説明

流体処理エレメント及び不均一面を有する流体処理エレメントを備えた流体処理装置、並びにそれらエレメントと装置を製造及び使用する方法

流体処理装置及びエレメント、並びに流体処理装置及びエレメントを製造及び使用する方法を開示する。透過性流体処理メディアを含むリボンは、複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、ディスク形の本体を有する流体処理エレメントを形成する。ディスク形の本体は、第1及び第2の互いに対向する端面(例えば、流入面及び流出面)並びに外端を有する。端面の一方又は両方は不均一面である。少なくとも2つ及び50又はそれ以上の数の流体処理エレメントは中空のコアアセンブリに沿って配置される。流体は各流体処理エレメントを通してコアアセンブリの内部に、又はコアアセンブリの内部から誘導される。流体は各流体処理エレメント内で、透過性流体処理メディアの概ね端に沿って通過して、流入面から流出面に流れる。

【発明の詳細な説明】
【関連出願】
【0001】
[0001]本願は2007年3月19日出願の米国特許仮出願番号第60/907,065号に基づく優先権を主張し、この仮出願の全開示内容は、参照により本明細書に引用したものとする。
【発明の開示】
【0002】
[0002]本発明は、流体処理装置及びエレメント、並びにそれらを製造及び使用する方法に関する。具体的には、本発明は、流体処理装置と、1つ以上の螺旋状に巻かれた流体処理エレメントを含む流体処理装置を製造及び使用する方法とに関する。流体処理エレメントは、リボンを複数の巻回数で螺旋状に巻くことにより、略ディスク形の本体を形成するものとすることができる。リボンは、対向する第1及び第2主面と第1及び第2の対向する側端とを有する、透過性流体処理メディアの細長いストリップ(strip)を含む。ディスク形の本体は一方向に向く1つの端面(例えば流入面)と、反対方向に向く別の端面(例えば流出面)と、外端とを有するとよい。流体処理装置を形成するために、これらの流体処理エレメントのいくつかは、流体処理エレメントの少なくともいくつかの間に空間を有する中空のコアアセンブリに沿って配置されるとよい。
【0003】
[0003]流体は、流体処理エレメントを通して、すなわち流体処理エレメントの流入面から流出面に誘導されうる。流体が流体処理エレメントを通過するとき、流体は概して、各巻回部の透過性流体処理メディアの端に沿って通過してもよく、すなわち、流体は第1及び第2の対向する主面とほぼ平行に透過性メディア内を略横方向に流れてもよい。流体はまた、1つの巻回部の透過性流体処理エレメントから半径方向に流れて、1つ以上の隣接又は近傍の巻回部の透過性メディアに流れ込み、その後、そのメディアに沿って流れてもよい。
【0004】
[0004]本発明の1つ以上の態様を具体化する流体処理装置を使用して、気体、液体、又は気体と液体の混合物、及び/又は固体を含む、流体を処理することができる。流体が流体処理エレメントを通過するとき、流体は流体処理エレメントの流体処理特性に応じて、多くの方法のうちのいずれかで処理されてもよく、また多くの異なる流体処理特性が存在する。例えば、流体処理特性は、流体が流体処理エレメントを通って流れるときに、ある一定のサイズを超える粒子又は分子の通過を遅らせるか又は防ぎ、これらの粒子又は分子を流体から濾過する、流体処理メディアの細孔構造又は除去率に関係することもある。別の例として、流体処理特性は、流体内の1つ以上の物質(例えば、分子、タンパク質及び/又は核酸)を結合し、流体が流体処理エレメントを通って流れるときに、それら物質を流体から分離する流体処理メディア上又は流体処理メディア内の化学的又は生化学的薬剤に関係することもある。さらに別の例として、流体処理特性は、1つ以上の物質(例えば、分子又は化合物)を流体から吸収又は吸着し、流体が流体処理エレメントを通って流れるときに、それら物質を流体から分離する流体処理メディア内又は流体処理メディア上の吸着剤に関係することもある。別の例として、流体処理特性は、流体に混入した液体の小滴を凝集し、流体からより簡単に除去できるより大きな液滴を生成する流体処理メディアの表面の化学的性質に関係することもある。
【発明の概要】
【0005】
[0005]本発明の一態様によれば、流体処理装置は、中空のコアアセンブリと、そのコアアセンブリに沿って取り付けられた第1及び第2の流体処理エレメントと、流体流路とを備えるものとすることができる。中空のコアアセンブリは内部を有する。各流体処理エレメントは、透過性流体処理メディアを有するリボンを含む。このリボンは、コアアセンブリ周りに複数の巻回数で螺旋状に巻かれてディスク形の本体を画定し、このディスク形の本体は、本体の一方の側面に第1端面と、本体の反対側の側面に第2端面と、外端とを有する。少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面は不均一面を含む。流体流路は、各流体処理エレメントの第1端面と第2端面との間で、透過性流体処理メディアの概ね端に沿って通過して、コアアセンブリの内部へ、又はコアアセンブリの内部から延びる。
【0006】
[0006]本発明の別の態様によれば、流体処理エレメントは、ディスク形の本体及び流体流路を備えてもよい。ディスク形の本体は、透過性流体処理メディアと、第1及び第2の対向する主面と、第1及び第2の対向する側端とを有するリボンを含む。リボンは複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、ディスク形の本体を形成している。ディスク形の本体は、本体の一方の側面に第1端面と、本体の反対側の側面に第2端面と、外端とを有する。第1及び第2端面の少なくとも1つは、リボンの第1及び第2側端のうちの一方の複数の巻回部を含む、不均一面を含む。流体流路は、透過性メディアの概ね端に沿って通過して、ディスク形の本体の第1端面と第2端面との間に延びる。
【0007】
[0007]本発明の別の態様によれば、流体処理エレメントを製造する方法は、複数の巻回数の透過性流体処理メディアを有するリボンを螺旋状に巻くことにより、ディスク形の本体を形成することを含んでもよい。ディスク形の本体は第1端面と、第1端面の反対側の第2端面と、外端とを有する。リボンを螺旋状に巻くことは、不均一面を含むようにして、第1及び第2端面の少なくとも1つを形成することを含む。
【0008】
[0008]本発明の別の態様によれば、流体処理装置を製造する方法は、複数のリボンを複数の巻回数で螺旋状に巻くことにより複数の流体処理エレメントを形成して、ディスク形の本体を形成することを含んでもよい。各リボンは透過性流体処理メディアを有し、各ディスク形の本体は第1及び第2の対向する端面と、外端とを有する。複数の流体処理エレメントを形成することは、不均一面を含むようにして、少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面を形成することを含む。流体処理装置を製造する方法はさらに、中空のコアアセンブリに沿って流体処理エレメントを軸線方向に配置することを含んでもよい。
【0009】
[0009]本発明の別の態様によれば、流体を処理する方法は、本体の一方の測面の第1端面から本体の反対側の側面の第2端面に、少なくとも1つのディスク形の本体を含む流体処理エレメントを通して流体を流すことを含んでもよい。第1及び第2端面の少なくとも1つが不均一面を含み、流体処理エレメントを通して流体を流すことは、不均一面の内側又は外側に流体を誘導することを含む。流体処理エレメントを通して流体を流すことはさらに、複数の巻回数で螺旋状に巻かれてディスク形の本体を形成しているリボンの透過性流体処理メディアの概ね端に沿って流体を通過させて流すことを含む。
【0010】
[0010]本発明の別の態様によれば、流体処理エレメントは、透過性流体処理メディアを有するリボンを含むディスク形の本体を備えてもよい。リボンは複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、ディスク形の本体を形成してもよい。透過性流体処理メディアは、第1及び第2の対向する主面と、第1及び第2の対向する側端と、フリンジ加工された又は縮れ模様のある、第1及び第2側端の少なくとも1つに沿って延びる側端部分とを有してもよい。ディスク形の本体は、本体の一方の側面に第1端面と、本体の反対側の測面に第2端面と、内端及び外端とを含んでもよい。第1端面は、透過性流体処理メディアの第1側端の複数の巻回部を含んでもよい。第2端面は透過性流体処理メディアの第2側端の複数の巻回部を含んでもよい。
【0011】
[0011]本発明の実施形態は多くの利点を有する。例えば、不均一面である流入面を有する及び/又はフリンジ加工された又は縮れ模様の側端部分を備える、流体処理メディアを有する流体処理エレメントは、特に大きい収塵容量及び/又は使用期間を有する。したがって、処理エレメントを頻繁に交換する必要がなくなり、より経済的で無駄が少なくなりえる。加えて、不均一面を備えた流入面及び/又は流出面を有し、及び/又はフリンジ加工した又は縮れ模様の側端部分を備えた流体処理メディアを有する流体処理エレメントは、特に要素が相互に極めて接近している場合、エレメントの端面への又は端面からの、流体のより拡張した流れを可能にする。不均一面は、流体を流入面全体にわたりより均一に分配する、及び/又は流体処理エレメントの流出面全体からより均一に排出する、流路を提供できる。したがって、流体を処理するために、より多くの流体処理メディアを効果的に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】流体処理装置の4分の1断面図である。
【図2】図1の流体処理エレメントの正面図である。
【図2a】図2の流体処理エレメントの不均一面のより詳細な図である。
【図3A】リボンの斜投影図である。
【図3B】リボンの斜投影図である。
【図3C】リボンの斜投影図である。
【図4】別の流体処理エレメントの正面図である。
【図4a】図4の流体処理エレメントの不均一面のより詳細な図である。
【図5】別の流体処理エレメントの正面図である。
【図5a】図5の流体処理エレメントの不均一面のより詳細な図である。
【図6】別の流体処理エレメントの正面図である。
【図6a】図6の流体処理エレメントの不均一面のより詳細な図である。
【図7A】図3Aのリボンを螺旋状に巻くことにより形成されたディスク形の本体の2つの隣接する巻回部の平面図である。
【図7B】図7Aの巻回部の断面図である。
【図8】ディスク形の本体のいくつかの巻回部の断面図である。
【図9A】ディスク形の本体のいくつかの巻回部の断面図である。
【図9B】ディスク形の本体のいくつかの巻回部の断面図である。
【図10】周辺部材を有する流体処理装置を含む流体処理アセンブリの4分の1断面図である。
【図11】別の流体処理アセンブリの4分の1断面図である。
【図12】別の流体処理装置の一部の断面図である。
【図13】別の流体処理装置の一部の断面図である。
【図14A】リボンの平面図である。
【図14B】リボンの平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
[0031]本発明の1つ以上の態様を具体化する流体処理装置は、様々な方法で構成されうる。図1及び2には流体処理装置の1つの例を示しているが、流体処理装置は、これらの図のいずれに示した特徴にも限定されない。図1及び2に示すように、流体処理装置10は、コアアセンブリ11と、コアアセンブリ11に沿って配置された螺旋状に巻かれた複数の流体処理エレメント12とを備える。流体処理エレメント12の幅及び/又は半径方向寸法は同等、例えば実質的に等しいか、又はコアアセンブリ11に沿って変化させてもよい。流体処理エレメント12のいくつかはコアアセンブリに沿って相互に軸線方向に分離して配置され、隣接する流体処理エレメント間に空間13、14を画定してもよい。流体処理エレメントのいくつかは、境界面に沿って相互に極めて接近して(例えば相互に接触して)、コアアセンブリに沿って軸線方向に並列に配置されてもよい。
【0014】
[0032]コアアセンブリ11は、軸線と、内部15とを含む略中空構造を有するパイプ又はチューブなどのコアを備えるものとすることができる。コアアセンブリ11は2つの開放端、又は1つの開放端と1つの閉鎖端もしくは盲端とを有する。コアアセンブリ11はまた、開口16、例えば軸線方向に分離された開口、例えば空間14のいくつかをコアアセンブリ11の内部15と流体的に連通させるスロット又は他の貫通孔を有してもよい。コアアセンブリ11の内部15と流体連通する空間14は、流体処理エレメント12の外部から、例えば流体処理エレメントを半径方向に超える領域から、様々な方法で流体的に隔離されてもよい。他の空間13は、例えば、開口を有しておらず、また空間の内端を横切って延び、且つ該内端を閉鎖するコアアセンブリ11の堅固な壁部分によって、コアアセンブリ11の内部15から流体的に隔離されてもよく、これらの空間13は流体処理エレメント12の外部と流体的に連通してもよい。さらに他の空間はコアアセンブリの内部及び流体処理エレメントの外部の両方から隔離されてもよい。
【0015】
