説明

液晶表示装置

【課題】液晶表示装置において、バックライトユニットの光源の数を低減すると同時に、光源を配置する基板の材料コストを低減する。
【解決手段】液晶表示装置1において、液晶パネル2と、液晶パネル2の裏面に配置され、複数の光源が実装された光源基板42と筐体49を有するバックライトユニット4を有し、前記複数の光源は一の方向に沿って並べられるとともに、少なくとも一つの前記光源が、少なくとも一つの他の前記光源に対し、前記一の方向に直交する方向にオフセットして配置され、オフセットして配置された前記光源のオフセットした方向と反対側に、光源基板42を筐体49にとりつける取付具50が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1は、直下型バックライトユニットを有する液晶表示装置を開示している。かかる液晶表示装置では、複数のLED(Light Emitting Diord)が、バックライトユニットの光源として利用されている。LEDはバックライトユニットの全域に格子状に配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−286627号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の液晶表示装置ではLEDがバックライトユニットの全域に配置されるため、かかる多数のLEDを配置する基板の大きさを、バックライトユニットの全域をカバーするものとしなければならない。そのため、多数のLEDを用意するコストだけでなく、LEDを配置する基板の材料コストも高くなる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、液晶表示装置において、バックライトユニットの光源の数を低減すると同時に、光源を配置する基板の材料コストを低減することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本出願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
(1)液晶パネルと、前記液晶パネルの裏面に配置され、複数の光源が実装された光源基板と筐体を有するバックライトユニットを有し、前記複数の光源は一の方向に沿って並べられるとともに、少なくとも一つの前記光源が、少なくとも一つの他の前記光源に対し、前記一の方向に直交する方向にオフセットして配置され、オフセットして配置された前記光源のオフセットした方向と反対側に、前記光源基板を前記筐体にとりつける取付具が配置される液晶表示装置。
(2)(1)において、前記光源と、前記取付具は、前記一の方向において重なり合う位置に配置される液晶表示装置。
(3)(1)又は(2)において、前記光源は、光源素子及び前記光源素子の前面に配置されるレンズを有し、前記レンズの形状は、前記一の方向に直交する方向に関し、前記光源素子の光軸方向に対し非対称である液晶表示装置。
(4)(1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記光源は、前記一の方向と直交する方向に互い違いに配置されるように、前記一の方向に二列で並べられる液晶表示装置。
(5)(1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記光源は、前記一の方向と直交する方向に波状に配置されるように、前記一の方向に三列で並べられる液晶表示装置。
(6)(1)乃至(3)のいずれかにおいて、前記光源は、前記一の方向と直交する方向に不規則にオフセットして配置されるように、前記一の方向に並べられる液晶表示装置。
(7)液晶パネルと、前記液晶パネルの裏面に配置され、複数の光源が実装された光源基板と筐体を有するバックライトユニットを有し、前記複数の光源は一の方向に沿って並べられるとともに、前記光源基板の平面視外側において、前記光源基板と取付板を互いに固定する取付具が配置される、液晶表示装置。
【発明の効果】
【0007】
以上の本出願において開示される発明によれば、液晶表示装置において、バックライトユニットの光源の数を低減すると同時に、光源を配置する基板の材料コストを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の構成を示す図である。
【図2】第1の実施形態に係る液晶表示装置が備える液晶パネル及びバックライトユニットの概略断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る液晶表示装置が有するバックライトユニットの正面図である。
