説明

気道圧開放換気

圧力支援システム(50)および方法は、複数の第一サイクルにおいて互いに交互する第一および第二の陽圧レベルを有するガスの第一の流れ(D)を患者に送達することを含む。本方法は、ガスの前記第一の流れは、所定の無呼吸周期とは異なる第一の周期をもつ。本方法は、患者が無呼吸エピソードを経験していることを判別し、応答して、患者にガスの第二の流れを送達することを含む。ガスの前記第二の流れは、ガスの前記第二の流れにおける複数の第二サイクルにおいて互いに交互する前記第一の陽圧レベルおよび前記第二の陽圧レベルをもつ。ガスの前記第二の流れは、前記所定の無呼吸周期に等しい第二の周期をもつ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、気道圧開放換気(APRV: airway pressure release ventilation)を提供するための陽気道圧支援システムに、より詳細には、患者が呼吸を停止する無呼吸のエピソードのようなエピソードの間に使うためのバックアップ形態の換気を提供する、APRVモードにおける陽圧支援を提供する陽圧支援(positive pressure support)システムおよび方法に関する。
【背景技術】
【0002】
医学的な障害を治療するために高められた圧力で患者の気道に呼吸ガスの流れを与える圧力支援換気システムはよく知られている。既知の圧力支援換気の一つの型は、気道圧開放換気(APRV)である。APRVは、急性肺傷害をもつ患者を治療するためにしばしば使われる医学的換気のモードである。APRVモードでは、空気のような呼吸ガスの流れが患者の気道に、二つの交互する異なる陽圧レベル(しばしばPEEP高(PEEP High)およびPEEP低(PEEP Low)と称される)で与えられる。患者に両方の圧力レベルにおいて自発的に呼吸することを許容しつつ、換気および肺膨張を提供するためである。
【0003】
具体的なPEEP高およびPEEP低のレベルおよびそれぞれの相対的な継続時間(すなわち、高から低へ、またその逆の変化の頻度)はみな、患者の具体的な療法上の必要性に基づいてヘルスケア提供者によって決定されるパラメータである。たとえば、肺拡張を維持しつつ換気を容易にするために、患者は、PEEP高の継続時間(「高時間(Time High)」と称される)がPEEP低の継続時間(「低時間(Time Low)」と称される)よりも長いAPRV療法を施されることがありうる。これは、提供されるAPRV療法のうち他よりも一般的な型である。しかしながら、状況によっては、特に患者のPEEP高の肺膨張戦略に対する必要性がそれほど高くない場合には、患者は、高時間が低時間よりも短いAPRV療法を施されることがありうる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
APRV療法(または患者が二つのPEEPレベルにおいて自発的に呼吸することを許容する同様の療法)を提供する現在の人工呼吸器では、患者が無呼吸になると(すなわち、呼吸を停止すると)、無呼吸アラームが鳴らされ、人工呼吸器によっては、バックアップ無呼吸換気モードが立ち上げられる。バックアップ無呼吸換気モードのための設定は、臨床担当者によって確立され、APRVに特有の基本的な人工呼吸器設定の最初の意図を保持しようとはしない。特に、たいていの現在のバックアップ無呼吸換気モードでは、高時間換気は、比較的短い吸気時における固定された一回換気量または圧力で置き換えられる。高時間が比較的長い状況では、比較的長いPEEP高設定が失われるため、これは患者にとって十分な平均気道圧を提供しないことがありうる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
ある実施形態では、本発明は、患者に圧力支援を提供する方法であって、患者に呼吸ガスの第一の流れを送達することを含む方法を提供する。ここで、呼吸ガスの第一の流れは第一の陽圧レベルおよび第二の陽圧レベルを有し、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第一の流れにおける複数の第一サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第一の流れは、(たとえば臨床担当者によって設定されたあらかじめ決定された無呼吸レートに基づく)あらかじめ決定された無呼吸周期とは異なる第一の周期をもつ。本方法はさらに、(たとえばあらかじめ決定された無呼吸間隔の間に息を全く検出しないことに基づいて)患者が無呼吸エピソードを経験していることを判別し、該判別に応答して、患者に呼吸ガスの第二の流れを送達し、ここで、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記第一の陽圧レベルおよび前記第二の陽圧レベルをもち、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第二の流れにおける複数の第二サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記あらかじめ決定された無呼吸周期に等しい第二の周期をもつ。
