流体の充満したブラダーを組み込んだストラップ
ストラップ(12)は、シース(20)と、該シース(20)内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダー(30)とを具備し得る。該ブラダー(30)は、第一の端部と、反対側の第二の端部と、該第一の端部と該第二の端部との間に配置された中央部分とを画定する細長い形状を有し、少なくとも該中央部分と第二の端部は該シースに取り付けられていない。更に、該ストラップ(12)は該ストラップ(12)を物品(11)と連結するように構成された一対の取付要素(40a、40b)を具備し得、少なくとも該取付要素(40a、40b)の一つは該ブラダー(30)の第二の端部と連結され得る。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
背景
種々の物品が、該物品を運ぶのに助けとなるキャリーストラップを備えている。例えば、バックパックには個人の両肩上に延びるように構成された一対のストラップが概ね組み込まれている。バックパックには多くの場合2本のストラップが組み込まれているが、電報配達人のようなバッグは、概ね個人のただ一方の肩上に延びる1本のみのストラップを備える。同様に、ゴルフバッグは、従来個人がゴルフ道具を運ぶのに助けとなる1本のストラップか2本のストラップを備えている。一部のキャリーストラップは、肩の上に延びるか又は肩に接触するが、他のキャリーストラップは、個人の手又は他の部分に接触する。例えば、ハンドバッグ又は財布には、手で掴まれる事が意図されたストラップが組み込まれ得る。従って、異なる種類の物品には様々なショルダーストラップ形状が組み込まれ得る。
【0002】
キャリーストラップのデザインにおいて考慮すべき事項の一つは、快適性に関する。ストラップの快適性を高めるために、圧縮性材料が、ストラップの、例えば肩のような個人に接触する領域に、頻繁に組み込まれている。ストラップ内の圧縮性材料の利点は、個人の肩、特に肩甲上神経を含む肩の領域での圧力集中の低減に関するものである。ストラップが肩の上に延びる場合、肩のいくつかの領域は肩の他の領域よりもより大きい負荷を受け、それによって、負荷が比較的大きい領域において圧力集中が形成される。従って、負荷を肩の表面上により均一に分散させ、圧力集中を低減するために、圧縮性材料が使用され得る。
【0003】
ストラップ用途に適した圧縮性材料の例には、ポリマー発泡体及び流体の充満したブラダー(bladder)が含まれる。Wolfeへの米国特許第6,915,932号(特許文献1)は、発泡体要素及び流体の充満したブラダーを有するストラップを開示している。発泡体要素は種々のへこみを画定し、該ブラダーは該へこみ内に位置付けされているので、該発泡体要素と該ブラダーの組み合わせは、物品を運ぶ時クッション性を提供する。Chenへの米国特許第6,223,959号(特許文献2)は、ゴルフバッグ用ストラップを開示しており、該ストラップは膨張した熱可塑性プラスチック材料で形成されたエアポケットを囲む外皮を有している。同様に、Weintraubへの米国特許第5,566,871号(特許文献3)と米国特許第5,361,957号(特許文献4)は両方とも、空気の充満した部材を組み込んだ肩ストラップで使用するように意図されたクッション性装置を開示している。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,915,932号
【特許文献2】米国特許第6,223,959号
【特許文献3】米国特許第5,566,871号
【特許文献4】米国特許第5,361,957号
【発明の開示】
【0005】
概要
本発明の種々の局面は、シースと該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーとを含むストラップに関連する。該ブラダーは、第一の端部と、反対側の第二の端部と、第一の端部と第二の端部との間に配置された中央部分とを画定する細長い形状を有し、少なくとも該中央部分と該第二の端部は、該シースに取り付けられていない。更に、該ストラップは該ストラップを物品と連結するように構成された一対の取付要素を具備し得、該取付要素の少なくとも一つは該ブラダーの第二の端部と連結され得る。
【0006】
ブラダーは、第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管として形成される。更に、該ブラダーの中央部分は、該ポリマー管の両側を互いに対して固定する複数の結合部を有し得る。該ブラダー内の流体は加圧し得るが、該流体は該ストラップの周囲の大気圧に実質的に等しい圧力での空気であってもよい。
【0007】
本発明の種々の局面を特徴づける新規性の利点及び特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に指摘されている。しかしながら、新規性の利点及び特徴のより一層の理解を得るために、本発明の局面に関する種々の態様と発明概念を説明し図示している以下の説明と添付図面とを参照されたい。
【0008】
上記の「概要」並びに以下の「詳細な説明」は、添付図面と関連して読むことにより、より十分に理解されると考えられる。
【0009】
詳細な説明
以下の記載及び添付図面は、種々の物品に取り付けられ、該物品を運ぶのに助けになるように使用され得るストラップを開示している。該ストラップはコンピュータバッグと組み合わせて開示されているが、該ストラップに関連した概念は、例えばバックパック、ブリーフケース、カメラバッグ、ダッフルバッグ、ゴルフバッグ、ハンドバッグ、メッセンジャーバッグ、及び財布を含む、広い範囲にわたる他のバッグ様式と組み合わせても使用され得る。バッグに加えて、該ストラップに関連した概念は、写真機材(即ちカメラ)、双眼鏡及び種々の型の運動競技用器材を含む、様々な他の物品と組み合わせても使用され得る。例えばシートベルト、ハンググライダー用ハーネス(hang gliding harnesses)、パラシュート用ハーネス(parachuting harnesses)及びホースタック(horse tack)を含む種々のハーネス形状にも、該ストラップに関連した概念を組み込むことが可能である。従って、本明細書に開示した概念が、種々の物品に使用するのに適しかつ広範囲の目的に適したストラップ形状に適応することが、当業者には理解されよう。
【0010】
図1を参照すると、コンピュータバッグ10が容器部分11とキャリーストラップ12とを含むものとして開示されている。バッグ10は、例えばノート型パソコン、コンピューター用付属品及び書類を含む種々の内容物を保護し運搬するために使用され得る。従って容器部分11は、内容物を容れるために実質的に中空である、概ね従来の形状を有している。ストラップ12は容器部分11に2つの位置で取り付けられて、個人の肩の上に延びる構造物を形成し、それによって該個人がバッグ10と内容物を運ぶのを可能にしている。ループ型コネクタが示されているが、ストラップ12を容器部分11に取り付けるために種々の他の接続様式が使用され得る。
【0011】
ストラップ12が図2と図3に個別に示され、シース20とブラダー30と一対の延長部40a及び40bとを備えている。シース20はストラップ12の外側表面の一部分を形成し、使用中は個人の肩に直接的に接触している。ブラダー30は少なくとも一部がシース20の空隙内に配置される流体の充満した部材であり、ストラップ12のクッション特性を高めている。更に、延長部40a及び40bはシース20とブラダー30との複合部から外方に延びて、容器部分11と連結する取付要素を形成している。シース20とブラダー30は、図1に示すように、取付要素40a及び40bが容器部分11と連結する領域間のほぼ中心に配置される。
【0012】
シース20は、第一の端部21と、第二の端部22と、端部21と22との間に延びる縁部23とを画定する細長い形状を有している。図4A及び図4Bに示されるように、シース20は材料要素から形成され、該材料要素はその縁部が縁部23に沿って接合されるように折り重ねられる。シース20内の空隙はブラダー30を受け入れ、該材料要素の対向面間に配置される。より具体的には、ブラダー30を受け入れる空隙はシース20の長さに沿って少なくとも一部延びている。しかしながら、シース20が構成される具体的な様式は、大きく異なり、少なくとも一部がブラダー30を囲む種々の他の形状も含んでいてよい。更に、シース20の具体的な形は、例えば曲がった又は角を成す形状を含むように変化してよい。
【0013】
シース20用の適切な材料には、例えばポリマー発泡体、種々の繊維、革、合成皮革及びポリマーシートが含まれる。ブラダー30はストラップ12にクッション性を与えるが、さらなるクッション性の度合いを与えるためにポリマー発泡体がシース20に組み込まれ得る。例えばスペーサニットメッシュ繊維(spacer-knit mesh textile)も、クッション特性を与えるために使用され得る。材料の組合せも使用され得る。例えば、ある繊維がポリマー発泡体要素に結合されてシース20のいくつかの部分を形成し得るし、あるいは、シース20の大部分がスペーサニットメッシュ繊維から形成されるとともに、合成皮革が高摩耗領域又は更なる強度を必要とする部分に使用され得る。透明要素もブラダー30のいくつかの部分を可視的にするのに使用され得る。従って、種々の材料がシース20を形成するのにストラップ12に組み込まれ得る。
