説明

流体から固体を分離するための装置

本発明は、幾つかの物質からなる物質の流れを分離するための装置及び方法に関する。分離されるべき物質は、異なる密度又は密度範囲を有しており、最も高密度の物質が装置のスクリーンを介して排出することができる一方で、最も低密度の物質が液体の頂部近くに配置された第一の出口を介して排出することができるようになされている。中間の密度の物質は、スクリーンの上方及び近くの位置に配置された第二の出口を介して排出される。分離されるべき物質の流れと反対方向の流れに向けられた余分な液体の供給によって、最も低密度の物質の効率の良い除去が確保される。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、液体から固体物質を分離するための装置であって、
−選鉱槽液体の律動的な流れが上方へ通過せしめられるときに通るスクリーンと、
−前記スクリーン内の穴よりも大きな直径のラグ粒子を備えた前記スクリーン上のラグ層と、
−前記分離されるべき物質の流れが、異なる密度の少なくとも2つの異なる物質を含んでいる分離されるべき物質の流れのための入口と、
−前記スクリーンの上面において物質のうちの少なくとも1つのための第一の出口であって、前記入口と当該入口からある距離の前記位置との間に配置されている前記第一の出口とを含み、
分離されるべき物質の流れの少なくとも一部分が、前記入口から前記スクリーンを通って当該入口からある距離の位置まで上方へ搬送され且つ選鉱槽の流れによって流動化状態とされるようになされている装置に関する。
【背景技術】
【0002】
このような装置は、当該技術において広く使用されており且つジグ(選鉱装置)として知られている。これは、スクリーン内を通過しつつある選鉱槽液体の律動的な流れを含んでいて、当該律動的な選鉱槽の流れがラグ粒子と分離されるべき物質との両方を上方へと押し上げるようになされている。選鉱槽の流れが一時的に停止せしめられたときに、連続してスクリーン上へと落下して戻るこれらの物質の落下速度は、とりわけ、これらの物質の比密度、形状及び大きさに依存する。当業者は、最も密度が高い物質がラグ粒子及びスクリーン内を通って排除される一方で、密度がそれほど高くない物質がラグ粒子間又はラグ粒子上にとどまり、又は上澄み液内に懸濁した状態となりさえする。このような技術は、当業者に一般的に知られており且つSME Mineral Processing Handbook(SME鉱物処理ハンドルブック)N.L.Weiss(ed.)、ニューヨーク(1985)、第4〜31頁に記載されている。
【0003】
本発明は、特別な組成の物質の流れに限定されないけれども、当該物質の流れは、主として、重金属、砂及び有機物質の混合物を含んでいる。これら3つの物質は、この順序で比密度が減少し、従って、各々、“最も高密度の物質”、“やや高密度の物質”及び“低密度の物質”と称される。各場合においても分離される物質は固体である。
【0004】
当該技術においては、多くの異なるタイプのジグが使用される。一般的には、分離されるべき物質の流れは、第一の位置においてラグ層とスクリーンとに適用され、続いて、当該第一の位置からある距離のところまで搬送される。この搬送中に、律動的な選鉱槽液体は通過せしめられつつあり、それによって、最終的に最も高密度の物質がラグ層及びスクリーンを介して排出される一方で、やや高密度の物質はラグ粒子間又はこれらの粒子の上方にとどまり、例えば、流動化されるか又は液体内に懸濁される。当該液体は、次いで、恐らく既に存在しており、その場合には、分離されるべき物質の流れは、乾燥物質として供給され、又は当該物質の流れは、懸濁液として供給されても良い。本発明は、特別な供給方法に限定されない。
【0005】
公知の方法の欠点は、物質の全てがラグ粒子内を落下するわけではないこと及びスクリーンが装置の出口穴を介して単一の流れとして排出されなければならないことである。これまでのところでは、重金属、砂及び有機物質のための上記の装置に加えて、砂もまた有機物質から分離されて排出されることをも可能にする更なる分離の適切な実現可能性が存在しない。
【発明の開示】
【0006】
本発明の一般的な目的は、液体から固体を分離するための改良された装置を提供することである。
特に、本発明は、密度が異なる少なくとも3種類の固体が液体から別個に分離することができる装置を提供することを目的とする。
【0007】
本発明は、更に、密度が異なる少なくとも2つの異なる物質を含んでいる物質の流れを分離するための改良された方法を提供することを目的としている。
本発明は、特に、異なる密度を有している少なくとも3種類の異なる物質を物質の流れから分離することができる方法を提供することを目的としている。
【0008】
