説明

液体物品の情報管理方法とその装置

【課題】 混合された液体物品の情報管理方法とその装置の提供。
【解決手段】 混合された液体物品の情報管理において、貯留容器へ受入液体物品が受入られる度に、当該受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、一又は二以上繰返し受入て混合された貯留容器内の液体物品(混合液体物品)の全部又は一部を払い出す度に、当該混合液体物品を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報を、中央制御手段が前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させることを内容とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の液体物品の混合物に係る液体物品の情報管理方法とその液体物品の情報管理装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
物品製造業者、物品輸送業者、又は物品販売業者が、物品ロットに係る各種情報、例えば、当該物品の生産から消費に至までの履歴が追跡的に得られる追跡情報や遡及的に得られる遡及情報等が譲受人等の情報取得希望者に提供する行為は従来から存在するが、それらは固体物品ロットに係る物品情報であった。
【0003】
即ち、固体物品ロットに係る上記のような各種情報として、例えば製造者、製造国、製造由来農産物、製造年月日、製造期間、輸送手段特定情報、貯槽受入年月日、貯槽払出年月日、加工年月日、加工期間、記録媒体入力年月日、特定品質情報等があるが、これらの各種情報の何れかの同一性によりロット管理を行うことが固体であるがゆえに比較的容易であり、当該ロット管理を基礎としてトレーサビリティーシステム等が確立している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
液体物品については、輸送手段から貯留容器への一回又は一定期間の何れかの受入により特定される液体物品により物品管理を行う場合、通常先入先出法又は貯留容器全量払出法によって管理されることが一般的であった。
【0005】
しかし、通常、液体貯留槽等の貯留容器は複数の受入毎に特定される液体物品の混合物を貯蔵することとなるため、先入先出法では貯留容器払出による液体物品に係る各種情報として、例えば製造者、製造国、製造由来農産物、製造年月日、製造期間、輸送手段特定情報、貯留容器受入年月日、貯留容器払出年月日、加工年月日、加工期間、記録媒体入力年月日、特定品質情報等の実際に払出した液体物品情報として情報取得希望者が希望する液体物品情報を提供することが極めて困難であった。
【0006】
即ち、複数の受入毎に特定される液体物品は貯留容器内で混合してしまうため、先入先出法による液体物品情報では、混合された液体物品物性を勘案した情報提供とはならず、結果として、情報取得希望者が希望する混合液体物品情報を管理し提供することが困難であった。
【0007】
一方、全量払出法による液体物品管理においては、複数の受入毎に特定される液体物品から構成される混合液体物品の各種情報の提供が比較的容易に可能であるが、貯留容器の利用に著しい制限があるため、貯留容器への液体物品の受入と払出とを頻繁に繰り返す貯留容器の利用形態では全量払出法は適用できない。
【0008】
つまり、商業規模で液体物品を貯槽等の貯留容器で頻繁に受入及び払出を繰返す状況において、複数の受入毎に特定される液体物品が貯留容器により混合物となる場合、当該混合物は液体であるがゆえに貯槽において受入毎に特定される液体物品間に明確な境界層が存在せず、即ち複数の受入毎に特定される液体物品が相当程度混ざり合ってしまうため、先入先出法により液体物品に係る各種情報を情報取得希望者に提供しても、前述のとおり実態と乖離した液体物品情報を提供することになるので、混合される液体物品においては効果的なトレーサビリティーシステムの確立は困難であった。
【0009】
又、貯留容器全量払出法では、貯留容器の利用が著しく制限されるため、物流管理上のロスが大きく、工業的大量生産を対象とする液体物品において利用することは困難である。
【0010】
かかる状況において、受入毎に特定される液体物品が混合しても有意義な液体物品情報の提供が可能な情報管理方法やその装置の開発が望まれていた。尚、以下において「受入毎に特定される液体物品」を「液体ロット」若しくは「受入液体物品」ともいう。
【課題を解決するための手段】
【0011】
そこで、発明者らは、液体物品の物性(液体物品間の混合)を勘案し、液体物品における貯留容器払出に際し、情報取得希望者が必要とする混合された液体物品に関する情報を管理して提供する情報管理方法及び装置の提供を鋭意検討し、本発明を完成するに至った。
【0012】
請求項1の液体物品の情報管理方法の発明は、貯留容器と、
前記貯留容器に受入られる一又は二以上の受入液体物品と、
前記貯留容器内に受入られて当該貯留容器内において混合物状態で貯留される混合液体物品と、
