説明

水中集魚灯及び水中集魚灯用電源ケーブル接続具

【課題】電源ケーブルと灯具との接続部の止水機能を高めた水中集魚灯を提供する。
【解決手段】水中集魚灯の灯具のハウジングの壁部503aに止水機能を有するレセプタクル11を取り付け、電源ケーブル3の先端に止水機能を有するプラグコネクタ12を取り付けて、プラグコネクタ12をレセプタクル11に接続することにより、電源ケーブル3を灯具に接続する。プラグコネクタ12とレセプタクル11とをロックナット13により結合して両者の接続を確保する。レセプタクル11のシェル15を耐食性金属により形成してレセプタクルの機械的強度を高める。またプラグコネクタ12のシェル35をプラグ側コンタクト導体及び電源ケーブルに一体に成形された絶縁ゴムにより形成して、プラグコネクタの止水機能を高めるとともに、プラグコネクタのシェル35の外周に耐食性金属からなる保護スリーブ37を嵌合させて、プラグコネクタの止水部を保護する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水中集魚灯及び該水中集魚灯を電源ケーブルを接続するために用いる水中集魚灯用電源ケーブル接続具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
夜間の漁においては、魚を集めるために集魚灯が用いられている。集魚灯としては、漁船の船上に固定されて使用される船上集魚灯と、水中に投入されて使用される水中集魚灯とがある。水中集魚灯は、特許文献1に示されているように、電源ケーブルと、電源ケーブルの先端に接続された灯具とからなっていて、灯具を漁船から水中に投入して発光体を発光させることにより集魚を図るものである。
【0003】
従来の水中集魚灯においては、特許文献1にも示されているように、灯具のハウジングの上端に電源ケーブルを液密に貫通させるケーブル導入部が設けられていて、電源ケーブルの先端が直接ケーブル導入部を貫通してハウジング内の液密保持構造の配線室内に導入され、該配線室内で、電源ケーブルの芯線が、発光体への給電部に接続されていた。
【特許文献1】特開昭63-309128号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の集魚灯においては、電源ケーブルの先端が、灯具のハウジングの上部に設けられたケーブル導入部を貫通して直接ハウジング内に導入されていたため、電源ケーブルの導入部(電源ケーブルと灯具との接続部)の止水機能を維持することが容易ではなく、海中における灯具の揺動により電源ケーブルの導入部に繰り返し外力が加わったり、集魚灯が漁網に接触して電源ケーブルと灯具との接続部に大きな外力が作用したりしたときに、ケーブル導入部の止水機能が損なわれて、ケーブル導入部から灯具のハウジング内に水が浸入することがあった。万一電源ケーブルの導入部から灯具のハウジング内に水が浸入した場合には、灯具が破損するため、灯具全体を交換することが必要になり、不経済である。
【0005】
最近、寿命が長い発光ダイオードを発光体として用いた水中集魚灯が用いられるようになった。発光ダイオードを用いた集魚灯の灯具は高価であるため、早期に灯具全体を交換しなければならない事態が生じることは極力避ける必要がある。また長寿命であるという発光ダイオードの特徴を活かすためにも、灯具の寿命をできるだけ長くすることが望まれる。
【0006】
本発明の目的は、電源ケーブルと灯具との接続部の止水性能及び堅牢性を高めて、灯具のハウジング内に水が浸入するのを防ぎ、灯具の寿命を長くすることができるようにした水中集魚灯及び該水中集魚灯を灯具に接続するために用いる水中集魚灯用電源ケーブル接続具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、発光体を保持したハウジング501を有する灯具5と、灯具のハウジング内に設けられた密閉構造の配線室内で発光体への給電部511a,512aに先端部が電気的に接続された電源ケーブル3とを備えて、灯具が水中に投入されて使用される水中集魚灯を対象とする。
【0008】
本発明においては、電源ケーブル3を灯具に接続するために、灯具のハウジングに取り付けられたレセプタクル11と、電源ケーブルの先端に取り付けられたプラグコネクタ12とを備えた電源ケーブル接続具10を用いる。
【0009】
本発明に係わる電源ケーブル接続具のレセプタクル11は、耐食性金属からなっていて先端部外周に雄ネジ部15bが形成されるとともに該雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴15gが形成され、後端部が灯具のハウジング501の配線室に臨む部分を貫通してハウジングに液密に接続される金属製のレセプタクルシェル15と、先端部にレセプタクルコンタクト21a,22aを有するとともに発光体への給電部に電気的に接続される端子部21b,22bを後端部に有して上記レセプタクルシェル内に収容されたレセプタクル側コンタクト導体21,22と、レセプタクルシェル15の内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部とを備えている。
【0010】
またプラグコネクタ12は、レセプタクルコンタクトに接続されるプラグコンタクト31a,32aを先端に有し、後端部が電源ケーブルの先端で該電源ケーブル3の芯線に接続されたプラグ側コンタクト導体31,32と、プラグ側コンタクト導体と電源ケーブル3の先端寄りの部分とを被覆した状態で該プラグ側コンタクト導体31,32及び電源ケーブル3に一体に成形されて先端部がレセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15g内に圧入し得るように形成されるとともに、先端部がプラグ挿入穴15g内に圧入された際にレセプタクルシェルの先端面に当接されるつば部35cが外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェル35と、プラグシェル内を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部と、先端部にフランジ部37aを有して該フランジ部をプラグシェルの外周のつば部35cに当接させた状態でプラグシェル35の外周に嵌合された耐食性金属からなる保護スリーブ37とを備えていて、プラグシェルの先端部35aがレセプタクルシェルのプラグ挿入穴内に圧入された状態でプラグコンタクト31a,32aがレセプタクルコンタクト21a,22aに接続される。
【0011】
