説明

浴室暖房機

【課題】 必要な場合のみ送風機を作動することにより送風機が作動する時間を極力なくし、使用者に作動音の不快な思いを緩和することができ、さらに冷却用の風も身体に当たることによる肌寒さも緩和する浴室暖房機を提供する。
【解決手段】 スイッチにより暖房運転時が指示されたとき、制御部でカーボンランプヒータ5に通電が開始される。温度センサ19の検出温度が予め定めた所定温度より高い温度を検出した場合、送風ファン13を作動させることにより吸込口3a及び吸込口3bから浴室内の空気を吸い込み、吸込口3aから吸い込まれた空気は反射板7の上部を、吸込口3bから吸い込まれた空気は反射板7の裏面の通風路17を通って送風ファン13に吸い込まれ、カーボンランプヒータ5の作動で発生した反射板7裏面の浴室暖房機1内部に滞留する熱を、送風ファン13で吸い込んだ空気を反射板7裏面を通過させて冷却し、吹出口より温風として吹出す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加熱装置として輻射熱を利用して浴室暖房を行う浴室暖房機に関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来の浴室暖房機としては浴室の天井や壁面に設置した温風式の浴室暖房機が知られている。この温風式の浴室暖房機は、暖房機内部に備えられた送風機によって浴室内の空気を吸い込み、その吸い込んだ空気を加熱手段、たとえば電気ヒータで温めて再び浴室内へ温風として供給するものが知られている。
【0003】
しかしこのような場合、入浴者が浴室に入る前段階としての室内事前暖房には好適であるが、入浴者が浴室に居る場合にはこの温風が直接入浴者の肌にあたり、体感温度を下げて快適感を損なってしまうという問題があった。
【0004】
そこで近年では輻射熱を利用した浴室暖房機が知られている。この輻射式浴室暖房機は浴室内を臨む位置に遠赤外線式の電気ヒータ(例えば、カーボランプヒータ)を搭載して、反射板によって浴室内に居る入浴者に向けて輻射熱を供給するものである。しかしながらこの輻射熱を利用した浴室暖房機の場合、使用するカーボンランプヒータから発生する熱により反射板や暖房機内部を構成している樹脂が熱変形を起こし、浴室暖房機の機能や性能に悪影響を与える可能性があるという問題があった。
【0005】
上記問題を解決するために、暖房機内部に備えた送風機により輻射熱で暖房している時には送風機を作動して機器内部を冷却するという方法が考えられる。(例えば、特許文献1参照。)。
【0006】
しかし、この場合は輻射熱で暖房しているときは常に冷却用として送風機を作動しているため入浴中に送風機の作動音が不快に感じたり、特に運転開始直後や外気温度が低い場合は冷却用の風が身体に当たると肌寒く感じるという問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開2003−21350号公報(第2−3頁、第3図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明の課題は、必要な場合のみ送風機を作動することにより送風機が作動する時間を極力なくし、使用者に作動音の不快な思いを緩和することができ、さらに冷却用の風も身体に当たることによる肌寒さも緩和することができる浴室暖房機を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明によれば、浴室内の空気を吸込む吸込口と、前記空気を送風する送風ファンと、該送風ファンから送られた空気を前記浴室内へ吹出す吹出口とからなり、前記吸込口および前記吹出口は前記送風ファンと通風路により連通されており、前記通風路は、前記吸込口と前記送風ファンとの間に配設された、輻射熱により浴室の暖房を行うための加熱機及び反射板の、前記反射板の裏面側を通って前記送風ファンへ連通するように形成され、前記吹出口は前記浴室の壁面の近傍位置に形成させると共に、前記反射板裏面近傍に温度検出手段を配設した浴室暖房機であって、前記浴室暖房機は浴室を暖房する暖房運転モードを有し、該暖房運転モードの運転時には前記加熱機へ通電すると共に、前記加熱機への通電中に該前記温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上になると前記送風ファンが作動するよう制御部にて制御するようにしたので通常は送風ファンが停止しているため不快な作動音がなく、また、送風ファンが作動するときは機台内部が高い温度の時なので送風される風も高温となり入浴者に肌寒い思いを緩和することができる。
【0010】