【0014】
ブラダー30はシース20内の空隙内に配置され、ストラップ12にクッション性を与える。更にブラダー30は、容器部分11と容器部分11の内容物の重さに耐え、さもなければ支持する、引張部材を形成する。ブラダー30は、加圧されるか実質的に大気圧であり得る、空気などの流体を封入するポリマー材料から主として形成される。ブラダー30は、第一の端部31と反対側の第二の端部32とを備える管状の形状を有する。第一の端部31は、シース20の第一の端部21に隣接して位置づけられ、第二の端部32は、シース20の第二の端部22に隣接して位置づけられる。流体をブラダー30内に密閉するために、一対の密閉結合部33が端部31と端部32に形成される。更に、複数の内部結合部34がブラダー30の対辺間に形成され、ブラダー30に比較的平らな形状を与える。即ち、内部結合部34はブラダー30の全厚を減少させ、シース20の空隙に嵌合する形を与える。
【0015】
内部結合部34は種々の形状を呈し得る。図示のごとく、内部結合部34は細長い結合部であり、ブラダー30の長手方向軸に斜めに配向されている。密閉結合部33はブラダー30の幅の全体に亘って延びているが、他方、内部結合部34はブラダー30の縁部から離間していて、流体がブラダー30の至る所に動けるようにしている。ある幾つかの形状では、内部結合部34はブラダー30の縁部に直角であり得るし、内部結合部34は線ではなく点であり得るし、内部結合部34はブラダー30の幅の全体に亘って延長し得るし、又は内部結合部34は他の形を有し得る。例えば、内部結合部34は円形の結合部、非線形結合部であり得るし、又は内部結合部は無くてもよい。内部結合部34を形成して細長い形状を持たせることの利点は、内部結合部34がブラダー30に屈曲線を形成することである。
【0016】
ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル・ウレタン及びポリエーテル・ウレタンを含む種々の熱可塑性ポリマー材料を、ブラダー30に使用してもよい。ブラダー30用に適したもう一つの材料は、参照により本明細書に組み入れられる、Mitchellらへの米国特許第5,713,141号と第5,952,065号で開示された、熱可塑性ポリウレタンとエチレンビニルアルコール共重合体とが交互に重なった層から形成されたフィルムである。この材料に関する、中央層がエチレンビニルアルコール共重合体から形成され、該中央層に隣接した2つの層が熱可塑性ポリウレタンから形成され、外層が熱可塑性ポリウレタンとエチレンビニルアルコール共重合体の粉砕再生材料から形成されている変形物も、使用可能である。ブラダー30はまた、いずれも参照により本明細書に組み入れられるBonkらへの米国特許第6,082,025号と第6,127,026号で開示された、ガス障壁材料とエラストマー材料とが交互に重なった層を含む、可撓性のミクロ層膜から形成され得る。更に、Dow Chemical Companyの製品であるPELLETHANE、BASF Corporationの製品であるELASTOLLAN、およびB.F.Goodrich Companyの製品であるESTANEのような、多数の熱可塑性ウレタンが使用可能であり、これらは全てエステル又はエーテルを基礎にしている。ポリエステル、ポリエーテル、ポリカプロラクトン及びポリカーボネートミクロゲルを基礎にした更に他の熱可塑性ウレタンが使用可能であり、種々の窒素阻止材料(nitrogen blocking material)も使用可能である。さらなる適切な材料は、参照により本明細書に組み入れられる、Rudyへの米国特許第4,183,156号と第4,219,945号に開示されている。さらなる適切な材料には、参照により本明細書に組み入れられるRudyへの米国特許第4,936,029号及び第5,042,176号に開示された結晶性物質と、同様に参照により本明細書に組み入れられるBonkらへの米国特許第6,013,340号、第6,203,868号及び第6,321,465号に開示されたポリエステル・ポリオールを含むポリウレタンとを含有する熱可塑性フィルムが含まれる。
【0017】
ブラダー30内の流体は、例えばヘキサフルオロエタン及び六フッ化硫黄などの、参照により本明細書に組み入れられるRudyへの米国特許第4,340,626号で開示された気体の、いずれであってもよい。該流体は、加圧オクタフルオロプロパン、窒素又は空気などの気体も含み得る。気体に加えて、種々のゲル又は液体がブラダー30内に密閉され得る。従って、種々の流体がブラダー30用に適している。圧力に関しては、適切な流体圧力は1平方インチ当たり15ポンドであるが、1平方インチ当たり0ポンドから30ポンドまで変動し得る。従って、本発明の幾つかの態様において、ブラダー30内の流体圧力は相対的に高くともよいし、又は該流体圧力は大気圧であるかもしくは大気圧より僅かに上昇させた圧力であってもよい。
【0018】
延長部40a及び40bはブラダー30の両側に取り付けられ、シース20から外側に延び、容器部分11と連結している。延長部40a及び40bに適した材料には、ナイロンウェビングなどの種々の従来の材料が含まれる。図3を参照すると、延長部40aはブラダー30に縫い目41で固定されているものとして示されている。より具体的には、密閉結合部33の一方が第一の端部31から離間して位置し、流体を封入しないブラダー30のフランジ領域を形成する。従って、縫い目41は延長部40aとブラダー30の該フランジ領域との各々を貫通して延び、延長部40aをブラダー30に固定する。同様の構成が、延長部40bを第二の端部32に固定するために使用可能である。縫い目41の代替として、延長部40a及び40bはブラダー30に、例えば、接着剤又はヒートシールにて固定されてもよい。
【0019】
ブラダー30は、シース20の空隙内に配置され、実質的にシース20に固定されていない。従って、ブラダー30は、シース20内を自由に動くことができ、所望であれば、シース20の構造体を損傷しないでシース20から取り外すことが可能である。図5を参照すると、ストラップ12が個人13の肩の上に延び、肩の上に載っているものとして図示されている。延長部40a及び40bは各々容器部分11に取り付けられ、容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量により張力がかかっている。即ち、容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量は、延長部40a及び40bに、矢印14で示す張力を生じさせる。もしブラダー30が延長部40a及び40bの各々に取り付けられると、該張力がブラダー30にも発生する。従って、ブラダー30は容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量に耐え、さもなければそれを支持する引張部材を形成する。
【0020】
上で述べたように、ブラダー30はシース20に固定されておらず、シース20内を自由に動くことができる。張力を加えると、ブラダー30は張力に比例して伸びることが可能である。図6を参照すると、ストラップ12は、矢印14で示す張力が延長部40a及び40bに加えられ、それによってブラダー30を伸ばすかまたは引き延ばすので、端部31及び32が、シース20の端部21及び22に比較的近くなっている状態で示されている。従って、図2と比較すると、ブラダー30は引き延ばされているが、ストラップ12が伸ばされた状態であっても伸ばされていない状態であっても、シース20の全長は実質的に一定のままである。従って、張力を延長部40a及び40bに加えることは、シース20の寸法を実質的に変えずにブラダー30を伸ばす傾向がある。
【0021】
ブラダー30と延長部40a及び40bは張力がかかった状態に置かれるが、他方、シース20は、ブラダー30がシース20に取り付けられていないので、実質的に張力のかかっていない状態にある。従って、図1から図6に示したストラップ12の構成は、張力をブラダー30又は延長部40a及び40bからシース20へ移す構造を組み込んでいない。張力がシースに移されるストラップでは、該シースは概ね、クッション性と耐摩耗性を与えるだけでなく、該張力に耐えるのに十分な引っ張り強さも有する材料を組み込んでいる。しかし、ストラップ12では、シース20用に選択された材料は、主として例えばクッション性と耐摩耗性を与えるために選択され、引っ張り強さにはそれほど重要性は置かれていない。この構成の利点は、より広い範囲の材料がシース20用に選択され得ることである。
【0022】
