説明

水系樹脂の架橋方法

【課題】水酸基を有する水系樹脂に架橋剤を混合した状態で安定に保存することができ、さらに架橋温度を任意に設定することができる水系樹脂の架橋方法を提供すること。
【解決手段】チタンアルコキシドと、オキシカルボン酸と、脂肪族アミンおよびグリコールから選ばれる1以上の成分を接触、混合する事により、水系チタン組成物の共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、50℃以内の温度差において、不溶化率を50%以上増加させることができる架橋方法を見出した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水系チタン組成物による水系樹脂の架橋方法に関するものであり、特に低温では水系樹脂の架橋を抑え、より高温で架橋させる方法に関するものである。これを使用し、水系樹脂の架橋剤として塗料、インキ、接着剤、バリヤーコート剤などに利用できる。
【背景技術】
【0002】
チタンアルコキシドは、架橋剤として分子中に水酸基、カルボキシル基などを有する化合物と反応するため、接着改良剤、塗料の架橋剤、塗料の耐熱向上剤などに利用されている。さらにゾルゲル法により酸化チタンの薄膜製造や、エステル化の触媒として工業的に幅広く使用されている。しかし、チタンアルコキシドは非常に高い加水分解性を有しているため、空気中の水分によっても作業中や保存中に不溶物を生じやすい。また、チタンアルコキシドを使用する際には有機溶媒を多量に使用する必要があり、環境負荷が極めて高くなる。このため、環境負荷が低く耐加水分解性を有するチタン成分として、水溶性または水系のチタン組成物が検討されてきた。現在市販されている水溶性または水系のチタン化合物の技術はチタンアルコキシドにキレート化剤を反応させる方法がとられており、ヒドロキシカルボン酸である乳酸とチタンアルコキシドとを反応させたチタンラクテート、アルカノールアミンであるトリエタノールアミンとチタンアルコキシドを反応させたチタントリエタノールアミネート、ジカルボン酸であるシュウ酸とチタンアルコキシドとを反応させたシュウ酸チタンなどがある。これについては、たとえば、(特許文献1)や、(非特許文献1)に記載されている。しかし、これらのうちヒドロキシカルボン酸である乳酸とチタンアルコキシドとを反応させたチタンラクテートは保存中に白色沈殿を生じやすい。またアルカノールアミンであるトリエタノールアミンとチタンアルコキシドを反応させたチタントリエタノールアミネートも初期は水溶液を形成するが、水と1対1で混合し40℃で保存すると、一ヶ月後には濁りを生じて流動性がなくなり、茶色のゲル状態となる。(特許文献2)には脂肪族アミンを使用してチタン含有水溶液の製造方法が記載されているが、水溶液を作るのに長時間を要し、少量の水の添加では配合物が白色固体となり、均一で透明な液体を得る事ができない。さらに、水酸基を有する水系樹脂にチタンラクテートを混合した場合には、混合直後室温下では液状であるものの、40℃で保管あるいは室温下で長期保存すると、ゲル状態となり、作業性が非常に悪い。また、同様にチタントリエタノールアミネートを混合した場合、即座にゲル状態となる問題があった。
【0003】
【特許文献1】特開昭53−98393
【特許文献2】特開2001−322815
【非特許文献1】杉山岩吉、「含有金属有機化合物とその利用」、M.R.機能性物質シリーズNo.5、日本、シーエムアイ株式会社、昭和58年3月18日、p.73−74
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、水系チタン組成物の共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、50℃以内の温度差において、実施例1で定義した不溶化率を50%以上増加させることを特徴とする水酸基を有する水系樹脂の架橋方法を提供することを目的とする。従来の水系チタン化合物を用いた架橋方法では、低温でも架橋反応が起きてしまうため、水系樹脂に架橋剤を混合した状態で安定に保存することができず、さらに、架橋温度を任意に設定することができない問題があった。本発明は、水酸基を有する水系樹脂に架橋剤を混合した状態で安定に保存することができ、さらに架橋温度を任意に設定することができる水系樹脂の架橋方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者等は、水酸基を有する水系樹脂に水系チタン組成物を混合した状態で長期にわたり安定に保存することができる方法を鋭意検討してきた。その結果、チタンアルコキシドと、オキシカルボン酸と、脂肪族アミンおよびグリコールから選ばれる1以上の成分を接触、混合する事により、水系チタン組成物の共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、50℃以内の温度差において、不溶化率を50%以上増加させることができる架橋方法を見出すに至った。
【0006】
すなわち、本発明は、チタンアルコキシド(A)と、オキシカルボン酸(B)と、脂肪族アミン(C)と、一般式(I)
【化1】

