水準器が備えられた履物
本発明は水準器が備えられた履物に関するものである。
本発明の水準器が備えられた履物は、靴底または甲皮の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、靴底または甲皮の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されていることを特徴とする。
併せて、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮と一体形成されたことを特徴とする。
また、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮に脱着可能に設置されていることを特徴とする。
また、X方向水準器、Y方向水準器のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節を可能にする勾配調節手段が備えられていることを特徴とする。
また、X方向水準器及びY方向水準器が一体形成された補助靴底が靴底の外周面に設置されることを特徴とする。
本発明により、X方向水準器とY方向水準器を備えて、ゴルフ時に履物を着用した足を踏んだ該当地点のフィールドまたはグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を正確に把握して、エラー無しで精巧なショットまたはパッティングをすることができるのみならず、建設または土木などのエンジニアの検測作業時に別途に水準器を具備する必要がないし、歩行時に歩行姿勢の矯正に助けになり、山登りをする時に地形の高低及び勾配が判断できるようになる。
本発明の水準器が備えられた履物は、靴底または甲皮の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、靴底または甲皮の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されていることを特徴とする。
併せて、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮と一体形成されたことを特徴とする。
また、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮に脱着可能に設置されていることを特徴とする。
また、X方向水準器、Y方向水準器のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節を可能にする勾配調節手段が備えられていることを特徴とする。
また、X方向水準器及びY方向水準器が一体形成された補助靴底が靴底の外周面に設置されることを特徴とする。
本発明により、X方向水準器とY方向水準器を備えて、ゴルフ時に履物を着用した足を踏んだ該当地点のフィールドまたはグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を正確に把握して、エラー無しで精巧なショットまたはパッティングをすることができるのみならず、建設または土木などのエンジニアの検測作業時に別途に水準器を具備する必要がないし、歩行時に歩行姿勢の矯正に助けになり、山登りをする時に地形の高低及び勾配が判断できるようになる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物に関し、特に靴底または甲皮縁にX方向水準器とY方向水準器を設置して、足を踏んだ地点の前後左右の高低及び傾斜度が正確に把握できるので、ゴルファーのスイング、建築・土木エンジニアの検測作業、山登り及び歩行姿勢矯正に助けになる水準器が備えられた履物に関する。
【背景技術】
【0002】
水準器が備えられた履物と関連した技術として、大韓民国登録実用新案公報第20−0184593(2000年6月01日)号には、水平計が取り付けられたゴルフ靴が掲載されている。
【0003】
この水平計が取り付けられたゴルフ靴は、図1に示すように、ゴルフ靴1の前上段部分に取り付けられた水平計2と、上記水平計2が水平を維持できるように水平計の下段に水平維持固定装置3とからなっている。
【0004】
このような従来の考案は、ゴルフ靴1の前上段に固定装置3により水平を維持する水平計2が取り付けられているので、ゴルファーがフィールドやグリーンの高低及び傾斜度などを把握した後、アプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を決定してショットまたはパッティングできるようになるので、ゴルファーのショットまたはパッティング実力を向上させることができる長所を有することが事実である。
【0005】
しかしながら、このような従来の考案は、第1に、ゴルフ靴1の前上段部分に方向性が欠けている円形の水平計2が取り付けられているので、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンの水平状態の把握は容易であるが、フィールドやグリーンがどの方向に高低をなして傾斜しているかを把握し難いので、ゴルファーがアプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を間違って決定してショットまたはパッティングエラーが生じる問題点があった。
【0006】
第2に、ゴルファーが足に着用した状態で曲がり開く作用を繰り返すことになるゴルフ靴1の前上段部分に水平計2が取り付けられているので、ゴルファーが移動するか、ショットまたはパッティング動作をする時、足が曲がる動きに妨害を受けるようになって不便であるだけでなく、足が曲がる動きにより作用力を受けるようになる水平計2が固定装置3から容易に脱着されて使用できないようになるなどの問題点があった。
【0007】
第3に、ゴルフ靴1の前上段部分に水平計2が突出するように取り付けられているので、ゴルフ靴1の外観が不良になる原因を提供して、拒否感を誘発させる問題点があった。
【0008】
一方、大韓民国登録実用新案公報第20−0200026(2000年8月5日)号には、図2に示すように、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6を付着固定したゴルフ靴が掲載されている。
【0009】
また、このゴルフ靴は、図3に示すように、水平計6を支えた保護板7とゴルフ靴4のかかと5に取り付けられた水平連結台8を蝶つがい9により連結して折畳式で水平計を付着するか、図4に示すように、水平計6を支えた保護板7に形成させた連結ピン7aをゴルフ靴4のかかと5に形成した連結溝5bに嵌合して着脱式で水平計を付着した構成となっている。
【0010】
このような従来の考案は、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6が取り付けられているので、ゴルファーがフィールドやグリーンの高低及び傾斜度などを把握した後、アプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を決定してショットまたはパッティングできるようになるので、ゴルファーのショットまたはパッティング実力を向上させることができる長所を有することが事実である。
【0011】
