説明

滅菌管溶接機システム

【課題】溶接プロセスの情報を文書化するとともに、滅菌管溶接機によって行われた個々の溶接のトレーサビリティを保証するような滅菌管溶接機において使用するデータ管理システムを提供する。
【解決手段】データ管理システムは、通信モジュール120、管溶接機、アプリケーションソフトウェア150を含み、情報を文書化し、溶接機によって行われた各無菌接続のトレーサビリティを提供する。通信モジュール120は、管溶接機において溶接が行われる度に電子的なレコードを作成する。アプリケーションソフトウェア150は、通信モジュール120についての接続プロセスの定義を作成し、通信モジュール120から接続レコードをアップロードし、接続レコードのレビューを可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は2005年12月15日に出願された米国仮出願、出願番号第60/750,511号の利点を主張する。
【0002】
技術分野
本発明は、滅菌管の溶接のための記録資料編成システムに関し、さらに詳細には滅菌管溶接装置から作られる滅菌管溶接のためのコンピュータ化された記録資料編成システムに関する。
【0003】
背景技術
従来の技術は、滅菌閉鎖管を無菌的に接続するためのいくつかの滅菌管溶接機を提供する。該溶接機とともに使用されるプロセスは各管の内壁を接触させるために各管の部分を平板化することと、各管の該平板化された部分を通して熱間切断手段を動かし、それにより各管の内壁を一時的にともに密封し、溶融した管端部を提供することと、該管を互いに接続させるために位置合わせすることと、該管の間に接合部を形成するためにともに該管の該所望される溶融端部を接合することと、該接合部を冷却してから、各管の中の該一時的な密封を開くためにそれを応力にさらし、それにより該接合部管の間に流体連通を提供することとを備える。
【0004】
米国特許第4,610,670号に開示されているもののような滅菌管溶接機は、切断手段と、該切断手段を加熱するように適応された手段と、接合される該管を受け入れ、保持し、平板化するように適応された一組の取り付けブロックと、該切断手段が該ブロックの間にあり、該ブロックが管を保持するように適応される場合に横断するような位置に該ブロックと該切断手段の間の移動を提供するための手段と、2つの異なる管端部が互いに位置合わせされ、互いに面する位置に該ブロックを位置合わせし直すための手段と、該ブロックと該切断手段を切り離すための手段と、該取り付けブロックをともに動かすための手段とを備える。このプロセスに従って接続される該管は閉鎖された端部を有する。つまり、該管は密封された端部を有し、管は血液バッグまたは透析袋等の容器に接続され、該管は患者の中に注入されたカテーテルに接続される、あるいはなんらかの他の方法で管の端部は外部環境に対して閉じられている。他の特許は米国特許第4,369,779号、第4,461,951号、第4,476,631号及び第4,501,951号に開
示されている。
【0005】
前述された滅菌管溶接機を使用する過程で、FDAだけではなくカスタマも製造メーカが溶接機に当てはまる製造プロトコルに関する認定された医薬品製造品質管理基準及び品質保証要件を満たす文書を提供することを要求してきた。カスタマに、彼らの溶接機が製造メーカの強度仕様書の範囲内で動作している旨の統計文書を提供するため、及びカスタマが溶接機を適切に活用している旨の検証を与えるため、ならびに彼らの要件の適切な文書をFDAに提供するために、該溶接機で作られた溶接部と管の質、数、位置、及び他の統計的なデータを検証する方法と装置を、便利な電子システムの形式で提供することが有利であろう。
【0006】
米国特許第5,888,238号は、溶接ウェハを利用する滅菌管溶接機により作られる滅菌管溶接部の完全性を試験するためのキットを提供し、複数の管サンプルと、滅菌管溶接機で使用される管サンプルとウェハを保持するための一連のレセプタクルを有する容器を含む。さらに、容器内の管サンプルで滅菌管溶接部を作るために一式の指示が与えられ、キットの詳細を記録するため、及び溶接分析を報告するためにデータシートが使用される。データシートは、通常、溶接部が作られた後に記入される。データシートは、一般的には、カスタマラベル、溶接機の製造番号を含む該キットの特定の詳細、及び該キットで作られる溶接部を調べた製造メーカの発見事項を報告する、カスタマに送り返される分析フィードバック等の情報を含む。