【図4】第1の実施形態に係る液晶表示装置のバックライトユニットに設けられた光源基板の正面図である。
【図5】第1の実施形態に係る液晶表示装置のLEDモジュールの斜視図である。
【図6】図4に示すVI−VI線でのLEDモジュールの断面図である。
【図7】図4に示すVII−VII線でのLEDモジュールの断面図である。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置のバックライトユニットの正面図である。
【図9】本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置のバックライトユニットの正面図である。
【図10】本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置のバックライトユニットの正面図である。
【図11】図10に示すVIII−VIII線での断面図である。
【図12】本発明の第4の実施形態に係る液晶表示装置の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の第1の実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置1の構成を表す図である。図2は同実施形態に係る液晶表示装置1が備える液晶パネル2及びバックライトユニット4の概略断面図である。図3は同実施形態に係る液晶表示装置1が有するバックライトユニット4の正面図であり、図4は第1の同実施形態に係る液晶表示装置1のバックライトユニット4に設けられた光源基板42の正面図である。
【0010】
図1及び図2に示すように、液晶表示装置1は、制御装置10と、液晶パネル2と、液晶パネル駆動回路3とを含んでいる。液晶パネル駆動回路3は走査線駆動回路31と映像線駆動回路32とを含んでいる。また、液晶表示装置1は、バックライトユニット4と、バックライト駆動回路5とを有している。
【0011】
液晶パネル2は矩形であり、当該液晶パネル2の左右方向の幅(図3に示すX1−X2方向)は、上下方向(図3に示すY1−Y2方向)の幅よりも大きい。
【0012】
液晶パネル2は一対の透明基板を有している(図2参照)。透明基板の一方の基板であるTFT基板21aには複数の映像信号線Xと複数の走査信号線Yとが形成されている。映像信号線Xと走査信号線Yは互いに直交しており、格子状に形成されている。隣接する2つの映像信号線Xと隣接する2つの走査信号線Yとによって囲まれた領域が1つの画素となっている。また、各画素には薄膜トランジスタ(TFT、Thin Film Transistor(不図示))が設けられている。TFTは走査信号線Yから入力される走査信号によってオン状態となり、各画素の電極に映像信号線Xを介して印加された電圧(各画素の階調値を表す信号)を加える。
【0013】
透明基板の他方の基板であるカラーフィルタ基板21bにはカラーフィルタが形成されている。そして、TFT基板21aとカラーフィルタ基板21bの間に液晶(不図示)が封入されている。液晶パネル2の表示面と表示面とは反対側の面である裏面には偏光フィルタ(不図示)が貼り付けられている。
【0014】
なお、透明基板は本実施形態ではガラスであるが、樹脂など他の材質を用いてもよい。
【0015】
制御装置10には、不図示のチューナやアンテナで受信した映像データや、映像再生装置など別の装置が生成した映像データが入力される。制御装置10は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)やRAM(Randam Access Memoly)などのメモリとを備えている。制御装置10は入力された映像データに対して色調整などの各種画像処理を行い、各画素の階調値を示す映像信号を生成する。制御装置10は生成した映像信号を映像線駆動回路32に出力する。また、制御装置10は入力された映像データに基づいて、映像線駆動回路32、走査線駆動回路31、バックライト駆動回路5が同期を取るためのタイミング信号を生成し、各駆動回路に向けて出力する。
【0016】
また、後述するようにバックライトユニット4には複数のLED素子41が設けられている(図4参照)。制御装置10は入力される映像データに基づいてLED素子41の輝度を制御するための信号を生成し、バックライト駆動回路5に向けて出力する。バックライト駆動回路5は、当該生成された信号に応じてLED素子41に流れる電流の量を制御し、各LED素子41の輝度を調節する。
【0017】
走査線駆動回路31はTFT基板21aに形成された走査信号線Yに接続されている。走査線駆動回路31は制御装置10から入力されるタイミング信号に応じて走査信号線Yを順番に選択し、選択した走査信号線Yに電圧を印加する。走査信号線Yに電圧が印加されると、当該走査信号線Yに接続されたTFTがオン状態となる。
