説明

治具昇降装置

【課題】オペレータの手作業で治具を昇降するに際して、治具を緩やかに昇降する。
【解決手段】治具昇降装置10では、オペレータによって操作レバー52が回転操作されると、それに伴って回転体50がカムフォロア54と共に上下軸を中心として回転する。このとき、カムフォロア54が回転開始位置から回転終了位置に至るまでの間にカム57によって下降するように案内されるのに伴って、回転体50も下降する。また、治具30は、この回転体50に連動して下降し、ワーク支持台25に支持されたワークの上方に離間していた位置から該ワークに接触して下方向へ押圧する位置に至る。このように、回転体50の回転運動が治具30の上下運動に変換されるため、治具30を直に上下動させる場合に比べて緩やかに上下動させることができる。また、治具30がワークに接触したあと下方向へ押圧するときの押圧力も大きくすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、治具昇降装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、自動車に搭載される自動変速機が知られている。例えば、特許文献1には、トルクコンバータと複数のプラネタリギヤを有する多段変速機構とを備えた自動変速機が開示されている。この自動変速機には、ケースの後端側に第4ブレーキB4が配設され、更にそれよりも後端側に第4ブレーキB4を作動させる油圧アクチュエータが配設されている。油圧アクチュエータは、リターンスプリングを備えたダブルピストンタイプとして構成されている。また、リターンスプリングは、圧縮した状態を保持するようにスナップリングにより止められている。なお、リターンスプリングは、図14に示すように、複数のコイルスプリングを円周に沿って配置し、それらの頭部を内周側に段差を有するドーナツ状のリテーナで覆ったものである。
【特許文献1】特開2002−161951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、このような自動変速機を組み立てる場合には、サーボモータによって治具を上方位置から下方位置に移動させることによりリターンスプリングを押圧しつつリテーナの内周側をスナップリングで止める方法が考えられる。一方、サーボモータを使用せずオペレータの手作業によって自動変速機の組立を行いたいという要望がある。
【0004】
しかしながら、オペレータの手作業で組立を行う場合には、治具がリターンスプリングを傷つけないように配慮する必要があり、また、リターンスプリングは弾性定数が大きいため人力で押圧しても容易に圧縮しないという問題がある。なお、オペレータの手作業で組立を行いたいという要望は、自動変速機のみならず他の装置や機械、器具などにおいても同様に存在する。また、組立のみならず、検査工具を用いて検査を行う場合などにおいても、この種の要望は存在する。
【0005】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、オペレータの手作業で治具を昇降するに際して、治具を緩やかに昇降することができる治具昇降装置を提供することを目的の一つとする。また、治具が大きな押圧力をワークに付与することのできる治具昇降装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、上述した目的の少なくとも一つを達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の治具昇降装置は、
架台と、
前記架台の下方に設けられワークを支持するワーク支持台と、
前記ワーク支持台に対して上下動可能なように前記架台に取り付けられ、上向きの力が付与されて支持される治具と、
前記治具と連動して上下動可能であり該治具と一体又は独立して上下軸を中心として回転可能な回転体と、
前記回転体と一体化されオペレータによって操作される操作レバーと、
前記回転体と一体化されたカムフォロアと、
前記架台に固定され、前記カムフォロアが回転開始位置から前記上下軸を中心として回転して回転終了位置に至るまでの間で該カムフォロアが下降するように該カムフォロアを案内するカムと、
を備え、
前記操作レバーが回転操作されると、前記回転体が前記カムフォロアと共に前記上下軸を中心として回転し、前記カムフォロアが前記回転開始位置から前記回転終了位置に至るまでの間に前記カムによって下降するように案内されるのに伴って前記回転体が下降し、該回転体に連動して前記治具も下降して前記ワーク支持台に支持されたワークの上方に離間していた位置から該ワークに接触して下方向へ押圧する位置に至るものである。
【0008】
この治具昇降装置では、オペレータによって操作レバーが回転操作されると、それに伴って回転体がカムフォロアと共に上下軸を中心として回転する。このとき、カムフォロアが回転開始位置から回転終了位置に至るまでの間にカムによって下降するように案内されるのに伴って、回転体も下降する。また、治具は、この回転体に連動して下降し、ワーク支持台に支持されたワークの上方に離間していた位置から該ワークに接触して下方向へ押圧する位置に至る。このように、回転体の回転運動が治具の上下運動に変換されるため、治具を直に上下動させる場合に比べて緩やかに上下動させることができる。また、治具がワークに接触したあと下方向へ押圧するときの押圧力も大きくすることができる。
