説明

洗濯機

【課題】 リント捕集装置において、フィルタ部材をフィルタケース部材に挿入する際の軸線周りの角度の許容度を広くして挿入し易くする。
【解決手段】 フィルタ部材60の挿入部61の上壁61b及び下壁61cの縁部から立ち上がってガイド片70、71が形成され、また、フィルタケース部材41のフィルタ収容部42の上壁42a、下壁42cの内面には入口端においては幅広くで奥にゆくに従い幅が絞られているガイド溝50a、50bが形成されている。フィルタ部材60の挿入部61をフィルタケース部材41のフィルタ収容部42に挿入する際には、基本的には挿入部61の上壁61bを真上に向けるが、それが斜め上を向くようにずれていてもガイド片70、71はガイド溝50a、50bに受容され、奥に押し入れるに従ってガイド溝50a、50bの規制によりフィルタ部材60の姿勢が修正されて適切に収容される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗濯機に関し、更に詳しくは、洗濯や乾燥の際に洗濯物から出る糸屑(リント)を捕集するためのリントフィルタを備える洗濯機に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯乾燥機では、洗濯や乾燥の際に洗濯物からリントが出るため、このリントをそのまま機外の洗濯パンの排水口に流してしまうと排水口の下に設けられている排水トラップにリントが貯まって排水不良を起こす可能性がある。そこで、例えば特許文献1に記載のドラム式洗濯機では、外槽に貯留されている水を機外に排出する排水路の途中にリントを捕獲するためのリント捕集装置を備えている。また、非特許文献1に記載のように、市販されているドラム式洗濯機においても類似した構造のリント捕集装置が設けられている。
【0003】
こうしたリント捕集装置では、洗濯機の筐体前面の下部に前面が開口したフィルタケースが固定されており、このフィルタケースの内部に奥行きが細長いリントフィルタが引き出し自在に収容できるように構成されている。リントフィルタとフィルタケースとはねじ山とねじ溝との螺合によって固定されるようになっているが、リントフィルタをフィルタケース内に挿入する際にはリントフィルタの軸線周りの角度位置をフィルタケースに対して所定位置に合わせて挿入する必要がある。
【0004】
例えば特許文献1に記載の洗濯機の例で言えば、リントフィルタの外面には一対の突条が張り出して形成されており、一方、フィルタケースの内面にはその突条が内側でスライド移動可能であるように一対のガイド溝が形成されている。したがって、上記突条がガイド溝に嵌るような角度位置にリントフィルタの姿勢を保った状態でリントフィルタをフィルタケース内に挿入すれば、リントフィルタはスムーズにフィルタケース内に収容される。
【0005】
しかしながら、上記のような従来の洗濯機では、リントフィルタの向き(角度位置)が規定の向きから少しでもずれているとリントフィルタをフィルタケース内にうまく挿入することができず、使い勝手が悪いという問題がある。
【0006】
また、上記構成のリント捕集装置では、リントフィルタに大量のリントが貯まるとこれが排水の流れ抵抗となるため、外槽からの排水能力が低下する。したがって、或る程度リントが貯まったときに使用者はリントフィルタをフィルタケースから引き出して、貯まっているリントを取り除く必要がある。しかしながら、従来のリント捕集装置ではリントの貯まり具合が外側から見えず、リントフィルタを引き出してみないと実際にリントが貯まっているのかどうか分からない。そのため、リントフィルタの掃除を忘れがちである。
【0007】
【特許文献1】特開2005−40148号公報
【非特許文献1】“東芝ホームランドリー(家庭用)取扱説明書 型名TW−80TB”、「お手入れ 糸くずフィルター」、[online]、株式会社東芝、[平成17年3月15日検索]、インターネット、<URL : http://www.toshiba-living.jp/pdf/m/008570.pdf>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上記課題を解決するために成されたものであり、その第1の目的とするところは、リントフィルタを引き出し自在に有するリント捕集装置においてリントフィルタを挿入する際の向きの自由度が大きく使い勝手の良好な洗濯機を提供することである。
【0009】
また、本発明の第2の目的とするところは、リントフィルタを引き出さなくてもリントの貯まり具合を容易に確認することができる洗濯機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記第1の目的を達成するために成された第1発明は、筐体内に配設された洗濯槽内に水を貯留して該槽内に収容された洗濯物を洗濯する洗濯機であって、前記洗濯槽内に貯留された水を機外に排出するための排水路と、排出される水に混入しているリントを捕集するために前記排水路の途中に介挿されたリント捕集手段とを具備する洗濯機において、