【0018】
映像線駆動回路32はTFT基板21aに形成された映像信号線Xに接続されている。映像線駆動回路32は走査線駆動回路31による走査信号線Yの選択に合わせて、当該選択された走査信号線Yに設けられるTFTのそれぞれに、各画素の階調値を表す映像信号に応じた電圧を印加する。
【0019】
バックライトユニット4は液晶パネル2の裏面側に配置されている。バックライトユニット4も矩形であり、その大きさは液晶パネル2に相応している。液晶パネル2と同様に、バックライトユニット4の左右方向の幅は、その上下方向の幅よりも大きくなっている。
【0020】
図2又は図4に示すように、バックライトユニット4は複数のLED素子41を有しており、液晶パネル2の裏面にその光を当てる。各LED素子41はLEDチップや、LEDチップの光を反射するリフレクター、LEDチップを封入するとともに光透過性を有する封入樹脂などを含んでいる。また、本実施形態では、各LED素子41の前面にはレンズ45が配置されている。以降、LED素子41とその前面に配置されるレンズ45を併せて、LEDモジュール46と呼ぶこととする。本実施形態の光源は、LEDモジュール46である。また、LED素子41は、光源素子である。
【0021】
図3又は図4に示すように、バックライトユニット4は複数のLEDモジュール46が実装された細長い基板である光源基板42を有している。複数のLEDモジュール46は一の方向に沿って、ここでは、光源基板42の長手方向(X1−X2方向)に沿って一直線にならないよう並べられる。換言すれば、複数のLEDモジュール46のうち少なくとも一つのLEDモジュール46は、少なくとも一つの他のLEDモジュール46に対し、光源基板42の長手方向に直交する方向(Y1−Y2方向、以下において光源基板42の幅方向とする)にオフセットして配置されている。ここで説明する例では、複数のLEDモジュール46は光源基板42の幅方向に互い違いに配置されるように、光源基板42の長手方向に二列に並んでいる。光源基板42の材質は絶縁性の材料であれば特に制限はなく、ガラスエポキシや紙フェノール、紙エポキシなどの絶縁性の材料や、絶縁性の被覆が施された金属によって形成されてよい。バックライトユニット4は直下型バックライトユニットであり、光源基板42は液晶パネル2の裏面と向き合うように配置されている。
【0022】
図3に示すように、光源基板42は、その長手方向が液晶パネル2の縁に沿った方向となるように、配置されている。ここで説明する例では、光源基板42は左右方向に細長く、光源基板42の長手方向は液晶パネル2の上下の縁に沿った方向である。また、光源基板42はバックライトユニット4の上下方向の概ね中央部に配置されている。その結果、液晶パネル2は、その上下方向の中央部に光源基板42と正対する領域を有し、その上部及び下部に、光源基板42と正対しない領域を有することとなる。したがって、光源基板42は、その長手方向の長さはおおむね液晶パネル2の対応する方向の長さに等しい長さとなっているのに対し、その幅方向の長さは液晶パネル2の対応する長さより短い。
【0023】
図2に示すように、バックライトユニット4は当該バックライトユニット4の背面を構成する筐体49を有している。この例の筐体49はその上下方向の中央が後方に向けて膨らむように湾曲している。光源基板42は筐体49によって支持されている。具体的には、光源基板42は取付板48に取り付けられ、取付板48が筐体49の内側に固定されている。
【0024】
光源基板42と取付板48との固定は、図3に示される取付具50を用いてなされる。本実施形態では、取付具50は、ネジである。そして、同図に示すように、取付具50は、オフセットしたLEDモジュール46のオフセットした方向と反対側に配置される。具体的には、図3に示されるLEDモジュール46のうち、図中最も右側に位置するLEDモジュール46は、光源基板42あるいは隣接するLEDモジュール46に対し、図中上方向にオフセットしている。そして、同LEDモジュール46のオフセットした方向と反対側、すなわち、図中下側に取付具50が配置されている。また、光源基板42の長手方向におけるLEDモジュール46と取付具50の位置関係についていえば、LEDモジュール46と取付具50は、光源基板42の長手方向において重なり合う位置に配置されている。このようにLEDモジュール46と取付具50を配置すると、LEDモジュール46を一直線状に配置し、その光源基板42の幅方向両側に取付具50を設ける場合に比して、LEDモジュール46と取付具50が光源基板42の幅方向に占める長さが短いものとなるため、光源基板42の幅方向の長さを短縮でき、光源基板42の材料コストが低減される。図4に示す光源基板42には、図3に示す取付具50に対応する位置に、取付具50を取り付けるための取付部51が示されている。本実施形態では、取付部51は、ネジである取付具50のネジ部が貫通する穴である。