【0007】
従来の技術で使用されたデータシートでは、溶接プロセスにおいて特定の処置が講じられる以前にデータシートに特定の情報が入力されることが重大であり、これらのステップまたは情報が文書化されていることがさらに重大である。人間のミスのために、特定の情報がデータシートに入力されない可能性があり、プロセスの中の特定のステップが忘れられ、飛ばされる、あるいは見落とされることがあり、データシートが失われるまたは置き間違えられることがあり、正しくない情報がデータシートの部分に入力されることがあり、あるいは情報が間違って転記されることがある。さらに、いったん情報が文書化されると、データを見る人が情報を入力するまたは削除することができる可能性があり、情報が失われる可能性があり、あるいは許可されていない人物が秘密情報を見る可能性がある。
【0008】
技術で必要とされているのは、製造メーカが、個々のカスタマが自分達の機械により作られる溶接部の質について知らされ、作られた溶接管を追跡調査できるように、各溶接管と各溶接機の作業の進行を容易に追跡調査できる自動化された滅菌管溶接システムである。技術では、溶接プロセス情報を文書化し、各溶接機により作られる各滅菌接続部のトレーサビリティを提供するための自動化されたシステムの必要性がある。ユーザアクセス権を与え、特定のアクセス権を処理し、レポートを作成、ダウンロードし、滅菌接続プロセスの各ステップでユーザをガイドし、滅菌接続プロセスを作成することも必要である。滅菌管溶接機の製造メーカとカスタマの間の通信を改善するシステムとソフトウェアを作成することも望ましいであろう。
【0009】
発明の概要
本発明は、溶接プロセス情報を文書化し、滅菌管溶接機により作られる個々の溶接部のトレーサビリティを提供する、滅菌管溶接機と使用するためのデータ管理システムを提供することにより前述された必要性を満たす。該データ管理システムは、タッチスクリーン、バーコードリーダ、及びアプリケーションソフトウェア等の通信モジュールを含むことがある。アプリケーションソフトウェアは、特定のユーザにアクセス権を与え、特定のアクセス権を処理し、レポートを作成、ダウンロードし、滅菌接続プロセスを作成する。通信モジュールは、溶接プロセス全体の文書化、次のステップに進むために各ステップの完了に備えるプロセス制御、ユーザごとの訓練された/適格のプロセスだけのモジュールに関する可視度、及びバーコードスキャンまたは情報の手動入力を含むことがある。
【0010】
したがって、溶接を実行する管溶接機と、該管溶接機により溶接が実行されるときに1つまたは複数の接続レコード(複数の場合がある)を作成するために該管溶接機と通信する通信モジュールとを備えるデータ管理システムが提供される。データ管理システムは、通信モジュールからの接続レコード(複数の場合がある)をアップロードするためのアプリケーションソフトウェアと、該アプリケーションソフトウェアを記憶するためのパソコンとをさらに備えることもある。アップロードされた接続レコード(複数の場合がある)はパソコンに記憶できる。
【0011】
アプリケーションソフトウェアは通信モジュールのために接続プロセス定義を作成し、通信モジュールはアプリケーションソフトウェアと結線できる、あるいは無線で接続できる。データ管理システムは通信モジュールとアプリケーションソフトウェア及び/または管溶接機の間の接続のステータスを示すステータスインジケータを通信モジュール上にさらに備えることができる。
【0012】
アプリケーションソフトウェアは、セキュリティレベルが変化する特定のプロセスに個々のユーザを割り当てることができ、接続レコード(複数の場合がある)のレポートを作成、ダウンロードする能力を提供する。アプリケーションソフトウェアは、通信モジュールのために接続プロセスを作成する能力と、接続プロセスごとに特定のデータ記述子を割り当てる能力も提供する。アプリケーションソフトウェアは、データ記述子別に溶接データを並べ替え、接続レコード(複数の場合がある)がどこに記憶されているのかを示す能力を提供できる。アプリケーションソフトウェアは通信モジュールとアプリケーションソフトウェア間の接続のステータスを示すステータスインジケータを提供することもできる。