前記リント捕集手段は、
前記排水路を通って送られてきた水の流入口と水の流出口とを備え、前部が開放されてなるフィルタケースと、
該フィルタケースの前部の開口より前記フィルタケース内に引き出し自在に挿入され、前記流入口から流入する水に混入しているリントを捕集するリントフィルタと、
を含み、前記リントフィルタの外面に形成された突条と前記フィルタケースの内面に形成された溝条との滑合により前記フィルタケースに対する前記リントフィルタの挿入位置及び挿入方向が規制され、前記溝条は前部の開口側において、フィルタケース内にリントフィルタが挿入される際に該リントフィルタを受け容れ可能な最大限の挿入位置ずれや挿入方向ずれがあった場合でも前記突条を受け容れ可能な幅以上の広い幅を有し、奥に向かってその幅が狭まるように形成されていることを特徴としている。
【0011】
また上記第2の目的を達成するために成された第2発明は、筐体内に配設された洗濯槽内に水を貯留して該槽内に収容された洗濯物を洗濯する洗濯機であって、前記洗濯槽内に貯留された水を機外に排出するための排水路と、排出される水に混入しているリントを捕集するために前記排水路の途中に介挿されたリント捕集手段とを具備する洗濯機において、
前記リント捕集手段は、
前記排水路を通って送られてきた水の流入口と水の流出口とを有し、前部が開放されてなるフィルタケースと、
該フィルタケースの前部の開口より前記フィルタケース内に引き出し自在に挿入され、前記流入口から流入する水に混入しているリントを捕集するリントフィルタと、
を備え、前記リントフィルタは前方から見たときにリントの貯まる捕集部位が視認可能なように少なくとも一部が透明であることを特徴としている。
【発明の効果】
【0012】
第1発明に係る洗濯機では、フィルタケースの内面に形成された溝条は前部の開口側で幅広であるため、使用者がリントフィルタをフィルタケース内に挿入しようとしたときにリントフィルタの挿入位置や挿入方向(軸線周りの角度位置)が或る程度ずれていても、リントフィルタの外面に形成されている突条が幅広の溝条に受容され得る。そして、使用者がリントフィルタを奥に押し込んでゆくと、突条が溝条に沿ってスライド移動しながらリントフィルタの姿勢を修正し、最終的にリントフィルタはフィルタケース内で適切な位置に収容される。
【0013】
したがって、第1発明に係る洗濯機によれば、例えば掃除の終了したリントフィルタをフィルタケースに挿入しようとする際に、フィルタケースに対するリントフィルタの姿勢(主として軸線周りの角度位置)の許容度が広くなり、使用者による挿入の作業が容易になる。それによって、使い勝手を向上させることができる。
【0014】
また第1発明に係る洗濯機の一態様として、前記フィルタケースの溝条は該フィルタケースの内面の互いに対向する位置の2箇所に設けられ、該溝条に滑合する前記リントフィルタの突条も2箇所に設けられている構成とすることができる。
【0015】
この構成によれば、フィルタケースの内面の互いに対向する2箇所においてリントフィルタの位置が規制されるので、フィルタケース内部でリントフィルタが安定的に保持される。
【0016】
また第1発明に係る洗濯機では、好ましくは、前記溝条は手前側から奥に向かって幅の狭まり方が緩やかになるように湾曲状に幅が狭められている構成とするとよい。
【0017】
この構成によれば、突条が溝条内を円滑にスライド移動するから、リントフィルタをスムーズにフィルタケース内に挿入することができる。
【0018】
第2発明に係る洗濯機では、使用者がリントフィルタを覗き込むと、少なくとも一部が透明なリントフィルタの部材を通して、その内部に設けられたリントを溜める捕集部位を目視することができる。したがって、捕集部位におけるリントの貯まり具合を使用者が直接目視で確認することができる。そのため、リントが貯まっているかどうかを一々リントフィルタを引き出して確認する必要がなく、実際にリントが貯まっているときにだけリントフィルタを引き出してリントを取り除いて掃除を行えばよい。
【0019】
また、第2発明に係る洗濯機では、好ましくは、リントフィルタの少なくとも前記捕集部位を照明する照明手段をさらに備える構成とするとよい。この場合、照明手段は例えばフィルタケースの内部に設けてもよいが、フィルタケースの少なくとも一部が透明であったり光通過用の開口が設けられたりしている場合には、フィルタケースの外部に配置された照明手段で発した光をフィルタケース内に導入して捕集部位を照明してもよい。
【0020】
この構成によれば、照明手段によりリントの捕集部位が照明されるので、例えばリントフィルタの前方から外光が入りにくい場合であっても、使用者がリントの貯まり具合を容易に視認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明に係るドラム式洗濯機の一実施例について、図面を参照して説明する。
【0022】