本記載において、“異なる密度の物質”という用語が使用されるとき、この用語は、異なる密度の物質の混合物を指していると理解されなければならない。最大2つの異なる密度に限定されない。これらの場合には、本発明に従って、例えば、2つの密度範囲(“少なくとも2種類の異なる物質を含んでいる物質の流れ”等)又は3種類の密度範囲(“少なくとも3種類の異なる物質を含んでいる物質の流れ”等)に対する分離を行うことが可能である。
【0009】
上記の目的のうちの少なくとも1つを達成するために、本発明は、冒頭に記載した装置であって、更に、入口からある距離の位置の近くに配置されている第二の出口と、スクリーンと、のうちの少なくとも1つから選択された、もう一つの物質を排出するための出口を含んでいる装置を提供している。
【0010】
このようにして、少なくとも最も低密度の物質が、常に、ラグ層の上方位置において排出することができる。この第一の出口は、液体内及びラグ層の上方に配置されて、所望の最も低密度以外のより高密度の物質が実質的にこの第一の出口から排出されないようになされている。
【0011】
更に別の実施形態によれば、液体の入口が、第一の出口と、物質の流れのための入口からある距離に位置する前記位置との間の位置に設けられている。これは、分離されるべき物質の流れの上面の上方に導かれ且つスクリーンの上方を搬送される前記液体を通る実質的に逆向きの流れを生成する。この結果、前記液体は、主として、前記物質の流れから最も低密度の物質を同伴させ且つ第一の出口を介して排出するであろう。この物質の流れの上層は、主として、ラグ粒子を含まないやや高密度の物質のみからなる。
【0012】
好ましい実施形態によれば、第二の出口が、物質のうちの少なくとも1つのための入口からある距離の位置の近くに設けられる。2つの密度範囲(すなわち2種類の密度)を分離するときには、この第二の出口は、最も高密度の物質のために設けられるのが好ましいが、3種類の密度範囲(すなわち、3種類の密度)を分離するときには、スクリーンを介して排出されないやや高密度の物質のために、この第二の出口をも設けても良い。
【0013】
上の説明において記載した種々方法の全て又は幾つかを組み合わせることが特に好ましい。
上記の実施形態において、3種類の密度範囲(すなわち、3つの密度)に対する分離を行うときには、スクリーンは、最も高い比密度の物質のための第三の出口として機能する。
【0014】
本発明による装置は、特に、少なくとも3種類の異なる物質の流れを分離するのに極めて適しており、当該装置は、最も高密度の物質を排出するためのスクリーンと、やや高密度の物質を排出するための第二の出口と、最も低密度の物質を排出するための第一の出口とを含んでいる。特に、本発明による上記の装置は、この方法を使用するときに、これら3種類の物質に極めて適した分離を提供する。ジグ技術における当業者は、適切な分離が得られるようにこの装置を作動させることができるであろう。
【0015】
液体の入口は、スクリーンの上方を通る物質の流れの上面に導かれるのが更に好ましい。これは、恐らく、やや高密度の物質と組み合わせられたスクリーン上を通過する物質の流れの上方の層内に存在する最も低密度の物質が液体のこの供給によってバラバラにされるようにし、前記物質が懸濁状態となり、これに続いて装置の第一の出口から排出されるようにするであろう。
【0016】
液体のこの余分な供給とスクリーンを介して供給される選鉱槽液体との結合によって、第一の出口を介する液体と低密度の物質との連続的な排出が確実にされる。
第二の出口は、流動化された物質の流れによって担持される閉止手段によって形成されるのが好ましい。この閉止手段は、例えば、ラグ層(選鉱槽液体によって流動化された層)上の固体物質が所望の又は比較的低い高さにあるときに、装置内の第二の出口をシールし、一方、流動化された層が所望の高さよりも高いときに上方へ付勢され、それによって、第二の出口を開くような密度を有していても良い。これによって、主として、第二の出口を介して排出されるべき物質が装置から排出せしめられるであろう。
【0017】
装置内の流動化された層の高さが上昇すると、閉止処置は液体内又は液面上においてさえ開始するかも知れない。
閉止手段が長手軸線の周りを回転可能なように配設され且つ第二の出口を介して排出されるべき物質と接触する伸長方向に配設された円筒形の本体を有することは特に好ましい。この本体は、回転時に流動化された層の少なくとも一部分が装置から排出されるような形態で維持されても良い。例えば、物質の流動化された層が本体のラグ層上に存在している場合には、本体は、連続回転状態に維持されても良い。排出されるべき物質の量は、回転速度を変えることによって制御することができる。更に、流動化された物質の層がより厚いと、この第二の出口を介する物質のより速い排出が生じるであろう。なぜならば、この場合には、本体がより高い位置まで上昇せしめられて、その下面により大きな出口穴が形成されるからである。
【0018】
