説明

洗浄ブラシ用の小型電動機

【課題】小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を設けることにより、洗浄ブラシを回転させたときに軸部のブラシ毛を付設している部分が大きい幅で遥動したり、軸部の全体が振動してしまう事態の発生を防止し、容器を破損することなく容器内をきれいに洗浄することのできる、洗浄ブラシ用の小型電動機を提供する。
【解決手段】本発明は、軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシを取り付けて回転させる洗浄ブラシ用の小型電動機であって、洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定する小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、試験管等の細長い形状の容器の中に洗浄ブラシを挿入し、この洗浄ブラシを回転させることにより、容器を破損することなく容器内をきれいに洗浄することのできる、洗浄ブラシ用の小型電動機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、洗浄ブラシ用の小型電動機として、種々の構造のものが提案されている。
【0003】
この洗浄ブラシ用の小型電動機200は、例えば、図11(a)に示すように、軸部100の先端側の周面にブラシ毛101を付設している洗浄ブラシ102を取り付けて回転させるものである。
【0004】
具体的には、小型電動機200は、図11(b)に示すように、自身が備えている所定の回転部104に、洗浄ブラシ102の基端側の軸部100を挿入して固定している。そして、試験管等の細長い形状の容器の中に洗浄ブラシ102を挿入した状態で、小型電動機200の回転部104を回転させ、容器内において洗浄ブラシ102を回転させて容器内をきれいに洗浄している。
【0005】
また、一般的な食器洗い機として、例えば、特許文献1に示すものが存在している。
【0006】
この食器洗い機は、ケース内部に配設されたモータと、モータの回転に連動して回転する洗い部材を備えたものにおいて、前記洗い部材はマグネットを介してモータの駆動軸に着脱自在に装着すると共に、ケースの下端面には吸盤が取り付けられている。
【0007】
さらに、一般的なブレンダとして、例えば、特許文献2に示すものが存在している。
【0008】
このブレンダは、本体部と本体部の先端に着脱自在に設けたアタッチメントとを備え、前記本体部は、モータと、モータの駆動源である電源回路と、前記モータのモータ軸に接続した調速器と、調速器の出力である出力軸と、この出力軸に接続した本体側ジョイントと、アタッチメントを係止するための本体側係止部とを備え、前記アタッチメントは、前記本体側係止部に係止されるアタッチメント側係止部と、アタッチメント側係止部と一体に形成した、一端に前記本体側ジョイントに取り外し自在に連結するアタッチメント側ジョイントを固着し、他端には一端を支持体によって支持され他端は弾性体によって本体部側に付勢されている矩形断面としたスライドレールを取り付けた回転軸と、スライドレール上をスライドしかつ回転軸と共に回転するスライダと、スライダに接続したブラシを有するブラシ体とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】実開昭56−23057号公報
【特許文献2】特開平8−103744号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記した図11(a)(b)に示す洗浄ブラシ用の小型電動機200と、特許文献1に示す食器洗い機においては、以下のような弊害が生じている。
【0011】
例えば、小型電動機200を作動させて洗浄ブラシ102を回転させたとき、図11(c)に示すように、軸部100のブラシ毛101を付設している部分が比較的に大きい幅で遥動したり、軸部100の全体が振動してしまう事態が生じていた。
【0012】
この様な現象が生じる原因としては、洗浄ブラシ102に何らかの偏心荷重が作用することや、軸部100が所定の針金を螺旋状に捩じり合わせて形成され、軸部100全体の強度が不足していること等が予想される。
【0013】
そして、洗浄ブラシ102を回転させて、図11(c)に示すように、軸部100のブラシ毛101を付設している部分が比較的に大きい幅で遥動したり、軸部100の全体が振動している状態では、試験管等の細長い形状の容器の中に洗浄ブラシ102を挿入することができなかった。
【0014】
また、試験管等の細長い形状の容器の中に洗浄ブラシ102を挿入してから、この洗浄ブラシ102を回転させると、遥動しようとするブラシ毛101が容器の内壁に強く当たって、容器を破損させてしまう事態も生じていた。