前記混合液体物品の一部が、一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記貯留容器へ受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該混合液体物品を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報を、前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段を備えたことを特徴とする。
【0013】
請求項2の液体物品の情報管理方法の発明は、一次貯留容器と、
前記一次貯留容器に受入られる一又は二以上の一次受入液体物品と、
前記一次貯留容器内に受入られて当該一次貯留容器内において混合物状態で貯留される一次混合液体物品と、
前記一次混合液体物品の一部が、一回又は二回以上二次貯留容器に受入られる二次受入液体物品と、
前記二次貯留容器内に受入られて当該二次貯留容器内において混合物状態で貯留される二次混合液体物品と、
当該二次混合液体物品の一部が一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記一次貯留容器へ一次受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記一次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品毎の一次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から取り出して、当該一次混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させると共に、
二次貯留容器に一次混合液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品情報が二次混合液体物品情報として記憶される前記受入液体物品情報記憶手段と、
前記二次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該二次混合液体物品を構成する二次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し当該二次混合液体物品情報として前記払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項3の発明は、請求項1又は請求項2に記載の液体物品の情報管理方法において、ネットワークを介した電子商取引により液体物品を販売するシステムと中央制御手段とを接続すると共に、当該中央制御手段に接続された情報取得端末手段によって、混合液体物品情報が情報取得希望者に提供されることを特徴とする。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3の何れかに記載の液体物品の情報管理方法において、二以上の貯留容器と貯留容器との間に一又は二以上の輸送手段が介在するシステムにおいて、中央制御手段に接続された情報取得端末手段によって、一次以降の各次の貯留容器より各後次の全部又は一部の混合液体物品情が情報取得希望者に提供されることを特徴とする。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4何れかに記載の液体物品の情報提管理法において、受入液体物品は、輸送手段から貯留容器への一回又は一定期間の何れかの受入により特定される受入液体物品、又は、前記何れかの貯留容器への受入後の混合液体物品、の何れかであることを特徴とする。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5の何れかに記載の液体物品の情報管理方法において、受入液体物品や混合液体物品の液体物品情報は、原料製造者、原料製造国、原料由来農産物、製造年月日、製造期間、輸送手段特定情報、受入貯留容器番号、貯留容器受入年月日、払出貯留容器番号、貯留容器払出年月日、加工年月日、加工期間、記録媒体入力年月日、特定品質情報、混合物液体全体容量に対する液体物品容量の構成割合、の何れか一又二以上の情報及び/又は暗号情報であることを特徴する。
【0018】
請求項7の発明は、請求項4乃至請求項6の何れかに記載の液体物品の情報管理方法において、輸送手段は、船舶、車両、加工後の貯留容器までの配管、一の貯留容器から他の貯留容器への配管、の何れかであることを特徴とする。
【0019】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7の何れかの液体物品の情報管理方法において、前記払出液体物品情報出力手段から出力される混合液体物品情報は、払出される液体物品の構成要素となる一又は二以上の液体物品情報が、混合液体物品の各液体物品が均一に混合することを前提として混合物液体全体容量に対し液体物品容量の構成割合が0%から20%の何れかの構成割合に減少するまで提供されるよう中央制御手段に制御されることを特徴とする。
【0020】
請求項9の液体物品の情報管理装置の発明は、貯留容器と、
前記貯留容器に受入られる一又は二以上の受入液体物品と、
前記貯留容器内に受入られて当該貯留容器内において混合物状態で貯留される混合液体物品と、