【0013】
アプリケーションソフトウェアは、使用可能なフィルタつまりアクティブフィルタである場合がある、通信モジュールからアップロードされる接続レコードごとに見ることのできるデータ記述子のリストをさらに提供する。アプリケーションソフトウェアは、日付、時刻、ユーザの識別、及び講じられた処置を含む接続レコード(複数の場合がある)の要約を提供し、パスワード変更、ユーザ設定、プロセス設定、特定のプロセスへのユーザの割り当て、及び異なる通信モジュール設定を可能にする。
【0014】
データ管理システムは、溶接対象の品目の情報を走査し、アプリケーションソフトウェアにアップロードされる情報を通信モジュール内に記憶するための通信モジュールに接続されるスキャナをさらに備える。スキャナはレーザバーコードスキャナ、つまり手動入力キーパッドを備えることがある。品目の情報は、バーコード情報、または通信モジュール上の手動入力キーパッドを使用して手動で入力されたテキストを備えることがある。
【0015】
通信モジュールは管溶接機に無線接続できる。通信モジュールは管溶接機により実行される溶接プロセス全体を文書化し、管溶接機により実行される溶接プロセスの各ステップが次のステップに進む前に完了されることを確実にする。通信モジュールは、任意のステップが正しく実行されない場合に管溶接機の溶接プロセスを中断することができ、任意のステップが正しく実行されない場合、あるいは誤った情報が走査/入力された場合にはユーザに通知を提供できる。
【0016】
通信モジュールはタッチスクリーンディスプレイを備えることがある。通信モジュールは、通信モジュール及び/または管溶接機の使用に関する段階的な指示をさらに提供することができ、管溶接機により実行される溶接プロセスの進行を示すことができる。通信モジュールは、各接続レコード(複数の場合がある)が完成した溶接部であったかどうかも記録する。
【0017】
通信モジュールはユーザにメッセージを表示することができる、及び/または管溶接機と通信モジュール間の通信が中断される、遅延される、あるいは切断される場合に管溶接機の溶接プロセスを終了し、管溶接機と通信モジュール間の通信を補正する方法に関してユーザにさらに指示を提供できる。通信モジュールは、ユーザが管溶接機により作られる各溶接部を検査し、溶接部がユーザによって受け入れられたのか、あるいは拒絶されたのかを電子的に文書化する場所である。検査された溶接部が受け入れられたのか、あるいは拒絶されたのかのこれらのレコードは、アプリケーションソフトウェアにアップロードされる通信モジュールに記憶される。
【0018】
さらに、1つまたは複数の品目の接続用の滅菌管溶接機と、各品目の上に提供されるバーコードを記録するためのスキャナと、該スキャナによって記録される情報を記憶するための、溶接が管溶接機によって実行されるときに1つまたは複数の接続レコード(複数の場合がある)を作成するために滅菌管溶接機と通信している通信モジュールと、該通信モジュールから該接続レコード(複数の場合がある)をアップロードするためのアプリケーションソフトウェアとを備えるデータ管理システムが提供される。通信モジュールは、ユーザが各溶接部の検査を記録し、溶接部を受け入れる、あるいは拒絶する場所である。また、通信モジュールは品目ごとの情報がスキャナにより記録される場所でもある。
【0019】
データ管理の方法も提供され、該方法は1つまたは複数の品目の間で溶接を実行することと、各溶接の接続レコードを作成することと、各溶接の各接続レコードをアップロード、記憶することとを備える。記録される各溶接情報は恒久的である場合があり、改変することはできない。好ましくは、各溶接情報には注記またはコメントだけを加えることができ、この情報は、名称、日付及びタイムスタンプで追跡できる。該方法は、各溶接部を検査することと、該溶接部を受け入れるまたは拒絶することと、この情報を記憶することとをさらに備える。該方法は、溶接が実行されるように各品目の情報を走査することと、溶接されるすべての品目の開始から終了までの溶接プロセスを文書化することとをさらに備える。