【0015】
この他、特許文献2に示すブレンダにおいては、ブラシ体の部分が所定の強度を有することから、ブラシ毛を植設している部分が遥動してしまう事態の発生は回避できるものと予想される。
【0016】
しかしながら、ブラシ体の部分は、スライドレールと、スライドレール上を自由にスライドするスライダ(本体部側の端部には弾性体を、他端には支持体を設けている)を備え、このスライダに、一端を前記支持体に接続したワイヤにナイロン等のブラシ毛を植設してブラシ体を形成していることから、その構成が非常に複雑であり、製品自体の製造コストが高くなり易かった。
【0017】
そこで、本発明は如上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を設けることにより、洗浄ブラシを回転させたときに軸部のブラシ毛を付設している部分が大きい幅で遥動したり、軸部の全体が振動してしまう事態の発生を防止し、容器を破損することなく容器内をきれいに洗浄することのできる、洗浄ブラシ用の小型電動機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシを取り付けて回転させる洗浄ブラシ用の小型電動機であって、洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定する小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることで、上述した課題を解決した。
【0019】
また、本発明は、軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定するピンバイスを備えている洗浄ブラシ用の小型電動機であって、ピンバイスにおける洗浄ブラシの軸部の取り付け部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0020】
さらに、複数の保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部に当接又は近接するように配置されていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0021】
また、複数の回転保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部を囲繞するように配置されていることで、同じく上述した課題を解決した。
【0022】
加えて、ピンバイスの先端部に、複数の保持杆を備えている被覆筒体を装着していることで、同じく上述した課題を解決した。
【発明の効果】
【0023】
本発明は、軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシを取り付けて回転させる洗浄ブラシ用の小型電動機であって、洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定する小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることから、洗浄ブラシを回転させたときに軸部のブラシ毛を付設している部分が大きい幅で遥動したり、軸部の全体が振動してしまう事態の発生を確実に防止できる。
【0024】
また、本発明は、軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定するピンバイスを備えている洗浄ブラシ用の小型電動機であって、ピンバイスにおける洗浄ブラシの軸部の取り付け部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることから、同様に、洗浄ブラシを回転させたときに軸部のブラシ毛を付設している部分が大きい幅で遥動したり、軸部の全体が振動してしまう事態の発生を確実に防止できる。
【0025】
具体的には、複数の保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部に当接又は近接するように配置されていることから、回転時に洗浄ブラシに何らかの偏心荷重が作用した場合であっても、複数の保持杆が軸部の遥動を抑制するのである。
【0026】
また、複数の回転保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部を囲繞するように配置されていることから、この様な複数の保持杆により、軸部の遥動を抑制すると共に、軸部の全体が振動してしまう事態の発生も防止できるのである。
【0027】
更に、複数の保持杆により軸部の遥動を抑制することから、構成が比較的にシンプルであり、製品の製造コストを低く抑えることもできる。