また、請求項2記載の発明によれば、前記浴室暖房機は、前記暖房運転モードとは別に前記浴室の吸込口から空気を吸込み再び浴室へ吹出す送風運転モードを有し、該送風運転モードは風量の異なる強および弱の風量モードを備えているので、暑い夏季には送風運転を使用して扇風機のように浴室内で涼しく快適に過ごせることができ、さらに強、弱の風量モードにより入浴者の好みのモードを選択することができる。
【0011】
また、請求項3記載の発明によれば、前記制御部は、前記暖房運転モードの運転時に前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度以上になると、前記風量の異なる強および弱の風量モードのうち風量の小さい弱の風量モードを選択し、前記送風ファンを弱風量となるよう作動させるようにしたので送風される風は弱く、身体に当たっても不快でなく、運転音も比較的静かで使用者に不快感を感じさせない。
【0012】
また、請求項4記載の発明によれば、前記制御部は、前記送風ファン作動後、前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度よりも所定温度低い温度を検出した場合には、前記送風ファンを停止させるようにしたので、再び送風ファンの作動音がない快適な入浴を実現できる。
【0013】
また、請求項5記載の発明によれば、前記制御部は、前記送風ファン作動後、前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度よりも所定温度高い温度を検出した場合には、前記加熱機への通電を停止させ、報知手段にてその旨を知らせるので、暖房機内部を構成している樹脂が熱変形を起こし、浴室暖房機の機能や性能に悪影響を与えることを未然に防ぐことができ、安全に機器を停止することができる。さらに報知手段により、使用者はその状態を認識することができる。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、必要な場合のみ送風機を作動することにより送風機が作動する時間を極力なくし、使用者に作動音の不快な思いを緩和することができ、さらに冷却用の風も身体に当たることによる肌寒さも緩和することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1は、本発明の浴室暖房機を浴室に設置した実施例1を示す図である。
【0016】
略箱状の本体ケースを有する浴室暖房機1は浴室の壁Aに設置され、壁Aに設置された浴室暖房機1の前面下方には、カーボンランプヒータ5と反射板7とからなる加熱機が配設させている。反射板7はアルミ等の金属の板状体で湾曲部と両側面部とからなる外郭が略蒲鉾状に形成されたもので、湾曲部を入浴者に直接輻射熱があたるように壁側方向に向け、略蒲鉾状に外郭を囲われた空洞部を前方へ向けて配設されており、反射板7の空洞部にはカーボンランプヒータ5が両端を反射板7の両側面部に嵌合固定されて、本体ケースの長手方向に沿って間隔をあけて2本並設されている。また、カーボンランプヒータ5の前面には、指侵入防止としての金属製の線材11が複数並設されている。
【0017】
さらに浴室暖房機1前面のカーボンランプヒータ5及び反射板7近傍の上部および下部には、浴室内の空気を吸い込むための吸込口3a、3bが略長方形で開口され、反射板7の長手方向に一列にそれぞれ複数個配設されている。また、さらに浴室暖房機1の下部で且つ壁面に近い位置に、吸込口3a、3bから吸込んだ空気を再び浴室に吹出すための吹出口9を備えている。
【0018】
図2は、本発明の実施例1に係る浴室暖房機の断面図である。
【0019】
浴室暖房機1内部には、吸込口3a、3bから浴室内の空気を吸い込み、吹出口9から再び浴室内に吹出すためのモータ15の駆動により作動する送風ファン13を備えている。送風ファン13は反射板7の背面側上方に配設され、浴室暖房機1内部は、送風ファン13を配置した部分とカーボンランプヒータ5及び反射板7を配置した部分とに、送風ファン13の吸気口を連通させて2つに区画されており、区画により吸込口3a、3bと送風ファン13とを結ぶ空気の通路として吸気通風路17aが形成され、送風ファン13と吹出口9とを結ぶ空気の通路として排気通風路17bが形成されている。
【0020】
さらには反射板7の後方背面の吸気通風路17aには温度検出手段としての温度センサ19も備えられている。また、カーボンランプヒータ5及び前述した送風ファン13の作動は図示しない制御部によってコントロールされる。
【0021】
