参照番号のリスト:
1.投薬デバイス;
2.活性物質;
3.ハウジング;
4.外側シリンダー;
6.マウスピース;
7.クロージャーフラップ (保護キャップ);
8.雌ねじ;
9.雄ねじ;
10.リブ;
11.ねじ溝;
14.投薬チャンバー;
15.貯蔵チャンバー;
28.回転部;
33.投薬ロッド;
41.ドッキングポイント;
43.中空シリンダー;
44.ラジアルカラー;
45.ラッチングヘッド;
46.環状溝;
47.ラグ;
48.マウスピース開口部;
49.拡散部;
53.内側シリンダー;
54.ピストン;
55.ガイド部;
53、55.スライドガイドエレメント;
58、58’、58’’.ラジアル開口部;
59.グリッド壁部分;
60.フローチャンネル;
61.チャンネル中間部分;
62.チャンネル;
63.環状チャンバー;
64.カバー部;
65、66.翼;
67.中間スペース;
68.環状スペース;
71.開口部;
76.ピストンヘッド
77.トング;
79.ラッチングフィンガー;
100a、100b.ノブ;
101.ウェブ;
R.ローター;
【技術分野】
【0001】
本発明は医用工学分野に適用するが、また、その他の分野にも都合良く使用することができる。
【0002】
本発明は、特に、該気流中に細かく分散させた活性物質と共に気流を発生させる投薬デバイスに関する。
【0003】
投薬デバイスのこれらのタイプは、特に、活性物質を吸入するために使用される。その様なデバイスは、貯蔵チャンバー内に配置され、そして、単一吸入に対しては、投薬デバイスにより除去することができ、そして、吸引エアストリーム内へ導入される粉状物質の吸入に、特に都合よく使用することができる。これは、例えば、クロージャーフラップを除去し、同時に、投薬ロッドを作動させることにより発生させることができ、該ロッドは、クロージャーフラップの除去で直ぐに空になる位置へ移動可能である。
【0004】
次に、負圧を適用して、即ち、経口的に吸引することにより投薬デバイスを使用する人は、次いで、投薬デバイス内に空気流を発生させることができ、それは、吸引エアストリーム内に細かく活性物質を分配させ、そして、マウスピースを通してそれを追い出すために投薬デバイス内に必要な機構を起動させる。
【背景技術】
【0005】
このタイプの投薬デバイスは既に特許文献1で知られている。
【0006】
特に、その中に投薬量の活性物質が置かれている該投薬チャンバーが、吸引エアストリーム内で活性物質を分配するために吸引エアストリームと組み合わせることができるように、吸引エアストリームの起動により、投薬チャンバーを解放するために移動するピストンを提供することも、また、提案されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2006/021546(A1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来技術を背景に、有利な方法で、投薬チャンバーを解放する機構を開発し、そしてこの方法で、吸引エアストリームの発生中、正しい時点において、投薬チャンバーを再現可能で、極めて高い信頼性をもって解放することに貢献することが本発明の目的である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本目的は請求項1の特徴による有利な方法で達成される。
【0010】
この場合、本発明に記載の投薬デバイスは、第一の気流チャンネル及び投薬チャンバーを有し、ここで、投薬チャンバーは、少なくとも、時々、第一の気流チャンネル、並びに、投薬チャンバー解放機構の領域内に位置し、ここで、解放機構は、第一の気流チャンネル、及び/又は、第一の気流チャンネル及び投薬チャンバー間の接続を選択的に封鎖し、又は解放することができるように、封鎖位置と解放位置の間で移動可能な分離エレメントを有し、ここで、分離エレメントは、封鎖位置と解放位置の間のスライドガイドエレメント上で移動可能であり、そして、マウスピースに適用される負圧により駆動可能であり、ここで、分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントは、少なくとも1つのスライド接触領域で、滑り摩擦特性に影響を与えるスライドエレメントと共に提供される。
【0011】
原則として、スライドエレメントは、一方が分離エレメントで、他方がスライドガイドエレメントである間の定義された滑り条件を提供する。この方法で、駆動可能な分離エレメントの粘着又は妨害を防止し、そして、吸引エアストリームを通した駆動による分離エレメントの加速条件が、分離エレメントが投薬チャンバーを解放する時点が、また、再現可能な方法で維持することができるように、再現可能な方法で確立される。
【0012】
この場合、分離エレメントはチューリップ形状であり、そして、スライドエレメントが、特に、周辺部の端のその自由端で、チューリップ形状の方式で拡幅される分離エレメントのその部分に供される有利な方法で提供することができる。
【0013】