【0028】
加えて、ピンバイスの先端部に、複数の保持杆を備えている被覆筒体を装着していることから、ピンバイスの先端部に、複数の保持杆を容易に配置することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】回転部に複数の保持杆を備えている小型電動機の構成を示す斜視図である。
【図2】複数の保持杆を備えているピンバイスを有する小型電動機の構成を示す分解斜視図である。
【図3】複数の保持杆を備えているピンバイスを有する小型電動機の構成を示す斜視図である。
【図4】ピンバイスに複数の保持杆を配置している状態を示す斜視図である。
【図5】ピンバイスの構成を示すもので、(a)はピンバイスの先端部に、複数の保持杆を備えている被覆筒体を装着する状態を示す分解斜視図、(b)は複数の保持杆を備えている被覆筒体の断面図である。
【図6】洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆の配置状態を示す拡大斜視図である。
【図7】ピンバイスに複数の保持杆を配置している状態を示すもので、(a)はピンバイスに洗浄ブラシの軸部を取り付けていない状態の拡大斜視図、(b)はピンバイスに洗浄ブラシの軸部を取り付けている状態の拡大斜視図である。
【図8】ピンバイスに複数の保持杆を配置している他の構成を示す斜視図である。
【図9】ピンバイスに複数の保持杆を配置している他の構成を示す斜視図である。
【図10】ピンバイスに複数の保持杆を配置する他の構成を示すもので、(a)は複数の保持杆を配置している被覆筒体をピンバイスに取り付ける状態を示す分解斜視図、(b)は複数の保持杆を配置している被覆筒体をピンバイスに取り付けた状態を示す斜視図である。
【図11】従来の洗浄ブラシ用の小型電動機の構成示すもので、(a)は洗浄ブラシを小型電動機に取り付ける状態を示す分解斜視図、(b)は洗浄ブラシを小型電動機に取り付けた状態を示す斜視図、(c)は洗浄ブラシを回転させたとき、軸部のブラシ毛を付設している部分が比較的に大きい幅で遥動し、且つ、軸部の全体が振動している状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下に、図面を参照して、本発明を実施するための形態を詳細に説明する。
【0031】
本発明に係る洗浄ブラシ用の小型電動機1は、図1に示すように、軸部100の先端側の周面にブラシ毛101を付設している洗浄ブラシ102を取り付けて回転させるものである。
【0032】
そして、洗浄ブラシ102の基端側の軸部100を挿入して固定する小型電動機1の回転部2に、洗浄ブラシ102の軸部100に沿う複数の保持杆3を備えている。この回転部2への保持杆3の固定は、どの様な手段や固定措置を用いても良い。
【0033】
また、本発明に係る洗浄ブラシ用の小型電動機1は、図2・図3に示すように、軸部100の先端側の周面にブラシ毛101を付設している洗浄ブラシ102の基端側の軸部100を挿入して固定するピンバイス4を備えているものであっても良い。
【0034】
このピンバイス4における洗浄ブラシ102の軸部100の取り付け部5に、洗浄ブラシ102の軸部100に沿う複数の保持杆3を備えている。
【0035】
小型電動機1自体は、図2に示すように、先端部に所定の回転部2を備えている。この回転部2は、内蔵しているモータの駆動により回転するもので、中心部に、例えば、六角形状の孔6を備えている。
【0036】
回転部2の孔6は、後述するピンバイス4の基端部に位置している六角柱状の設続片7を挿入した状態で、所定のリング部材の締め付けにより、ピンバイス4の設続片7を固定する部分である。また、小型電動機1は、所定のスイッチ13を備えている。このスイッチ13は、回転部2を回転させるモータの駆動・停止を操作するものである。
【0037】
尚、小型電動機1の形態は、図1・図2に示すものに限定されることはなく、例えば、モータの駆動により回転する回転部2と、所定のスイッチ13等を備えているものであれば、どのような形態であっても差し支えない。
【0038】
複数の保持杆3を備えているピンバイス4は、図4に示すように、全体として所定の長さの略円柱状に形成されている。このピンバイス4は、図5(a)に示すように、円柱状本体部Aと、円柱状本体部Aの先端部に装着するキャップ部Bにより構成されている。
【0039】
このピンバイス4の円柱状本体部Aは、図5(a)に示すように、その基端部に六角柱状の設続片7を2個連設している。また、円柱状本体部Aは、設続片7に隣接するように円柱状の滑り止め部分8を備えている。この滑り止め部分8から先端部にかけて、所定の長さの雄ネジ部分14と、洗浄ブラシ102の軸部100を挿入して固定する挿入部12を連設している。
