説明

液晶表示装置

【課題】本発明は、内側にスペースを確保できるようにフレキシブル配線基板を屈曲させることを目的とする。
【解決手段】第2フレキシブル配線基板32の搭載部42は、発光部品24が搭載された面を液晶表示パネル10の裏面18に向けて、液晶表示パネル10の裏面18側に配置される。第1フレキシブル配線基板30は、接続端子34が形成された部分が液晶表示パネル10の表示面16側の端部に接合され、液晶表示パネル10の端部から引き出されて屈曲し、搭載部42の発光部品24が搭載された面とは反対側の面にスペースをあけて重ねられ、外部端子36は裏面18側に配置される。延出部44は、搭載部42から引き出され、搭載部42の方向に戻るように屈曲し、第1フレキシブル配線基板30の外表面46上で第1フレキシブル配線基板30と重なる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液晶表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
バックライトを備える液晶表示装置は、液晶表示パネル及び発光部品を有しており、これらとの電気的接続にフレキシブル配線基板を使用することが知られている。また、液晶表示パネルとの電気的接続用のフレキシブル配線基板と、発光部品との電気的接続用のフレキシブル配線基板とを共通化することも知られている。詳しくは、発光部品が搭載されたフレキシブル配線基板が液晶表示パネルに接合されるようになっている(特許文献1)。
【0003】
液晶表示パネルから引き出されたフレキシブル配線基板は、外部との電気的接続用の外部端子を有している。外部端子と液晶表示パネルの間には両者を電気的に接続する多数の配線があるため、これらを避けるように発光部品を配置する必要がある。つまり、発光部品は、フレキシブル配線基板上で、液晶表示パネルの近くに配置することができず、液晶表示パネルから離れた位置に配置されている。
【0004】
液晶表示パネルから延びるフレキシブル配線基板は屈曲させられて、発光部品は、液晶表示パネルの裏側に配置された導光板の端部に隣り合うように配置される。発光部品の位置は、液晶表示パネルの端部である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−216753号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
フレキシブル配線基板を、発光部品が液晶表示パネルの端部に配置されるように屈曲させると、その大部分が、矩形の外形を有する液晶表示パネル及びバックライトから突出した状態となる。そこで、さらにフレキシブル配線基板を屈曲させて、その大部分を、液晶表示パネル及びバックライトに重ねることで、略液晶表示パネル及びバックライトの外形と等しくなり、液晶表示装置の外形の小型化を図ることができる。
【0007】
しかし、このように2回折り返すと、フレキシブル配線基板は、液晶表示パネルから延びる屈曲部分の内側に、発光部品から延びる屈曲部分が配置されることになる。その結果、発光部分から延びる屈曲部分の内側にスペースを確保できず、他の回路基板を挿入することができない。
【0008】
本発明は、内側にスペースを確保できるようにフレキシブル配線基板を屈曲させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
(1)本発明に係る液晶表示装置は、画像の表示面及び前記表示面とは反対側の裏面を有する液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルとの電気的な接続を図るための接続端子及び外部との電気的な接続を図るための外部端子が形成された第1フレキシブル配線基板と、発光部品が搭載された搭載部及び前記第1フレキシブル配線基板に電気的に接続するための延出部を含む第2フレキシブル配線基板と、を有し、前記搭載部は、前記発光部品が搭載された面を前記液晶表示パネルの前記裏面に向けて、前記液晶表示パネルの前記裏面側に配置され、前記第1フレキシブル配線基板は、前記接続端子が形成された部分が前記液晶表示パネルの前記表示面側の端部に接合され、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出されて屈曲し、前記搭載部の前記発光部品が搭載された前記面とは反対側の面にスペースをあけて重ねられ、前記外部端子は前記裏面側に配置され、前記延出部は、前記搭載部から引き出され、前記搭載部の方向に戻るように屈曲し、前記第1フレキシブル配線基板の外表面上で前記第1フレキシブル配線基板と重なることを特徴とする。本発明によれば、延出部が第1フレキシブル配線基板の外側に配置されるので、第1フレキシブル配線基板の内側のスペースを広く確保することができる。
【0010】