前記混合液体物品の一部が、払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記貯留容器へ受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該混合液体物品を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報を、前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0021】
請求項10の液体物品の情報管理装置の発明は一次貯留容器と、
前記一次貯留容器に受入られる一又は二以上の一次受入液体物品と、
前記一次貯留容器内に受入られて当該一次貯留容器内において混合物状態で貯留される一次混合液体物品と、
前記一次混合液体物品の一部が、一回又は二回以上二次貯留容器に受入られる二次受入液体物品と、
前記二次貯留容器内に受入られて当該二次貯留容器内において混合物状態で貯留される二次混合液体物品と、
当該二次混合液体物品の一部が一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記一次貯留容器へ一次受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記一次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品毎の一次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から取り出して、当該一次混合液体物品情報として出力させる払出液体物品情報出力手段と、
二次貯留容器に一次混合液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品情報が二次混合液体物品情報として記憶される前記受入液体物品情報記憶手段と、
前記二次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該二次混合液体物品を構成する二次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し当該二次混合液体物品情報として前記払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0022】
請求項1乃至請求項10の各発明によれば、何れも、混合液体物品に関する各種の情報やこれらの追跡情報や遡及情報を適格に管理し、提供することができるので、液体物品に対応した効果的なトレーサビリティーシステムを構築し、提供することができる。
【0023】
請求項3の発明によれば、本液体物品情報をデータベース化するとともに、当該データベースに情報取得希望者の出力手段と電気通信回線等の提供手段を付加し、いわゆるネットワークを介した電子商取引により液体物品を販売するシステムにおいて、混合液体物品情報を情報取得希望者にリアルタイムで提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の最良の実施形態として、比較的取扱量が多い工業用の液体物品として例えばエタノールの情報管理システムを、貯留容器において液体ロットの受入、及び当該液体容器において混合された一又は二以上の液体ロット即ち混合液体物品の一部の払出が繰返し実行される場における液体物品の情報管理システムを例にして、以下図1乃至図4に基づいて説明する。
【0025】
図1は液体ロットの構成を示すフロー図、図2は液体物品情報管理装置のブロック図、図3は入力画面又は確定付与識別番号を表1として表した図、図4は出力画面を表2として表した図である。
【実施例1】
【0026】
図1の構成フロー図において、1は輸送手段としての例えば船舶1である。輸送手段としては、船舶1に限らず、車両や加工後の貯留容器までの配管や、一の貯留容器から他の貯留容器への配管等、の何れかであってよい。
尚、この実施例では貯留容器とは貯留槽をいうが、貯留槽に限らず、適当な容器、例えば、コンテナ貯留容器、ドラム缶等液体物品を一次的に貯蔵可能な手段であればよい。
【0027】
図示の例では、船舶1により国内外の原料産地から輸送されてきた一次液体物品11を原料貯槽としての一次貯留容器2−1に受入れる。
この場合、工場は通常連続的な原料液体物品の加工により連続的に製品液体物品が生産されるため、通常、この原料貯槽(一次貯留容器)2−1には、一又は二以上の受入毎に特定される液体物品即ち受入液体物品が、いわゆる在庫として存在しており、以下、この在庫を一次液体ロット12ともいう。
【0028】
一次液体ロット(液体物品即ち受入液体物品)11を原料貯槽(一次貯留容器)2−1に受入れると、在庫の一次液体ロット12と混合し、混合物である一次液体ロット(混合液体物品)13となる。
【0029】
この受入の際、原料貯槽2−1からの払出しに係る一次液体ロット13の遡及情報として一次液体ロット11(その前段階の船舶1に係る液体物品情報を含む)と一次液体ロット12とが構成要素となる混合液体物品情報の提供を可能とするため次のように手段を構成している。
【0030】
この実施例では、原料貯槽としての一次貯留容器2−1と、この一次貯留容器2−1に受入られる一又は二以上の一次受入液体物品としての一次液体ロット11と、前記貯留容器2−1内に受入られて当該貯留容器2−1内において混合物状態で貯留される一次混合液体物品13と、この一次混合液体物品13の一部が、一回又は二回以上繰返し受入られ或は払出される液体物品(エタノール)の情報管理方法、及び前記一次混合液体物品の一部が一回又は二回以上二次貯留容器に受入られる二次受入液体物品と、前記二次貯留容器内に受入られて当該二次貯留容器内において混合物状態で貯留される二次混合液体物品と、当該二次混合液体物品の一部が一回又は二回以上払出される液体物品とが、繰返される情報管理方法が前提である。