上記電源ケーブル接続具10はまた、保護スリーブ37の外周に嵌合されるとともにレセプタクルシェル15の先端部外周の雄ネジ部15bに螺合されて保護スリーブのフランジ部37aを介してプラグシェルのゴム製のつば部35cをレセプタクルシェル15の先端面側に締めつける耐食性金属からなるロックナット13を備え、このロックナットにより、プラグコネクタ12とレセプタクル11とが液密に接続された状態に保持される。
【0012】
本発明の好ましい態様では、上記レセプタクル11が、先端寄りの部分及び後端寄りの部分の外周がそれぞれ中央寄りの部分よりも小径の第1及び第2の雄ネジ部15b及び15cとなっていて第1の雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴15gが形成された筒状のレセプタクルシェル15と、レセプタクルシェルの内部に収容されたコンタクト組立体16と、第2の雄ネジ部15cの外周に嵌合されて該第2の雄ネジ部とレセプタクルシェル15の中央寄りの部分との間に形成された段部に当接されたパッキン18と、第1の雄ネジ部15bに螺合されるシェル固定用ナット17とを備えている。
【0013】
この場合、コンタクト組立体16は、先端部にレセプタクルコンタクト21a,22aを有するとともに発光体への給電部に電気的に接続される端子部21b,22bを後端部に有して互いに平行に配置された1対のレセプタクル側コンタクト導体21,22と、一対のレセプタクル側コンタクト導体21,22の中間部を被覆した状態で成形された中実の絶縁部材25と、該絶縁部材の外周に嵌合されて該絶縁部材に接着された絶縁性のゴムスリーブ26とを備えて、絶縁部材25がゴムスリーブ26を介してレセプタクルシェル15の後端部側の内周に圧入されてゴムスリーブ26がレセプタクルシェル15の内周に接着されることによりレセプタクルシェル内に保持される。
【0014】
上記レセプタクル11は、レセプタクルシェルの第2の雄ネジ部15cが灯具のハウジングの配線室に臨む部分を貫通した状態で配置されて、第2の雄ネジ部15cに螺合されたシェル固定用ナット17により灯具のハウジングに締結される。
【0015】
またプラグコネクタ12は、上記1対のレセプタクルコンタクト21a,22aにそれぞれ接続される1対のプラグコンタクト31a,32aを先端に有し、後端部が電源ケーブルの先端で電源ケーブルの1対の芯線にそれぞれ接続された1対のプラグ側コンタクト導体31,32と、1対のプラグ側コンタクト導体と電源ケーブル3の先端寄りの部分とを被覆した状態で1対のプラグ側コンタクト導体31,32及び電源ケーブル3に一体に成形されて先端部がレセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15g内に圧入し得るように形成されるとともに、先端部がプラグ挿入穴15g内に圧入された際にレセプタクルシェル15の先端面に当接されるつば部35cが外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェル35と、プラグ側コンタクト導体31,32の少なくとも一部の外周と電源ケーブル3のプラグシェル35内に位置する部分の外周とをそれぞれ全周に亘ってプラグシェルに接着する接着剤層41,41′と、先端部にフランジ部37aを有して該フランジ部をプラグシェル35の外周のつば部35cに当接させた状態でプラグシェル35の外周に嵌合された耐食性金属からなる保護スリーブ37とを備えて、プラグシェル35の先端部35aをレセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15g内に圧入した際に1対のプラグコンタクト31a,32aがそれぞれ1対のレセプタクルコンタクト21a,22aに接続されるように構成される。
【0016】
本発明の好ましい態様ではまた、保護スリーブ37の外周に嵌合されるとともにレセプタクルシェル15の第1の雄ネジ部15bに螺合されて保護スリーブ37のフランジ部37aを介してプラグシェル35のつば部35cをレセプタクルシェル15の先端面側に締めつけるロックナット13が設けられて、このロックナット13の締め付けにより保護スリーブ37のフランジ部37aとレセプタクルシェル15の先端面との間にプラグシェルのつば部35cが圧縮された状態で、プラグシェル35とレセプタクルシェル15とが結合される。
【0017】
上記レセプタクルシェル15と、シェル固定用ナット17と、保護スリーブ37と、ロックナット13とはステンレス鋼等の耐食性金属により形成される。また絶縁部材25と該絶縁部材25及びレセプタクルシェル15に接着されたゴムスリーブ26とによりレセプタクルシェル15の内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部が構成され、プラグシェル35の内側に設けられた接着剤層41,41′により、プラグシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部が構成されている
【0018】
レセプタクルコンタクト及びプラグコンタクトは、一方が雄形コンタクトにより構成され、他方が雌形コンタクトにより構成されるが、本発明の好ましい態様では、レセプタクルコンタクトが雄形コンタクトにより構成され、プラグコンタクトが雌形コンタクトにより構成される。
【0019】
上記のように、本発明においては、電源ケーブル接続具を構成するプラグコネクタ12及びレセプタクル11がいずれも止水機能を有するため、電源ケーブル3は、プラグコネクタ12及びレセプタクル11により2段階に止水されて灯具のハウジングに接続される。特にプラグシェル35はゴムからなっていて、プラグ側コンタクト導体31,32と電源ケーブル3の先端寄りの部分とを被覆した状態でプラグ側コンタクト導体31,32及び電源ケーブル3に一体に成形されるとともに、その内部に水の流通を阻止する止水部が設けられているので、止水性能を高めることができる。またゴムからなるプラグシェルの外周には耐食性金属からなる保護スリーブ37が嵌合されて、この保護スリーブによりプラグシェルの内部の止水部が保護されているため、プラグコネクタの止水機能の信頼性を高め、止水機能を長期間に亘って維持することができる。
【0020】
またレセプタクルは、耐食性金属からなるシェル内にレセプタクルコンタクトを収容して止水部を設けた堅牢な構造を有するので、海中で漁網等に接触しても破損することがなく、長期間に亘ってその機能を維持することができる。
【0021】