(2)(1)に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、一体的に形成されており、前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面と重なる部分から前記第1フレキシブル配線基板を超えるように延び、前記第1フレキシブル配線基板の方向に戻るように屈曲して前記第1フレキシブル配線基板に接続することを特徴としてもよい。
【0011】
(3)(1)に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、別部材からなり、前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面と重なる部分で前記第1フレキシブル配線基板に接合して電気的に接続することを特徴としてもよい。
【0012】
(4)(1)から(3)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板は、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出された部分に、前記端部の辺に沿った方向を深さとする切り欠きが形成され、前記延出部は、前記切り欠きを通って、前記搭載部から前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面上に延びることを特徴としてもよい。
【0013】
(5)(1)から(3)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板からはみ出すように前記搭載部から延び、前記第1フレキシブル配線基板との重複を避けた位置で前記第1フレキシブル配線基板の方向に戻るように延びる平面形状を有することを特徴としてもよい。
【0014】
(6)(1)から(5)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板は、前記接続端子及び前記外部端子を相互に反対側の端部に有し、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出された先端に前記外部端子を有することを特徴としてもよい。
【0015】
(7)(1)から(6)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板に搭載された電子部品をさらに有することを特徴としてもよい。
【0016】
(8)(1)から(7)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、前記延出部のみで接続され、前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記液晶表示パネルとの接合部の幅方向に沿っていずれかの方向に偏った位置に形成されていることを特徴としてもよい。
【0017】
(9)(1)から(8)のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、前記第1フレキシブル配線基板は、屈曲する側とは反対側の方向に前記搭載部を超えるように延び、前記外部端子は、前記搭載部を超えた位置に配置されていることを特徴としてもよい。
【0018】
(10)本発明に係る液晶表示装置は、薄膜トランジスタを形成した第1基板と、カラーフィルタを形成した第2基板と、前記第1基板と前記第2基板とに挟まれた液晶とを備える液晶表示パネルと、前記液晶パネルの背面側に配置したバックライトと、前記第1基板に接続したフレキシブル配線基板とを有する液晶表示装置であって、前記フレキシブル配線基板は、一体に形成された第1フレキシブル配線基板と第2フレキシブル配線基板とを有し、前記第1フレキシブル配線基板は、前記液晶表示パネルに接続した接続端子を有し、前記第1基板の端部を覆って前記バックライトの背面側に延在し、前記第2フレキシブル配線基板は、発光部品が搭載された搭載部と、前記搭載部と前記第1フレキシブル配線基板とを接続する延出部とを有し、前記第2フレキシブル配線基板は、前記延出部が前記第1フレキシブル配線基板の背面側に配置され、前記搭載部が前記バックライトの背面側に配置された前記第1フレキシブル配線基板よりも前記バックライト側に配置されていることを特徴とする。
【0019】
(11)(10)において、前記第1フレキシブル配線基板は、前記第1基板の端部から遠ざかる方向に凸の第1屈曲部を有し、前記第1屈曲部を介して前記液晶表示パネルに接続した前記接続端子から前記バックライトの背面側に延在し、前記延出部は、前記バックライトの背面側の前記第1フレキシブル配線基板から前記第1屈曲部とは反対方向に凸の第2屈曲部を介して前記バックライトの背面側に配置された前記第1フレキシブル配線基板よりも背面側に配置され、前記延出部は前記第1屈曲部と同じ方向に凸の第3屈曲部を介して前記搭載部に接続していることを特徴としてもよい。