【0009】
本発明の治具昇降装置において、前記回転体は、所定の上方位置から直線的に下降して、前記治具が前記ワークの上方に離間すると共に前記カムフォロアが前記回転開始位置又はその近傍に位置する所定の下方位置に至るように移動可能であり、前記架台は、前記回転体が前記上方位置から前記下方位置まで直線的に移動したときに前記治具、前記回転体、前記レバー及び前記カムフォロアのいずれかと前記下方位置にて接触して前記回転体の下降を停止させるストッパを有していてもよい。こうすれば、治具がワークと衝突する手前までは直線的に治具を下降させることができるため、この間も回転体の回転運動を治具の上下運動に変換して治具を下降させる場合に比べて、作業時間が短くなる。なお、治具、回転体、操作レバー及びカムフォロアを含む移動体は、自重を僅かに上回る大きさの上向きの力により支持されるようにし、非作業時には移動体はその上向きの力により所定の上方位置に位置決めされるようにしてもよい。
【0010】
本発明の治具昇降装置において、前記カムは、前記カムフォロアが前記回転開始位置から回転するのに伴って単位回転角度あたりの下降距離が徐々に小さくなる傾向を持つように該カムフォロアを案内するようにしてもよい。こうすれば、オペレータは軽く操作レバーを回転させることで治具によりワークを大きな押圧力で押圧することができる。
【0011】
本発明の治具昇降装置において、前記カムは、前記カムフォロアが前記回転終了位置に至る直前の区間で前記カムフォロアが上昇する傾向を持つように該カムフォロアを案内するようにしてもよい。こうすれば、カムフォロアが回転終了位置に至ったあと回転開始位置に向かって戻ってしまうことを防止することができる。
【0012】
本発明の治具昇降装置において、前記カムフォロアは、前記回転開始位置から前記回転終了位置に至るまでの回転角が前記上下軸を中心として180°未満に設定されていてもよい。こうすれば、オペレータが操作レバーを回転させる角度も180°未満となるため、1回転させる場合などに比べて片手で簡単に操作することができる。
【0013】
本発明の治具昇降装置において、前記カムフォロアは、前記回転体に直交し該回転体が中心に位置する水平アームの両端に設けられ、前記カムは、各カムフォロアごとに設けられているようにしてもよい。こうすれば、治具を傾かせることなく安定した姿勢で下降させることができる。なお、回転体から上下軸を中心に放射状にアームを設けて各アームの先端にカムフォロアを設けることも考えられるが、その場合には水平アームの両端にカムフォロアを設ける場合に比べて、構造が複雑になるしカムフォロアの回転角が狭まり設計の自由度が制限される。但し、本発明は、そのように放射状にアームを設けることを排除するものではない。
【0014】
本発明の治具昇降装置において、前記ワークは、前記治具に押されると上向きの力を該治具に付与する弾性部材を有するものとしてもよい。このようなワークは、オペレータが単に上から下へワークを押したとしても十分な押圧力をワークに付与することは難しいため、本発明の治具昇降装置を適用する意義が高い。
【0015】
本発明の治具昇降装置において、前記治具は、前記ワークに設けられた上下方向の挿通穴に遊びをもって挿入されると共に該挿通穴と同軸となるように前記ワーク支持台に設けられた上下方向の芯出し穴に略内接して挿入される芯出し部材を有するようにしてもよい。芯出しを行うにあたり、ワークの挿通穴を芯出し穴として用いることもできるが、その場合にはワークの挿通穴の内壁を傷つけるおそれがあるため、ワークの挿通穴の内壁に接触させずにワーク支持台に設けられた芯出し穴を用いることが好ましい。
【0016】
本発明の治具昇降装置において、前記治具は、前記ワークに対して部品を組み付ける組付工具を有するようにしてもよい。こうすれば、本発明の治具昇降装置を各種の機械、器具、装置などの組立に利用することができる。たとえば、本発明の治具昇降装置において、治具は、カムフォロアが回転開始位置から回転終了位置に至るまでの間に、リターンスプリングを下向きに押圧すると共に該リターンスプリングを止める軸用スナップリングを軸体に沿って押し下げることにより該軸体の外壁に設けられた周溝に嵌め込むようにしてもよい。あるいは、軸用スナップリングの代わりに穴用スナップリング(穴の内壁に設けられた周溝に嵌め込むタイプ)を用いてもよい。
【0017】
本発明の治具昇降装置において、前記ワークに組み付けられた部品の検査を行う検査工具を有するようにしてもよい。こうすれば、本発明の治具昇降装置を各種の機械、器具、装置などに組み付けられた部品の検査に利用することができる。たとえば、本発明の治具昇降装置において、治具は、軸体の外壁に設けられた周溝に嵌め込んだスナップリングによりリターンスプリングを圧縮した状態で止めたものを検査対象とし、該治具に備えられた検査子を用いて該軸用スナップリングが周溝に正しく収まったか否かの検査を行うようにしてもよい。あるいは、軸用スナップリングの代わりに穴用スナップリングを用いてもよい。なお、治具は、リターンスプリングの組付を行ったあと引き続きリターンスプリングを止めているスナップリングの検査を行うようにしてもよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