【0025】
バックライトユニット4はさらに反射シート43を有している。反射シート43は、その平面視では、液晶パネル2に相応した大きさの矩形である。また、この例の反射シート43は、その上下方向の中央が後方に向かって膨らむように、湾曲又は折れ曲げられている。反射シート43も筐体49に収容されている。
【0026】
LEDモジュール46は反射シート43の前面(反射面)側に位置している。そのため、LEDモジュール46から液晶パネル2に照射される光は、LEDモジュール46から直接液晶パネル2に照射される光だけでなく、反射シート43の前面で反射された光を含む。
【0027】
図2に示すように、反射シート43は、LEDモジュール46が配置された光源基板42の上側及び下側に斜面43aを有している。斜面43aは光源基板42から上方又は下方に広がるとともに前方に傾斜している。
【0028】
光源基板42は反射シート43の裏面に位置している。反射シート43はLEDモジュール46の位置を避けるように形成されている。本実施形態では、反射シート43には複数の孔が形成されている。反射シート43は光源基板42の表面に重ねられ、各LEDモジュール46は反射シート43に形成された孔の内側に位置している。
【0029】
また、図2に示すように、バックライトユニット4は複数の光学シート47を有している。光学シート47はLEDモジュール46と液晶パネル2との間に位置している。光学シート47はLEDモジュール46の光を拡散させる拡散シートや、プリズムシートなどである。
【0030】
前述したように、LEDモジュール46はLED素子41とレンズ45からなる。図5は液晶表示装置1のLEDモジュール46の斜視図であり、図6は図4に示すVI−VI線でのLEDモジュール46の断面図であり、図7は図4に示すVII−VII線でのLEDモジュール46の断面図である。
【0031】
レンズ45はLED素子41上に配置されており、LED素子41の光はレンズ45に入射する。LED素子41の光はレンズ45を透過し、液晶パネル2の裏面に向けて放出される。この例では、LED素子41のそれぞれにレンズ45が配置されている。レンズ45は、平面視でLED素子41よりも大きく、LED素子41を覆うように配置されている。
【0032】
LED素子41の光の発散角度(射出角度の範囲、図6においてθ1)は、レンズ45によって広げられる。発散角度は、各LED素子41の光の広がりを表す角度である。発散角度は、LED素子41の光軸(図6及び図7において直線L1、LED素子41の中心を通り光源基板42に垂直な直線)に対する角度である。
【0033】
図3に示すように、液晶パネル2をLEDモジュール46毎に対応した複数の部分領域Eに区画するものとすると、それぞれの部分領域Eは、各LEDモジュール46がその光を向けるべき領域を示すことになる。なお、この各LEDモジュール46と各部分領域Eとの対応関係は厳密なものでなくともよく、1つの部分領域Eに1つのLEDモジュール46が対応付けられてもよいし、複数のLEDモジュール46が対応付けられてもよい。実際には、各LEDモジュール46から照射される光が、各部分領域Eの境界付近の領域で重なり合い、結果として液晶パネル2の全面が均一な強度で光照射を受けるように設計されることが好ましい。
【0034】
部分領域Eは光源基板42の幅方向に広がった領域である。本実施形態では、図3に示すように、図中上下方向に細長い矩形の領域である。上述したように複数のLEDモジュール46は光源基板42の長手方向に並べられているため、複数の部分領域Eも、LEDモジュール46の配置に合わせて、光源基板42の長さ方向に並んでいる。なお、部分領域Eの形状は図3に示す形状に限られない。例えば、光源基板42から離れるにしたがって部分領域Eの幅は徐々に大きくなってもよい。また、部分領域Eは隣接する部分領域Eと重なる部分を有するように規定されてもよい。
【0035】