【0040】
この挿入部12は、図5(a)に示すように、所定の長さの円柱を、その長手方向に沿うように十字状に4分割して形成されている。また、挿入部12の先端部側は、その外周面が先細り状となるように傾斜している。
【0041】
また、ピンバイス4のキャップ部Bは、図4・図5(a)に示すように、挿入部12の側面全体を覆うように配置する回転円筒部9により構成されている。この回転円筒部9は、図5(b)に示すように、先端部及び基端部が開放されており、基端部側の内周面に雌ネジ部分15を設けている。この回転円筒部9の雌ネジ部分15は、円柱状本体部Aの雄ネジ部分14に螺合する部分である。
【0042】
更に、回転円筒部9の先端部側は、図5(a)に示すように、その外周面が先細り状となるように傾斜している。同様に、図5(b)に示すように、回転円筒部9の先端部側における内周面も、先細り状となるように傾斜している。また、回転円筒部9の先端部においては、円環板10を介して開口部11を設けている。
【0043】
そして、ピンバイス4においては、図4に示すように、円柱状本体部Aの雄ネジ部分14に、回転円筒部9の雌ネジ部分15を螺合させて、円柱状本体部Aの挿入部12に、キャップ部Bである回転円筒部9を装着した状態において、回転円筒部9の円環板10を含むその周囲部分と、回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12の先端部分を、洗浄ブラシ102の軸部100の取り付け部5としている。
【0044】
このピンバイス4においては、図2・図4に示すように、回転円筒部9の円環板10に、例えば、4本の保持杆3を設けている。これらの保持杆3は、ピンバイス4の長手方向に沿うように、回転円筒部9の円環板10に立設状に固定されている。また、4本の保持杆3は、先端部に行くに従い、互いの間隔が狭くなるように配置されている。
【0045】
そして、図2・図3に示すように、小型電動機1の回転部2に、ピンバイス4の設続片7を取り付けた状態において、ピンバイス4を構成する回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、洗浄ブラシ102の基端側の軸部100を挿入して固定する。
【0046】
このとき、4本の保持杆3の先端側部分は、図3に示すように、洗浄ブラシ102のブラシ毛101の中に挿入された状態となっている。
【0047】
具体的には、図6に示すように、4本の保持杆3の先端側部分は、洗浄ブラシ102のブラシ毛101を付設している部分の軸部100に当接又は近接するように配置されている。また、4本の保持杆3の先端側部分は、洗浄ブラシ102のブラシ毛101を付設している部分の軸部100を囲繞するように配置されている。
【0048】
ピンバイス4を構成する回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、洗浄ブラシ102の軸部100を挿入して固定するときは、まず、図7(a)に示すように、回転円筒部9の開口部11の奥側に挿入部12の先端部が位置するようにしておく。
【0049】
このとき、4分割して形成されている挿入部12の中央部分の隙間が、若干拡がった状態となっている。この中央部分における隙間に、洗浄ブラシ102の軸部100を挿入する。次に、図7(b)に示すように、回転円筒部9を回転させることにより、回転円筒部9を小型電動機1側に若干移動させ、回転円筒部9の開口部11に挿入部12の先端部が位置するようにする。
【0050】
このとき、先細り状となるように傾斜している回転円筒部9の内周面に、挿入部12の外周面が摺接して、挿入部12の中央部分の隙間が狭められ、ピンバイス4を構成する回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、洗浄ブラシ102の軸部100が固定される。
【0051】
尚、図4・図7(a)(b)に示すピンバイス4の取り付け部5においては、回転円筒部9の円環板10に4本の保持杆3を設けているが、これに限定されることはなく、図8に示すように、回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、4本の保持杆3を設けても良い。
【0052】
回転円筒部9の円環板10への保持杆3の固定は、例えば、保持杆3の基端側部分が、円環板10を貫通した状態で、固定されるものであっても良い。また、回転円筒部9の傾斜している外周面に、4本の保持杆3の基端側部分を固定するものであっても良い。
【0053】
この他、図8に示す挿入部12への保持杆3の固定は、例えば、保持杆3の基端側部分が、挿入部12の長手方向に沿うように埋没した状態で、固定されるものであっても良い。