(式中、R、R、R、Rはそれぞれ水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかである)で表されるグリコール(D)から選ばれる1以上の成分を接触してなり、チタンアルコキシドに対しオキシカルボン酸のモル比が0.1以上である組成物の共存下で、水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、80℃以下における当該樹脂の不溶化率が40%以下であり、50℃以内の温度差において、不溶化率を50%以上増加させることを特徴とする水系樹脂の架橋方法である。
【0007】
さらに本発明は、オキシカルボン酸(B)を水系樹脂に配合させた後に請求項1の架橋剤を添加することを特徴とする水系樹脂の架橋方法である。
【0008】
さらに本発明は、チタンアルコキシド(A)とオキシカルボン酸(B)を必須成分とし、更にオキシカルボン酸(B)、脂肪族アミン(C)と、一般式(I)
【化2】

(式中、R、R、R、Rはそれぞれ水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかである)で表されるグリコール(D)から選ばれる1以上の成分を接触してなり、チタンアルコキシドに対しオキシカルボン酸のモル比が0.1以上である組成物が水溶液である請求項1および2の水系樹脂の架橋方法である。
【0009】
さらに本発明は、水系樹脂がポリビニルアルコール、またはビニルアルコール単位を含む樹脂である請求項1、2および請求項3に記載の水系樹脂の架橋方法である。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、水系チタン組成物の共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、80℃以下における当該樹脂の不溶化率が40%以下であり、50℃以内の温度差において、不溶化率を50%以上増加させることを特徴とする水酸基を有する水系樹脂の架橋方法を提供するものである。この水系チタン組成物共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋方法は、従来の水系チタン化合物を用いた架橋方法と比べ、80℃以下における架橋反応を抑えることが出来るため、水酸基を有する水系樹脂に架橋剤を混合した状態で安定に保存することができ、さらには、チタンアルコキシド(A)と、オキシカルボン酸(B)と、脂肪族アミン(C)と、グリコール(D)の組み合わせを選べば、水酸基を有する水系樹脂の架橋温度を任意に設定することができる。しかも、50℃以内の温度差において急激に水系樹脂の架橋を引き起こすことができ、まさに温度をトリガーとした架橋反応を引き起こすことができる。従って、2種類の反応を同一系内で温度を変えることにより段階的に発現させることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下に本発明についてさらに詳細に説明する。本発明の水系チタン組成物は下記に示すチタンアルコキシド(A)とオキシカルボン酸(B)を必須成分とし、更にオキシカルボン酸(B)、脂肪族アミン(C)とグリコール(D)から選ばれる1以上の成分からなる。
【0012】
チタンアルコキシド(A)は下記一般式(II)で表される。
【化3】