しかしながら、このような従来の考案は、第1に、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6が取り付けられているので、ゴルファーが該当地点に足を踏むとズボン裾により水平計6が遮られる現象が発生して、ゴルファーが水平計6を観測し難いという問題点があった。
【0012】
第2に、ゴルフ靴4のかかと5に折畳式で取り付けられた水平計6の場合は、ゴルファーが移動する時には水平計6を畳み、ショットまたはパッティング動作時には水平計6を広げなければならないという使用上の不便性を甘受するようになり、ゴルフ靴4のかかと5に着脱式で取り付けられた水平計6の場合は、ゴルファーが移動するか、ショットまたはパッティング動作時に邪魔になるだけでなく、小さな衝撃にも水平計6が容易に離脱して失う虞が相存する問題点があった。
【0013】
第3に、ゴルフ靴4に折畳式または着脱式で水平計6を付着するための構造が複雑になるほど管理対象の構成部品と製作費用が増加するので、生産コストが上昇して高価に提供される問題点があった。
【0014】
その他、水準器が備えられた登山靴、水準器が備えられた作業靴、水準器が備えられた他の履物種類は案出されたことがなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、第1に、ゴルフ靴に適用して、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を正確に把握できるようにして、観測性能を画期的に向上させようとするものである。
【0016】
第2に、作業靴の靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、建築、土木、各種工学エンジニアが検測作業を行う時、別途の水準器を具備しないで容易に検測作業をすることができるようにしようとするものである。
【0017】
第3に、山登りのような野外活動時、靴底縁に設置されたX方向水準器とY方向水準器を通じて周辺地形の高低及び傾斜度を把握して、周辺環境の把握に参考できるようにしようとするものである。
【0018】
第4に、歩行時に足の内側と外側の均衡が維持できるようにすることによって、O脚、がに股、及び足首が外側に折って歩行する人々に、歩行姿勢を矯正できるようにし、足首関節が矯正に助けになるようにしようとするものである。
【0019】
特に、モデルのように、専門的に歩行練習をする人々をして練習時に使用するようにして姿勢矯正に助けになるようにしようとするものである。
【0020】
併せて、足に着用した状態で拒否感や不便性をなくして使用上の便宜性を向上させ、構成部品数を最小化した単純構造で形成して、生産コストを格段に低減しようとするものである。
【0021】
特に、X方向水準器とY方向水準器を靴底と一体形成して、単純な製造工程により製造することができ、水準器紛失の恐れがない履物を提供しようとするものである。
【0022】
また、一般の履物の靴底に容易にX方向水準器とY方向水準器を付着できるように構成することで、必要によってX方向水準器とY方向水準器を脱付着できるようにしようとするものである。
【0023】
また、X方向水準器とY方向水準器の勾配が調節できるように構成することで、周辺環境などによって水準器の傾斜度を調節することによって、常時水準器の正確性が維持できるようにしようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の水準器が備えられた履物は、上記のような課題を解決するために、靴底または甲皮の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、靴底または甲皮の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されていることを特徴とする。
【0025】
併せて、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮と一体形成されたことを特徴とする。
【0026】
また、上記X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮に脱着可能に設置されていることを特徴とする。
【0027】
また、靴底の周りの全体または先端縁と側面縁とを含む一側に補助靴底が設置されており、補助靴底の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、上記補助靴底の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されており、上記X方向水準器とY方向水準器は補助靴底と一体形成されたことを特徴とする。
【0028】
この際、X方向水準器、Y方向水準器のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節が可能であるようにする勾配調節手段が備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、第1に、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンに対する前後左右の高低及び傾斜度を正確に把握できるようにして、観測性能が画期的に向上する。
【0030】
また、作業靴の靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、建築、土木、各種工学エンジニアが検測作業をする時、別途の水準器を具備しないで容易に検測作業ができるようになる。
【0031】
また、山登りのような野外活動時、靴底縁に設置されたX方向水準器とY方向水準器を通じて周辺地形の高低及び傾斜度を把握して、周辺環境の把握に参考できるようになる。
【0032】
また、歩行時に足の内側と外側の均衡が維持できるようにすることによって、O脚、がに股、足首が外側に折って歩行する人々に、歩行姿勢を矯正することができ、足首関節が矯正に助けになる。
【0033】
特に、モデルのように専門的に歩行練習をする人々をして練習時に使用するようにして姿勢矯正に助けになる。
【0034】
併せて、足に着用した状態で拒否感や不便性をなくして、使用上の便宜性を向上させ、構成部品数を最小化した単純構造で形成して生産コストを格段に低減することができる。
【0035】
特に、X方向水準器とY方向水準器を靴底と一体形成して、単純な製造工程により製造することができ、水準器紛失の恐れがない履物が提供できる。
【0036】
また、一般の履物の靴底に容易にX方向水準器とY方向水準器を付着できるように構成することで、必要によってX方向水準器とY方向水準器を脱付着することができる。
【0037】
また、X方向水準器とY方向水準器の勾配が調節できるように構成することで、周辺環境などによって水準器の傾斜度を調節することによって、常時水準器の正確性を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の履物の一側面図である。
【図2】更に他の従来の履物の平面図である。
【図3】更に他の従来の履物の実施形態を示す側面図である。
【図4】更に他の従来の履物の実施形態を示す側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図7】第1実施形態の履物を示す部分平面図である。
【図8】第1実施形態の履物を示す部分平面図である。
