説明

清掃用粘着テープロール

【課題】使い始めから終わりまで安定してゴミを捕らえることができる清掃用粘着テープロールを提供する。
【解決手段】点状に形成されたドット粘着部41と、筋状に形成されたスジ粘着部42とを有し、粘着性を持たない未粘着部5,5が粘着テープ2の左右両端に、その繰り出し方向に沿って延在しており、帯状のサイド粘着部43,43をスジ粘着部42と未粘着部5,5との間に粘着テープ2の繰り出し方向に沿って配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粘着面でゴミを補足する清掃用粘着テープロールに関し、さらに詳しく言えば、使い始めから終わりまで安定した清掃性を有する清掃用粘着テープロールに関する。
【背景技術】
【0002】
清掃用の粘着テープロールは、一方の面に粘着面が形成された粘着テープを、その粘着面が表側を向くように多重に巻回したものからなり、専用の治具に装着して、床面などの被清掃面上に粘着面を接触させながら転がすことで、被清掃面上のゴミを捕らえるタイプの清掃具である。
【0003】
粘着面には、ゴミを補足する粘着剤層が形成されている。粘着剤層は、基材のほぼ全面に粘着剤層を形成するベタ塗りや粘着テープの繰り出し方向に沿って筋状に多数形成するスジ塗りなどの方法によって形成されている。通常、これら粘着剤層は、例えば特許文献1に示すように、ノズルヘッドから搬送路上を流れる基材に向けて粘着剤を吐出することにより形成されている。
【0004】
しかしながら、従来のノズル塗布は、粘着剤の塗布量が必然的に多くなり、その分、生産コストがかさばる。また、塗布もベタ塗りやスジ塗りなどシンプルな形状しかできない。そこで、本出願人は、特願2008−268273号において、グラビアロールを用いた粘着剤の塗布方法について提案している。
【0005】
これによれば、グラビアロールを用いて粘着剤を用いることで、複雑な形状の粘着剤層を簡単に形成することができるばかりでなく、ゴミの捕捉性能を落とさずに、粘着剤の塗布量を減らすことができ、生産コストも安く抑えることができる。
【0006】
しかしながら、このグラビア塗工においても、以下のような課題が生じている。すなわち、従来より清掃用粘着テープには、両端に粘着性を持たない未粘着部(ドライエッジ部)が設けられているが、従来は、微細なスジ粘着部とドライエッジ部との境界が明確に別れておらず、外観上綺麗に見えなかった。
【0007】
また、粘着剤層とドライエッジ部との境界が明瞭ではないため、ドライエッジ部側に粘着剤がはみ出すことがあった。ドライエッジ部側へのはみ出しは、外周側から内周側に向かうにつれて多くなり、粘着剤層の厚さにバラツキが生じることがあった。
【0008】
さらには、グラビアロールで粘着剤層をドット形状や微細な筋状など複雑な形状にした場合、従来のシンプルなベタ塗りやスジ塗りならば、粘着テープをロール状に巻回した場合、粘着面同士が互いに積層することで、ロール全体に適度なクッション性が生まれたが、グラビアロール塗工の場合、例えばドット状に形成すると、粘着剤層が各巻層ごとにずれて積層しないため、その分、粘着テープの巻き締まりが強くなり、特に内周側において、粘着剤が潰れて粘着剤層の厚さにバラツキが生じる場合があった。
【0009】
また、ドットや傾斜スジに塗布した場合、それらは繰り出し方向に連続していないため、製造工程で巻きズレ(蛇行)を起こしやすく、場合によっては、塗工途中に原紙が切れて、塗工を中止しなくてはならないこともあった。
【0010】
さらに、グラビアロール塗工では、粘着面とは反対側の面と点接触または線接触であるため、巻き戻し力が安定せず、被清掃面上を逆方向に転がした場合にテープが床面に貼り付くレール引き現象が発生しやすかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2009−219574号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
そこで、本発明は上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、使い始めから終わりまで安定してゴミを捕らえることができる清掃用粘着テープロールを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上述した目的を達成するため、本発明は、以下に示すいくつかの特徴を備えている。請求項1に記載の発明は、基材の一方の面に粘着面が形成された粘着テープを、その粘着面が表側を向くように巻回してなり、上記粘着面は、点状に形成されたドット粘着部を有し、上記粘着面の両端には、粘着性を持たない未粘着部が上記粘着テープの繰り出し方向に沿って延在している粘着テープロールにおいて、上記粘着面と上記未粘着部との間には、帯状のサイド粘着部が上記粘着テープの繰り出し方向に沿って配置されていることを特徴としている。