ストラップ12は、ポリマー発泡体材料を組み込み得るが、図においてストラップ12は、シース20用の繊維製品などの非発泡体材料を有するものとして示されている。この構成では、シース20は、ブラダー30にカバーを提供してブラダー30を摩耗から保護するのを補助し、ブラダー30は、ストラップ12にクッション性を提供している。流体の充満したブラダーを組み込んだ、先行技術の幾つかのストラップ構成では、該ブラダーは発泡体と一体となって該ストラップのクッション特性を高めていた。ストラップ12はポリマー発泡体材料を組み込み得るが、ブラダー30はポリマー発泡体材料を追加しなくとも十分なクッション性を提供可能である。
【0023】
ブラダー30の一つの製法が図7Aから図7Cに示されている。図7Aを参照すると、管状部材15は最初、例えば押し出し成形によって、ポリマー材料から形成される。管状部材15は実質的に円形の断面を有するものとして示されているが、管状部材は、例えば楕円形、正方形、又は矩形の断面を有していてもよい。管状部材15の形成に続いて、密閉結合部33が、図7Bに示すように、管状部材15の端部に形成される。即ち、管状部材15の端部を加熱し、該端部の両側を互いに対して接着させるために熱間金型又は鋳型が使用され得る。密閉結合部33の形成は、空気又は他の流体を管状部材15内に効果的に密閉する。更に、密閉結合部33の形成は、管状部材15の全体的な高さを平坦化するかまたは減少させる効果を有するが、一方では管状部材15の幅を増加させる。図7Cを参照すると、その後内部結合部34が管状部材15の対辺間に形成され、それによってブラダー30の製造を実質的に完了する。密閉結合部33のときのように、熱間金型又は鋳型が、管状部材15の両側を加熱し、互いに対して接着させるために使用され得る。図7Aから図7Cに略図で示した各種の工程を個別に説明しかつ示したが、種々の工程を同時に実行または実施することが可能である。
【0024】
ブラダー30用の別の製法が図8Aから図8Dに示されている。図8Aを参照すると、管状部材15は最初、例えば押し出し成形によって、ポリマー材料から形成される。管状部材15は実質的に円形の断面を有するものとして示されているが、管状部材は、例えば楕円形、正方形、又は矩形の断面を有していてもよい。管状部材15の形成に続いて、プレス機器又は他の機器を使用して管状部材15の全体的な高さを平坦化するかまたは減少させるが、一方では、図8Bに示すように、管状部材15の幅を増加させる。図8Cを参照すると、その後内部結合部34が管状部材15の対辺間に形成される。より具体的には、熱間金型又は鋳型が、管状部材15の両側を加熱し、互いに対して接着させるために使用され得る。その後密閉結合部33が図8Dに示すように形成され、ブラダー30の製造を実質的に完了する。図8Aから図8Dに略図で示した各種の工程を個別に説明しかつ示したが、種々の工程を同時に実行または実施することが可能である。
【0025】
上述したブラダー30用の各製法において、管状部材15は最初、例えば押し出し成型によって、ポリマー材料から形成される。ツインシート結合形成(twin-sheet bonding)、種々の熱成形工程、及び吹き込み成形を含む、種々の他の製造技術もブラダー30用に使用され得る。ツインシート結合形成では、二枚のポリマー材料が互いに接着されて管状構造を形成する。熱成形も二枚のポリマー材料を互いに接着することを含むが、該シートを加熱し形成することも含む。更に、吹き込み成形はブラダー30の形を有する鋳型中でパリソンを膨張させることを含む。従って、ブラダー30用に種々の製造技術が使用可能である。
【0026】
ストラップ12用の別の構成が図9と図10に示されている。図2と図3の構成においてブラダー30はシース20に固定されていなかったが、図9と図10では、ブラダー30の第一の端部31はシース20に固定されているものとして示されている。より具体的には、第一の端部31をシース20の第一の端部21に隣接する領域に接合するのに、縫い目35が使用されている。即ち、縫い目35はブラダー30とシース20の各フランジ領域を貫通して延び、ブラダー30をシース20に固定する。延長部40aは単独でシース20に縫い目41で固定されている。他の構成においては、延長部40a、第一の端部31及びシース20の各々が縫い目の単一領域で接合され得るように、延長部40aは第一の端部31に接触してもよい。縫い目35の代替として、ブラダー30はシース20に、例えば接着剤で固定され得るし、またはヒートシールされ得る。
【0027】
図9と図10の構成においてブラダー30の第一の端部31はシース20に固定されるが、ブラダー30はシース20に実質的に固定されないままである。即ち、ブラダー30の中央領域と第二の端部32はシース20に固定されないままである。更には、延長部40bは第二の端部32に固定されている。張力を加えると、ブラダー30は張力に比例して伸び得る。図11を参照すると、ストラップ12が或る状態で示されており、この状態において、矢印14が示す張力が延長部40a及び40bに加えられ、それによってブラダー30を伸ばすかさもなければ引き伸ばすので、端部32はシース20の端部22に向かって延びる。従って、図9と比較すると、ブラダー30は引き伸ばされるが、シース20の全長は実質的に不変である。
【0028】
ブラダー30と延長部40a及び40bは張力がかかった状態に置かれるが、シース20は、第一の端部31と延長部40aとの間の領域を除いて、実質的に張力がかかっていない状態である。従って、シース20は第一の端部21に隣接する領域で張力に抗するように構成され得る。シース20の残りの部分用に選択された材料は、主として例えばクッション性と耐摩耗性を与えるために選択してもよく、引っ張り強さにはそれほど重要性は置かれていない。
【0029】
ストラップ12の更に他の構成が、図12に示されている。先の構成では、ストラップ12は実質的に真っ直ぐなさもなければ直線の形を有しているが、図12ではストラップ12は、角を成す形を有するものとして示されている。更には、強化部材16が、延長部40bがシース20から抜け出る位置に配置されていて、この領域に更なる耐久力を与えている。更に、シース20は、第一の端部21に隣接して配置された透明な部材17を含み、それによってブラダー30の一部分をストラップ12の外側から見えるようにしている。透明な部材17に適した材料には、例えば透明なポリマー層又は網目繊維が含まれる。内部結合部34は他の構成においては、直線形状を有するものとして示されているが、図12では、内部結合部34は点線としてさもなければ円形を有するものとして示されている。
【0030】
透明な部材17は、例えば繊維材料又はポリマーフィルムであってよい。透明な部材17がポリマーフィルムであるいくつかの構成では、透明な部材17は、ブラダー30に付着し、弾性さもなければ伸縮性を有し得る。ブラダー30が張力のかかった状態に置かれ、伸びるとき、透明な部材17は、ブラダー30の伸びを妨げないように対応する仕方で、伸びることが可能である。透明な部材17は、ブラダー30の長さの一部のみに沿って伸張するものとして示されているが、ストラップ12のいくつかの構成においては、透明な部材17はブラダー30の全長に沿って延びることが可能である。
【0031】
上記の説明に基づくと、ストラップ12は、ブラダー30が少なくとも一部シース20内に配置されている構成を有している。ブラダー30は細長い形状を有し、少なくともその中央部分と第二の端部32は、シース20に固定されていない。即ち、第一の端部31は、ストラップ12の種々の構成において、シース20に固定されてもよいし固定されていなくともよい。従って、クッション性を与えるのに加えて、ブラダー30は、容器部分11と容器部分11の内容物の重量に耐えるかさもなければその重量を支持する引張部材を形成する。
【0032】
本発明は、種々の実施例に関して上記及び添付図面にて開示されている。しかしながら、この開示の果たす目的は、本発明の局面に関する種々の特徴と概念の例を提供することであり、本発明の局面の範囲を限定することではない。当業者は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上記の態様に対して多くの変形及び改良が成され得ることを、認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ストラップを組み込んだバッグの立面図である。
【図2】前記ストラップの平面図である。
【図3】前記ストラップの部分平面図である。
【図4】図4A及び4Bは、図2の切断線4A及び4Bで規定された、ストラップの断面図である。
【図5】個人の肩上を延びる前記ストラップの側面概略図である。
【図6】張力のかかった前記ストラップの平面図である。
【図7】図7A〜7Cは、ブラダー部分用の第一の製法を示す平面概略図である。
【図8】図8A〜8Dは、ブラダー部分用の第二の製法を示す平面概略図である。
【図9】別のストラップの平面図である。
【図10】図9に示したストラップの部分平面図である。
【図11】図9に示した張力のかかったストラップの平面図である。
【図12】更に別のストラップの平面図である。