【0020】
パーツの構造及び組み合わせの多様な新規の詳細を含む、本発明の前記の及び他の特長は、ここではさらに特に添付図面に関して説明され、請求項で指摘される。本発明を具現する特定の装置は本発明の制限としてではなく、例証としてのみ示されることが理解されるであろう。本発明の原則及び特長は、本発明の範囲を逸脱することなく多様な及び多数の実施形態で利用されてよい。
【0021】
本発明の装置と方法のこれらの及び他の特長、態様、及び利点は、添付説明及び添付図面に関してさらによく理解されるようになるであろう。
【0022】
本発明の詳細な説明
本発明は、情報を文書化し、溶接機によって作られる各滅菌接続部のトレーサビリティを提供するために滅菌管溶接機とともに使用されることが意図される付属品品目に備える。システムの設計及び要件は、ユーザが滅菌接続プロセスを効果的に管理できるようにする包括的なプロセス制御を提供する。
【0023】
図1に示されるように、タッチスクリーンである場合がある通信モジュール120と、スキャナ130と、パソコン(PC)140と、該PC用のアプリケーションソフトウェア150と、及び/または任意の必要とされるケーブル布線とを備えるシステム100が提供される。システム100の他の構成要素は、管溶接機160と、配線で接続できるまたは無線である場合があるネットワーク170とを備えてよい。システム100の主要な構成要素は管溶接機160と、通信モジュール120と、アプリケーションソフトウェア150とである。
【0024】
管溶接機160は、乾式/乾式、湿式/乾式及び湿式/湿式管の組み合わせで、2本のポリ塩化ビニル(PVC)管の間に滅菌溶接部を提供するが、前記に限定されない。管は袋、針、フィルタ、収集セット、輸液セットまたはアフェレーシスセット、あるいは当業者に明らかとなるであろうように、溶接される必要があるであろうあらゆる他の品目等の品目(であるが限定されない)に取り付けられてよい。2個の閉じられた内部滅菌構成要素間の滅菌溶接部は血液及び構成成分の収集、処理、及び治療手技を容易にする。用途は、血液及び血液成分の収集、分離、濾過、サンプリング、処理、付加的な導入、プーリング、及びアフェレーシス、細胞洗浄、及び凍結等の自動化された手順を含むが、これらに限定されない。
【0025】
管溶接機を使用すると、多岐に渡る用途での滅菌接続が可能になる。管溶接機のさらに一般的な用途のいくつかは、以下のとおりである。
【0026】
・白血球削減フィルタを追加すること
・試験のために血液製剤からサンプルを除去すること
・血液収集またはアフェレーシス処理セットに新しい標準規格注射針を追加すること
・例えば、単一の袋の中に全血を収集した後の成分分離のために、特に必要に応じて、1つまたは複数の袋を追加する、2個のセットから3個のセットを作る等の追加成分が必要とされるときに1つまたは複数の袋を追加する等、構成要素を準備すること
・血液製剤をためること
・例えば、全血、赤血球、または血漿の一定分量を用意するために注射セットまたは袋のセットを取り付ける等、小児科への投与及び分割ユニットのために一定分量を用意すること
・自動化されたアフェレーシス処置の間に追加の生理食塩水または抗凝結剤のラインを接続すること
・処理液または添加液の袋を接続する、あるいは誤って取り除かれたものを接続し直すこと
従来の「スパイキング(spiking)」処置を使用するよりむしろ、閉じられたシステムを接続サイトで維持することが望ましい他の多くの例がある。
【0027】
通信モジュール120の主要な機能は、溶接が管溶接機160で実行されるたびに電子レコードを作成することである。システム100は有線イーサネット(登録商標)インタフェースまたは無線網の上で実行できる。アプリケーションソフトウェア150の主要な機能は、各通信モジュール120がどのようにして動作するか、誰がその上で動作できるのか、及びそれについて何を実行することが許されるのかを管理することである。アプリケーションソフトウェア150は、通信モジュール120から接続レコードをアップロードするため、及び監督者が接続レコードを見直すことを可能にするために、通信モジュール120のための接続プロセス定義を作成する。接続プロセス定義は、収集されるデータ、及び接続を作成するときに実行される処置を指定するステップである。接続レコードは、接続が実行されるたびに収集されるデータである。