図1は本実施例によるドラム式洗濯機の外観斜視図である。本実施例のドラム式洗濯機の外形を成す筐体1は、左右両側面と後面とが一体に形成され、前面、下面及び上面が開放された胴体部1aと、胴体部1aの上面に取り付けられた上面板1bと、胴体部1aの前面を着脱可能に覆う前面板1cと、胴体部1aが載置される台座部1dとから成る。胴体部1aの上面は後部から前端に掛けて前下がり湾曲形状に形成されており、上面板1bも同様に前下がり湾曲形状に形成されている。
【0023】
上面板1bの前端部から後部に掛けて左右方向の中央には、前後に長い大きな洗濯物投入口2が形成され、この洗濯物投入口2を開閉するために、前後方向にスライド移動自在である上蓋3が設けられている。上蓋3が図1に示すように閉鎖された状態では、使用者が右側方に配置された蓋開ボタン4を押すと、上蓋3が自動的に後方にスライド移動して洗濯物投入口2が全開する。開放した上蓋3を閉じる際には、使用者は上蓋3の前端部に設けられた把手3aに指を掛けて手前に引き、上蓋3を前方にスライド移動させる。上蓋3が完全に閉鎖されると、図示しないラッチ機構によりラッチが掛かって使用者が指を話しても上蓋3は閉鎖状態を維持する。
【0024】
なお、上蓋3は、上記のような1枚のスライド式の蓋構造ではなく、前後に2分割された構造で手前側及び後方側へほぼ同時にスライド移動するような蓋や、スライド式ではなく2つ折り等の折り畳み式の開閉構造であってもよい。
【0025】
上蓋3の右側には、前後方向に延伸して複数の操作キーや表示器が設けられた操作パネル5が配置され、上蓋3を挟んで操作パネル5と反対側の左方後方には、横開き式の蓋体で覆われた洗剤容器6が設けられている。さらに、洗剤容器6の後方には外部の給水栓等にホースを介して接続される水道水給水口7が設けられ、操作パネル5の後方には別のホースを介して風呂の浴槽内等に接続される風呂水給水口8が設けられている。
【0026】
筐体1の前面板1cの右側下部には手前に倒れる開閉蓋10により開閉可能な開口1eが形成されている。この開口1eの内側の筐体1内部には後述するリント捕集装置40が設けられており、開閉蓋10を開けるとリント捕集装置40の前面が露出し、フィルタ部材60を前方に引き出すことができるようになっている。
【0027】
図2はこのドラム式洗濯機の内部構造を示す正面縦断面図、図3は右側面縦断面図である。
【0028】
筐体1の内部にあって台座部1dの上には、周面が略円筒形状で両端面がほぼ閉塞された外槽11が、胴体部1aの左右側面にそれぞれ端面が対向する状態で、左右両側上方から吊下げ支持する図示しない二本のばねと、前後方向に外槽11の下部を支え受ける2本のダンパ12とにより適度に揺動自在に保持されている。外槽11の内部には、多数の通水孔14aが穿孔された、周面が略円筒形状で両端面がほぼ閉塞された横型のドラム(本発明における洗濯槽に相当)14が、左右方向に延伸する水平軸線Cを中心に回転自在に設けられている。このドラム14の内周面には、周方向に互いに等間隔(約120°)で3個のバッフル14bが取り付けられている。
【0029】
ドラム14の左端面中央に固着された主軸15は、外槽11の左端面に固定された第1軸受ケース17に保持される軸受18により支承される。他方、ドラム14の右端面中央に固着された補助軸16は、外槽11の右端面に固定された第2軸受ケース19に保持される軸受20により支承される。この主軸15及び補助軸16により、ドラム14の回転軸である水平軸線Cが形成される。
【0030】
外槽11の左端面から左方へと突出した主軸15の先端には、アウタロータ型の直流ブラシレスモータであるドラムモータ21の円盤状のロータ21bが固定され、一方、モータ台を兼ねる第1軸受ケース17にはドラムモータ21のステータ21aが固定され、ステータ21aとロータ21bの磁石とは対面している。図示しない制御回路からステータ21aに駆動電流が供給されるとそれに応じてロータ21bが回転し、主軸15を介してロータ21bと同一の回転速度で以てドラム14が回転駆動される。
【0031】
外槽11の周面の上部から斜め前方にかけて、上面板1bの洗濯物投入口2と一致する位置に外槽開口11aが形成され、外槽開口11aを開閉するために、左右方向に水平に延在する軸を中心に後方に起立自在の内蓋23が設けられている。また、ドラム14の周面にもドラム開口14cが形成され、このドラム開口14cを開閉するために、前後に観音開き構造を有する2枚の蓋体から成るドラム蓋25が設けられている。
【0032】
ドラム14は外槽11内で回転可能であるから、少なくとも使用者がドラム14内に洗濯物を出し入れする際には、ドラム開口14cと外槽開口11aとが径方向に一致した位置でドラム14を停止させ、その状態を維持する必要がある。そこで、ドラム14の位置を固定するために、外槽11左端面にあってステータ21aの下方にはドラムロック装置22が設けられ、該装置22から上方に突出する係合ピンとドラムモータ21のロータ21bに形成されている係合凹部とが噛み合うことによって、ドラム14が停止位置でロックされる。この状態において、使用者は上蓋3、内蓋23及びドラム蓋25を開放し、ドラム14内を開放させて洗濯物を出し入れすることができる。
