説明

浴槽洗浄装置

【課題】風呂蓋が開いている場合に洗浄液が浴槽の外部に飛散することを防止でき、昼と夜の違いや照明の点灯状態等により浴室内の明るさに違いがあっても、風呂蓋の開閉状態を正確に検知できる浴槽洗浄装置を提供する。
【解決手段】浴槽2の内面に浴槽2内に向けて洗浄液29を吐出する洗浄液吐出部10を設ける。浴槽2内の空気を吸引して外部に排出するための吸引手段15を備える。浴槽2内の空気の圧力を検出するための圧力センサ24を備える。吸引手段15により浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力変化から風呂蓋4の開閉状態を検知する。風呂蓋4で浴槽2を閉じた状態では前記洗浄液吐出部10からの洗浄液29の吐出を可能とする。風呂蓋4で浴槽2を閉じていない状態では洗浄液吐出部10からの洗浄液の吐出を不可とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は浴槽の内面に洗浄液を吐出する浴槽洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の浴槽洗浄装置には浴槽の内面に洗浄液吐出部を設け、洗浄液吐出部から浴槽内に向けて洗剤等の洗浄液を吐出することで浴槽の内面を洗浄するものがあり、この浴槽洗浄装置にあっては風呂蓋が開いた状態で洗浄液を吐出した場合、洗剤等の洗浄液が浴槽から浴室内に飛散し、これを浴室に居る人が吸い込んで健康を害する恐れがある。
【0003】
また特許文献1には、洗剤等の洗浄液を吐出するものではないが、浴槽の内面に光センサを設け、浴槽の内面における照度が高い場合には風呂蓋が開いていると判断し、この際に浴槽の内面を洗浄するための高温の水が浴槽内に吐出しないように制御した浴槽洗浄装置が開示されている。
【0004】
ところで浴室内の明るさは昼と夜の違いや照明の点灯状態等により変化するものであるが、上記特許文献1に示す浴槽洗浄装置のように風呂蓋の開閉状態を光センサで検知するものにあっては、浴室の照明を暗くした場合等に光センサで充分な光量の光を検出できず、風呂蓋が開いているにも関わらず風呂蓋が閉じてあると誤って判断する恐れがあり、この場合は浴槽を洗浄するための水を浴槽内に吐出してしまう。
【特許文献1】特開平9−224860号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記従来の問題点に鑑みて発明したものであって、風呂蓋が開いている場合に洗浄液が浴槽の外部に飛散することを防止でき、昼と夜の違いや照明の点灯状態等により浴室内の明るさに違いがあっても、風呂蓋の開閉状態を正確に検知できる浴槽洗浄装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る浴槽洗浄装置は、浴槽2の内面に浴槽2内に向けて洗浄液を吐出する洗浄液吐出部10を設け、浴槽2内の空気を吸引して外部に排出するための吸引手段15と、浴槽2内の空気の圧力を検出するための圧力センサ24を備え、吸引手段15により浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力変化から風呂蓋4の開閉状態を検知し、風呂蓋4で浴槽2を閉じた状態では前記洗浄液吐出部10からの洗浄液の吐出を可能とすると共に、風呂蓋4で浴槽2を閉じていない状態では前記洗浄液吐出部10からの洗浄液の吐出を不可とする制御部25を設けて成ることを特徴とする。上記制御部25を設けることで、特に浴槽2の上開口が風呂蓋4によって閉じられていない場合に洗浄液が浴槽2の外部に飛散することを防止でき、洗剤を含む洗浄液が浴室1に居る人にふりかかって健康を害することを防止できる。また吸引手段15で浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力変化に基づいて風呂蓋4の開閉状態を検知でき、風呂蓋4の開閉状態の検知を浴室1内の明るさの違いにより誤ることを防止できる。
【0007】