【0020】
(12)(10)において、前記第1フレキシブル配線基板はデータが入力される外部接続端子を備えたことを特徴としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。
【図2】図1に示す液晶表示装置のII−II線断面の拡大図である。
【図3】フレキシブル配線基板を展開して示す液晶表示装置の図である。
【図4】製造途中の液晶表示装置を示す図である。
【図5】第1の実施形態に係る液晶表示装置の効果を説明するための図である。
【図6】第2の実施形態に係る液晶表示装置を、フレキシブル配線基板を展開して示す図である。
【図7】製造途中の液晶表示装置を示す図である。
【図8】第2の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。
【図9】図8に示す液晶表示装置のIX−IX線断面の拡大図である。
【図10】第3の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。
【図11】図10に示す液晶表示装置のXI−XI線断面の拡大図である。
【図12】本発明の実施形態に係る液晶表示装置の全体を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0023】
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。図2は、図1に示す液晶表示装置のII−II線断面の拡大図である。図12は液晶表示装置を表示面側から見たときの正面図である。液晶表示装置の表示面は矩形である。また液晶表示装置の外形も矩形である。
【0024】
図2に示すように、液晶表示装置は、液晶表示パネル10を有する。液晶表示パネル10は、一対の基板12,14及び両者間に挟まれた図示しない液晶を有する。一対の基板12,14は、一方の基板14が他方の基板12から突出するようにずれて配置されている。なお、一対の基板12,14の外側の面にはそれぞれ偏光板が配置されているが、図中においては省略してある。
【0025】
液晶表示パネル10は、画像が表示される表示面16を有し、表示面16とは反対側の裏面18を有する。表示面16は、一対の基板12,14のずれた方向において短い方の基板12の外面(図示しない液晶とは反対側の面)である。突出する基板14の外面(図示しない液晶とは反対側の面)が、液晶表示パネル10の裏面18である。第1基板14の液晶側の面には画素、薄膜トランジスタ、薄膜トランジスタに繋がる配線が形成されている。また、突出する一方の基板14には、他方の基板12からの突出領域に、液晶の駆動回路を内蔵する集積回路チップ20が搭載されている。集積回路チップ20は配線を介して薄膜トランジスタを駆動している。集積回路チップ20が搭載される面は、液晶表示パネル10の裏面18とは反対側の面(表示面16と同じ方向を向く面)である。他方の第2基板12の液晶側の面にはカラーフィルタが形成され、このカラーフィルタにより画像の表示を可能にしている。
【0026】
液晶表示装置は、液晶表示パネル10の背面側にバックライト22を有する。バックライト22は、光源となる発光部品24(例えば発光ダイオード)と、導光板23、導光板23と液晶表示パネル10の間に配置された光学シート(図示無し)、導光板23の背面に配置された反射シート50(図5参照)などを含む。発光部品24からの光は、導光板23の端面に入射し、導光板23の液晶表示パネル10に対向する面から出射される。
【0027】
バックライト22及び液晶表示パネル10は、フレーム26(内フレーム又は中フレーム)に保持されている。フレーム26は、例えば樹脂のモールド成形によって形成される。フレーム26の他に、図示しない上フレーム及び下フレームが設けられる。
【0028】
液晶表示装置は、フレキシブル配線基板28を有する。液晶表示装置の外部からの画像データはフレキシブル配線基板28を通って集積回路チップ20に伝達される。フレキシブル配線基板28は、液晶表示パネル10の第1基板14に取り付けられている。フレキシブル配線基板28は、図示しない配線パターンを有しており、液晶表示パネル10と電気的に接続されている。フレキシブル配線基板28は、図2に示すように複数回屈曲して配置されている。図1及び図2の液晶表示装置において、フレキシブル配線基板は3箇所折り曲げてある。また、第2フレキシブル配線基板32の搭載部42が外部端子36よりも液晶表示パネル10の中央側に位置するように、フレキシブル配線基板28は折り曲げられる。
【0029】