【0033】
外槽11の後部の中央よりやや上には給水管27が接続され、この給水管27は洗剤容器6に接続されている。図示しない給水バルブを開放すると、水道水給水口7に供給されている水道水が洗剤容器6を通り、給水管27を経て外槽11内に供給される。このとき、洗剤容器6内の所定位置に洗剤が収容されていれば、該洗剤は水とともに外槽11内に投入される。
【0034】
外槽11の底部右方には排水口28が設けられており、排水口28には排水バルブ29を介して排水管30が接続されている。排水管30は筐体1の右側面下部に形成された排水ホース接続口9に接続されているが、その途中には後述するリント捕集装置40が介挿されている。即ち、排水管30は排水口28とリント捕集装置40とを連通する第1排水管301と、リント捕集装置40と排水ホース接続口9とを連通する第2排水管302とに分けられる。外槽11内に水を貯留する際には排水バルブ29は閉鎖されており、排水バルブ29が開放されると、外槽11内の水は排水口28から排水管30を経て、排水ホース接続口9に接続された排水ホース(図示しない)を通って機外へと排出される。
【0035】
ドラム14を挟んでドラムモータ21と反対側の、第2軸受ケース19周囲の外槽11右端面と筐体1の胴体部1aの右側面との間には、乾燥運転時に加熱した乾燥風を外槽11へ送り込むための送風ブロア(図示しない)及びヒータ32と、ドラム14内で洗濯物との熱交換によって発生した水蒸気を含む湿った空気を除湿する水冷式の除湿部33とを備える循環風路31が配設されている。
【0036】
本実施例のドラム式洗濯機において、洗い運転やすすぎ運転時には、排水バルブ29を閉鎖し給水バルブを開いて外槽11内に所定水位まで水を溜める。そして、ドラムモータ21によりドラム14を低速で回転させる。ドラム14内の洗濯物はバッフル14bにより持ち上げられ、或る程度の高さから自然落下するという動作(タンブリング)が繰り返され、洗濯物は外槽11内に溜められた水の水面に叩きつけられることで、いわゆる叩き洗いが達成される。
【0037】
脱水運転時には、排水バルブ29が開放されてドラム14は高速で回転される。これにより、ドラム14内の洗濯物に含まれる水が遠心力により絞り出され、通水孔14aを通って外槽11側へと飛散する。そして、飛散して水は排水口28から排水管30を経て機外に排出される。
【0038】
乾燥運転時には、冷却水バルブが開放されて除湿部33に冷却水が供給され、ヒータ32により加熱された高温の空気が外槽11内からドラム14内に送給される。ドラム14内に収容されている濡れた洗濯物との熱交換により発生した水蒸気を含む空気は循環風路31を通って除湿部33に戻り、ここで急速に冷却されて水蒸気が凝縮液化して除去される。これにより乾いた空気は再びヒータ32で加熱されてドラム14内に送られる。乾燥運転中は、基本的に排水バルブ29は開放状態となっており、除湿部33に供給された冷却水は凝縮した水を伴って排水口28から排出される。
【0039】
上記のような洗濯時や乾燥時には、洗濯物から糸屑(リント)がゴミとして分離される。洗濯時に生じたリントは外槽11内に貯留された水中に浮遊し、排水時にその水とともに排水口28から排水管30を通って排出される。また、乾燥時に生じたリントは、除湿部33において主として冷却水に捕捉され、除湿後の冷却水ととも排水口28から排水管30を通って排出される。この排水口28から排出される水に混入しているリントを捕集して機外に流さないようにするために、上述したように排水管30の途中にリント捕集装置40が設けられている。
【0040】
次に、本実施例のドラム式洗濯機におけるリント捕集装置40について図4〜図9を参照して詳述する。図4はリント捕集装置40を手前側斜め下方から見た斜視図、図5はリント捕集装置40の構成部材であるフィルタケース部材41の正面図、図6はリント捕集装置40の構成部材であるフィルタ部材60を後方側から見た斜視図、図7はリント捕集装置40縦断面図、図8はフィルタケース部材41の要部の正面図(a)、フィルタケース部材41の要部の上面図(b)、及びフィルタ部材60の要部の正面縦断面図(c)、図9はフィルタ部材60をフィルタケース部材41に装着する操作の説明図である。
【0041】
リント捕集装置40は、大別して、外槽11から第1排水管301を通って送られてくる水が流入するフィルタケース部材41と、このフィルタケース部材41内に収容され、流入して来る水に混入しているリントを捕獲するためのフィルタ部材60と、から成る。
【0042】
フィルタケース部材41は、手前から奥に向かって斜め下方に向かって延伸する細長い中空の四角筒状に形成されたフィルタ収容部42と、フィルタ収容部42の前部に連結部43を介して一体に形成された扁平円筒形状の挿入口部44と、挿入口部44の外面に延展する平板部45とを有する。上述したように開閉蓋10を開けたとき開口1eの内部に露出するのがこの平板部45である。
