説明

温浴用帽子及びその製造方法

【課題】頭皮を常に清潔な状態に維持して脱毛を根本的に防止し、頭皮に抗菌性を有する陰イオンを放射することにより、毛根の清潔な状態を維持するだけでなく、毛根を強くして発毛を促進させる温浴用帽子及びその製造方法を提供する。
【解決手段】温浴用帽子は、弾性を有し、温浴用温水を収容して保持するために上部が開放された略円筒状又は半球状の温水保持部と、前記温水保持部の下部に連続し、使用者の頭上部に外挿される外挿部とからなり、前記温水保持部及び前記外挿部はシリコン系樹脂により一体的に形成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、脱毛防止及び頭皮管理のための温浴用帽子及びその製造方法に関する。より詳しくは、頭皮を清潔な状態に維持して、脱毛を防止し発毛を促進することができる温浴用帽子及びその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
脱毛症は、毛根の新陳代謝不良、血液循環不良、遺伝的要因、体質的要因、ストレスなどにより発生し、大抵は脳天部位で脱毛現象が多く起こる。
【0003】
脱毛を予防し或いは治療するためには、脱毛防止剤、発毛剤、毛髪栄養剤を塗布した上で、頭皮マッサージを行わなければならない。その際、マッサージ用ヘアブラシ又は指先の指紋部で頭皮を叩いてマッサージを行うが、脳天の全体にわたって均等にマッサージを行うには長い時間がかかり面倒であるため、マッサージを行うのが大変難しい。
【0004】
したがって、最近では、先天的及びストレスなどの後天的要因により生じる、頭皮組織、つまり毛嚢の毛細血管の血液循環障害、痒さとともに進行する脱毛を解消するために、発毛を促進するクリニック法が提示されている。
【0005】
毛髪美容クリニックは、外科的な整形、毛髪移植、又は除毛などの医学的分野を除く美容健康次元のクリニックであって、通常、頭皮クリニックと毛髪クリニックに分けられる。
【0006】
頭皮クリニックとは、脱毛を予防するとともに発毛を促進するため、頭皮の老廃物である皮脂を除去し、毛嚢虫などを殺虫するように施術することをいい、毛髪クリニックとは、間充物質である蛋白質(植物性)と既存毛髪との結合により、多様な毛質に対して弾力的で艶の強いウェーブを与える施術をいう。
【0007】
頭皮クリニックにおいては、植物抽出エキスなどの薬剤が含有されたトニングシャンプー、塗抹用ヘアトニックなどを用い、また物理的には頭皮振動マッサージ、高周波殺菌消毒、赤外線照射などを行っている。
【0008】
一方、毛髪クリニックはパーマに先立って行うのが一般的であるが、Cケラチンが含有されたトリートメント剤、ポリペプチド(PPT)が含有されたコールド液はもちろん、主剤がチオグリコール酸及びその塩類であり、システイン及びその塩酸塩などを含有するパーマ剤などをシャンプー後の毛髪に塗る方式で施術している。
【0009】
しかし、このような施術は長い時間がかかるだけでなく、頭皮が損傷した状態で適切な治癒なしで染色又はパーマを繰り返すと、毒素が外部へ排出せずに血液循環を防げ、毛根部のバランスが崩れ、頭皮状態が次第に弱くなって毛孔が塞がり、究極には脱毛に至る。
【0010】
また、既存のパーマ、染色、脱色は、毛髪損傷及び頭皮損傷(頭皮発疹、頭皮アレルギー、頭皮火傷、頭皮皮膚癌、脱毛)を誘発する。ケラチンが紫外線そのほかの化学薬品により変性すると、アルカリに対する抵抗力がなくなる。特にケラチンである間充物質のCケラチンは溶けやすい状態に変わる。また、多孔性毛となると、シャンプー時ごとに毛髪中の脂肪分が離脱してしまい、毛髪が次第に乾燥する。
【0011】
紫外線照射、洗浄剤(石鹸、シャンプー)、薬品(パーマ剤、染色剤、脱色剤、コーティング剤)、直熱器、100%豚毛のブラシ、ヘアブラシなどにより毛髪が損傷すると、艶が低下し、毛髪が均一でなく縺れる。さらに、細くて弾力が低下し、よく切れ、よく裂ける。
【0012】
また、パーマ、染色、脱色後には、頭が重くてすっきりせず、頭皮及び毛髪から薬液臭いがする。酷い場合には、頭皮にふけが多く生じ、痒く、毛髪が酷く抜けることもある。そこで、最近、円形脱毛症が増加していると報告されている。