【背景技術】
【0001】
背景
種々の物品が、該物品を運ぶのに助けとなるキャリーストラップを備えている。例えば、バックパックには個人の両肩上に延びるように構成された一対のストラップが概ね組み込まれている。バックパックには多くの場合2本のストラップが組み込まれているが、電報配達人のようなバッグは、概ね個人のただ一方の肩上に延びる1本のみのストラップを備える。同様に、ゴルフバッグは、従来個人がゴルフ道具を運ぶのに助けとなる1本のストラップか2本のストラップを備えている。一部のキャリーストラップは、肩の上に延びるか又は肩に接触するが、他のキャリーストラップは、個人の手又は他の部分に接触する。例えば、ハンドバッグ又は財布には、手で掴まれる事が意図されたストラップが組み込まれ得る。従って、異なる種類の物品には様々なショルダーストラップ形状が組み込まれ得る。
【0002】
キャリーストラップのデザインにおいて考慮すべき事項の一つは、快適性に関する。ストラップの快適性を高めるために、圧縮性材料が、ストラップの、例えば肩のような個人に接触する領域に、頻繁に組み込まれている。ストラップ内の圧縮性材料の利点は、個人の肩、特に肩甲上神経を含む肩の領域での圧力集中の低減に関するものである。ストラップが肩の上に延びる場合、肩のいくつかの領域は肩の他の領域よりもより大きい負荷を受け、それによって、負荷が比較的大きい領域において圧力集中が形成される。従って、負荷を肩の表面上により均一に分散させ、圧力集中を低減するために、圧縮性材料が使用され得る。
【0003】
ストラップ用途に適した圧縮性材料の例には、ポリマー発泡体及び流体の充満したブラダー(bladder)が含まれる。Wolfeへの米国特許第6,915,932号(特許文献1)は、発泡体要素及び流体の充満したブラダーを有するストラップを開示している。発泡体要素は種々のへこみを画定し、該ブラダーは該へこみ内に位置付けされているので、該発泡体要素と該ブラダーの組み合わせは、物品を運ぶ時クッション性を提供する。Chenへの米国特許第6,223,959号(特許文献2)は、ゴルフバッグ用ストラップを開示しており、該ストラップは膨張した熱可塑性プラスチック材料で形成されたエアポケットを囲む外皮を有している。同様に、Weintraubへの米国特許第5,566,871号(特許文献3)と米国特許第5,361,957号(特許文献4)は両方とも、空気の充満した部材を組み込んだ肩ストラップで使用するように意図されたクッション性装置を開示している。
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,915,932号
【特許文献2】米国特許第6,223,959号
【特許文献3】米国特許第5,566,871号
【特許文献4】米国特許第5,361,957号
【発明の開示】
【0005】
概要
本発明の種々の局面は、シースと該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーとを含むストラップに関連する。該ブラダーは、第一の端部と、反対側の第二の端部と、第一の端部と第二の端部との間に配置された中央部分とを画定する細長い形状を有し、少なくとも該中央部分と該第二の端部は、該シースに取り付けられていない。更に、該ストラップは該ストラップを物品と連結するように構成された一対の取付要素を具備し得、該取付要素の少なくとも一つは該ブラダーの第二の端部と連結され得る。
【0006】
ブラダーは、第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管として形成される。更に、該ブラダーの中央部分は、該ポリマー管の両側を互いに対して固定する複数の結合部を有し得る。該ブラダー内の流体は加圧し得るが、該流体は該ストラップの周囲の大気圧に実質的に等しい圧力での空気であってもよい。
【0007】
本発明の種々の局面を特徴づける新規性の利点及び特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に指摘されている。しかしながら、新規性の利点及び特徴のより一層の理解を得るために、本発明の局面に関する種々の態様と発明概念を説明し図示している以下の説明と添付図面とを参照されたい。
【0008】
上記の「概要」並びに以下の「詳細な説明」は、添付図面と関連して読むことにより、より十分に理解されると考えられる。
【0009】
詳細な説明
以下の記載及び添付図面は、種々の物品に取り付けられ、該物品を運ぶのに助けになるように使用され得るストラップを開示している。該ストラップはコンピュータバッグと組み合わせて開示されているが、該ストラップに関連した概念は、例えばバックパック、ブリーフケース、カメラバッグ、ダッフルバッグ、ゴルフバッグ、ハンドバッグ、メッセンジャーバッグ、及び財布を含む、広い範囲にわたる他のバッグ様式と組み合わせても使用され得る。バッグに加えて、該ストラップに関連した概念は、写真機材(即ちカメラ)、双眼鏡及び種々の型の運動競技用器材を含む、様々な他の物品と組み合わせても使用され得る。例えばシートベルト、ハンググライダー用ハーネス(hang gliding harnesses)、パラシュート用ハーネス(parachuting harnesses)及びホースタック(horse tack)を含む種々のハーネス形状にも、該ストラップに関連した概念を組み込むことが可能である。従って、本明細書に開示した概念が、種々の物品に使用するのに適しかつ広範囲の目的に適したストラップ形状に適応することが、当業者には理解されよう。
【0010】
図1を参照すると、コンピュータバッグ10が容器部分11とキャリーストラップ12とを含むものとして開示されている。バッグ10は、例えばノート型パソコン、コンピューター用付属品及び書類を含む種々の内容物を保護し運搬するために使用され得る。従って容器部分11は、内容物を容れるために実質的に中空である、概ね従来の形状を有している。ストラップ12は容器部分11に2つの位置で取り付けられて、個人の肩の上に延びる構造物を形成し、それによって該個人がバッグ10と内容物を運ぶのを可能にしている。ループ型コネクタが示されているが、ストラップ12を容器部分11に取り付けるために種々の他の接続様式が使用され得る。
【0011】
ストラップ12が図2と図3に個別に示され、シース20とブラダー30と一対の延長部40a及び40bとを備えている。シース20はストラップ12の外側表面の一部分を形成し、使用中は個人の肩に直接的に接触している。ブラダー30は少なくとも一部がシース20の空隙内に配置される流体の充満した部材であり、ストラップ12のクッション特性を高めている。更に、延長部40a及び40bはシース20とブラダー30との複合部から外方に延びて、容器部分11と連結する取付要素を形成している。シース20とブラダー30は、図1に示すように、取付要素40a及び40bが容器部分11と連結する領域間のほぼ中心に配置される。
【0012】
シース20は、第一の端部21と、第二の端部22と、端部21と22との間に延びる縁部23とを画定する細長い形状を有している。図4A及び図4Bに示されるように、シース20は材料要素から形成され、該材料要素はその縁部が縁部23に沿って接合されるように折り重ねられる。シース20内の空隙はブラダー30を受け入れ、該材料要素の対向面間に配置される。より具体的には、ブラダー30を受け入れる空隙はシース20の長さに沿って少なくとも一部延びている。しかしながら、シース20が構成される具体的な様式は、大きく異なり、少なくとも一部がブラダー30を囲む種々の他の形状も含んでいてよい。更に、シース20の具体的な形は、例えば曲がった又は角を成す形状を含むように変化してよい。
【0013】
シース20用の適切な材料には、例えばポリマー発泡体、種々の繊維、革、合成皮革及びポリマーシートが含まれる。ブラダー30はストラップ12にクッション性を与えるが、さらなるクッション性の度合いを与えるためにポリマー発泡体がシース20に組み込まれ得る。例えばスペーサニットメッシュ繊維(spacer-knit mesh textile)も、クッション特性を与えるために使用され得る。材料の組合せも使用され得る。例えば、ある繊維がポリマー発泡体要素に結合されてシース20のいくつかの部分を形成し得るし、あるいは、シース20の大部分がスペーサニットメッシュ繊維から形成されるとともに、合成皮革が高摩耗領域又は更なる強度を必要とする部分に使用され得る。透明要素もブラダー30のいくつかの部分を可視的にするのに使用され得る。従って、種々の材料がシース20を形成するのにストラップ12に組み込まれ得る。
【0014】