図3は、フレキシブル配線基板28を展開して示す液晶表示装置の図である。本実施形態では、フレキシブル配線基板28は、第1フレキシブル配線基板30及び第2フレキシブル配線基板32が一体化したものである。言い換えると、本実施形態の説明で、第1フレキシブル配線基板30及び第2フレキシブル配線基板32は、それぞれ、フレキシブル配線基板28の一部を指す。第1フレキシブル配線基板30と第2フレキシブル配線基板32とが一体に形成されているため、第1フレキシブル基板配線30と第2フレキシブル基板配線32の接続工程が不要である。さらに、第1フレキシブル配線基板30と第2フレキシブル配線基板32を半田接続していないので、接続部が剥がれる心配がない。
【0030】
液晶表示装置は、第1フレキシブル配線基板30を有する。第1フレキシブル配線基板30には、液晶表示パネル10との電気的な接続を図るための接続端子34(図2参照)が形成されている。第1フレキシブル配線基板30は、接続端子34が液晶表示パネル10の表示面16側の端部に接合されている。詳しくは、突出する基板14の表示面16と同じ方向を向く面に接続端子34が接合されている。
【0031】
第1フレキシブル配線基板30には、外部との電気的な接続を図るための外部端子36が形成されている。第1フレキシブル配線基板30は、液晶表示パネル10の端部から引き出された先端に外部端子36を有する。接続端子34及び外部端子36は、図3に示すように、長さ方向において相互に反対側の端部に位置する。
【0032】
第1フレキシブル配線基板30には、少なくとも1つの電子部品38が搭載されている。電子部品38は、抵抗、キャパシタ、インダクタなどの受動素子のみであってもよい。電子部品38は、接続端子34及び外部端子36の間に搭載されている。
【0033】
第1フレキシブル配線基板30には切り欠き40が形成されている。切り欠き40は、液晶表示パネル10の端部から引き出された部分に、端部の辺に沿った方向を深さとして形成されている。
【0034】
液晶表示装置は、第2フレキシブル配線基板32を有する。第2フレキシブル配線基板32は、少なくとも1つの発光部品24が搭載された搭載部42を有する。この発光部品24と電子部品38とはフレキシブル配線基板28の同じ面に配置されている。また、接続端子34は、発光部品24及び電子部品38と同じ面に形成されている。第2フレキシブル配線基板32は、第1フレキシブル配線基板30に電気的に接続するための延出部44を含む。延出部44が第1フレキシブル配線基板30から延びている。本実施例では、折り曲げ前の延出部44はY方向に真直ぐに延びている。第1フレキシブル配線基板30と第2フレキシブル配線基板32(搭載部42)は、少なくとも1つ(図3では1つ)の延出部44で接続されている。延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の液晶表示パネル10との接合部の幅方向(X方向)に沿っていずれかの方向に偏った位置に形成されている。この偏った側に切り欠き40が形成されている。
【0035】
図4は、製造途中の液晶表示装置を示す図であり、フレキシブル配線基板28を1回屈曲させた状態である。この第1の工程では、図3に示すフレキシブル配線基板28の延出部44を、図4に示すように屈曲させる。図4に示す状態では、第2フレキシブル配線基板32の延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の切り欠き40を通るように屈曲している。詳しくは、延出部44は、搭載部42と第1フレキシブル配線基板30の中間よりも第1フレキシブル配線基板30に近い位置で屈曲している。延出部44の第1フレキシブル配線基板30からの屈曲方向は、液晶表示パネル10の表示面16(図4の紙面裏側)の方向である。そして、延出部44は、第1フレキシブル配線基板30から液晶表示パネル10の方向に延びる。発光部品24の搭載部42は、液晶表示パネル10又は少なくともフレーム26と重なる位置に配置される。すなわち、この工程では、延出部44は表示面16側に屈曲されるが、発光部品配置した搭載部42は裏面18側に配置される。
【0036】
次の工程(第2工程)では、図4に示す屈曲させたフレキシブル配線基板28を、さらに図1及び図2に示すように、第1フレキシブル配線基板30を第1基板14の端部及びフレーム26を覆って屈曲させる。図2に示す状態で、第1フレキシブル配線基板30は、液晶表示パネル10の端部から引き出されて、液晶表示パネル10の裏面18又は少なくともフレーム26の背面の上方に向かうように屈曲している。第1フレキシブル配線基板30の切り欠き40は、屈曲する部分に形成されている。第1フレキシブル配線基板30と液晶表示パネル10の裏面18又は少なくともフレーム26の背面とは間隔をあけて重ねられている(図2参照)。外部端子36は、液晶表示パネル10の裏面18側に配置されている(図1参照)。
【0037】