【0014】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1において、上記粘着面は、上記粘着面のほぼ全面にわたって形成される平坦なベース粘着部をさらに含み、上記ベース粘着部内に上記ドット粘着部が点在していることを特徴としている。
【0015】
請求項3に記載の発明は、上記請求項2において、上記ベース粘着部は、筋状のスジ粘着部を所定間隔をもって互いに平行に配置したものからなることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明は、上記請求項1,2または3において、上記ドット粘着部、上記ベース粘着部,上記スジ粘着部および上記サイド粘着部はともに、その表面が同一平面上に形成されていることを特徴としている。
【0017】
請求項5に記載の発明は、上記請求項1ないし4のいずれか1項において、上記サイド粘着部は、その幅が2.0〜10mm以下であることを特徴としている。すなわち、幅が2.0mmよりも小さい場合、塗布幅が狭いため、塗りむらなどが生じてサイド粘着部として機能しないおそれがある。逆に、塗布幅が10mmを越えると、サイド粘着部の強度が高まりすぎるため、ゴミを捕らえるメインとなるドット粘着部とスジ粘着部の捕捉力が低下するおそれがある。
【0018】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれか1項において、上記ドット粘着部は、千鳥状または格子状に配置されていることを特徴としている。
【0019】
請求項7に記載の発明は、上記請求項1ないし6のいずれか1項において、上記スジ粘着部は、上記ドット粘着部以外の部分に形成されており、上記粘着テープの繰り出し方向に対して平行もしくは所定角度傾斜されており、所定間隔をもって互いに平行となるように多数設けられていることを特徴としている。
【0020】
請求項8に記載の発明は、上記請求項1ないし7のいずれか1項に記載において、上記ドット粘着部,上記スジ粘着部および上記サイド粘着部は、同一の粘着剤からなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、ドライエッジ部に沿って筋状のサイド粘着部が延在していることにより、粘着剤層のドライエッジ側へのはみ出しや巻き締まりを効果的に防止することができるとともに、サイド粘着部が互いに重なり合うように積層することにより、適度なクッション性も生まれる。さらには、サイド粘着部によって次層の粘着テープとの結合性もよくなり、レール引き現象の発生を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態に係る粘着テープロールの斜視図。
【図2】同粘着テープロールの要部断面図。
【図3】粘着テープロールの粘着面の正面図。
【図4】粘着テープロールのA−A線部分拡大図。
【図5】粘着テープロールのA−A線部分拡大斜視図。
【図6】粘着テープロールのB−B線拡大断面図。
【図7】(a),(b)評価試験5の評価方法について説明する説明図。
【発明を実施するための形態】
【0023】
次に、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこの限りではない。図1に示すように、この粘着テープロール1は、テープ基材21のゴミ取り用の粘着面22が形成された粘着テープ2を有し、その粘着面2が表側(外側)を向くように巻芯3に沿ってロール状に巻回したものからなる。なお、図3〜図6において、粘着テープ2は、実際には図面上の長さを1周長単位として、それが左右方向に連続している。
【0024】
この例において、巻芯3はボール紙などの紙製巻芯が用いられているが、これ以外に合成樹脂製の巻芯であってもよい。さらには、巻芯3を用いることなく粘着テープロール1を巻回する、いわゆるコアレス構造であってもよく、本発明において、巻芯3の構成は任意である。
【0025】
テープ基材21は、例えば紙製で裏面には、テープ基材21の補強と、次層に対する剥離用としての図示しないラミネートフィルムが設けられている。本発明において、ラミネートフィルムの有無やその材質などについては任意的事項であり、例えば樹脂フィルムをテープ基材21として用いることにより、ラミネートフィルムは不要となる。
【0026】
粘着面22には、グラビア塗工によって形成された粘着剤層4と、粘着性を持たない未粘着部5,5とが設けられている。図3〜図6を参照して、粘着剤層4は、未粘着部5,5を除くテープ基材21の全面にわたって多数点在するトッド粘着部41と、粘着テープの繰り出し方向(図2では左右方向)に対して所定角度傾斜されたスジ粘着部42とを備えている。
【0027】
ドット粘着部41,スジ粘着部42および後述するサイド粘着部43はともに、同一の粘着剤によって構成されている。この例において、粘着剤は、合成ゴム系粘着剤が用いられ、それらがグラビア塗工によってシート基材21表面に塗布されている。なお、粘着剤は、仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0028】