分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントを少なくとも表面領域で、摩擦減少又は摩擦決定物質での強化により、スライドエレメントは都合良い方法で形成することができる。
【0014】
この場合、分離エレメント及び/又はスライドガイドエレメントは、該摩擦減少/摩擦決定物質を混合物の成分として含むことができ、又は該物質でコーティングすることができる。
【0015】
物質は粉末としても存在することができ、例えば、特に、ステアリン酸マグネシウムの形態での金属石鹸であってよい。
【0016】
このタイプの粉末でコーティングする利点は、摩擦の相手方の形態がコーティングによって実質的に変化せず、そして後加工が必要でないように、摩擦決定効果がμ範囲の層の厚さですら達成されるということである。2〜20m2/g、特に、2.3〜9.3m2/g、好ましくは、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gの比表面積を有するような粉末が、特に有利に用いることができる。
【0017】
本発明の更なる実施態様は、スライドエレメントが、突起を有する表面輪郭で形成されることを提供する。この場合、突起はノブとして、又は、特に、スライド方向へ伸びるウェブとして設計することができる。対応する突起は、丸型が有利であり、そして分離エレメント上に、又はスライドガイドエレメント上に提供することができる。有利な手法では、3〜20個、好ましくは、6〜12個のノブが提供され、周辺部に均一に分配することができる。それらは、チューリップ形状の分離エレメントの拡幅部の自由端において配置することができる。
【0018】
対応する突起を形成し、加えて、摩擦決定添加剤(friction-determining additive)を、混合物の成分として、又はコーティング剤として、同時に適用することは、また、想定可能なことである。
【0019】
本発明は、以下の例示的な実施態様により図面で示され、そして、以下の通り説明される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】保護キャップで閉じられた投薬デバイスの垂直断面図を示す。
【図2】図1の断面に類似の約90°回転させた縦断面図を示す。
【図3】保護キャップが除去されている投薬デバイスの縦断面図を示す。
【図4】一旦、第一の気流チャンネルが、投薬手段解放機構により解放されたときの投薬デバイスの状態を示す。
【図5】投薬デバイスの内側組立の三次元の外側の概観図を示す。
【図6】図5とは異なった方向からの投薬デバイスの三次元の内側の概観図を示す。
【図7】投薬ロッドの三次元の概観図を示す。
【図8】分離エレメントの三次元の代表例を示す。
【図9】スライドガイドエレメント付きの分離エレメントの横断面を示す。
【図10】図8のそれとは異なる実施態様における分離エレメントの三次元の概観図を示す。
【図11】チューリップ形状の拡幅部上での突起を有する分離エレメントの側面図を示す。
【図12】90°回転させた図11の分離エレメントの側面図を示す。
【図13】図11の分離エレメントの側断面図を示す。
【図14】投薬チャンバーに面した底面からの分離エレメントの平面図を示す。
【図15】マウスピースに面した上部からの図11の分離エレメントの平面図を示す。
【図16】図11の分離エレメントの三次元の概観図を示す。
【0021】
図で示された活性物質2を吸入するための投薬デバイスは、手動で操作可能な円筒形状、バー形状の、個人用のポケットデバイスを提供し、そして、ハウジング3及び使用開始時にデバイスから除去しなければならない保護キャップ7を有す。
【0022】
この目的のために、保護キャップ7は、ハウジング3の雄ねじ9と相互作用する雌ねじを有している。
【0023】
保護キャップ7がねじを外したとき、デバイスの外側シリンダー上のリブ10は、更に、保護キャップ7の内側表面上のねじ溝11と相互作用し、それによって、保護キャップ7を捻じって外したとき、投薬デバイスの一部がハウジング3に関連して回転させられ、結果として、粉体破壊デバイスとして機能し、そして非対称形状に設計されている、ローターRと接続している回転部28は、各使用時に貯蔵チャンバー15内の活性物質2が移動するように回転する。
【0024】
投薬デバイスの閉鎖状態では、投薬チャンバー14を伴った投薬剣(dosing sword)の形状の投薬ロッド33は、その端部分に位置し、連続的で円錐状の開口部として設計され、ねじを外す過程で、貯蔵チャンバー15に進入し、貯蔵チャンバー内側で回転する。この作業で投薬チャンバー14を活性物質で充填することを確実にする。
【0025】
投薬チャンバー14の反対側の端部で、投薬ロッド33は、ラッチングヘッド45及び環状溝46と共にドッキングポイント41を有し、それは、保護キャップに接続した縦方向にスロットの入った中空シリンダー43のラグ47と相互作用する。
【0026】
このように、スクリュー運動の過程で、保護キャップ7の連続した軸方向への持ち上げにより、中空シリンダー43のラグ47により引き上げられた投薬ロッドは、投薬チャンバー14が、投薬デバイスの内側を経由して、入口領域60から、マウスピース6の開口部48の所まで通じる気流チャンネル60、61、62、63、68の領域に位置するまで、完全に、貯蔵チャンバー15から引き出すことができる。
