説明

清掃装置及びこれを備えた室内機並びに空気調和機

【課題】フィルタの清掃装置の集塵性能を向上させることにある。
【解決手段】空気吸込口にフィルタ3を設け、このフィルタ3に空気を通すことにより捕集された塵埃を、清掃装置4によって清掃する。この清掃装置4には、清掃時に駆動するモータ15と、このモータ15と接続され、モータ15が駆動することによって回転する軸10とが備えられている。この軸10の両脇には清掃部9が設けられており、モータ15の駆動と軸10の回転に伴って清掃部9が軸10に沿って移動することでフィルタ3を清掃する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、清掃装置及びこれを備えた室内機並びに空気調和機に関する。
【背景技術】
【0002】
空気調和機の吸込口には室内の塵埃が溜まり易いため、吸込口にフィルタを備えることで室内ファンに塵埃を吸込ませないようにしている。しかし、長期間運転しているとフィルタに塵埃が溜まっていくため、フィルタを清掃する清掃装置を備えた空気調和機として、例えば特許文献1に示されたものがある。
【0003】
特許文献1の空気調和機は、筐体と化粧パネルとの間にクリーンフィルタを設け、クリーンフィルタには、左右一対の清掃ブラシと塵埃を回収する一対の回収ブラシと一対の回動規制部材とを収納したフィルタ清掃ユニットを設けている。
【0004】
このフィルタ清掃ユニットがフィルタの一側から他側へ移動する往路の際、右側の清掃ブラシがフィルタの右側半分を清掃し、復路の際、左側の清掃ブラシがフィルタの左側半分を清掃することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−271170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1の空気調和機では、フィルタの一辺に渡って設けられたフィルタ清掃ユニットの一端がウォームギアユニットに固定され、そのウォームギアユニット内のウォームギアの回動によりフィルタ清掃ユニットが移動するため、駆動部からの駆動力がフィルタ清掃ユニット全体に伝達しにくく、反駆動部の移動遅れが生じ易いという課題がある。
【0007】
本発明の目的は、フィルタの清掃装置の集塵性能を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的は、フィルタに捕集された塵埃を清掃する清掃装置において、清掃時に駆動するモータと、このモータの駆動により回転する軸と、この軸の両脇に設けられ、前記軸に沿って移動して前記フィルタを清掃する清掃部とを備えることにより達成される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、フィルタの清掃装置の集塵性能が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る空気調和機の斜視図。
【図2】実施例1の空気調和機の清掃装置の平面図。
【図3】実施例1の清掃装置の側面図。
【図4】実施例1の清掃装置のA−A断面視図。
【図5a】実施例1の清掃装置の待機状態を示すA−A断面視図。
【図5b】図5aから清掃装置の動作が開始された直後の状態を示す断面図。
【図5c】図5bから清掃装置の動作が更に進んだ状態を示す断面図。
【図5d】図5cから清掃装置の動作が更に進んで折り返し地点に至った状態を示す断面図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の実施例に係る空気調和機について、図1〜図5を参照しながら以下説明する。
【実施例1】
【0012】
図1に示すように、空気調和機は、筐体1,ファン2,ファンモータ(図示せず),熱交換器(図示せず),フィルタ3を備えて構成されている。
本実施例の筐体1は、天井面内に埋め込まれており、この筐体1本体の下面開口を覆う化粧パネル5を備えている。この筐体1は吊ボルト6を介して、天井内の上壁面に吊り下げられている。前記筐体1と前記化粧パネル5との間に清掃装置4が設置されている。筐体1は天井から吊り下げられるものであってもよい。
【0013】
化粧パネル5の中央には吸込グリル7が配置され、その周囲にはファン2から熱交換器を通過した空気が筐体1から流出する吹出口8が形成されている。
【0014】
