説明

液体加熱装置

【課題】省エネルギー性を確保しつつ、ユーザに不便を感じさせないことが可能な液体加熱装置を提供する。
【解決手段】液体加熱装置の一例である給湯機Sの制御装置50は、操作端末40の操作によって所定期間内に設定された、液体を外部へ供給する温度である給液温度設定値が記憶される記憶部52と、パラメータに基づいて第一の仮目標沸き上げ温度を算出するとともに、所定期間内の給液温度設定値に基づいて第二の仮目標沸き上げ温度を算出し、第一の仮目標沸き上げ温度及び第二の仮目標沸き上げ温度の高い方を目標沸き上げ温度として湯を加熱するようにヒートポンプユニット20を制御する制御部51と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば給湯機といった液体加熱装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のタンク貯湯式電気給湯機における沸き上げ制御は、省エネルギー性を高めるため、ユーザの過去の使用実績から1日の必要熱量を計算し、消費電力を最大限低く抑えるよう目標沸き上げ温度を決定する沸き上げ制御が行われている(特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−145001号公報
【特許文献2】特開2011−144959号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ユーザの要求湯量に対し十分な量を確保するために、沸き上げ温度を高く設定しておきたいという考え方が存在する。ユーザにとっては、昼間(給湯使用中)に湯切れすることは最たる不便であるから,夜間の沸き上げ量は余裕を持たせた値を設定したい。
【0005】
一方、日々の消費湯量が少ないユーザにおいては、給湯機に備わる学習機能により給湯機の目標沸き上げ温度が低下していく。この際、貯湯タンク内の湯温よりも高温の給湯の要求など、1日の総熱量負荷は低いが瞬間的な温度負荷が高いという状況が発生した場合、ユーザが求める給湯温度を満足できない現象が発生する可能性がある。近年の電気給湯機は給湯流量が増大する傾向にあり、瞬間的熱量負荷(温度負荷)が高まることから本現象が発生する確率が高く、タンク内の湯温は、省エネルギー性を確保可能な範囲で高くあることが望ましい。
【0006】
そこで、本発明は、省エネルギー性を確保しつつ、ユーザに不便を感じさせないことが可能な液体加熱装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため、本発明は、液体を加熱する液体加熱部と、加熱された前記液体が貯留されるタンクと、前記液体加熱部を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続される操作端末と、前記液体を加熱するためのパラメータを検出するセンサ類と、を備える液体加熱装置であって、前記制御装置は、前記操作端末の操作によって所定期間内に設定された、液体を外部へ供給する温度である給液温度設定値が記憶される記憶部と、前記パラメータに基づいて第一の目標沸き上げ温度を算出するとともに、所定期間内の前記給液温度設定値に基づいて第二の目標沸き上げ温度を算出し、前記第一の目標沸き上げ温度及び前記第二の目標沸き上げ温度の高い方を目標沸き上げ温度として前記液体を加熱するように前記液体加熱部を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、省エネルギー性を確保しつつ、ユーザに不便さを感じさせないことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施形態に係る給湯機の例を示す構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る給湯機の制御装置及び操作端末を示すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係る操作端末の外観を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る給湯機の制御装置の動作例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、本発明の液体加熱装置を給湯機に適用した場合を例にとり、図面を参照して説明する。