【0043】
フィルタ収容部42は、ほぼ平面である上壁42a、下壁42b、右側壁42c、及び後壁42eと、外方に湾曲した左側壁42dとを備える。右側壁42c後部には円筒形状の流入口46が形成され、この流入口46には右方に突出した後に奥側に向かって略直角に折れ曲がるように形成された略L字状の入口管47が結合される。この入口管47の後端には、その入口端が排水口28に接続された第1排水管301の出口端が取り付けられる。また、フィルタ収容部42の下壁42b後部には左斜め下方に延伸する円筒形状の流出口48が形成されている。
【0044】
なお、フィルタ収容部42は第1排水管301よりも単位長さ当たりの内容積(容量)が大きくされている。さらにまた、フィルタ収容部42から左右斜め下方に3個の取付部49が突設されており、その下端を筐体1側に設けられた図示しない取付板にねじ止めすることでフィルタケース部材41は筐体1に対して固定される。
【0045】
挿入口部44の内面には、後述する把持部80に設けられた螺合凹部82に係合する螺合凸部51が形成されている。さらにまたフィルタ収容部42の上壁42a及び下壁42bの内面には、手前側でその幅全体に亘るほど広く奥にゆくに従って右端に片寄るように次第に狭くなり、中央部より後方では右端に所定幅を有して成るガイド溝(本発明における溝条に相当)50a、50bが形成されている。なお、本例では、ガイド溝50a、50bの最前部の幅は上壁42a及び下壁42bの内面幅ほぼ全体に亘るほど広いが、必ずしもこれほど広い必要はなく、後述するようにフィルタ部材60の挿入部61をフィルタケース部材41の収容部42内に挿入する際に、フィルタ部材60の姿勢の傾きや横ずれが許容し得る範囲内で最大であった場合でも後述するガイド片70、71が当接しないような幅を有していれば十分である。
【0046】
フィルタ部材60は細長い形状であって、上記フィルタケース部材41のフィルタ収容部42内に挿入される挿入部61を備えており、挿入部61は縁部が緩やかに湾曲している左側壁61aと、左側壁61aの縁部から該左側壁61aに対してほぼ直交方向に立ち上がっている周面としての上壁61b及び下壁61cと、左側壁61aの縁部から該左側壁61aに対して直交方向に立ち上がり、上壁61b及び下壁61cをつなぐ周面としての湾曲した後壁61dとを有する。さらに、左側壁61a、上壁61b及び下壁61cの前部にはそれらに対し直交方向に立ち上がっている仕切壁62が形成されており、左側壁61a、上壁61b、下壁61c、後壁61d及び仕切壁62で囲まれ、右面が開放した空間がフィルタ室63となっている。
【0047】
挿入部61の後壁61dには大きな切欠部64が形成されており、その切欠部64に複数本の(この例では5本)の 円柱形状の後部櫛歯65がほぼ一定間隔で以て立設されている。また、フィルタ室63内には左側壁61aの内面から突出して複数本の(この例では5本)円柱形状の前部櫛歯66が立設されている。このほぼ一定間隔毎に配列された前部櫛歯66のうち両端の2本の櫛歯はそれぞれ上壁61bと下壁61cとに接合されている。前部櫛歯66、後部櫛歯65ともに左側壁61aに対してほぼ直交方向に立ち上がっており、いずれも右端は開放されている。
【0048】
挿入部61の左側壁61a、上壁61b、及び下壁61cにはそれぞれ複数個の横通水孔67、上通水孔68、及び下通水孔69が穿孔されている(この実施例では横通水孔67が8個、上通水孔68が4個、及び下通水孔69が12個) 。上通水孔68は横通水孔67及び下通水孔69に比べて幅広の形状とされている。
【0049】
また挿入部61の上壁61b及び下壁61cの縁部にはそれぞれ後部から前部まで延び、上壁61b及び下壁61cに対しほぼ直角に立ち上がったガイド片(本発明における突条に相当)70、71が形成されている。さらに、左側壁61aにあって前部櫛歯66と仕切壁62との間には大きな通水口72が形成されており、左側壁61aの外面の後部には左側壁61aからほぼ直角に立ち上がった突片73が形成されている。
【0050】
挿入部61の前端には環状に突出する小環状リブ75が設けられており、小環状リブ75の前側には小環状リブ75よりも大径である大環状リブ76が所定間隔空けて設けられている。大環状リブ76と小環状リブ75との間に形成された凹部には円環状のパッキン77が嵌め込まれている。また、大環状リブ76の前端には、大環状リブ76よりも径の小さい円筒体78が前方に向かって突設されており、その円筒体78の先端は外方に向かって突出する爪状の形状とされている。そして略円筒形状の把持部80がその円筒体78に被せられ、その円筒体78の爪と把持部80の内面に設けられた係合爪とが係合することで、把持部80は円筒体78に対して軸線周りに回転自在に取り付けられている。
【0051】