【0054】
更に、図4・図7(a)(b)に示すピンバイス4の取り付け部5においては、4本の保持杆3を設けているが、これに限定されることはなく、図9に示すように、回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、3本の保持杆3を設けても良い。このとき、挿入部12は、所定の長さの円柱を3分割し、3本の保持杆3を固定するのである。
【0055】
勿論、回転円筒部9の円環板10や、回転円筒部9の開口部11に出現している挿入部12に、5本又は6本以上の保持杆3を設けても良い。このとき、挿入部12は、所定の長さの円柱を5分割し、5本の保持杆3を固定するのである。また、挿入部12は、所定の長さの円柱を6分割し、6本の保持杆3を固定するものであっても良い。
【0056】
この他、図10(a)(b)に示すように、被覆筒体20を介して、複数の保持杆3をピンバイス4に取り付けても良い。
【0057】
この被覆筒体20は、図10(a)に示すように、ピンバイス4における回転円筒部9に装着するものである。具体的には、所定の長さの円筒部21と、この円筒部21の端部に連設した傾斜状円筒部22により被覆筒体20が構成されており、傾斜状円筒部22の周面に、例えば、4本の保持杆3が等間隔に固定されている。また、円筒部21と傾斜状円筒部22の両端部は、いずれも開放されている。
【0058】
そして、図10(b)に示すように、ピンバイス4の回転円筒部9に被覆筒体20を装着し、傾斜状円筒部22の開放している部分に、回転円筒部9の円環板10と、ピンバイス4の挿入部12を配置し、この状態で挿入部12に、洗浄ブラシ102の軸部100を挿入して固定するのである。
【0059】
この他にも、例えば、図1に示すタイプの小型電動機1において、自身が備えている回転部2に、複数の保持杆3が固定されている被覆筒体20を装着するものであっても良い。
【0060】
尚、本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での改良・変形等は、本発明に全て包含されるものである。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本発明は、試験管等の細長い形状の容器の中に洗浄ブラシを挿入し、この洗浄ブラシを回転させて容器を破損することなく洗浄する際に使用される以外に、例えば、軸部のブラシ毛を付設している部分が大きい幅で遥動したり、軸部の全体が振動してしまう事態の発生を確実に防止するものとして、様々な分野において幅広く利用することができる。
【符号の説明】
【0062】
100…軸部
101…ブラシ毛
102…洗浄ブラシ
104…回転部
200…小型電動機

1…小型電動機
2…回転部
3…保持杆
4…ピンバイス
5…取り付け部
6…孔
7…設続片
8…滑り止め部分
9…回転円筒部
10…円環板
11…開口部
12…挿入部
13…スイッチ
14…雄ネジ部分
15…雌ネジ部分
20…被覆筒体
21…円筒部
22…傾斜状円筒部
A…円柱状本体部
B…キャップ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシを取り付けて回転させる洗浄ブラシ用の小型電動機であって、洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定する小型電動機の回転部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることを特徴とする洗浄ブラシ用の小型電動機。
【請求項2】
軸部の先端側の周面にブラシ毛を付設している洗浄ブラシの基端側の軸部を挿入して固定するピンバイスを備えている洗浄ブラシ用の小型電動機であって、ピンバイスにおける洗浄ブラシの軸部の取り付け部に、洗浄ブラシの軸部に沿う複数の保持杆を備えていることを特徴とする洗浄ブラシ用の小型電動機。
【請求項3】
複数の保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部に当接又は近接するように配置されている請求項1または2に記載の洗浄ブラシ用の小型電動機。
【請求項4】
複数の保持杆の先端側部分は、洗浄ブラシのブラシ毛を付設している部分の軸部を囲繞するように配置されている請求項1乃至3のいずれかに記載の洗浄ブラシ用の小型電動機。
【請求項5】
ピンバイスの先端部に、複数の保持杆を備えている被覆筒体を装着している請求項2乃至4のいずれかに記載の洗浄ブラシ用の小型電動機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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