【0031】
尚、混合液体物品13の一部が一回又は二回以上繰返し受入られ或は払出される場合というのは、例えば、一又は二以上の液体物品の貯留容器への受入と、二以上の液体ロットで構成される混合液体物品の全部又は一部の貯留容器からの一回又は二回以上の払出とが繰返し行われる場合や、一又は二以上の液体ロットを一の貯留容器に受入、その後に二以上の液体ロットで構成される混合液体物品の全部又は一部をその貯留容器から一回又は二回以上払出すことが繰返し行われる場をいい、このような場合は、工業用液体物品の物品受払においては通常一般的な行為である。
【0032】
さて、上記のような情報管理システム即ち情報管理方法或は装置において、貯留容器2−1へ受入液体物品(一次液体ロット)11が受入られる度に、図2に示す、所要の受入入力手段40から、手入力或はその他の適宜な手段にて、当該受入液体物品11の物品情報が入力されて中央制御装手段(図示せず)の受入液体物品情報記憶手段50に記憶されるようシステムを構成する。
【0033】
そして、前記の混合液体物品13を払い出す度に、入力手段としての例えば図2に示す所要の払出入力手段40(この実施例では、受入及び払出入力手段が兼用されている)を介して手入力或はその他の適宜な手段にて、払出される当該混合液体物品13を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報(一次液体ロット11)が、前記の受入液体物品情報記憶手段50から、遡及情報及び/又は追跡情報として中央制御手段(図示せず)が取り出し、混合液体物品13の物品情報(混合液体物品情報)として、出力手段としての例えば図2に示す払出液体物品情報出力手段60により出力されるシステムを構成する。
【0034】
即ち、図2に示す液体物品情報管理装置は、液体ロットの貯槽への受入毎に、受入れられる液体ロットの一又は二以上の液体物品情報を記録するための入力手段40と記録媒体50とを備えており、貯留容器からの払出しに係る混合液体物品の遡及のため又は追跡のため、入力及び/又は記録された液体ロット(混合液体物品)の一又は二以上の液体物品情報が構成要素となる混合液体物品情報が中央制御装置の指令に応じて記録媒体50から出力手段60へ出力される構成とされており、この装置によって、後述するように、図3の表1及び図4の表2に記載された液体物品の情報管理方法が具体的に実現される。
【0035】
上記のシステムを、液体物品が混合される各段階即ち数次にわたる受入及び/又は払出毎に設定しておくことによって、例えば、図1において、原料貯槽2−1からの払出しに係る一次液体ロット13の追跡情報として二次液体ロット21、二次液体ロット23、三次液体ロット31及び三次液体ロット33が構成要素となる液体物品情報を提供することが可能となる。
即ち、情報取得希望者は、混合液体物品13の情報である混合液体物品情報を、情報取得端末手段としての例えば図2に示す払出液体物品情報出力手段60により取得できる。
【0036】
又、作業都合上、原料貯槽2−1の在庫量を減少させる必要がある場合、原料貯槽2−1の混合物である一次液体ロット13の一部を液体ロット14として原料貯槽2−2に移送し、既に原料貯槽2−2に存在する在庫である一次液体ロット15と混合し、新たな混合物である一次液体ロット16が生じる場合も考えられる。
【0037】
更に、原料貯槽2−1の一次液体ロット13(図示していないが混合物16も同様)を、加工手段3(例えば、蒸留、濾過、加熱、冷却、成分吸着、液体物品以外の物品添加、触媒反応等の工程手段)を経て、その後、輸送手段である配管4を介して製品貯槽5(二次貯留容器)に二次液体ロット21として受入れる場合もある。
この場合、工場は通常連続的な製品液体物品の販売のために製品在庫を保有しておく必要があり、製品貯槽5には一又は二以上の液体ロッと、いわゆる在庫として存在しており、当該在庫を二次液体ロット22とする。
【0038】
二次液体ロット21を製品貯槽5に受入れると、在庫の二次液体ロット22と混合し、新たな混合物である二次液体ロット23となる。
この場合、製品貯槽5からの払出しに係る二次液体ロット23の遡及情報として二次液体ロット21、二次液ロット22、一次液体ロット13、一次液体ロット11(その前段階の船舶1に係る液体物品情報を含む)及び一次液体ロット12が構成要素となる混合液体物品情報を提供することも可能となる。
一方、製品貯槽5からの払出しに係る二次液体ロット23の追跡情報として三次液体ロット31及び三次液体ロット33が構成要素となる混合液体物品情報を提供することも可能となる。
【0039】
上記のように数次にわたって混合される混合物液体の物品情報(混合物液体の物品情報)の提供を可能とするためのシステムは次のような構成となる。
【0040】