更に好ましい実施形態に従って、装置内の第一の出口の位置は、装置内の液体の液面高さがほぼ同じ高さにとどまるように実質的に固定される。従って、第一の出口の位置は、装置内の液体の深さを決定する。原理的には、第一の出口はまた、液体内に浮かんでいても良い。所望ならば、スクリーンの上方を通る物質の上方の最小の高さが維持されても良い。一般的には、第一の出口が固定された位置を有することが好ましいであろう。
【0019】
以前に説明したように、本発明はまた、物質の流れの分離方法に関するものでもある。当該方法においては、物質の流れは、異なる密度の少なくとも2つの異なる物質を含んでおり、請求項1に記載の装置の入口へ物質の流れを適用するステップと、分離されるべき物質の流れを流動化させるために、液体の律動的な流れをスクリーン内を通って上方へ通過させるステップと、固体物質の入口からある距離のところに配置された第二の出口を介して比較的高密度の物質を排出するステップと、第一の出口を介して、比較的低密度の物質を排出するステップとを含んでいる。
【0020】
このような方法は、本発明による装置によって適用されるのに極めて適している。
特に好ましい実施形態によれば、本発明は、3つの異なる物質を含んでいる物質の流れが3つの出口を含んでいる本発明による装置に供給される。この場合には、最も高密度の物質は、スクリーン(第三の出口)を介して排出され、やや高密度の物質は第二の出口を介して排出され、最も低密度の物質は第一の出口を介して排出される。
【0021】
排出されるべき最も大きな部分の排出は、第二の出口を介して起こるのが一般的に好ましいであろう。第一又は第二の出口を介する排出は、余りにも多くのスクリーンスペースを要し又は第一の出口は余りにも多くのスペースを塞ぐであろう。
【0022】
本発明による方法は、本発明による装置の種々の特徴のうちのいずれかを使用して適用することができる。本方法は、特に、分離されるべき物質の流れのための入口から見て、第一の出口からある距離のところに配置され且つスクリーンの上方を通過する分離されるべき物質の流れの上面に向けられた位置からの液体の流れの供給をも含んでいる。このようにして、装置に関して上記した利点を達成することができる。
【0023】
本発明による方法及び装置においては、高密度の物質の排出が第二の出口を介して起こることが特に好ましい。なぜならば、第二の出口は、装置からやや高密度の物質が当該第二の出口の下方から排出させるために持ち上がっているからである。
【0024】
このような高さの調整は、自動的に起こるかも知れず、例えば、物質の流動化された床の高さの上昇は閉止手段を上方へ付勢するが、本発明の構成内の別の可能性は意図的に第二の出口を開き且つ/又は閉じることである。
【好ましい実施形態の説明】
【0025】
以下、図面及び好ましい実施形態によって本発明を更に詳しく説明する。
図1は、本発明による装置の概略図である。この装置1は、穴3が設けられているスクリーン層2を含んでいる。これらの穴3を介して、選鉱槽水4(矢印で図示されている)は上方へと送られる。この選鉱槽水4の供給は律動的な流れとすることができる。
【0026】
分離されるべき物質の流れ5は、上方からスクリーン2上へ供給される。図面に示されているように、分離されるべきこの物質の流れ5は、一端において装置に供給され、続いて、矢印Aの方向へスクリーンの上方を搬送される。
【0027】
一般的な方法に従って、ラグ層がスクリーン2上に設けられても良い。ラグ層の粒子の直径はスクリーン2の穴3よりも大きい。分離されるべき物質の流れは、液体6内へ導入される。分離されるべき物質の流れ5は、固体として又は液体内の懸濁液として液体6内に供給されても良い。
【0028】
選鉱槽水4の律動的な供給及び傾斜が付けられたスクリーン2により、分離されるべき物質の流れは、矢印Aの方向へスクリーン2の上方を搬送されるであろう。高密度の物質は、ラグ層及びスクリーン2の穴3を介して下方へ排出されるであろう。やや高密度の物質は、ラグ層内及び/又はラグ層上に留まるであろう。一方、最も低密度の物質は、液体6内に懸濁されるようになり且つ/又は層7の頂面上に留まるであろう。
【0029】
最も低密度の物質の排出のために第一の出口8が設けられている。出口8を介して、液体及び液体内に懸濁されている物質が排出される。この図面に示されているように、前記第一の出口8は、分離されるべき物質の流れ5が供給される位置と、そこから最も遠く離れた位置との間に配置されている。第一の出口8は、液体6の上面近くに配置されている。
【0030】
層7の頂面上の最も低密度の物質が適切に除去されることを確実にするために、液体の余分な供給9が提供される。液体のこの余分な供給9は、閉止手段10の近くの液体6内へ導入される。この余分な液体は、層7の頂面7’の上方へ導かれて当該層上の物質が液体内へ押し出されるようにする。この結果、この物質を同様に第一の出口8を介して便宜的に排出することが可能であろう。
【0031】
この方法は、スクリーン3の穴を介する最も高密度の物質の適切な分離及び第一の出口8を介する最も低密度の物質の適切な分離を提供する。