【図9】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図10】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図11】本発明の履物のY方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図12】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第2実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図15】本発明の第3実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図17】本発明におけるX方向水準器及びY方向水準器に勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図である。
【図18】本発明におけるX方向水準器及びY方向水準器に勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図である。
【図19】本発明における更に他の形態の勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図及び斜視図である。
【図20】本発明における更に他の形態の勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図及び斜視図である。
【図21】本発明における水準器の断面形態の例を示す概略図である。
【図22】本発明の第4実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の水準器が備えられた履物の好ましい実施形態は、下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、フィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物を形成し、かつ上記靴底10または甲皮20の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器30が設置されており、上記靴底10または甲皮20の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器40が設置されており、上記X方向水準器30とY方向水準器40は靴底10または甲皮20と一体形成されたことを特徴とする。
【0040】
以下、本発明の水準器が備えられた履物の実施形態を添付された図面を参照しつつ説明すれば、次の通りである。
【実施例1】
【0041】
第1実施形態:X方向水準器とY方向水準器が靴底と一体形成された履物
図5には、X方向水準器30とY方向水準器40が靴底10または甲皮20と一体形成された例が図示されている。
【0042】
X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10または甲皮20と一体形成する代表的な方法は、別途に製作されたX方向水準器30とY方向水準器40を靴底10または甲皮20の成形時に液状の樹脂が十分に冷却される前に、X方向水準器30とY方向水準器40を一定の位置に挿入させるか、靴底10または甲皮20成形枠にX方向水準器30とY方向水準器40を予め挿設させた状態で靴底10の成形のための樹脂を成形枠に投入した後、冷却させることができる。
【0043】
併せて、X方向水準器30とY方向水準器40とを別途に用意して靴底10に一体化させる方法の以外に、靴底10の形成時、内部にX方向水準器30とY方向水準器40が形成されるようにして一体化させることができる。
【0044】
具体的に、靴底10の形成時、先端縁と側面縁の内部の一側に空間を形成し、この空間にカラー液状物Bを注入し、内部に気泡Cを注入することによって、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底と一体形成することができる。
【0045】
その他にも、2つの製品を一体化させることができる公知の多様な成形方法を適用することができる。
【0046】
この際、靴底10または甲皮20と一体化されるX方向水準器30とY方向水準器40は、外部から水準器の状態が識別できるように、その上面が靴底10の上部に至るか、靴底10の上部より突出するように形成することが好ましい。
【0047】
一方、靴底10の底面はできる限り平らに形成してX方向水準器30とY方向水準器40がフィールドまたはグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を誤差無しで表示するための基準面になるようにすることが好ましい。
【0048】
甲皮20は柔軟性の皮革を素材にして、足の甲及びかかとと相応する形状に加工して靴底10の上部に付着し、かつ、その後方上側に足を入れるか抜き出すことができるように開口部21が形成されている。
【0049】
そして、甲皮20の開口部21の前方には切欠した両側に配列形成される嵌合孔22を通じて紐23を通して足に甲皮20を締めて密着させるか解いて緩めることができる。
【0050】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、図5及び図6に示すように、各々長手方向の中間に一定の幅で表示された水平表示用目盛り(A1)を中心に両側に傾斜表示用目盛り(A2)が表示された柔軟性チューブAの内に気泡Cが形成されるように液状物Bを注入密封して、柔軟性チューブAの内で動く気泡Cを通じてフィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が表示できるように構成されている。
【0051】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、上記図面により限定されるのではなく、公知の多様な水準器を採択して使用することができる。
【0052】
このようなX方向水準器30とY方向水準器40は、図9及び図10に示すように、ゴルファーが履物を着用した足をフィールドやグリーンに踏むと、該当地点のフィールドやグリーンの状態によって水平を維持するか、左右に傾く靴底10により柔軟性チューブAの内で気泡Cが動いて、左右方向の高低及び傾斜度を表示するようになり、Y方向水準器40は、図11及び図12に示すように、ゴルファーが履物を着用した足をフィールドやグリーンに踏むと、該当地点のフィールドやグリーンの状態によって水平を維持するか、前後に傾く靴底10により柔軟性チューブAの内で気泡Cが動いて前後方向の高低及び傾斜度を表示するようになる。
【0053】
この際、X方向水準器30とY方向水準器40は、柔軟性チューブAの内に靴底10と対比されるカラーを持つカラー液状物Bを注入して、ゴルファーが肉眼でX方向水準器30とY方向水準器40をより一層容易に観測できるようにすることができることを明らかにする。
【0054】
併せて、図21に示すように、X方向水準器30とY方向水準器40の断面は内側に凹形態、凸形態、傾斜した形態など、多様な形態で形成されたことを使用することができ、平面形態も多様な形態で形成可能である。
【0055】
また、Y方向水準器40は必要によって足の内側と外側に対応する部分の全てに設置するか、内側と外側のうち、どれか一側に選択的に設置することができる。
【実施例2】