【0006】
もう一つの実施形態では、圧力発生システムと、前記圧力発生システムに動作的に結合された患者回路と、前記圧力発生システムに動作的に結合されたコントローラとを含む圧力支援システムが提供される。前記コントローラは、(i)前記患者回路を通じて患者に呼吸ガスの第一の流れを送達するよう圧力発生システムを制御し、呼吸ガスの第一の流れは第一の陽圧レベルおよび第二の陽圧レベルを有し、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第一の流れにおける複数の第一サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第一の流れは、あらかじめ決定された無呼吸周期とは異なる第一の周期をもち、(ii)患者が無呼吸エピソードを経験していることを判別し、(iii)患者が無呼吸エピソードを経験していると判別するのに応答して、患者に呼吸ガスの第二の流れを送達するよう圧力発生システムを制御し、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記第一の陽圧レベルおよび前記第二の陽圧レベルをもち、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第二の流れにおける複数の第二サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記あらかじめ決定された無呼吸周期に等しい第二の周期をもつ、よう適応されている。
【0007】
本発明のこれらおよびその他の目的、特徴および特性ならびに構造の関係する要素および諸部分の組み合わせの動作方法および機能ならびに製造の経済は、以下の記述および添付の請求項を付属の図面を参照して考慮することで一層明白となるであろう。これらのすべては本明細書の一部をなすものである。同様の参照符号はさまざまな図における対応する部分を示す。しかしながら、図面は単に例解および説明のためであり、本発明の外縁を定義するものとしては意図されていないことをはっきりと理解しておくべきである。本明細書および請求項における用法では、単数形は、文脈からそうでないことが明らかであるのでない限り、複数の指示物をも含む。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明のある個別的な、限定しない実施形態に基づく、無呼吸バックアップ・モードを含むAPRVまたは同様のモードにおける陽圧支援を提供するための圧力支援システムの概略図である。
【図2A】本発明のある個別的な、限定しない実施形態に基づく、無呼吸バックアップ換気を提供する方法のフローチャートの一部である。
【図2B】本発明のある個別的な、限定しない実施形態に基づく、無呼吸バックアップ換気を提供する方法のフローチャートの一部である。
【図3】A〜Cは、図2Aおよび2Bの方法に従って提供される療法についてのさまざまな例示的な圧力曲線を示す図である。
【図4】A〜Cは、図2Aおよび2Bの方法に従って提供される療法についてのさまざまな例示的な圧力曲線を示す図である。
【図5】本発明の代替的な個別的な、限定しない実施形態に基づく、無呼吸バックアップ換気を提供する方法のフローチャートである。
【図6】A〜Cは、図5の方法に従って提供される療法についての例示的な圧力曲線を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本稿での用法では、二つ以上の部分またはコンポーネントが「結合」されているという陳述は、それらの部分が、直接的にまたは一つもしくは複数の中間部分もしくはコンポーネントを通じて結び合わされているまたは一緒に動作することを意味するものとする。また、本稿での用法では、「数」という用語は、1または1より大きい整数(すなわち複数)を意味するものとする。
【0010】
本発明は、本稿に記載されるさまざまな実施形態において、十分な無呼吸バックアップ換気を保証しつつ現在適用されているAPRV設定の多くを利用する、無呼吸バックアップ・モードを含むAPRVモード(または二つのPEEPレベルにおいて患者が自発的に呼吸することを許容する同様のモード)において陽圧支援を提供する、陽圧支援システムおよび方法を提供する。本発明はまた、さまざまな実施形態において本稿に記載される無呼吸バックアップを含む療法方法がマイクロプロセッサ(または同様のコントローラ)ベースの圧力支援システムであって、該マイクロプロセッサ(または同様のコントローラ)が本稿に詳述されるように換気(すなわち、指定された圧力での呼吸ガスの提供)を制御することを許容するハードウェアを含むシステムにおいて実装されることも考えている。
【0011】