【0028】
各滅菌管溶接機160は、ともに1つのユニット(ワークステーション)10と見なすことのできる通信モジュール120とスキャナ130に(ケーブルによってまたは無線で)接続できる。1台のPCに接続されるのは1から256以上のユニットである場合があり、アプリケーションソフトウェア150はPCにインストールされる。滅菌管溶接機150とバーコードリーダ130は、ケーブルを介してまたは無線で通信モジュール120に接続される。通信モジュール120はPC140に、配線で接続できる、あるいは無線で接続できる。また、各ユニット110はオンラインで(PC140と接続されて)またはオフラインで(PC140に接続されずに)使用されてよい。無線接続はアンテナ/受信機組み合わせとして、あるいはBluetooth(登録商標)技術または技術で公知の任意の他の手段を使用して本発明で意図される。
【0029】
ユニットはオフラインで使用されるとき1個から5000個以上の溶接情報のレコードを記憶できる。好ましくは、ユニットの記憶域がいったん溶接の全容量近くに達すると、それは、それがメモリ容量に近づきつつあり、PC140への情報のダウンロードを必要とするであろうことを個々のユーザに警告し始める。いったん各装置がPCに接続し直されると、システムに関するレコードまたは溶接接続情報は自動的にダウンロードされ、このようにして通信モジュール120からメモリを取り除く。
【0030】
各ユニット110は、必要とされる情報が提供されたときにだけユーザが先に進むことを可能にすることによりプロセス制御を提供できる。本来、各ユニット110は関連する滅菌管溶接機160により行われる溶接接続ごとに情報を文書化する。
【0031】
通信モジュール120は、アプリケーションソフトウェア150と滅菌管溶接機と、有線インタフェースを介してまたは無線で通信できる。通信モジュール120は、アプリケーションソフトウェア150及び/または滅菌管溶接機160との通信リンクのステータスを示すステータスインジケータも提供する。通信モジュール120は、滅菌管溶接機160がいつ溶接を実行するのかを制御することもできる。アプリケーションソフトウェア150は接続レコードと接続プロセスを通信モジュール120からアップロードする。通信モジュール120は、それがオンライン(アプリケーションソフトウェア150に接続されている)あるいはオフラインのときに完全に作動する。
【0032】
通信モジュール120は、スキャナ130から任意のタイプのバーコードラベルを読み取ることができ、レーザまたは任意の他のタイプのスキャナをサポートする。スキャナはバーコードスキャナに限定されるのではなく、手動入力手段、あるいは滅菌接続プロセスのために通信モジュール120が各品目の情報を読み取ることを可能にする任意の他のタイプのデータ入力手段である場合もある。アプリケーションソフトウェア150は、監督者が、開始文字一致と終了文字一致、及びバーコード長を含むバーコード一致規則を設定できるようにする。通信モジュール120は、接続プロセスが実行されていないときにユーザがスキャナバーコードラベルの内容を表示できる能力を与える。
【0033】
通信モジュール120の特長は以下を提供するが、以下に限定されない。
【0034】
・バーコードを走査する、あるいはテキストを手動で入力することにより開始から終了まで溶接プロセス全体を電子的に文書化できること
・プロセス内の各ステップが次に進むために完了されなければならないプロセス制御を保証すること
・各ステップまたは走査された情報が該当するバーコード一致規則に適合することを保証すること
・各ユーザのための訓練された/適格のプロセスだけが見えることにより実現される追加の制御
・セキュリティ機能の部分としてシステム及びプロセスタイムアウトを保証すること