【0056】
第2実施形態:X方向水準器とY方向水準器が靴底に脱付着するように形成された履物
図13には、靴底10の縁の側面壁にX方向水準器30とY方向水準器40が各々設置される状態が図示されている。
【0057】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、第1実施形態での説明のように、多様な水準器を設置することができる。
【0058】
X方向水準器30とY方向水準器40を靴底に脱付着する方法は、簡単な構造のボルトやピース、ベルクロテープ、ボタン、紐などを適用して設置することができる。
【0059】
または、X方向水準器30とY方向水準器40の一側にボルト体を一体形成して、別途の連結部材無しで固定するようにすることができる。
【0060】
ところが、このように靴底10の縁の側壁面にX方向水準器30とY方向水準器40を設置する場合、ワーキングやランニング中にX方向水準器30とY方向水準器40が地面と衝突するか、障害物とぶつけられて破損される可能性をすっかり排除することはできない。
【0061】
このような危険性を多少解消するために、図14には靴底10の縁の上面にX方向水準器30とY方向水準器40が各々設置されている状態が図示されている。
【0062】
この際、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に脱付着する方法は、前述したように、ボルト、ピース、ボタン、ベルクロテープ、紐、X方向水準器30とY方向水準器40と一体化されたボルト体など、多様な構成要素を利用することができる。
【0063】
このように、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に脱付着するように構成することにより、一般の履物にX方向水準器30とY方向水準器40を自由に付着して使用することができる。
【0064】
また、履物のうちの一部はそのデザインの流麗さによって一般の生活で着用することもあるが、このように脱付着可能に構成することで、ゴルフなどをする時はX方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に付着し、一般の生活活動中にはX方向水準器30とY方向水準器40を脱着して歩行できるようになる。
【実施例3】
【0065】
第3実施形態:X方向水準器とY方向水準器の傾斜が調節できるようにした履物
合成樹脂で製作される靴底10が使用上の変形及び温度変化による変形が発生する場合、X方向水準器30とY方向水準器40の気泡Cが真ん中に位置できない場合が発生する。
【0066】
このような問題点を解消するために、図15及び図16は、X方向水準器30とY方向水準器40の傾斜度が調節できるようにした履物の断面例が図示されている。
【0067】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、第1実施形態で説明したように、多様な水準器を設置することができる。
【0068】
図面から見ると、X方向水準器30とY方向水準器40は両側にボルト体が設置されており、靴底10にボルト体が挿入されるボルト孔が形成されていることを見ることができる。
【0069】
このような構成は、一側または他側ボルトの締めによってX方向水準器30とY方向水準器40の一側または他側が上昇または下降するようになったものである。
【0070】
即ち、使用者が履物を平らな底に降りて置いた後、気泡CがX方向水準器30とY方向水準器40の真ん中に位置しない場合、一側または他側のボルト体を調節することによって、気泡Cの位置を真ん中に位置するようにするものである。
【0071】
また、図17及び図18に示すように、X方向水準器30またはY方向水準器40の一側を巻いてリング形態で構成し、内側にボルト体が移動可能にホールを形成してボルト体の移動に従って勾配が調節できるようにした勾配調節手段11の例が図示されている。
【0072】
このように、勾配調節手段11を用いてX方向水準器30とY方向水準器40の勾配を調節するようにする構成は、図示されたボルト体の他に公知の多様な高さ調節装置を用いて適用することができる。
【0073】
併せて、第2実施形態で説明したように、脱付着のためのボルト体などを勾配調節のための手段に適用して実施することもできる。
【実施例4】
【0074】
第4実施形態:補助靴底にX方向水準器とY方向水準器が設置された履物
図22は、靴底10の縁に設置される補助靴底10aを用意し、該補助靴底10aには第1実施形態で説明した方法によりX方向水準器30とY方向水準器40を一体に設置したことを表した。
【0075】
この際、補助靴底10aと靴底10との結合は、ボンディング、ボルティング、返し縫など、多様な方法を使用すればよい。
【0076】
このような実施形態は、補助靴底10aにX方向水準器30とY方向水準器40を埋込設置して補助靴底10aと靴底10とを固定させることによって、設置がより簡便になる。
【0077】
上記のように構成された本発明の水準器が備えられた履物は、上記のようにゴルフ靴のみに適用できるのではない。
【0078】
図示してはいないが、建築や土木エンジニアの履物に設置すれば、検測を必要とする環境で履物を用いて多様な検測作業をすることができる。
【0079】
したがって、別途の水準器を準備しなくてもよいので、エンジニアの携帯装備が減る長所が得られる。
【0080】
また、山登りをする時、該当位置の高低、傾斜度などを把握することができる。
【0081】
また、O脚やがに股、足首が曲がったまま歩行する人などが歩行時に着用すれば、水準器を見ながら歩行姿勢を矯正することができる。
【0082】
併せて、モデルのワーキング靴に適用して設置すれば、モデルの歩行練習を助けるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように構成されたX方向水準器とY方向水準器が備えられた履物は、地面の前後左右の傾斜度の把握を必要とする活動に適用可能である。
【0084】
併せて、足のうらの動きを統制しなければならない運動時に着用することによって、姿勢矯正に活用することもできる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、履物に関し、特に靴底または甲皮縁にX方向水準器とY方向水準器を設置して、足を踏んだ地点の前後左右の高低及び傾斜度が正確に把握できるので、ゴルファーのスイング、建築・土木エンジニアの検測作業、山登り及び歩行姿勢矯正に助けになる水準器が備えられた履物に関する。
【背景技術】
【0002】
水準器が備えられた履物と関連した技術として、大韓民国登録実用新案公報第20−0184593(2000年6月01日)号には、水平計が取り付けられたゴルフ靴が掲載されている。
【0003】
この水平計が取り付けられたゴルフ靴は、図1に示すように、ゴルフ靴1の前上段部分に取り付けられた水平計2と、上記水平計2が水平を維持できるように水平計の下段に水平維持固定装置3とからなっている。
【0004】
このような従来の考案は、ゴルフ靴1の前上段に固定装置3により水平を維持する水平計2が取り付けられているので、ゴルファーがフィールドやグリーンの高低及び傾斜度などを把握した後、アプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を決定してショットまたはパッティングできるようになるので、ゴルファーのショットまたはパッティング実力を向上させることができる長所を有することが事実である。