熱交換器は冷凍サイクルの一部を構成するものである。冷凍サイクルは、圧縮機,四方弁,室外熱交換器,減圧装置,熱交換器,四方弁,圧縮機の順に冷媒を循環させるように構成されている。フィルタ3は、熱交換器に流入する室内空気の塵埃を捕集するものであり、清掃装置4内でファン2の空気吸込側に配置される。
【0015】
フィルタ3は、2枚のフィルタ3A,3Bで構成され、各フィルタ3A,3Bは、格子状のフィルタ枠3aと、このフィルタ枠3aの表面に張設されたフィルタ網3bとを備えている。室内空気がこのフィルタ網3bを通過する際に、室内空気の塵埃がフィルタ網3bに捕集される。清掃中にフィルタ3は移動することなく静止した状態で支持体13に係合され、保持されている。
【0016】
図2から図4を用いて、清掃装置4を具体的に説明する。
図2は清掃装置の平面図、図3は清掃装置の側面図である。
清掃装置4は、フィルタ3に沿って移動して当該フィルタ3の清掃を行う清掃部9と、この清掃部9を駆動する駆動部を備えている。駆動部は清掃部の略中央部に推進軸(軸)10を備え、支持体13両端にレール12a,12bを備えている。推進軸10は多角形断面を有し、一端を支持体13に設けた軸受14に軸支され、片端は移動用モータ(モータ)15に接続されている。
【0017】
移動用モータ15は支持体13に固定されている。推進軸10には、ウォームギア16,ウォームギア抑え17が装着されている。ウォームギア16は支持体13に取り付けられたラック18に噛合されている。ラック18は推進軸10と平行に設けられている。ウォームギア抑え17とレール12との間には清掃部9及びキャスタ19が、枠11に設けられている。
【0018】
移動用モータ15の駆動により推進軸10が回転すると、ウォームギア16が回転し、これに伴ってラック18に係合されたウォームギア16が、ラック18及び推進軸10の長手方向に移動する。これにより、ウォームギア16をウォームギア抑え17により保持している清掃部9が左右に移動する。
【0019】
図4は本実施例の清掃装置4のA−A断面視図である。
清掃部9は、回転ブラシ20と、静止ブラシ21と、回転ブラシ20及び静止ブラシ21とを保持する、ブラシ保持ケース22と、回転ブラシ20の回動を制御するレバー23と、フィルタ3から回収された塵埃を溜める集塵容器24と、ばね体(図示せず)とをユニット化して構成されている。
【0020】
回転ブラシ20は、フィルタ3に捕集された塵埃を回収する掃除用刷毛(塵埃除去部)25と静止ブラシ21に付着して回収された塵埃を集塵容器24へ排出する、塵埃戻り防止ブラシ26とを備えて構成されている。
掃除用刷毛25は、フィルタ3に接触して当該フィルタ3に捕集された塵埃を回収するものであり、ナイロン(登録商標)製の多数の毛で構成されている。掃除用刷毛25は、長い毛(図示せず)の列と、その片側にそれより若干短い毛(図示せず)の列を設けることで、清掃時のフィルタ3との摺動抵抗が少なく、しかもフィルタ3から塵埃を確実に回収できる機能を有する。掃除用刷毛25根元部はゴム性部材(図示せず)により支えられている。また、毛に限らず、塵埃を吸着するもの等でもよい。
前記長い毛の列と前記短い毛の列の進行方向に対する前後相違による効果の差はないため、特に前記長い毛の列と前記短い毛の列の取り付け位置を限定するものではない。
【0021】
掃除用刷毛25の1回の移動でフィルタ3の全面を清掃できるように、清掃ブラシ部分の長さ方向の設置寸法は、フィルタ1枚の寸法とほぼ同一に設定されている。
塵埃戻り防止ブラシ26は、回転ブラシ20の円弧面に取り付けられ、円弧状に形成されている。この塵埃戻り防止ブラシ26の円弧は、円弧状に構成された静止ブラシ21とほぼ同一半径及び、中心点となっており、回転ブラシ20が回動すると静止ブラシ21と塵埃戻り防止ブラシ26とが接触するように形成されている。
【0022】
ブラシ保持ケース22は、長方形の樹脂製枠部材で構成されている。ブラシ保持ケース22の短手両側面には回転軸穴22aが形成されている。この回転軸穴22aに回転ブラシ20及び静止ブラシ21が回動可能に挿入され、保持されている。
【0023】
ブラシ保持ケース22の長手片側の内側には滑り台部(傾斜部)22bが全幅に渡って突き出して形成され、その先端部に回転抑制部22cが形成され、回転ブラシ20の回転を抑制している。
滑り台部22bは清掃時の反進行方向側の側面に配置され、清掃時に掃除用刷毛25を通過してフィルタ3から落下した塵埃を集塵容器24に確実に落とすことができ、床面に塵埃が落下することを防止することができる。
【0024】