前次におけるシステムとしては、先ず、図2で先に説明したように、一次貯留容器へ一次受入液体物品が受入られる度に、入力手段40により当該一次受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段50と、一次混合液体物品を払い出す度に、一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品毎の一次受入液体物品情報を受入液体物品情報記憶手段から取り出して、一次混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段60に出力させるよう構成すると共に、二次貯留容器に一次混合液体物品が受入られる度に、入力手段40により一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品情報が二次混合液体物品情報として記憶される前記受入液体物品情報記憶手段50と、二次混合液体物品を払い出す度に、二次混合液体物品を構成する二次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段50から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し当該二次混合液体物品情報として前記払出液体物品情報出力手段60に出力させる中央制御手段(図示せず)と設けたシステムとする。
【0041】
尚、製品貯槽5の二次液体ロット23を、輸送手段として車両6を経て移送先貯槽7(三次貯留容器)に三次液体ロット31として受入れる場合もある。
この場合、移送先貯槽7の保有者は通常連続的な製品液体物品の販売のため、又は一定量使用のため在庫を保有しておく必要があり、移送先貯槽7には一又は二以上の液体ロット、いわゆる在庫として存在しており、当該在庫を三次液体ロット32とする。
【0042】
三次液体ロット31を製品貯槽7に受入れると、在庫の三次液体ロット32と混合し、新たな混合物である三次液体ロット33となる。
この場合、移送先貯槽7からの払出しに係る三次液体物品ロット33の遡及情報として、三次液体ロット31、三次液体ロット32、二次液体ロット23、二次液体ロット21、二次液体ロット22、一次液体ロット13、一次液体ロット11(その前段階の船舶1に係る液体物品情報を含む)及び一次液体ロット12が構成要素となる混合液体物品情報を提供することも可能となる。
【0043】
尚、上記実施例の液体物品の情報管理システムは、上記の通りであるが、図1においては代表的なケースを例示したにすぎず、更なる輸送手段を介すれば四次液体ロットや5次液体ロットも発生するが、それらは本発明の想定範囲内の一態様であり、バリエーションも無限大に存在するため、説明は省略する。
【0044】
又、上記実施例において、上記の情報取得希望者とは、混合液体物品情報を欲する者であり、液体物品の譲渡人、譲受人、その他の利害関係者の何れかを含む。
【0045】
又、上記実施例において、液体物品が輸送や加工後の輸送により別の貯留容器に輸送されることが液体物品の現実の物流では多々あり、そのような幾次にもわたる液体物品の情報(履歴)が、混合液体物品情報として幾次にも体系的に累積させた集合体としてシステムが管理することにより、情報取得希望者が所望する情報を、いわゆるトレースバックやトレースフォワード情報として迅速且つ容易に提供できる。
【0046】
又、上記実施例において、液体ロットとして、輸送手段から貯留容器への一回又は一定期間の何れかの受入により特定される液体物品とは、輸送手段が船舶や車両の場合は、その荷液体の貯留容器全体又は個別貯留容器(いわゆるハッチ)毎で区分される液体物品を貯留容器に一回又は一定期間の何れかの受入により特定される液体物品が液体ロットとなる。
【0047】
又、輸送手段が加工後の貯留容器までの配管、一又は二以上の貯留容器から他の一又は二以上の貯留容器への配管、の何れかの場合は、それらの配管を介して貯留容器に一回又は一定期間に何れかの受入により特定される液体物品が液体ロットとなる。
この場合「一回」とは、原則、貯留容器への受入を開始して終了するまでとするが、仮に途中で作業都合上受入を中止し、再度中止前と同一の輸送手段の液体物品の受入を再開してその後終了する場合は、実質的に一回であるため、「一回」とみなすこととする。
【0048】
又、上記実施例において、中央制御装置が、混合物液体全体容量に対し或る液体ロット容量の構成割合が0%から20%の間の何れかの一定値に設定された値にまで、その構成割合が減少したと判断されるまで、液体ロットの物品情報(混合液体情報)を提供する。
【0049】
これは、前記のような均一混合前提において、受入前の貯留容器に受入液体ロットと同容量の在庫がある場合、当該受入ロットの貯留容器受入後の混合物全体に対する構成割合は50%となるが、その後前記均一混合前提においては、その構成割合が、新たな受入液体ロットにより徐々に減少することになる。
例えば、前記前提で、構成割合が50%である混合物の半分の容量を貯留容器より払出すことによっては当該受入ロットの混合割合は減少しないが、その後、新たな受入液体ロットとして貯留容器のその時点の在庫と同容量の受入た場合、元の当該受入ロットの貯留容器内での構成割合は25%に減少する。
【0050】