加えて、本発明はさらに、前記マイクロプロセッサ(または同様のコントローラ)ベースの圧力支援システムが臨床担当者(または臨床担当者の指示を受ける患者)が:(i)無呼吸間隔および(ii)ひとたび無呼吸が宣言されたときに本稿で記載されるように使うための無呼吸レートを設定することを許容することを考えている。無呼吸間隔(apnea interval)は、その間隔の間にトリガーされた息が検知されなかった場合に無呼吸が宣言される所定の時間区間である。本稿でさらに詳述するように、無呼吸が宣言されると、無呼吸バックアップ換気モードが呼び出される。無呼吸レート(apnea rate)は、特定の継続時間(たとえば1分)毎の完全な換気サイクル(これは患者呼吸サイクルに対応する)の特定の数である。ここで、各完全な換気サイクルは、高圧期間とそれに続く低圧期間によって特徴付けられる。こうして、理解されるであろうように、無呼吸レートは、各個別サイクルの周期(本稿では「無呼吸周期(apnea period)」と称される)をも定義する。この無呼吸周期は、該サイクルの継続時間(たとえば、当該サイクルの高圧の始まりから低圧の終わりまで測られる)である。たとえば、無呼吸レートは、毎分15サイクル(15回の息)に等しく設定されてもよい。すると、そのような無呼吸レートについての無呼吸周期は、4秒である。本稿でさらに詳述するように、無呼吸レートは、無呼吸バックアップ換気モードの間に提供される換気の個別的詳細を制御するために使われる。具体的には、本稿に記載されるさまざまな実施形態における無呼吸バックアップ換気モードは、もとのAPRVモードの特定のPEEP高およびPEEP低のレベルが、維持され、前記所定の無呼吸レートで提供されるバックアップ換気を提供する。
【0012】
図1は、本発明のある個別的な、限定しない実施形態に基づく、無呼吸バックアップ・モード(本稿においてさらに詳述する)を含むAPRVモード(または患者が二つのPEEPレベルにおいて自発的に呼吸することを許容する同様のモード)において陽圧支援を提供するための圧力支援システム50の概略図である。図1を参照するに、圧力支援システム50は、通常のCPAPまたは二レベル圧力支援装置において使用される送風機のような、概括的に矢印Cによって示される呼吸ガスを任意の好適な源から受け取るガス流れ発生器52を含む。該好適な源はたとえば、酸素または空気の加圧タンク、周辺大気またはそれらの組み合わせである。ガス流れ発生器52は、空気、酸素またはそれらの混合物のような呼吸ガスの流れを、相対的により高い圧力およびより低い圧力で患者54の気道に送達するために、発生させる。ガス発生器52からの、概括的に矢印Dによって示される呼吸ガスの加圧された流れは、送達導路56を介して、任意の既知の構成の呼吸マスクまたは患者インターフェース58に送達される。該呼吸マスクまたは患者インターフェースは、典型的には、患者54の気道に呼吸ガスの流れを伝えるために、患者によって身につけられるまたは他の仕方で患者に取り付けられる。送達導路56および患者インターフェース・デバイス58は典型的には、まとめて患者回路と称される。
【0013】
図1に示される圧力支援システム50は、単一肢システムとして知られるものである。これはつまり、患者回路が、患者を圧力支援システム50に接続する一つの送達導路56しか含まないことを意味する。よって、吐き出されたガスを矢印Eによって示されるようにシステムからベントするために、排気ベント57が送達導路56に設けられる。排気ベント57は、送達導路56に加えて、または送達導路56の代わりに他の位置に、たとえば患者インターフェース・デバイス58中に設けられることもできる。また、圧力支援システム50からガスがベントされるべき所望される仕方に依存して、排気ベント57が幅広い多様な構成をもつことができることも理解しておくべきである。
【0014】
本発明はまた、圧力支援システム50が、患者54に接続された送達導路と排気導路をもつ二肢システムであることもできることも考えている。二肢システムでは、排気導路は患者54からの排気ガスを運び、患者から遠位の端部に排気バルブを含む。二肢システムは典型的にベンチレータ(ventilator)と称される。
【0015】
さらに、図1に示される本発明の図示された例示的な実施形態では、患者インターフェース58は鼻/口マスクである。しかしながら、患者インターフェース58は鼻/口マスク、鼻枕、気管チューブ、気管内チューブまたは好適なガス流れ伝達機能を提供する他の任意のデバイスを含むことができることは理解しておくべきである。また、本発明の目的のためには、「患者インターフェース」という句は、送達導路56および加圧された呼吸ガスの源を患者につなぐ他の任意の構造を含むことができる。
【0016】
図示した実施形態では、圧力支援システム50は、送達導路56中に設けられるバルブ60の形の圧力コントローラを含む。バルブ60は、患者54に送達される流れ発生器52からの呼吸ガスの流れの圧力を制御する。今の目的のためには、流れ発生器52およびバルブ60はまとめて圧力発生システムと称される。両者は協働して患者に送達されるガスの圧力および/または流れを制御するよう作用するからである。しかしながら、単独での、あるいは圧力制御バルブと組み合わせての、患者に送達されるガスの圧力を制御するための他の技法、たとえば流れ発生器52の送風機スピードを変えること、が、本発明によって考えられていることは明白なはずである。こうして、バルブ60は、患者54に送達される呼吸ガスの流れの圧力を制御するために使われる技法によっては、任意的である。バルブ60がなくされる場合、圧力発生システムは流れ発生器52だけに対応し、患者回路におけるガスの圧力は、たとえば、流れ発生器52のモーター速度を制御することによって制御される。