[0033]流体は、流体処理装置10の外部、例えば流体処理装置を半径方向に越えた領域と、コアアセンブリ11の内部15との間で、流体処理エレメント12を通って流体流路に沿って概ね内側方向又は外側方向に誘導されうる。例えば、図1に示す実施形態を含む多くの実施形態では、供給流体は流体処理装置10の外部から供給空間13内に概ね半径方向内向きに、流体の流路に沿って誘導されてもよい。この供給空間13は、流体処理要素装置10の外部と流体的に連通しているが、コアアセンブリ11の内部15から隔離されている。流体は、供給空間13から、1つ以上の隣供給空間13から流体流路に沿って、1つ以上の流体処理エレメント12を通って略軸線方向に流れて、透過空間14内に流入してもよい。透過空間14は、流体処理エレメント12の外部からは流体的に隔離されているが、コアアセンブリ11の内部15とはコアアセンブリ11の開口16を通して流体連通している。流体が流体処理エレメント12を通って流れるとき、流体は、エレメントの流体処理特性に従って処理されてもよい。流体は、透過空間14から流体流路に沿って略半径方向内向きにコアアセンブリ11の内部15に流れ込み、このアセンブリ11に沿って軸線方向に流れてもよい。
【0016】
[0034]あるいは、供給流体は、コアアセンブリの内部に導入されてもよく、またコアアセンブリの開口を通ってコアアセンブリの内部から流体流路に沿って半径方向外側に誘導されて、流体処理装置の外部から流体的に隔離された供給空間内に流入してもよい。流体は供給空間から、流体処理エレメントを通って流体流路に沿って略軸線方向に流れて、流体処理装置の内部からは流体的に隔離されているが、流体処理装置の外部と流体連通している透過空間に流入してもよい。流体は透過空間から、流路に沿って外向きに、流体処理装置の外部まで流れてもよい。
【0017】
[0035]いくつかの実施形態では、流体は流体流路に沿って、単一の流体処理エレメントだけを通って流れてもよい。他の実施形態では、流体は、流体処理装置の外部とコアアセンブリの内部との間の流路に沿って、1つ以上(例えば、2、3、4、5、又はそれ以上)の流体処理エレメントを通って流れてもよく、各流体処理エレメントは、同一又は異なる流体処理特性を有してもよい。
【0018】
[0036]図2には流体処理エレメント12の一例を示しているが、流体処理エレメントはこの図に示す特徴に限定されない。図2に示すように、流体処理エレメント12は、複数の巻回数で螺旋状に巻かれて略ディスク形の本体21を形成するリボン20を備えてもよい。リボンは、様々な方法で構成されてもよい。図3Aから3Cには様々なリボンの例を示すが、リボンはこれらの図に示す特徴に限定されない。各リボン20は、対向する主面22、23と対向する側端24、25とを有する長くて幅の狭い構造を備えてもよい。リボン20は、また対向する主面22a、23aと対向する側端24a、25aとを有する、透過性流体処理メディアの少なくとも1つのストリップ26を含む。多孔性流体処理メディアを含むリボン20は、透過性であるが孔をあけられていなくてもよく、すなわち、対向する主面22、23;22a、23aの間に延びる貫通孔又は貫通口はいずれも存在しなくてもよい。
【0019】
[0037]透過性流体処理メディアは、例えば、天然又は合成高分子、ガラス、金属、炭素及び/又はセラミックを含む、様々な材料のうちのいずれかで形成されてもよい。透過性流体処理メディアは、例えば、織り繊維又は不織繊維状ストリップなどの繊維構造;織られた、押し出された又は伸張された網状ストリップなどの網目;支持又は非支持膜ストリップなどの透過性膜;多孔性の発泡性ストリップ;又は多孔性の焼結繊維金属又は粉末金属ストリップなどの多孔性金属を含む、様々な構造体のうちのいずれで形成されてもよい。
【0020】
[0038]透過性流体処理メディアは、無数の処理特性のいずれかを有してもよい。例えば、透過性流体処理メディアは、これらに限定されないが、正又は負の電荷;例えば、疎水性もしくは親水性又は疎油性もしくは親油性の表面特性を含む疎液性又は親液性の表面特性;流体内の物質と化学的に結合できる、リガンド又は任意の他の反応性モイエティなどの付着官能基;又は、化学的もしくは物理的に結合することにより、これらに限定されないが、吸収剤、反応物及び触媒を含む流体内の物質及び/又は流体自体、並びにすべての種類のクロマトグラフィ媒体と反応、触媒作用、送達作用するか又は影響を与える、組み込み機能物質を含む様々な流体処理特性のいずれかを有してもよく、又は有するように改質されてもよい。より具体的には、機能物質には、活性炭素、シリカ、ゼオライト、モレキュラーシーブ、粘土、アルミナ、重曹、イオン交換樹脂、触媒、金属酸化物、酸化剤、還元剤、緩衝剤、殺生剤、殺真菌剤、殺ウイルス剤、消臭剤及び芳香剤が含まれてもよい。機能物質は、流体処理メディアに組み込まれ(例えば結合され、被膜され、固定され)てもよく、及び/又は流体処理メディアとして形成されてもよい。いくつかの実施形態では、機能物質は、流体処理メディア内で固定された粒子又は繊維の形であってもよい。さらに、透過性流体処理メディアの流体処理特性には、例えば、超多孔性又はナノ多孔性又はそれ以下から、微小孔又はそれ以上を含む、任意の広範囲の除去率又は細孔構造を含んでもよい。例えば、流体処理特性は、サブミクロン範囲以下(例えば、最大約0.02μm以上、又は最大約0.1μm以上)、あるいはミクロン範囲以上(例えば、最大約1μm以上、又は約5μm以上、又は10μm以上、又は約50μm以上、又は75μm以上、又は約100μm以上、又は約200μm以上、又は約300μm以上、又は約500μm以上、又は約1000μm以上)の除去率を含んでもよい。多くの実施形態では、少なくとも1つの透過性流体処理メディアは、不織の高分子又はガラスファイバのフィルタメディアを含んでもよく、透過性流体処理メディアの流体処理特性は、約0.02μm以上の除去率を有してもよい。
【0021】
[0039]透過性流体処理メディアのストリップを含むリボンは様々な長さ、厚み及び幅を有してもよい。多くの実施形態では、リボンは連続的であり、十分な数の巻回数を提供するのに必要な全長に延びることにより、任意の所望の半径方向寸法を有する流体処理エレメントを形成してもよい。他の実施形態では、リボンのより短いセグメントの端と端を連結して全長を延ばしてもよい。さらに、多くの実施形態では、リボンは、ストリップの長さに沿って略直線であってもよい。しかし、リボンは曲げられてもよい。例えば、リボンは、ストリップの長さに沿って延びる、周期的、例えば正弦曲線又はのこぎり歯状のパターンを有してもよい。
【0022】
[0040]透過性流体処理メディアのストリップを含むリボンの厚み、すなわち1つの主面から対向する主面へのリボンを通過する距離は、例えば多孔性の流体処理メディアの構造に応じて、リボンごとに異なってもよい。厚みは、例えば薄い透過性の高分子膜では、約1000分の2インチ以下から、例えば高繊維材料又は多孔性の発泡体では、約1000分の250インチ以上までの範囲であってもよい。厚みは、リボンの長さに沿って不均一であってもよいが、多くの実施形態では、厚みはリボンの長さに沿って均一である。
【0023】
[0041]透過性流体処理メディアのストリップの幅を含むリボンの幅、すなわち、一方の端から反対側の側端までのリボンを通過する最大横方向距離はまた、リボンごとに、及び/又は流体処理エレメントごとに変化させてもよい。流体が流体処理エレメント12を通って流れるとき、流体は、一方の側端24、24a、25、25aから反対側の側端25、25a、24、24aまで、リボン20と透過性流体処理メディアのストリップ26との概ね端に沿って通過してもよい。したがって、リボンの幅は流体が受ける圧力降下及び処理の度合いに影響を与える可能性がある。例えば、リボンの幅は濾過効率に影響を与える可能性がある。多くの実施形態では、幅は、約16分の1インチ以下から、約1インチ又は2インチ又は3インチ又はそれ以上の範囲であってもよい。例えば、幅は、約2インチ以下(例えば1インチ以下)から、約8分の1インチ以上から約2分の1インチ以下を含む、約16分の1インチ以上の範囲であってもよい。さらに、幅はリボンの長さに沿って略均一であって、流体が流体処理エレメントを通って流れるとき、流体のより均一な処理を提供してもよい。あるいは、リボンの幅はストリップの長さに沿って変化して、例えば、狭い縁に先細りする又は幅広い縁に広がる、流体処理エレメントを提供してもよい。
【0024】
[0042]リボン20は、図3A及び3Bに示すように、リボンの単体構成要素として透過性流体処理メディア26のストリップを含んでもよく、またリボンの主面及び流体処理メディアは隣接する巻回部に沿って接触していてもよい。あるいは、リボンは複数の構成要素を含んでもよい。例えば、リボン20は、図3Cに示すように、相互の上面に配置された複数の層を備える多層構成要素30の1つの層として透過性流体処理メディアを含んでもよい。透過性流体処理メディア26aの追加層のような様々な追加層が含まれてもよい。流体処理メディア26、26aは、同一又は相互に異なっていてもよい。例えば、透過性流体処理メディア層は、同一の流体処理特性又は異なる流体処理特性を有してもよく、これにより、相互に平行な異なる流体処理特性を有する流体処理メディアを流体処理エレメントに提供してもよい。別の追加層は、リボンの構造的な強度を強化する補強ストリップ31であってもよい。リボンは、複数の巻回数で巻かれて流体処理エレメントを形成するとき、引張り状態になることもあり、透過性流体処理メディアのストリップがその張力に耐えるには十分の強度を有していない場合もある。したがって、高分子フィルムのストリップなどの、張力に耐えることができる補強ストリップ31が、流体処理メディアに積み重ねられてもよい。別の追加層は、リボンの隣接する巻回部の隣接する表面を接着するための接着ストリップ32であってもよい。複合リボンの複数の層のすべてが、同一幅を有さなくても、又は一致していなくてもよい。層の端部は一致するか又はジグザグであってもよい。多くの実施形態では、任意の追加の流体処理メディア層以外の追加層の厚みは、流体処理要素内の流体処理メディアの相対容積を増加するために、流体処理メディア層の厚みより小さくてもよい。流体が流体処理エレメントを通って流れるときの、流体処理メディアを迂回する流体の量を低減するために、追加層の端に沿って通過する流体流れに対する抵抗は、流体処理メディア層の端に沿って通過する流体流れに対する抵抗に、少なくとも実質的に等しいか又はより大きくてもよい。いくつかの実施形態では、追加層の端に沿って通過する透過率は、高くても流体処理メディア層の端に沿って通過する透過率に実質的に等しいか、又はより小さく、及び/又は追加層の端に沿って通過する除去率は、流体処理メディア層の端に沿って通過する除去率に実質的に等しいか又はより小さくてもよい。いくつかの実施形態では、流体処理メディア層以外の複合リボンの層のうちのいくつか又はすべては、不透過性であってもよい。あるいは、追加層の端に沿って通過する流体流れに対する抵抗は、流体処理メディア層を通り端に沿って流れる流体流れに対する抵抗より小さくてもよい。いくつかの実施形態では、追加層の端に沿って通過する透過率は、流体処理メディア層の端に沿って通過する透過率より大きくてもよく、及び/又は追加層の端に沿って通過する除去率は流体処理メディア層の端に沿って通過する除去率より大きくてもよい。
【0025】
[0043]代替的又は追加的に、リボンは複数の構成要素(例えば2、3、4、5又はそれ以上の構成要素)を含んでもよく、それら構成要素はリボンの端に沿って通過する流体流路内に直列に、並列にして配置されてもよい。並列の構成要素は、それら構成要素の間に空間又は介在構造体を有してもよく、又は極めて接近して、例えば接触して配置されてもよい。例えば、流体処理メディアの複数のストリップは側端を並列に配置されてもよい。図3Cに示す多孔性の流体処理メディアの追加層26aは、複数のストリップの並列配置の一例にすぎない。1つのストリップ26a’は隣接するストリップ26a’’と同一平面上に極めて接近して配置されてもよい。例えば、ストリップ26a’、26a’’の側端はリボン20の長さに沿って相互に接触してもよい。メディアは他のメディアと同類であっても、又は異なっていてもよく、例えば、同一又は異なる流体処理特性を有してもよい。いくつかの実施形態では、2つ以上のメディアは異なる細孔サイズを有してもよく、例えば、各連続するメディアはより大きい又はより小さい除去率又は細孔構造を有し、これにより、リボンの幅を横切る細孔サイズ傾斜を提供してもよい。例えば、流体処理メディアの下流側ストリップは、流体処理メディアの上流側ストリップより細かい除去率又は細孔構造を有してもよい。他の実施形態では、2つ以上のメディアは異なる種類の流体処理、例えば濾過、収着及びイオン交換を提供してもよい。並行配置のストリップは、同類又は異なる幅、厚み及び/又は長さを有してもよい。並行のストリップは様々な方法で支持されてもよい。例えば、複数のストリップは支持層と重ね合わせられてもよい。支持層は薄く、不透過性であってもよく、流体処理メディアのストリップの結合された幅より小さい、ほぼ等しい又はより大きい幅を有してもよい。
【0026】