従って本発明によれば、電源ケーブルと灯具との接続部の止水機能を長期間に亘って維持して灯具の寿命を延ばすことができる。また万一プラグシェルを構成するゴムが劣化する等してプラグシェルの止水機能が喪失した場合には、灯具を交換することなく、プラグコネクタが先端に設けられた電源ケーブルを交換するだけで、集魚灯の機能を回復させることができる。従って高価な灯具自体は交換する必要がないため、灯具の寿命を延ばして、経済性を高めることができる。
【発明の効果】
【0022】
以上のように、本発明によれば、止水機能を有するレセプタクルとプラグコネクタとを備えた電源ケーブル接続具を設けて、この接続具により電源ケーブルを灯具に接続するようにしたので、電源ケーブルと灯具との接続部で、プラグコネクタとレセプタクルとにより2段階に止水を図ることができる。特にプラグシェルはゴムからなっていて、プラグ側コンタクト導体と電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態で該プラグ側コンタクト導体及び電源ケーブルに一体に成形されているため、プラグコネクタでの止水性能を高めることができ、レセプタクル側に水が浸入するのを確実に防ぐことができる。またゴムからなるプラグシェルの外周には耐食性金属からなる保護スリーブが嵌合されて、この保護スリーブによりプラグシェルの内部の止水部が外力から保護されているため、プラグコネクタの止水機能の信頼性を高め、止水機能を長期間に亘って維持することができる。
【0023】
またレセプタクルは、レセプタクルコンタクトを耐食性金属からなるシェル内に収容して、外力に対して強固な構造としたので、その機能を長期間に亘って維持することができる。
【0024】
従って本発明によれば、電源ケーブルと灯具との接続部の止水機能を長期間に亘って維持して灯具の寿命を延ばすことができる。また万一プラグシェルを構成するゴムが劣化した場合には、灯具を交換することなく、プラグコネクタが先端に取り付けられた電源ケーブルを交換するだけで集魚灯の機能を回復させることができ、高価な灯具自体を交換する必要がないため、経済性を高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下図面を参照して本発明の好ましい実施形態を説明する。
図1は、本発明に係わる水中集魚灯の使用時の状態を概略的に示している。同図において1は海面2に浮かぶ漁船、3は、漁船1の船上に設けられた電源4に後端部が接続された電源ケーブル、5は電源ケーブル3の先端に取り付けられて海中に投入された灯具であり、電源ケーブル3と灯具5とにより水中集魚灯6が構成されている。
【0026】
図2に示したように、本実施形態で用いる灯具5は、耐食性金属からなるハウジング501を備えている。図示のハウジング501は、直方体状に形成されたハウジング本体502と、ハウジング本体502の上部に着脱可能に接続された四角錘台状の屋根部503とを有し、本体502と屋根部503との間には、両者の間を仕切るように天井板504が取り付けられている。ハウジング本体502の各側壁部及び底壁部には窓部505が開設され、各窓部505を液密に塞ぐようにガラス板等の透明板506が取り付けられている。
【0027】
ハウジング本体502内には、各窓部505の内側に位置させて、多数の発光ダイオード507を取り付けた基板508が収容されている。各基板508は、適宜の手段によりハウジング本体502に対して支持されている。天井板504を貫通した状態でブッシング509が取り付けられ、ブッシング509を貫通させて1対の端子導体511,512が取り付けられている。端子導体511及び512は、ハウジング本体502内で配線510を通して各基板508の電源端子に接続されている。本実施形態では、端子導体511,512の屋根部503内に突出した端部が発光体(本実施形態では発光ダイオード)への給電部511a,512aとなっている。ハウジングの屋根部503の頂部は平坦な壁面を有する電源ケーブル接続用壁部503aとなっていて、この壁部503aに本発明に係わる電源ケーブル接続具10が取り付けられている。
【0028】
本実施形態では、屋根部503の内側の空間が、電源ケーブル3を発光体への給電部に接続する配線室513となっている。ハウジング501は、その内部に水が浸入することがないように、完全な密閉構造を有しており、配線室513も外部に対して密閉構造を有している。
【0029】
図3に示されているように、本発明に係わる電源ケーブル接続具10は、灯具5のハウジング501に固定されるレセプタクル11と、電源ケーブル3の先端に取り付けられてレセプタクル11に接続されるプラグコネクタ12と、レセプタクル11とプラグコネクタ12とを結合状態に保持するロックナット13とからなっている。
【0030】
図4(A)ないし(D)、図5及び図6を参照すると、レセプタクル11の各部が詳細に示されている。本実施形態で用いるレセプタクル11は、ステンレス鋼等の耐食性金属からなるレセプタクルシェル15と、レセプタクルシェル15内に保持されたコンタクト組立体16と、シェル固定用ナット17(図6参照)と、ゴムからなるリング状のパッキン18(図3参照)とにより構成される。
【0031】
図4に示されているように、レセプタクルシェル15は円筒状に形成されていて、その先端寄りの部分及び後端寄りの部分の外周がそれぞれ中央寄りの部分15aよりも小径の第1及び第2の雄ネジ部15b及び15cとなっている。本実施形態では、第1の雄ネジ部15bの外径が第2の雄ネジ部15cの外径よりも大きく設定されている。
【0032】
第2の雄ネジ部15cは、レセプタクル11を灯具のハウジング501の電源ケーブル接続用壁部(配線室に臨む壁部)503aに取り付けるために用いられるネジ部で、このネジ部15cの外周の一部が径方向に対して直角にカットされることにより、ネジ部15cの外周の一部に平坦面15dが形成されている。平坦面15dが形成されたことにより、ネジ部15cの横断面の形状が略D字形に形成されている。
【0033】
灯具5のハウジング501の電源ケーブル接続用壁部503aには、ネジ部15cと同一の断面形状(ほぼD字形の断面形状)を有する取り付け孔515(図3参照)が形成されていて、ネジ部15cが取り付け孔515に回り止めされた状態で嵌合されるようになっている。図6に示されているように、シェル固定用ナット17は、レセプタクルシェル15を構成する耐食性金属と同じ金属材料により形成さえた六角ナットからなっていて、レセプタクルシェル15の第2の雄ネジ部15cに螺合するように形成されている。
【0034】