【0027】
一旦、保護キャップ7がマウスピース6での吸引により除去されると、空気は該第一気流チャンネルを通じて吸引され、そして、結果として、部分的な気流が発生する。
【0028】
図2で示される位置通りに、図1で示される位置において、投薬チャンバーは未だ貯蔵チャンバー15に位置している。
【0029】
図3は保護キャップ7が部分的に除去された状態を示しており、ここでは、投薬ロッド33は既に完全に貯蔵チャンバー15から除去されている。
【0030】
しかしながら、この状態においては、投薬チャンバー14は、分離エレメント54、76、77により、第一の気流チャンネル60、61、62、63、68から、未だ完全に分離されている。分離エレメントはピストン54並びにピストンヘッド76、及びトング77を有し、それらは投薬ロッド33の両側に伸び、そして、投薬チャンバー14を示された位置の両側で覆う。
【0031】
保護キャップ7を捻じって外し、又は更に除去されると、中空シリダー43の末端が放射状に拡大し、保護キャップ7が更に完全に除去できるように、ラッグ47が環状溝46から滑り出る。投薬ロッド33は、次いで、引き出された位置に留まり、そして、カバー部64のラッチングフィンガー79により、そこで保持される。
【0032】
もしそのとき、一旦保護キャップが除去されると、吸引エアストリームは、マウスピースの開口部で発生し、同様の結果が図4によってさらに詳細に説明される。図5及び6において外側からの三次元手法で様々な概観図で表現されている内側シリンダー53は、実質的には中空体として設計され、そして、中空円筒ガイド部55でのスライドガイドの形状において,分離エレメント54、76、77のトング77を中心方向へ導く。ガイド部55に続いて、分離エレメントのチュリップ形状の拡幅部としてのピストンヘッド76が動かされる、内側シリンダー53の拡幅部がある。一旦保護キャップ7が除去されると、投薬ロッド33が、カバー部64のラッチングフィンガー79の後部のラジアルカラー44を引くことにより固定される。
【0033】
もし空気をマウスピース6を経由して、先ず初めに、内側シリンダー53内の開口部71を通じて吸引されたときは、ピストン54は、カバー部64の下部で終わりになるまで、マウスピースの方向へ吸われる。空気はラジアル開口部58、58’、58’’を経由して外側から得られる。ラジアル開口部は、シリンダーの外側上のグリッド壁部分59に接続する。
【0034】
該エレメントが引き込まれる分離エレメント54、76、77の起動圧力は、本発明に記載のスライドガイドの開発により、信頼できる手法で、例えば、1キロパスカルに固定することができる。これは、2〜20m2/g、特に、2.3〜9.3m2/g、好ましくは、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gの比表面積を有するステアリン酸マグネシウム粉末による、例えば、分離エレメントのコーティングによってもたらされる。
【0035】
次の表は本発明を実験したとき得られたテスト結果を示す。
【表1】
【0036】
同様の効果はノブ又はウエブを備えることによっても達成できる。
【0037】
一旦分離エレメントが引き込まれると、ピストンヘッド76の周囲の内側シリンダー53の環状スペースは、ラジアル開口部58、58’及び58’’を経由して主エアフローが通過し、開口部71を経由して環状チャンバー63に進入することにより横断される。
【0038】
ピストンヘッド76の動きを通して、トング77は、マウスピース6の方向へ移動し、そして、投薬チャンバー14が結果的に解放される。気流は、次いで、第一気流チャンネル60を通じて、投薬チャンバー14を経由し、チャンネル中間部61内へ通過し、そして更に軸方向にチャンネル62を経由して環状チャンバー63へ流入し、該気流は細かく分布した活性物質2を投薬チャンバー14をから取り込み、そしてそれを分布していく。
【0039】
環状チャンバー63から、開口部58、58’、58’’からの空気流とそこで更に混合された気体は、翼65、66の間及び翼65、66を通じて、カバー部64上の中間スペース67を経由して、環状スペース68へ流入することができ、乱流が投薬デバイスの周辺方向で発生し、気流内の活性物質の更に均一で細かい分布が引き起こされる。気流は、その後、マウスピースの開口部48の方向に拡幅し、次いで、吸引者の口腔部へ通過していく拡散部49内で和らげられる。
【0040】
図8は、末端領域で補強されたシール面78を有し、閉鎖位置で、たとえ投薬デバイスが振り動かされても、活性物質が該投薬デバイスからドリップすることがない信頼できる手法で投薬チャンバー14を密封する、トング77の更なる詳細を提供する。
【0041】