【0011】
図1に示すように、本発明の実施形態に係る給湯機(液体加熱装置)Sは、電気給湯機であり、加熱給液部として、貯湯タンク11を有するタンクユニット10と、ヒートポンプユニット20と、を備える。なお、以下の説明において、各配管14a〜14hに設けられたバルブ(電磁弁)等に関する記載は省略する。
【0012】
<タンクユニット10>
タンクユニット10は、貯湯タンク11と、ポンプ12と、給湯熱交換器13と、を備える。これら貯湯タンク11及び給湯熱交換器13は、配管14e及び配管14fによって液体循環可能に接続されている。
【0013】
貯湯タンク11は、温水を貯湯するタンクである。貯湯タンク11の下部には、配管14a,14bを順次介して水(液体)が供給される。
【0014】
ポンプ12は、貯湯タンク11内の温水を、配管14e→給湯熱交換器13→配管14f→貯湯タンク11と循環させるポンプである。
【0015】
熱交換器13は、貯湯タンク11の上部から配管14eを介して供給された温水と、配管14a,14gを順次介して供給された水と、を熱交換することによって、配管14a,14gから供給された水を加熱して湯を生成する。貯湯タンク11から供給された温水は、熱交換によって冷却され、配管14fを介して貯湯タンク11の下部へ戻される。また、生成された湯は、配管14hを介して外部(ふろ、混合栓等)へ供給される。
【0016】
<ヒートポンプユニット20>
ヒートポンプユニット20は、貯湯タンク11に貯湯するための水(液体)を加熱するための液体加熱部、すなわち、熱源である。ヒートポンプユニット20は、外界の熱を、膨張させた低温の二酸化炭素等の冷媒で吸熱した後、圧縮させ高温とした冷媒と配管14cを流れる貯湯タンク11からの低温水とで熱交換を行い、低温水を加熱する装置である。ヒートポンプユニット20は、冷媒の膨張、圧縮を繰り返し、外界から吸熱し低温水を加熱するヒートポンプ(図示せず)と、配管14cを流れる貯湯タンク11の低温水を循環させる循環ポンプ(図示せず)とを備えている。
【0017】
ヒートポンプは、冷媒を圧縮する圧縮機と、圧縮され高温になった冷媒と貯湯タンク11からの低温水との間で熱交換させ低温水を加熱するガスクーラ(図示せず)と、冷媒を膨張させ減圧する膨張弁と、減圧され温度低下した冷媒に外気の熱を吸熱する吸熱器と、を備えている。循環ポンプは、貯湯タンク11の下部に接続された配管14cを介して貯湯タンク11の低温水を汲み上げ、ヒートポンプのガスクーラを通過させ加熱した後、加熱され高温になった熱湯を、配管14dを介して貯湯タンク11の上部に戻している。
【0018】
このように、近年の給湯機Sでは、給湯流量を増大させるために、貯湯タンク11内の湯を直接蛇口へ出湯するのではなく、給湯熱交換器13にて貯湯タンク11内の熱湯と水道水とで熱交換させ、加熱した水道水を出湯するシステムが採用されているものがある。かかる構成によると、給湯圧力を高くし、給湯流量を高く保つことが可能である。このような給湯機Sにおいては、給湯流量が大きい場合に熱交換能力の低下が起こりやすく、給湯の必要温度を確保できないおそれがある。また一般論として、給湯機Sが生み出した湯が蛇口出口から出湯されるまでには温度低下が生じるため、給湯機Sは、ユーザが必要とする湯温(給湯温度設定値)よりも高温の湯を準備しなければならない。
本実施形態に係る給湯機Sは、かかる事情に鑑みて、好適な目標沸き上げ温度を設定することができるようにする。
【0019】
<センサ31〜33>
給湯機Sは、水温センサ31と、湯温センサ32(32a〜32f)と、給湯流量センサ33と、を備える。
水温センサ31は、配管14aを流れる水の温度(水温)を検出するセンサである。
湯温センサ32(32a〜32f)は、貯湯タンク11に貯湯された温水の温度(湯温)を所定の場所で検出するセンサである。
給湯流量センサ33は、配管14hを流れる湯の流量を検出するセンサである。
【0020】
<操作端末40>
図2に示すように、操作端末40は、ふろ、台所等に設置されたリモコンであり、制御部41と、各種ボタンからなる操作部42(図3参照)と、ディスプレイからなる表示部43(図3参照)と、を備える。制御部41は、ユーザによる操作部42の操作に基づいて、給湯温度設定値、ふろ温度設定値、水位設定値等を制御装置50へ送信したり、給湯温度設定値、ふろ温度設定値、水位設定値等を表示部43に表示させたりする。例えば、ユーザは、給湯温度設定値上昇ボタン42a及び給湯温度下降ボタン42bを押下することによって、湯を外部へ供給する温度である給湯温度設定値を高く設定したり低く設定したりすることができる。