集塵容器24は、細長い樹脂製箱状部材で構成され、上面が開口されている。集塵容器24を含む清掃部9は、枠11に係合されている。この集塵容器24の短手には、ブラシ保持ケース22が係合できるよう、位置決め部分(図示せず)が形成されており、ブラシ保持ケース22を保持している。
集塵容器24の形状は、塵埃が溢れ出る事がないよう、進行方向の短手幅よりも高さを大きく取っている。これにより、塵埃収納量を増大することができる。
【0025】
次に清掃部9の動作を図5aから図5dを参照しながら説明する。
図5aは、図1のA−A断面視図であり、清掃部9の待機時の状態(清掃装置4の機能停止時の状態)を示す図である。
支持体13は清掃部9の待機位置に対応して凹凸を設けており、清掃部9は回転ブラシ20の回動を制御するレバー23を備える。レバー23は、二股状に形成された第1のレバー部23a及び第2のレバー部23bを有して回動可能にブラシ保持ケース22に支持されている。第2のレバー部23bは第1のレバー部23aよりも進行方向側に設けられている。
【0026】
この待機状態では、第1のレバー部23aは支持体13の第一凹部13a内に拘束されない状態で配置され、第2のレバー部23bは支持体13から離れた位置に配置されている。ここで、回転ブラシ20は、回転ブラシ20用ばね体(図示せず)により静止ブラシ21の方向に回転力が加えられているので回転抑制部22cへ回転ブラシ20が当接されるまで回転し、その後停止する。また、回転停止状態を保持することができる。図5aの待機状態では掃除用刷毛25は、他部品に干渉していないので、毛の変形を最小限に抑えることができる。
【0027】
図5bは、図5aから清掃装置4の動作が開始された直後の清掃部9の状態を示す断面図である。
清掃装置4の動作が開始されると、駆動部の移動用モータ15が始動して、推進軸10が回転され、この推進軸の回転がウォームギア16に伝達される。ウォームギア16がウォームギア抑え17で保持されているので、清掃部9は、図5bの矢印の往路進行方向に移動し始める。
清掃部9が移動を始めると、第一凹部13a内で開放されていた第1のレバー部23aが第一突起13bの角部に当接されることにより、第1のレバー部23aが反時計方向に回動され、これに伴い回転ブラシ20が反時計方向に回動し、掃除用刷毛25及び塵埃戻り防止ブラシ26がフィルタ3の方向(反時計方向)に回転して起上る。また、レバー23の回動に伴って、第2のレバー部23bも起上り、第一突起13bに隣接した第二凹部13c内に入る。
【0028】
図5cは、図5bから清掃装置4の動作が更に進んだ状態の清掃部9を示す断面図である。
図5bから更に移動されると、第二凹部13c内で解放されていた第2のレバー部23bがフィルタ3角部に当接されることにより、第2のレバー部23bが反時計方向に回動され、これに伴い回転ブラシ20が反時計方向に回動し、掃除用刷毛25及び塵埃戻り防止ブラシ26がフィルタ3の方向(反時計方向)に回転して起上る。これにより、掃除用刷毛25がフィルタ3に対して略直角となるように起上り、フィルタ3を清掃することができる状態となると共に、第2のレバー部23bがフィルタ3表面を摺動する状態となる。
【0029】
本実施例では、レバー23を二股状に形成することで、回転ブラシ20の回転角を大きく取ることができる。レバー23を二股状に分岐させるもののほか、レバー自身を2つ設けるものであってもよい。
清掃部9が更に移動されると、掃除用刷毛25の先端がフィルタ3に対して反進行方向に変形され、フィルタ3に捕集された塵埃を効率よく清掃して、掃除用刷毛25に捕集することができる。
【0030】
図5dは図5cから清掃装置4の動作が更に進み、清掃部9が折返し地点に至った状態の清掃部9を示す断面図である。
清掃部9が、折返し地点に至ると、フィルタ3のレバー23当接面に接していた第2のレバー部23bは、フィルタ3との干渉がなくなり解放される。これによって、レバー23は、ばね体(図示せず)の回転力により、時計方向に回転され、回転ブラシ20も共に時計方向に回転される。
【0031】
回転ブラシ20の回転力により、塵埃戻り防止ブラシ26と静止ブラシ21とが接触する。両ブラシの毛が互いに対向して斜め下方に向いているので、前回のフィルタ3清掃時に静止ブラシ21に付着していた塵埃は、塵埃戻り防止ブラシ26により掻き取られて、集塵容器24内に排出される。
また、回転ブラシ20の回転により、掃除用刷毛25が、塵埃戻り防止ブラシ26よりも遅れて、静止ブラシ21に擦りながら回転動作される。