【0013】
前述したような問題点を解決するための技術の一例として、頭皮マッサージ用指圧ブラシに関するもの(特許文献1)、発毛促進及び血液循環促進装置に関するもの(特許文献2)などがある。
【0014】
しかし、前記特許文献1及び2に開示された技術は、脱毛の根本的な問題点を解決することができないだけでなく、その装置が複雑で専門クリニックセンターで施術されており、個人的には使用することができないという問題点があった。
【0015】
また、頭皮の皮膚病及び毛髪損傷がなく、脱毛症予防及び発毛を促進し、蓬の津液の表皮沈着による頭部洗いの不便さを最小にし、蓬の気、遠赤外線及び磁力線が一定の温度及び距離で持続的に頭頂部に照射して、疾病の治療及び予防と健康増進効果を極大化し、セラミックの蓄熱機能で蓬灸時間を最大化し、動いても頭部から離脱しないように頭頂部に固定される蓬灸器に関する技術が特許文献3に開示されている。
【0016】
図8は、前記特許文献3に開示された「頭部に固定する温灸器」の断面図である。
【0017】
図8に示す温灸器は、上広下狭のセラミック4の下端の係止段部6に微細目の鉄網7を設置し、その鉄網の上面に蓬塊8を載せ、この蓬塊8を点火させた後、多数のエプロン12からなる安全キャップ10をセラミック4に挿着すると、金属板のエプロンが弾支力でセラミック4の内周面と強く密着し、蓬塊8の離脱と揺れを防止する。装着台1の下端の内段部15には、環状磁石14と鉄網13が設けられる。装着台1の上端内壁2にセラミック4の外周面5の外段部9を挿着すると、外周面5も装着台1の内周面に挿入され、安全キャップ10を結合しセラミック4と装着台1が一体形となる。
【0018】
装着台1の下端外周面に形成されたフランジ17の左右に穿孔された締結孔18に、クリップ19で伸縮バンド20を一定の長さに連結して、顔の側面及び顎にかけると、バンドの伸縮力により装着台1が頭部に強く密着するとともに、装着台1に結合したセラミック4も固定される。
【0019】
尚、図8において、符号3は通気孔、11は排気孔を示す。
【0020】
【特許文献1】大韓民国登録実用新案公報第20−338882号明細書
【特許文献2】大韓民国公開特許公報第2002−77301号明細書
【特許文献3】大韓民国公開特許公報第2001−110259号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
しかしながら、図8に示す温灸器は、蓬灸の熱気を用いるため、使用者が蓬塊に点火しなければならず、蓬の津液が使用者の頭部に付くため、大変気をつけて使用しなければならない問題点があった。
【0022】
また、蓬の津液が使用者の頭皮に付く場合、その臭いを除去するため、多数回にかけて洗浄液で毛髪を洗浄しなければならない問題点もあった。
【0023】
本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、頭皮を常に清潔な状態に維持して脱毛を根本的に防止することができる温浴用帽子及びその製造方法を提供することにある。
【0024】
本発明の他の目的は、頭皮に抗菌性を有する陰イオンを放射することにより、毛根の清潔な状態を維持するだけでなく、毛根を強くして発毛を促進させる温浴用帽子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0025】
本発明の一つの観点によれば、頭皮を清潔な状態に維持するための温浴用帽子であって、弾性を有し、温浴用温水を収容して保持するために上部が開放された円筒状又は半球状の温水保持部と、前記温水保持部の下部に連続し、使用者の頭上部に外挿される外挿部とからなり、前記温水保持部及び前記外挿部はシリコン系樹脂により一体的に形成されることを特徴とする温浴用帽子が提供される。
【0026】
前記外挿部は前記温水保持部より厚さが薄いことが好ましい。
【0027】
前記外挿部の下端部付近の内周面には突条部が設けられることが好ましい。
【0028】