環状で丸味を帯びた隆起(elevation)形状のノブ100aは、トング77の周辺で外側領域に示される。隆起はまた、摩擦に影響を与える物質との強化と同様に、しかしながら、更に以下で説明する通り、ピストンの/分離エレメントの拡幅部54の領域でも提供される。代替的に又は追加して塗布されたステアリン酸マグネシウム層と同様に、隆起部は、摩擦を低減し、及び/又は、摩擦条件の再現性をより精密に提供する役目をする。ステアリン酸マグネシウムは、また、混合物の構成成分としてプラスチック材料分離エレメントに添加することもできる。典型的には、比表面積2,3〜9.3m2/gを有する粉末が使用され、そして、マイクロメートル範囲の層厚さが、コーティングの場合と対応する手法で生成される。
【0042】
図9は、ガイド部55にあるトング77を有する分離エレメントの横断面を示す。この場合、ガイド部55は、より精密な方法で滑り特性を決定するためのノブ100bを有する環状断面を備えている。
【0043】
最後に、図10は、本発明の実施態様として楕円形状のウェブ101を示し、それは、分離エレメントの移動方向に伸び、トング77の周辺部に分布され、そして、ガイド部55の内側表面上をスライドする。
【0044】
上記で示し、そして詳細に説明された、ガイド部55、又はトング77、又は両部分の、金属石鹸、特に、ステアリン酸マグネシウムのコーティング形態による摩擦決定手段の使用、又は分離エレメントの周辺部における、特にトング77の周辺部におけるノブの提供は、ガイド部における分離エレメントのスライドの為の摩擦特性の信頼性のある及び再現性のある定義をもたらし、そして、結果として、活性物質で強化された気流の発生を伴う投薬デバイスの運転が保証されるように、分離エレメントの信頼性のある駆動、及びある瞬間に精密に固定された投薬チャンバーの解放を保証する。
【0045】
図11は分離エレメント54、76、77の実施態様を示し、ここで、ピストン54の形状におけるチューリップ型の拡幅部は、放射状に突出したノブ100a、及び100bを有し、それは、その拡幅部で内側シリンダー53上でに滑りにより導びかれる。有利な方法で、3〜20個のノブ、特に6個〜12個のノブが提供することができる。ノブは分離エレメントの拡幅部の外側の上端部に提供することができ、ここで、該拡幅部は、内側シリンダー53の形態でスライドガイドエレメントに対して、直接、隣接する。
【0046】
分離エレメントの短い高さ部分でのノブ、及び結果としてスライドガイドの分布は、効果的に、スライドガイドエレメント53、55内の分離エレメント54、76、77のつっかかり(jamming)を防ぐ。
【0047】
例えば、ステアリン酸マグネシウムなどの摩擦制御、又は摩擦減少物質のコーティングは、この領域に限定され、又は少なくともこの領域まで伸ばすことができる。
【0048】
ノブ又はコーティングにより提供された領域は、この場合、約40〜50mm2である。実験において、これは、必要な駆動負圧に関連して特に好ましいことが証明された。上記表を参照。
【0049】
図12〜16は、異なった透視図からの図11と同じ実施態様の様々な概観図を示し、それは、好ましくは、分離エレメントの周辺部のノブ/隆起の対称的な分布、及び同一高さでの1列配置を図示している。
【0050】
参照番号のリスト:
1.投薬デバイス;
2.活性物質;
3.ハウジング;
4.外側シリンダー;
6.マウスピース;
7.クロージャーフラップ (保護キャップ);
8.雌ねじ;
9.雄ねじ;
10.リブ;
11.ねじ溝;
14.投薬チャンバー;
15.貯蔵チャンバー;
28.回転部;
33.投薬ロッド;
41.ドッキングポイント;
43.中空シリンダー;
44.ラジアルカラー;
45.ラッチングヘッド;
46.環状溝;
47.ラグ;
48.マウスピース開口部;
49.拡散部;
53.内側シリンダー;
54.ピストン;
55.ガイド部;
53、55.スライドガイドエレメント;
58、58’、58’’.ラジアル開口部;
59.グリッド壁部分;
60.フローチャンネル;
61.チャンネル中間部分;
62.チャンネル;
63.環状チャンバー;
64.カバー部;
65、66.翼;
67.中間スペース;
68.環状スペース;
71.開口部;
76.ピストンヘッド
77.トング;
79.ラッチングフィンガー;
100a、100b.ノブ;
101.ウェブ;
R.ローター;
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気流を発生させるための投薬デバイス(1)であって、投薬デバイスのマウスピース(6)に適用する負圧の結果として、該気流中に細かく分散した活性物質(2)と共に気流を発生させ、
該投薬デバイスは、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び投薬チャンバー(14)を有し、それは、少なくとも、時々、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、並びに、投薬チャンバー解放機構の領域に位置し、それは、閉鎖位置と解放位置の間で移動することができる分離エレメント(54、76、77)を有し、