やや高密度の物質は、ほぼ流動化された層の形態でラグ粒子上に堆積するであろう。
【0032】
このやや高密度の物質の除去のための適当な方法は、出口11を設けることである。やや高密度の物質は、出口11を介して装置1から全く簡単に排出され得る。出口11は、閉止手段10によって閉止することができる。図示された実施形態においては、閉止手段10は、軸線12を中心に回転可能な筒状構造である。閉止手段10の横方向の動き(図面において右方向への動き)は、ガイド器具13によって阻止される。閉止手段10の左方への変位は、液体6によって阻止される。筒形の閉止手段10の比重は、液体6の液面及び/又は流動化層の液面が所望の位置又はそれより低いときに、当該閉止手段が、層7上及び/又は層7内に配置されて第二の出口11を閉止するように選択することができる。液体6の液面及び/又は流動化された層の液面高さが上昇したときに、閉止手段10は、浮くか又は上方へ付勢されるように調整することができる。図面に示されているように、閉止手段10は、垂直面内で容易に変位させることができる。閉止手段10は、その最も低い位置において、層7上及び/又は層7内に配置されるであろう。このことにより、第二の出口11を介する液体及び固体の排出がほぼ不可能とされる。
【0033】
第一の出口8が固定の位置に取り付けられたときに、液体6のための出口の高さは、閉止手段10の頂部端縁のすぐ下方の位置に配置されるのが好ましい。
図2の好ましい実施形態によれば、分離されるべき物質の流れ5は、ラグ層14が設けられているスクリーン2上に供給される。ラグ層の上にはジグ床15が形成されている。スクリーン2の下方には、2つの出口16及び17が各々設けられており、当該2つの出口を介して最も高密度の物質が排出される。
【0034】
選鉱槽水4はスクリーン2の下方から供給される。これはプロセス水であっても良い。任意的に、選鉱槽水として入口19を介して新鮮な水20が供給されても良く、事実上、スクリーン2上のやや高密度の物質が第二の出口11を介して排出される前に洗い流されるようにしても良い。スクリーン2の下方にはシール18が設けられている。シール18は、選鉱槽水の横方向の変位を阻止すると共に、スクリーン2内を通過せしられる高密度の物質の横方向の変位をも阻止する。
【0035】
出口11を介して排出される物質は、やや高密度の物質と水とからなる。この水は、サイクロン21等内で実質的に精製され且つ液体の余分な供給9として使用される。
最も低密度の物質22は、第一の出口8を介して排出される。やや高密度の物質23は第二の出口11を介して排出される。
例示的な実施形態
家庭廃棄物焼却装置から発生し且つ実質的に砂からなる分離されるべき固体の混合物を、図2の装置内へ供給する。この固体混合物は、有機物質(すなわち、最も低い比重の部分)、砂(すなわち、中程度の比重の部分)及び重金属(すなわち、最も高い比重の部分)からなる。筒状本体は、その回転によって、砂が装置から排出されるのを確実にする。有機物質は第一の出口を介して排出し、最も比重の高い部分はスクリーンを介して排出した。
【0036】
当該例示的な実施形態の装置及び方法の特性は以下の通りである。
【0037】
【表1】

【0038】
ボトムアッシュから発生する全砂5000kgを本発明による装置内で処理した。筒状本体(直径が約0.15m、幅が0.7m)は、装置からの砂の規則的な排出を確保し且つ1秒当たり約0.5回転の回転速度で駆動した。
【0039】
分離されるべき混合物の有機物質成分は0.5〜0.8重量%であった。結果的に得られた砂成分の有機物質成分は0〜0.15重量%であった。
下の表2において、供給された物質の混合物内の(重)金属の量は、排出された砂成分内のものと比較されている。表3は、供給された物質の混合物及び得られた砂成分に対する溶出測定による結果を示している。
【0040】
分離されるべき物質の混合物及び得られた砂成分の組成を同一の方法で分析した。
【0041】
【表2】

【0042】
【表3】

【0043】
これは、本発明による装置は、供給混合物を異なる比重の異なる製品の流れに分類するための極めて便宜的で簡単で低廉な方法を提供することを示している。このようにして、本発明の目的の全てが達成される。
【0044】
以上、本発明を、図面に示されている好ましい実施形態によって説明したが、本発明はこの実施形態に限定されない。
当業者は、当該装置及び方法を事実上変更することができる。しかしながら、如何なる変更も、特許請求の範囲の保護範囲に含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】図1は、本発明による装置の概略図である。
【図2】図2は、図1による装置の好ましい実施形態を示している図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体から固体物質を分離する装置であり、