前記シリコン系樹脂に、トルマリン粉末、及び前記トルマリン以外の陰イオン特性を有する粉末が混合されることが好ましい。
【0029】
前記陰イオン特性を有する粉末はセラミック粉末であることが好ましい。
【0030】
前記シリコン系樹脂に玉石粉末又は黄土粉末をさらに添加することができる。
【0031】
前記外挿部を使用者の頭部側に押圧するため、前記外挿部の外側にバンド部をさらに設けることができる。
【0032】
本発明の他の観点によれば、頭皮を清潔な状態に維持するための温浴用帽子の製造方法であって、シリコン系樹脂、トルマリン粉末、トルマリン粉末以外の陰イオン特性の粉末を混合する工程と、円筒状の温水保持部及び使用者の頭上部に外挿される外挿部を形成するための第1及び第2金型を用意する工程と、前記混合工程で生成された混合物を前記第1及び第2金型間の空間に充填する工程と、前記温水保持部と前記外挿部の中空部を形成するため、前記第1及び第2金型間の空間にコアを挿入する工程とを含み、前記コアは、前記温水保持部の厚さが前記外挿部の厚さより厚くなるように、前記温水保持部に対応する部位の直径が前記外挿部に対応する部位の直径より小さく形成され、前記コアの外周面には、前記外挿部の内周面に突条部が突設されるように、凹溝が形成されることを特徴とする温浴用帽子の製造方法が提供される。
【0033】
前記シリコン系樹脂、前記トルマリン粉末、前記陰イオン特性の粉末の混合比は、83〜94.5重量%:5〜15重量%:0.5〜2重量%であることが好ましい。
【0034】
前記陰イオン特性の粉末はセラミック粉末であることが好ましい。
【0035】
前記混合工程において、前記シリコン系樹脂は液状又はゲル状であることが好ましい。
【0036】
前記充填工程において、前記シリコン系樹脂は100〜200℃に維持されることが好ましい。
【0037】
前記コアを挿入して8〜10分が経過した後、前記第1及び第2の金型と前記コアを分離する工程をさらに含むことができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明の温浴用帽子を使用すれば、温水を頭部の中央部に一定時間維持することができるので、頭部の毛孔が開き、皮脂が分泌した頭皮が清潔に維持され、脱毛を防止する効果がある。
【0039】
また、本発明によれば、温浴用帽子に陰イオン特性の粉末を混合すると、陰イオンの放出により頭部の血流が改善され、血液循環が促進され、毛根が強くなるので、発毛効果が増大される効果がある。
【0040】
また、本発明の温浴用帽子の製造方法によると、その製造が簡単であるため、安価で大量生産が可能になる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0041】
まず、本発明の実施形態を説明するに先立ち、本発明に使用される陰イオン放出、及び陰イオンによる抗菌性材質について説明する。
【0042】
本発明に使用するトルマリン(Tourmaline)は宝石の原料である鉱石であって、主にブラジル、ロシアのウラル地方、中国の雲南省、スリランカ、アフリカ等の地で生産され、主成分はCa、K、Na、Al、Cr、Fe、Li、Mg、Mn、Siであり、7〜7.5の硬度を有し、比重は3.05、溶融点は1,050〜1,100℃である。トルマリンは、結晶の単位格子のプラス電化の中心とマイナス電化の中心が大きくずれているため、外部応力(圧力又は温度の変化など)により、結晶の両端にプラス電極とマイナス電極が発生して永久電極の性質を保持する。結晶内部の応力の歪みにより発生する電圧は、粉体粒度が小さいほど高圧となる。電極間で発生する高圧電場は、電場内に位置する動植物の細包に微弱な電流が流れるようにし、この電流の波長は4〜14μmのいわゆる育成光線と呼ばれる遠赤外線逆波長であり、生物の体内に総合的で合成的に作用して細包の活性化を促進する。
【0043】
すなわち、トルマリンは、各種文献に既に発表されたように、(1)永久に電気を発生し、(2)空気中にイオン流れを発生させ、(3)水のクラスタを断絶して水をおいしく無害にし、(4)細包を活性化して成長を促進し、(5)新鮮度を維持して新鮮に保存し、(6)血行を促進して生命エネルギーを活性化させるという効能が立証されている。