【実施例】
【0019】
図1は本実施例の治具昇降装置10の正面図、図2は治具30の拡大断面図、図3は治具昇降装置10の平面図、図4は治具昇降装置10の側面図、図5は治具昇降装置10のテーブル13の平面図、図6はカム57の斜視図、図7はカム57の展開図である。
【0020】
本実施例の治具昇降装置10は、治具昇降装置10の各部を支持する架台12と、この架台12の下方に設けられたワーク支持台25と、このワーク支持台25に対して上下動可能な治具30と、この治具30と連動して上下動可能であり操作レバー52及びカムフォロア54と一体化された回転体50と、架台12に固定されカムフォロア54を案内するカム57とを備えている。
【0021】
架台12は、四本の脚23に支えられたテーブル13と、このテーブル13の上面後方の左右両側に立設された2本の支柱14(図4参照)と、テーブル13の上面前方の左右両側に立設された2本のガイド棒18と、各支柱14の上端及び各ガイド棒18の上端に取り付けられた天板15とを有している。テーブル13の中央には、丸穴13aが上下方向に貫通している。ガイド棒18は、水平板であるスライダ19に一体化されたリニアブッシュ19aが上下動可能に取り付けられている。このため、スライダ19は、ガイド棒18に案内されて上下動する。天板15の上面の前後2箇所には、チェーン16が架けられた滑車17が設けられている。このチェーン16の一端はスライダ19の上面中央に固着され、もう一端は各種部材が取り付けられたスライダ19の全重量よりも僅かに重いおもり11(図4参照)に固着されている。
【0022】
ワーク支持台25は、図4に示すように、テーブル13の丸穴13aの真下の位置に配置され、内部に部品を組み付けていく自動変速機のケース80を支持するパレット26と、このパレット26を下から支えるリフタテーブル28を上下動可能に支持するリフタ27と、リフタテーブル28に設けられ治具30の芯出しを行うための芯出し穴29とを有している。
【0023】
治具30は、図1に示すように、スライダ19の下面の左右二箇所から下方に延びるロッド20の下端に固着された円板21の下側に取り付けられている。この治具30は、ケース80に収容されたリターンスプリング82(図14参照)を押圧するスプリング押圧部32aやリターンスプリング82を固定するのに使用するスナップリング84を押圧するスナップ押圧部31a(図2参照)を有する円筒体31と、この円筒体31に対して上下動可能に取り付けられた吊り金部材45とを備えている。また、治具30は、次のようにして円板21に支持されている。すなわち、図1及び図2に示すように、円筒体31の上面にボルトで締結された複数の治具支持シャフト34にカラー35とコイルスプリング36を挿通し、続いて円板21を上下方向に貫通するリニアブッシュ37に下から上へ挿通し、治具支持シャフト34の上面にリニアブッシュ37の径より大きなワッシャ34aを固定することにより、治具30を円板21に対して上下動可能に支持している。ワッシャ34aは、治具支持シャフト34がリニアブッシュ37から下方へ抜け落ちるのを防止する役割を果たす。また、カラー35とリニアブッシュ37との間に配設されたコイルスプリング36は、通常の使用時には圧縮されることがないようにその弾性定数が設定されている。すなわち、治具30には、リターンスプリング82を押圧したりスナップリング84をそぎ落としたりするために円板21を介して下向きの所定の力(たとえば1000〜2000N)が付与されるが、その場合つまり通常の使用時にはリターンスプリング82は圧縮されない。一方、何らかの事情により円板21を介して所定の力を超える力が働いたときには、治具30等を保護するためにコイルスプリング36が圧縮される。
【0024】
円筒体31は、図2に示すように、下面が開口になっており、その開口周縁が薄肉に加工されてスナップ押圧部31aとなっている。また、このスナップ押圧部31aの外側には、ツバ付きスリーブ38が、円周方向に複数設置されているキャップボルト32の円筒形の頭部に沿って上下動可能に、換言すれば円筒体31に対して上下動可能に取り付けられている。このキャップボルト32の下端が、リターンスプリング82を押圧するスプリング押圧部32aとなる。ツバ付きスリーブ38は、連結棒39を介して、円板21の上面に取り付けられたデジタルゲージ22に繋がっている。連結棒39は、デジタルゲージ22の下方に設けられ円板21を上下方向に貫通するリニアブッシュ40に挿入されている。また、連結棒39の上端にはリニアブッシュ40よりも径の大きなワッシャ39aが取り付けられているため、連結棒39がリニアブッシュ40から下方へ抜け落ちることはない。また、連結棒39の中段にはセットカラー41が固定され、このセットカラー41とリニアブッシュ40との間にはコイルスプリング42が配設されている。このため、ツバ付きスリーブ38は、このコイルスプリング42により常時下方へ付勢されている。このツバ付きスリーブ38の下端が、スナップリング84の嵌り具合を検査するためのデジタルゲージ22の検査子22aとして機能する。