[0044]複数の巻回数でリボン20を螺旋状に巻くことにより形成される流体処理エレメント12は、任意の多数の不規則又は規則的な形状を有してもよい。例えば、流体処理エレメント12の螺旋状に巻かれたディスク形状の本体21並びにコアアセンブリ11は、図2に示すように略円形であってもよく、又は図4、5及び6にそれぞれ示すように、略楕円、三角形又は長方形であってもよい。流体処理エレメント12の半径方向寸法すなわちコアアセンブリ11の軸線と略垂直の寸法、例えば最内側の巻回部から最外側の巻回部までの寸法は、例えば、巻回数及びリボンの厚みに応じて、変化させてもよい。例えば、半径方向寸法は、最大約1/4インチ又は最大約1/8インチ又はそれ以下から、最大約1インチ又は最大約2インチ又は最大約6インチ又は最大約10インチ又は最大約25インチ又はそれ以上までの範囲であってもよい。流体処理エレメント12の容積は、例えば、リボンの幅及びディスク形状の本体の半径方向寸法に従って変化させてもよい。いくつかの実施形態では、流体処理装置の流体処理エレメントのすべては同一容積を有してもよい。いくつかの実施形態では、流体処理装置の流体処理エレメントは異なる容積を有してもよい。
【0027】
[0045]図1に示すように、各ディスク形の本体21は1つの端面(例えば1つの軸線方向に概ね向く供給又は流入面33)と、別の端面(例えば反対の軸線方向に概ね向く透過又は流出面34)と、外端35と、内端35aとを有してもよい。一方の端面は、流体処理メディア26の一方の側端24a、25aを含む、リボン20の一方の側端24、25の複数の巻回部を備える。他方の端面は、流体処理メディア26の他方の側端25a、24aを含む、リボン20の他方の側端25、24の複数の巻回部を備える。流体処理エレメント12の少なくとも1つの端面の少なくとも1つは、不均一面である大きな部分、例えば約25%以上又は約50%以上又は約75%以上を含む。多くの実施形態では、端面全体は不均一であってもよい。図2a、4a、5a及び6aは不均一面の一例のより詳細な図を示している。流入面33は不均一面を含んでもよく、及び/又は流出面34は均一面を含んでもよい。多くの実施形態では、すべての流体処理エレメント12の少なくとも1つの端面、例えば流入面33は不均一であってもよく、反対側の端面、例えば流出面34は均一であってもよい。
【0028】
[0046]不均一面は様々な方法で構成されてもよい。例えば、図3Aから3Cに示すように、流体処理メディアのストリップ26の少なくとも1つの側端24a、25aを含む、リボン20の少なくとも1つの側端24、25のすべてを含む大きな部分は、ギザギザであってもよく、すなわち、側端に沿って相互に間隔を空けた、複数の横方向に突き出た突出部36を有してもよい。各突出部は、波形又は多角形などの不規則な形状又は規則的な形状(例えば、長方形又は三角形)を含む、任意の望ましい形状を有してもよい。突出部36の形状及び間隔はギザギザの側端に沿って均一又は不均一であってもよい。各突出部36はリボン20の側端24、25に沿って、例えば、リボン20の幅の約5%以下又は最大約10%、又は最大約25%、又は最大約50%、又は最大約100%まで又はそれ以上の距離で長手方向に延びてもよい。各突出部36はギザギザの側端に沿って同一距離又は異なる距離を水平方向に拡張する。各突出部は終端37を有してもよく、突出部の終端はギザギザの側端に沿って同一距離又は異なる距離で横方向に突き出てもよい。距離は、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の幅の最大約5%、又は最大約10%、又は最大約15%、又は最大約20%、又は最大約25%又はそれ以上であってもよい。
【0029】
[0047]ギザギザの側端を有する複数の巻回部から形成されるディスク形の本体の端面は、本体から離れて軸線方向に突き出る突出部を含む不均一面を備える。図3A及び3Cにおいては、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の両方の側端24、24a、25、25aはギザギザであってもよい。リボン20を螺旋状に巻くことにより形成されるディスク形の本体の両端面は不均一面であってもよく、この不均一面は、図1の流体処理装置10の左側に4つの流体処理メディア12により表わされているように、対向する軸線方向にそれぞれ向く突出部を含む。図3Bでは、一方の側端24、24aのみがギザギザであってもよく、他方の側端25、25aは直線状であってもよい。複数の巻回数でリボン20を螺旋状に巻くことにより形成されるディスク形の本体は、図1の流体処理装置10の右側に4つの流体処理メディア12により表わされているように、本体の一方の側面に不均一端面及び本体の他方の側面に均一端面を有してもよい。均一端面は、相互に概ね一致する、直線状側端25、25aの隣接する巻回部を含んでもよく、不均一端面は、均一端面を含む本体から離れて軸線方向に向く、ギザギザの側端24、24aの突出部36を含んでもよい。
【0030】
[0048]突出部は、いくつかの方法のうちのいずれかでリボンの側端に沿って配置されてもよい。例えば、突出部は、1つの巻回部における突出部が隣接する巻回部における対応する突出部の上に直接重なり、突出部が不均一端面に沿って略半径方向に相互に一致するようにして、リボンに沿って配置されてもよい。次に、不均一端面の大部分は、ギザギザの側端の複数の巻回部を備えてもよい。不均一面(例えば、流入面及び/又は流出面)の領域は、螺旋状に巻かれたギザギザの側端の領域とほぼ同一であってもよい。ギザギザの側端は、ギザギザの側端が突出部に沿って延びる側端の延長された部分を含むため、直線状の側端より大きい表面領域を有する。したがって、ギザギザの側端の複数の巻回部は、直線状の側端の複数の巻回部により形成される均一端面より大きい表面範囲を有する、不均一面を形成する。
【0031】
[0049]多くの実施形態では、不均一面の表面領域はさらに増加されてもよい。突出部は、1つの巻回部における突出部が、隣接する巻回部における対応する突出部から周辺方向にずれるように配置されてもよい。リボンの側端に沿った突出部間の等しい間隔がこのようなずれを提供してもよい。ずれの量は、隣接する巻回部に沿って均一又は不均一であってもよい。突出部のずれにより、流体処理メディアのストリップの一方又は両方の主面の一部を含む、リボンの一方又は両方の主面の一部が不均一面において露出されてもよい。次に、不均一端面はギザギザの側端の複数の巻回部だけではなく、主面の露出された部分を備えてもよい。例えば、図7A及び7Bにおいて、図3Aのリボン20の2つの隣接する巻回部を含むディスク形の本体21の部分は、1つの巻回部の突出部36が隣接する巻回部の突出部36から周辺方向にずらされた状態で示されている。透過性流体処理メディアのストリップ26を含む、リボン20の両方の主面22、23、22a、23aの一部は、例えば、リボン20の両側の突出部36において露出される。リボン20の複数の巻回部により形成される各不均一面33、34は、ギザギザの側端24、24a、25、25a及び主面22、23、22a、23aの露出した部分を含み、各不均一面33、34の領域はギザギザの側端24、24a、25、25aの複数の巻回部の領域と、主面22、23、22a、23aの露出した部分の領域とを含む。
【0032】
[0050]不均一面は多くの他の方法で構成されてもよい。例えば、直線状の側端を有する流体処理メディアのストリップを含むリボンが複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、直線状の側端の複数の巻回部を含む不均一面を有するディスク形の本体を形成してもよい。図8では、ディスク形の本体21の一部分がリボン20の複数の巻回部とともに示されている。流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20は、各側面に直線状の側端24、24a、25、25a及びリボン20の長さに沿って略一定の幅を有してもよい。1つの巻回部におけるリボン20の中心線は、その巻回部に軸線方向に重なる、隣接又は近傍の巻回部におけるリボン20の中心線から軸線方向にずれていてもよい。重なっている巻回部は、ディスク形の本体21の両方の端面33、34に不均一面を形成してもよく、また、例えば、リボン20の重なった領域29において、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の主面22、22a、23、23aの一部を露出してもよい。各不均一面33、34は、直線状の側端24、24a、25、25a及び主面22、23、22a、23aの露出された部分を含み、各不均一面の領域は、直線状の側端24、24a、25、25aの複数の巻回部の領域及び主面22、23、22a、23aの露出した部分の領域を含む。
【0033】
[0051]図9Aでは、別のディスク形の本体21の一部分がリボン20の複数の巻回部とともに示されている。リボン20はリボンの長さに沿って変化する幅を有してもよい。例えば、幅は、第1と第2の幅が交互であってもよく、例えば、1つの巻回部は第1の幅を有し、隣接又は近傍の巻回部は第2のより小さい幅を有してもよい。流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の側端24、24a、25、25aは、幅の間の移行部を除いて略直線状であってもよい。1つの巻回部におけるリボン20の中心線は、隣接又は近傍の巻回部におけるリボン20の中心線と整列し、両端面において巻回部に軸線方向に重なってもよい。次に、重なった巻回部は、ディスク形の本体21の両端面33、34に不均一面を形成し、例えば、リボン20の重なった領域29において、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の主面22、22a、23、23aの一部を露出してもよい。あるいは、図9Bに示すように、1つの巻回部において流体処理メディアのストリップ26を含む、幅の変化するリボン20の中心線は、隣接又は近傍の巻回部におけるリボン20の中心線から軸線方向にずれてもよく、側端25、25aのうちの一方は巻回部ごとに一致し、ただ1つの端面、例えば流入面33において巻回部に軸線方向に重なってもよい。一致した側端25、25aを備える巻回部は均一面34を形成してもよく、次に、重なった巻回部は、不均一面33を形成し、例えば、リボン20の重なった領域29において、主面22、22a、23、23aの一部を露出してもよい。いずれの実施形態でも、各不均一面は、主面の側端及び露出された部分を含み、不均一面の領域は側端の複数の巻回部の領域及び主面の露出された部分の領域を含む。
【0034】
[0052]流体処理エレメントは、隣接エレメントが相互から間隔を空けるか、又は境界面に沿って相互に極めて接近する(例えば接触する)ようにして、コアアセンブリ11に沿って配置されてもよい。さらに、隣接する流体処理エレメントは構造的に相互に分離されてもよい。多くの実施形態では、いくつかの隣接する流体処理エレメント12の流入面33は相互に対向し、それら流入面の間に供給空間13を画定してもよく、いくつかの隣接するエレメント12の流出面34は相互に対向し、それら流出面の間に透過空間14を画定してもよい。図1に示す実施形態では、透過空間14は、コアアセンブリ11の開口16を通してコアアセンブリ11の内部15と流体的に連通してもよく、供給空間13は、コアアセンブリの堅固な壁部分によりコアアセンブリ11の内部から流体的に隔離されてもよい。隣接する流体処理エレメント間の距離が各空間13、14の幅を画定してもよく、空間13、14の幅は均一又は不均一であってもよい。例えば、隣接する流入面33間の距離及び供給空間13の幅、並びに隣接する流出面34間の距離及び透過空間14の幅は、相互に実質的に等しいか又は異なっていてもよい。さらに、隣接する流入面33間の距離及び供給空間13の幅は、隣接する流出面34間の距離及び透過空間14の幅と実質的に等しいか、又は異なっていてもよい。
【0035】
[0053]空間13、14は、流体処理エレメント12の半径方向の寸法の少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%、又は約100%に沿って隣接する流体処理エレメント12間に広がっていてもよい。例えば、空間13、14は、エレメントの外側においてコアアセンブリから外端35までの距離の少なくとも約85%、又は少なくとも約90%、又は少なくとも約95%又は約100%に広がっていてもよい。さらに、例えば、発明者としてThomas Welch, Jr.、 Tanweer ul Haq及びJoseph Verschneiderが記載された、2007年3月19日付けで出願された、発明の名称「流体処理エレメント及び流体処理エレメント間に空間を有する流体処理装置並びにそれらを製造及び使用する方法(Fluid Treatment Elements and Fluid Treatment Arrangements with Spaces Between Fluid Treatment Elements and Methods for Making and Using Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,068号と、この仮出願に基づいて優先権を主張したPCT国際出願とにおいて開示されているように、空間13、14の多く又はすべてには実質的に構造物が存在しなくてもよい。これら両方の出願は参照により本明細書に引用して、これら及び他の特徴を支持するものとする。あるいは、これらの空間のいくつか又はすべては、スペーサ及び/又は支持体として機能する構造を含む任意の様々な構造体を含んでもよく、例えばその構造体によって占有されてもよい。これらの構造体は、空間を通って流体を案内するための溝、リブ及び/又は開口を有する、剛性もしくは柔軟なプレート又は格子が含まれてもよい。あるいは、これらの構造体は、流体が通過して空間に流れ込むか又は空間から流れ出ることができる、一層以上のメッシュ又は粗い繊維素材を含んでもよい。さらに別の代替例として、これらの構造体は、例えば、発明者としてThomas Welch, Jr.、 Stephan Geibel及びTanweer ul HaqStephan Geibelが記載され、2007年3月19日に出願された、発明の名称「流体処理エレメント間にポスト及び/又はバンドを有する流体処理装置及びその装置を製造する方法(Fluid Treatment Arrangements with Posts and/or Bands Between Fluid Treatment Elements and Methods for Making Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,078号及びこの仮出願に基づいて優先権を主張するPCT国際出願に開示されているように、空間内に突き出る1つ以上のポストを含んでもよい。これら両方の出願は参照により本明細書に引用して、これら及び他の特徴を支持するものとする。
