説明

浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体

【課題】除草を効果的に行うことができ、水注入や蒸気の放出が容易にでき、かつ安らぎと右脳の活性化を図ることができる除草用袋体を提供する。
【解決手段】樹脂材からなる袋体部1Aと、袋体部1Aの表面に設けられる絵画2Aと、水注入及び蒸気の送出を行う水注入蒸気送出バルブ3Aとを備え、袋体部1Aに水を注入し、雑草が生え繁っている地面に置き、袋体部1A内の水が太陽光等により加熱されるこよにより袋体部1A内の水から発生する蒸気が袋体部1Aに設けられた蒸気は通すが水は通さないフィルタから放出され、
地表面に露出している雑草を枯らすことのできる除草用袋体100。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、被除草体の草を枯らして除去する除草用袋体に係り、柔軟性,耐熱性,耐久性,耐強度性等の各種の特性を有する樹脂材の袋体部内に水を入れると共に水の加熱によって生ずる蒸気を円滑に放出でき、かつ袋体部の目視により安らぎと右脳の活性化を図ることができる浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体に関する。
【背景技術】
【0002】
除草を必要とする草地は各所に数多く存在し、この除草を実施しないと色々の不具合が発生する。そのため、従来より各種の除草体や除草剤が使用されている。この除草体や除草剤としては機械的や化学的に被除草体を処理して除草するものが大部分であり、これ等に関する数多くの装置や除草剤や除草方法が開示されている。一方、本発明に類似する公知技術としては、例えば、「特許文献1」が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許番号第2791811号(第2図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
「特許文献1」の「特許番号第2791811号」の「除草等に用いる水泡状重りシート」は除草を目的とするシート及びこの製造装置等に関するものであり、比較的本発明と類似する点もあるが、構成において大きく相違する。即ち、このシートは着色した二枚のプラスチックを用い、その「第2図」に示すように多数の小突出部を形成するものであり、1平方メートル程度の単位区画内に独立した多数の小水泡重りを設け、前記小突出部に注入されるものは水や粘土やその他の高比重物質粉を挿入しているものであり、かなり限定した内容のものからなる。
【0005】
以上の内容の「特許文献1」に対し、後に説明する本発明は各種の特性を有する樹脂材料からなる単純形状の袋体部とこの中に注水される水の注入や蒸気送出等に関する手段とからなり、被除草体に与える力のかなり大きな重量物からなり、その単純構造のためその袋体部の製作も容易である。また、水の注入が容易であり、太陽熱等による加熱によって生ずる蒸気の送出も容易にでき、内部圧力の上昇を低減できる大きな効果を上げることができるものからなる。更に、袋体部の表面には浮世絵や印象画等の絵画が設けられている。この浮世絵等の絵画は特別な色彩の配列からなることが従来から知られており、この絵画を見ることにより人体の右脳が刺激され安らぎと右脳の活性化を図ることができると言われている。
【0006】
以上のように、本発明は、除草を効果的に行うことができる簡便構造の袋体からなり、更に水注入や蒸気の放出が容易にでき、かつ安らぎと右脳の活性化を図ることができる浮世絵等の絵画を有する除草用袋体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、以上の目的を達成するために、請求項1の発明は、被除草体の上方に被覆されて前記被除草体の除草を行うための除草用袋体であって、該除草用袋体は、柔軟性,耐熱性,耐久性,耐強度性のある樹脂材からなる袋体部と、この袋体部の表面に固定される浮世絵や印象画のような絵画と、前記袋体部の内部に充填される水の注入及び蒸気送出を行う水注入蒸気送出バルブとからなることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明の請求項1の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体によれば、袋体部は単純構造の袋体からなり、製作も容易であり、水の注入も特種形状のバルブを設けられることにより、容易にでき、加熱によって生ずる蒸気の放出も容易に、かつ確実にできる。更に、絵画の存在により、単なる除草の効果に限定せず安らぎと右脳の活性化が図られる大きな効果を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体の全体構造を示す模式的斜視図。
【図2】図1のA−A線断面図。
【図3】袋体部に設けられている水注入蒸気送出バルブの上面図(a)及び(a)のB−B線拡大断面図(b)。