このように、貯留容器内での液体ロットの受入と払出しを繰返し行う場合、貯留容器内での特定の液体ロットは必然的に減少することとなるから、最終的に、構成割合が0%から20%(好適には0.1%から5%)の何れかの構成割合に減少するまで、当該液体ロットに係る液体物品情報を提供させる。つまり、工業的な取り扱いがなされる液体物品の用途その他の特徴を勘案し、情報提供可能な個々の液体ロットの構成割合を10%、5%、3%、1%、0.1%のように決定することにより、有用範囲(遡及又は追跡で妥当な範囲の液体物品上方の範囲)な液体物品情報を情報取得希望者に提供することを可能としている。
【0051】
再び、図1の液体ロットの構成フローに基づいて、具体的な液体物品の情報管理方法がどうのように実現されるかを図3の表1及び図4の表2に示す。
つまり、ネットワークを介した電子商取引により液体物品を販売する場合に、混合液体物品情報を情報取得希望者へ提供するための液体物品管理方法の構成手段である入力及び出力の概要を記載した。
【0052】
表1及び表2の各太枠内は各液体ロットのネットワークを介した電子商取引より液体物品を販売するための液体物品情報管理装置の入力画面又は出力画面に相当するものである。
【0053】
表1の入力画面では、識別番号である貯槽(貯留容器)への受入毎に液体物品に係る貯槽場所No、次数、貯槽No(受入貯留容器番号)、入力年月日(識別性を担保するためにここでは入力年月日を利用するが、その他の識別力がある暗号を用いることもできる)を入力し、更にその他の液体物品情報として、原料製造者、原料製造国、原料製造由来農産物、製造年月日、製造期間、輸送手段特定情報、貯留容器受入年月日、払出貯留容器番号、貯留容器払出年月日、加工年月日、加工期間、記録媒体入力年月日、特定品質情報、混合物に対する液体ロットの構成割合の何れか1又は2以上の物品情報及び/又はそれらの物品情報の暗号を、その他液体物品情報の欄に記載し、入力は完了する。
【0054】
次に、この入力の完了を確定した場合に、受入後の混合物である液体ロットの識別番号として、貯槽場所No.次数貯槽No.(受入貯留容器番号)及びMIX(識別性を担保するためにここではMIXと表示するが、その他の識別力がある暗号を用いることもできる)が、液体物品情報管理装置の中央制御手段に内蔵されたプログラムにより付与されることになる。尚、受入後の混合液体物品である液体ロットに係るその他の液体物品情報については前記同様に入力画面よりその情報を入力することができる。
【0055】
図2の表2の出力画面では、前記付与された受入後の液体ロットの識別番号の識別番号を入力すると、トレースバック(以下、「TB」とする)及び、トレースフォワード(以下、「TF」とする)の一覧表が表示(各太枠内)され、更にTB又、はTFの何れか、一又は二以上の液体ロットを選択すると、選択した一又は二以上の液体ロットに該当する入力画面の情報が液体物品情報管理装置の中央制御手段に内蔵されたプログラムにより表示されることとなる。
【0056】
次に、液体物品情報のいくつかの物について説明する。
原料由来農産物とは、例えば液体物品が農産物を原料にして生産される場合、液体物品の安定同位体比質量分析計のような分析機器により測定し、その測定結果より液体物品の原料である農産物を特定することができ、特定された当該農産物を原料由来農産物という。
【0057】
輸送手段特定情報とは、輸送手段の種類(船舶、車両、加工後の貯留容器までの配管、一の貯留容器から他の一の貯留容器への配管の何れか)、その他輸送手段より特定される情報をいう。
【0058】
特定品質情報とは、液体ロットの品質に係る情報であり、各種分析器又は手分析により特定される液体ロットの品質に係る情報をいう。
【0059】
混合物に対する液体ロットの構成割合については、特定液体ロットの構成割合が50%である混合物の半分の容量を貯留容器より払出すことによって、当該受入ロットの混合割合は減少しないが、その後、新たな受入液体ロットとしての貯留容器のその時点の在庫と同容量を受入た場合、元の特定の受入ロットの貯留容器内での構成割合は25%に減少する。
更に、混合物の半分の容量を貯留容器より払出し、その後新たな受入液体ロットとして貯留容器のその時点の在庫と同容量を受入れた場合、元の特定の受入ロットの貯留容器内での構成割合は12.5%に減少する。
【0060】
このように、貯留容器での受払を繰り返すことにより、特定の液体ロットの構成割合は徐々に減少することになるが、このような液体ロットの構成割合の変化は液体物品情報管理装置の中央制御手段に内蔵されたプログラムにより算出され、出力画面から特定の液体ロットを選択した場合に、前記算出された構成割合が表示されあることとなる。
尚、予め液体物品情報を、例えば構成割合1%まで出力させることを前記プログラムに設定しておけば、全ての液体ロットについて各々構成割合が1%になるまで入力画面に相当する情報を表示することが可能となる。
【0061】
又、図3の表1の在庫である液体ロット12、22、32は、通常混合物(複数の受入に係る液体ロットの混合液体物品)であるため、混合物(混合液体物品)である液体ロット13、23、33と同様に識別番号(貯槽場所No.、次数、貯槽No.、年月日、MIX)が、液体物品情報管理装置の中央制御手段に内臓されたプログラムにより付与されることとなる。
【0062】
更に、図4の表2において、通常混合物である液体ロット12、22、32を選択した場合は、当該各液体ロット(即ち、液体ロット12、22、32)の液体物品情報のみだけでなく、その混合物を構成する液体ロットの液体物品情報も、TB又はTFとして、液体物品情報管理装置の中央制御装置に内蔵されたプログラムにより表示されることとなる。