【0044】
また、本発明に使用するセラミック粉末は陰イオンを発生する。
【0045】
以下、前述したようなトルマリンとセラミックを使用した本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明において、図面全般にわたって同一部分には同一符号を付し、その反復的な説明は省略する。
【0046】
図1は本発明による温浴用帽子の使用状態を示す斜視図、図2は本発明による温浴用帽子の断面図、図3は本発明による温浴用帽子の平面図である。
【0047】
図1に示すように、本発明による温浴用帽子100は使用者の頭の上部に外挿されて使用される。
【0048】
すなわち、使用者は、開口部101に水温40℃〜42℃の温水を充填し、3〜10分程度温浴することにより、頭皮を清潔な状態に維持することができる。
【0049】
また、水道水を使用する場合は、水道水に含有された塩素成分がアトピー性疾患又は脱毛の原因となるので、この塩素成分を除去するため、亜硫酸カリウム、ビタミンC、又は炭素成分の材料を包装したティーバッグを水道水に浸して塩素成分を除去した後、前記のように温浴を行うことが好ましい。
【0050】
図2に示すように、温水保持部110は弾性を有し、温浴用温水を収容するため、上部に開口部101を備えた略円筒状であり、外挿部120は温水保持部110の開口部101の対向部である下部に連続し、使用者の頭上部に被られる。また、突条部130は外挿部120の下端部の内周に突設される。
【0051】
図1及び図2に示すように、温水保持部110、外挿部120、及び突条部130は、シリコン系樹脂にトルマリン粉末、陰イオン粉末を混合して一体的に形成する。
【0052】
本発明による温浴用帽子100の形状は、使用者の頭部の大きさに応じて多様なサイズに製造することができるが、シリコン系樹脂が弾性を有するので、普通の成人頭部の直径に合うように製造するとよい。
【0053】
また、図2及び図3に示すように、温水保持部110の厚さt1は約2mm、外挿部120の厚さt2は1mmとする。
【0054】
温水保持部110の厚さを外挿部120の厚さより厚くすることは、開口部101を介して投入された温水により、温水保持部110が膨張して、温水が溢れることを防止するためである。
【0055】
また、突条部130は約1mmの突出高さを有するもので、温水保持部110に充填された温水が使用者の顔面に流れることを防止する。
【0056】
また、必要に応じて、突条部130が使用者の頭部に一層密着するように、突条部130に対応する、外挿部120の外側にバンドを設けて、突条部130と使用者の頭部間の密着性を向上させることもできる。
【0057】
また、本発明による温浴用帽子100において、温水保持部110の長さは約110mm、外挿部120の長さは約50mmとし、突条部130は外挿部120の下端から約10mmの位置に設けられる。
【0058】
前述したように、本発明による温浴用帽子100の規格を上記のように定めるのは、次の理由による。
【0059】
通常、脱毛は額部あるいは頭部中央から進行するので、この部分の血流を改善して血液循環を旺盛にし、毛根を強くするため、温浴の対象を額部と頭部中央に集中させる。
【0060】
したがって、外挿部120は使用者の耳後部と眉毛の上側に外挿され、額と頭中央部に温水が充填される。
【0061】
前記実施形態による温浴用帽子100においては、温水保持部110の厚さを厚くして、温水が側面に溢れることを防止しているが、以下では、温水が側面に溢れることを防止する別の実施形態を、図4に基づいて説明する。
【0062】
図4において、温水保持部111は壷の上部のように上部が丸く窄まった略半球状であり、外挿部121は温水保持部111の開口部101の対向部である下部に連続し使用者の頭上部に外挿入される。また、突条部131は、外挿部121の下端部の内周面に形成される。
【0063】
この実施形態においても、材料としては弾性を有するシリコン系樹脂を使用し、陰イオンの放出のため、トルマリン粉末又はセラミック粉末を混合して使用することができる。