この構成において、図示せぬスイッチにより暖房運転が指示されたとき、制御部でカーボンランプヒータ5に通電が開始される。これにより入浴者は輻射式の暖をとることができる。また、カーボンランプヒータ5に通電されている間、制御部では、温度センサ19の検出温度と予め設定された浴室暖房機の内部を構成する樹脂の熱変形点を定めた設定温度とを継続して比較している。
温度センサ19の検出温度が予め定めた設定温度(例えば60℃)より高い温度を検出した場合、制御部は送風ファン13を作動させる。これにより吸込口3a及び吸込口3bから浴室内の空気を吸い込み、吸込口3aから吸い込まれた空気は反射板7裏面の通風路17aの上部を、吸込口3bから吸い込まれた空気は反射板7裏面の通風路17aの下部を通って送風ファン13に吸い込まれる(図中矢印)。
【0022】
このとき、吸込口3aから送風ファン13で吸い込んだ空気を反射板7上部を通過させることで、カーボンランプヒータ5の作動で発生した反射板7上部の浴室暖房機1内部に上昇した熱を送風ファン13へ流出されることで反射板7上部に滞留する熱を取り除き、浴室暖房機1内部を冷却すると共に、吹出口9から温風として吹出し、また、吸込口3bから送風ファン13で吸い込んだ空気を反射板7裏面を通過させることで、カーボンランプヒータ5の作動で発生した反射板7裏面の浴室暖房機1内部に滞留する熱を送風ファン13へ流出されることで反射板7裏面に滞留する熱を取り除き、浴室暖房機1内部を冷却すると共に、吹出口9から温風として吹出すようになっている。
【0023】
吹出口9から吹出された温風は、反射板7の裏面の通風路17aを通過した空気が送風ファンを経由し吹出されたもので、樹脂の熱変形起点を定めた温度に近い温度(例えば60℃)のため、温風としては入浴者にとって充分に温かく感じる。更に、送風ファン13の温風の強さを選択可能とし、制御部にて回転数を低くし温風の強さを弱くするよう設定すれば入浴者の身体に当たっても肌寒さを感じない温度となる。
ここで、送風ファン13が作動後は、浴室暖房機1内部は冷却され温度センサ19の検出温度は低下するが、このとき、温度センサ19の検出温度が浴室暖房機1の内部を構成する樹脂の熱変形起点を定めた設定温度(例えば60℃)に対して熱変形を阻止するに充分に安全な温度を定めた第2設定温度(例えば55℃)を検出すると、送風ファン13の作動を停止することで、再び送風ファンの作動音がない快適な入浴を実現できるように構成している。
また、送風ファン13が作動後も浴室暖房機1内部は冷却されず温度センサ19の検出温度が浴室暖房機1の内部を構成する樹脂の熱変形起点を設定温度(例えば60℃)を超え熱変形を阻止が不可となる温度を定めた第3設定温度(例えば80℃)を検出すると、例えば送風ファン13が作動していない等の異常であると判断し、カーボンランプ5及び送風ファン13の作動を停止することで、安全に浴室暖房機1の作動を全停止するように構成している。
尚、第2設定温度および第3設定温度は、センサーのばらつき幅および送風ファンの起動停止の頻度幅を含ませて設定されている。
【0024】
以上の構成により、必要な場合のみ送風ファンを作動することにより送風ファンが作動する時間を極力なくすことができ、省エネルギー化が図られる。また、暖房運転時に送風ファンを回転させて入浴者が感じる作動音の不快な思いを緩和することができる。また、送風ファン作動時には浴室暖房機1内部が冷却されるため、カーボンランプヒータから発生する熱による、反射板や暖房機内部を構成している樹脂が熱変形を起こすことを防止することができる。更に、冷却用の風も入浴者の身体に当たることによる肌寒さも緩和することができる。
【0025】
図3は、本発明の実施例1に係る動作フローチャートを示す図である。
【0026】
この輻射熱による暖房運転時の制御においては、暖房運転が開始するとカーボンランプヒータ5がON(通電)する(ステップS1)。次に暖房運転停止の指示がない間(ステップS2)は、温度センサ19による検出温度が設定温度t1(例えば60度)よりも低い場合はカーボンランプヒータ5の通電を継続するが、検出温度が設定温度t1以上の場合には、図示せぬ制御部からの指令により送風ファン13が作動する(ステップS4)。そして、暖房運転停止の指示がない間(ステップS5)は、温度センサ19の温度が設定温度t1よりも所定温度低い第2設定温度t2以下(例えば55度)になったか否かを判断する(ステップS6)。第2設定温度t2以下になれば送風ファン13を停止させるが(ステップS7)、第2設定温度t2よりも高ければ今度は温度センサ19の温度が設定温度t1よりも所定温度高い第3設定温度t3以上(例えば80度)か否かを判断する(ステップS8)。温度センサ19の温度が第3設定温度t3よりも低ければ、引き続き送風ファン13を継続して作動させるが、温度センサ19の温度が第3設定温度t3以上になれば送風ファン13及びカーボンランプヒータ5の通電を停止させ(ステップS9)、エラー表示する(ステップS10)。なお、エラー表示としては、図示しない制御部に配設したブザーを鳴らす、あるいは図示しないリモコンなどの操作部にエラー表示させるなどの報知手段を備えて使用者に報知する。