【図4】本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体の使用方法の一例を示す模式的断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体の実施の形態を図面を参照して詳述する。
【実施例1】
【0011】
図1及び図2に示すように、本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100は、樹脂材からなる袋体部1Aと、この袋体部1Aの表面に設けられる(固定される)浮世絵(図示)や印象画(図示せず)のような絵画2Aと、水注入及び蒸気の送出を行う水注入蒸気送出バルブ3Aと、袋体部1A内に充填注入される水4A等とからなる。なお、袋体部1Aは前記のように樹脂材からなるが、使用目的から柔軟性,耐熱性,耐久性,耐強度性のあるものが用いられ、一例としてターボリンのようなものが使用されるが勿論これに限定するものではない。また、袋体部1Aの大きさは、例えば、2m×2m位のものが使用され易い形状のものとして望まれているが、勿論これに限定するものではない。
【0012】
袋体部1A内に注入される水4Aは通常の水道水でよく、特別なものを必要としない。
【0013】
浮世絵等の絵画2Aは勿論図示のものに限定するものではなく、公然使用の可能なすべてのものが適用される。
【0014】
次に、水注入蒸気送出バルブ3Aについて図3によりやや詳しく説明する。
この水注入蒸気送出バルブ3Aは大別して次の構成要素からなる。
袋体部1Aに係着固持されるバルブ本体1とこれに挿脱可能に挿設される挿脱式バルブ体2とからなり、本実施例では挿脱式バルブ体2はバルブ本体1にフレキシブル部材19により連結されると共に図3(b)に示すように挿脱式バルブ体2を挿脱するための把持部20が設けられているが、勿論これに限定するものではない。
【0015】
バルブ本体1は、図3に示すように丸型のものからなり、図の上面側に鍔部3とこの下面に連設される縮径部4と更にその下面に形成される係着部5とこの係着部5に一側面側を一体的に固定されて他側面側を係着部5から離脱している板状逆止弁6を形成するものからなり、内部には板状逆止弁6とほぼ同一の内径の孔7を形成するものからなる。また、板状逆止弁6の中心には小孔6aが形成されている。なお、図3(b)に示すように鍔部3と係着部5との間には袋体部1Aが嵌り込み縮径部4により保持される。
【0016】
挿脱式バルブ体2は、バルブ本体1の孔7に挿脱可能な外径の円筒体8からなり、円筒体8は本実施例ではフレキシプル部材19に一体的に取り付けられ、フレキシブル部材19の下面から突出して形成されている。なお、この円筒体8には穴9が形成され、穴9は図の上方側に開口部10を形成し下方(底面)側に閉止部11を形成するものからなる。なお、この閉止部11の中心には小孔12が設けられている。
【0017】
穴9には本実施例ではゴアテックス(登録商標)からなるフィルタ13が閉止部11の上面に当接して配設されている。なお、このフィルタ13は円形状で薄肉のものからなる。また、穴9にはフィルタ挿え具14が挿脱可能に挿入され、フィルタ挿え具14の下面はフィルタ13の上面に当接して配置される。このフィルタ挿え具14のリング状のもので中央に貫通孔15を形成するものからなる。
【0018】
本実施例では、フィルタ13はゴアテックス(登録商標)からなる。このゴアテックスはアメリカのWLゴア&アソシエイツ社の製造販売による防水透湿性のもので、この名前は登録商標である。具体的にはポリテトラフルオロエチレンを延伸加工したフィルムとポリウレタンポリマーを複合化したものからなる。なお、1平方メートルに14億の微細な孔が形成される。その機能として蒸気は通すが水は通さない性質のものからなる。
なお、この詳細内容はホームページ等に掲載されている。
【0019】
次に、この水注入蒸気送出バルブ3Aの使用方法やその作用を図3により説明する。
まず、袋体部1Aにバルブ本体1を係着固定する。これによりフレキシブル部材19を介しての挿脱式バルブ体2もセットされる。水4Aを注入する場合には挿脱式バルブ体2をバルブ本体1から脱した状態で行う。水4Aが袋体部1Aの空間部に充填されたら挿脱式バルブ体2をバルブ本体1内に挿入して取り付け作業を終了する。
【0020】
図4に示すように、袋体部1Aがその目的の場所に置かれ、太陽光等により加熱されると袋体部1A及び袋体部1A内の水4Aが加熱され水4Aから蒸気に発生する。なお、袋体部1A内の水4Aそのものは水注入蒸気送出バルブ3Aから外部に排出しようとしてもバルブ本体1に設けられている板状逆止弁8により逆流が防止されて送出されない。
【0021】
袋体部1Aに発生した蒸気は、まずバルブ本体1の板状逆止弁6の小孔6aから抜け出し、挿脱式バルブ体2の閉止部11の小孔12を通ってフィルタ13に当る。フィルタ13はゴアテックス(登録商標)からなるため蒸気はフィルタ13を通過して円筒体8の穴9から外部に放出されて送出される。
【0022】
袋体部1Aを収納する場合には水注入蒸気送出バルブ3Aを袋体部1Aから取り外すことにより容易に行われる。