【0017】
圧力支援システム50はさらに、送達導路56内の呼吸ガスの流れを測定するフロー・センサー62を含む。図1に示される個別的な実施形態では、フロー・センサー62は、送達導路56の線上に、たとえばバルブ60の下流に挿入される。フロー・センサー62は、コントローラ64に与えられ患者54におけるガスの流れを決定するためにコントローラ64によって使用されるフロー信号QMEASURED〔Q測定〕を生成する。
【0018】
もちろん、患者54の呼吸フローの測定のための他の技法も本発明によって考えられている。たとえば、限定することなく、患者54においてあるいは送達導路56に沿った他の位置において直接フローを測定する、流れ発生器52の動作に基づいて患者フローを測定する、バルブ60の上流のフロー・センサーを使って患者フローを測定するなどである。
【0019】
コントローラ64は、たとえば、データおよび圧力支援システム50の動作を制御するためにコントローラ64によって実行可能なソフトウェアのための記憶媒体を提供するメモリ(図示せず)を含むまたは該メモリに動作的に結合されているマイクロプロセッサ、マイクロコントローラまたは他の何らかの好適な処理デバイスであってもよい。前記動作の制御は、APRVモードにおいて患者に換気を提供し、本稿の他所で詳述するさまざまな実施形態における無呼吸バックアップ動作モードを実装するために呼吸ガスの流れを制御することを含む。最後に、圧力支援システム50によって使用されるさまざまなパラメータを設定するためならびに情報およびデータを臨床担当者やケア担当者のようなユーザーに対して表示および出力するための入出力装置66が設けられている。
【0020】
図2Aおよび2Bは、本発明のある個別的な、限定しない実施形態に基づく圧力支援システム50を使って無呼吸バックアップ換気を提供する方法のフローチャートである。本方法はステップ100で始まる。ここでは、APRV療法が患者54に対して所定のPEEP高/高時間およびPEEP低/低時間設定で提供される。そのような設定は、入出力装置66を使って確立され、圧力支援システム50に入力されてもよい。次に、ステップ105において、無呼吸(すなわち、呼吸中断のエピソード)が事前設定された無呼吸間隔に基づいて検出されるかどうかについて判定がなされる。具体的には、ステップ105は、事前設定された無呼吸間隔の間にトリガーされた息が検知されなかったかどうかを判定する。トリガーされた息は、任意の好適な既知のまたは今後開発される方法を使って圧力支援システム50によって検知されてもよい。たとえば、当技術分野において知られているように、トリガーされた息は、コントローラ64に与えられるQMEASURED信号を使って圧力支援システム50によって検知されてもよい。ステップ105における答えがnoである、つまり無呼吸が検出されなかった場合、本方法はステップ100に戻り、もとのAPRV療法が継続される。
【0021】
しかしながら、ステップ105における答えがyesである、つまり無呼吸が検出された場合、ステップ110において、高時間が低時間より長いかどうかについての判定がされる。答えがyesであれば、本方法はステップ115に進む。ステップ115では、高時間を低時間以上に保持しつつ高時間を短くするだけ(低時間は変えない)によってもとのPEEP高およびPEEP低圧力レベルを維持しつつ換気療法が無呼吸周期で与えられるよう調整されることができるかどうかについての判定がされる。答えがyesであれば、本方法はステップ120に進む。ステップ120では、低時間を不変なままにしつつ、高時間が、療法周期(therapy period)(患者に与えられる換気療法の周期)を無呼吸周期に等しくさせる量だけ短縮される。次いで、ステップ125において、短縮された「高時間」設定およびもとの「低時間」設定で、もとのPEEP高およびPEEP低圧力レベルで療法が提供される。
【0022】
ステップ115での答えがnoである、つまり高時間を低時間以上に保持しつつ高時間だけを短くすることによって無呼吸周期が達成できない場合には、ステップ130で、高時間が低時間と等しくなるよう短縮される。次いで、ステップ135で、療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで、高時間および低時間が所定の比率に従って短縮される。ある個別的な実施形態では、前記所定の比率は1;1であり、高時間および低時間は等しい量だけ、療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで短縮される。これは、無呼吸換気の間のI:E因子を反転させることを防止する。
【0023】