レセプタクルシェル15の後端部寄りの内周には、コンタクト組立体16を嵌合させる拡大径部15eが形成され、拡大径部15eと、レセプタクルシェル15の前端寄りの部分との間にはコンタクト組立体16を軸線方向に位置決めするための段部15f(図4B参照)が形成されている。またレセプタクルシェル15の前端寄りの部分の内側(第1の雄ねじ部15bの内側)には、プラグコネクタ12の先端部を挿入するプラグ挿入穴15gが形成されていて、プラグ挿入穴15gの内周の一部には、レセプタクルシェル15の軸線方向に伸びるキー15h(図4B参照)が一体に形成されている。キー15hは、レセプタクル11にプラグコネクタ12を接続する際に、プラグコネクタ12のコンタクトとレセプタクル11のコンタクトとの対応関係を一通りに規制するために用いられる。
【0035】
図4(A)ないし(D)に示されたように、コンタクト組立体16は、互いに平行に配置された1対のレセプタクル側コンタクト導体21,22と、これらのコンタクト導体の中間部を被覆した状態で両コンタクト導体21,22に一体に成形された中実の絶縁部材25と、絶縁部材25の外周に嵌合された絶縁性のゴムスリーブ26とを備えている。
【0036】
1対のレセプタクル側コンタクト導体21,22はそれぞれ、先端部に雄形のレセプタクルコンタクト21a,22aを有するとともに、灯具5の発光体への給電部511a,512aにそれぞれ電気的に接続される端子部21b,21bを後端部に有し、レセプタクルコンタクト21a,22aと端子部21b,21bとの間の中間部が絶縁部材25により被覆されている。
【0037】
絶縁部材25は円柱状に形成されていて、その外周には溝25aが周設されている。ゴムスリーブ26は、図5に示されたように円筒状に形成されていて、その内周には、絶縁部材25の外周の溝25aに嵌合する突条26aが周設されている。ゴムスリーブ26は、その突条26aを絶縁部材25の外周の溝25aに嵌合させた状態で絶縁部材25の外周にきつく嵌め合されて、その内周面全体が接着剤27により絶縁部材25の外周面に接着されている。
【0038】
コンタクト組立体16は、レセプタクルシェル15の拡大径部15eの内周にきつく嵌合されて、ゴムスリーブ26の外周面全体が接着剤27′により拡大径部15eの内周面に接着されている。本実施形態では、レセプタクルシェル15の拡大径部15eの開口端部寄りの内周に形成された溝内に止め輪28が嵌合され、この止め輪がコンタクト組立体16の軸線方向端部に当接してコンタクト組立体16を段部15fに対して押さえつけている。
【0039】
パッキン18は、レセプタクルシェル15の第2の雄ネジ部15cの外周に嵌合されて、第2の雄ネジ部15cとレセプタクルシェルの中央寄りの部分15aとの間に形成された段部15i(図4A,D参照)に当接されている。
【0040】
レセプタクル11は、図3に示したように、レセプタクルシェル15の第2の雄ネジ部15cをハウジング15の配線室513に臨む壁部503aに設けられた取り付け孔515に嵌合させた状態で配置されて、第2の雄ネジ部15cに螺合させたシェル固定用ナット17を締め付けることにより、ハウジング501に締結されている。灯具のハウジングの壁部503aとレセプタクルシェル15の中央寄りの部分との間に介在させられて圧縮されたパッキン18により、レセプタクル11と灯具5との接続部の液密が保持される。
【0041】
本実施形態では、絶縁部材25と、接着剤27及び27′により絶縁部材25及びレセプタクルシェル15の双方に接着されたゴムスリーブ26とにより、レセプタクルシェル15の内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部が構成されている。
【0042】
図7(A)ないし(D)を参照すると、プラグコネクタ12の構造が詳細に示されている。図示のプラグコネクタ12は、電源ケーブル3の先端に接続された1対のプラグ側コンタクト導体31,32と、これらのコンタクト導体と電源ケーブル3の先端部とを被覆した絶縁ゴム製のプラグシェル35と、プラグシェル35の外周に嵌合された金属製の保護スリーブ37とを備えている。
【0043】
図8に示されているように、1対のプラグ側コンタクト導体31,32は、1対のレセプタクルコンタクト21,22にそれぞれ接続される雌型の1対のプラグコンタクト31a,32aを先端に有すると共に、圧着端子部31b,32bを後端部に有していて、後端部の圧着端子部31b,32bが電源ケーブル3の先端で該電源ケーブルの1対の芯線301,302にそれぞれ接続されている。1対のプラグ側コンタクト導体31,32のプラグコンタクト31a,32aと圧着端子部31b,32bとの間の部分には、プラグコンタクト31a,32aの外径及び圧着端子部31b,32bの外径よりも小さい外径を有する小径部31c,32cが形成されている。
【0044】
プラグシェル35は、1対のプラグ側コンタクト導体31,32と、電源ケーブル3の先端寄りの部分の外皮303とを被覆した状態で1対のプラグ側コンタクト導体31,32と電源ケーブル3とに一体に成形されている。プラグシェル35の先端部35aは、レセプタクルシェル11の先端部側の内周(プラグ挿入穴15g内)に圧入し得るように形成されていて、プラグシェルの先端部35aの先端寄りの部分の外周には、圧入を容易にするために、先端に向うに従って径が小さくなる向きのテーパが付けられている。プラグシェルの先端部35aの外周には、レセプタクルシェル15に設けられたキー15hを嵌合させるキー溝35h(図7A参照)が形成されている。
【0045】
プラグシェルの先端部35aの内部には、雌型のプラグコンタクト31a,32aにそれぞれ接続される雄形のレセプタクルコンタクト21,22をそれぞれ受け入れるコンタクト受け入れ孔35b1,35b2が、それぞれの先端の開口部をプラグシェルの先端部35aの先端面に開口させた状態で設けられている。プラグコンタクト31a,32aは、それぞれの先端の開口部をコンタクト受け入れ孔35b1,35b2内を通して外部に開口させた状態で設けられていて、プラグシェル35の先端部35aのキー溝35hにレセプタクルシェルのプラグ挿入穴15g内のキー15hを嵌合させて、先端部35aをレセプタクル11のプラグ挿入穴15g内に圧入した際に、1対のプラグコンタクト31a,32aがそれぞれ1対のレセプタクルコンタクト21a,22aに接続されるように構成されている。
【0046】