把持部80の前端面には、把持部80の直径方向に延びる把持用突部81が前方に向かって突設されている。把持部80の外周面にはフィルタ部材60をフィルタ収容部42内に螺設するための螺合凹部82が形成されている。
【0052】
上記構成のリント捕集装置40において、フィルタ部材60をフィルタケース部材41に装着する、及びフィルタケース部材41から取り出す際の操作は次の通りである。
【0053】
フィルタ部材60をフィルタケース部材41に装着する際には、使用者は挿入部61の上壁61bを上に向けた状態で挿入部61の後端を挿入口部44からフィルタ収容部42の中に挿入してゆく。このとき、フィルタ部材60の上下のガイド片70、71がそれぞれフィルタ収容部42の上下のガイド溝50a、50bに嵌り、それによって位置が規制されるが、ガイド溝50a、50bの幅が手前側で広くなっているため、挿入部61をフィルタ収容部42内に挿入しようとする際のフィルタ部材60の軸線周りの角度の許容度が大きくなる。
【0054】
即ち、仮にガイド溝50a、50bの手前側の幅がガイド片70、71の厚さよりも僅かに大きい程度であるとすると、挿入部61の上壁61bが正確に真上に向いた状態でしかガイド溝50a、50bはガイド片70、71を受け容れない。それに対し、この実施例のドラム式洗濯機では、ガイド溝50a、50bの手前側の幅がガイド片70、71の厚さよりも格段に大きいので、例えば図9に示すように、挿入部61の上壁61bが真上ではなく斜め上を向いた状態でもガイド溝50a、50bはガイド片70、71を受け容れる。そして、ガイド溝50a、50bは奥に向かうに従いその幅が絞られているため、フィルタ部材60の挿入部61をフィルタ収容部42内に押し込んでゆくに従って、ガイド片70、71とガイド溝50a、50bとの嵌め合いによりフィルタ部材60の姿勢は自発的に修正され、フィルタ部材60の挿入部61はフィルタケース部材41のフィルタ収容部42内で適切な位置に収容される。
【0055】
なお、フィルタ部材60を挿入する際には、挿入部61の左側壁61aの外面に立設された突片がフィルタ収容部42の湾曲した左側壁42d内面に沿うことで、フィルタ部材60を適切な位置に導くことが補助される。
【0056】
こうして、フィルタ部材60の挿入部61をフィルタケース部材41のフィルタ収容部42内に完全に押し込んだ後、使用者は把持用突部81を掴んで把持部80を手前側から見て時計回り方向に約1/4回転させる。これにより、把持部80の螺合凹部82が挿入口部44の螺合凸部51に螺合する。上述のように把持部80は軸線周りに回転自在であるため、挿入部61の位置はそのまま(つまりガイド片70、71がガイド溝50a、50bに嵌った状態)で把持部80のみが回動する。把持部80が挿入口部44に螺合すると、フィルタ部材60のパッキン77は連結部43内面の円環状の座部に適度な力で押し当てられ、これによって図7に示すようにフィルタ収容部42内は挿入部61を内装した状態で水密に閉じられる。
【0057】
上記のようにフィルタケース部材41に適切に装着された状態であるフィルタ部材60を取り出す際には、装着時とは逆に、使用者は開閉蓋10を開けて把持部80を露出させ、把持部80を指で摘んで手前側から見て反時計回り方向に約1/4回転させる。すると、把持部80の螺合凹部82と挿入口部44の螺合凸部51との螺合が解除されるから、その状態でフィルタ部材60を手前側に引き抜けばよい。
【0058】
次に、上記構成のリント捕集装置40におけるリントの捕集動作を説明する。上記のようにフィルタ部材60がフィルタケース部材41に適切に装着された状態では、流入口46の内側にちょうど右端面が開放されたフィルタ室63が位置するようになっている。
【0059】
排水バルブ29が開放された際に外槽11から排出されて第1排水管301を通ってきた水は、入口管47を経て流入口46からフィルタ室63内に流入する。この水はまず挿入部61の左側壁61aの内面に当たり、その多くはフィルタ室63内を後方に移動して、主に後部櫛歯65の間を通過してフィルタ室63外に流出する。その際に、水に混入しているリントは後部櫛歯65に絡まることで捕獲される。
【0060】
後部櫛歯65にリントが貯まってくると、後部櫛歯65の間の通水性が悪くなるため、フィルタ室63内に流入した水は主に左側壁61aの横通水孔67、及び下壁61cの下通水孔69を通ってフィルタ室63外に流出する。その際に、横通水孔67や下通水孔69にもリントが引っ掛かって捕獲される。さらに、リントが貯まってゆくと、フィルタ室63内に流入した水は前部櫛歯66の間を通り、通水口72を経てフィルタ室63から流出する。その際には前部櫛歯66にリントが絡まることで捕獲される。そして、さらにリントが貯まるとフィルタ室63内に流入した水は上壁61bの上通水孔68を通ってフィルタ室63外に流出する。その際に、上通水孔68にもリントが引っ掛かって捕獲される。
【0061】