【0013】
、R、R、Rはそれぞれアルキル基を表し、同一でも異なっていても良い。好ましいアルキル基の炭素数は1〜8の整数であり、nは1〜10の整数である。さらに具体的には、例えばテトライソプロピルチタネート、テトラn−プロピルチタネート、テトラn−ブチルチタネート、テトラt−ブチルチタネート、テトライソブチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトライソオクチルチタネート、混合アルキルチタネートであるジイソプロピルジイソオクチルチタネート、イソプロピルトリイソオクチルチタネート、テトラアルキルチタネート単量体を縮合したテトラn−ブチルチタネート2量体、テトラn−ブチルチタネート4量体などである。無論ここに例示したものに限らないが、これらのチタンアルコキシドを単独または2種類以上混合して用いる事ができる。
【0014】
オキシカルボン酸(B)は、分子内に水酸基とカルボキシル基を有する有機化合物であり、乳酸、クエン酸、グリコール酸、リンゴ酸、酒石酸、グリセリン酸、オキシプロピオン酸、オキシ酪酸、オキシイソ酪酸、マンデル酸、トロバ酸、グルコン酸などがあげられる。無論ここに例示したものに限らないが、これらのオキシカルボン酸を単独または2種類以上混合して用いる事ができる。この中で特にクエン酸、リンゴ酸、酒石酸がより好ましい結果を提供する。
【0015】
オキシカルボン酸の添加量はチタンアルコキシド1モルに対しに対して、0.1モル以上が必要である。オキシカルボン酸の添加は水系チタン組成物を水系樹脂に混合させた際に、混合液を安定化させ、急激な反応を押さえて安定した作業性を与える。またオキシカルボン酸の添加量を多くすると、水系チタン組成物中のチタン含有量が低下するため、より好ましくは20モル以下の比率で添加する。
【0016】
脂肪族アミン(C)としては、次のようなものがあげられる。例えば、アルキルアミンではメチルアミン、エチルアミン、n−プロピルアミン、イソプロピルアミン、n−ブチルアミン、イソブチルアミン、sec−ブチルアミン,t−ブチルアミン、n−アミルアミン、sec−アミルアミン、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジn−プロピルアミン、ジイソプロピルアミン、ジn−ブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリn−プロピルアミン、トリn−ブチルアミン、3−(ジエチルアミノ)プロピルアミン、3−(ジn−ブチルアミノ)プロピルアミンなどがあり、脂肪族環状アミンではピペリジン、ピロリジンなどがあり、アルコキシアルキルアミンとしては、3−メトキシプロピルアミン、3−エトキシプロピルアミンなどがあり、ヒドロキシアルキルアミンではN,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジn−ブチルエタノールアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなどがあり、第四級アンモニウム水酸化物としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラn−ブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、2−ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムヒドロキシドなどがある。無論ここに例示したものに限らないが、これら脂肪族アミンを単独または2種類以上混合して用いる事ができる。
【0017】
脂肪族アミンの添加量はチタンアルコキシド1モルに対しに対して、0.3モル以上が必要であるが、脂肪族アミンの添加量を多くすると、水系チタン組成物中のチタン含有量が低下するため、より好ましくは4モル以下の比率で添加する。
【0018】
グリコール(D)としては、次のようなものがあげられる。たとえば、1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、2,3−ブタンジオール、2,3−ペンタンジオール、グリセリンなどがある。無論ここに例示したものに限らないが、これらグリコールを単独または2種類以上混合して用いる事ができる。
【0019】
グリコールの添加量は、チタンアルコキシド1モルに対し1.0モル以上である。1.0モル以上であれば特に限定はないが、添加量を多くすると、水系チタン組成物中のチタン含有量が低下するため、より好ましくは6.0モル以下の比率で添加する。
【0020】
チタンアルコキシド、脂肪族アミン、グリコールの混合順序については特に限定はない。例えば、チタンアルコキシドに脂肪族アミンを加え、次にグリコールを加える方法、チタンアルコキシドにグリコールを加え、次に脂肪族アミンを加える方法などがある。これらの方法で製造した組成物に水を添加すれば、チタンを含んだ水溶液を作る事が出来る。
【0021】
オキシカルボン酸の混合順序については特に限定はない。例えば、オキシカルボン酸を直接水系チタン組成物に添加する方法、オキシカルボン酸をあらかじめ他の水溶液に添加しておき、これと水系チタン組成物を混合する方法などがある。
【0022】
以下に本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これに限定されるものではない。
【0023】
架橋剤Aの調製
100mlの四つ口フラスコにテトライソプロピルチタネートを28.4g(0.1モル)仕込み、攪拌しながらトリエタノールアミン 29.8g(0.2モル)を30分かけて加えた。添加終了後、85℃にて30分間還流し、冷却した。さらに水を加え、チタン含有量を1.5%としたものを架橋剤Aとした。
【0024】
架橋剤Bの調製
トリエタノールアミンを乳酸18.0g(0.2モル)に代えた以外は架橋剤Bと同様な操作を行った。この溶液を架橋剤Bとした。
【0025】
架橋剤Cの調製
200mlの四つ口フラスコにテトライソプロピルチタネートを28.4g(0.1モル)を仕込み、1,2−プロパンジオール30.4g(0.4モル)、25%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液を36.4g(テトラエチルアンモニウムヒドロキシドとして0.1モル)、を加えて透明な液体を得た。さらに水を加え、チタン含有量を1.5%としたものを架橋剤Cとした。
【実施例1】
【0026】
以下の方法でポリビニルアルコールの水溶液を調製し、水系チタン組成物による架橋性能を調べるために不溶化率を測定した。
不溶化率は高いほど架橋度が高いことを示している。
(1)ポリビニルアルコール水溶液の調整
ポリビニルアルコールとして「ゴーセノール」N−300(日本合成化学工業(株)社製)を用い、水を加え5%水溶液とした。
(2)製膜方法
5%ポリビニルアルコール水溶液100gに対しリンゴ酸0.7gを混合した後、架橋剤A5.5gを添加して混合した。これをポリプロピレンのカップに約5g秤取り、40℃で16時間乾燥し、均一な膜を得た。
(3)架橋方法
製膜した膜をそれぞれ40℃から200℃まで加熱を行った。加熱時間は30分とした。
(4)不溶化率の定義及びその測定方法
100mlのビーカーに架橋した膜と約50mlの水を入れ、1時間煮沸し、室温において濾紙を使用し不溶分を濾過した。その後、105℃にて2時間乾燥し、濾紙と不溶分の質量を測定し、以下の計算により算出した数値を不溶化率とした。
不溶化率(%)=[(c−b)/a]×100
ここで、a=試験前の膜の質量(g)
b=濾紙の質量(g)
c=濾紙+不溶分の質量(g)
【0027】
不溶化率を測定した結果、120℃までは不溶化率が17%であったが、160℃では不溶化率が82%となり、温度差40℃で不溶化率を65%増加した。
【比較例1】
【0028】
5%ポリビニルアルコール水溶液100gに対しリンゴ酸を混合していない以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0029】
不溶化率を測定した結果、40℃で不溶化率が67%と低温で架橋しており、かつ200℃でも不溶化率が91%と不溶化率を24%程度しか増加していない。
【実施例2】
【0030】
架橋剤Aを架橋剤Bに代えた以外は実施例1と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【実施例3】
【0031】
リンゴ酸をクエン酸1.0gに代えた以外は実施例2と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【実施例4】
【0032】
架橋剤Bを架橋剤Cに代えた以外は実施例3と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【実施例5】
【0033】
クエン酸を酒石酸0.8gに代えた以外は実施例4と同様の操作を行った。評価結果を表1に示す。
【0034】
【表1】