また複数枚の蓋板5で構成した風呂蓋4を備え、風呂蓋4で浴槽2の上開口を閉じた状態で各蓋板5の浴槽2の上開口周縁部上に載置される部分の下面と、蓋板5の隣接する蓋板5との接合面とに軟質材からなるシール材6、9を設けることも好ましい。各蓋板5の浴槽2の上開口周縁部上に載置される部分の下面と風呂蓋4の上開口の周縁部の上面の間の部分をシール材6で密閉でき、また隣接する蓋板5同士の接合部をシール材9で密閉でき、これらにより浴槽2内の空間を密閉空間とすることができる。このため風呂蓋4を閉じた状態では、吸引手段15により浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力の減少が大きくなり、これにより前記浴槽2内の空気の圧力変化に基づく風呂蓋4の開閉状態の検知をより確実にできる。
【0008】
また前記吸引手段15は洗浄液吐出部10から洗浄液を吐出する手段を兼用することも好ましい。吸引手段15で洗浄液を吐出する手段を兼用でき、コストを削減できる。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明では、風呂蓋が開いている場合に洗浄液が浴槽の外部に飛散することを防止でき、洗剤を含む洗浄液が浴室に居る人にふりかかって健康を害することを防止できる。また浴室内の明るさの違いによって風呂蓋の開閉状態の誤った検知が行われることを防止でき、風呂蓋の開閉状態を正確に検知できる。
【0010】
また請求項2に係る発明では、請求項1に係る発明の効果に加えて、浴槽内の空間を密閉空間とすることができ、風呂蓋を閉じた状態では吸引手段により浴槽内の空気を吸引した際の浴槽内の空気の圧力の減少を大きくでき、これにより確実に風呂蓋の開閉状態を検知できる。
【0011】
また請求項3に係る発明では、請求項1又は請求項2に係る発明の効果に加えて、吸引手段で洗浄液を吐出する手段を兼用でき、コストを削減できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。図1は本実施形態の一例の浴槽洗浄装置を概念的に示したシステム構成図である。浴室1に設置した浴槽2の外周面の上端部にはフランジ部3を突設してあり、該フランジ部3で浴槽2の上開口の周縁部を構成している。浴槽2のフランジ部3上には風呂蓋4の周縁部が載置されるものであり、この風呂蓋4によって浴槽2の上開口を閉塞できるようにしてある。風呂蓋4は複数枚(例えば2枚)の蓋板5で構成してあり、各蓋板5の周縁部の下面には軟質ゴムのような軟質材で形成したシール材6を取付けている。これら複数枚の蓋板5で構成した風呂蓋4で浴槽2の上開口を閉じると、各蓋板5の周縁部はシール材6を介して浴槽2のフランジ部3上に載置され、これにより風呂蓋4の周縁部の下面と浴槽2のフランジ部3の上面の間の部分は全周に亘って密閉される。
【0013】
また風呂蓋4は図2に示すように蓋板5同士の接合部に相じゃくりの接合構造を有している。即ち隣接する蓋板5のうち一方の蓋板5の端面の下半部には下突部7を突設し、他方の蓋板5の端面の上半部には上突部8を突設してあり、一方の蓋板5の下突部7上に他方の蓋板5の上突部8を載置した状態で隣接する蓋板5を接合している。また隣接する蓋板5のうち一方の蓋板5の下突部7の上面又は他方の蓋板5の上突部8の下面には軟質ゴムのような軟質材で形成したシール材9を取付けている。従って風呂蓋4で浴槽2の上開口を閉じた状態では、一方の蓋板5の下突部7上に他方の蓋板5の上突部8がシール材9を介して載置され、これにより隣接する蓋板5の接合部は密閉される。
【0014】
上記浴槽2の四方の内側面及び内底面で構成した内面のうち内側面には、浴槽2内に向けて洗浄液29を吐出する洗浄液噴霧ノズル10′と、浴槽2内に向けてすすぎ用の水を吐出する水噴霧ノズル11′を設けてあり、洗浄液噴霧ノズル10′で洗浄液吐出部10を構成し、水噴霧ノズル11′で水吐出部11を構成している。洗浄液噴霧ノズル10′及び水噴霧ノズル11′からは吐出する洗浄液29又は水を霧状に噴霧できる。
【0015】