レンズ45は、LED素子41の光を、当該LED素子41を含むLEDモジュール46に割り当てられた部分領域Eに向けて重点的に広げる。すなわち、レンズ45は、図6及び図7に示すように、LED素子41の光の発散角度を、その光軸L1を中心とする全半径方向に均等に広げるのではなく、部分領域Eに向いた方向に偏って広げる。ここで説明する例では、部分領域Eは上下方向に細長い領域である。そのため、レンズ45は光の発散角度を上下方向に重点的に広げ、光源基板42に対して上側と下側とに向けて光を屈折する。その結果、上下方向での光の発散角度(図6においてθ2及びθ3)は、他の方向に広げられる発散角度(例えば、左右方向での発散角度(図7においてθ4))よりも大きくなっている。
【0036】
レンズ45から上方又は下方に向けて射出された光の一部は、反射シート43の斜面43aで反射し、正対するLEDモジュール46が存在しない液晶パネル2上の領域(例えば部分領域Eの端部)に照射される。
【0037】
図5に示すように、レンズ45の光射出面は凸状に形成された湾曲面であり、レンズ45の頂部から上方又は下方に広がるとともに徐々に光源基板42に近づく急斜面45aと緩斜面45bを含んでいる。すなわち、レンズ45は、図6に示すように、光源基板42の幅方向に関し、LED素子41の光軸L1に対し非対称となっている。これにより、急斜面45aにより広げられる光線の発散角度θ3より、緩斜面45bにより広げられる光線の発散角度θ2のほうが大きい。これは、図6に示すLEDモジュール46が、図4に示すように、光源基板42の下側(すなわち、Y2側)にオフセットして配置されているため、図3に示す部分領域Eの全域に均等に光線を照射するには、光源基板42の上側(すなわち、Y1側)により光線を広げる必要があるためである。当然、図6に示すLEDモジュール46に隣接するLEDモジュール46は、図4に示すように、光源基板42の上側(すなわち、Y1側)にオフセットして配置されることになるから、同LEDモジュール46におけるレンズ45の形状は図6で示したものとは逆になり、光源基板42の下側(すなわち、Y2側)により光線を広げる形状となる。なお、レンズ45の光射出面は、左右方向に平行な直線の平行移動によって形成できる面である。また、レンズ45の光射出面を非対称とすることは必須の構成ではなく、光軸L1に対し対称な形状のものを用いても実用上十分に均等な光線を液晶パネル2に照射できる場合には、光軸L1に対し対称な形状としてもよい。
【0038】
また、図7に示すように、レンズ45は互いに反対方向に向いた一対の側面45cを有している(図7参照)。側面45cは光射出面の左右の縁から光源基板42に向かって下がっている。この例では、側面45cは光源基板42に対して垂直に形成された平らな面であり、LED素子41の光軸L1と概ね平行となっている。そのため、光源基板42の長さ方向への発散角度の拡大が抑えられている。また、レンズ45は、平面視においては、上下方向に細長い略矩形を呈している。なお、レンズ45の形状はこれに限られない。例えば、レンズ45は、上下方向に細長い楕円形に形成されてもよい。
【0039】
なお、本発明は以上説明した第1の実施形態に限られず、種々の変更が可能である。
【0040】
続いて、本発明の第2の実施形態を説明する。図8は、本発明の第2の実施形態に係る液晶表示装置1のバックライトユニット4の正面図である。本実施形態に係る液晶表示装置1は、第1の実施形態に係る液晶表示装置1とは、光源基板142上におけるLEDモジュール46及び取付具50の配置が異なっている他は同様であるから、共通する部分については同符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図1及び図2は、本実施形態における液晶表示装置1をも示すものとして、これを援用する。
【0041】
図8に示すように、本実施形態では、LEDモジュール46は、光源基板142の幅方向に対し、図中上方向(Y1方向)にオフセットしたもの、光源基板142の幅方向ほぼ中央に配置されたもの、図中下方向(Y2方向)にオフセットしたもの、再び光源基板142の幅方向ほぼ中央に配置されたものが、この順に、光源基板142の長手方向に並べられている。すなわち、LEDモジュール46は、光源基板142の幅方向に波状に配置されるように、光源基板142の長手方向に三列で並べられる。そして、取付具50は、光源基板142の幅方向のいずれかの方向にオフセットしたLEDモジュール46のオフセット方向と反対側に配置される。
【0042】