別の代替的な個別的実施形態では、前記所定の比率は、もとの高時間ともとの低時間との比に等しい。よって、この実施形態では、高時間および低時間は療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで比例して短縮される。これらの個別的な比率は単に例示的であることが意図されており、他の比率を使ってもよく、あるいは臨床担当者または患者によって所望に応じて圧力支援システム50の入出力装置66を使って選択的に設定されてもよいことは理解されるであろう。ステップ135ののち、本方法はステップ140に進み、ここで、新しい短縮された「高時間」設定および新しい短縮された「低時間」設定でもとのPEEP高およびPEEP低圧力レベルで療法が提供される。
【0024】
ステップ110に戻ると、答えがnoである、つまり低時間が高時間以上である場合、本方法は図2Bのステップ145に進む。ステップ145では、低時間を高時間以上に保持しつつ低時間を短くするだけ(高時間は変えない)によってもとのPEEP高およびPEEP低の圧力レベルを維持しつつ、換気療法が、無呼吸周期で与えられるよう調整されることができるかどうかについての判定がされる。答えがyesであれば、本方法はステップ150に進む。ステップ150では、高時間を不変なままにしつつ、低時間が、療法周期(therapy period)(患者に与えられる換気療法の周期)を無呼吸周期に等しくさせる量だけ短縮される。次いで、ステップ155において、短縮された「低時間」設定およびもとの「高時間」設定でもとのPEEP高およびPEEP低の圧力レベルで療法が提供される。
【0025】
ステップ145での答えがnoである、つまり低時間を高時間以上に保持しつつ低時間だけを短くすることによって無呼吸周期が達成できない場合には、ステップ160で、低時間が高時間と等しくなるよう短縮される。次いで、ステップ165で、療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで、低時間および高時間が所定の比率(本稿の他所で述べたように、たとえば1:1またはもとの低時間:もとの高時間)に従って短縮される。ステップ165ののち、本方法はステップ170に進み、ここで、新しい短縮された「高時間」設定および新しい短縮された「低時間」設定でもとのPEEP高およびPEEP低の圧力レベルで療法が提供される。
【0026】
このように、図2Aおよび2Bに示される個別的な限定しない実施形態では、可能であれば、無呼吸レート/周期は、もとの高時間およびもとの低時間のうちの長いほうを短くするだけによって達成される。それが可能でない場合には、長いほうが短いほうと等しくなるよう短縮され、次いで両者が(所定の比率に従って)短縮されて無呼吸レート/周期を達成する。
【0027】
ある代替的な実施形態では、ステップ130において、高時間を低時間と等しくなるよう短縮するのではなく、高時間は、高時間対低時間の比が所定の値に達するまで短縮される。その後、本方法はステップ135に進み、高時間および低時間の両方が本稿で記述されるように等しい量だけ(1:1の比で)短縮される。同様に、この実施形態では、ステップ160において、低時間を高時間と等しくなるよう短縮するのではなく、低時間は、低時間対高時間の比が所定の値に達するまで短縮される。その後、本方法はステップ165に進み、低時間および高時間の両方が本稿で記述されるように等しい量だけ(1:1の比で)短縮される。
【0028】
図3のA〜Cおよび図4のA〜Cは、図2Aおよび2Bの方法に基づいて提供される療法についてのさまざまな例示的な圧力曲線を示している。図3のAは、高時間が4秒に等しく、低時間が2秒に等しく、呼吸レートが10bpmであり、呼吸周期が6秒である場合の圧力支援システム50によって提供される例示的なAPRV療法を示している。この例において、高時間は低時間より長く、したがって、無呼吸が検出されるとき、処理は図2Aにおけるステップ115〜140に従って進行する。図3のBは、所定の無呼吸バックアップ・レートが12bpmに設定されており、5秒の無呼吸周期につながる場合に図3のAに示される療法に続く、無呼吸バックアップ・モードを示している。図3のBに見られるように、無呼吸が検出されるとき、図3のAの高時間を短縮することだけによって5秒の無呼吸周期を達成することが可能である。こうして、図3のBに示される無呼吸バックアップ・モードでは、高時間は3秒まで短縮され、低時間は不変であり、結果として、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる(図2Aのステップ120および125参照)。
【0029】
図3のCは、所定の無呼吸バックアップ・レートが20bpmに設定され、3秒の無呼吸周期につながる場合に図3Aに示される療法に続く無呼吸バックアップ・モードを示している。図3のCに見られるように、無呼吸が検出されるとき、高時間を低時間以上に保持したまま図3のAの高時間を短縮することだけによって3秒の無呼吸周期を達成することが可能ではない。こうして、この場合、まず高時間は低時間に等しくするために2秒まで短縮される。次いで、高時間および低時間の両方が0.5秒短縮され、それぞれ1.5秒に等しくなる。これは、結果として、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる(図2Aのステップ130、135および140参照)。また、もともと低時間より長かった高時間は、提供されるバックアップ療法では、少なくとも低時間以上のままとなる。