【0021】
<制御装置50>
制御装置50は、制御部51と、記憶部52と、を備える。
制御部51は、機能部として、給湯温度設定値管理部51aと、第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bと、第二の仮目標沸き上げ温度算出部51cと、目標沸き上げ温度決定部51dと、ヒートポンプユニット制御部51eと、ポンプユニット制御部51fと、を備える。
【0022】
給湯温度設定値管理部51aは、所定期間内の給湯温度設定値の履歴を管理するものであって、操作端末40から送信された給湯温度設定値を取得し、取得された給湯温度設定値をポンプ制御部51fへ出力するとともに、所定期間内(例えば、直近の3日間)の給湯温度設定値を記憶部52に記憶させる。なお、給湯温度設定値管理部51aは、給湯流量センサ53によって流量が検出された場合にのみ、そのときの給湯温度設定値を記憶部52に記憶させる。
【0023】
第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bは、水温センサ31及び湯温センサ32の検出結果並びに後記するヒートポンプユニット制御部51eによって計測されたヒートポンプユニット20の1日の累計運転時間を取得し、取得された検出結果である水温、湯温及びヒートポンプユニット20の1日の累計運転時間に基づいて、1日の使用実績を算出し、日付と関連付けて記憶部52に記憶させる。また、第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bは、記憶部52に記憶された所定期間(本実施形態では過去7日間)の使用実績の平均値に基づいて、翌日の必要熱量を算出するとともに、算出された必要熱量に基づいて第一の仮目標沸き上げ温度(第一の目標沸き上げ温度)を算出し、目標沸き上げ温度決定部51dへ出力する。
【0024】
1日の使用実績の算出式の一例を以下に示す。
[1日の使用実績]=[前日(1日の開始時点)のタンク残湯熱量]+[ヒートポンプユニット20の1日の累計運転時間]×[ヒートポンプユニット20の定格出力]−[当日(1日の終了時点)のタンク残湯熱量]
[タンク残湯熱量]=[タンク容量]×[タンク平均温度]×[タンク内流体(水)の比熱]
ここで、ヒートポンプユニット20の定格出力は、記憶部52に予め記憶されている。タンク容量は、貯湯タンク11の容量であり、記憶部52に予め記憶されている。タンク内流体(水)の比熱も、記憶部52に予め記憶されている。タンク平均温度は、温度センサ32の検出結果である湯温を、該当するタンク容量の全体に対して占める割合で加重平均することによって算出される。
【0025】
必要熱量は、今回の沸き上げから次回の沸き上げまでの給湯に必要な熱量、すなわち、翌日の給湯に必要な熱量であり、算出式の一例を以下に示す。
[必要熱量]=[過去7日間の使用実績の平均値]+α
ここで、αは補正量であり、本実施形態では、過去7日間の使用実績の標準偏差である。
また、必要熱量の算出式の他の例を以下に示す。
[必要熱量]=[過去7日間の使用実績の最大値]
【0026】
また、第一の仮目標沸き上げ温度の算出式の一例を以下に示す。
[第一の仮目標沸き上げ温度]=[必要熱量]÷([沸き上げ容量]×[タンク内流体(水)の比熱])+[水温センサ31によって検出された水温]
なお、沸き上げ容量は、貯湯タンク11内に貯留された湯水のうち、ヒートポンプユニット20によって沸き上げられる容量であり、前記した算出式においては、貯湯タンク11の容量であるタンク容量と等しい値に設定されているが、実際に沸き上げられる沸き上げ容量は、後記するようにタンク容量を超えない範囲で変更可能である。
【0027】
なお、第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bは、給湯機Sの運転モード、前回(前日)の目標沸き上げ温度、沸き上げ熱量等に応じて第一の仮目標沸き上げ温度を補正する構成であってもよい。
【0028】