プラグシェル35の外周には、その先端部35aをレセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15g内に圧入した際にレセプタクルシェル15の先端面に当接されるつば部35cが形成されている。プラグシェルのつば部35cから先の先端部35aの軸線方向長さは、レセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15gの軸方向寸法(深さ)よりも僅かに短く設定されていて、プラグシェルの先端部35aをレセプタクルシェルのプラグ挿入穴15g内に挿入してつば部35cをレセプタクルシェルの先端面に当接させた状態にしたときに、プラグシェルの先端部35aの先端面と、レセプタクル11のコンタクト組立体16のプラグ挿入穴15g側の軸線方向端面(プラグ挿入穴の底面)との間に隙間g(図3参照)が形成されるようになっている。
【0047】
またプラグ側コンタクト導体31,32の少なくとも一部の外周(図示の例では圧着端子部31b,32bの外周)と電源ケーブル3の先端部のプラグシェル35内に位置する部分の外周とをそれぞれ全周に亘ってプラグシェル35に接着する接着剤層41及び41′が形成され、これらの接着剤層により、プラグシェル35の内側を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部が構成されている。
【0048】
プラグシェル35の後端部35dは、電源ケーブル3側に向って次第に径が小さくなるように形成されたテーパ部35d1と、テーパ部35d1の小径側の端部から更に電源ケーブルの後端部側に延長された延長部35d2とを一体に有する形状に形成されている。プラグシェル35内に水が浸入するのを確実に阻止するためには、延長部35d2の長さを十分に長く設定して、その内面を電源ケーブル3の外皮に接着または融着により一体化しておくことが好ましい。
【0049】
保護スリーブ37は、レセプタクルシェル15を構成する金属と同じ耐食性金属(本実施形態ではステンレス鋼)により、図9(A),(B)に示したように構成されている。図示の保護スリーブ37は、プラグシェル35の外周に隙間なく嵌合する内径を有する円筒体からなっていて、プラグシェル35のつば部35cよりも後端側の部分の外周に嵌合されている。保護スリーブ37の先端部にはフランジ部37aが形成され、このフランジ部37aがプラグシェル35の外周のつば部35cに当接されている。保護スリーブ37は、少なくとも、図示のように、そのフランジ部37aと反対側の端部が、電源ケーブル3の外皮303の先端部付近に達するような長さを有していることが好ましい。
【0050】
図示の例では、プラグシェル35の保護スリーブ37が嵌合された部分よりも後端部側の部分の外径が、保護スリーブ37が嵌合された部分の外径よりも僅かに大きく設定されていて、プラグシェル35の外径の差によりプラグシェルの外周に形成された段差部35eにより、保護スリーブ37が軸線方向に位置決めされている。
【0051】
ロックナット13は、図10(A),(B)に示したように構成されている。図示のロックナット13は、レセプタクルシェル15の第2の雄ネジ部15bに螺合する雌ネジ部13aを有する六角袋ナットの底部に保護スリーブ37を嵌合させる貫通孔13bを形成したものである。ロックナット13の貫通孔13bの雌ネジ部13a側の開口部の周辺部は締め付け座部13cとなっていて、ロックナット13をレセプタクルシェル15の第2の雄ネジ部15bに螺合させて締め付けた際に、締め付け座部13cが保護スリーブ37のフランジ部37aに当接して、該フランジ部37aをレセプタクルシェル11の先端面側に締め付けるようになっている。ロックナット13は、レセプタクルシェル15を構成する耐食性金属と同じ金属材料(本実施形態ではステンレス鋼)により形成されている。
【0052】
図2に示したように、本実施形態の水中集魚灯6においては、レセプタクルシェル11のコンタクト導体21,22の端子部21b,22bが、灯具5のハウジング501内の配線室513内で接続導体41,42を通して灯具の給電部511a,512aに接続される。そして、電源ケーブル3の先端部に一体に取り付けられたプラグコネクタ12のシェル35の先端部35aに設けられたキー溝35h(図7A参照)をレセプタクルシェル15のプラグ挿入穴15g内に設けられたキー15hに合わせて、プラグシェル35の先端部35aをプラグ挿入穴15gに圧入することにより、プラグコンタクト31a,32aをレセプタクルコンタクト21a,22aに接触させる。その後、ロックナット13をレセプタクルシェルの第1の雄ネジ部15bに螺合させて締め付けることにより、保護スリーブ37のフランジ部37aとレセプタクルシェル15の先端面との間にプラグシェル35のつば部35cを圧縮させた状態で介在させて、プラグコネクタ12とレセプタクル11との接続部の液密を保持する。
【0053】
上記のように、止水機能を持たせたレセプタクル11及びプラグコネクタ12と、これらの接続部の液密を保持するロックナット13とを備えた電源ケーブル接続具10を設けて、電源ケーブル3を電源ケーブル接続具10を介して灯具5に接続するようにすると、電源ケーブル3を、プラグコネクタ12及びレセプタクル11により2段階に止水して灯具5に接続することができるため、電源ケーブル3と灯具5との接続部の止水を確実に行うことができる。
【0054】
特にプラグシェル35はゴムからなっていて、プラグ側コンタクト導体と電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態でプラグコンタクト及び電源ケーブルに一体に成形されるとともに、その内部には接着剤層からなる止水部が設けられているため、止水性能を高めることができる。またゴムからなるプラグシェル35の外周には耐食性金属からなる保護スリーブ37が嵌合されて、この保護スリーブによりプラグシェル35の内部の止水部が外力から保護されているため、プラグコネクタ12の止水機能の信頼性を高めることができる。
【0055】
また本発明に係わる水中集魚灯においては、レセプタクル11が金属からなるレセプタクルシェル15の内部にレセプタクル側コンタクト導体21,22を収容した堅牢な構造を有しているため、集魚灯が海中で漁網に接触したり海底に衝突したりして灯具が大きな外力を受けても、レセプタクル11が破損するおそれはない。またプラグコネクタ12のシェル35は止水機能を高めるためにゴムからなっているが、プラグシェルの止水部は、その外周に嵌合された保護スリーブにより保護されているため、海中で灯具に大きな外力が作用したとしてもプラグコネクタが簡単に破損することはない。万一ゴムの劣化によりプラグシェル35に亀裂が生じたとしても、金属製のシェル15により守られているレセプタクル11は破損することがないため、灯具5内に水が浸入するのを防ぐことができ、灯具5自体が破損するのを防ぐことができる。