【0025】
また、円筒体31の上板の中央には、上下方向に貫通する貫通孔31bが設けられ、この貫通孔31bの上方には、無給油ブッシュ43が固定されている。そして、この無給油ブッシュ43には、下方に段差を持つ段差棒44が挿通されている。段差棒44の上端には、無給油ブッシュ43の径よりも大きなワッシャ44aが取り付けられているため、段差棒44は無給油ブッシュ43から下方へ抜け落ちることはない。また、円筒体31が段差棒44に対して上方に移動すると、無給油ブッシュ43の上端がワッシャ39aと係止して段差棒44を持ち上げる。段差棒44の下方には、薄板状の中継部材46を介して吊り金部材45が接続され、この吊り金部材45の下方には、芯出し部材47がボルトで締結されている。吊り金部材45は、上から下に向かって径が大きくなるテーパ状に形成され、具体的には上面から所定の位置まではテーパ角が大きめに設計され、所定の位置から下面まではテーパ角が小さめに設計されている。この吊り金部材45は、上面側に入れ込まれたC形のスナップリング84が治具30で下方に押圧されたとき、該スナップリング84の径を押し広げる役割を果たす。一方、芯出し部材47は、ハブ80aの内径よりも小さい芯出し穴29の内径と略同じになるように作製されている。このため、芯出し部材47は、ケース80のハブ80aの内周面とは遊びをもって挿入され、芯出し穴29に略内接して挿入される。また、芯出し部材47の中心軸は、吊り金部材45や段差棒44、円筒体31、回転体50などと同軸になるように設計されている。
【0026】
回転体50は、円板21の上面中央に固着された回転体支持シャフト51にブッシュを介して挿入され、回転体支持シャフト51の中心軸(上下軸)を中心として回転可能となっている。ここで、回転体50が回転したとしても、回転体支持シャフトや円板21、治具30は回転しないが、回転体50が上下動するときには、回転体支持シャフト51や円板21、治具30は回転体50と一体となって上下動する。この回転体50は、上面から鉛直上方に延び出したあと半径外方向に延び出す形状に形成された操作レバー52を有している。本実施例では、この操作レバー52の回転範囲は、約150°に設計されている。具体的には、操作レバー52は左右のロッド20に当たることによってその回転範囲が規制されている。回転体50には、水平アーム53がボルトで締結されている。この水平アーム53は、回転体50に直交すると共にその中心に該回転体50が位置し、両端にカムフォロア54が設けられている。また、水平アーム53は、図3に示すように、操作レバー52のうち半径外方向に延び出した部分と同じ方向を向くように設計されている。更に、カムフォロア54を含む水平アーム53は、図5に示すように、テーブル13の丸穴13aの直径よりも長いため、テーブル13には水平アーム53が上下方向に通過可能なように丸穴13aの半径外方向に切欠溝13bが形成されている。
【0027】
カムフォロア54は、カム57に沿って回転するローラであり、水平アーム53の両端に設けられているが、そのうちの一方は、図1に示すように、テーブル13に垂設された2本のレール56(図1では片方のレール56のみ示す)の間に挟まれており、回転体50が上下動するのに伴ってレール56にガイドされながら上下動する。この結果、カムフォロア54は、テーブル13の丸穴13aの半径方向に形成された切欠溝13b(図5参照)を正確に通過する。この切欠溝13bの真下には、ゴムなどの緩衝材55aが貼付されたストッパ55が配置されている。このストッパ55は、テーブル13と一体化されており、各カムフォロア54に対して設けられている。
【0028】
カム57は、図5に示すように、テーブル13の下面のうち、丸穴13aの円周に沿って設けられている。このカム57は、水平アーム53の両端に設けられたカムフォロア54がテーブル13の切欠溝13bを上から下へ通過してストッパ55に衝突したあと回転体50を軸回転させたときに、カムフォロア54と接触するようになっている。ここで、カムフォロア54は、ストッパ55に衝突したときの位置を回転開始位置(図5の1点鎖線参照)とし、そこから回転終了位置(図5の2点鎖線参照)まで軸回転するように操作される。なお、カムフォロア54の回転範囲は、操作レバー52の回転範囲と一致する。カム57は、カムフォロア54が回転開始位置から回転終了位置へ軸回転する方向に沿って徐々に下向きの高さが高くなるように形成され(図6参照)、カムフォロア54が回転終了位置に至る直前の区間では軸回転方向に沿って下向きの高さが低くなるように形成されている。具体的には、図7に示すように、カム57は、カムフォロア54の回転開始位置の近傍の始点から第1の地点に至るまでの第1の領域Z1では傾斜角θ1が最も大きな下り傾斜角度(たとえば30〜40°)、第1の地点から第2の地点に至るまでの第2領域Z2では傾斜角θ2がやや緩やかな下り傾斜角度(たとえば15〜25°)、第2の地点から第3の地点に至るまでの第3領域Z3では傾斜角θ3が一層緩やかな下り傾斜角度(たとえば1〜10°)、第3の地点からカムフォロア54の回転終了位置である終点に至るまでの第4領域Z4では傾斜角θ4がごく緩やかな上り傾斜角度(たとえば1〜5°)となるように設計されている。