【0036】
[0054]流体処理装置はさらに、例えば、間隔の空いた流体処理エレメント間の空間及び/又は近接もしくは接触する流体処理エレメント間の境界面に結合された周辺部材を含む追加の構成要素を備え、1つ以上の空間及び/又は境界面を、例えば、流体処理エレメントの外部から流体的に隔離してもよい。周辺部材は様々な方法で、例えば、流体処理エレメントから隔離しているが結合されている1つ以上の構成要素として構成されてもよい。図10には周辺部材38の多くの様々な例のうちの1つが示されている。図10に示す流体処理エレメント12とコアアセンブリ11とは、先に説明した流体処理エレメントとコアアセンブリと同一であってもよいが、周辺部材、流体処理エレメント及びコアアセンブリはいずれも、図10に示す特徴に限定されない。図示した周辺部材38は軸線方向に間隔を空けた複数のバンド39Aを備え、このバンド39Aは供給空間13を取り囲み、隣接する流体処理エレメント12のディスク形の本体12の外端35をブリッジし、供給空間13と流体処理エレメント12の外部との間を流体連通する開口を有する。周辺部材38はさらに、軸線方向に間隔を空けた複数のバンド39Bを備えてもよく、このバンド39Bは透過空間14を取り囲み、各透過空間14に隣接する流体処理エレメント12の外端35をブリッジする。多くの実施形態では、バンド39は空間13、14にまたがってもよいが、隣接する流体処理エレメント12の外端35の少なくとも一部を露出したままにするように配置されてもよい。他の実施形態では、バンドは空間をまたぎ、一方又は両方の隣接する流体処理エレメントの外端を完全に覆ってもよく、又は空間をまたぐが、隣接する流体処理エレメントの外端に沿って延びていなくてもよい。
【0037】
[0055]あるいは、周辺部材は、空間(例えば、透過空間)のうちの少なくともいくつかの外端、境界面及び第2流体処理エレメントの外端を流体的に閉鎖し、他の空間(例えば、供給空間)と流体連通することを可能にする任意の構成を有してもよい。例えば、周辺部材は、空間、境界面及び流体処理エレメントのすべてを取り囲むスリーブ、又は第2流体処理エレメントと流体処理エレメントの空間と境界面と外端のすべてを取り囲んで、空間のうちのいくつかの外端を流体的に閉鎖し、他の空間の外端での流体連通(例えば、外端と流体処理エレメントの外部と他の空間との間の流体連通)を可能にする開口を有する螺旋状のラップを備えてもよい。
【0038】
[0056]周辺部材は、様々な方法で流体処理エレメントを封止してもよい。多くの実施形態では、周辺部材38は不透過性であってもよく、流体処理エレメント12のディスク形の本体21に結合されてもよい。例えば、バンド39は不透過性のストリップ(例えば、不透過性の高分子ストリップ)を備えてもよく、流体処理エレメント12の外端35に接着結合、溶剤接着、又は熱接着されてもよい。あるいは、バンドは、例えば、先に参照した、発明の名称「流体処理エレメント間にポスト及び/又はバンドを有する流体処理装置及びその装置を製造する方法(Fluid Treatment Arrangements with Posts and/or Bands Between Fluid Treatment Elements and Methods for Making Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,078号及びこの仮出願に基づいて優先権を主張するPCT国際出願に開示されているように、硬化性材料(例えば、ホットメルト接着剤、ポリウレタン、エポキシ)を含んでもよい。
【0039】
[0057]流体処理装置及びエレメントは、いくつかの異なる方法のいずれかで製造されてもよい。例えば、流体処理エレメントを製造する方法は、透過性流体処理メディアを有するリボンを複数の巻回数で螺旋状に巻くことにより、第1及び第2の対向する端面及び外端を有するディスク形の本体を形成することを含んでもよい。リボンを螺旋状に巻くことは、第1及び第2端面の少なくとも1つを、不均一面を含むように形成することを含む。
【0040】
[0058]流体処理装置を製造する方法は、例えば、複数のリボンを複数の巻回部に螺旋状に巻くことにより複数の流体処理エレメントを形成して、ディスク形の本体を形成することを含んでもよい。各リボンは透過性流体処理メディアを有してもよく、各ディスク形の本体は第1及び第2の対向する端面と外端とを有してもよい。複数の流体処理エレメントを形成することは、少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面を、不均一面を含むように形成することを含む。流体処理装置を形成する方法はさらに、中空のコアアセンブリに沿って軸線方向に流体処理エレメントを配置することを含んでもよい。
【0041】
[0059]流体処理エレメントは様々な方法でコアアセンブリに沿って配置されてもよい。例えば、少なくとも2つ及び少なくとも10以上又は少なくとも25以上又は少なくとも50以上又は少なくとも100以上の数のリボンが、コアアセンブリの周りに複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、コアアセンブリに沿った種々の軸線方向の位置に流体処理エレメントを形成してもよい。流体処理エレメントのすべては、それらエレメントの間に空間を提供するように、コアアセンブリに沿って配置されてもよい。あるいは、いくつかの隣接する流体処理エレメントは、極めて接近して(例えば接触して)、並列に、コアアセンブリに沿って配置され、他の流体処理エレメントは隣接する流体処理エレメント間に空間を提供するようにコアアセンブリに沿って配置されてもよい。すべての流体処理エレメントは同一又は同様の処理特性を有してもよい。あるいは、流体処理エレメントは、例えば、発明者としてThomas Welch, Jr.、 Mark Hurwitz、 Tanweer ul Haq及びJoseph Verschneiderが記載された、2007年3月19日出願の、発明の名称「種々の流体処理特性を有する流体処理エレメントを備える流体処理装置及びそれらを製造する方法(Fluid Treatment Arrangements with Fluid Treatment Elements Having Different Fluid Treatment Characteristics and Methods for Making and Using Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,069号及びこの仮出願に基づいて優先権を主張するPCT国際出願に開示されているように、異なる処理特性を有してもよい。これら両方の出願の全開示内容は参照により本明細書に引用してこれらの及び他の特徴を支持するものとする。
【0042】
[0060]リボンは、1個ずつ、数個ずつ又は同時にすべて、例えば順次又は同時のいずれかでコアアセンブリの周囲に巻かれてもよい。リボンの内端領域、例えば第1の1、2又は3つの巻回部を画定する領域は、流体処理エレメントの迂回を防止するためにコアアセンブリを完全に封止してもよい。例えば、内端領域は、コアアセンブリに、内端領域を、熱接着、接着剤結合又は溶剤接着することによりコアアセンブリに固定されてもよい。あるいは、内端領域はコアアセンブリに結合されなくもよいが、例えば、コアアセンブリの周囲に最初の巻回部を堅く巻き付けることにより、コアアセンブリに対して圧力を加えて結合されてもよい。さらに、内端領域は先細りの厚みを有してもよく、又は十分に堅く巻かれてもよく、これにより第1巻回部の終端部と第2巻回部の始端部と間の移行部に形成される段差がなくなる。
【0043】
[0061]リボンのいずれか又はすべては螺旋状に巻かれて、ディスク形の本体上に少なくとも1つの不均一端面を形成してもよい。多くの実施形態では、ディスク形の本体の両端面は不均一面として形成されてもよい。例えば、1つ又は2つのギザギザの側端を有するリボンが複数の巻回数で螺旋状に巻まかれて、複数の軸線方向に突き出る突出部を備える1つ又は2つの不均一端面を形成してもよい。あるいは、1つ又は2つの直線状の側端を有するリボンは複数の巻回数で螺旋状に巻かれてもよく、巻回部の一部は他の巻回部を軸線方向に超えて重ね合わされて、少なくとも1つの不均一端面を形成してもよい。例えば、リボンは、リボンの中心線を1つの巻回部から別の巻回部に軸線方向にずらすようにして軸線方向に巻かれ、これによりずれた巻回部を重ね合わせてもよい。リボンを螺旋状に巻くことは、隣接する巻回部を重ね合わせるか、又は任意の他の巻回部の配列(例えば2つおきの巻回部又は隣接する巻回部のペア)を重ね合わせることを含んでもよい。多くの実施形態では、リボンを螺旋状に巻くことはさらに、流体処理メディアのストリップを含むリボンの一方又は両方の主面の一部を、リボンの側端に加えて不均一面に沿って露出することを含む。例えば、軸線方向に突き出る突出部又はリボンの軸線方向に延びる重ね合わされた領域の部分が、露出されてもよい。
【0044】
[0062]各リボンに張力を加えて複数の巻回数で螺旋状に巻き、任意の望ましい半径方向寸法の流体処理エレメントを形成してもよい。張力は一定であってもよく、又は流体処理エレメントの半径の増加に伴って変化させてもよく、張力は多数の要因に基づいて経験的に選択されてもよい。例えば、リボンが損傷を受けるまで伸長する最大張力、例えば、流体処理メディアが過度に引き伸ばされるか、又は引き裂きを開始する張力が、決定されてもよい。リボンは次に、最大張力未満の張力、例えばこの最大張力の約80%以下又は約65%以下又は50%以下を用いて螺旋状に巻かれてもよい。さらに、リボンは、同様の圧縮、例えば、流体処理エレメントの半径方向寸法の大部分又はすべてに沿って、1つの巻回部から次の巻回部にまで、流体処理メディアの実質的に均一の圧縮を提供する張力を用いて、螺旋状に巻かれてもよい。1つの巻回部から次の巻回部まで同様の圧縮を提供することにより、流体処理エレメントは、流体処理メディアの複数の巻回部の端に沿って流れる流体をより均一に処理してもよい。例えば、流体処理メディアが濾過メディアを含む場合、流体処理エレメントをエレメントの半径方向寸法に沿ってより均一に装填して、処理エレメントの収塵容量及び/又は使用期間を増加してもよい。加えて、リボンは十分な張力で螺旋状に巻かれて、隣接する巻回部の隣接面とリボンの隣接層との間の横方向の流体流れを抑制又は防止してもよい。例えば、流体が隣接面と隣接層間で横平方向に実質的通過しないだけの十分な張力を加えるか、又はリボンの隣接面と隣接層の間の横方向のすべての流体経路が、流体処理メディアの端に沿って通過する流体経路の透過率及び/又は除去率より実質的に大きくない、または粗くない透過率及び/又は除去率を有するだけの十分は張力を加えることにより、リボンが螺旋状に巻かれてもよい。またリボンは十分な張力で巻かれて、安定性のある、堅固なディスク形状の本体を有する実質的に自立流体処理エレメントを形成してもよい。例えば、リボンは十分な張力で巻かれて、隣接する巻回部及び隣接層を相互に十分に堅く保持することにより、流体処理エレメントが受ける圧力差で、隣接する巻回部及び隣接層の横方向の滑り及び/又は半径方向の分離を防止してもよい。
【0045】
[0063]各リボンが所望の半径方向寸法に螺旋状に巻かれた後、リボンの外端領域は任意の様々な方法で所定の位置に保持されてもよい。例えば、外端領域は、例えば、熱接着、接着剤結合又は溶剤接着によって、隣接する巻回部に結合されてもよい。代替的又は追加的に、リボンの外端領域は他の巻回部に結合されてもよい。例えば、高温の金属ピンがリボンの外端領域及び外側の巻回部を通して略半径方向に挿入され、ピンと接触するリボンの部分を溶融してもよい。ピンが取り外されると、溶融した部分は相互に固体化し、リボンの任意の複数の層及び所定の位置に外側の巻回部を含む、外端領域を保持する略半径方向のステーク(stake)を形成する。代替的又は追加的に、高温であってもそうでなくてもよい中空の針が、外端領域及び外側の巻回部を通して略半径方向に挿入されるか、又は隣接する巻回部の間の空間に挿入されてもよい。例えば、ポリウレタン、エポキシ又はホットメルト接着を含む、液体の硬化接着合成物又は材料を、針が取り除かれると巻回部内に注入して、所定の位置に外端領域及び巻回部を保持する略半径方向のステークを形成してもよい。さらに別の代替方法として、溶着ビード又は硬化接着材料のビード形のステークは、リボンの外端領域及び外側の巻回部の片方又は両方の側端に沿って引き抜かれてもよい。