洗浄液噴霧ノズル10′は洗浄液供給管12を介して浴槽2の外部の洗浄液タンク13に接続してあり、洗浄液タンク13には洗浄液29として液体洗剤や洗剤を水で希釈した液体を補充可能としてある。洗浄液供給管12の洗浄液噴霧ノズル10′と反対側の端部(即ち上流側端部)は洗浄液タンク13内の下部に導入されてこの位置で開口し、洗浄液タンク13に貯留した洗浄液29に浸けられる。洗浄液タンク13は空気供給管14を介してブロワ15′の吹出側に接続してあり、空気供給管14のブロワ15′と反対側の端部(即ち下流側端部)は洗浄液タンク13内の上部に導入されて貯留した洗浄液29の液面よりも上方の位置で開口する。ブロワ15′の吸い込み側は空気吸込管16を介して浴槽2の内面に設けた空気排出口17に接続してある。また空気供給管14の途中には三方電磁弁からなる切替弁18を介して大気開放の空気排出管19を接続してあり、切替弁18を切り替えることで、ブロワ15′から空気供給管14に送り出された空気を洗浄液噴霧ノズル10′側(洗浄液タンク13側)又は空気排出管19側のいずれかに選択的に供給できる。また水噴霧ノズル11′は水供給管20を介して水源となる水道管21に接続してあり、水供給管20には上流側から順に電磁弁からなる開閉弁22と水供給管20内の水が水道管21側に逆流することを防止するための逆止弁23を設けている。なお図示は省略するが上記浴槽洗浄装置は、例えば空気排出口17や空気吸込管16の一部を浴槽2に溜められる浴水の水面よりも高い位置に設ける等、浴槽2内に溜めた湯水が空気供給管14を介してブロワ15′側に流れ込むことを防止する工夫がなされ、また同様の方法で浴槽2内に溜めた湯水が洗浄液供給管12を介してブロワ15′側に流れ込むことを防止する工夫がなされている。
【0016】
上記浴槽2には浴槽2内の空気の圧力を検出する圧力センサ24を設けてあり、該圧力センサ24、既述の切替弁18、開閉弁22、ブロワ15′の夫々は浴室1の天井裏に設置される制御部25にケーブル26を介して電気的に接続されている。また脱衣室等の浴室1の隣室には操作器27を設けている。操作器27はケーブル26を介して制御部25に電気的に接続され、該操作器27に設けた自動洗浄釦28を押し操作することで浴槽洗浄装置は制御部25により以下のように自動制御される。
【0017】
制御部25は操作器27の自動洗浄釦28が操作されると最初に風呂蓋開閉状態検知モードに移行する。風呂蓋開閉状態検知モードでは切替弁18を空気排出管19側に切り替えた状態でブロワ15′を駆動し、浴槽2内の空気を、空気排出口17、空気吸込管16、空気排出管19を介して外部に排出し、この時、ブロワ15′により浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力変化から風呂蓋4の開閉状態を検知する。この検知方法としては以下の2方法のうちどちらを採用しても良い。
【0018】
一つ目の方法は、ブロワ15′の駆動開始した時点から圧力センサ24による浴槽2内の圧力の検出を所定時間毎に行い、所定時間以内に検出した圧力がブロワ15′の駆動を開始した時点から所定値以上減少した場合に風呂蓋4が閉じられた閉状態にあると判断し、これ以外を風呂蓋4が開いた開状態にあると判断するものである。具体的にはブロワ15′の駆動開始時点から1分間経過するまでの間に浴槽2内の空気の圧力低下が200mmHO以上となった時点で浴槽2が閉状態にあると判断する。
【0019】
もう一つは、ブロワ15′の駆動開始時点で圧力センサ24により浴槽2内の圧力を検出し、この後ブロワ15′の駆動を開始してから所定時間経過した時点で圧力センサ24による浴槽2内の圧力を検出し、この所定時間経過した時点で検出した圧力がブロワ15′の駆動開始時点で検出した圧力よりも所定値以上減少した場合に風呂蓋4が閉状態にあると判断し、所定値以上減少しなかった場合に風呂蓋4が開状態にあると判断するものである。具体的にはブロワ15′の駆動開始から1分間経過時点での浴槽2内の空気の圧力がブロワ15′の駆動開始時点のそれよりも200mmHO以上減少した場合に浴槽2が閉状態にあると判断する。