このようにすると、部分領域Eの光源基板142から遠い部分、図中では部分領域Eの上下の端近辺の部分において、輝度のムラが目立ちにくい。すなわち、先ほど説明した第1の実施形態に係る液晶表示装置1では、図3に示されるように、LEDモジュール46が光源基板42の幅方向に互い違いにオフセットするように配置されている。このとき、LEDモジュール46が用いるレンズ45の形状などにより、各部分領域Eの全域に均等に光線が照射されていれば問題はないが、レンズ45として、光射出面が光軸L1に対し対称な形状のものを用いた場合や、は設計上の制約などにより、各部分領域Eの全域に均等に光線が照射できない場合には、部分領域Eの上下の端近辺の部分に明るい部分と暗い部分が交互に現れることになり、隣り合う部分領域E同士の輝度の差が大きくなるため、視覚上ムラとして認識される場合がある。このような場合に、本実施形態のように、光源基板142の幅方向にオフセットしたLEDモジュール46同士の間に、光源基板142の中央に配置されたLEDモジュール46を配置することで、隣り合う部分領域E同士の輝度の差を緩和でき、視覚的にムラが認識しづらくなる。
【0043】
続いて、本発明の第3の実施形態を説明する。図9は、本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置1のバックライトユニット4の正面図である。本実施形態に係る液晶表示装置1もまた、第1の実施形態に係る液晶表示装置1とは、光源基板242上におけるLEDモジュール46及び取付具50の配置が異なっている他は同様であるから、共通する部分については同符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図1及び図2は、本実施形態における液晶表示装置1をも示すものとして、これを援用する。
【0044】
図9に示すように、本実施形態では、LEDモジュール46は、光源基板242の幅方向に対し、図中上方向(Y1方向)にオフセットしたものと図中下方向(Y2方向)にオフセットしたものとが、光源基板242の長手方向に不規則に並べられている。すなわち、LEDモジュール46は、光源基板242の幅方向に不規則にオフセットして配置されるように、光源基板242の長手方向に並べられる。また、本実施形態においても、取付具50は、光源基板242の幅方向のいずれかの方向にオフセットしたLEDモジュール46のオフセット方向と反対側に配置される。
【0045】
このようにしても、部分領域Eの光源基板242から遠い部分、図中では部分領域Eの上下の端近辺の部分において、輝度のムラが目立ちにくい。これは、人間の目が規則的な輝度の差はムラとして認識しやすいのに対し、不規則な輝度の差はムラとして認識しにくいことによる。したがって、本実施形態もまた、レンズ45として、光射出面が光軸L1に対し対称な形状のものを用いた場合や、設計上の制約などにより、各部分領域Eの全域に均等に光線が照射できない場合に有効である。
【0046】
続いて、本発明の第4の実施形態を説明する。図10は、本発明の第3の実施形態に係る液晶表示装置1のバックライトユニット4の正面図である。本実施形態は、第1の実施形態に係る液晶表示装置1に比べ、LEDモジュール46が直線状に並べられている点、及び、光源基板342の平面視外側において、光源基板342と取付板48を互いに固定する取付具350が配置されるものである点が異なっている。その他の構成や部品は第1の実施形態に係る液晶表示装置1と同様であるから、共通する部分については同符号を付し、その詳細な説明を省略する。また、図1は、本実施形態における液晶表示装置1をも示すものとして、これを援用する。
【0047】
図10に示すように、本実施形態では、LEDモジュール46は光源基板342上に直線状に配置されている。そして、光源基板342にはネジ穴等の取付部51(第1の実施形態における図4参照)は設けられておらず、光源基板342の幅方向の長さはLEDモジュール46より若干長く、LEDモジュール46の同方向両側に必要最小限の長さだけ光源基板342の端部が突出している。そして、取付具350は、かかる光源基板342の突出した端部を利用して光源基板342を取付板48に取り付けるものである。
【0048】
図11は、図10に示すVIII−VIII線での断面図である。同図に示すように、本実施形態の例では、取付具350は、金具350aとネジ350bからなっており、金具350aは段差のある形状であって、ネジ350bにより取付板48に取り付けられることにより、光源基板342を押さえつけ、取付板48に固定するようになっている。このような構成にすれば、光源基板342はLEDモジュール46を配置する領域と、その領域の幅方向両側にわずかな領域を設けるのみで光源基板342と取付板48を互いに固定できるので、光源基板342を小さくすることができ、その材料コストが低減される。
【0049】