ここで、分離エレメント(54、76、77)の閉鎖位置において、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー(14)間の接続が封鎖され、そして、分離エレメント(54、76、77)の解放位置において、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー間の接続が解放され、分離エレメントが閉鎖位置と解放位置の間で移動可能であり、そして、分離エレメント(54、76、77)が、マウスピース(6)に適用される負圧により駆動可能となるスライドガイドエレメント(53、55)を有し、そして、分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)が、滑り摩擦特性に影響を与えるスライドエレメント(100a、100b、101)と、少なくとも滑り接触する領域内で提供される投薬デバイス。
【請求項2】
分離エレメント(54、76、77)は、チューリップ形状であり、そして、スライドエレメント(100a、100b、101)は、特に、その自由端においてチューリップ形状に拡幅されている分離エレメント(54、76、77)のその部分(76)に提供されていることを特徴とする請求項1に記載の投薬デバイス。
【請求項3】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)の表面領域における摩擦減少物質での強化により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【請求項4】
分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、 スライドガイドエレメント(53、55)が混合物の成分として摩擦減少物質を含むことを特徴とする請求項3に記載の投薬デバイス。
【請求項5】
分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、 スライドガイドエレメント(53、55)が、摩擦減少物質でコーティングされることを特徴とする請求項3に記載の投薬デバイス。
【請求項6】
摩擦減少物質が粉末であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項7】
摩擦減少物質が、金属石鹸、特にステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項8】
金属石鹸、特にステアリン酸マグネシウム粉末が、比表面積2〜20m2/g、特に、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gであることを特徴とする請求項7に記載の投薬デバイス。
【請求項9】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、突起を有する表面輪郭で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【請求項10】
表面輪郭がノブ(100a、100b)を有し、ここで、ノブの数は、特に、2〜21の間であることを特徴とする請求項9に記載の投薬デバイス。
【請求項11】
ノブ(100a、100b)の数が、5〜13の間であることを特徴とする請求項10に記載の投薬デバイス。
【請求項12】
表面輪郭が、実質的に滑り方向へ伸びるウェブ(101)を有することを特徴とする請求項9に記載の投薬デバイス。
【請求項13】
突起が滑り相手と接触する領域において丸味を帯びていることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項14】
突起の高さが、それぞれの場合において、同一であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項15】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、突起を有する表面輪郭により、更に、表面領域における分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)の、摩擦減少物質での強化により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【請求項1】
気流を発生させるための投薬デバイス(1)であって、投薬デバイスのマウスピース(6)に適用する負圧の結果として、該気流中に細かく分散した活性物質(2)と共に気流を発生させ、
該投薬デバイスは、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び投薬チャンバー(14)を有し、それは、少なくとも、時々、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、並びに、投薬チャンバー解放機構の領域に位置し、それは、閉鎖位置と解放位置の間で移動することができる分離エレメント(54、76、77)を有し、