図3を参照して、ドット粘着部41は、それぞれが円柱状を呈し、所定の間隔でをもって格子状に配置されている。ドット粘着部41は、直径φ2.0〜4.0mmの点状に形成されている。この例において、ドット粘着部41は、直径φ3.0mmであるが、直径は仕様に応じて任意に変更可能である。また、この例において、ドット粘着部41は、全て同一径であるが、異なる径のドット粘着部41をランダムに配置してもよい。
【0029】
また、この例において、ドット粘着部41は、所定間隔をもって格子状に配置されているが、例えば千鳥状に配置されていてもよい。さらには、各ドット粘着部41を所定の間隔をもって直線状に一列に並べたものを、粘着テープ2の繰り出し方向に対して所定角度傾けた状態で、さらにそれらを平行に複数配置してもよい。
【0030】
さらに、この例において、ドット粘着部41は円柱状に形成されているが、例えば四角形や六角形などの多角形状であってもよいし、星形や矢印形状などの複雑な形状であってもよく、ドット粘着部41の形状は、仕様に応じて任意に選択されてよい。
【0031】
ドット粘着部41は、1周長分のテープ基材21(図3の左右方向長さ分)に相当する長さを1単位として、繰り出し方向に対して1ドット分ずつずれるように傾斜されている。これによれば、粘着テープロール1を被清掃面上に転がした際に、粘着面4を有効に利用することができる。
【0032】
スジ粘着部42は、極細の直線状に形成を約0.3〜0.5mm間隔で互いに平行に連続して設けたものからなり、粘着テープ2の繰り出し方向(図2では左右方向)に対して所定角度傾けられた状態で未粘着部5,5の間に架け渡されるように配置されている。
【0033】
スジ粘着部42は、その間隔が非常に狭いため、目視状態ではほぼ基材21の全面にわたって形成されているように見え、その中に上述したドット粘着部41が点在している。
【0034】
粘着剤層4にはさらに、サイド粘着部43,43が設けられている。サイド粘着部43,43は、スジ粘着部42の端面と未粘着部5,5との間に粘着テープ2の繰り出し方向に沿って延在するスジ状の粘着部からなり、この例では幅が3mmの帯状に形成されている。この例において、サイド粘着部43は、幅3mmに設定されているが、好ましくは2.0〜10mmの範囲内に設けられていればよい。
【0035】
すなわち、幅が2.0mmよりも小さい場合、塗布幅が狭いため、塗りむらなどが生じてサイド粘着部として機能しないおそれがある。逆に、塗布幅が10mmを越えると、サイド粘着部の強度が高まりすぎるため、ゴミを捕らえるメインとなるドット粘着部とスジ粘着部の捕捉力が低下するおそれがある。
【0036】
図2を併せて参照して、サイド粘着部43,43は、未粘着部5,5に隣接して、かつ、繰り出し方向に沿って平行に延在することにより、ロール状に巻回された際にそれらが互いに積層するようになっている。
【0037】
これによれば、外周側でも内周側でもサイド粘着部43,43が互いに重なり合うことで、適度なクッション性が生まれるため、未粘着部5、5側への糊のはみ出しや、巻き締まりなどを効果的に防ぐことができる。さらには、サイド粘着部43,43が連続して延在するため、巻き戻し力が向上し、レール引き現象の発生も効果的に抑制される。
【0038】
粘着テープ2には、所定の間隔で粘着テープ2を切断するための切れ目6が設けられている。この例において、切れ目6は、周長にして360°未満となる間隔で設けられており、エッジ部分に使用済みの粘着テープの一部が残ることで、あえて粘着テープ2の端部の粘着力を抑えて、レール引き現象が発生しないように工夫されている。
【0039】
この例において、切れ目6は360°未満の間隔で設けられているが、360°もしくはそれ以上の間隔で設けられていてもよい。さらには、切れ目6は、巻芯3の軸線方向に沿って平行な直線状であるが、切断しやすいよう螺旋状などであってもよく、切れ目6の構成は仕様に応じて任意に選択されてよい。
【実施例】
【0040】
次に、本発明のより具体的な実施例について比較例とともに検討する。実施例および比較例ともに、以下の方法で粘着テープロールを作製した。まず、所定の紙製基材を用意し、図3に記載されたドット粘着部41とスジ粘着部42ならびに未粘着部5,5を有する粘着テープ2を作製し、実施例の粘着テープ2にはさらに3mm幅のサイド粘着部43,43を設け、比較例はサイド粘着部をなしとした粘着テープサンプルを2種類用意した。
【0041】
粘着剤層4の形成は、特願2008−268273号にて記載されたグラビアロール塗工方法を用いて行ったのち、紙製の巻芯に80周巻き付けて粘着テープロールを作製した。しかるのち、作製した実施例および比較例の粘着テープロールを用いて、以下に示す各評価試験を行った。
【0042】
[評価試験1:巻き戻し力]
実施例と比較例について、巻き戻し力を各5回測定したのち、その平均値を算出した。測定条件は、専用の剥離試験機にて、剥離速度1000mm/minにて積層している粘着テープを剥離させ、剥離時の層間応力を測定した。剥離以下の表1にその結果を示す。
【0043】
【表1】