【0029】
次に、本実施例の治具昇降装置10の動作について、図1〜図7に加えて図8〜図12を用いて説明する。図8は吊り金部材45をセットしたときの部分断面図、図9はスナップリング84の削ぎ落としを開始したときの部分断面図、図10はリターンスプリング82の押さえを開始したときの部分断面図、図11及び図12はスナップリング84の組立を終了したときの部分断面図及び全体図である。
【0030】
ここでは、あらかじめワーク支持台25のパレット26に、リターンスプリング82が内部に配置されたケース80がセットされているものとする。リターンスプリング82は、その中心孔がケース80の内部のハブ80aに挿入されている。また、吊り金部材45には、C形のスナップリング84をその切れ目の部分から中継部材46に通したあとスナップリング84の内周がテーパ面に接するようにセットされているものとする。
【0031】
おもり11はスライダ19に取り付けられた各部の全重量よりも僅かに重いため、作業していないときには、おもり11が底面まで下がり治具30が架台12の天板15の近くの所定の上方位置まで上昇した状態となる(図4参照)。この状態で、オペレータが操作レバー52を下方向に直線的に押し下げる。すると、これに伴って回転体50、水平アーム53、円板21及び治具30も直線的に下降する。このとき、一方のカムフォロア54がレール56(図1参照)に沿ってガイドされるため、水平アーム53の両端に取り付けられたカムフォロア54は真っ直ぐに下がりテーブル13の切欠溝13bを上から下へ確実に通過して、ストッパ55に接触する。接触時の衝撃は、ストッパ55に貼付された緩衝材55aによって緩和される。こうしてカムフォロア54がストッパ55と接触した状態では、治具30は図1の1点鎖線で描いた位置に位置決めされる。すなわち、治具30は、芯出し部材47がハブ80aの内壁と遊びを持って挿入され、ワーク支持台25の芯出し穴29に略隙間なく挿入される。また、図8に示すように、円筒体31のスナップ押圧部31aはスナップリング84の上方に離間しており、スプリング押圧部32aもリターンスプリング82の上方に離間している。
【0032】
その後、オペレータは、操作レバー52を右側から左側へ回転する。すると、回転体50及び水平アーム53はこれに伴って回転するが、円板21や治具30は回転しない。操作レバー52を回転し始めると、水平アーム53の両端に取り付けられたカムフォロア54は回転体50を軸として回転し、カム57の各領域Z1〜Z4を通って終点に到達する。ここで、カム57は下り傾向となるように形成されているため、回転体50の回転運動はカムフォロア54とカム57とによって下降運動に変換される。つまり、カムフォロア54が回転開始位置から回転終了位置に至るまでの間にカム57によって下降するように案内されるのに伴って、回転体50も下降する。また、治具30は、この回転体50に連動して下降し、ワーク支持台25に支持された自動変速機のケース80に収容されたリターンスプリング82の上方に離間していた位置からこれと接触して下方向へ押圧する位置に至る。以下には、カムフォロア54がカム57の始点から各領域Z1〜Z4を通って終点に至るまでの様子を詳しく説明する。
【0033】
まず、カムフォロア54が、カム57の始点から第1領域Z1を移動して第1の地点に至る場合について説明する。カムフォロア54が第1の地点に至ると、図9に示すように、治具30の回転体のスナップ押圧部31aはスナップリング84に当接するが、スプリング押圧部32aはリターンスプリング82の上方に離間している状態となる。このとき、スナップ押圧部31aはスナップリング84に大きな荷重をかけていない。第1領域Z1は下り傾斜角度が大きいため、単位回転角度あたりの回転体50及び治具30の下降量は大きい。このように下り傾斜角度を大きくしたのは、始点から第1の地点までは治具30はワーク(リターンスプリング82やスナップリング84、ケース80)に対して大きな荷重をかける必要がないため、作業時間を短縮することを優先したことによる。
【0034】
次いで、カムフォロア54がカム57の第1の地点から第2領域Z2を移動して第2の地点に至る場合について説明する。カムフォロア54が第2の地点に至ると、図10に示すように、治具30の回転体のスナップ押圧部31aはスナップリング84を吊り金部材45の下方まで押し込み、スプリング押圧部32aはリターンスプリング82に当接している状態となる。第2領域Z2は下り傾斜角度が第1領域Z1に比べてやや緩やかであるため、単位回転角度あたりの回転体50及び治具30の下降量は第1領域Z1に比べてやや小さい。このように下り傾斜角度をやや緩やかにしたのは、第1の地点から第2の地点まではスナップ押圧部31aによりスナップリング84を吊り金部材45のテーパ面に沿って押し下げつつ半径を広げるような荷重が必要となるからである。