【0020】
風呂蓋開閉状態検知モードにおいて上記いずれかの方法で風呂蓋4が開状態にあると判断した場合には、この時点でブロワ15′の運転を停止し、また操作器27に設けた表示部(図示せず)による表示及び音声発生部(図示せず)から発生する音声により、風呂蓋4が開状態にあることを報知する。なおこの風呂蓋4が開状態にあることを報知する手段としては前記表示部及び音声発生部に限定されるものではない。また風呂蓋開閉状態検知モードにおいて浴槽2が閉状態にあると判断した場合には、この時点で以下の洗浄モードに移行する。
【0021】
洗浄モードは、洗浄液29を吐出する洗浄液吐出モードと、洗浄液29及び水のいずれも吐出しない待機モードと、水を吐出する水吐出モードとからなり、洗浄液吐出モード、待機モード、洗浄液吐出モードの順に移行する。
【0022】
洗浄液吐出モードでは切替弁18を洗浄液噴霧ノズル10′側に切り替えた状態でブロワ15′を所定時間駆動し、浴槽2内の空気を、空気排出口17、空気吸込管16、空気供給管14を介して洗浄液タンク13の上部に供給する。これにより洗浄液タンク13内に貯留された洗浄液29は加圧されて液面が下がり、洗浄液供給管12を介して洗浄液噴霧ノズル10′から浴槽2内に吐出される。具体的には洗浄液吐出モードではブロワ15′を3分間駆動する。
【0023】
洗浄液吐出モードにおいてブロワ15′を前記所定時間(3分間)駆動した時点で待機モードに移行する。待機モードに移行すると、ブロワ15′を停止すると共に開閉弁22を閉じ、この状態を所定時間維持する。具体的には待機モードは10分間である。
【0024】
待機モードに移行して前記所定時間(10分間)が経過した時点で水吐出モードに移行する。水吐出モードでは開閉弁22を開き、水道管21から水供給管20に供給された水を水道圧で水噴霧ノズル11′から浴槽2内に吐出し、所定時間後に開閉弁22を閉じ、洗浄モードを終了する。具体的には水吐出モードでは開閉弁22を5分間開く。なお上記洗浄液吐出モードと風呂蓋開閉状態検知モードでは開閉弁22を閉じるように設定してあり、水噴霧ノズル11′からは浴槽2内に水が吐出されない。
【0025】
しかして上記浴槽洗浄装置を用いて浴槽2を洗浄する場合、例えば入浴後に浴槽2内の湯水を浴槽2の排水口(図示せず)から排出して、浴槽2内を空にした状態で操作器27の自動洗浄釦28を操作する。これにより前述のように風呂蓋開閉状態検知モードにおいて風呂蓋4で浴槽2が閉じた状態にあることを検知した場合には洗浄モードに移行でき、この洗浄モードでは洗浄液吐出モード時において洗浄液噴霧ノズル10′から浴槽2内に散布される洗浄液29により浴槽2の内面を洗浄でき、また該洗浄液吐出モード後の水吐出モードでは水噴霧ノズル11′から浴槽2内に散布される水により浴槽2の内面に付着した洗浄液29をすすぎ、この水と共に洗浄液29を浴槽2の排水口から排出できる。なおこの時、浴槽2の上開口は風呂蓋4で閉じられた状態にあるため、洗浄液噴霧ノズル10′から吐出した洗浄液29や水噴霧ノズル11′から吐出した水は浴槽2の外部に飛散しない。
【0026】
また上記風呂蓋開閉状態検知モードにおいて風呂蓋4によって浴槽2が閉じられていないことを検知した場合には洗浄モードに移行できないため、洗浄液噴霧ノズル10′及び水噴霧ノズル11′からは洗浄液29又は水が吐出しない。従って風呂蓋4が開いている場合には、洗浄液29や水が浴槽2の外部に飛散することを防止できる。
【0027】
ここで本発明の浴槽洗浄装置は、浴槽2内の空気の圧力を検出するための圧力センサ24を備え、ブロワ15′によって構成された吸引手段15で浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力変化に基づいて風呂蓋4の開閉状態を検知するものである。このため昼と夜の違いや照明の点灯状態等により浴室1内の明るさに違いがあったとしても、風呂蓋4の開閉状態の検知が誤って行われることがなく、風呂蓋4の開閉状態の検知を正確なものとできる。そしてこの結果上記制御部25によって行われる風呂蓋4の開閉状態に基づく制御、即ち風呂蓋4で浴槽2を閉じた状態では洗浄液吐出部10からの洗浄液29の吐出を可能とすると共に、風呂蓋4で浴槽2を閉じていない状態では洗浄液吐出部10からの洗浄液29の吐出を不可とする制御を確実に行うことができる。