【0005】
しかしながら、このような従来の考案は、第1に、ゴルフ靴1の前上段部分に方向性が欠けている円形の水平計2が取り付けられているので、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンの水平状態の把握は容易であるが、フィールドやグリーンがどの方向に高低をなして傾斜しているかを把握し難いので、ゴルファーがアプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を間違って決定してショットまたはパッティングエラーが生じる問題点があった。
【0006】
第2に、ゴルファーが足に着用した状態で曲がり開く作用を繰り返すことになるゴルフ靴1の前上段部分に水平計2が取り付けられているので、ゴルファーが移動するか、ショットまたはパッティング動作をする時、足が曲がる動きに妨害を受けるようになって不便であるだけでなく、足が曲がる動きにより作用力を受けるようになる水平計2が固定装置3から容易に脱着されて使用できないようになるなどの問題点があった。
【0007】
第3に、ゴルフ靴1の前上段部分に水平計2が突出するように取り付けられているので、ゴルフ靴1の外観が不良になる原因を提供して、拒否感を誘発させる問題点があった。
【0008】
一方、大韓民国登録実用新案公報第20−0200026(2000年8月5日)号には、図2に示すように、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6を付着固定したゴルフ靴が掲載されている。
【0009】
また、このゴルフ靴は、図3に示すように、水平計6を支えた保護板7とゴルフ靴4のかかと5に取り付けられた水平連結台8を蝶つがい9により連結して折畳式で水平計を付着するか、図4に示すように、水平計6を支えた保護板7に形成させた連結ピン7aをゴルフ靴4のかかと5に形成した連結溝5bに嵌合して着脱式で水平計を付着した構成となっている。
【0010】
このような従来の考案は、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6が取り付けられているので、ゴルファーがフィールドやグリーンの高低及び傾斜度などを把握した後、アプローチ姿勢とゴルフボールの打撃方向及び打撃強度を決定してショットまたはパッティングできるようになるので、ゴルファーのショットまたはパッティング実力を向上させることができる長所を有することが事実である。
【0011】
しかしながら、このような従来の考案は、第1に、ゴルフ靴4のかかと5の内側面5aに水平計6が取り付けられているので、ゴルファーが該当地点に足を踏むとズボン裾により水平計6が遮られる現象が発生して、ゴルファーが水平計6を観測し難いという問題点があった。
【0012】
第2に、ゴルフ靴4のかかと5に折畳式で取り付けられた水平計6の場合は、ゴルファーが移動する時には水平計6を畳み、ショットまたはパッティング動作時には水平計6を広げなければならないという使用上の不便性を甘受するようになり、ゴルフ靴4のかかと5に着脱式で取り付けられた水平計6の場合は、ゴルファーが移動するか、ショットまたはパッティング動作時に邪魔になるだけでなく、小さな衝撃にも水平計6が容易に離脱して失う虞が相存する問題点があった。
【0013】
第3に、ゴルフ靴4に折畳式または着脱式で水平計6を付着するための構造が複雑になるほど管理対象の構成部品と製作費用が増加するので、生産コストが上昇して高価に提供される問題点があった。
【0014】
その他、水準器が備えられた登山靴、水準器が備えられた作業靴、水準器が備えられた他の履物種類は案出されたことがなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明は、靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、第1に、ゴルフ靴に適用して、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を正確に把握できるようにして、観測性能を画期的に向上させようとするものである。
【0016】
第2に、作業靴の靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、建築、土木、各種工学エンジニアが検測作業を行う時、別途の水準器を具備しないで容易に検測作業をすることができるようにしようとするものである。
【0017】
第3に、山登りのような野外活動時、靴底縁に設置されたX方向水準器とY方向水準器を通じて周辺地形の高低及び傾斜度を把握して、周辺環境の把握に参考できるようにしようとするものである。
【0018】
第4に、歩行時に足の内側と外側の均衡が維持できるようにすることによって、O脚、がに股、及び足首が外側に折って歩行する人々に、歩行姿勢を矯正できるようにし、足首関節が矯正に助けになるようにしようとするものである。
【0019】
特に、モデルのように、専門的に歩行練習をする人々をして練習時に使用するようにして姿勢矯正に助けになるようにしようとするものである。
【0020】
併せて、足に着用した状態で拒否感や不便性をなくして使用上の便宜性を向上させ、構成部品数を最小化した単純構造で形成して、生産コストを格段に低減しようとするものである。
【0021】
特に、X方向水準器とY方向水準器を靴底と一体形成して、単純な製造工程により製造することができ、水準器紛失の恐れがない履物を提供しようとするものである。
【0022】
また、一般の履物の靴底に容易にX方向水準器とY方向水準器を付着できるように構成することで、必要によってX方向水準器とY方向水準器を脱付着できるようにしようとするものである。
【0023】
また、X方向水準器とY方向水準器の勾配が調節できるように構成することで、周辺環境などによって水準器の傾斜度を調節することによって、常時水準器の正確性が維持できるようにしようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
本発明の水準器が備えられた履物は、上記のような課題を解決するために、靴底または甲皮の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、靴底または甲皮の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されていることを特徴とする。
【0025】
併せて、X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮と一体形成されたことを特徴とする。
【0026】
また、上記X方向水準器とY方向水準器は、靴底または甲皮に脱着可能に設置されていることを特徴とする。
【0027】
また、靴底の周りの全体または先端縁と側面縁とを含む一側に補助靴底が設置されており、補助靴底の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器が設置されており、上記補助靴底の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器が設置されており、上記X方向水準器とY方向水準器は補助靴底と一体形成されたことを特徴とする。