【0064】
このような構成によると、温水保持部111が略半球状になっているので、温水保持部111内の温水が側面に流れることを防止することができる。
【0065】
また、温水保持部111と外挿部121の厚さを同一にすることで、製造工程を単純化できる効果もある。
【0066】
本発明による温浴用帽子100は、沐浴時に使用することが好ましいが、毒性のないシリコン系樹脂、陰イオン放出特性を有するトルマリンとセラミックからなるので、頭部の血液循環を促進するため、平常時にも着用することができる。
【0067】
次に、本発明による温浴用帽子の製造方法を図5、図6及び図7に基づいて説明する。
【0068】
図5は本発明による温浴用帽子の製造方法を説明するフローチャート、図6は本発明による温浴用帽子を製造するための金型を示す斜視図、図7は図6に示す金型の断面図である。
【0069】
まず、無毒性で防水性に優れたシリコン系樹脂、トルマリン粉末、及びセラミック粉末を用意する。
【0070】
次いで、トルマリン粉末及びセラミック粉末をシリコン系樹脂と混合して溶融させる。シリコン系樹脂の溶融は、通常の方法に従って行う。
【0071】
また、本発明による温浴用帽子100の製造のため、シリコン系樹脂は83〜94.5重量%、トルマリン粉末は5〜10重量%、セラミック粉末は0.5〜2重量%を混合する。
【0072】
ここで、シリコン系樹脂を89重量%、トルマリン粉末を10重量%、セラミック粉末を1重量%にすることが最も好ましい。
【0073】
次いで、トルマリン粉末とセラミック粉末を混合溶融したシリコン系樹脂を液状又はゲル状に維持し、第1金型200及び第2金型210により形成される円筒状の孔に注入して充填する。この際、シリコン系樹脂は100〜200℃に維持する。
【0074】
これにより、図7に示すように、温水保持部110と外挿部120が一体的に形成される。
【0075】
その後、第1金型200と第2金型210間に充填されたシリコン系樹脂混合物にコア220を挿入する。
【0076】
コア220は、図7に示すように、温水保持部110の厚さが外挿部120の厚さより大きくなるようにするため、コアの下部221の直径がコアの上部222の直径より小さく形成され、かつ外挿部120の内周面に突条部130を形成するため、コア220の外周面に沿って凹溝223が形成される。
【0077】
その後、約8〜10分が経過してシリコン系樹脂が硬化したら、第1金型200と第2金型210を分離する。
【0078】
次いで、成形された温浴用帽子100からコア220を分離し、温浴用帽子100の表面を加工して滑らかに処理する。
【0079】
その際、前述したように、シリコン系樹脂は弾性を有するので、温浴用帽子100に突条部130が形成されていても、コア220を容易に分離することができる。
【0080】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して説明したが、本発明は前記実施形態に限定されるものではない。
【0081】
すなわち、前記実施形態においては、突条部130を外挿部120の内周面に一つだけ設けた構造を説明したが、防水効果を一層増大するために外挿部120の内周面に二重に設けてもよい。
【0082】
また、遠赤外線の放出のため、シリコン樹脂混合物に玉石粉末又は黄土粉末を添加することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明による温浴用帽子の使用状態を示す斜視図である。
【図2】本発明による温浴用帽子の半断面斜視図である。
【図3】本発明による温浴用帽子の平面図である。
【図4】本発明のほかの実施形態による温浴用帽子の半断面斜視図である。
【図5】本発明による温浴用帽子の製造過程を示すフローチャートである。
【図6】本発明による温浴用帽子の製造のための金型を示す斜視図である。
【図7】図6の金型を示す断面図である。
【図8】従来の脱毛防止用温灸器の断面図である。
【符号の説明】
【0084】
100…温浴用帽子