いずれにしてもフィルタ室63内から室63外に流出した水は流出口48に集まり、流出口48から第2排水管302を経て機外へと出て、さらに排水ホースを介して洗濯パンの排水口に吐き出される。上記のようにリント捕集装置40により水に混入している多くのリントが除去されているので、排水口の下のトラップにリントが貯まってしまうことを防止できる。もちろん、フィルタ室63からの水の流出及びリントの捕獲具合は、上述したように完全に順序立てて行われるわけではないことは当然である。
【0062】
フィルタ室63内に貯まったリントを回収する(取り除く)際には、上述したように使用者は開閉蓋10を開け、フィルタ部材60を手前に引き抜き。そしてフィルタ部材60の櫛歯65、66や通水孔67、68、69に絡まっているリントを取り除き、例えば水洗いする。櫛歯65、66はフィルタ室63の右開放面に向かって延伸しているので、櫛歯65、66に絡み付いたリントも、そのフィルタ室63の開放面の方向に引き抜くことによって容易に取り除くことができる。
【0063】
また、フィルタ部材60を掃除する際にはフィルタ部材60をフィルタケース部材41から引き出し、また掃除の後にはフィルタケース部材41内に収容しなければならないが、上述したように、本実施例のドラム式洗濯機では、フィルタ部材60をフィルタケース部材41に挿入する際のフィルタ部材60の姿勢の受け容れ許容度が大きいため、簡単に挿入することができる。それによって、使い勝手を向上させることができる。
【0064】
ところで、上述したようにフィルタ室63内にリントが貯まってくると、フィルタ室63内から室63外に水が流出可能な開口面積が小さくなるため排水能力が低下してくる。そこで、例えば外槽11に貯留された水の排水時間が所定時間よりも長くなったときにリントフィルタの掃除を勧奨する旨の表示を行うことができる。しかしながら、排水能力の低下はリントが貯まったことだけが原因ではないから、上記表示がなされたとしても必ずしもリントがフィルタ部材60に貯まっているとは限らない。したがって、フィルタ部材60を前方に引き出さなくても外からリントの貯り具合が分かると便利である。
【0065】
そこで、この実施例のドラム式洗濯機では、次のような構成としている。即ち、フィルタ部材60を構成する挿入部61とその前部に装着される把持部80とはいずれも透明な合成樹脂から形成されている。また、フィルタケース部材41のフィルタ収容部42の後壁42eには、前方に向かって光を放射するLEDユニット(本発明における照明手段に相当)90が取り付けられている。LEDユニット90のLEDは本洗濯機の電源投入時に常に通電され光を出射するようにしてもよいが、例えば、開閉蓋10の開閉を検知するスイッチを設け、そのスイッチのオン/オフに連動して、開閉蓋10が開かれているときにのみLEDに通電を行ってもよい。
【0066】
フィルタ部材60の挿入部61は透明であるため、LEDユニット90のLEDからの出射光は後部櫛歯65付近はもちろんのこと、フィルタ室63内部全体を照らす。したがって、使用者が開閉蓋10を開けると、透明な把持部80、挿入部61を通して、LEDユニット90のLEDで照明されているフィルタ室63の内部を覗くことができ、リントの貯り具合を目視で確認することができる。
【0067】
また、図7に示した本実施例の構成では、LEDから出射した光が切欠部64に当たるようにLEDユニット90は設置されているため、仮にフィルタ部材60の挿入部61が透明でなかった場合でも、LEDユニット90のLEDからの出射光は切欠部64の後部櫛歯65の間を通過してフィルタ室63内部を照らし得る。それによって、使用者が開閉蓋10を開けたときにフィルタ室63内を覗いて、リントフィルタの貯まり具合を目視で確認できる。さらにまた、例えばフィルタケース部材41のフィルタ収容部42の少なくとも一部が透明である場合には、フィルタケース部材41の内部でなく外部に設けたLED等の照明手段から出射した光をそうした透明部分を介してフィルタ収容部42及びフィルタ室63内に導入してもよい。さらにまた、透明である把持部80を通して前方から機外の照明光(外光)を採り入れ可能な場合には、フィルタ室63内を照明する手段を省くこともできる。
【0068】
以上のように、本実施例のドラム式洗濯機では、フィルタ部材60を前方に引き出さなくても外からリントの貯まり具合を確認し、実際にリントが貯まっているときにのみフィルタ部材60を引き出し、リントの回収や水洗いなどを行うことができる。
【0069】
なお、上記実施例は本発明の一例にすぎず、本発明の趣旨の範囲で適宜、変更、修正、追加を行っても本発明に包含されることは当然である。例えば、上記実施例は本発明をドラム式の洗濯機に適用した例であるが、渦巻き式の洗濯機にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】本発明の一実施例によるドラム式洗濯機の外観斜視図。
【図2】本実施例のドラム式洗濯機の内部構造を示す正面縦断面図。
【図3】本実施例のドラム式洗濯機の内部構造を示す右側面縦断面図。
【図4】本実施例のドラム式洗濯機におけるリント捕集装置を手前側斜め下方から見た斜視図。