・ワークステーションでプロセスを選択できること
・(バーコードを走査する、あるいは情報を手動で入力することによって)溶接検査中にコメントを加えることができること
・接続レコードをPCにダウンロードする必要なく5000以上の接続レコードを記憶できること。この量は、当業者に明らかとなるであろうように、記憶空間の増加により増やすことができる。
【0035】
・8時間おきに最低350の溶接を記録することをサポートすること
通信モジュール120は、タッチスクリーンディスプレイを収容できる。通信モジュール120上のタッチスクリーンにより、ユーザはアプリケーションソフトウェア150で作成されるプロセスによって指定されるとおりに情報を入力できる。情報は、バーコード走査によって、あるいは手動入力方法によってまたは当業者に明らかとなるであろうように任意の他のデータ入力方法によって入力できる。
【0036】
通信モジュール120は、ユーザに計器の使用に関して指示するために、記号(アイコン)とワードの両方を使用するたち画面を有することがある。画面は4つの主要な領域に分割できる。これらの領域はタイトルバー、カレントステップ領域、プロセス情報領域、及び再生バーと制御ボタン領域を含む。
【0037】
このタイトルバーは、プロセスタイトル/名、日付と時刻、及びユーザ識別等の情報を含むことがある。タイトルバーは、以下のオプションの内の1つまたは複数を選択するためにメニューボタンを含むこともある。つまり、それは(すべてのユーザによってアクセス可能な)バーコード、(すべてのユーザによってアクセス可能な)ログアウトボタン、及び(管理者だけによってアクセス可能な)セットアップするための終了ボタンを読み取ることによって非表示文字を明らかにするためにバーコードを走査できる。
【0038】
カレントステップ領域は、プロセス内で実行されているカレントステップを示すことができる。プロセス情報領域は手動入力のためのキーパッドを含むことがあり、入力された過去のステップを示すことがあり、カレントステップに関する命令を示すことがあり、次のステップも示す。
【0039】
再生バーと制御ボタン領域は、特定の再生接続プロセスの中で進行のパーセンテージを示すことができ、終了プロセスボタンを有し、選択されたプロセスに戻ることを可能にすることができる。
【0040】
通信モジュール120は、以下の接続プロセスステップ、つまり、オペレータ識別、滅菌管溶接機識別、ウェハカセット識別、バーコード走査、接続検査、検査時のコメント入力またはバーコード操作をサポートし、所望される場合、日付とタイムスタンプを用いて接続を実行する。アプリケーションソフトウェア150は、オペレータ対話が設定された時間内に発生しなかった場合に接続プロセス中にタイムアウトするように通信モジュール120を設定できる。設定モジュール120は、それらの包装から除去されたが、まだ接続の形成では使用されていないウェハを説明することもできる。また、通信モジュール120は、接続プロセスを通してユーザを誘導する。
【0041】
一般的に、通信モジュール120の接続プロセスはすべてのデータと入力を収集し、接続を実行し、オペレータからの肯定応答で接続に検査を可能にし、接続レコードの記録をつける。
【0042】
通信モジュール120は、不揮発性メモリに接続プロセスを維持し、プロセスが電源を落とした後に失われないようにする。通信モジュール12は、アプリケーションソフトウェア150によってそうするよう設定されている場合、品質制御チェック(滅菌管溶接機160の動作を確認する、および/または新たなウエハーのロット番号について確認するため原則として周期的に行われる溶接)を実行する。溶接のステップの間、通信モジュール120はアプリケーションソフトウェアのユーザによって以前に定義されたカスタマイズされたテキストを表示することができる。通信モジュール120によって溶接プロセスの間にエラーが検出された場合、溶接プロセスは継続されず、接続はなされない。また、溶接プロセスは、溶接を行うことなく終了することができる。このような情報は通信モジュールによって記録され、通信モジュールはスキャンした、または手入力されたあらゆる情報を記録し、情報は溶接プロセスが行われる前にスキャンされるものであるので溶接が失敗したことを注記する。