【0030】
図4のAは、低時間が4秒に等しく、高時間が2秒に等しく、呼吸レートが10bpmであり、呼吸周期が6秒である場合の圧力支援システム50によって提供される例示的なAPRV療法を示している。この例では、低時間は高時間より長く、したがって、無呼吸が検出されるとき、処理は図2Bにおけるステップ145〜170に従って進行する。図4のBは、所定の無呼吸バックアップ・レートが12bpmに設定されており、5秒の無呼吸周期につながる場合に図4のAに示される療法に続く、無呼吸バックアップ・モードを示している。図4のBに見られるように、無呼吸が検出されるとき、低時間を高時間以上に保持したまま図4のAの低時間を短縮することだけによって5秒の無呼吸周期を達成することが可能である。こうして、図4のBに示される無呼吸バックアップ・モードでは、低時間は3秒まで短縮され、高時間は不変であり、結果として、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる(図2Bのステップ150および155参照)。
【0031】
図4のCは、所定の無呼吸バックアップ・レートが20bpmに設定され、3秒の無呼吸周期につながる場合に図4のAに示される療法に続く無呼吸バックアップ・モードを示している。図4のCに示されるところでは、無呼吸が検出されるとき、低時間を高時間以上に保持したまま図4のAの低時間を短縮することだけによって3秒の無呼吸周期を達成することが可能ではない。こうして、この場合、まず低時間は高時間に等しくするために2秒まで短縮される。次いで、低時間および高時間の両方が0.5秒短縮され、それぞれ1.5秒に等しくなる。これは、結果として、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる(図2Aのステップ160、165および170参照)。また、もともと高時間より長かった低時間は、提供されるバックアップ療法では、少なくとも高時間以上のままとなる。
【0032】
図5は、本発明の代替的な個別的な、限定しない実施形態に基づく圧力支援システム50を使って無呼吸バックアップ換気を提供する方法のフローチャートである。本方法はステップ175で始まる。ここでは、APRV療法が患者54に対して所定のPEEP高/高時間およびPEEP低/低時間の設定で提供される。そのような設定は、入出力装置66を使って確立され、圧力支援システム50に入力されてもよい。次に、ステップ180において、無呼吸が事前設定された無呼吸間隔に基づいて検出されるかどうかについて判定がなされる。具体的には、ステップ180は(図2Aのステップ105と同様)、事前設定された無呼吸間隔の間にトリガーされた息が検知されなかったかどうかを判定する。ステップ180における答えがno〔検知されなかった〕である場合、本方法はステップ175に戻り、もとのAPRV療法が継続される。しかしながら、ステップ180における答えがyesである、つまり無呼吸が検出された場合、ステップ185において、療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで、高時間および低時間が所定の比率に従って短縮される。ある個別的な実施形態では、前記所定の比率は、もとの高時間ともとの低時間との比に等しく、それにより高時間および低時間は、療法周期が無呼吸周期と等しくなるまで比例して短縮される。
【0033】
もう一つの代替的な個別的実施形態では、前記所定の比率は1:1であり、それにより高時間と低時間は、療法周期が無呼吸周期に等しくなるまで、等しい長さだけ短縮される。図2Aおよび2Bの場合と同様、これらの個別的な比率は単に例示的であることが意図されており、他の比率が使用されてもよく、臨床担当者または患者によって所望に応じて圧力支援システム50の入出力装置66を使って選択的に設定されてもよいことは理解されるであろう。ステップ185ののち、本方法はステップ190に進み、ここで、新しい短縮された「高時間」設定および新しい短縮された「低時間」設定でもとのPEEP高およびPEEP低の圧力レベルで療法が提供される。
【0034】
図6のA〜Cは、図5の方法に基づいて提供される療法についての例示的な圧力曲線を示している。図6のAは、高時間が4秒に等しく、低時間が2秒に等しく、呼吸レートが10bpmであり、呼吸周期が6秒である場合の圧力支援システム50によって提供される例示的なAPRV療法を示している。図6のBは、所定の無呼吸バックアップ・レートが20bpmに設定されており、3秒の無呼吸周期につながる場合であり、かつステップ185で使われる比率がもとの高時間ともとの低時間の比に等しい場合の、図6のAに示される療法に続く、無呼吸バックアップ・モードを示している。