【0063】
尚、情報取得希望者は、前記出力画面にアクセスすることにより、希望する網羅性の或る情報をリアルタイムで取得することが可能となる。
【0064】
図2に示す液体物品情報管理装置は、液体ロットの貯槽への受入毎に、受入れられる液体ロットの一又は二以上の液体物品情報を記録するための入力手段40と記録媒体50とを備えており、貯留容器からの払出しに係る混合液体物品の遡及のため又は追跡のため、入力及び/又は記録された液体ロット(混合液体物品)の一又は二以上の液体物品情報が構成要素となる混合液体物品情報が中央制御装置の指令に応じて記録媒体50から出力手段60へ出力される。
【0065】
以上のような、入力手段40、記録手段50、出力手段60から構成される液体物品情報管理装置により、図3の表1及び図4の表2に記載された液体物品の情報管理方法が具体的に実現される。
【産業上の利用可能性】
【0066】
本発明の液体物品の情報管理方法及び液体物品情報管理装置により、従来液体物品での液体ロットの混合物に係る混合液体物品情報の提供が困難であった状況が大きく改善され、液体物品の譲渡人、譲受人及びその他の利害関係者が欲する当該情報を提供することが可能となったため、混合液体を取り扱う分野において広く適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0067】
【図1】図1は液体ロットの構成フロー図である。
【図2】図2は液体物品情報管理装置の概念図である。
【図3】図3は入力画面又は確定付与識別番号を表1として表した図である。
【図4】図4は出力画面を表2として表した図である。
【符号の説明】
【0068】
1 船舶
2−1 原料貯槽(一次貯留容器)
2−2 原料貯槽(一次貯留容器)
3 加工手段
4 配管(輸送手段)
5 製品貯槽(二次貯留容器)
6 車両(輸送手段)
7 移送先貯槽(三次貯留容器)
11 一次液体ロット(受入)
12 一次液体ロット(在庫)
13 一次液体ロット(混合物)
21 二次液体ロット(受入)
22 二次液体ロット(在庫)
23 二次液体ロット(混合物)
40 入力手段
50 記録媒体
60 出力手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貯留容器と、
前記貯留容器に受入られる一又は二以上の受入液体物品と、
前記貯留容器内に受入られて当該貯留容器内において混合物状態で貯留される混合液体物品と、
前記混合液体物品の一部が、一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記貯留容器へ受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該混合液体物品を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報を、前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段を備えたことを特徴とする液体物品の情報管理方法。
【請求項2】
一次貯留容器と、
前記一次貯留容器に受入られる一又は二以上の一次受入液体物品と、
前記一次貯留容器内に受入られて当該一次貯留容器内において混合物状態で貯留される一次混合液体物品と、
前記一次混合液体物品の一部が一回又は二回以上二次貯留容器に受入られる二次受入液体物品と、
前記二次貯留容器内に受入られて当該二次貯留容器内において混合物状態で貯留される二次混合液体物品と、
当該二次混合液体物品の一部が一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記一次貯留容器へ一次受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記一次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品毎の一次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から取り出して、当該一次混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させると共に、
二次貯留容器に一次混合液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品情報が二次混合液体物品情報として記憶される前記受入液体物品情報記憶手段と、
前記二次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該二次混合液体物品を構成する二次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し当該二次混合液体物品情報として前記払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする液体物品の情報管理方法。
【請求項3】
ネットワークを介した電子商取引により液体物品を販売するシステムと中央制御手段とを接続すると共に、当該中央制御手段に接続された情報取得端末手段によって、混合液体物品情報が情報取得希望者に提供されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体物品の情報管理方法。