【0043】
滅菌管溶接機160と通信モジュール120の間の通信が中断され、遅延し、または切断されると、操作者へのメッセージが表示され、通信モジュール120と溶接機の間で通信障害が発生したことを知らせ、溶接プロセスは溶接が発生する前に終了させることができる。溶接が行われ、そして通信障害が発生した場合には、通信モジュール120は通信エラーが発生したことを操作者に知らせることができる。溶接が行われ、そして通信障害が発生した場合には、通信モジュール120は溶接が行われたことを操作者に知らせることができ、溶接を中断することができる。通信モジュール120は、状況を是正するためどのステップを取ればいいのかユーザをガイドすることができる。
【0044】
アプリケーションソフトウェア150は、コンピュータ(PC)140に駐在するプログラムとすることができる。このソフトウェアは、無菌管溶接機160の使用についてのスキャンされまたは手入力された情報を文書化して通信モジュール120に保存する。アプリケーションソフトウェア150は、通信モジュール120とアプリケーションソフトウェア150間の接続のステータスを示すステータスインジケータを含むことができる。
【0045】
アプリケーションソフトウェア150は、次のような動作をサポートする。すなわち、ソフトウェアのインストール、ソフトウェアの更新、パスワードの設定、ユーザの設定、プロセスの設定(定義とインストール)、通信モジュールの設定、溶接情報のソート/フィルタ、接続レポートの生成、表示、印刷である。アプリケーションソフト150によって、通信モジュール120は溶接プロセスの間に繰り返し集められる情報の読み出しと記憶を行い、記憶された情報を特定の期間又はセッションの間にユーザによる介入なくして溶接レコードに追加するように設定することが可能になる。アプリケーションソフト150と通信モジュール120は、一つの通信モジュール120上で複数のバッグが続けて一緒に溶接されるところではユーザによって生成されたいかなる接続プロセスもサポートする。また、アプリケーションソフト150は、通信モジュール120との間で接続プロセスを行き来させる。
【0046】
アプリケーションソフト150は、次のような特徴を有するが、これらに限定されることはない。
【0047】
・キャプチャされた情報は、各ステップのセットアップの間に予め設定されたものであり、ロット番号、製造コード、ユーザ識別情報を含むが、これらに限定されない。
【0048】
・個々のユーザにセキュリティレベルに応じた特定のプロセスを割り当てる。
【0049】
・レポートを生成してダウンロードする機能。
【0050】
・生成した各プロセスに特定のデータ記述を割り当てる機能。
【0051】
・データ記述(コラムヘッダ)によって溶接データをソートする機能。
【0052】
・個々のユーザにアドミニストレータによって決定されたアクセス権を割り当てる機能。(レベルには、アドミニストレータ、オペレータ、スーパバイザが含まれる。)
・補助の滅菌管溶接機をユニット110の一部として使用することに無効を割り当てる機能。
【0053】
・メモリに64までまたはこれ以上の異なった滅菌接続プロセスを設定し記憶する機能。
【0054】
・暗号化によってデータの正確さ(完全性)を提供する機能。
【0055】
・ユーザに特定されるようにファイルに接続レコードを格納する機能。(すなわち、実行された日付又は時間によって分離され、特定される。)
・複数のユーザが接続レコードフィールドにアクセスできるようにする機能。
【0056】
・接続レコードを施設の主たるデータ格納位置にアップロードできるようにする機能。
【0057】
・適格のユーザに接続レコードがレビューされたことを知らせ、接続レコードに電子的なコメントを附する機能。
【0058】
・IPアドレス、ソフトウェアのバージョン、通し番号、接続レコードを生成した通信モジュール120の名称を表示する機能。
【0059】
・ユーザのために接続レコードからの情報を含むレポートを表示し又は生成する機能。
【0060】