ブラダー30はシース20内の空隙内に配置され、ストラップ12にクッション性を与える。更にブラダー30は、容器部分11と容器部分11の内容物の重さに耐え、さもなければ支持する、引張部材を形成する。ブラダー30は、加圧されるか実質的に大気圧であり得る、空気などの流体を封入するポリマー材料から主として形成される。ブラダー30は、第一の端部31と反対側の第二の端部32とを備える管状の形状を有する。第一の端部31は、シース20の第一の端部21に隣接して位置づけられ、第二の端部32は、シース20の第二の端部22に隣接して位置づけられる。流体をブラダー30内に密閉するために、一対の密閉結合部33が端部31と端部32に形成される。更に、複数の内部結合部34がブラダー30の対辺間に形成され、ブラダー30に比較的平らな形状を与える。即ち、内部結合部34はブラダー30の全厚を減少させ、シース20の空隙に嵌合する形を与える。
【0015】
内部結合部34は種々の形状を呈し得る。図示のごとく、内部結合部34は細長い結合部であり、ブラダー30の長手方向軸に斜めに配向されている。密閉結合部33はブラダー30の幅の全体に亘って延びているが、他方、内部結合部34はブラダー30の縁部から離間していて、流体がブラダー30の至る所に動けるようにしている。ある幾つかの形状では、内部結合部34はブラダー30の縁部に直角であり得るし、内部結合部34は線ではなく点であり得るし、内部結合部34はブラダー30の幅の全体に亘って延長し得るし、又は内部結合部34は他の形を有し得る。例えば、内部結合部34は円形の結合部、非線形結合部であり得るし、又は内部結合部は無くてもよい。内部結合部34を形成して細長い形状を持たせることの利点は、内部結合部34がブラダー30に屈曲線を形成することである。
【0016】
ポリウレタン、ポリエステル、ポリエステル・ウレタン及びポリエーテル・ウレタンを含む種々の熱可塑性ポリマー材料を、ブラダー30に使用してもよい。ブラダー30用に適したもう一つの材料は、参照により本明細書に組み入れられる、Mitchellらへの米国特許第5,713,141号と第5,952,065号で開示された、熱可塑性ポリウレタンとエチレンビニルアルコール共重合体とが交互に重なった層から形成されたフィルムである。この材料に関する、中央層がエチレンビニルアルコール共重合体から形成され、該中央層に隣接した2つの層が熱可塑性ポリウレタンから形成され、外層が熱可塑性ポリウレタンとエチレンビニルアルコール共重合体の粉砕再生材料から形成されている変形物も、使用可能である。ブラダー30はまた、いずれも参照により本明細書に組み入れられるBonkらへの米国特許第6,082,025号と第6,127,026号で開示された、ガス障壁材料とエラストマー材料とが交互に重なった層を含む、可撓性のミクロ層膜から形成され得る。更に、Dow Chemical Companyの製品であるPELLETHANE、BASF Corporationの製品であるELASTOLLAN、およびB.F.Goodrich Companyの製品であるESTANEのような、多数の熱可塑性ウレタンが使用可能であり、これらは全てエステル又はエーテルを基礎にしている。ポリエステル、ポリエーテル、ポリカプロラクトン及びポリカーボネートミクロゲルを基礎にした更に他の熱可塑性ウレタンが使用可能であり、種々の窒素阻止材料(nitrogen blocking material)も使用可能である。さらなる適切な材料は、参照により本明細書に組み入れられる、Rudyへの米国特許第4,183,156号と第4,219,945号に開示されている。さらなる適切な材料には、参照により本明細書に組み入れられるRudyへの米国特許第4,936,029号及び第5,042,176号に開示された結晶性物質と、同様に参照により本明細書に組み入れられるBonkらへの米国特許第6,013,340号、第6,203,868号及び第6,321,465号に開示されたポリエステル・ポリオールを含むポリウレタンとを含有する熱可塑性フィルムが含まれる。
【0017】
ブラダー30内の流体は、例えばヘキサフルオロエタン及び六フッ化硫黄などの、参照により本明細書に組み入れられるRudyへの米国特許第4,340,626号で開示された気体の、いずれであってもよい。該流体は、加圧オクタフルオロプロパン、窒素又は空気などの気体も含み得る。気体に加えて、種々のゲル又は液体がブラダー30内に密閉され得る。従って、種々の流体がブラダー30用に適している。圧力に関しては、適切な流体圧力は1平方インチ当たり15ポンドであるが、1平方インチ当たり0ポンドから30ポンドまで変動し得る。従って、本発明の幾つかの態様において、ブラダー30内の流体圧力は相対的に高くともよいし、又は該流体圧力は大気圧であるかもしくは大気圧より僅かに上昇させた圧力であってもよい。
【0018】
延長部40a及び40bはブラダー30の両側に取り付けられ、シース20から外側に延び、容器部分11と連結している。延長部40a及び40bに適した材料には、ナイロンウェビングなどの種々の従来の材料が含まれる。図3を参照すると、延長部40aはブラダー30に縫い目41で固定されているものとして示されている。より具体的には、密閉結合部33の一方が第一の端部31から離間して位置し、流体を封入しないブラダー30のフランジ領域を形成する。従って、縫い目41は延長部40aとブラダー30の該フランジ領域との各々を貫通して延び、延長部40aをブラダー30に固定する。同様の構成が、延長部40bを第二の端部32に固定するために使用可能である。縫い目41の代替として、延長部40a及び40bはブラダー30に、例えば、接着剤又はヒートシールにて固定されてもよい。
【0019】
ブラダー30は、シース20の空隙内に配置され、実質的にシース20に固定されていない。従って、ブラダー30は、シース20内を自由に動くことができ、所望であれば、シース20の構造体を損傷しないでシース20から取り外すことが可能である。図5を参照すると、ストラップ12が個人13の肩の上に延び、肩の上に載っているものとして図示されている。延長部40a及び40bは各々容器部分11に取り付けられ、容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量により張力がかかっている。即ち、容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量は、延長部40a及び40bに、矢印14で示す張力を生じさせる。もしブラダー30が延長部40a及び40bの各々に取り付けられると、該張力がブラダー30にも発生する。従って、ブラダー30は容器部分11と容器部分11の内容物との総合重量に耐え、さもなければそれを支持する引張部材を形成する。
【0020】
上で述べたように、ブラダー30はシース20に固定されておらず、シース20内を自由に動くことができる。張力を加えると、ブラダー30は張力に比例して伸びることが可能である。図6を参照すると、ストラップ12は、矢印14で示す張力が延長部40a及び40bに加えられ、それによってブラダー30を伸ばすかまたは引き延ばすので、端部31及び32が、シース20の端部21及び22に比較的近くなっている状態で示されている。従って、図2と比較すると、ブラダー30は引き延ばされているが、ストラップ12が伸ばされた状態であっても伸ばされていない状態であっても、シース20の全長は実質的に一定のままである。従って、張力を延長部40a及び40bに加えることは、シース20の寸法を実質的に変えずにブラダー30を伸ばす傾向がある。
【0021】
ブラダー30と延長部40a及び40bは張力がかかった状態に置かれるが、他方、シース20は、ブラダー30がシース20に取り付けられていないので、実質的に張力のかかっていない状態にある。従って、図1から図6に示したストラップ12の構成は、張力をブラダー30又は延長部40a及び40bからシース20へ移す構造を組み込んでいない。張力がシースに移されるストラップでは、該シースは概ね、クッション性と耐摩耗性を与えるだけでなく、該張力に耐えるのに十分な引っ張り強さも有する材料を組み込んでいる。しかし、ストラップ12では、シース20用に選択された材料は、主として例えばクッション性と耐摩耗性を与えるために選択され、引っ張り強さにはそれほど重要性は置かれていない。この構成の利点は、より広い範囲の材料がシース20用に選択され得ることである。
【0022】
ストラップ12は、ポリマー発泡体材料を組み込み得るが、図においてストラップ12は、シース20用の繊維製品などの非発泡体材料を有するものとして示されている。この構成では、シース20は、ブラダー30にカバーを提供してブラダー30を摩耗から保護するのを補助し、ブラダー30は、ストラップ12にクッション性を提供している。流体の充満したブラダーを組み込んだ、先行技術の幾つかのストラップ構成では、該ブラダーは発泡体と一体となって該ストラップのクッション特性を高めていた。ストラップ12はポリマー発泡体材料を組み込み得るが、ブラダー30はポリマー発泡体材料を追加しなくとも十分なクッション性を提供可能である。
【0023】