【請求項4】
二以上の貯留容器と貯留容器との間に一又は二以上の輸送手段が介在するシステムにおいて、中央制御手段に接続された情報取得端末手段によって、一次以降の各次の貯留容器より各後次の全部又は一部の混合液体物品情が情報取得希望者に提供されることを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の液体物品の情報管理方法。
【請求項5】
受入液体物品は、輸送手段から貯留容器への一回又は一定期間の何れかの受入により特定される受入液体物品、又は、前記何れかの貯留容器への受入後の混合液体物品、の何れかであることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れかに記載の液体物品の情報提管理法。
【請求項6】
受入液体物品や混合液体物品の液体物品情報は、原料製造者、原料製造国、原料由来農産物、製造年月日、製造期間、輸送手段特定情報、受入貯留容器番号、貯留容器受入年月日、払出貯留容器番号、貯留容器払出年月日、加工年月日、加工期間、記録媒体入力年月日、特定品質情報、混合物液体全体容量に対する液体物品容量の構成割合、の何れか一又二以上の情報及び/又は暗号情報であることを特徴する請求項1乃至請求項5の何れかに記載の液体物品の情報管理方法。
【請求項7】
輸送手段は、船舶、車両、加工後の貯留容器までの配管、一の貯留容器から他の貯留容器への配管、の何れかであることを特徴とする請求項4乃至請求項6の何れかに記載の液体物品の情報管理方法。
【請求項8】
前記払出液体物品情報出力手段から出力される混合液体物品情報は、払出される液体物品の構成要素となる一又は二以上の液体物品情報が、混合液体物品の各液体物品が均一に混合することを前提として混合物液体全体容量に対し液体物品容量の構成割合が0%から20%の何れかの構成割合に減少するまで提供されるよう中央制御手段に制御されることを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかの液体物品の情報管理方法。
【請求項9】
貯留容器と、
前記貯留容器に受入られる一又は二以上の受入液体物品と、
前記貯留容器内に受入られて当該貯留容器内において混合物状態で貯留される混合液体物品と、
前記混合液体物品の一部が、払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記貯留容器へ受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該混合液体物品を構成する受入液体物品毎の受入液体物品情報を、前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し混合液体物品情報として払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする液体物品の情報管理装置。
【請求項10】
一次貯留容器と、
前記一次貯留容器に受入られる一又は二以上の一次受入液体物品と、
前記一次貯留容器内に受入られて当該一次貯留容器内において混合物状態で貯留される一次混合液体物品と、
前記一次混合液体物品の一部が、一回又は二回以上二次貯留容器に受入られる二次受入液体物品と、
前記二次貯留容器内に受入られて当該二次貯留容器内において混合物状態で貯留される二次混合液体物品と、
当該二次混合液体物品の一部が一回又は二回以上払出される液体物品とが、
繰返される情報管理方法において、
前記一次貯留容器へ一次受入液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次受入液体物品情報が記憶される受入液体物品情報記憶手段と、
前記一次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品毎の一次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から取り出して、当該一次混合液体物品情報として出力させる払出液体物品情報出力手段と、
二次貯留容器に一次混合液体物品が受入られる度に、所要の受入入力手段から入力される当該一次混合液体物品を構成する一次受入液体物品情報が二次混合液体物品情報として記憶される前記受入液体物品情報記憶手段と、
前記二次混合液体物品を払い出す度に、所要の払出入力手段から入力される当該二次混合液体物品を構成する二次受入液体物品情報を前記受入液体物品情報記憶手段から遡及情報及び/又は追跡情報として取り出し当該二次混合液体物品情報として前記払出液体物品情報出力手段に出力させる中央制御手段とを備えたことを特徴とする液体物品の情報管理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−220098(P2007−220098A)
【公開日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−11836(P2007−11836)
【出願日】平成19年1月22日(2007.1.22)
【出願人】(506148822)日本アルコール産業株式会社 (6)