【0028】
この際、X方向水準器、Y方向水準器のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節が可能であるようにする勾配調節手段が備えられていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0029】
本発明によると、靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、第1に、ゴルファーが足を踏んだ地点のフィールドやグリーンに対する前後左右の高低及び傾斜度を正確に把握できるようにして、観測性能が画期的に向上する。
【0030】
また、作業靴の靴底縁に上面が表出されるようにX方向水準器とY方向水準器を設置することによって、建築、土木、各種工学エンジニアが検測作業をする時、別途の水準器を具備しないで容易に検測作業ができるようになる。
【0031】
また、山登りのような野外活動時、靴底縁に設置されたX方向水準器とY方向水準器を通じて周辺地形の高低及び傾斜度を把握して、周辺環境の把握に参考できるようになる。
【0032】
また、歩行時に足の内側と外側の均衡が維持できるようにすることによって、O脚、がに股、足首が外側に折って歩行する人々に、歩行姿勢を矯正することができ、足首関節が矯正に助けになる。
【0033】
特に、モデルのように専門的に歩行練習をする人々をして練習時に使用するようにして姿勢矯正に助けになる。
【0034】
併せて、足に着用した状態で拒否感や不便性をなくして、使用上の便宜性を向上させ、構成部品数を最小化した単純構造で形成して生産コストを格段に低減することができる。
【0035】
特に、X方向水準器とY方向水準器を靴底と一体形成して、単純な製造工程により製造することができ、水準器紛失の恐れがない履物が提供できる。
【0036】
また、一般の履物の靴底に容易にX方向水準器とY方向水準器を付着できるように構成することで、必要によってX方向水準器とY方向水準器を脱付着することができる。
【0037】
また、X方向水準器とY方向水準器の勾配が調節できるように構成することで、周辺環境などによって水準器の傾斜度を調節することによって、常時水準器の正確性を維持させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】従来の履物の一側面図である。
【図2】更に他の従来の履物の平面図である。
【図3】更に他の従来の履物の実施形態を示す側面図である。
【図4】更に他の従来の履物の実施形態を示す側面図である。
【図5】本発明の第1実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図7】第1実施形態の履物を示す部分平面図である。
【図8】第1実施形態の履物を示す部分平面図である。
【図9】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図10】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図11】本発明の履物のY方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図12】本発明の履物のX方向水準器の作用状態を示す正面図である。
【図13】本発明の第2実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図14】本発明の第2実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【図15】本発明の第3実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図16】本発明の第3実施形態の履物を示す部分断面図である。
【図17】本発明におけるX方向水準器及びY方向水準器に勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図である。
【図18】本発明におけるX方向水準器及びY方向水準器に勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図である。
【図19】本発明における更に他の形態の勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図及び斜視図である。
【図20】本発明における更に他の形態の勾配調節手段が設置された状態を示す断面概略図及び斜視図である。
【図21】本発明における水準器の断面形態の例を示す概略図である。
【図22】本発明の第4実施形態の履物を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の水準器が備えられた履物の好ましい実施形態は、下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、フィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物を形成し、かつ上記靴底10または甲皮20の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器30が設置されており、上記靴底10または甲皮20の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器40が設置されており、上記X方向水準器30とY方向水準器40は靴底10または甲皮20と一体形成されたことを特徴とする。
【0040】
以下、本発明の水準器が備えられた履物の実施形態を添付された図面を参照しつつ説明すれば、次の通りである。
【実施例1】
【0041】
第1実施形態:X方向水準器とY方向水準器が靴底と一体形成された履物
図5には、X方向水準器30とY方向水準器40が靴底10または甲皮20と一体形成された例が図示されている。
【0042】
X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10または甲皮20と一体形成する代表的な方法は、別途に製作されたX方向水準器30とY方向水準器40を靴底10または甲皮20の成形時に液状の樹脂が十分に冷却される前に、X方向水準器30とY方向水準器40を一定の位置に挿入させるか、靴底10または甲皮20成形枠にX方向水準器30とY方向水準器40を予め挿設させた状態で靴底10の成形のための樹脂を成形枠に投入した後、冷却させることができる。
【0043】
併せて、X方向水準器30とY方向水準器40とを別途に用意して靴底10に一体化させる方法の以外に、靴底10の形成時、内部にX方向水準器30とY方向水準器40が形成されるようにして一体化させることができる。
【0044】
具体的に、靴底10の形成時、先端縁と側面縁の内部の一側に空間を形成し、この空間にカラー液状物Bを注入し、内部に気泡Cを注入することによって、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底と一体形成することができる。
【0045】
その他にも、2つの製品を一体化させることができる公知の多様な成形方法を適用することができる。
【0046】
この際、靴底10または甲皮20と一体化されるX方向水準器30とY方向水準器40は、外部から水準器の状態が識別できるように、その上面が靴底10の上部に至るか、靴底10の上部より突出するように形成することが好ましい。