【0046】
[0064]螺旋状に巻かれた流体処理エレメントの安定性は、ディスク形の本体の大部分又はすべてを補強することによってさらに強化されてもよい。例えば、略半径方向に延びるステーク(stake)が、巻回部の大部分又はほぼすべてわたり、及び/又はディスク形の本体周りに様々な角度で間隔を空けた位置に形成されてもよい。同様に、ステークは、流体処理エレメントの一方又は両方の端面に沿って、及び/又は第1及び第2流体処理エレメントの間の境界面における表面を含む、各表面の周りに様々に角度で間隔を空けた位置に形成されてもよい。各ステークは、流体処理エレメントを大部分又は完全に貫通して、又は流体処理エレメントに沿って、例えばコアアセンブリまで延び、それによって流体処理エレメントをコアアセンブリに固定してもよい。
【0047】
[0065]螺旋状に巻かれた流体処理エレメントの安定性はまた、螺旋状に巻かれたリボンの長さに沿って、連続的又は不連続に、隣接する巻回部及び/又はリボンの隣接層を相互に結合することにより強化されてもよい。隣接する巻回部及び/又は層は様々な方法で結合されてもよい。例えば、リボンは、上述のように、接着層を含んでもよい。接着層は、リボンが螺旋状に巻かれるとき、隣接する巻回部及び/又は層を結合する接着剤を含んでもよい。あるいは、接着層は、要素が形成された後、流体処理エレメントに溶剤又は熱を加えることにより活性化されてもよい。さらに別の代替方法として、リボンが螺旋状に巻かれるとき、隣接する巻回部及び/又は層の間にホットメルト接着又は熱接着が、例えば不連続に適用されてもよい。
【0048】
[0066]流体処理エレメントは、エレメントのいくつか、多く又はすべての間に空間を設けて、コアアセンブリに沿って配置されてもよい。空間のいくつか(例えば供給空間13)は、流体処理装置の外部と流体連通して配置されてもよく、また空間のいくつか(例えば透過空間14)は、流体処理装置の外部と流体的に隔離されてもよい。さらに、空間のいくつか(例えば透過空間14)は、コアアセンブリの開口と流体連通して配置されてもよく、また他の空間(例えば供給空間13)は、コアアセンブリの内部から流体的に隔離されてもよい。流体処理エレメントがコアアセンブリに沿って配置される前、その間、又はその後に、様々な構造体がコアアセンブリに沿って、処理エレメント間の空間のうちのいくつか又は全部の内部に、又はそれら空間に対応する位置に配置されてもよい。例えば、メッシュ、繊維素材、プレート、格子及び/又はポストが、これら処理エレメント間の空間のいくつか又はすべての内部に配置されてもよい。
【0049】
[0067]周辺部材は、様々な方法で、流体処理エレメント、境界面及び空間に結合されてもよい。例えば、複数のバンドを備えた周辺部材が、境界面及び空間周りに配置されてもよく、バンドは隣接する流体処理エレメントを、例えば外端を封止してもよい。あるいは、流体処理エレメントと境界面と空間とにまたがるシートを備えた周辺部材が、処理エレメントと境界面と空間周りで円周方向に覆われ、スリーブに形成されてもよく、又は、事前成形されたスリーブを備えた周辺部材が、流体処理エレメントと境界面と空間の上を軸線方向に摺動してもよい。スリーブは、流体処理エレメントを、例えば外端を封止してもよい。開口をスリーブ内に形成し、それにより、コアアセンブリから流体的に隔離された空間を流体処理エレメントの外部と流体連通可能にしてもよい。さらに別の代替例として、幅広のストリップを備えた周辺部材を、隣接する螺旋状巻回部が相互に重なるようにして、流体処理エレメントと空間周りに螺旋状に巻いてもよい。ラップが流体処理エレメントを封止してもよく、またそのラップに開口を形成し、それにより、コアアセンブリから流体的に隔離された空間を流体処理エレメントの外部と流体連通可能にしてもよい。
【0050】
[0068]流体処理装置が形成された後、これら装置は各種のハウジング内に収納され、流体処理アセンブリを提供してもよい。流体処理アセンブリは単一流体処理装置のみを収納するハウジング、又はハウジング内に直列又は並列に配置された複数の流体処理装置を収納するハウジングを備えてもよい。例えば、ハウジングは1つ以上のチューブ状シートを含んでもよく、複数の流体処理装置はチューブ状シートに連結されてもよい。ハウジングは永続的に流体処理装置を収納して、例えば使い捨ての流体処理装置を形成してもよく、又は、ハウジングは流体処理装置を着脱可能に収納することにより、使用済みの流体処理装置を再利用可能なハウジング内の新しい流体処理装置に交換できるようにしてもよい。
【0051】
[0069]ハウジングは、任意の不透過性材料、例えば金属材料又は高分子材料から形成されてもよい。これら材料は、プロセスパラメータ、例えば流体の圧力及び温度並びに化学成分に適合するものである。ハウジングは2つ以上の主ポート、例えば処理又は供給流体の入口ポート及び濾過又は透過の出口ポートを有してもよい。ハウジングはポート間の流体流路を画定してもよく、流体処理装置は流体流路内のハウジング内に配置されてもよい。ポートは、直列型構成、T型構成又はL型構成を含む、任意の様々な構成でハウジング上に位置してもよく、ポートは任意の様々な付属品を備えてもよい。ハウジングはさらに、例えば、保持又は濃縮出口ポートと、排水、排気又は洗浄(例えば逆洗)に関連する1つ以上のポートとを含む、追加のポートを含んでもよい。
【0052】
[0070]図10には、流体処理アセンブリ40及び少なくとも1つの流体処理装置10を収納するハウジング41の多くの例のうちの1つを示すが、流体処理アセンブリ及びハウジングは図10に示した特徴に限定されない。ハウジング41はカバー42及びシェル43を含んでもよい。カバー42はシェル43の一端において、シェル43に永続的に又は着脱可能に取り付けられてもよい。シェル43の他端は供給入口ポート44及び透過出口ポート45を有してもよい。流体処理アセンブリ40の図示した実施形態は、2つのポート44、45だけを有し、これらポートはハウジング41の一端上に配置される。他の実施形態では3つ以上ポートを含んでもよく、ポートはハウジングに沿ったどの位置にも、例えばハウジングの両端及び/又は側面に配置されてもよい。
【0053】
[0071]流体処理装置10は、シェル43が流体処理エレメント12を取り囲むようにして、供給入口ポート44と透過出口ポート45との間の流体流路50を横切って、ハウジング41内に封止されてもよい。入口ポート44と出口ポート45の間の流体流路50の一部は、流体処理エレメント12の流体処理メディアの概ね端に沿って通過して延びる流体経路を含む。少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面は不均一面を含んでもよい。多くの実施形態では、各流体処理エレメント12の少なくとも1つの端面(例えば流入面33)又は流入面33及び流出面34の両方は、不均一面であってもよい。次に、流体流路50は少なくとも1つの不均一面(例えば不均一な流入面33)を通って、入口ポート44と出口ポート45との間に延びる。流体処理装置10は、多くの方法のうちのいずれかでハウジング41内に封止されてもよい。例えば、中空のコアアセンブリ11の一端はカバー42を閉鎖して封止してもよい。中空のコアアセンブリ11の反対端は開放され、透過出口ポート45においてシェル43を封止し、これによりコアアセンブリ11の内部15と透過出口ポート45との間の流体連通を可能にしてもよい。多くの実施形態では、流体処理エレメントのいずれもハウジング41に対して封止されなくてもよい。例えば、コアアセンブリ11だけをハウジング41に対して封止して、封止部を最小化し、信頼性の高い流体処理アセンブリを提供してもよい。
【0054】
[0072]流体は、本発明を具体化する流体処理アセンブリ、装置及びエレメントによって様々な方法で処理されてもよい。動作の1つのモードでは、供給流体は、本体の一方の側面の第1端面から本体の反対側面の第2端面に、ディスク形の本体を含む少なくとも1つの流体処理エレメントを通して流体を流すことにより処理されてもよい。第1及び第2端面の少なくとも1つは不均一面であってもよく、流体処理エレメントを通して流体を流すことは、流体を不均一面内に、及び/又は不均一面から外に誘導することを含む。流体処理エレメントを通して流体を流すことはさらに、複数の巻回数で螺旋状に巻かれてディスク形の本体を形成している、リボンの透過性流体処理メディアの概ね端に沿って通過させて流体を流すことを含む。
【0055】
[0073]例えば、供給流体は流体流路50に沿って流体処理アセンブリ40を通して誘導されてもよく、その場合、流体は流体処理エレメント12により処理される。供給流体は、コアアセンブリの内部から流体処理エレメントの外部に、流体処理装置を通して内側から外側に誘導されてもよい。しかし、図示した流体処理アセンブリ40では、供給流体は、流体処理エレメント12の外部からコアアセンブリ11の内部15に、流体処理装置10を通して外側から内側に誘導されてもよい。供給流体は供給入口ポート44を通ってハウジング41に流入し、流体流路50に従って透過出口ポート45まで流れてもよい。供給流体は供給入口ポート44から、流体処理エレメント12のディスク形の本体21の外部とシェル43の内部との間をハウジング41に沿って略軸線方向に流れてもよい。次に、供給流体は、流体処理エレメント12の供給面33間の供給空間13内に略半径方向内向きに流れ込み、その供給空間内に存在する可能性のある任意の構造体に沿って流れる。
【0056】
[0074]供給流体は供給空間13から、各隣接する流体処理エレメント12を通って略軸線方向に流れてもよい。例えば、供給流体は、各流体処理エレメント12のディスク形の本体21の一端の流入面33に略軸線方向に流れ込み、各巻回部の流体処理メディア26を含むリボン20の概ね端に沿って流れてもよい。流体はまた、1つの巻回部の透過性流体処理メディア26から、1つ以上の隣接又は近傍の巻回部の媒体内に半径方向に流れ込み、その後、そのメディアに沿って横方向に流れてもよい。流体が流体処理メディア26を通って流れるとき、流体はメディアの特性に従って処理される。流体処理メディア26から、流体は、ディスク形の本体21の他端の流出面34を通って流体処理エレメント12から外に流れ出てもよい。ディスク形の本体21の端面33、34の少なくとも一方、及び多くの実施形態では両方は、不均一面であってもよい。次に、流体処理エレメント12を通して流体を流すことは、不均一な流入面33の内側に、及び/又は不均一な流出面34から外側に流体を誘導することを含んでもよい。例えば、流体は不均一な流入面33及び/又は不均一な流出面34に沿って、軸線方向に突き出る複数の突出部36の内側及び/又は外側に、あるいは軸線方向に重なった巻回部又は軸線方向にずれた巻回部の内側及び/又は外側に誘導されてもよい。さらに、不均一面の内側及び/又は外側に流体を誘導することは、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の側端24、24a、25、25aの複数の巻回部の内側及び/又は外側に流体を通過させることを含む。多くの実施形態では、不均一面の内側及び/又は外側に流体を誘導することはまた、流体処理メディアのストリップ26を含むリボン20の第1及び第2主面22、22a、23、23aの露出された部分の内側及び/又は外側に流体を通過させることを含む。例えば、流体は、主面22、22a、23、23aの露出した部分を通してリボン20に略半径方向に流れ込み、次に、リボン20を通って、例えば流体処理メディア26の概ね端に沿って通過して、略横方向に流れてもよい。
【0057】
[0075]処理された流体が流体処理エレメント12の流出面34から現れ、流出面34の間の透過空間14に流れ込む。処理された流体は、透過空間14から開口16を通って、コアアセンブリ11の内部15まで略半径方向に内向きに流れてもよい。処理された流体は次に、コアアセンブリ11の内部15に沿って軸線方向にハウジング41の透過出口ポート45まで流れて、そのポートを通って流れる。
【0058】
[0076]本発明の1つ以上の態様を具体化する流体処理アセンブリ、装置及びエレメントには多くの利点を伴う。具体的には、1つ又は2つの不均一端面を有する1つ以上の流体処理エレメントを提供することにより、流体をより高い効率で処理できる。例えば、不均一な流入面を有する流体処理エレメントは、特に高い収塵容量を有しうる。不均一端面の表面領域は、前に説明したように、均一端面の表面領域よりも大きくできる。したがって、不均一な流入面を有する流体処理エレメントは、均一な流入面を有する流体処理エレメントの、最大約25%以上又は最大約50%以上である収塵容量を有することができる。収塵容量が高くなる結果として、使用期間がより長くなり、交換のための休止時間が短くなり、交換品が少ないことから環境廃棄物がより少なくすることができる。
【0059】
[0077]さらに、不均一な流入面及び/又は不均一な流出面を有する流体処理エレメントは、特にそれらエレメントが相互に極めて接近している場合、エレメントの端面への及び/又は端面からの流体の流れを増加できる。不均一面は、流入面全体にわたってより均一に流体を分配する及び/又は流出面全体から流体を排出する、流路を有する。流体処理エレメントの端面全体にわたって流体をより均一に分配及び排出することにより、選択的な汚染を低減でき、より多くの流体処理メディアをより効率的に利用して流体を処理できる。