【0035】
図6のBに見られるように、無呼吸が検出されるとき、高時間と低時間の両方が比例して短縮される(高時間は2秒、低時間は1秒短縮される)。それにより、高時間は2秒に等しくなり、低時間は1秒に等しくなる。これは結果として、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる。図6のCは、所定の無呼吸バックアップ・レートが20bpmに設定され、3秒の無呼吸周期につながる場合であり、かつステップ185で使われる比率が1:1である場合の、図6のAに示される療法に続く無呼吸バックアップ・モードを示している。
【0036】
図6のCに見られるように、無呼吸が検出されるとき、高時間および低時間の両方が等しい量(1.5秒)だけ短縮される。それにより、高時間は2.5秒に等しくなり、低時間は0.5秒に等しくなる。これは結果として単に、もとのAPRVモードの特定のPEEP高および低のレベルが維持される、無呼吸レート/無呼吸周期におけるバックアップ療法につながる。図6のBおよびCに示される曲線の療法周期は同じ(3秒)であるが、高時間と低時間の相対的な継続時間は、二つの曲線の間で異なっている。
【0037】
本稿に記載されるどの実施形態においても、無呼吸バックアップ療法は、所定の無呼吸間隔内における患者開始息の検出により示されるところにより患者がもはや無呼吸でなくなるまで、提供される。
【0038】
本発明は、例解の目的のため、現在のところ最も実際的で好ましいと考えられる実施形態に基づいて詳細に記載してきたが、そのような詳細はそのような目的のためでしかなく、本発明は開示されている実施形態に限定されるものではなく、逆に、付属の請求項の精神および範囲内の修正および等価な構成をカバーすることが意図されていることは理解しておくべきである。たとえば、本発明は、可能な限りにおいて、任意の実施形態の一つまたは複数の特徴が他の任意の実施形態の一つまたは複数の特徴と組み合わされることができることを考えている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に圧力支援を提供する方法であって:
患者に呼吸ガスの第一の流れを送達する段階であって、呼吸ガスの前記第一の流れは第一の陽圧レベルおよび第二の陽圧レベルを有し、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第一の流れにおける複数の第一サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第一の流れは、所定の無呼吸周期とは異なる第一の周期をもつ、段階と;
患者が無呼吸エピソードを経験していることを判別する段階と;
患者が無呼吸イベントを経験しているとの判別に応答して、患者に呼吸ガスの第二の流れを送達する段階であって、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記第一の陽圧レベルおよび前記第二の陽圧レベルをもち、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第二の流れにおける複数の第二サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記所定の無呼吸周期に等しい第二の周期をもつ、段階とを含む、
方法。
【請求項2】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは前記第一の継続時間より短い第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは前記第二の継続時間をもつ、請求項1記載の方法。
【請求項3】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは前記第一の継続時間より短い第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは前記第二の継続時間より短い第四の継続時間をもつ、請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記第三の継続時間が前記第四の継続時間以上である、請求項3記載の方法。
【請求項5】
前記第三の継続時間および前記第四の継続時間は、まず前記第一の継続時間を前記第二の継続時間に等しくなるよう短縮し、次いで前記第一の継続時間および前記第二の継続時間を所定の比率に従ってそれぞれ前記第三の継続時間および前記第四の継続時間に等しくなるよう短縮することによって決定される、請求項3記載の方法。
【請求項6】
前記所定の比率が1:1であるまたは前記第一の継続時間対前記第二の継続時間の比である、請求項5記載の方法。
【請求項7】
前記第三の継続時間および前記第四の継続時間が、前記第一の継続時間および前記第二の継続時間を、所定の比率に従ってそれぞれ前記第三の継続時間および前記第四の継続時間に等しくなるよう短縮することによって決定される、請求項3記載の方法。
【請求項8】