【0056】
上記のように、電源ケーブル3またはプラグコネクタ12が損傷した場合でも、レセプタクル11により灯具5内への水の浸入を阻止して、灯具5が破損するのを防ぐことができるため、プラグコネクタが先端に取り付けられた電源ケーブルを新しいものと交換することにより、集魚灯の機能を回復させることができる。従って、発光ダイオードを用いた高価な灯具を使用する場合に、灯具自体を交換しなければならない事態が早期に生じるのを防ぐことができ、長寿命であるという発光ダイオードの特徴を活かして、集魚灯の寿命を延ばすことができる。
【0057】
なお図2に示した灯具5の構成は一例を示したものに過ぎず、本発明は図2に示した灯具を用いる場合に限定されるものではない。
【0058】
また本発明は、発光体として発光ダイオードを用いた集魚灯のように、原価が高いために長寿命であることが期待される集魚灯に適用することにより特に有意な効果が得られるが、白熱灯などを用いた集魚灯にも本発明を適用できるのはもちろんである。
【0059】
上記の実施形態では、集魚灯の発光体として発光ダイオードが用いられていて、発光体に直流電圧を所定の極性で印加する必要があるため、レセプタクルシェルのプラグ挿入穴にキー15hを設けると共に、プラグシェルにキー溝35hを設けて、レセプタクル11にプラグ12を挿入する際に両者の極性を合わせることができるようにしたが、発光体に印加する電圧の極性を合わせる必要がない場合には、キー及びキー溝を省略することができる。
【0060】
上記の実施形態では、灯具のハウジング501内の配線室503と発光体が収容された室との間を天井板504により仕切っているが、配線室503は、発光体への給電部(端子部)が配置される室であればよく、必ずしも他の室との間が仕切られた室である必要はない。例えば、ハウジング全体が密閉構造を有していて、該ハウジング内が特に複数の室に仕切られることがない場合には、ハウジング内全体が配線室となる。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明に係わる集魚灯の使用時の状態を説明するための説明図である。
【図2】本発明の実施形態で用いる灯具の構成を示した断面図である。
【図3】本発明の実施形態で用いる水中集魚灯用電源ケーブル接続具の構成を示した縦断面図である。
【図4】(A)は本実施形態の水中集魚灯用電源ケーブル接続具で用いるレセプタクルの背面図、(B)は(A)のIVB−IVB線断面図、(C)は同レセプタクルの正面図、(D)は同レセプタクルの左側面図である。
【図5】(A)は同レセプタクルで用いるゴムスリーブの正面図、(B)は同ゴムスリーブの断面図である。
【図6】(A)は同レセプタクルの一部をなすシェル固定ナットの正面図、(B)は同シェル固定ナットの半部断面図である。
【図7】(A)は本実施形態で用いるプラグコネクタの正面図、(B)は(A)のVB−VB線断面図、(C)は(A)のVC−VC線断面図、(D)は同プラグの右側面図である。
【図8】本実施形態で用いるプラグコネクタに設けるプラグ側コンタクト導体の側面図である。
【図9】(A)は本実施形態で用いるプラグコネクタに設ける保護スリーブの正面図、(B)は同保護スリーブの縦断面図である。
【図10】(A)は本実施形態で用いるロックナットの正面図、(B)は同ロックナットの半部縦断面図である。
【符号の説明】
【0062】
3 電源ケーブル
5 灯具
501 灯具のハウジング
507 発光ダイオード
509 ブッシング
511 端子導体
511a 給電部
512 端子導体
512a 給電部
513 配線室
6 水中集魚灯
10 電源ケーブル接続具
11 レセプタクル
12 プラグコネクタ
13 ロックナット
15 レセプタクルシェル
15a レセプタクルシェルの中央よりの部分
15b 第1の雄ねじ部
15c 第2の雄ねじ部
15g プラグ挿入穴
16 コンタクト組立体
17 シェル固定用ナット
18 パッキン
21 レセプタクル側コンタクト導体
21a レセプタクルコンタクト
21b 端子部
22 レセプタクル側コンタクト導体
22a レセプタクルコンタクト
22b 端子部
25 絶縁部材
26 ゴムスリーブ
27 接着剤
27′ 接着剤
31 プラグ側コンタクト導体
32 プラグ側コンタクト導体
35 プラグシェル
35a プラグシェルの先端部
35c プラグシェルのつば部
35d プラグシェルの後端部
37 保護スリーブ
37a フランジ部
41 接着剤層
41′ 接着剤層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光体を保持したハウジングを有する灯具と、前記灯具のハウジング内に設けられた密閉構造の配線室内で前記発光体への給電部に先端部が電気的に接続された電源ケーブルとを備えて、前記灯具が水中に投入されて使用される水中集魚灯において、
耐食性金属からなっていて先端部外周に雄ネジ部が形成されるとともに該雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴が形成され、後端部が前記灯具のハウジングの前記配線室に臨む部分を貫通して前記ハウジングに液密に接続された金属製のレセプタクルシェルと、先端部にレセプタクルコンタクトを有するとともに前記発光体への給電部に電気的に接続された端子部を後端部に有して前記レセプタクルシェル内に収容されたレセプタクル側コンタクト導体と、前記レセプタクルシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部とを備えたレセプタクルと、
前記レセプタクルコンタクトに接続されるプラグコンタクトを先端に有し、後端部が前記電源ケーブルの先端で該電源ケーブルの芯線に接続されたプラグ側コンタクト導体と、前記プラグ側コンタクト導体と前記電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態で該プラグ側コンタクト導体及び電源ケーブルに一体に成形されて先端部が前記レセプタクルシェルのプラグ挿入穴内に圧入し得るように形成されるとともに、前記先端部が前記プラグ挿入穴内に圧入された際に前記レセプタクルシェルの先端面に当接されるつば部が外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェルと、前記プラグシェル内を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部と、先端部にフランジ部を有して該フランジ部を前記プラグシェルの外周のつば部に当接させた状態でプラグシェルの外周に嵌合された耐食性金属からなる保護スリーブとを備えて、前記プラグシェルの先端部が前記プラグ挿入穴内に圧入された状態で前記プラグコンタクトが前記レセプタクルコンタクトに接続されたプラグコネクタと、
