説明

河川伏流水による水力発電構造

【課題】ダム建設には、経済的負担と自然破壊、火力発電には、火力資源の輸入問題、地下熱発電では、自然破壊と経済的負担、原子力では、限りない危険が伴う。これらの課題を解決するために、河川伏流水を導管に取り込み、河川の勾配を利用した水力の構造。
【解決手段】河川地下の伏流水を取り込む導管と水圧機能を持つ導管をボルト3で組み合わせ、河川の勾配によって水圧を高め、発電等の動力を発生させる構造であり、蜂の巣状の孔4の仕組みで、河川の洪水等に影響なく、河川床伏流水を自然に取り込む導管の構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的な発電等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、発電方式は、ダム方式、火力式、原子力、地下熱発電、太陽光、風力、波力、バイオ等、あらゆる資源の活用と仕組みにより、研究開発が進められてきたが、現在、世界的にも限界的な課題となっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来、発電の仕組みには、多くの克服すべき課題があり、いずれも限界の領域にある。
ダム建設には、経済的負担と自然破壊、火力発電には、火力資源の輸入問題、地下熱発電では、自然破壊と経済的負担、原子力では、限りない危険が伴う。また、風力では、景観や風量の課題が残され、太陽光発電は発展途上にある。
従って、クリーンな分野の開発が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
これらの課題を解決するために、河川伏流水を導管[図1]に取り込み、河川の勾配を利用した水力の構造を考案したものである。
本来、河川[図3]は中央に本流部(1)と、そのサイドに洪水に備えた遊休河川敷地(2)と大洪水に備えた築堤(3)の構造になっているのが一般的である。
このサイドの遊休地下には大量の伏流水が流れている。この伏流水を取り込む導管[図1]と、水圧を高める水圧導管[図2]をその地形に応じて、直結・延長し、一体化した鉄鋳の導管[図1][図2]を埋設した構造である。
【発明の効果】
【0005】
この構造を設置する河川は、行政の管理下にあって、土地の利用は容易である。河川床の深層地下には、障害物が想定されず、工法上安価であり、構造物の埋設完了時には原状に復帰され環境的な問題はない。水圧導管[図2]の終末には、小規模な発電のみの設備建造物が必要であるが、景観、環境を損なうまでには至らない。
【0006】
更に、導管[図1][図2]埋設間の本流水量に変化は生じるものの、導管終末では定水量に戻る。この仕組みから、その河川に継続的多段に、多数の設置ができる。
また、工法が地下深層に埋設する構造から、半永久的な維持が可能となる。
【0007】
本発明は、伏流水取り込み導管[図1]に自然に流れ込む作用をさせるために、蜂の巣状の孔(4)の総円面積は導管[図1]円面積の5倍程度が必要である。
この導管[図1]と水圧機能を持つ導管[図2]を、ボルト孔(2)にボルト(3)で直結一体化させ、河川敷地下の深層に埋設する。
この構造から、河川流域の勾配が2%の地形では、伏流水取り込み導管[図1]と水圧導管[図2]の総延長が1kmの終末では、高さ20mの水圧に等しい。
その水力比は、地形の勾配と導管[図1][図2]の延長距離に比例する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】 伏流水を取り込む導管斜視図
【図2】 水圧導管斜視図
【図3】 河川敷地断面図
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態を説明する。
本発明は、河川伏流水を取り込む導管[図1]と水圧を高める水圧導管[図2]を繋ぎ一体化した構造物を河川敷地の深層に埋設して、水力を発生させる仕組みである。その仕組みは、導管[図1]蜂の巣状の孔(4)を10mmとし、その周囲を30mm範囲の砂利で包み、小石等の流入を防止する工法であり、導管[図1]と水圧導管[図2]を直結し、河川地形の勾配に応じて、河川地下深層に埋設して、河川の勾配による水圧で水力を発生させる構造である。
【符号の説明】
【0010】
1 連結つば
2 連結ボルト孔
3 ボルト
4 伏流水流孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
河川地下の伏流水を取り込む導管[図1]と水圧機能を持つ導管[図2]をボルト(3)で組み合わせ、河川の勾配によって水圧を高め、発電等の動力を発生させる構造
【請求項2】
蜂の巣状の孔(4)の仕組みで、河川の洪水等に影響なく、河川床伏流水を自然に取り込む導管[図1]の構造

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−2269(P2013−2269A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−150420(P2011−150420)
【出願日】平成23年6月20日(2011.6.20)
【出願人】(591085204)