第2工程により、第1フレキシブル配線基板30は、液晶表示パネル10に接続した部分から基板14の端部を覆ってバックライト22の背面側に延在する構造に形成される。また、第1フレキシブル配線基板30の内、基板14の端部を覆っている部分は、基板14の端部から遠ざかる方向に凸の第1屈曲部281である。第1フレキシブル配線基板30はこの第1屈曲部282を介して接続端子34からバックライト22の背面側に延在している。
【0038】
第2フレキシブル配線基板32は、発光部品24が搭載された搭載部42と、搭載部42と第1フレキシブル配線基板30とを接続する延出部44とを有する。第2フレキシブル配線基板32は、延出部44の一部が第1フレキシブル配線基板30の背面側に配置されている。この構造は、延出部44を屈曲させることによって達成される。延出部44は、バックライト22の背面側の第1フレキシブル配線基板30から第1屈曲部281とは反対方向に凸の第2屈曲部282を有する。第2屈曲部282によって、延出部44の一部が、バックライト22の背面側に配置された第1フレキシブル配線基板30よりもさらに背面側(背面の前方側)に配置される。また、延出部44は、第1屈曲部281の近傍で、第1屈曲部281と同じ方向に凸の第3屈曲部283を有する。第3屈曲部283は、バックライトの背面側に配置された第1フレキシブル配線基板30と導光板23との間に配置された搭載部42と繋がっている。このような構造とすることで、光学部品24を導光板23の側面に位置する入光面に対向して配置している。
【0039】
図2に示すように、第2フレキシブル配線基板32の搭載部42は、液晶表示パネル10の裏面18側に配置されている。発光部品24が搭載された面が、液晶表示パネル10の裏面18に向けられている。搭載部42の発光部品24が搭載された面とは反対側の面に、第1フレキシブル配線基板30がスペースをあけて重ねられている。図1に示すように、第1フレキシブル配線基板30は、その屈曲している側とは反対側の方向(図1で上方向)に、搭載部42の上方を超えるように延びている。外部端子36は、搭載部42を超えた位置に配置されている。
【0040】
図1に示すように、延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の外表面46(液晶表示パネル10とは反対側を向く面)と重なる部分から第1フレキシブル配線基板30を超えるように(図1では上方向に)延びている。そして、延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の方向(図1では下方向)にわずかに戻るように屈曲して第1フレキシブル配線基板30に接続する。
【0041】
図2に示すように、第2フレキシブル配線基板32の延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の切り欠き40を通って、発光部品24を備えた搭載部42から第1フレキシブル配線基板30の外表面46上に延びる。つまり、延出部44は、搭載部42から引き出され、搭載部42の上方の方向に戻るように屈曲している。そして、延出部44は、第1フレキシブル配線基板30の外表面46上で第1フレキシブル配線基板30と重なる。結果として、本発明によれば、第1フレキシブル配線基板30と延出部44とは、フレキシブル配線基板28の厚さ方向において交差する構造となる。また、本実施形態では延出部44が切り欠き40を通っているので、フレキシブル配線基板28の幅を大きくすることなく、折り曲げることができる。
【0042】
本実施形態によれば、延出部44が第1フレキシブル配線基板30の外側に配置されている(図1参照)。そのため、第1フレキシブル配線基板30の内側(液晶表示パネル10側)のスペースを広く確保することができる。このスペースには、図5に示すように、回路基板48を挿入することができる。回路基板48には、例えば、液晶表示装置を組み込んだ携帯電話機などの電子機器を駆動するための回路が搭載されている。また、本実施形態によれば、第1フレキシブル配線基板30よりも幅の狭い延出部44が外表面46側に配置される。そのため、第1フレキシブル配線基板30とバックライトとの間にできる前述スペース内で延出部44が撓むことを防止できる。スペース内に撓みが無いので、回路基板48をスペースの奥まで挿入でき、回路基板48の配置可能領域が拡大する。
【0043】
[第2の実施形態]
図6は、第2の実施形態に係る液晶表示装置を、フレキシブル配線基板を展開して示す図である。図7は、製造途中の液晶表示装置を示す図である。図8は、第2の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。図9は、図8に示す液晶表示装置のIX−IX線断面の拡大図である。
【0044】