【0027】
なお、ステップS2またはステップS5で運転停止指示があった場合には、カーボンランプヒータ5への通電を停止し(ステップS11)、送風ファン13が停止して(ステップS12)、暖房運転が完了する。
【0028】
ここで、本発明の浴室暖房機1においては上述した暖房運転の他にカーボンランプヒータ5には通電せず、送風ファン13の作動による送風運転を備えている。この送風運転には、送風ファン13の回転数を比較的上げて風量の大きい強モードとこの強モードに比べ送風ファン13の回転数を下げ風量の小さい弱モードの2つのモードを設けている。ステップS4で作動させる送風ファン13の回転数は送風運転の弱モード時の回転数であり、極力作動音を小さくし、また、風が身体に当たることによる肌寒さも緩和することができる
【0029】
図4は、別の実施形態を示す本発明の浴室暖房機を浴室に設置した実施例2を示す図である。なお、図1と同じ符号を付しているものは説明を省略する。
【0030】
実施例2は実施例1と相違して、浴室暖房機1の側面に浴室内の空気を吸い込むための吸込口21が設けられている。
【0031】
なお、図4の構成においても実施例1を示す図1、2、3で説明した同様の動作を行う。すなわち、内部に備えた温度センサが図3で説明した設定温度t1よりも高い場合には送風ファンが作動し、吸込口21から吸い込まれた空気は反射板7の裏面を通って送風ファン13に吸い込まれ、吹出口9から浴室内へ吹出される。
【0032】
従って、実施例1同様、必要な場合のみ送風ファンを作動することにより送風ファンが作動する時間を極力なくすことができ、省エネルギー化が図られる。また、暖房運転時に送風ファンを回転させて入浴者が感じる作動音の不快な思いを緩和することができる。また、送風ファン作動時には浴室暖房機1内部が冷却されるため、カーボンランプヒータから発生する熱による反射板や暖房機内部を構成している樹脂が熱変形を起こすことを防止することができる。更に、冷却用の風も入浴者の身体に当たることによる肌寒さも緩和することができる。
【0033】
図5は、更に別の実施形態を示す本発明の浴室暖房機を浴室に設置した実施例3を示す図である。
【0034】
浴室暖房機1前面のカーボンランプヒータ5及び反射板7の上部には、浴室内の空気を吸い込むための吸込口25が開口され、また吸込口25から吸込んだ空気を再び浴室に吹出すために、カーボンランプヒータ5及び反射板7近傍の上部には吹出口23a、下部には吹出口23bが略長方形で開口され、反射板7の長手方向に一列にそれぞれ複数個配設されている点で実施例1と異なる。
【0035】
図6は、本発明の実施例3に係る浴室暖房機の断面図である。
【0036】
浴室暖房機1内部には、吸込口25から浴室内の空気を吸い込み、吹出口23a、23bから再び浴室内に吹出すためのモータ15の駆動により作動する送風ファン13を実施例1同様に備えている。送風ファン13は反射板7の背面側上方に配設され、浴室暖房機1内部は、送風ファン13とカーボンランプヒータ5及び反射板7とを配置した部分と、吸込通風路25a部分とに送風ファン13の吸気口を連通させて2つに区画されており、区画により送風ファン13と吹出口23a、23bとを結ぶ空気の通路として排気通風路25bが形成されている。
【0037】
さらには反射板7の後方背面には温度検出手段としての温度センサ19を備え、カーボンランプヒータ5及び前述した送風ファン13の作動は図示しない制御部によってコントロールされる。
【0038】
この構成において、図示せぬスイッチにより暖房運転時が指示されたとき、実施例1同様、制御部でカーボンランプヒータ5に通電が開始され、温度センサ19の検出温度が予め定めた所定温度より高い温度を検出した場合、送風ファン13を作動させることにより吸込口25から浴室内の空気を吸い込むが、このとき、吸込口25から吸い込まれた空気は送風ファン13から吹出され、反射板7の上部を通って吹出口23aから吹出される流路と反射板7の裏面を通って吹出口23bから吹出される流路に分かれる(図中矢印)。
【0039】
このとき、吸込口25から送風ファン13で吸い込んだ空気を反射板7裏面を通過させることで、カーボンランプヒータ5の作動で発生した反射板7裏面の浴室暖房機1内部に滞留する熱が送風機13へ流出されることで反射板7裏面に滞留する熱を取り除き、浴室暖房機1内部を冷却すると共に、吸い込まれだ空気を暖め吹出口23a及び23bから温風として吹出すようになっている。