【0047】
一方、靴底10の底面はできる限り平らに形成してX方向水準器30とY方向水準器40がフィールドまたはグリーンに対する前後左右方向の高低及び傾斜度を誤差無しで表示するための基準面になるようにすることが好ましい。
【0048】
甲皮20は柔軟性の皮革を素材にして、足の甲及びかかとと相応する形状に加工して靴底10の上部に付着し、かつ、その後方上側に足を入れるか抜き出すことができるように開口部21が形成されている。
【0049】
そして、甲皮20の開口部21の前方には切欠した両側に配列形成される嵌合孔22を通じて紐23を通して足に甲皮20を締めて密着させるか解いて緩めることができる。
【0050】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、図5及び図6に示すように、各々長手方向の中間に一定の幅で表示された水平表示用目盛り(A1)を中心に両側に傾斜表示用目盛り(A2)が表示された柔軟性チューブAの内に気泡Cが形成されるように液状物Bを注入密封して、柔軟性チューブAの内で動く気泡Cを通じてフィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が表示できるように構成されている。
【0051】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、上記図面により限定されるのではなく、公知の多様な水準器を採択して使用することができる。
【0052】
このようなX方向水準器30とY方向水準器40は、図9及び図10に示すように、ゴルファーが履物を着用した足をフィールドやグリーンに踏むと、該当地点のフィールドやグリーンの状態によって水平を維持するか、左右に傾く靴底10により柔軟性チューブAの内で気泡Cが動いて、左右方向の高低及び傾斜度を表示するようになり、Y方向水準器40は、図11及び図12に示すように、ゴルファーが履物を着用した足をフィールドやグリーンに踏むと、該当地点のフィールドやグリーンの状態によって水平を維持するか、前後に傾く靴底10により柔軟性チューブAの内で気泡Cが動いて前後方向の高低及び傾斜度を表示するようになる。
【0053】
この際、X方向水準器30とY方向水準器40は、柔軟性チューブAの内に靴底10と対比されるカラーを持つカラー液状物Bを注入して、ゴルファーが肉眼でX方向水準器30とY方向水準器40をより一層容易に観測できるようにすることができることを明らかにする。
【0054】
併せて、図21に示すように、X方向水準器30とY方向水準器40の断面は内側に凹形態、凸形態、傾斜した形態など、多様な形態で形成されたことを使用することができ、平面形態も多様な形態で形成可能である。
【0055】
また、Y方向水準器40は必要によって足の内側と外側に対応する部分の全てに設置するか、内側と外側のうち、どれか一側に選択的に設置することができる。
【実施例2】
【0056】
第2実施形態:X方向水準器とY方向水準器が靴底に脱付着するように形成された履物
図13には、靴底10の縁の側面壁にX方向水準器30とY方向水準器40が各々設置される状態が図示されている。
【0057】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、第1実施形態での説明のように、多様な水準器を設置することができる。
【0058】
X方向水準器30とY方向水準器40を靴底に脱付着する方法は、簡単な構造のボルトやピース、ベルクロテープ、ボタン、紐などを適用して設置することができる。
【0059】
または、X方向水準器30とY方向水準器40の一側にボルト体を一体形成して、別途の連結部材無しで固定するようにすることができる。
【0060】
ところが、このように靴底10の縁の側壁面にX方向水準器30とY方向水準器40を設置する場合、ワーキングやランニング中にX方向水準器30とY方向水準器40が地面と衝突するか、障害物とぶつけられて破損される可能性をすっかり排除することはできない。
【0061】
このような危険性を多少解消するために、図14には靴底10の縁の上面にX方向水準器30とY方向水準器40が各々設置されている状態が図示されている。
【0062】
この際、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に脱付着する方法は、前述したように、ボルト、ピース、ボタン、ベルクロテープ、紐、X方向水準器30とY方向水準器40と一体化されたボルト体など、多様な構成要素を利用することができる。
【0063】
このように、X方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に脱付着するように構成することにより、一般の履物にX方向水準器30とY方向水準器40を自由に付着して使用することができる。
【0064】
また、履物のうちの一部はそのデザインの流麗さによって一般の生活で着用することもあるが、このように脱付着可能に構成することで、ゴルフなどをする時はX方向水準器30とY方向水準器40を靴底10に付着し、一般の生活活動中にはX方向水準器30とY方向水準器40を脱着して歩行できるようになる。
【実施例3】
【0065】
第3実施形態:X方向水準器とY方向水準器の傾斜が調節できるようにした履物
合成樹脂で製作される靴底10が使用上の変形及び温度変化による変形が発生する場合、X方向水準器30とY方向水準器40の気泡Cが真ん中に位置できない場合が発生する。
【0066】
このような問題点を解消するために、図15及び図16は、X方向水準器30とY方向水準器40の傾斜度が調節できるようにした履物の断面例が図示されている。
【0067】
X方向水準器30とY方向水準器40の構成は、第1実施形態で説明したように、多様な水準器を設置することができる。
【0068】
図面から見ると、X方向水準器30とY方向水準器40は両側にボルト体が設置されており、靴底10にボルト体が挿入されるボルト孔が形成されていることを見ることができる。
【0069】
このような構成は、一側または他側ボルトの締めによってX方向水準器30とY方向水準器40の一側または他側が上昇または下降するようになったものである。
【0070】
即ち、使用者が履物を平らな底に降りて置いた後、気泡CがX方向水準器30とY方向水準器40の真ん中に位置しない場合、一側または他側のボルト体を調節することによって、気泡Cの位置を真ん中に位置するようにするものである。
【0071】
また、図17及び図18に示すように、X方向水準器30またはY方向水準器40の一側を巻いてリング形態で構成し、内側にボルト体が移動可能にホールを形成してボルト体の移動に従って勾配が調節できるようにした勾配調節手段11の例が図示されている。
【0072】
このように、勾配調節手段11を用いてX方向水準器30とY方向水準器40の勾配を調節するようにする構成は、図示されたボルト体の他に公知の多様な高さ調節装置を用いて適用することができる。
【0073】
併せて、第2実施形態で説明したように、脱付着のためのボルト体などを勾配調節のための手段に適用して実施することもできる。
【実施例4】
【0074】
第4実施形態:補助靴底にX方向水準器とY方向水準器が設置された履物