第1の実施形態で説明したフレキシブル配線基板28(図3)と比較すると、図6に示すフレキシブル配線基板128は、切り欠きが形成されておらず、延出部144が曲がった平面形状を有する。図3に示す延出部44が真っ直ぐに延びているのに対し、本実施形態の延出部44は、第1フレキシブル配線基板130の外側(X方向)に屈曲してY方向に延びている。
【0045】
図7に示すように、第1の工程では、延出部144を折り曲げる。1回屈曲した延出部144は、第1フレキシブル配線基板130からはみ出すように搭載部142から延びる。詳しくは、延出部144は、搭載部142から、第1フレキシブル配線基板130の一方の面(液晶表示パネル10の裏面18と同じ方向を向く面)と重なって延びて、第1フレキシブル配線基板130からはみ出す。はみ出した延出部144は、曲がった平面形状によって、第1フレキシブル配線基板130の他方の面(液晶表示パネル10の表示面16と同じ方向を向く面)と重なるように延びて、第1フレキシブル配線基板130に接続する。
【0046】
第2の工程は、屈曲した延出部144と第1フレキシブル配線基板130を同時に屈曲させる工程である。図8及び図9に示す液晶表示装置を得るために、図7に示すフレキシブル配線基板128をさらに屈曲させる。完成品としての液晶表示装置の詳細は、本実施形態の上記説明及び第1の実施形態の説明から導き出せる通りである。本実施の形態でも、図9に示すように、第1フレキシブル配線基板130の内側のスペースを広く確保することができる。
【0047】
[第3の実施形態]
図10は、第3の実施形態に係る液晶表示装置の背面を示す図である。図11は、図10に示す液晶表示装置のXI−XI線断面の拡大図である。
【0048】
本実施形態では、第1フレキシブル配線基板230と第2フレキシブル配線基板232は、別部材からなる。詳しくは、延出部244は、第1フレキシブル配線基板230の外表面246と重なる部分247で第1フレキシブル配線基板230に接合して電気的に接続する。この構成に基づく違いを除いて、本実施形態には第1の実施形態で説明した内容が該当する。本実施の形態でも、第1フレキシブル配線基板230の内側のスペースを広く確保することができる。
【0049】
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、実施形態で説明した構成は、実質的に同一の構成、同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成で置き換えることができる。
【符号の説明】
【0050】
10 液晶表示パネル、12 基板、14 基板、16 表示面、18 裏面、20 集積回路チップ、22 バックライト、23 導光板、24 発光部品、26 フレーム、28 フレキシブル配線基板、30 第1フレキシブル配線基板、32 第2フレキシブル配線基板、34 接続端子、36 外部端子、38 電子部品、40 切り欠き、42 搭載部、44 延出部、46 外表面、48 回路基板、128 フレキシブル配線基板、130 第1フレキシブル配線基板、142 搭載部、144 延出部、230 第1フレキシブル配線基板、232 第2フレキシブル配線基板、244 延出部、246 外表面、247 重なる部分。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像の表示面及び前記表示面とは反対側の裏面を有する液晶表示パネルと、前記液晶表示パネルとの電気的な接続を図るための接続端子及び外部との電気的な接続を図るための外部端子が形成された第1フレキシブル配線基板と、
発光部品が搭載された搭載部及び前記第1フレキシブル配線基板に電気的に接続するための延出部を含む第2フレキシブル配線基板と、
を有し、
前記搭載部は、前記発光部品が搭載された面を前記液晶表示パネルの前記裏面に向けて、前記液晶表示パネルの前記裏面側に配置され、
前記第1フレキシブル配線基板は、前記接続端子が形成された部分が前記液晶表示パネルの前記表示面側の端部に接合され、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出されて屈曲し、前記搭載部の前記発光部品が搭載された前記面とは反対側の面にスペースをあけて重ねられ、前記外部端子は前記裏面側に配置され、
前記延出部は、前記搭載部から引き出され、前記搭載部の方向に戻るように屈曲し、前記第1フレキシブル配線基板の外表面上で前記第1フレキシブル配線基板と重なることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、一体的に形成されており、
前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面と重なる部分から前記第1フレキシブル配線基板を超えるように延び、前記第1フレキシブル配線基板の方向に戻るように屈曲して前記第1フレキシブル配線基板に接続することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、別部材からなり、