ブラダー30の一つの製法が図7Aから図7Cに示されている。図7Aを参照すると、管状部材15は最初、例えば押し出し成形によって、ポリマー材料から形成される。管状部材15は実質的に円形の断面を有するものとして示されているが、管状部材は、例えば楕円形、正方形、又は矩形の断面を有していてもよい。管状部材15の形成に続いて、密閉結合部33が、図7Bに示すように、管状部材15の端部に形成される。即ち、管状部材15の端部を加熱し、該端部の両側を互いに対して接着させるために熱間金型又は鋳型が使用され得る。密閉結合部33の形成は、空気又は他の流体を管状部材15内に効果的に密閉する。更に、密閉結合部33の形成は、管状部材15の全体的な高さを平坦化するかまたは減少させる効果を有するが、一方では管状部材15の幅を増加させる。図7Cを参照すると、その後内部結合部34が管状部材15の対辺間に形成され、それによってブラダー30の製造を実質的に完了する。密閉結合部33のときのように、熱間金型又は鋳型が、管状部材15の両側を加熱し、互いに対して接着させるために使用され得る。図7Aから図7Cに略図で示した各種の工程を個別に説明しかつ示したが、種々の工程を同時に実行または実施することが可能である。
【0024】
ブラダー30用の別の製法が図8Aから図8Dに示されている。図8Aを参照すると、管状部材15は最初、例えば押し出し成形によって、ポリマー材料から形成される。管状部材15は実質的に円形の断面を有するものとして示されているが、管状部材は、例えば楕円形、正方形、又は矩形の断面を有していてもよい。管状部材15の形成に続いて、プレス機器又は他の機器を使用して管状部材15の全体的な高さを平坦化するかまたは減少させるが、一方では、図8Bに示すように、管状部材15の幅を増加させる。図8Cを参照すると、その後内部結合部34が管状部材15の対辺間に形成される。より具体的には、熱間金型又は鋳型が、管状部材15の両側を加熱し、互いに対して接着させるために使用され得る。その後密閉結合部33が図8Dに示すように形成され、ブラダー30の製造を実質的に完了する。図8Aから図8Dに略図で示した各種の工程を個別に説明しかつ示したが、種々の工程を同時に実行または実施することが可能である。
【0025】
上述したブラダー30用の各製法において、管状部材15は最初、例えば押し出し成型によって、ポリマー材料から形成される。ツインシート結合形成(twin-sheet bonding)、種々の熱成形工程、及び吹き込み成形を含む、種々の他の製造技術もブラダー30用に使用され得る。ツインシート結合形成では、二枚のポリマー材料が互いに接着されて管状構造を形成する。熱成形も二枚のポリマー材料を互いに接着することを含むが、該シートを加熱し形成することも含む。更に、吹き込み成形はブラダー30の形を有する鋳型中でパリソンを膨張させることを含む。従って、ブラダー30用に種々の製造技術が使用可能である。
【0026】
ストラップ12用の別の構成が図9と図10に示されている。図2と図3の構成においてブラダー30はシース20に固定されていなかったが、図9と図10では、ブラダー30の第一の端部31はシース20に固定されているものとして示されている。より具体的には、第一の端部31をシース20の第一の端部21に隣接する領域に接合するのに、縫い目35が使用されている。即ち、縫い目35はブラダー30とシース20の各フランジ領域を貫通して延び、ブラダー30をシース20に固定する。延長部40aは単独でシース20に縫い目41で固定されている。他の構成においては、延長部40a、第一の端部31及びシース20の各々が縫い目の単一領域で接合され得るように、延長部40aは第一の端部31に接触してもよい。縫い目35の代替として、ブラダー30はシース20に、例えば接着剤で固定され得るし、またはヒートシールされ得る。
【0027】
図9と図10の構成においてブラダー30の第一の端部31はシース20に固定されるが、ブラダー30はシース20に実質的に固定されないままである。即ち、ブラダー30の中央領域と第二の端部32はシース20に固定されないままである。更には、延長部40bは第二の端部32に固定されている。張力を加えると、ブラダー30は張力に比例して伸び得る。図11を参照すると、ストラップ12が或る状態で示されており、この状態において、矢印14が示す張力が延長部40a及び40bに加えられ、それによってブラダー30を伸ばすかさもなければ引き伸ばすので、端部32はシース20の端部22に向かって延びる。従って、図9と比較すると、ブラダー30は引き伸ばされるが、シース20の全長は実質的に不変である。
【0028】
ブラダー30と延長部40a及び40bは張力がかかった状態に置かれるが、シース20は、第一の端部31と延長部40aとの間の領域を除いて、実質的に張力がかかっていない状態である。従って、シース20は第一の端部21に隣接する領域で張力に抗するように構成され得る。シース20の残りの部分用に選択された材料は、主として例えばクッション性と耐摩耗性を与えるために選択してもよく、引っ張り強さにはそれほど重要性は置かれていない。
【0029】
ストラップ12の更に他の構成が、図12に示されている。先の構成では、ストラップ12は実質的に真っ直ぐなさもなければ直線の形を有しているが、図12ではストラップ12は、角を成す形を有するものとして示されている。更には、強化部材16が、延長部40bがシース20から抜け出る位置に配置されていて、この領域に更なる耐久力を与えている。更に、シース20は、第一の端部21に隣接して配置された透明な部材17を含み、それによってブラダー30の一部分をストラップ12の外側から見えるようにしている。透明な部材17に適した材料には、例えば透明なポリマー層又は網目繊維が含まれる。内部結合部34は他の構成においては、直線形状を有するものとして示されているが、図12では、内部結合部34は点線としてさもなければ円形を有するものとして示されている。
【0030】
透明な部材17は、例えば繊維材料又はポリマーフィルムであってよい。透明な部材17がポリマーフィルムであるいくつかの構成では、透明な部材17は、ブラダー30に付着し、弾性さもなければ伸縮性を有し得る。ブラダー30が張力のかかった状態に置かれ、伸びるとき、透明な部材17は、ブラダー30の伸びを妨げないように対応する仕方で、伸びることが可能である。透明な部材17は、ブラダー30の長さの一部のみに沿って伸張するものとして示されているが、ストラップ12のいくつかの構成においては、透明な部材17はブラダー30の全長に沿って延びることが可能である。
【0031】
上記の説明に基づくと、ストラップ12は、ブラダー30が少なくとも一部シース20内に配置されている構成を有している。ブラダー30は細長い形状を有し、少なくともその中央部分と第二の端部32は、シース20に固定されていない。即ち、第一の端部31は、ストラップ12の種々の構成において、シース20に固定されてもよいし固定されていなくともよい。従って、クッション性を与えるのに加えて、ブラダー30は、容器部分11と容器部分11の内容物の重量に耐えるかさもなければその重量を支持する引張部材を形成する。
【0032】
本発明は、種々の実施例に関して上記及び添付図面にて開示されている。しかしながら、この開示の果たす目的は、本発明の局面に関する種々の特徴と概念の例を提供することであり、本発明の局面の範囲を限定することではない。当業者は、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の範囲から逸脱することなく、上記の態様に対して多くの変形及び改良が成され得ることを、認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】ストラップを組み込んだバッグの立面図である。
【図2】前記ストラップの平面図である。
【図3】前記ストラップの部分平面図である。
【図4】図4A及び4Bは、図2の切断線4A及び4Bで規定された、ストラップの断面図である。
【図5】個人の肩上を延びる前記ストラップの側面概略図である。
【図6】張力のかかった前記ストラップの平面図である。
【図7】図7A〜7Cは、ブラダー部分用の第一の製法を示す平面概略図である。
【図8】図8A〜8Dは、ブラダー部分用の第二の製法を示す平面概略図である。
【図9】別のストラップの平面図である。
【図10】図9に示したストラップの部分平面図である。
【図11】図9に示した張力のかかったストラップの平面図である。
【図12】更に別のストラップの平面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースと、
該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダー(bladder)であって、該ブラダーは第一の端部と反対側の第二の端部とを画定する細長い形状を有し、該第一の端部は該シースに取り付けられ、該ブラダーの残りの部分は該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
該ブラダーの第二の端部に取り付けられ、該シースに取り付けられていない延長部と、
を具備し、
該ブラダーの第二の端部と該延長部の少なくとも一方が該シースの内部から該シースの外部まで延びるように配置されている、ストラップ。
【請求項2】
延長部が第一の位置で物品に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載のストラップ。