ここで掃除用刷毛25が、静止ブラシ21の毛の向きと反対側に変形されるので、掃除用刷毛25に付着した塵埃のほとんどは、静止ブラシ21に渡されることなく、掃除用刷毛25と共に集塵容器24内に回収される。
【0032】
清掃部9は、折返し地点から待機位置に戻る復路では掃除用刷毛25及び塵埃戻り防止ブラシ26をブラシ保持ケース22内に収納した状態に維持され、フィルタ3に接触しないようにすることで、塵埃の移動方向が一方向となり、塵埃の掃き戻しを防ぐことができる。特に、油分を含んだ塵埃の集塵性能を向上させることができる。
【0033】
待機状態に戻った後に、清掃装置4の動作が再び開始されると、図5bで述べた清掃部9の動作が行われる。回転ブラシ20の回転により、掃除用刷毛25に残った塵埃を、逆目の毛の静止ブラシ21に付着させることができるため、掃除用刷毛25は次回のフィルタ3清掃時にきれいな状態でフィルタ3の清掃を行うことができる。
【0034】
フィルタ3A側の清掃部9とフィルタ3B側の清掃部9とは設置の向きが逆になっている。つまり、清掃開始すると、往路ではフィルタ3A側の回転ブラシ20が回動してフィルタ3Aが清掃される。フィルタ3B側の回転ブラシ20は回動せずに待機状態のままでフィルタ3Bは清掃されない。復路では往路と逆となり、フィルタ3Bが清掃されてフィルタ3Aは清掃されない。
このように、往路と復路においてフィルタを半分ずつ清掃するように、フィルタ3A側の清掃部9とフィルタ3B側の清掃部9を進行方向に対して前後対称に設けることで、回転ブラシ20の回転トルクを低減することができ、移動用モータ15の負荷も低減することができる。
【0035】
以上の一連の動作により、フィルタ3に捕集された塵埃を集塵容器24に回収することができるが、より確実に、効率的に塵埃を集塵容器24に回収するために、清掃部9を待機位置又は、折返し地点で短距離往復動作を数回繰返し、回転ブラシ20に付着した塵埃を集塵容器24に落下させる。
【0036】
清掃部9は枠11に着脱可能に支持されており、塵埃の廃棄時には、清掃部9本体を清掃装置4から取り外すことができる。集塵容器24と共に、回転ブラシ20,静止ブラシ21も簡単に取り外すことができるため、集塵容器24に蓄積した塵埃を飛散させてしまうこともなく、ブラシも洗浄できるため、清潔を保つことができる。
清掃部9がフィルタ3の清掃を行う際、ファン2の運転を停止する構成となっており、フィルタ3で捕集した塵埃が清掃中に筐体内部に再び吸い込まれる恐れがない。
更に、清掃部9が待機状態でフィルタ3の外側に位置しているため、吸込グリル7開口部から見えず、空気調和機運転中に、集塵容器24に捕集した塵埃が再飛散することがなく、美観を損ねることがない。
【0037】
本実施例では、推進軸10,移動用モータ15,ウォームギア16,ウォームギア抑え17,ラック18,キャスタ19とから構成される駆動部を吸込グリル7の略中央部に配置し、フィルタ3及び清掃部9を二分割する。これらのフィルタ3及び清掃部9を半分の大きさとして推進軸10の両脇に複数備え、清掃部9を推進軸10に沿って往復運動させる。清掃部9を往復運動させる推進軸10及びラック18のギア機構と、回転ブラシ20を回動させるレバー23の位置を吸込グリル7の略中央の推進軸10側に位置し、駆動部分である力点に近い部分で清掃部9を駆動させ、回転ブラシ20を回動させる構成となっている。
【0038】
具体的には、移動用モータ15の回転駆動力がウォームギア抑え17の往復運動の力に変換され、二分割された清掃部9を保持した枠11へ伝達される。ここで、枠11は、推進軸10及びラック18により中央部が重力上下方向に支持されている。また、キャスタ(図示せず)により左右方向へ抑えている。両端部は枠11へ取り付けられたキャスタ19により、レール12a,12bにより重力上下方向及び左右方向に支持されている。
【0039】
駆動部を吸込グリル7の略中央部に配置したことで、駆動部が吸込グリル7片端にある場合に比べ、分割した清掃部9,回転ブラシ20を回動するレバー23の動作を、往復動作を行う部分に近い場所で確実に行うことができ、より確実に塵埃を集塵容器24に回収することができる。また、駆動部の近傍と、反駆動部のキャスタ19及びレール12a,12bとでは、力の伝達遅れに伴う移動遅れが生じやすい。しかし、本実施例であればこの移動遅れが軽減されるので、キャスタ19がレール12a,12bから脱線することもなく、キャスタ19等の構成部品の破損もなくし、信頼性の向上を図ることができる。また、レール12a,12bから枠11及び清掃部9が外れることも軽減される。更に、回転ブラシ20の回転トルク自体を軽減することができる。