【0060】
[0078]加えて、複数の流体処理エレメントのそれぞれを分離して形成する、螺旋状の巻回部の個別のリボンは、様々な構成の流体処理装置及びエレメントの製造を容易にする。各エレメントの半径方向寸法はコアアセンブリ周りにより多く又はより少なくリボンを巻くことにより容易に変更されてもよい。コアアセンブリに沿って設けられる流体処理エレメントの数は、コアアセンブリ周りにより多く又はより少なくリボンを巻くことにより容易に変更できる。コアアセンブリに沿った流体処理エレメントの位置は、コアアセンブリ周りに巻かれるリボンの間の間隔を簡単に調整することにより容易に変更できる。さらに、コアアセンブリの周りに螺旋状にリボンを高速で巻いて、製造時間を速めてもよい。シートにスロット又は他の貫通孔を備える単一の幅広シートの代わりに、例えば複数の個別の幅の狭いリボンを使用することにより、次に製造の柔軟性及び効率を大幅に向上させ、様々な数のエレメント及びエレメントの間の間隔を備える流体処理装置を、シートを異なる幅又は異なる貫通孔の構成に変更する必要なく形成できる。加えて、製造中に透過性流体処理メディアに孔又は引き裂きといった不具合が発生する場合、シート全体ではなく不具合のあるリボンだけを交換して、より高速でより有効な製造を可能にしてもよい。
【0061】
[0079]本発明の様々な態様をいくつかの実施形態に関してこれまで説明及び/又は図示してきたが、本発明はこれらの実施形態に限定されない。例えば、これらの実施形態の1つ以上の特徴は、本発明の範囲から逸脱することなく削除されてもよい。例えば、前に説明したように、周辺部材38は供給空間13を取り囲み、流体処理エレメント12の外部と供給空間13の間を流体的に連通する開口を有する、1つ以上のバンド39Aを含んでもよい。これらのバンド39Aは本発明の範囲から逸脱することなく全体に削除されてもよい。供給空間は流体処理エレメントの外部に単に開いていてもよい。
【0062】
[0080]さらに、本発明の範囲から逸脱することなく、実施形態の1つ以上の特徴は変更されてもよく、又はいずれかの実施形態の1つ以上の特徴は、他の実施形態の1つ以上の特徴と組み合わせられてもよい。例えば、図8、9A及び9Bに示すディスク形の本体21の実施形態は、図3Aから3Cに示す1つ又は2つのギザギザの側端24、24a、25、25aを有するリボンから形成されてもよい。結果として得られる流体処理エレメントは次に、図8、9A及び9Bに示した実施形態の重ね合わさった巻回部及び図7A及び7Bに示した実施形態の突出部36の両方を含む、1つ又は2つの不均な端面を有してもよい。
【0063】
[0081]別の例として、周辺部材はより硬質の構造体を備えることにより、流体処理エレメントの外端において追加の支持を提供してもよい。1つの実施形態では、周辺部材38は、図11に示すように、接合される半円筒形部分51、52を備えることにより、より硬質なケージ53を形成してもよい。図11に示す流体処理エレメント12及びコアアセンブリ11は、上述のものと同一であってもよいが、周辺部材、流体処理エレメント及びコアアセンブリはいずれも、図11に示す特徴に限定されない。各流体処理エレメント12は、流体処理メディア26のストリップを有する、螺旋状に巻かれたリボン20を含んでもよい。1つ以上の流体処理エレメント12は1つ又は2つの不均一端面33、34を含んでもよい。周辺部材38の一部51、52は、流体処理エレメント12のディスク形の本体21の外端35周りに取り付けられ、相互に永続的に又は着脱可能に結合されて、ケージ53を形成してもよい。流体処理エレメント12のディスク形の本体21の外端35は、様々な方法でケージ53に接して封止されてもよい。例えば、外端35は、ケージ53に接着結合又は熱接着されてもよい。代替的又は追加的に、外端35は、緊密な機械的結合により、ケージ53に接して封止されてもよい。例えば、ペアの周辺リブ54は各部分51、52から短い距離だけ内向きに突出してもよく、各流体処理エレメント12の外端35の幅と等しい又はわずかに短い距離だけ離れて間隔を空けられてもよい。各部分51、52は、各外端35が対応するリブのペア54間に位置するようにして、流体処理装置10周りに取り付けられてもよい。ケージ53は、空間、例えば供給空間13のいくつかを流体処理エレメント12の外部と流体的に連通させる、開口55を含んでもよい。ケージ53は、他の空間、例えば透過空間14を流体処理エレメント12の外部から流体的に隔離してもよい。
【0064】
[0082]別の例として、隣接する流体処理エレメント間の空間のいくつかは、コアアセンブリの内部及び流体処理エレメントの外部の両方から流体的に隔離されるように配置されてもよい。図12には流体処理エレメント12及びコアアセンブリ11を含む流体処理装置10の一部を示す。図12に示す流体処理エレメント12及びコアアセンブリ11は、前に説明したものと同一であってもよいが、流体処理装置、流体処理エレメント、コアアセンブリ及び周辺部材はいずれも、図12に示す特徴に限定されない。流体処理装置10は、供給空間13と透過空間14の間に位置する、少なくとも1つの中間又は介在空間56を含んでもよい。中間空間56は、一方の隣接する流体処理エレメント12の流出面34及び他方の隣接する流体処理エレメント12の流入面33に面し、表面33、34のいずれか又は両方は不均一面であってもよい。中間空間56は、コアアセンブリ11の堅固な壁部分によりコアアセンブリ11の内部15から流体的に隔離されてもよく、周辺部材38により流体処理エレメント12の外部から流体的に隔離されてもよい。供給空間13を取り囲む開口を有するバンド39A及び透過空間14を取り囲むバンド39Bに加えて、周辺部材38は、不透過性の孔の空けられていないバンドなどのバンド39Cを含んでもよく、このバンドは中間空間56を取り囲み、隣接する流体処理エレメント12の外端35を封止する。各バンド39A、39B、39Cは隣接するバンドに当接してもよい。中間空間56には実質的に構造体が存在しても、又は存在しなくてもよい。例えば、中間空間は、吸収剤又はイオン交換樹脂などの機能物質の粒子で満たされてもよい。流体は、略半径方向に流れて供給空間13に流入し;1つの流体処理エレメント12、中間空間56及び隣接する流体処理エレメント12を略軸線方向に通過して透過空間14にまで流れ;次に、透過空間14から略半径方向に流れ出し、開口16を通ってコアアセンブリ11の内部15に流れ込んでもよい。
【0065】
[0083]さらに別の例として、流体処理エレメントは事前成形されたエレメントをコアアセンブリに沿って略軸線方向に摺動させることによって、コアアセンブリに沿って配置されてもよい。例えば、リボンはコアアセンブリの周りではなく別個の中心ハブの周りで、所望の半径方向寸法に複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、流体処理エレメントを形成してもよい。流体処理エレメントのいくつか又はすべては、前に説明したように、1つ又は2つの不均一端面を含んでもよい。事前成形された流体処理エレメントは、その後、ハブの有無によらず、コアアセンブリに沿って所望の位置まで軸線方向に摺動され、定位置に固定されてもよい。
【0066】
[0084]さらに、異なる特徴を有する実施形態は、それでもなお、本発明の範囲内である。例えば、リボンが別個のハブの周りで螺旋状に巻かれて流体処理エレメントを形成してもよい。流体処理エレメントのいくつか又はすべては1つ又は2つの不均一面を含んでもよい。各ハブは、コアアセンブリの1つの部分を含んでもよく、隣接するエレメントのハブ部分が相互に連結されて、中空のコアアセンブリと流体処理装置を形成してもよい。ハブ部分は、相互に機械的に連結及び/又は相互に結合され、ハブ部分のいくつかは、コアアセンブリの内部との流体連通を可能にする開口を含んでもよい。
【0067】
[0085]さらに別の例として、流体処理装置は、例えば、発明者としてThomas Welch, Jr.、 Tanweer ul Haq及びJoseph Verschneiderが記載された、2007年3月19日出願の、発明の名称「流体処理エレメントのセットを備える流体処理装置並びにそれらを製造及び使用する方法(Fluid Treatment Arrangements with Sets of Fluid Treatment Elements and Methods for Making and Using Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,066号及びこの仮出願に基づいて優先権を主張するPCT国際出願に開示されているのと同様の方法で、相互に半径方向にずれてコアアセンブリに沿って取り付けられた、流体処理エレメントの複数のセット(例えば2、3、4以上のセット)を含んでもよく、これら両方の全開示内容は参照により本明細書に引用してこれら及び他の特徴を支持するものとする。各セットは複数の流体処理エレメントを含んでもよく、各エレメントはリボンを含み、リボンは複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、半径方向寸法を有する略ディスク形の本体を形成している。任意のセットの1つ以上の流体処理エレメントは、前に説明したように、1つ又は2つの不均一端面を含んでもよい。さらに、複数のセットの流体処理エレメントは同一又は異なる流体処理特性を有してもよい。流体処理エレメントの外側セットは、内側及び外側セットの処理エレメントを半径方向及び/又は軸線方向に整列又はずらせるようにして、流体処理エレメントの内側セットの上に置かれてもよい。例えば、外側セットの処理エレメントは、内側セットの処理エレメントの間の空間の少なくともいくつかにまたがってもよい。さらに、流体処理エレメントの外側セットのサイズ(例えば幅及び半径方向寸法)及び/又は容積は、流体処理エレメントの内側セットと同一又は異なっていてもよい。
【0068】
[0086]図13に示す実施形態では、流体処理装置10は、コアアセンブリ11に沿って取り付けられたディスク形の本体21を有する、流体処理エレメント12の少なくとも内側及び外側セット60、61を含んでもよい。第2流体処理エレメント12の内側セット60は、隣接する内側流体処理エレメント12のうちの少なくともいくつか又はすべての間に空間62を設けるようにして、前に説明したように、コアアセンブリ11に沿って、及びすぐ周辺に配置されてもよい。例えば複数の内側バンド63を備える内側の周辺部材は、隣接する内側流体処理エレメント12間の内側空間62のいくつかをブリッジしてもよい。コアアセンブリ11、内側セット60の流体処理エレメント12、内側空間62及び内側バンド63の特徴は、前に説明した特徴と同様であってもよい。具体的には、内側セット60の流体処理エレメント12のうちの少なくとも1つ、及び多くの実施形態では大部分又はすべての流体処理エレメント12は、不均一な流入面33及び/又は不均一な流出面34を有してもよい。流体処理エレメント12の内側セット60から半径方向にずらせて、流体処理エレメント12の外側セット61が、外側流体処理エレメント12のうちの少なくともいくつか又はすべての間に空間64を設けるようにして、コアアセンブリ11に沿って配置されてもよい。外側流体処理エレメント12は、内側流体処理エレメント12及び/又は内側の周辺部材、例えば内側バンド63周りに螺旋状に巻かれてもよい。各外側流体処理エレメント12のリボンの内端領域は、図1の実施形態の各流体処理エレメント12のリボンの内端領域及びコアアセンブリ11に関して前に説明したように、内側流体処理エレメント12又は内側バンド63に接して封止されてもよい。各外側流体処理エレメント12のサイズ及び/又は容積は各内側流体処理エレメント12のサイズ及び/又は容積と同一又は異なってもよい。外側及び内側流体処理エレメント12の流体処理特性は同一又は異なっていてもよい。例えば、複数の外側バンド65を備える外側周辺部材は、隣接する外側流体処理エレメント12間の外側空間64のうちの少なくともいくつかをブリッジしてもよい。外側セット61の流体処理エレメント12、外側空間64及び外側バンド65の特徴は、前に説明した特徴と同様であってもよい。この場合も同じく、外側セット61の流体処理エレメント12うちの少なくとも1つ、及び多くの実施形態では大部分又はすべての流体処理エレメント12は、不均一な流入面33及び/又は不均一な流出面34を有してもよい。内側空間62及び/又は外側空間64には実質的に構造体が存在しなくてもよく、又は、発明の名称「流体処理エレメント及び種々の流体処理特性を有する流体処理エレメントを備える流体処理装置並びにそれらを製造する方法(Fluid Treatment Elements and Fluid Treatment Arrangements with Fluid Treatment Elements Having Different Fluid Treatment Characteristics and Methods for Making and Using Them)」である米国特許仮出願番号第60/907,069号及びこの仮出願に基づいて優先権を主張するPCT国際出願に開示されているように、1つ以上の構造要素又は機能物質を含んでもよい。