【0035】
続いて、カムフォロア54がカム57の第2の地点から第3領域Z3を移動して第3の地点に至る場合について説明する。カムフォロア54が第3の地点に至ると、図11及び図12に示すように、治具30の回転体のスナップ押圧部31aはスナップリング84をハブ80aに刻まれたスナップ溝80bの位置まで押し込み、スプリング押圧部32aはリターンスプリング82の内周縁をスナップ溝80bよりも下方へ押し込んだ状態となる。第3領域Z3は下り傾斜角度が第2領域Z2に比べて一層緩やかであるため、単位回転角度あたりの回転体50及び治具30の下降量は第2領域Z2に比べて小さい。このように下り傾斜角度を緩やかにしたのは、第2の地点から第3の地点まではスナップ押圧部31aのスナップリング84への押圧力やスプリング押圧部32aのリターンスプリング82への押圧力を高める必要があるからである。
【0036】
最後に、カムフォロア54がカム57の第3の地点から第4領域Z4を移動して終点に至る場合について説明する。カムフォロア54が終点に至ると、治具30の円筒体31のスナップ押圧部31aはスナップリング84をハブ80aのスナップ溝80bの位置まで押し込んだ状態で維持され、スプリング押圧部32aはリターンスプリング82の内周縁をスナップ溝80bよりも下方へ押し込んだ状態で維持される。つまり、図11の状態で維持される。第4領域Z4はごく緩やかな上り傾斜角度である。このように上り傾斜角度としたのは、カムフォロア54が終点から第3の地点へ戻るのを防止するためである。
【0037】
こうしてカムフォロア54が終点に至った状態で、デジタルゲージ22によるスナップリング84の検査を行う。図13は検査の様子を表す説明図であり、(a)は正常なとき、(b)は2枚のスナップリング84が使用されたとき、(c)はスナップリング84の未はまりのときを表す。
【0038】
図2に示すように、治具30が吊り挙げられた状態では、検査子22aとして機能するツバ付きスリーブ38の下端は、コイルスプリング42により連結棒39と共に下向きに付勢されている。つまり、検査子22aは、デジタルゲージ22を固定している円板21の上面を基準位置としたときにその基準位置から最も下がった状態となっている。一方、カムフォロア54がカム57の始点から終点に至った状態でスナップリング84がスナップ溝80bに正しく嵌り込んでいるとき(以下、正常なときという)には、検査子22aは図13(a)に示すようにリターンスプリング82の内周側の上面に載置され、コイルスプリング42(図2参照)は若干圧縮された状態となる。このときの検査子22aの位置をゼロ点とする。これに対して、スナップリング84が2枚使用された場合、すなわちスナップリング84を2枚重なって吊り金部材45に入れ込んだ状態でオペレータが操作レバー52を操作したような場合には、図13(b)に示すように上側のスナップリング84はスナップ溝80bに嵌まらないため径が大きくなり、検査子22aは上側のスナップリング84に乗っかった状態となる。このため、検査子22aの上下位置はゼロ点よりも高くなる。このときの高さは、概ね、スナップリング84の2枚分の厚さとスプリング押圧部32aによりリターンスプリング82をスナップ溝80bより下方に押し下げた移動量とを加えた値となる。また、スナップリング84がスナップ溝80bに嵌っていない場合には、図13(c)に示すようにスナップリング84は径が大きくなり、検査子22aはスナップリング84に乗っかった状態となる。このため、検査子22aの上下位置はゼロ点よりも高くなる。このときの高さは、概ね、スナップ溝80bの高さとスナップリング84の厚さとスプリング押圧部32aによりリターンスプリング82をスナップ溝80bより下方に押し下げた移動量とを加えた値となる。したがって、デジタルゲージ22により測定した検査子22aの上下位置がゼロ点から誤差を考慮した範囲を超えて高いときには、スナップリング84が2枚使用されたか未はまりである可能性があり、異常であると判定することができる。本実施例では、スプリング押圧部32aによりリターンスプリング82をスナップ溝80bより下方に押し下げているため、正常なときと異常なときとで検査子22aの上下位置の差が大きくなることから、検査の精度が高まる。なお、ゼロ点は、特にどの位置に決めてもよく、たとえばスナップ溝80bの下面の上下位置としてもよい。
【0039】
以上詳述した本実施例の治具昇降装置10によれば、オペレータが操作レバー52を回転操作すると、それに伴って回転体50がカムフォロア54と共に上下軸を中心として回転するが、その回転体50の回転運動が治具30の上下運動に変換されるため、治具30を直に上下動させる場合に比べて緩やかに上下動させることができる。また、治具30がリターンスプリング82やスナップリング84に接触したあと下方向へ押圧するときの押圧力も大きくすことができる。
【0040】