【0040】
また、本実施例では、駆動部を二分割し、清掃部9長手寸法を短くすることにより、簡単に片手で清掃部9を枠11から取り外すことができる。これにより、特に脚立を使用した高所作業の場合、集塵容器24の回収中に塵埃が床面に落下することを防止できる。
【0041】
フィルタ3及び清掃部9を二分割し、支持体13の略中央部に補強ステー及び推進軸10,ラック18を配置することができる。これにより、フィルタ3及び清掃部9の重力下向きの撓みを最小限にすることができ、掃除用刷毛25との接触寸法を維持することができるため、集塵効率を高めることができる。
【0042】
本実施例では空気調和機について清掃装置を設置しているが、室内に設置される空気清浄機や空気を循環させる換気システムの室内空気吸込口に設置するものでもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 筐体
2 ファン
3 フィルタ
4 清掃装置
5 化粧パネル
6 吊ボルト
7 吸込グリル
8 吹出口
9 清掃部
10 推進軸(軸)
11 枠
12a,12b レール
13 支持体
13a 第一凹部
13b 第一突起
13c 第二凹部
14 軸受
15 移動用モータ(モータ)
16 ウォームギア
17 ウォームギア抑え
18 ラック
19 キャスタ
20 回転ブラシ
21 静止ブラシ
22 ブラシ保持ケース
22a 回転軸穴
22b 滑り台部(傾斜部)
22c 回転抑制部
23 レバー
23a 第1のレバー部
23b 第2のレバー部
24 集塵容器
25 掃除用刷毛(塵埃除去部)
26 塵埃戻り防止ブラシ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルタに捕集された塵埃を清掃する清掃装置において、
清掃時に駆動するモータと、このモータの駆動により回転する軸と、この軸の両脇に設けられ、前記軸に沿って移動して前記フィルタを清掃する清掃部とを備えることを特徴とする清掃装置。
【請求項2】
請求項1において、前記軸は、前記フィルタを往路で清掃する清掃部と復路で清掃する清掃部との間に設けられることを特徴とする清掃装置。
【請求項3】
請求項1又は2において、前記清掃部は、前記フィルタの塵埃を回収する塵埃除去部と、前記軸側に設けられこの塵埃除去部を前記フィルタに当接させるように回動するレバーとを備えることを特徴とする清掃装置。
【請求項4】
請求項3において、前記レバーは、前記清掃部の進行方向に対して前後に二股状であることを特徴とする清掃装置。
【請求項5】
請求項3又は4において、前記レバーは、第1のレバー部と、この第1のレバー部より前記清掃部の進行方向側に設けられた第2のレバー部とを備え、
前記第1のレバー部が前記清掃部の反進行方向に回動した後に前記第2のレバー部が前記フィルタに当接して前記清掃部の反進行方向に回動することを特徴とする清掃装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れかにおいて、前記清掃部は、前記塵埃除去部で回収した塵埃を収納する集塵容器と、前記清掃部の反進行方向側であって前記集塵容器の内側に向かって傾斜する傾斜部とを備えることを特徴とする清掃装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れかの清掃装置と、この清掃装置の空気下流側に設けられたファンとを備えることを特徴とする室内機。
【請求項8】
請求項1乃至6の何れかの清掃装置と、この清掃装置の空気下流側に設けられたファンと、このファンから吹出した空気が流入する熱交換器とを備えることを特徴とする空気調和機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図5c】
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【図5d】
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【公開番号】特開2011−163630(P2011−163630A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−26054(P2010−26054)
【出願日】平成22年2月9日(2010.2.9)
【出願人】(399048917)日立アプライアンス株式会社 (3,043)
【Fターム(参考)】