以上のように、水注入蒸気送出バルブ3Aは水4Aの逆流による送出が完全に防止されると共に蒸気が円滑に外部に送出されるため、常に袋体部1Aは常圧の状態で保持され、その使用目的を達成することができ、勿論破壊等も生じない。
また、フィルタ13は交換が容易にできるため、取折交換することにより水注入蒸気送出バルブ3Aは本来の機能を常に発揮することができる。また、挿脱式バルブ体2のバルブ本体1への挿脱はフレキシブル部材19の把持部20により容易に行われる。
【0023】
図4は浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100の使用状態の一例を示す図である。図示のように地面5Aには多くの雑草6Aが生え繁っている。この雑草6Aは地中7Aに根8Aを張っていると共に根8Aから成長した草部9Aが地表面に露出している状態のものからなる。
本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブ3Aを有する除草用袋体100は主として地表面に露出している草部9Aを枯らして除草する機能を有するものであり、図示のように草部9Aを覆って、かつ草部9Aを押圧する状態で使用される。
【0024】
この浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100に太陽光10Aが当ると袋体部1Aが加熱されることにより内部の水4Aが加熱され、結果として草部9Aが加熱され、かつ太陽光10Aから遮断されると共に袋体部1Aの機能によって次第に枯れ始め、ある時間を経過すると完全に枯れて除草されることになる。
以上のように、浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100を雑草6A上に置くだけの簡単な作業により雑草6Aをほぼ完全に除草することができる。
【0025】
しかしながら、雑草6Aには依然として根8Aがあるため、時間と共に再び草部9Aが根8Aから成長して雑草6Aが形成される。従って、完全な除草は根8Aを枯らす必要があり、本発明の浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100も比較的浅い根8Aを枯らす効果もあるが深い根8Aを枯らすことが出来ず根8Aを完全に枯らすためには図示のように銅体11Aを根8Aの近傍に埋設することが必要になる。なお、この銅体11Aの構造やその方法についてはノウハウであり、ここでは説明を省略する。
【0026】
本発明の水注入蒸気送出バルブ3Aは以上の構造及び作用からなるが、その水注入蒸気送出バルブ3Aの内容は以上の説明に限定されるものではなく、同一技術的範疇のものが適用されることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0027】
本発明浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体100は前記の説明の内容からなるが、除草を必要とするすべての場所に適用され、除草される草の種類も多種類であり、かつこのものの構造は簡便安価なものであり製作も容易であり、取扱性もよく、安らぎと右脳の活性化を図ることができ、その利用範囲は広い。
【符号の説明】
【0028】
1 バルブ本体
1A 袋体部
2 挿脱式バルブ体
2A 絵画
3 鍔部
3A 水注入蒸気送出バルブ
4 縮径部
4A 水
5 係着部
5A 地面
6 板状逆止弁
6a 小孔
6A 雑草
7 孔
7A 地中
8 円筒体
8A 根
9 穴
9A 草部
10 開口部
10A 太陽光
11 閉止部
11A 銅体
12 小孔
13 フィルタ
14 フィルタ挿え具
15 貫通孔
19 フレキシブル部材
20 把持部
100 浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被除草体の上方に被覆されて前記被除草体の除草を行うための除草用袋体であって、該除草用袋体は、柔軟性,耐熱性,耐久性,耐強度性のある樹脂材からなる袋体部と、この袋体部の表面に固定される浮世絵や印象画のような絵画と、前記袋体部の内部に充填される水の注入及び蒸気送出を行う水注入蒸気送出バルブとからなることを特徴とする浮世絵等の絵画及び水注入蒸気送出バルブを有する除草用袋体。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate


【公開番号】特開2012−223126(P2012−223126A)
【公開日】平成24年11月15日(2012.11.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−93410(P2011−93410)
【出願日】平成23年4月19日(2011.4.19)
【出願人】(593190098)有限会社ピー・エム・シーサービス (8)
【出願人】(300011771)有限会社エム・アイ・シー・ミック (2)
【Fターム(参考)】