また、ストッパ55を設けたことにより、治具30がリターンスプリング82やスナップリング84と衝突する手前までは直線的に治具30を下降させることができるため、この間も回転体50の回転運動を治具30の上下運動に変換して治具30を下降させる場合に比べて、作業時間が短くなる。
【0041】
更に、カム57の第1領域Z1から第3領域Z3では回転体50の単位回転角度あたりの治具30の下降距離が徐々に小さくなるため、オペレータは軽く操作レバー52を回転させることで治具30によりリターンスプリング82等を大きな押圧力で押圧することができる。
【0042】
更にまた、カム57の第4領域Z4ではカムフォロア54をわずかに上昇させるため、カムフォロア54が回転終了位置に至ったあと回転開始位置に向かって戻ってしまうことを防止することができる。
【0043】
そしてまた、オペレータが操作レバー52を回転させる角度を150°程度としたため、操作レバーを1回転させる場合などに比べて片手で簡単に操作することができる。
【0044】
そして更に、水平アーム53の両端にカムフォロア54を設けたため、治具30を傾かせることなく安定した姿勢で下降させることができる。
【0045】
そして更にまた、芯出しを行うにあたり、芯出し部材47をケース80のハブ80aの内壁に接触させずに挿入すると共にその下方のワーク支持台25に設けられた芯出し穴29に略内接するように挿入するため、ハブ80aの内壁が芯出し部材47により傷つけられるおそれがない。
【0046】
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【0047】
たとえば、上述した実施例の治具昇降装置10は、ケース80のハブ80aにリターンスプリング82を挿通し圧縮した状態でスナップリング84をスナップ溝80bに嵌め込んでリターンスプリング82を止めるという組付工具としての機能と、スナップリング84の検査を行う検査工具としての機能とを有するものとしたが、組付工具としての機能のみを持つようにしてもよいし、検査工具としての機能のみを持つようにしてもよい。
【0048】
上述した実施例では、ワークとして自動変速機のケース80やそのケース80に収容されるリターンスプリング82、リターンスプリング82を止めるスナップリング84を例示したが、ワークは特にこれらに限定されるものではなく、押圧が必要なワークであればどのようなものでも構わない。
【0049】
上述した実施例では、カム57の中心角を比較的広角としたが、必要となる押圧力などに応じて適宜狭くしてもよい。また、カム57の傾斜角も比較的緩やかとしたが、これも必要となる押圧力などに応じて適宜急にしてもよい。
【0050】
上述した実施例では、カム57の第4領域Z4を上り傾斜となるようにしてカムフォロア54が回転終了位置から戻るのを防止したが、第3の地点に下向きの小突起を設けてもよい。こうすれば、カムフォロア54が回転終了位置から戻るのをより確実に防止することができる。
【0051】
上述した実施例では、カムフォロア54は水平アーム53の両端に設けたが、この水平アーム53を左右いずれか一方だけのアームとし、その先端にカムフォロア54を一つだけ設けるようにしてもよい。このようにしても上述した実施例とほぼ同様の効果が得られるが、治具30を傾かせることなく安定した姿勢で下降させることを考慮すれば、水平アーム53の両端にカムフォロア54を設けることが好ましい。
【0052】
上述した実施例では、回転体50は治具30と独立して回転するものとしたが、組付対象又は検査対象によっては、回転体50は治具30と一体となって回転するものとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本実施例の治具昇降装置10の正面図である。
【図2】治具30の拡大断面図である。
【図3】治具昇降装置10の平面図である。
【図4】治具昇降装置10の側面図である。
【図5】治具昇降装置10のテーブル13の平面図である。
【図6】カム57の斜視図である。
【図7】カム57の展開図である。
【図8】吊り金部材45をセットしたときの部分断面図である。
【図9】スナップリング84の削ぎ落としを開始したときの部分断面図である。
【図10】リターンスプリング82の押さえを開始したときの部分断面図である。
【図11】スナップリング84の組立を終了したときの部分断面図である。
【図12】スナップリング84の組立を終了したときの全体図である。
【図13】検査の様子を表す説明図である。
【図14】リターンスプリングの斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