前記保護スリーブの外周に嵌合されるとともに前記レセプタクルシェルの先端部外周の雄ネジ部に螺合されて前記保護スリーブのフランジ部を介して前記プラグシェルのつば部を前記レセプタクルシェルの先端面側に締めつける耐食性金属からなるロックナットと、
を具備してなる水中集魚灯。
【請求項2】
発光体を保持したハウジングを有する灯具と、前記灯具のハウジング内に設けられた密閉構造の配線室内で先端部が前記発光体への給電部に電気的に接続された電源ケーブルとを備えて、前記灯具が水中に投入されて使用される水中集魚灯において、
前記電源ケーブルは、前記灯具のハウジングに取り付けられたレセプタクルと前記電源ケーブルの先端に取り付けられたプラグコネクタとを介して前記灯具に接続され、
前記レセプタクルは、先端寄りの部分及び後端寄りの部分の外周がそれぞれ中央寄りの部分よりも小径の第1及び第2の雄ネジ部となっていて第1の雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴が形成された筒状のレセプタクルシェルと、先端部にレセプタクルコンタクトを有するとともに前記発光体への給電部に電気的に接続される端子部を後端部に有して互いに平行に配置された1対のレセプタクル側コンタクト導体と前記一対のレセプタクル側コンタクト導体の中間部を被覆した状態で成形された中実の絶縁部材と該絶縁部材の外周に嵌合されて該絶縁部材に接着された絶縁性のゴムスリーブとを備えて前記絶縁部材が前記ゴムスリーブを介して前記レセプタクルシェルの後端部側の内周に圧入されて前記ゴムスリーブが前記レセプタクルシェルの内周に接着されることにより前記レセプタクルシェル内に保持されたコンタクト組立体と、前記第2の雄ネジ部の外周に嵌合されて該第2の雄ネジ部と前記レセプタクルシェルの中央寄りの部分との間に形成された段部に当接されたパッキンと、前記第1の雄ネジ部に螺合されるシェル固定用ナットとを備え、
前記レセプタクルは、前記レセプタクルシェルの第2の雄ネジ部が前記灯具のハウジングの配線室に臨む部分を貫通した状態で配置されて、前記第2の雄ネジ部に螺合された前記シェル固定用ナットにより前記灯具のハウジングに締結され、
前記プラグコネクタは、前記1対のレセプタクルコンタクトにそれぞれ接続される1対のプラグコンタクトを先端に有し、後端部が前記電源ケーブルの先端で前記電源ケーブルの1対の芯線にそれぞれ接続された1対のプラグ側コンタクト導体と、前記1対のプラグ側コンタクト導体と前記電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態で前記1対のプラグ側コンタクト導体及び前記電源ケーブルに一体に成形されて先端部が前記レセプタクルシェルのプラグ挿入穴内に圧入し得るように形成されるとともに、先端部が前記プラグ挿入穴内に圧入された際に前記レセプタクルシェルの先端面に当接されるつば部が外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェルと、前記プラグ側コンタクト導体の少なくとも一部の外周と前記電源ケーブルの前記プラグシェル内に位置する部分の外周とをそれぞれ全周に亘って前記プラグシェルに接着する接着剤層と、先端部にフランジ部を有して該フランジ部を前記プラグシェルの外周のつば部に当接させた状態で前記プラグシェルの外周に嵌合された保護スリーブとを備えて、前記プラグシェルの先端部を前記プラグ挿入穴内に圧入した際に前記1対のプラグコンタクトがそれぞれ前記1対のレセプタクルコンタクトに接続されるように構成され、
前記保護スリーブの外周に嵌合されるとともに前記レセプタクルシェルの第1の雄ネジ部に螺合されて前記保護スリーブのフランジ部を介して前記プラグシェルのつば部を前記レセプタクルシェルの先端面側に締めつけるロックナットが設けられて、前記ロックナットの締め付けにより前記保護スリーブのフランジ部と前記レセプタクルシェルの先端面との間に前記プラグシェルのつば部が圧縮された状態で、前記プラグシェルと前記レセプタクルシェルとが結合され、
前記レセプタクルシェルと、シェル固定用ナットと、保護スリーブと、ロックナットとは耐食性金属により形成され、
前記絶縁部材と該絶縁部材及び前記レセプタクルシェルに接着されたゴムスリーブとにより前記レセプタクルシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部が構成され、
前記接着剤層により、前記プラグシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部が構成されていること、
を特徴とする水中集魚灯。
【請求項3】
前記レセプタクルコンタクトは雄形コンタクトからなり、前記プラグコンタクトは雌形コンタクトからなっている請求項1または2に記載の水中集魚灯。
【請求項4】
発光体を保持したハウジングを有する灯具と前記灯具のハウジング内に設けられた密閉構造の配線室内で前記発光体への給電部に先端部が電気的に接続された電源ケーブルとを備えて前記灯具が水中に投入されて使用される水中集魚灯に前記電源ケーブルを接続する水中集魚灯用電源ケーブル接続具であって、
前記灯具のハウジングに固定されるレセプタクルと、前記電源ケーブルの先端に取り付けられて前記レセプタクルに接続されるプラグコネクタとを備え、
前記レセプタクルは、耐食性金属からなっていて先端部外周に雄ネジ部が形成されるとともに該雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴が形成され、後端部が前記灯具のハウジングの前記配線室に臨む部分を貫通して前記ハウジングに液密に接続されるレセプタクルシェルと、先端部にレセプタクルコンタクトを有するとともに前記発光体への給電部に電気的に接続される端子部を後端部に有して前記レセプタクルシェル内に収容されたレセプタクル側コンタクト導体と、前記レセプタクルシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部とを備え、