【0069】
[0087]流体処理エレメントの内側及び外側セットと内側及び外側周辺部材は、流体が、流体処理装置の外部からコアアセンブリの内部に流れるか又はその逆に流れるとき、1つ以上の外側流体処理エレメントを通って略軸線方向に、及び1つ以上の内側流体処理エレメントを通って略軸線方向に直列に流体を誘導するように配置されてもよい。例えば、図13に示す実施形態においては、外側空間64Aのいくつかは、流体処理装置10の外部に開いており、内側バンド63により外側流体処理エレメント12の内径に沿って閉じられていてもよい。他の外側空間64Bは、外側バンド65により流体処理装置10の外部から隔離されてもよく、外側流体処理エレメント12の内径に沿って内側空間62Bに開いている。外側空間64Bに開いている内側空間62Bは、コアアセンブリ11の堅固な壁により内側空間62Bの内径に沿って閉じられていてもよい。内側バンド63によって閉じられた内側空間62Aは、コアアセンブリ11の開口16を通してコアアセンブリ11の内部15に開いていてもよい。
【0070】
[0088]複数の半径方向にずれた流体処理エレメントのセットを有する流体処理装置は、図1から12の実施形態に関して前に説明したように、様々なハウジング内に収納されて流体処理アセンブリを提供してもよい。
【0071】
[0089]動作の1つのモードでは、供給流体は、流体処理装置9の外部とコアアセンブリ11の内部15との間をハウジング内の流体流路50に沿って、流体処理装置10を通して誘導されてもよい。例えば、図13の実施形態では、供給流体は、開いている外側空間64A内に略半径方向に誘導され、さらに半径方向の流れは内側バンド63により遮断されている。供給流体は、開いている外側空間64Aから、外側バンド65により流体処理装置10の外部から隔離されている外側空間64B内に隣接する外側の流体処理エレメント12を通って略軸線方向に流れてもよい。流体が外側流体処理エレメント12を通って軸線方向に流れるとき、流体は流入面33に入り、各巻回部の流体処理メディアの概ね端に沿って通過して流れてもよい。流体はまた、1つの巻回部の流体処理メディアから、1つ以上の隣接又は近傍の巻回部の流体処理メディア内に半径方向に流れ込み、次にその処理メディアに沿って横方向に流れてもよい。流体が流体処理メディアを通って流れるとき、流体はメディアの流体処理特性に従って処理される。処理された流体は流出面34を通って各外側流体処理エレメント12から流れ出る。外側セット61の流体処理エレメント12に流入及び流出する流体は、不均一な流入面33及び/又は不均一な流出面34を通って流れてもよい。
【0072】
[0090]外側流体処理エレメント12から出る流体は隔離された外側空間64Bに流れ込んでもよい。隔離された外側空間64Bから、流体は略半径方向に流れて、外側空間64Bと流体的に連通する内側空間62Bに流れ込んでもよく、さらに、半径方向の流れはコアアセンブリ11の堅固な壁により遮断される。これらの内側空間62Bから、流体は内側流体処理エレメント12を通って略軸線方向に流れて、内側バンド63により外側空間64Aから隔離された内側空間62Aに流れ込んでもよい。流体が内側流体処理エレメント12を通って軸線方向に流れるとき、流体は流入面33に入り、各巻回部の流体処理メディアの概ね端に沿って通過して流れてもよい。流体はまた、1つの巻回部の流体処理メディアから、1つ以上の隣接又は近傍の巻回部の流体処理メディア内に半径方向に流れ込み、次にその処理メディアに沿って横方向に流れてもよい。流体が流体処理メディアを通って流れるとき、流体はメディアの流体処理特性に従って処理される。処理された流体は流出面34を通って各外側流体処理エレメント12から流れ出る。内側セット60の流体処理エレメント12に流入及び流出する流体はまた、不均一な流入面33及び/又は不均一な流出面34を通って流れてもよい。内側流体処理エレメント12から出る流体は、外側空間64Aから隔離された内側空間62Aに流れ込んでもよい。外側空間64Aから隔離された内側空間62Aから、流体は開口16を通って略半径方向に流れて、コアアセンブリ11の内部15に流れ込んでもよい。
【0073】
[0091]別の例として、流体処理エレメントはリボンを螺旋状に巻くことにより形成されてもよく、このリボンは、リボンの一方又は両方の側端に沿ってフリンジ加工された又は縮れ模様になっている流体処理メディアのストリップを含む。フリンジ加工された又は縮れ模様のリボンは様々に構成されてもよい。例えば、図14Aに示すように、フリンジ加工されたリボン70は側端部分71を含んでもよく、この側端部分71は、少なくとも1つの透過性流体処理メディア26の一方又は両方の側端24a、25aに沿って延び、複数のフリンジ加工されたストリップ72を備える。フリンジ加工されたストリップ72は、流体処理メディア26を含むリボン70のベース73に接合され、ベース73から略横方向に90°未満、90°又は90°以上の多くの角度のうちのいずれかで延びてもよい。フリンジ加工されたストリップ72は側端部分71に切れ目74を生成すことにより形成されてもよい。いくつかの実施形態では、流体処理メディア26は1つの側端だけに沿ってフリンジ加工され、切れ目74は、流体処理メディア26の幅の最大約10%又は最大約25%又は最大約50%又は最大約70%又はそれ以上、側端からメディア26内に延びてもよい。いくつかの実施形態では、流体処理メディア26は両方の側端に沿ってフリンジ加工され、切れ目74は、メディア26の幅の最大約10%又は最大約25%また最大約35%又は最大約50%又はそれ以上、メディア26内に延びてもよい。フリンジ加工されたストリップ72の幅は、リボン20の長さに沿って変化させてもよく、又は一定であってもよい。多くの実施形態では、フリンジ加工されたストリップ72の幅は、流体処理メディア26の幅の最大約5%又は最大約10%また最大約25%又は最大約50%又は最大100%又はそれ以上であってもよい。すべて前に説明したように、フリンジ加工されたリボン70は複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、流体処理エレメントを形成してもよく;流体処理エレメントはコアアセンブリに沿って取り付けられて、流体処理装置を形成してもよく;流体処理装置は、ハウジング内に置かれて流体処理アセンブリを形成してもよい。リボン70にフリンジ加工をすることにより、流体処理エレメントの流入面及び/又は流出面の有効表面領域を実質的に増加してもよい。例えば、リボン70にフリンジ加工することは、各側端が各切れ目74の対向する面に加えて、側端の外側に向く軸線方向の面を含むため、透過性流体処理メディア26の側端の有効表面領域を大幅に増加させる。流体がリボンの端に沿って流れるとき、流体はフリンジ加工されたリボン70のこれら全端面に流れ込み、及び/又は全端面から流れ出してもよい。
【0074】
[0092]別の例として、図14Bに示すように、縮れ模様のリボン75が側端部分71を含んでもよく、この側端部分71は、少なくとも透過性流体処理メディア媒体26の一方又は両方の側端に沿って延び、また緩く分離された又は房状のファイバ76を備えてもよい。房状ファイバ76は、流体処理メディア26のベース73に接合され、このベース73から略横方向にのびてもよく、多数の方法のうちにいずれかで、例えば流体処理メディア26の側端部分71をカーディング、コーミング又はブラッシングすることにより形成されてもよい。流体処理メディア26の縮れ模様の側端部分71は、流体処理メディア26の幅の少なくとも約%5又は少なくとも約%10又は少なくとも約%20又は少なくとも約%30まで又はそれ以上で、内向きにベース部73まで延びてもよい。すべて前に説明したように、縮れ模様のリボン75は複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、流体処理エレメントを形成してもよく;流体処理エレメントはコアアセンブリに沿って取り付けられて、流体処理装置を形成してもよく;流体処理装置はハウジング内に置かれて、配置流体処理アセンブリを形成してもよい。またリボン70を縮れ模様にすることにより、流体処理エレメントの流入面及び/又は流出面の有効表面領域を実質的に増加してもよい。
【0075】
[0093]本発明は、本明細書に説明及び/又は図示した特定の実施形態に限定されず、特許請求の範囲に包含されるすべての実施形態及び変更形態を含むものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空のコアアセンブリと、第1流体処理エレメント及び第2流体処理エレメントと、流体流路とを備える流体処理装置であって、
前記コアアセンブリは、内部を有し、
前記第1流体処理エレメント及び前記第2流体処理エレメントは、前記コアアセンブリに沿って取り付けられ、前記流体処理エレメントの各々がリボンを含み、前記リボンが、前記コアアセンブリ周りに複数の巻回数で螺旋状に巻かれることによりディスク形の本体を画定する、透過性の流体処理メディアを有し、前記本体が、該本体の一方の側面に第1端面と、該本体の他方の側面に第2端面と、外端とを有し、前記流体処理エレメントの少なくとも一方における少なくとも1つの端面が不均一面を含んでおり、
前記流体流路は、前記コアアセンブリの前記内部へ、又は前記コアアセンブリの前記内部から、前記透過性流体処理メディアの概ね端に沿って通過して、前記流体処理エレメントの各々の前記第1端面と前記第2端面との間を延びている、流体処理装置。
【請求項2】
前記リボンが、第1及び第2の互いに対向する主面並びに第1及び第2の互いに対向する側端を含み、前記不均一面が、前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の一方の複数の巻回部を含む、請求項1に記載の流体処理装置。
【請求項3】
前記不均一面が、前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の前記一方の領域より大きい領域を有する、請求項2に記載の流体処理装置。
【請求項4】
前記不均一面が、前記リボンの前記第1主面及び前記第2主面の一部をさらに含む、請求項2又は3に記載の流体処理装置。
【請求項5】
前記不均一面を備える前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の前記一方が、前記側端に沿って間隔を空けている軸線方向に突き出た複数の突出部を含む、請求項2〜4のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項6】
前記不均一面が、前記リボンの第2巻回部を超えて軸線方向に延びる前記リボンの第1巻回部を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項7】
前記第1巻回部及び前記第2巻回部の幅が実質的に等しい、請求項6に記載の流体処理装置。
【請求項8】
前記第1巻回部の幅が前記第2巻回部の幅より大きい、請求項6に記載の流体処理装置。
【請求項9】
前記流体処理エレメントの前記少なくとも一方の両端面が不均一である、請求項1〜8のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項10】
前記流体処理エレメントの各々が少なくとも1つの不均一面を含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項11】
前記不均一面が流入面を備える、請求項1〜10のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項12】
前記不均一面が流出面を備える、請求項1〜11のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項13】
前記透過性流体処理メディアが、前記流体処理エレメントの前記一方の前記リボンの単体構成要素である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項14】
前記流体処理エレメントの前記一方の前記リボンが、多層複合体を備え、前記透過性流体処理メディアが前記複合体の層である、請求項1〜12のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項15】
前記第1流体処理エレメントが前記第2流体処理エレメントから軸線方向にずれている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項16】
前記第1流体処理エレメント及び前記第2流体処理エレメントが互いに隣接している、請求項15に記載の流体処理装置。
【請求項17】
前記隣接する第1流体処理エレメント及び第2流体処理エレメントが相互に間隔を空けている、請求項16に記載の流体処理装置。
【請求項18】
前記第1流体処理メディアが、前記第2流体処理エレメントから半径方向にずれている、請求項1〜14のいずれか一項に記載の流体処理装置。
【請求項19】
流体処理エレメントの第1セット及び第2セットをさらに備え、前記第1セットが前記第2セットから半径方向にずれており、前記第1セットが前記第1流体処理エレメントを含み、前記第2セットが前記第2流体処理エレメントを含む、請求項18に記載の流体処理装置。
【請求項20】
ハウジングと、前記ハウジングの内側に置かれた請求項1〜19のいずれか一項に記載の流体処理装置とを備える流体処理アセンブリであって、