【請求項3】
もう一つの延長部がシースにブラダーの第一の端部に近接する位置で取り付けられ、該もう一つの延長部が物品に第二の位置で取り付けられように構成されている、請求項2に記載のストラップ。
【請求項4】
ブラダーが第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項1に記載のストラップ。
【請求項5】
複数の結合部がポリマー管の両側を互いに対して固定する、請求項4に記載のストラップ。
【請求項6】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項5に記載のストラップ。
【請求項7】
ポリマー管の両側が第一の端部と第二の端部との間の複数の別個の位置で互いに対して固定される、請求項4に記載のストラップ。
【請求項8】
ブラダー内の流体が空気である、請求項1に記載のストラップ。
【請求項9】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項8に記載のストラップ。
【請求項10】
延長部が網目状の材料から形成されている、請求項1に記載のストラップ。
【請求項11】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項1に記載のストラップ。
【請求項12】
延長部が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項1に記載のストラップ。
【請求項13】
第一のシース端部と、反対側の第二のシース端部と、これらのシース端部間に配置されたシース中央部分とを画定する細長い形状を有するシースと、
第一のブラダー端部と、反対側の第二のブラダー端部と、これらのブラダー端部間に配置されたブラダー中央部分とを画定する細長い形状を有する、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーであって、該第一のブラダー端部が該第一のシース端部の近接した位置で該シースに取り付けられ、該ブラダー中央部分と第二のブラダー端部が該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
物品にストラップを取り付けるように構成されている第一の取付要素と第二の取付要素であって、該第一の取付要素は該第一のシース端部と該第一のブラダー端部の一方に取り付けられ、該第二の取付要素は該第二のブラダー端部に取り付けられている、第一の取付要素と第二の取付要素と、
を具備する、物品を運ぶためのストラップ。
【請求項14】
第一の取付要素と第二の取付要素への張力がブラダー中央部分に張力を発生させ、シース中央部分に張力を発生させない、請求項13に記載のストラップ。
【請求項15】
ブラダーが第一のブラダー端部と第二のブラダー端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項13に記載のストラップ。
【請求項16】
複数の結合部がブラダー中央部分の両側を互いに対して固定する、請求項15に記載のストラップ。
【請求項17】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項16に記載のストラップ。
【請求項18】
ブラダー内の流体が空気である、請求項13に記載のストラップ。
【請求項19】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項18に記載のストラップ。
【請求項20】
第一の取付要素と該第二の取付要素が、少なくとも一部が網目状の材料から形成されている、請求項13に記載のストラップ。
【請求項21】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項13に記載のストラップ。
【請求項22】
第一の取付要素と第二の取付要素が物品に取り付けられている、請求項13に記載のストラップ。
【請求項23】
シースと、
一対の端部を画定する細長い形状を有し、該シースには取り付けられていない、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーと、
該ブラダーの該端部の一つに各々取り付けられ、該シースには取り付けられていない一対の延長部と、
を具備するストラップ。
【請求項24】
延長部が物品に取り付けられるように構成されている、請求項23に記載のストラップ。
【請求項25】
ブラダーが端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項23に記載のストラップ。
【請求項26】
複数の結合部がポリマー管の両側を互いに対して固定する、請求項25に記載のストラップ。
【請求項27】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項26に記載のストラップ。
【請求項28】
ポリマー管の両側が両端部間で複数の別個の位置で互いに対して固定される、請求項25に記載のストラップ。
【請求項29】
ブラダー内の流体が空気である、請求項23に記載のストラップ。
【請求項30】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項29に記載のストラップ。
【請求項31】
延長部が網目状の材料から形成されている、請求項23に記載のストラップ。
【請求項32】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項23に記載のストラップ。
【請求項33】
延長部が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項23に記載のストラップ。
【請求項34】
シースと、
第一の端部と、反対側の第二の端部と、該第一の端部と第二の端部との間に配置された中央部分とを画定する細長い形状を有する、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーであって、少なくとも該中央部分と該第二の端部が該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
ストラップを物品に連結するように構成されている一対の取付要素であって、該取付要素の少なくとも一方が該ブラダーの第二の端部に連結されている、一対の取付要素と、
を具備する、ストラップ。
【請求項35】
ブラダーが第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項34に記載のストラップ。
【請求項36】
ブラダーの中央部分がポリマー管の両側を互いに対して固定する複数の結合部を有する、請求項35に記載のストラップ。
【請求項37】
ブラダー内の流体が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい圧力での空気である、請求項34に記載のストラップ。
【請求項38】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項34に記載のストラップ。
【請求項39】
取付要素が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項34に記載のストラップ。
【請求項40】
シースと、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーとを具備し、該シースも該ブラダーもポリマー発泡材料を含まない、ストラップ。
【請求項41】
ブラダーが第一の端部と反対側の第二の端部とを画定する細長い形状を有し、該第一の端部がシースに取り付けられ、該ブラダーの残りの部分が該シースに取り付けられていない、請求項40に記載のストラップ。
【請求項42】
ブラダーが該第一の端部と該第二の端部の各々で密閉されているポリマー管である、請求項41に記載のストラップ。
【請求項43】
ブラダー内の流体が空気であり、空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項40に記載のストラップ。
【請求項1】
シースと、
該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダー(bladder)であって、該ブラダーは第一の端部と反対側の第二の端部とを画定する細長い形状を有し、該第一の端部は該シースに取り付けられ、該ブラダーの残りの部分は該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
該ブラダーの第二の端部に取り付けられ、該シースに取り付けられていない延長部と、
を具備し、
該ブラダーの第二の端部と該延長部の少なくとも一方が該シースの内部から該シースの外部まで延びるように配置されている、ストラップ。
【請求項2】
延長部が第一の位置で物品に取り付けられるように構成されている、請求項1に記載のストラップ。