図22は、靴底10の縁に設置される補助靴底10aを用意し、該補助靴底10aには第1実施形態で説明した方法によりX方向水準器30とY方向水準器40を一体に設置したことを表した。
【0075】
この際、補助靴底10aと靴底10との結合は、ボンディング、ボルティング、返し縫など、多様な方法を使用すればよい。
【0076】
このような実施形態は、補助靴底10aにX方向水準器30とY方向水準器40を埋込設置して補助靴底10aと靴底10とを固定させることによって、設置がより簡便になる。
【0077】
上記のように構成された本発明の水準器が備えられた履物は、上記のようにゴルフ靴のみに適用できるのではない。
【0078】
図示してはいないが、建築や土木エンジニアの履物に設置すれば、検測を必要とする環境で履物を用いて多様な検測作業をすることができる。
【0079】
したがって、別途の水準器を準備しなくてもよいので、エンジニアの携帯装備が減る長所が得られる。
【0080】
また、山登りをする時、該当位置の高低、傾斜度などを把握することができる。
【0081】
また、O脚やがに股、足首が曲がったまま歩行する人などが歩行時に着用すれば、水準器を見ながら歩行姿勢を矯正することができる。
【0082】
併せて、モデルのワーキング靴に適用して設置すれば、モデルの歩行練習を助けるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0083】
以上のように構成されたX方向水準器とY方向水準器が備えられた履物は、地面の前後左右の傾斜度の把握を必要とする活動に適用可能である。
【0084】
併せて、足のうらの動きを統制しなければならない運動時に着用することによって、姿勢矯正に活用することもできる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、地面の高低または傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物であって、
前記靴底10または甲皮20の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器30が設置されており、靴底10または甲皮20の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器40が設置されていることを特徴とする水準器が備えられた履物。
【請求項2】
前記X方向水準器30とY方向水準器40は、靴底10または甲皮20と一体形成されたことを特徴とする請求項1に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項3】
前記X方向水準器30とY方向水準器40は、靴底10または甲皮20と脱着可能に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項4】
下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、フィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物であって、
前記靴底10の周りの全体または先端縁と側面縁とを含む一側に補助靴底10aが設置されており、
前記補助靴底10aの先端縁と側面縁にその上面が表出されるように各々X方向水準器30とY方向水準器40が設置されており、前記X方向水準器30とY方向水準器40は、補助靴底10aと一体形成されたことを特徴とする水準器が備えられた履物。
【請求項5】
前記X方向水準器30とY方向水準器40のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節を可能にする勾配調節手段11が備えられていることを特徴とする請求項1または4に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項6】
前記履物はゴルフ靴であることを特徴とする請求項1または4に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項1】
下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、地面の高低または傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物であって、
前記靴底10または甲皮20の先端縁にその上面が表出されるようにX方向水準器30が設置されており、靴底10または甲皮20の側面縁にその上面が表出されるようにY方向水準器40が設置されていることを特徴とする水準器が備えられた履物。
【請求項2】
前記X方向水準器30とY方向水準器40は、靴底10または甲皮20と一体形成されたことを特徴とする請求項1に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項3】
前記X方向水準器30とY方向水準器40は、靴底10または甲皮20と脱着可能に設置されていることを特徴とする請求項1に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項4】
下部の靴底10と上部の甲皮20とから構成され、フィールドまたはグリーンの高低及び傾斜度が確認できるように水準器を備えた履物であって、
前記靴底10の周りの全体または先端縁と側面縁とを含む一側に補助靴底10aが設置されており、
前記補助靴底10aの先端縁と側面縁にその上面が表出されるように各々X方向水準器30とY方向水準器40が設置されており、前記X方向水準器30とY方向水準器40は、補助靴底10aと一体形成されたことを特徴とする水準器が備えられた履物。
【請求項5】
前記X方向水準器30とY方向水準器40のうち、どれか1つまたは全てに、勾配の調節を可能にする勾配調節手段11が備えられていることを特徴とする請求項1または4に記載の水準器が備えられた履物。
【請求項6】
前記履物はゴルフ靴であることを特徴とする請求項1または4に記載の水準器が備えられた履物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【公表番号】特表2010−514491(P2010−514491A)
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−543935(P2009−543935)
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006812
【国際公開番号】WO2008/078951
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(509180315)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月6日(2010.5.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月26日(2007.12.26)
【国際出願番号】PCT/KR2007/006812
【国際公開番号】WO2008/078951
【国際公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【出願人】(509180315)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]