第二の仮目標沸き上げ温度算出部51cは、記憶部52に記憶された所定期間内の給湯温度設定値の最大値を読み出すとともに、水温センサ31の検出結果(水温)を取得し、給湯温度設定値の最大値及び水温に基づいて、第二の仮目標沸き上げ温度(第二の目標沸き上げ温度)を算出し、目標沸き上げ温度決定部51dへ出力する。
【0029】
ここで、第二の仮目標沸き上げ温度は、給湯温度設定値の最大値よりも大きく、かつ、給湯温度設定値の最大値が大きいほど大きくなるものであり、算出式の一例を以下に示す。
[第二の仮目標沸き上げ温度(℃)]=[給湯温度設定値の最大値(℃)]+22.5−([水温センサ31によって検出された水温(℃)]×0.5)
例えば、ユーザが当日に45℃、前日に48℃、前々日に45℃で給湯している場合には、給湯温度設定値の最大値である48℃に基づいて第二の仮目標沸き上げ温度が算出される。
【0030】
目標沸き上げ温度決定部51dは、第一の仮目標沸き上げ温度及び第二の仮目標沸き上げ温度を取得し、第一の仮目標沸き上げ温度及び第二の仮目標沸き上げ温度の高い方を目標沸き上げ温度に決定し、ヒートポンプユニット制御部51eへ出力する。
【0031】
また、目標沸き上げ温度決定部51は、決定された目標沸き上げ温度が上限値を超える場合には、上限値(例えば、90℃)を目標沸き上げ温度とし、決定された目標沸き上げ温度が下限値(例えば、65℃)未満である場合には、下限値を目標沸き上げ温度とする。
【0032】
ここで、上限値は、貯湯タンク11を保護する観点から設定される値であり、ユーザによる操作端末40の操作部42の操作によって変更可能である。また、下限値は、最低限の熱量を確保する観点から設定される値であり、給湯機Sの運転モードに応じて目標沸き上げ温度決定部51が自動的に決定する。
【0033】
なお、目標沸き上げ温度決定部51dは、必要熱量及び決定された目標沸き上げ温度に基づいて、実際の沸き上げ容量を変更してもよい。
変更後の沸き上げ容量の算出式の一例を以下に示す。
[変更後の沸き上げ容量]=[必要熱量]÷{([目標沸き上げ温度]−[水温センサ31によって検出された水温])×[タンク内流体(水)の比熱]}
【0034】
ヒートポンプユニット制御部51eは、目標沸き上げ温度を取得し、目標沸き上げ温度に基づいてヒートポンプユニット20を制御することによって、貯湯タンク11内の水を目標沸き上げ温度に加熱する。また、ヒートポンプユニット制御部51eは、ヒートポンプユニット20の1日の累計運転時間を計測し、第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bへ出力する。
【0035】
ポンプ制御部51fは、給湯温度設定値及び給湯流量センサ33の検出結果(流量)を取得し、給湯温度設定値及び流量に基づいてポンプ12を制御することによって、給湯温度に加熱された湯を配管14hを介して外部へ供給する。
【0036】
<動作例>
続いて、本発明の実施形態に係る給湯機Sにおける目標沸き上げ温度決定の動作例について、図4を参照して説明する。
【0037】
本フローは、翌日の給湯に必要な熱量を確保するために、定期的に、例えば、給湯機Sが沸き上げを実施する深夜時間帯の所定時刻に開始される。まず、第一の仮目標沸き上げ温度制御部51aが、各種パラメータ、すなわち、水温センサ31によって検出された水温、及び、湯温センサ32によって検出された湯温を取得すると(ステップS1でYes)、第一の仮目標沸き上げ温度算出部51bが、各種パラメータに基づいて第一の仮目標沸き上げ温度を算出するとともに、第二の仮目標沸き上げ温度算出部51cが、記憶部52に記憶された所定期間内の給湯温度設定値の最大値及び水温センサ31によって検出された水温(貯湯タンク11へ供給される水の水温)に基づいて第二の仮目標沸き上げ温度を算出する(ステップS2)。
【0038】
続いて、目標沸き上げ温度決定部51dが、第一の仮目標沸き上げ温度及び第二の仮目標沸き上げ温度の高い方を目標沸き上げ温度に設定する(ステップS3)。
【0039】