【請求項3】
もう一つの延長部がシースにブラダーの第一の端部に近接する位置で取り付けられ、該もう一つの延長部が物品に第二の位置で取り付けられように構成されている、請求項2に記載のストラップ。
【請求項4】
ブラダーが第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項1に記載のストラップ。
【請求項5】
複数の結合部がポリマー管の両側を互いに対して固定する、請求項4に記載のストラップ。
【請求項6】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項5に記載のストラップ。
【請求項7】
ポリマー管の両側が第一の端部と第二の端部との間の複数の別個の位置で互いに対して固定される、請求項4に記載のストラップ。
【請求項8】
ブラダー内の流体が空気である、請求項1に記載のストラップ。
【請求項9】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項8に記載のストラップ。
【請求項10】
延長部が網目状の材料から形成されている、請求項1に記載のストラップ。
【請求項11】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項1に記載のストラップ。
【請求項12】
延長部が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項1に記載のストラップ。
【請求項13】
第一のシース端部と、反対側の第二のシース端部と、これらのシース端部間に配置されたシース中央部分とを画定する細長い形状を有するシースと、
第一のブラダー端部と、反対側の第二のブラダー端部と、これらのブラダー端部間に配置されたブラダー中央部分とを画定する細長い形状を有する、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーであって、該第一のブラダー端部が該第一のシース端部の近接した位置で該シースに取り付けられ、該ブラダー中央部分と第二のブラダー端部が該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
物品にストラップを取り付けるように構成されている第一の取付要素と第二の取付要素であって、該第一の取付要素は該第一のシース端部と該第一のブラダー端部の一方に取り付けられ、該第二の取付要素は該第二のブラダー端部に取り付けられている、第一の取付要素と第二の取付要素と、
を具備する、物品を運ぶためのストラップ。
【請求項14】
第一の取付要素と第二の取付要素への張力がブラダー中央部分に張力を発生させ、シース中央部分に張力を発生させない、請求項13に記載のストラップ。
【請求項15】
ブラダーが第一のブラダー端部と第二のブラダー端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項13に記載のストラップ。
【請求項16】
複数の結合部がブラダー中央部分の両側を互いに対して固定する、請求項15に記載のストラップ。
【請求項17】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項16に記載のストラップ。
【請求項18】
ブラダー内の流体が空気である、請求項13に記載のストラップ。
【請求項19】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項18に記載のストラップ。
【請求項20】
第一の取付要素と該第二の取付要素が、少なくとも一部が網目状の材料から形成されている、請求項13に記載のストラップ。
【請求項21】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項13に記載のストラップ。
【請求項22】
第一の取付要素と第二の取付要素が物品に取り付けられている、請求項13に記載のストラップ。
【請求項23】
シースと、
一対の端部を画定する細長い形状を有し、該シースには取り付けられていない、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーと、
該ブラダーの該端部の一つに各々取り付けられ、該シースには取り付けられていない一対の延長部と、
を具備するストラップ。
【請求項24】
延長部が物品に取り付けられるように構成されている、請求項23に記載のストラップ。
【請求項25】
ブラダーが端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項23に記載のストラップ。
【請求項26】
複数の結合部がポリマー管の両側を互いに対して固定する、請求項25に記載のストラップ。
【請求項27】
結合部が細長い形状を有し、ブラダーの長手方向軸に対して斜めに配向されている、請求項26に記載のストラップ。
【請求項28】
ポリマー管の両側が両端部間で複数の別個の位置で互いに対して固定される、請求項25に記載のストラップ。
【請求項29】
ブラダー内の流体が空気である、請求項23に記載のストラップ。
【請求項30】
空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項29に記載のストラップ。
【請求項31】
延長部が網目状の材料から形成されている、請求項23に記載のストラップ。
【請求項32】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項23に記載のストラップ。
【請求項33】
延長部が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項23に記載のストラップ。
【請求項34】
シースと、
第一の端部と、反対側の第二の端部と、該第一の端部と第二の端部との間に配置された中央部分とを画定する細長い形状を有する、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーであって、少なくとも該中央部分と該第二の端部が該シースに取り付けられていない、流体の充満したブラダーと、
ストラップを物品に連結するように構成されている一対の取付要素であって、該取付要素の少なくとも一方が該ブラダーの第二の端部に連結されている、一対の取付要素と、
を具備する、ストラップ。
【請求項35】
ブラダーが第一の端部と第二の端部の各々で密閉されるポリマー管である、請求項34に記載のストラップ。
【請求項36】
ブラダーの中央部分がポリマー管の両側を互いに対して固定する複数の結合部を有する、請求項35に記載のストラップ。
【請求項37】
ブラダー内の流体が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい圧力での空気である、請求項34に記載のストラップ。
【請求項38】
シースが、少なくとも一部が透明な材料から形成され、該透明な材料を通してブラダーが見える、請求項34に記載のストラップ。
【請求項39】
取付要素が物品に取り付けられて、該物品用のキャリーストラップを形成する、請求項34に記載のストラップ。
【請求項40】
シースと、該シース内に少なくとも一部が配置された流体の充満したブラダーとを具備し、該シースも該ブラダーもポリマー発泡材料を含まない、ストラップ。
【請求項41】
ブラダーが第一の端部と反対側の第二の端部とを画定する細長い形状を有し、該第一の端部がシースに取り付けられ、該ブラダーの残りの部分が該シースに取り付けられていない、請求項40に記載のストラップ。
【請求項42】
ブラダーが該第一の端部と該第二の端部の各々で密閉されているポリマー管である、請求項41に記載のストラップ。
【請求項43】
ブラダー内の流体が空気であり、空気の圧力が実質的にストラップ周辺の大気圧に等しい、請求項40に記載のストラップ。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公表番号】特表2009−536849(P2009−536849A)
【公表日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−509833(P2009−509833)
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/011201
【国際公開番号】WO2007/133587
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年5月9日(2007.5.9)
【国際出願番号】PCT/US2007/011201
【国際公開番号】WO2007/133587
【国際公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【出願人】(505087849)ナイキ インコーポレーティッド (123)
【Fターム(参考)】
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