前記プラグコネクタは、前記電源ケーブルの芯線に接続されるプラグコンタクトを先端に有し、後端部が前記電源ケーブルの先端で該電源ケーブルの芯線に接続されるプラグ側コンタクト導体と、前記プラグ側コンタクト導体と前記電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態で該プラグ側コンタクト導体及び電源ケーブルに一体に成形されて先端部が前記レセプタクルシェル内に圧入し得るように形成されるとともに、先端部が前記レセプタクルシェルのプラグ挿入穴内に圧入された際に前記レセプタクルシェルの先端面に当接されるつば部が外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェルと、前記プラグシェル内を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部と、先端部にフランジ部を有して該フランジ部を前記プラグシェルの外周のつば部に当接させた状態で前記プラグシェルの外周に嵌合された耐食性金属製の保護スリーブとを備えて、前記プラグシェルの先端部が前記レセプタクルシェル内に圧入された状態で前記プラグコンタクトが前記レセプタクルコンタクトに接続されるように構成され、
前記保護スリーブの外周に嵌合されるとともに前記レセプタクルシェルの先端部外周の雄ネジ部に螺合されて前記保護スリーブのフランジ部を介して前記プラグシェルのつば部を前記レセプタクルシェルの先端面側に締めつける耐食性金属からなるロックナットが設けられて、前記ロックナットの締め付けにより前記保護スリーブのフランジ部と前記レセプタクルシェルの先端面との間に前記プラグシェルのつば部が圧縮された状態で、前記プラグシェルと前記レセプタクルシェルとが結合されるように構成されていること、
を特徴とする水中集魚灯用電源ケーブル接続具。
【請求項5】
発光体を保持したハウジングを有する灯具と前記灯具のハウジング内に設けられた密閉構造の配線室内で前記発光体への給電部に先端部が電気的に接続された電源ケーブルとを備えて前記灯具が水中に投入されて使用される水中集魚灯に前記電源ケーブルを接続する水中集魚灯用電源ケーブル接続具であって、
前記灯具のハウジングに固定されるレセプタクルと、前記電源ケーブルの先端に取り付けられて前記レセプタクルに接続されるプラグコネクタとを備え、
前記レセプタクルは、先端寄りの部分及び後端寄りの部分の外周がそれぞれ中央寄りの部分よりも小径の第1及び第2の雄ネジ部となっていて第1の雄ネジ部の内側にプラグ挿入穴が形成された筒状のレセプタクルシェルと、先端部にレセプタクルコンタクトを有するとともに前記発光体への給電部に電気的に接続される端子部を後端部に有して互いに平行に配置された1対のレセプタクル側コンタクト導体と前記一対のレセプタクル側コンタクト導体の中間部を被覆した状態で成形された中実の絶縁部材と該絶縁部材の外周に嵌合されて該絶縁部材に接着された絶縁性のゴムスリーブとを備えて前記絶縁部材が前記ゴムスリーブを介して前記レセプタクルシェルの後端部側の内周に圧入されて前記ゴムスリーブが前記レセプタクルシェルの内周に接着されたコンタクト組立体と、前記第2の雄ネジ部の外周に嵌合されて該第2の雄ネジ部と前記レセプタクルシェルの中央寄りの部分との間に形成された段部に当接されるパッキンと、前記第1の雄ネジ部に螺合されるシェル固定用ナットとを備えて、前記絶縁部材とゴムスリーブとにより前記レセプタクルシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部が構成され、
前記プラグコネクタは、前記1対のレセプタクルコンタクトにそれぞれ接続される1対のプラグコンタクトを先端に有し、後端部が前記電源ケーブルの先端で前記電源ケーブルの1対の芯線にそれぞれ接続された1対のプラグ側コンタクト導体と、前記1対のプラグ側コンタクト導体と前記電源ケーブルの先端寄りの部分とを被覆した状態で前記1対のプラグ側コンタクト導体及び前記電源ケーブルに一体に成形されて先端部が前記レセプタクルシェルの先端部側の内周に圧入し得るように形成されるとともに、先端部が前記レセプタクルシェルのプラグ挿入穴内に圧入された際に前記レセプタクルシェルの先端面に当接されるつば部が外周に形成された絶縁ゴム製のプラグシェルと、前記プラグ側コンタクト導体の少なくとも一部の外周と前記電源ケーブルの前記プラグシェル内に位置する部分の外周とをそれぞれ全周に亘って前記プラグシェルに接着する接着剤層と、先端部にフランジ部を有して該フランジ部を前記プラグシェルの外周のつば部に当接させた状態で前記プラグシェルの外周に嵌合された保護スリーブとを備えて、前記プラグシェルの先端部を前記プラグ挿入穴内に圧入した際に前記1対のプラグコンタクトがそれぞれ前記1対のレセプタクルコンタクトに接続されるように構成され、
前記保護スリーブの外周に嵌合されるとともに前記レセプタクルシェルの第1の雄ネジ部に螺合されて前記保護スリーブのフランジ部を介して前記プラグシェルのつば部を前記レセプタクルシェルの先端面側に締めつけるロックナットが設けられて、前記ロックナットの締め付けにより前記保護スリーブのフランジ部と前記レセプタクルシェルの先端面との間に前記プラグシェルのつば部が圧縮された状態で、前記プラグシェルと前記レセプタクルシェルとが結合されるように構成され、
前記レセプタクルシェルと、シェル固定用ナットと、保護スリーブと、ロックナットとは耐食性金属により形成され、
前記絶縁部材と該絶縁部材及び前記レセプタクルシェルに接着されたゴムスリーブとにより前記レセプタクルシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するレセプタクル側止水部が構成され、
前記接着剤層により、前記プラグシェルの内側を通して水が流通するのを阻止するプラグ側止水部が構成されていること、
を特徴とする水中集魚灯用電源ケーブル接続具。
【請求項6】
前記レセプタクルコンタクトは雄形コンタクトからなり、前記プラグコンタクトは雌形コンタクトからなっている請求項4または5に記載の水中集魚灯用電源ケーブル接続具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2010−115180(P2010−115180A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−292411(P2008−292411)
【出願日】平成20年11月14日(2008.11.14)
【出願人】(591086843)古河電工産業電線株式会社 (40)
【Fターム(参考)】