【図5】本実施例のドラム式洗濯機におけるリント捕集装置の構成部材である捕集室の正面図。
【図6】本実施例のドラム式洗濯機におけるリント捕集装置の構成部材であるフィルタ部材を後方側から見た斜視図。
【図7】本実施例のドラム式洗濯機におけるリント捕集装置の縦断面図。
【図8】フィルタケース部材の要部の正面図(a)、フィルタケース部材の要部の上面図(b)、及びフィルタ部材の要部の正面縦断面図(c)。
【図9】フィルタ部材をフィルタケース部材に装着する操作の説明図。
【符号の説明】
【0071】
1…筐体
1a…胴体部
1b…上面板
1c…前面板
1d…台座部
1e…開口
2…洗濯物投入口
10…開閉蓋
11…外槽
14…ドラム
15…主軸
16…補助軸
17…第1軸受ケース
18…軸受
19…第2軸受ケース
20…軸受
28…排水口
29…排水バルブ
30…排水管
301…第1排水管
302…第2排水管
31…循環風路
32…ヒータ
33…除湿部
40…リント捕集装置
41…フィルタケース部材
42…フィルタ収容部
42a…上壁
42b…下壁
42c…右側壁
42d…左側壁
42e…後壁
43…連結部
44…挿入口部
45…平板部
46…流入口
47…入口管
48…流出口
49…取付部
50a、50b…ガイド溝
51…螺合凸部
60…フィルタ部材
61…挿入部
61a…左側壁
61b…上壁
61c…下壁
61d…後壁
62…仕切壁
63…フィルタ室
64…切欠部
65…後部櫛歯
66…前部櫛歯
67…横通水孔
68…上通水孔
69…下通水孔
70、71…ガイド片
72…通水口
73…突片
75…小環状リブ
76…大環状リブ
77…パッキン
78…円筒体
80…把持部
81…把持用突部
82…螺合凹部
9…排水ホース接続口
90…LEDユニット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体内に配設された洗濯槽内に水を貯留して該槽内に収容された洗濯物を洗濯する洗濯機であって、前記洗濯槽内に貯留された水を機外に排出するための排水路と、排出される水に混入しているリントを捕集するために前記排水路の途中に介挿されたリント捕集手段とを具備する洗濯機において、
前記リント捕集手段は、
前記排水路を通って送られてきた水の流入口と水の流出口とを備え、前部が開放されてなるフィルタケースと、
該フィルタケースの前部の開口より前記フィルタケース内に引き出し自在に挿入され、前記流入口から流入する水に混入しているリントを捕集するリントフィルタと、
を含み、前記リントフィルタの外面に形成された突条と前記フィルタケースの内面に形成された溝条との滑合により前記フィルタケースに対する前記リントフィルタの挿入位置及び挿入方向が規制され、前記溝条は前部の開口側において、フィルタケース内にリントフィルタが挿入される際に該リントフィルタを受け容れ可能な最大限の挿入位置ずれや挿入方向ずれがあった場合でも前記突条を受け容れ可能な幅以上の広い幅を有し、奥に向かってその幅が狭まるように形成されていることを特徴とする洗濯機。
【請求項2】
前記フィルタケースの溝条は該フィルタケースの内面の互いに対向する位置の2箇所に設けられ、該溝条に滑合する前記リントフィルタの突条も2箇所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の洗濯機。
【請求項3】
筐体内に配設された洗濯槽内に水を貯留して該槽内に収容された洗濯物を洗濯する洗濯機であって、前記洗濯槽内に貯留された水を機外に排出するための排水路と、排出される水に混入しているリントを捕集するために前記排水路の途中に介挿されたリント捕集手段とを具備する洗濯機において、
前記リント捕集手段は、
前記排水路を通って送られてきた水の流入口と水の流出口とを有し、前部が開放されてなるフィルタケースと、
該フィルタケースの前部の開口より前記フィルタケース内に引き出し自在に挿入され、前記流入口から流入する水に混入しているリントを捕集するリントフィルタと、
を備え、前記リントフィルタは前方から見たときにリントの貯まる捕集部位が視認可能なように少なくとも一部が透明であることを特徴とする洗濯機。
【請求項4】
リントフィルタの少なくとも前記捕集部位を照明する照明手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載の洗濯機。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate


【公開番号】特開2006−263359(P2006−263359A)
【公開日】平成18年10月5日(2006.10.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−89620(P2005−89620)
【出願日】平成17年3月25日(2005.3.25)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】