前記ハウジングが第1ポート及び第2ポートを有し、且つ前記第1ポートと前記第2ポートとの間の流体流路を画定し、前記流体処理エレメントの各々の前記第1端面と前記第2端面との間に延びる前記流体流路が、前記第1ポートと前記第2ポートとの間の前記流体流路の一部である、流体処理アセンブリ。
【請求項21】
透過性流体処理メディアと、第1及び第2の互いに対向する主面並びに第1及び第2の互いに対向する側端とを有するリボンを含む、ディスク形の本体であって、前記リボンが複数の巻回数で螺旋状に巻かれて、前記ディスク形の本体を形成し、前記ディスク形の本体が、前記ディスク形の本体の一方の側面に第1端面と、前記ディスク形の本体の反対側の側面に第2端面と、外端とを有し、前記第1端面及び前記第2端面の少なくとも一方が、前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の一方における複数の巻回部を含む不均一面を含む、ディスク形の本体と、
前記透過性流体処理メディアの概ね端に沿って通過して、前記第1端面と前記第2端面との間に延びる流体流路と、
を備える流体処理エレメント。
【請求項22】
前記不均一面が、前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の前記一方の領域より大きい領域を有する、請求項21に記載の流体処理エレメント。
【請求項23】
前記不均一面が、前記リボンの前記第1主面及び前記第2主面の一部をさらに含む、請求項22に記載の流体処理エレメント。
【請求項24】
前記不均一面を備える前記第1側端及び第2側端の前記一方が、前記側端に沿って間隔を空けている軸線方向に突き出た複数の突出部を含む、請求項21〜23のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項25】
前記不均一面が、前記リボンの第2巻回部を超えて軸線方向に延びる前記リボンの第1巻回部を含む、請求項21〜24のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項26】
前記第1巻回部及び前記第2巻回部の幅が実質的に等しい、請求項25に記載の流体処理エレメント。
【請求項27】
前記第1巻回部の幅が前記第2巻回部の幅より大きい、請求項25に記載の流体処理エレメント。
【請求項28】
前記第1端面及び前記第2端面の両方が、前記リボンの前記第1側端及び前記第2側端の複数の巻回部をそれぞれ含む不均一面を備える、請求項21〜27のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項29】
前記不均一面が流入面を備える、請求項21から28のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項30】
前記不均一面が流出面を備える、請求項21〜29のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項31】
前記透過性流体処理メディアが、前記リボンの単体構成要素である、請求項21〜30のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項32】
前記リボンが、多層複合体を備え、前記透過性流体処理メディアが前記複合体の層である、請求項21〜30のいずれか一項に記載の流体処理エレメント。
【請求項33】
透過性流体処理メディアを有するリボンを複数の巻回数で螺旋状に巻くことにより、第1端面と、前記第1端面に対向する第2端面と、外端とを有するディスク形の本体を形成するステップが、不均一面を含む前記第1及び第2端面の少なくとも1つを形成する工程を含む、流体処理エレメントを製造する方法。
【請求項34】
複数のリボンを螺旋状に巻くことにより複数の流体処理エレメントを形成するステップであって、各リボンが、ディスク形の本体を形成するために複数の巻回部内に透過性流体処理メディアを有し、各ディスク形の本体が、第1及び第2の互いに対向する端面と外端とを有し、不均一面を含む少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面を形成する工程を含む、ステップと、
中空のコアアセンブリに沿って前記流体処理エレメントを軸線方向に配置するステップと、
を含む流体処理装置を製造する方法。
【請求項35】
前記中空のコアアセンブリに沿って前記流体処理エレメントを軸線方向に配置するステップが、前記リボンを前記コアアセンブリ周りに、前記コアアセンブリに沿って相互に軸線方向にずらせて巻く工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項36】
前記中空のコアアセンブリに沿って前記流体処理エレメントを軸線方向に配置するステップが、前記コアアセンブリの軸線に沿って前記流体処理エレメントを摺動させる工程を含む、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
前記流体処理エレメントを軸線方向に配置するステップが、少なくともいくつかの隣接する流体処理エレメント間に間隔を設ける工程を含む、請求項34〜36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
前記複数の流体処理エレメントを形成するステップが、流体処理エレメントの第1セットを形成する工程を含む方法であって、
前記方法がさらに、複数のリボンを螺旋状に巻くことにより複数の流体処理エレメントの第2セットを形成する工程を含み、各リボンがディスク形の本体を形成するために複数の巻回数で巻かれた透過性流体処理メディアを有し、各本体が、第1及び第2の対抗する端面と外端を有し、不均一面として前記第2セットの少なくとも1つの流体処理エレメントの少なくとも1つの端面を形成する工程と、前記第1セットの前記流体処理エレメントから半径方向にずらせて、前記第2セットの前記流体処理エレメントを前記中空のコアアセンブリに沿って軸線方向に配置する工程とを含む、請求項34〜37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
前記不均一面を形成するステップが、リボンの他の巻回部を超えて前記巻回部の一部を軸線方向に重ね合わせる工程を含む、請求項33〜38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
前記不均一面を形成するステップが、リボンの他の巻回部から前記巻回部の一部を軸線方向にずらせる工程を含む、請求項33〜39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
前記不均一面を形成するステップが、前記リボンの前記側端に沿って相互に間隔を空けた軸線方向に突き出る複数の突出部を含む、少なくとも1つの側端を有するリボンを螺旋状に巻く工程を含む、請求項33〜40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
前記不均一面を形成するステップが、前記不均一面に沿って前記リボンの第1及び第2の主面の一部を露出する工程を含む、請求項33〜41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記不均一面を形成するステップが、前記不均一面として流入面を形成する工程を含む、請求項33〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
前記少なくとも1つの流体処理エレメントの両方の端面を不均一面として形成するステップをさらに含む、請求項33〜42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
大多数の又はすべての前記流体処理エレメント上に少なくとも1つの不均一面を形成するステップをさらに含む、請求項33〜44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
ディスク形の本体の一方の側面の第1端面から、前記ディスク形の本体の反対側の側面の第2端面に、前記本体を含む少なくとも1つの流体処理エレメントを通して流体を流すステップを含む、流体を処理する方法であって、
前記第1端面及び前記第2端面の少なくとも1つが不均一面を含み、前記不均一面の内側に及び/又は外側に前記流体を誘導する工程を含み、さらに、複数の巻回数で螺旋状に巻かれて前記ディスク形の本体を形成するリボンの透過性流体処理メディアの概ね端に沿って前記流体を流す工程を含む、流体を処理する方法。
【請求項47】
前記不均一面の内側又は外側に前記流体を誘導するステップが、前記不均一面上で軸線方向に重ね合わされた巻回部の内側又は外側に流体を誘導する工程を含む、請求項46に記載の方法。
【請求項48】
前記不均一面の内側又は外側に前記流体を誘導するステップが、前記不均一面上で軸線方向にずらせた巻回部の内側又は外側に流体を誘導する工程を含む、請求項46又は47に記載の方法。
【請求項49】
前記不均一面の内側又は外側に流体を誘導するステップが、前記不均一面上で前記リボンの側端に沿って相互から間隔を空けた軸線方向に突き出る複数の突出部の内側又は外側に流体を誘導する工程を含む、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
前記不均一面の内側又は外側に流体を誘導するステップが、前記リボンの側端の内側又は外側に流体を誘導する工程を含む、請求項46〜49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
前記不均一面の内側又は外側に流体を誘導するステップが、前記リボンの第1及び第2の互いに対向する主面の内側又は外側に流体を誘導する工程を含む、請求項46〜50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
少なくとも1つの流体処理エレメントが周りに取り付けられた、中空のコアアセンブリの内部に又は内部から前記流体を誘導するステップをさらに含む、請求項46〜51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
透過性流体処理メディアを有し、且つ複数の巻回数で螺旋状に巻かれてディスク形の本体を形成するリボンを含むディスク形の本体を備える、流体処理エレメントであって、
前記透過性流体処理メディアが、
第1及び第2の対向する主面と、
第1及び第2の互いに対向する側端と、
フリンジ加工されるか又は縮れ模様があり、且つ前記第1側端及び前記第2側端の少なくとも一方に沿って延びる側端部分と
を有し、
前記ディスク形の本体が、前記流体処理メディアの前記第1側端の前記複数の巻回部を含む、前記本体の一方の側面の第1端面と、前記流体処理メディアの前記第2側端の前記複数の巻回部を含む、前記本体の反対側の側面の第2端面と、内端及び外端とを有する、流体処理エレメント。
【請求項54】
前記側端部分が、前記流体処理メディアのベース部から略横方向に延びる複数のフリンジ加工されたストリップを含む、請求項53に記載の流体処理エレメント。
【請求項55】
前記側端部分が、前記ベース部から略横方向に延びる、緩く分離されたファイバを含む、請求項53に記載の流体処理エレメント。
【請求項56】
1つ以上の開口及び中空のコアアセンブリに沿って取り付けられた複数の流体処理エレメントを有する前記コアアセンブリを備え、前記複数の前記流体処理エレメントが請求項53〜55のいずれか一項に記載の流体処理エレメントを含む、流体処理装置。
【請求項57】
第1ポート及び第2ポートを有し、前記第1ポートと前記第2ポートとの間に流体流路を画定するハウジングと、前記流体流路を横切って前記ハウジング内に置かれる請求項56に記載の前記流体処理装置とを含む、流体処理アセンブリ。

【図1】
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【図2】
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【図2A】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図5A】
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【図6】
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【図6A】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【公表番号】特表2010−522073(P2010−522073A)
【公表日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−554664(P2009−554664)
【出願日】平成20年3月14日(2008.3.14)
【国際出願番号】PCT/US2008/057007
【国際公開番号】WO2008/115792
【国際公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【出願人】(596064112)ポール・コーポレーション (70)
【氏名又は名称原語表記】Pall Corporation
【Fターム(参考)】