【0044】
表1に示すように、実施例はサイド粘着部が連続して設けられていることにより、巻き戻し力が比較例と比べて約20%以上向上する。また、サイド粘着部によって、未粘着部周辺の結束が保たれるため、粘着テープが自然に巻き解れたりすることがない。
【0045】
[評価試験2:糊つぶれ]
次に、実施例と比較例の糊(粘着剤層)つぶれの状態について観察を行った。粘着剤層の層厚さを80周(最外周)から順に60周,40周,20周,1周(最内周)まで測定した。併せて、最外周の粘着剤層の層厚さを100%としたとき、各層における糊厚さを比率と、実施例と比較例の各層における糊厚さの差分を算出した。その結果を、以下の表2に示す。
【0046】
【表2】

【0047】
表2に示すように、比較例は、最外周から最内周に向かうにつれて、糊の層厚さが徐々に減少してゆき、最内層では最外層よりも最大10%少なくなる。これに対し、実施例の粘着テープロールは、最外周から最内周にかけて糊の層厚さがほぼ100%と安定しており、その変化はほぼない。また、最外周の圧力負荷の少ない部分でも塗工工程や製品化までのパスラインでのつぶれなどが効果的に防止される。
【0048】
[評価試験3:回転抵抗値]
糊つぶれに起因する回転抵抗値(ゴミ捕捉性能)について評価を行った。評価方法は、カーペット床を被清掃面として、80周(最外周)から順に60周,40周,20周,1周(最内周)の各粘着面を被清掃面上を転がした際の回転抵抗値を測定した。その結果を以下の表3に示す。
【0049】
【表3】

【0050】
表3に示すように、比較例は、糊つぶれによって最外層から最内層に向かうにつれて回転抵抗値が徐々に減少し、最内層では最外層に比べて約20%の回転抵抗値が減少する。これに対して、実施例は、最外層から最内層にかけて糊つぶれがほぼないため、回転抵抗値も終始安定している。
【0051】
[評価試験4:外径測定]
糊つぶれが発生した場合、粘着テープロールの外径が小さくなる。したがって、表面積が少なくなり、被清掃面上を転がした際の捕捉性能が低下する。そこで、実施例および比較例の粘着テープロールの外形寸法を5箇所測定し、その平均値を算出した。その結果を、以下の表4に示す。
【0052】
【表4】