101…開口部
110、111…温水保持部
120、121…外挿部
130、131…突条部
200…第1金型
210…第2金型
220…コア



【特許請求の範囲】
【請求項1】
頭皮を清潔な状態に維持するための温浴用帽子であって、
弾性を有し、温浴用温水を収容して保持するために上部が開放された円筒状又は半球状の温水保持部と、
前記温水保持部の下部に連続し、使用者の頭上部に外挿される外挿部とからなり、
前記温水保持部及び前記外挿部はシリコン系樹脂により一体的に形成されることを特徴とする温浴用帽子。
【請求項2】
前記外挿部は前記温水保持部より厚さが薄いことを特徴とする請求項1記載の温浴用帽子。
【請求項3】
前記外挿部の下端部付近の内周面には突条部が設けられることを特徴とする請求項2記載の温浴用帽子。
【請求項4】
前記シリコン系樹脂に、トルマリン粉末、及び前記トルマリン以外の陰イオン特性を有する粉末が混合されることを特徴とする請求項1記載の温浴用帽子。
【請求項5】
前記陰イオン特性を有する粉末はセラミック粉末であることを特徴とする請求項4記載の温浴用帽子。
【請求項6】
前記シリコン系樹脂に玉石粉末又は黄土粉末がさらに添加されることを特徴とする請求項4記載の温浴用帽子。
【請求項7】
前記外挿部を使用者の頭部側に押圧するため、前記外挿部の外側にバンド部がさらに設けられることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の温浴用帽子。
【請求項8】
頭皮を清潔な状態に維持するための温浴用帽子の製造方法であって、
シリコン系樹脂、トルマリン粉末、トルマリン粉末以外の陰イオン特性の粉末を混合する工程と、
円筒状の温水保持部及び使用者の頭上部に外挿される外挿部を形成するための第1及び第2金型を用意する工程と、
前記混合工程で生成された混合物を前記第1及び第2金型間の空間に充填する工程と、
前記温水保持部と前記外挿部の中空部を形成するため、前記第1及び第2金型間の空間にコアを挿入する工程とを含み、
前記コアは、前記温水保持部の厚さが前記外挿部の厚さより厚くなるように、前記温水保持部に対応する部位の直径が前記外挿部に対応する部位の直径より小さく形成され、
前記コアの外周面には、前記外挿部の内周面に突条部が突設されるように、凹溝が形成されることを特徴とする温浴用帽子の製造方法。
【請求項9】
前記シリコン系樹脂、前記トルマリン粉末、前記陰イオン特性の粉末の混合比は、83〜94.5重量%:5〜15重量%:0.5〜2重量%であることを特徴とする請求項8記載の温浴用帽子の製造方法。
【請求項10】
前記陰イオン特性の粉末はセラミック粉末であることを特徴とする請求項9記載の温浴用帽子の製造方法。
【請求項11】
前記混合工程において、前記シリコン系樹脂は液状又はゲル状であることを特徴とする請求項9記載の温浴用帽子の製造方法。
【請求項12】
前記充填工程において、前記シリコン系樹脂は100〜200℃に維持されることを特徴とする請求項11記載の温浴用帽子の製造方法。
【請求項13】
前記コアを挿入して8〜10分が経過した後、前記第1及び第2の金型と前記コアを分離する工程をさらに含むことを特徴とする請求項12記載の温浴用帽子の製造方法。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−6908(P2006−6908A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−46740(P2005−46740)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【出願人】(505067988)ドクターダーマ カンパニー・リミテッド (1)
【氏名又は名称原語表記】DOCTORDERMA CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Mirae Buil., 1428−3,Seocho−dong,Seocho−gu,Seoul,Republic of Korea
【Fターム(参考)】