【0040】
以上の構成により、実施例1同様、必要な場合のみ送風ファンを作動することにより送風ファンが作動する時間を極力なくし、使用者に作動音の不快な思いを緩和することができ、また、送風ファン作動時には浴室暖房機1内部が冷却され、カーボンランプヒータから発生する熱による、反射板や暖房機内部を構成している樹脂が熱変形を起こすことを防止することができる。さらに冷却用の風も身体に当たることによる肌寒さも緩和することができる。
【0041】
上記実施例では、設定温度を浴室暖房機の内部を構成する樹脂の熱変形起点としたが、目的に応じて適宜設定できる。
なお、本実施例においては、浴室暖房機1が浴室の壁に設置した場合について説明したが、浴室の天井に設置した場合においても同様の効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の浴室暖房機を浴室に設置した例を示す図
【図2】本発明に係る一実施形態を示す浴室暖房機の断面図
【図3】本発明に係る浴室暖房機の動作フローチャート
【図4】本発明の別の実施形態における浴室暖房機を浴室に設置した例を示す図
【図5】本発明の更に別の実施形態における浴室暖房機を浴室に設置した例を示す図
【図6】本発明に係る他の実施形態を示す浴室暖房機の断面図
【符号の説明】
【0043】
1…浴室暖房機
3a、3b、21、25…吸込口
5…カーボンランプヒータ
7…反射板
9、23a、23b…吹出口
17a、25a…吸気通風路
17b、25b…排気通風路
13…送風ファン
19…温度センサ
A…壁


【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴室内の空気を吸込む吸込口と、前記空気を送風する送風ファンと、該送風ファンから送られた空気を前記浴室内へ吹出す吹出口とからなり、前記吸込口および前記吹出口は前記送風ファンと通風路により連通されており、前記通風路は、前記吸込口と前記送風ファンとの間に配設された、輻射熱により浴室の暖房を行うための加熱機及び反射板の、前記反射板の裏面側を通って前記送風ファンへ連通するように形成され、前記吹出口は前記浴室の壁面の近傍位置に形成させると共に、前記反射板裏面近傍に温度検出手段を配設した浴室暖房機であって、前記浴室暖房機は浴室を暖房する暖房運転モードを有し、該暖房運転モードの運転時には前記加熱機へ通電すると共に、前記加熱機への通電中に該前記温度検出手段の検出温度が予め定めた設定温度以上になると前記送風ファンが作動するよう制御部にて制御することを特徴とする浴室暖房機。
【請求項2】
前記浴室暖房機は、前記暖房運転モードとは別に前記浴室の吸込口から空気を吸込み再び浴室へ吹出す送風運転モードを有し、該送風運転モードは風量の異なる強および弱の風量モードを備えていることを特徴とする請求項1記載の浴室暖房機。
【請求項3】
前記制御部は、前記暖房運転モードの運転時に前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度以上になると、前記風量の異なる強および弱の風量モードのうち風量の小さい弱の風量モードを選択し、前記送風ファンを弱風量となるよう作動させることを特徴とする請求項2に記載の浴室暖房機。
【請求項4】
前記制御部は、前記送風ファン作動後、前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度よりも所定温度低い第2設定温度を検出した場合には、前記送風ファンを停止させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の浴室暖房機。
【請求項5】
前記制御部は、前記送風ファン作動後、前記温度検出手段の検出温度が前記設定温度よりも所定温度高い第3設定温度を検出した場合には、前記加熱機への通電を停止させ、報知手段にてその旨を知らせることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の浴室暖房機。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−97986(P2006−97986A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−285341(P2004−285341)
【出願日】平成16年9月29日(2004.9.29)
【出願人】(000010087)東陶機器株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】