【0053】
表4に示すように、実施例は、評価試験2の結果からも最外周部での糊厚さが4μm程度厚くなっているため、1周当たり外径は8μm厚くなる。したがって、80周では、0.64mm外径が太くなるため、その分、1周当たりのゴミの補足量が増える。さらには、クッション性も豊かになる。
【0054】
[評価試験5:クッション性]
実施例と比較例の粘着テープロールのクッション性について評価を行った。図6(a)および(b)に示すように,評価方法は、巻芯3の中に、巻芯の内径とほぼ同径(φ38mm)の鉄柱7を差し込んだのち、粘着テープロール1の外表面からφ10mmの押圧子8を押し込んで、テープ積層厚さに対し0〜55%圧で押し込んだ際の圧縮力を測定した。その評価結果を表5に示す。
【0055】
【表5】

【0056】
表5に示すように、サイド粘着部を有する実施例は、サイド粘着部同士が互いに積層するため、両端から中央にかけて全体的に柔らかく、自由度が高い。したがって、糊厚さが変化しにくく、回転抵抗を維持することができる。また、高クッション性のため、被清掃面に対する追従性もよく、カーペットなど凸凹した床面の埃も効果的に捕らえることができる。さらには、転がした際にガタツキなどが発生することも抑えることができる。
【0057】
[評価試験6:各種性状]
最後に、粘着テープロールの製造段階において、巻巣(粘着テープをロール状に巻いた際にテープ間に形成される隙間)の発生の有無、原紙の蛇行や原紙切れの有無について確認した。その結果を以下の表6に示す。
【0058】
【表6】

【0059】
表6に示すように、実施例については、巻巣、原紙蛇行および原紙切れの全てが抑えられ、良好な粘着テープロールが形成された。
【符号の説明】
【0060】
1 粘着テープロール
2 粘着テープ
21 テープ基材
3 巻芯
4 粘着剤層
41 ドット粘着部
42 スジ粘着部
43 サイド粘着部
5 未粘着部
6 切れ目

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基材の一方の面に粘着面が形成された粘着テープを、その粘着面が表側を向くように巻回してなり、上記粘着面は、点状に形成されたドット粘着部を有し、上記粘着面の両端には、粘着性を持たない未粘着部が上記粘着テープの繰り出し方向に沿って延在している粘着テープロールにおいて、
上記粘着面と上記未粘着部との間には、帯状のサイド粘着部が上記粘着テープの繰り出し方向に沿って配置されていることを特徴とする清掃用粘着テープロール。
【請求項2】
上記粘着面は、上記粘着面のほぼ全面にわたって形成される平坦なベース粘着部をさらに含み、上記ベース粘着部内に上記ドット粘着部が点在していることを特徴とする請求項1に記載の清掃用粘着テープロール。
【請求項3】
上記ベース粘着部は、筋状のスジ粘着部を所定間隔をもって互いに平行に配置したものからなることを特徴とする請求項2に記載の清掃用粘着テープロール。
【請求項4】
上記ドット粘着部、上記ベース粘着部,上記スジ粘着部および上記サイド粘着部はともに、その表面が同一平面上に形成されていることを特徴とする請求項1,2または3に記載の清掃用粘着テープロール。
【請求項5】
上記サイド粘着部は、その幅が2.0〜10mm以下であることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の清掃用粘着テープロール。
【請求項6】
上記ドット粘着部は、千鳥状または格子状に配置されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の粘着テープロール。
【請求項7】
上記スジ粘着部は、上記ドット粘着部以外の部分に形成されており、上記粘着テープの繰り出し方向に対して平行もしくは所定角度傾斜されており、所定間隔をもって互いに平行となるように多数設けられていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の粘着テープロール。
【請求項8】
上記ドット粘着部,上記スジ粘着部および上記サイド粘着部は、同一の粘着剤からなることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の粘着テープロール。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2011−156187(P2011−156187A)
【公開日】平成23年8月18日(2011.8.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−20890(P2010−20890)
【出願日】平成22年2月2日(2010.2.2)
【出願人】(390003562)株式会社ニトムズ (64)