前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面と重なる部分で前記第1フレキシブル配線基板に接合して電気的に接続することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板は、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出された部分に、前記端部の辺に沿った方向を深さとする切り欠きが形成され、
前記延出部は、前記切り欠きを通って、前記搭載部から前記第1フレキシブル配線基板の前記外表面上に延びることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項5】
請求項1から3のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板からはみ出すように前記搭載部から延び、前記第1フレキシブル配線基板との重複を避けた位置で前記第1フレキシブル配線基板の方向に戻るように延びる平面形状を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板は、前記接続端子及び前記外部端子を相互に反対側の端部に有し、前記液晶表示パネルの前記端部から引き出された先端に前記外部端子を有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項7】
請求項1から6のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板に搭載された電子部品をさらに有することを特徴とする液晶表示装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板と前記第2フレキシブル配線基板は、前記延出部のみで接続され、
前記延出部は、前記第1フレキシブル配線基板の前記液晶表示パネルとの接合部の幅方向に沿っていずれかの方向に偏った位置に形成されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項9】
請求項1から8のいずれか1項に記載された液晶表示装置において、
前記第1フレキシブル配線基板は、屈曲する側とは反対側の方向に前記搭載部を超えるように延び、
前記外部端子は、前記搭載部を超えた位置に配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項10】
薄膜トランジスタを形成した第1基板と、カラーフィルタを形成した第2基板と、前記第1基板と前記第2基板とに挟まれた液晶とを備える液晶表示パネルと、
前記液晶パネルの背面側に配置したバックライトと、
前記第1基板に接続したフレキシブル配線基板と、
を有する液晶表示装置であって、
前記フレキシブル配線基板は、一体に形成された第1フレキシブル配線基板と第2フレキシブル配線基板とを有し、
前記第1フレキシブル配線基板は、前記液晶表示パネルに接続した接続端子を有し、前記第1基板の端部を覆って前記バックライトの背面側に延在し、
前記第2フレキシブル配線基板は、発光部品が搭載された搭載部と、前記搭載部と前記第1フレキシブル配線基板とを接続する延出部とを有し、
前記第2フレキシブル配線基板は、前記延出部が前記第1フレキシブル配線基板の背面側に配置され、前記搭載部が前記バックライトの背面側に配置された前記第1フレキシブル配線基板よりも前記バックライト側に配置されていることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項11】
請求項10において、前記第1フレキシブル配線基板は、前記第1基板の端部から遠ざかる方向に凸の第1屈曲部を有し、前記第1屈曲部を介して前記液晶表示パネルに接続した前記接続端子から前記バックライトの背面側に延在し、
前記延出部は、前記バックライトの背面側の前記第1フレキシブル配線基板から前記第1屈曲部とは反対方向に凸の第2屈曲部を介して前記バックライトの背面側に配置された前記第1フレキシブル配線基板よりも背面側に配置され、前記延出部は前記第1屈曲部と同じ方向に凸の第3屈曲部を介して前記搭載部に接続していることを特徴とする液晶表示装置。
【請求項12】
請求項10において、前記第1フレキシブル配線基板はデータが入力される外部接続端子を備えたことを特徴とする液晶表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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