【実施例6】
【0035】
5%ポリビニルアルコール水溶液100gに、あらかじめリンゴ酸0.7gと架橋剤A5.5gとを混合したものを添加した。これ以外の操作については実施例1と同様の操作を行った。実施例1と比較して配合の順序が異なるものの、実施例1と同様に120℃までは不溶化率が21%であったが、160℃では不溶化率が80%となり、温度差40℃で不溶化率を59%増加した。
【0036】
本発明の水系チタン組成物の共存下で水酸基を有する水系樹脂の架橋方法は、優れた長期安定性、作業性を有し、さらに架橋温度を任意に設定することができる水系樹脂の架橋方法として有用である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
チタンアルコキシド(A)とオキシカルボン酸(B)を必須成分とし、更にオキシカルボン酸(B)、脂肪族アミン(C)と、一般式(I)
【化1】

(式中、R、R、R、Rはそれぞれ水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかである)で表されるグリコール(D)から選ばれる1以上の成分を接触してなり、チタンアルコキシドに対しオキシカルボン酸のモル比が0.1以上である組成物の共存下で、水酸基を有する水系樹脂の架橋反応が80℃〜200℃で始まり、80℃以下における当該樹脂の不溶化率が40%以下であり、50℃以内の温度差において、不溶化率を50%以上増加させることを特徴とする水系樹脂の架橋方法。
【請求項2】
オキシカルボン酸(B)を水系樹脂に配合させた後に請求項1の架橋剤を添加することを特徴とする水系樹脂の架橋方法。
【請求項3】
チタンアルコキシド(A)とオキシカルボン酸(B)を必須成分とし、更にオキシカルボン酸(B)、脂肪族アミン(C)と、一般式(I)
【化2】

(式中、R、R、R、Rはそれぞれ水素、アルキル基、ヒドロキシアルキル基のいずれかである)で表されるグリコール(D)から選ばれる1以上の成分を接触してなり、チタンアルコキシドに対しオキシカルボン酸のモル比が0.1以上である組成物が水溶液である請求項1および2の水系樹脂の架橋方法。
【請求項4】
水系樹脂がポリビニルアルコール、またはビニルアルコール単位を含む樹脂である請求項1、2および請求項3に記載の水系樹脂の架橋方法。