前記所定の比率が1:1であるまたは前記第一の継続時間対前記第二の継続時間の比である、請求項7記載の方法。
【請求項9】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第四の継続時間をもち、前記第三の継続時間は前記第四の継続時間より長い、請求項1記載の方法。
【請求項10】
圧力発生システムと;
前記圧力発生システムに動作的に結合された患者回路と;
前記圧力発生システムに動作的に結合されたコントローラとを有する圧力支援システムであって、前記コントローラは:(i)前記患者回路を通じて患者に呼吸ガスの第一の流れを送達するよう前記圧力発生システムを制御し、ここで、呼吸ガスの第一の流れは第一の陽圧レベルおよび第二の陽圧レベルを有し、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第一の流れにおける複数の第一サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第一の流れは、所定の無呼吸周期とは異なる第一の周期をもち、(ii)患者が無呼吸エピソードを経験していることを判別し、(iii)患者が無呼吸エピソードを経験していると判別するのに応答して、患者に呼吸ガスの第二の流れを送達するよう圧力発生システムを制御し、ここで、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記第一の陽圧レベルおよび前記第二の陽圧レベルをもち、前記第一および第二の陽圧レベルは、呼吸ガスの前記第二の流れにおける複数の第二サイクルにおいて互いに交互し、呼吸ガスの前記第二の流れは、前記所定の無呼吸周期に等しい第二の周期をもつ、よう適応されている、
圧力支援システム。
【請求項11】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは前記第一の継続時間より短い第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは前記第二の継続時間をもつ、請求項10記載の圧力支援システム。
【請求項12】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは前記第一の継続時間より短い第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは前記第二の継続時間より短い第四の継続時間をもつ、請求項10記載の圧力支援システム。
【請求項13】
前記第三の継続時間が前記第四の継続時間以上である、請求項12記載の圧力支援システム。
【請求項14】
前記第三の継続時間および前記第四の継続時間は、まず前記第一の継続時間を前記第二の継続時間に等しくなるよう短縮し、次いで前記第一の継続時間および前記第二の継続時間を所定の比率を保ってそれぞれ前記第三の継続時間および前記第四の継続時間に等しくなるよう短縮することによって決定される、請求項12記載の圧力支援システム。
【請求項15】
前記所定の比率が1:1であるまたは前記第一の継続時間対前記第二の継続時間の比である、請求項18記載の圧力支援システム。
【請求項16】
前記第三の継続時間および前記第四の継続時間が、前記第一の継続時間および前記第二の継続時間を、所定の比率を保ってそれぞれ前記第三の継続時間および前記第四の継続時間に等しくなるよう短縮することによって決定される、請求項12記載の圧力支援システム。
【請求項17】
前記所定の比率が1:1であるまたは前記第一の継続時間対前記第二の継続時間の比である、請求項16記載の圧力支援システム。
【請求項18】
呼吸ガスの前記第一の流れにおいて、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第一の継続時間をもち、前記第一サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第二の継続時間をもち、前記第一の継続時間は前記第二の継続時間より長く、呼吸ガスの前記第二の流れにおいて、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第一の陽圧レベルは第三の継続時間をもち、前記第二サイクルの各サイクルにおける前記第二の陽圧レベルは第四の継続時間をもち、前記第三の継続時間は前記第四の継続時間より長い、請求項12記載の圧力支援システム。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−511368(P2012−511368A)
【公表日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−540264(P2011−540264)
【出願日】平成21年11月18日(2009.11.18)
【国際出願番号】PCT/IB2009/055150
【国際公開番号】WO2010/067224
【国際公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)