−選鉱槽液体の律動的な流れが上方へ送られるときに通過するスクリーンと、
−当該スクリーンの穴よりも直径が大きいラグ粒子を備えた前記スクリーン上に設けられたラグ層と、
−異なる密度を有する少なくとも2つの異なる物質を含んでいる分離されるべき物質の入口と、
−前記スクリーンの上面に設けられた前記物質のうちの少なくとも1種類のための第一の出口であり、前記入口と当該入口からある距離のところに配置された位置との間に配置されている前記第一の出口と、を含み、
−前記分離されるべき物質の流れの少なくとも一部分が前記入口から当該入口からある距離のところに配置された前記位置まで前記スクリーンを介して上方へ搬送され且つ前記選鉱槽液体の流れによって流動化された状態とされるようになされ、
当該装置は、前記入口からある距離の前記位置の近くに配置された第二の出口と、前記スクリーンとのうちの少なくとも1つから選択されたもう一つ別の物質の排出のための出口を更に含んでいる装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置であり、
液体のための入口が、前記第一の出口と、前記入口からある距離のところに配置された前記位置との間に設けられている装置。
【請求項3】
少なくとも3種類の異なる物質を含む物質の流れを分離するための請求項1又は2に記載の装置であり、
スクリーンが、最も高密度の物質を排出するための第三の出口と、やや高密度の物質を排出するための第二の出口と、最も低密度の物質を排出するための第一の出口として機能するようになされた装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の装置であり、
前記液体の供給が、前記スクリーンの上方を搬送される層の上面へと導かれるようになされた装置。
【請求項5】
請求項3又は4に記載の装置であり、
前記第二の出口が、液体内に担持されている閉止手段を含んでいる装置。
【請求項6】
請求項5に記載の装置であり、
前記閉止手段が、長手軸線を中心に回転可能に配置され且つその伸長方向において前記第二の出口を介して排出されるべき物質と接触状態となる筒状本体からなる装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の装置であり、
前記流動化された層が所望の又はより低い高さであるときに、前記閉止手段は、前記第二の出口をシールし且つより高い高さで前記第二の出口を開くようになされている装置。
【請求項8】
請求項7に記載の装置であり、
前記流動化された層の高さが高く、前記閉止手段が前記液体の頂面内又は頂面上に浮かんでいる装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置における入口への物質の流れの供給を含む、異なる密度の少なくとも2種類の異なる物質を含む物質の流れを分離する方法であり、
分離されるべき物質の流れを流動化させるために、スクリーンを介して上方へ液体の律動的な流れを送るステップと、固体物質の入口からある距離のところに配置された第二の出口を介して比較的高密度の物質を排出するステップと、前記第一の出口を介して比較的低密度の物質を排出するステップと、を含む方法。
【請求項10】
請求項9に記載の方法であり、
請求項3に記載の装置における入口へ3つの異なる物質を含む物質の流れを供給することを含み、最も高密度の物質は前記スクリーンから排出され、やや高密度の物質は第二の出口から排出され、最も低密度の物質は第一の出口から排出されるようにした方法。
【請求項11】
請求項9又は10に記載の方法であり、
分離されるべき物質の流れのための入口から見て、前記第一の出口の後方に配置されている位置から、分離されるべき物質の流れの上面に導かれて前記スクリーンの上方を通過せしめられる液体の供給を含む方法。
【請求項12】
請求項9乃至11のうちのいずれか一項に記載の方法であり、
前記第二の出口を介する前記やや高密度の物質の排出を含み、前記第二の出口が、当該第二の出口の下方から前記やや高密度の物質を排出するために持ち上がっている方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2008−540099(P2008−540099A)
【公表日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−511071(P2008−511071)
【出願日】平成18年5月10日(2006.5.10)
【国際出願番号】PCT/NL2006/050112
【国際公開番号】WO2007/027090
【国際公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【出願人】(507371320)
【出願人】(507372176)ゲメンテ・アムステルダム,アフヴァル・エネルギー・ベドレイフ (1)
【Fターム(参考)】