ここで、分離エレメント(54、76、77)の閉鎖位置において、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー(14)間の接続が封鎖され、そして、分離エレメント(54、76、77)の解放位置において、第一の気流チャンネル(60、61、62、63、68)、及び/又は、第一の気流チャンネルと投与チャンバー間の接続が解放され、分離エレメントが閉鎖位置と解放位置の間で移動可能であり、そして、分離エレメント(54、76、77)が、マウスピース(6)に適用される負圧により駆動可能となるスライドガイドエレメント(53、55)を有し、そして、分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)が、滑り摩擦特性に影響を与えるスライドエレメント(100a、100b、101)と、少なくとも滑り接触する領域内で提供される投薬デバイス。
【請求項2】
分離エレメント(54、76、77)は、チューリップ形状であり、そして、スライドエレメント(100a、100b、101)は、特に、その自由端においてチューリップ形状に拡幅されている分離エレメント(54、76、77)のその部分(76)に提供されていることを特徴とする請求項1に記載の投薬デバイス。
【請求項3】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)の表面領域における摩擦減少物質での強化により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【請求項4】
分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、 スライドガイドエレメント(53、55)が混合物の成分として摩擦減少物質を含むことを特徴とする請求項3に記載の投薬デバイス。
【請求項5】
分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、 スライドガイドエレメント(53、55)が、摩擦減少物質でコーティングされることを特徴とする請求項3に記載の投薬デバイス。
【請求項6】
摩擦減少物質が粉末であることを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項7】
摩擦減少物質が、金属石鹸、特にステアリン酸マグネシウムであることを特徴とする請求項2〜5のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項8】
金属石鹸、特にステアリン酸マグネシウム粉末が、比表面積2〜20m2/g、特に、3〜8m2/g、更に好ましくは、3〜5m2/gであることを特徴とする請求項7に記載の投薬デバイス。
【請求項9】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、突起を有する表面輪郭で形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【請求項10】
表面輪郭がノブ(100a、100b)を有し、ここで、ノブの数は、特に、2〜21の間であることを特徴とする請求項9に記載の投薬デバイス。
【請求項11】
ノブ(100a、100b)の数が、5〜13の間であることを特徴とする請求項10に記載の投薬デバイス。
【請求項12】
表面輪郭が、実質的に滑り方向へ伸びるウェブ(101)を有することを特徴とする請求項9に記載の投薬デバイス。
【請求項13】
突起が滑り相手と接触する領域において丸味を帯びていることを特徴とする請求項9〜12のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項14】
突起の高さが、それぞれの場合において、同一であることを特徴とする請求項9〜13のいずれか1項に記載の投薬デバイス。
【請求項15】
スライドエレメント(100a、100b、101)が、突起を有する表面輪郭により、更に、表面領域における分離エレメント(54、76、77)、及び/又は、スライドガイドエレメント(53、55)の、摩擦減少物質での強化により形成されることを特徴とする請求項1又は2に記載の投薬デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公表番号】特表2012−513263(P2012−513263A)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−542756(P2011−542756)
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066829
【国際公開番号】WO2010/072575
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511152979)サノフィ・ソシエテ・アノニム (3)
【公表日】平成24年6月14日(2012.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際出願番号】PCT/EP2009/066829
【国際公開番号】WO2010/072575
【国際公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【出願人】(511152979)サノフィ・ソシエテ・アノニム (3)
[ Back to top ]