図12は、本実施形態の液晶表示装置1の変形例を示す図である。同図は、図11に対応しており、図11と同様に、図10のVIII−VIII線での断面図を示している。本変形例では、光源基板342に穴342aが設けられており、金具350aに設けられた突起350cと互いにはまりあうことにより、光源基板342が位置決めされた状態で確実に固定される。なお、穴342aの形状は特に限定されず、丸穴であっても角形であってもよいし、溝状であってもかまわない。また、穴342aは貫通穴であっても、いわゆる止り穴であってもよい。同様に、突起350cの形状も特に限定はなく、円柱状、角柱状であってもよく、板状であってもかまわない。さらに、突起350cの先端に行くに従いその外形が小さくなるようなテーパ形状とし、自動調芯作用を有するようにしてもよい。
【0050】
なお、以上説明した各実施形態は、本発明の説明のために示した具体例であって、これらの各実施形態に本発明を限定するものではない。
【0051】
例えば、以上の各実施形態において、LEDモジュール46はレンズ45を有するものとしたが、LED素子41からの発光が十分に拡散している場合には必ずしもレンズ45は必要ではない。また、以上の各実施形態においては、液晶表示装置1は光源基板を1つのみ有する構成として示したが、光源基板を2つ以上有し、その長手方向に並列に配置される構成としてもよい。さらに、以上の各実施形態において示したLEDモジュール46や取付具50、350の数や配置は、各実施形態において示したものに限定されず、必要に応じ適宜最適な数及び配置を決定するべきものである。
【符号の説明】
【0052】
1 液晶表示装置、2 液晶パネル、3 液晶パネル駆動回路、4 バックライトユニット、5 バックライト駆動回路、10 制御装置、21a TFT基板、21b カラーフィルタ基板、31 走査線駆動回路、32 映像線駆動回路、41 LED素子、42 光源基板、43 反射シート、43a 斜面、45 レンズ、45a 急斜面、45b 緩斜面、45c 側面、46 LEDモジュール、47 光学シート、48 取付板、49 筐体、50 取付具、51 取付部、142 光源基板、242 光源基板、342 光源基板、342a 穴、350 取付具、350a 金具、350b ネジ、350c 突起。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液晶パネルと、
前記液晶パネルの裏面に配置され、複数の光源が実装された光源基板と筐体を有するバックライトユニットを有し、
前記複数の光源は一の方向に沿って並べられるとともに、少なくとも一つの前記光源が、少なくとも一つの他の前記光源に対し、前記一の方向に直交する方向にオフセットして配置され、
オフセットして配置された前記光源のオフセットした方向と反対側に、前記光源基板を前記筐体にとりつける取付具が配置される、
液晶表示装置。
【請求項2】
前記光源と、前記取付具は、前記一の方向において重なり合う位置に配置される請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項3】
前記光源は、光源素子及び前記光源素子の前面に配置されるレンズを有し、
前記レンズの形状は、前記一の方向に直交する方向に関し、前記光源素子の光軸方向に対し非対称である請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項4】
前記光源は、前記一の方向と直交する方向に互い違いに配置されるように、前記一の方向に二列で並べられる請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項5】
前記光源は、前記一の方向と直交する方向に波状に配置されるように、前記一の方向に三列で並べられる請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項6】
前記光源は、前記一の方向と直交する方向に不規則にオフセットして配置されるように、前記一の方向に並べられる請求項1記載の液晶表示装置。
【請求項7】
液晶パネルと、
前記液晶パネルの裏面に配置され、複数の光源が実装された光源基板と筐体を有するバックライトユニットを有し、
前記複数の光源は一の方向に沿って並べられるとともに、前記光源基板の平面視外側において、前記光源基板と取付板を互いに固定する取付具が配置される、
液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−118382(P2012−118382A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269279(P2010−269279)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(506087819)パナソニック液晶ディスプレイ株式会社 (443)
【Fターム(参考)】