10 治具昇降装置、12 架台、13 テーブル、13a 丸穴、13b 切欠溝、14 支柱、15 天板、16 チェーン、17 滑車、18 ガイド棒、19 スライダ、19a リニアブッシュ、20 ロッド、21 円板、22 デジタルゲージ、22a 検査子、23 脚、25 ワーク支持台、26 パレット、27 リフタ、28 リフタテーブル、29 芯出し穴、30 治具、31 円筒体、31a スナップ押圧部、31b 貫通孔、32 キャップボルト、32a スプリング押圧部、34 治具支持シャフト、34a ワッシャ、35 カラー、36 コイルスプリング、37 リニアブッシュ、38 スリーブ、39 連結棒、39a ワッシャ、40 リニアブッシュ、41 セットカラー、42 コイルスプリング、43 無給油ブッシュ、44 段差棒、44a ワッシャ、45 吊り金部材、46 中継部材、47 芯出し部材、50 回転体、51 回転体支持シャフト、52 操作レバー、53 水平アーム、54 カムフォロア、55 ストッパ、55a 緩衝材、56 レール、57 カム、80 ケース、80a ハブ、80b スナップ溝、82 リターンスプリング、84 スナップリング、Z1〜Z4 第1〜第4領域。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
架台と、
前記架台の下方に設けられワークを支持するワーク支持台と、
前記ワーク支持台に対して上下動可能なように前記架台に取り付けられ、上向きの力が付与されて支持される治具と、
前記治具と連動して上下動可能であり該治具と一体又は独立して上下軸を中心として回転可能な回転体と、
前記回転体と一体化されオペレータによって操作される操作レバーと、
前記回転体と一体化されたカムフォロアと、
前記架台に固定され、前記カムフォロアが回転開始位置から前記上下軸を中心として回転して回転終了位置に至るまでの間で該カムフォロアが下降するように該カムフォロアを案内するカムと、
を備え、
前記操作レバーが回転操作されると、前記回転体が前記カムフォロアと共に前記上下軸を中心として回転し、前記カムフォロアが前記回転開始位置から前記回転終了位置に至るまでの間に前記カムによって下降するように案内されるのに伴って前記回転体が下降し、該回転体に連動して前記治具も下降して前記ワーク支持台に支持されたワークの上方に離間していた位置から該ワークに接触して下方向へ押圧する位置に至る、
治具昇降装置。
【請求項2】
前記回転体は、所定の上方位置から直線的に下降して、前記治具が前記ワークの上方に離間すると共に前記カムフォロアが前記回転開始位置又はその近傍に位置する所定の下方位置に至るように移動可能であり、
前記架台は、前記回転体が前記上方位置から前記下方位置まで直線的に移動したときに前記治具、前記回転体、前記レバー及び前記カムフォロアのいずれかと前記下方位置にて接触して前記回転体の下降を停止させるストッパを有している、
請求項1に記載の治具昇降装置。
【請求項3】
前記カムは、前記カムフォロアが前記回転開始位置から回転するのに伴って単位回転角度あたりの下降距離が徐々に小さくなる傾向を持つように該カムフォロアを案内する、
請求項1又は2に記載の治具昇降装置。
【請求項4】
前記カムは、前記カムフォロアが前記回転終了位置に至る直前の区間で前記カムフォロアが上昇する傾向を持つように該カムフォロアを案内する、
請求項1〜3のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項5】
前記カムフォロアは、前記回転開始位置から前記回転終了位置に至るまでの回転角が前記上下軸を中心として180°未満に設定されている、
請求項1〜4のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項6】
前記カムフォロアは、前記回転体に直交し該回転体が中心に位置する水平アームの両端に設けられ、
前記カムは、各カムフォロアごとに設けられている、
請求項1〜5のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項7】
前記ワークは、前記治具に押されると上向きの力を該治具に付与する弾性部材を有するものである、
請求項1〜6のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項8】
前記治具は、前記ワークに設けられた上下方向の挿通穴に遊びをもって挿入されると共に該挿通穴と同軸となるように前記ワーク支持台に設けられた上下方向の芯出し穴に略内接して挿入される芯出し部材を有する、
請求項1〜7のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項9】
前記治具は、前記ワークに対して部品を組み付ける組付工具を有する、
請求項1〜8のいずれかに記載の治具昇降装置。
【請求項10】
前記治具は、前記ワークに組み付けられた部品の検査を行う検査工具を有する、
請求項1〜8のいずれかに記載の治具昇降装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−143678(P2008−143678A)
【公開日】平成20年6月26日(2008.6.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−334761(P2006−334761)
【出願日】平成18年12月12日(2006.12.12)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)