【0028】
また本例の浴槽洗浄装置は複数枚の蓋板5で構成した風呂蓋4を備え、風呂蓋4で浴槽2の上開口を閉じた状態で各蓋板5の浴槽2の上開口周縁部上に載置される部分の下面にシール材6を設けたので、これら複数枚の蓋板5で構成した風呂蓋4で浴槽2の上開口を閉じると、各蓋板5はシール材6を介して浴槽2の上開口周縁部上に載置され、風呂蓋4の周縁部の下面と浴槽2のフランジ部3の上面の間の部分をシール材6で密閉でき、また蓋板5の隣接する蓋板5との接合面にシール材9を設けたので、隣接する蓋板5同士の接合部をシール材9で密閉でき、これらにより浴槽2内の空間を密閉空間とすることができる。このため風呂蓋4を閉じた状態では吸引手段15により浴槽2内の空気を吸引した際の浴槽2内の空気の圧力の減少は大きくなり、より確実に風呂蓋4の開閉状態を検知できる。
【0029】
また本例の吸引手段15を構成するブロワ15′は洗浄液吐出モードにおいては洗浄液噴霧ノズル10′から洗浄液29を吐出する手段を兼用するものであるので、風呂蓋4の開閉状態を検知するにあたって別途浴槽2内の空気を吸引して吸引手段15を設ける必要がなく、コストを削減できる。
【0030】
なお上記浴槽洗浄装置による浴槽2の洗浄は通常浴槽2の排水口に排水栓等を取付けずに開口した状態で行うものであり、ここで風呂蓋開閉状態検知モード及び洗浄液吐出モードにおいて駆動されるブロワ15′の出力は、該ブロワ15′の駆動により排水先のトラップに溜めた溜め水が排水口から浴槽2内に逆流しない程度の最適な値に設定されるものとする。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の実施の形態の一例の浴槽洗浄装置を概念的に示したシステム構成図である。
【図2】同上の蓋板同士の接合部分の断面図である。
【符号の説明】
【0032】
2 浴槽
4 風呂蓋
5 蓋板
6 シール材
9 シール材
10 洗浄液吐出部
15 吸引手段
24 圧力センサ
25 制御部
29 洗浄液

【特許請求の範囲】
【請求項1】
浴槽の内面に浴槽内に向けて洗浄液を吐出する洗浄液吐出部を設け、浴槽内の空気を吸引して外部に排出するための吸引手段と、浴槽内の空気の圧力を検出するための圧力センサを備え、吸引手段により浴槽内の空気を吸引した際の浴槽内の空気の圧力変化から風呂蓋の開閉状態を検知し、風呂蓋で浴槽を閉じた状態では前記洗浄液吐出部からの洗浄液の吐出を可能とすると共に、風呂蓋で浴槽を閉じていない状態では前記洗浄液吐出部からの洗浄液の吐出を不可とする制御部を設けて成ることを特徴とする浴槽洗浄装置。
【請求項2】
複数枚の蓋板で構成した風呂蓋を備え、風呂蓋で浴槽の上開口を閉じた状態で各蓋板の浴槽の上開口周縁部上に載置される部分の下面と、蓋板の隣接する蓋板との接合面とに軟質材からなるシール材を設けて成ることを特徴とする請求項1に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項3】
前記吸引手段は洗浄液吐出部から洗浄液を吐出する手段を兼用することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の浴槽洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−183055(P2008−183055A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−17065(P2007−17065)
【出願日】平成19年1月26日(2007.1.26)
【出願人】(505154956)松下電工バス&ライフ株式会社 (306)
【Fターム(参考)】