設定された目標沸き上げ温度が上限値よりも高い場合には(ステップS4でYes)、目標沸き上げ温度決定部51dが、上限値を目標沸き上げ温度に設定し直し(ステップS5)、本フローは終了する。一方、設定された目標沸き上げ温度が下限値よりも低い場合には(ステップS4でNo、かつ、ステップS6でYes)、目標沸き上げ温度決定部51dが、下限値を目標沸き上げ温度に設定し直し(ステップS7)、本フローは終了する。また、設定された目標沸き上げ温度が下限値以上かつ上限値以下である場合には(ステップSでNo、かつ、ステップS6でNo)、目標沸き上げ温度決定部51dは、設定された目標沸き上げ温度をそのまま採用し、本フローは終了する。
【0040】
従来の給湯機は、直近の消費湯量が少ない場合には、学習機能によって目標沸き上げ温度を低く設定する。しかし、直近の消費湯量が少なくても、直近の給湯温度設定値が高い場合には、高い給湯温度設定値にて多くの湯量を消費することが考えられ、このような場合には、目標沸き上げ温度が低く設定されたタンクでは対応しきれないおそれがある。
【0041】
一方、本発明の実施形態に係る給湯機Sは、水温等のパラメータを考慮した第一の仮目標沸き上げ温度と、ユーザによる給湯温度設定値を考慮した第二の仮目標沸き上げ温度と、をそれぞれ算出し、高い方を目標沸き上げ温度として採用するので、省エネルギー性を確保しつつ、所定期間内に高温の給湯が実施された場合には目標沸き上げ温度を高くするので、ユーザに不便を感じさせない。
【0042】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、記憶部52に記憶される給湯温度設定値は、1日分であってもよく、1週間分であってもよい。また、前記実施形態においては、貯湯タンク11に貯湯された湯を熱交換用の媒体として使用したが、貯湯タンク11に貯湯された湯に水を混合して外部へ供給する構成であってもよい。また、本発明の液体加熱装置は、貯湯タンク11に湯を貯める貯湯式の給湯機以外の給湯機等といった、液体を加熱して供給する液体加熱装置に適用可能である。
【符号の説明】
【0043】
11 貯湯タンク(タンク)
20 ヒートポンプユニット(液体加熱部)
31 水温センサ(センサ類)
32 湯温センサ(センサ類)
33 給湯流量センサ
40 操作端末
50 制御装置
51 制御部
52 記憶部
S 給湯機(液体加熱装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体を加熱する液体加熱部と、加熱された前記液体が貯留されるタンクと、前記液体加熱部を制御する制御装置と、前記制御装置と通信可能に接続される操作端末と、前記液体を加熱するためのパラメータを検出するセンサ類と、を備える液体加熱装置であって、
前記制御装置は、
前記操作端末の操作によって所定期間内に設定された、液体を外部へ供給する温度である給液温度設定値が記憶される記憶部と、
前記パラメータに基づいて第一の目標沸き上げ温度を算出するとともに、所定期間内の前記給液温度設定値に基づいて第二の目標沸き上げ温度を算出し、前記第一の目標沸き上げ温度及び前記第二の目標沸き上げ温度の高い方を目標沸き上げ温度として前記液体を加熱するように前記液体加熱部を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする液体加熱装置。
【請求項2】
前記制御装置は、
前記目標沸き上げ温度が上限値よりも高い場合には、前記上限値を目標沸き上げ温度として前記液体加熱部を制御し、
前記目標沸き上げ温度が下限値よりも低い場合には、前記下限値を目標沸き上げ温度として前記液体加熱部を制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の液体加熱装置。
【請求項3】
前記制御装置は、必要熱量に基づいて前記第一の目標沸き上げ温度を算出するとともに、前記目標沸き上げ温度及び前記必要熱量に基づいて、加熱される前記液体の容量である沸き上げ容量を変更する
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体加熱装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−88065(P2013−88065A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−230137(P2011−230137)
【出願日】平成23年10月19日(2011.10.19)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)