・各通信モジュール120についてシステムに溶接の承諾とプロセスにタイムアウトを割り当てる機能。
【0061】
・各通信モジュール120について溶接の承諾とログアウトの際のパスワードエントリを要する機能。
【0062】
・1000以上の動作中のまたは停止した通信モジュールとアプリケーションソフトのユーザをサポートする機能。この数量は、当業者には明らかなように、メモリスペースに応じて増加する。
【0063】
アプリケーションソフトウェアの画面には、ショートカットキーとプルダウンメニューを使用することができ、これらによってユーザは通信モジュール120に情報をプログラムできるようになる。画面は、ステータス領域、メニュー領域、ショートカットキー領域、通信モジュールリスト領域、表示領域の5つの主たる領域に分割される。
【0064】
ステータス領域は、ファイルがコメントを追加したり、および/またはレポートを表示して作成したりするために利用可能な場合、滅菌接続レコード(接続が行われた度に集められたデータ)が格納されているディレクトリファイル、表示領域に現在表示されている表示ファイル、通信モジュールとの通信のステータスを示すことができ、また、他の滅菌接続レコードをアップロードできるファイルのステータスを示すこともできる。
【0065】
メニュー領域は、オペレータレベルのユーザによってはアクセスできないアプリケーション設定を有する。アプリケーション設定は、施設名を示すサイト名をさらに有することができ、サイト名はエクセルまたはhtmlによりレポートが生成されるときに位置またはサイト名として表示される。メニュー領域は、ブラウズボタンを使用して、パスを設定し、滅菌接続が特定のファイルに格納されるようなデフォルトディレクトリを有することができる。メニュー領域は、動作中の通信モジュールを検索して識別するためアプリケーションソフトウェア150について時間間隔(分または秒)を設定する通信モジュールネットワークディスカバリポーリングを有することができる。メニュー領域は、動作中に通信モジュールから滅菌接続レコードを検索してアップロードするためアプリケーションソフトウェア150について時間間隔(分または秒)を設定する読み出し接続レコードの設定をさらに有する。
【0066】
メニュー領域は、アプリケーションソフトウェア150上のクロックが動作中の通信モジュールに同期したときの時刻を設定する24時間クロック同期設定をさらに有する。メニュー領域は、各滅菌接続レコードのレビューを可能にする接続レコードのレビュー可能の設定をさらに有することができる。
【0067】
メニュー領域は、通信モジュールライセンスの設定をさらに有し、この通信モジュールライセンスの設定によってユーザはライセンスファイルを選択できるようになる。正しいライセンスファイルを選択することによって、アプリケーションソフトウェアが特定の通信モジュールを認識することが保証される。メニュー領域は、ログアウトの設定をさらに有することができ、アプリケーションソフトウェアを終了することができる。メニュー領域は、パスワード有効期間の設定をさらに有することができ、このパスワード有効期間の設定によってユーザは現在のパスワードが失効するまでの期間の長さを識別できるようになる。
【0068】
メニューは、ビューの設定をさらに有し、このビューの設定によって表示されたコラムのビューが設定できるようになる。ユーザは、ビューが利用可能なコラムを選択することができ、このコラムは通信モジュールからアップロードされた滅菌接続レコードごとのビューになるデータ記述子のリストである。ユーザは、一つの品目を利用可能なコラムから表示されているコラムのリストに移動することができる。表示されているコラムのリストは、通信モジュールからアップロードされた各滅菌接続レコードの現在のビューのデータ記述子のリストである。ユーザは、滅菌接続レコード毎に集められた情報をカスタマイズすることができる。データ記述子は、利用可能なコラムのリストから表示されたコラムのリストへ、またはこの逆に移動させることができ、さらい追加又は削除もできる。
【0069】
表示の設定によって、ユーザは上述のような表示の設定の変更の保存または削除をすることができる。接続レコード機能からのコラム追加の設定によって、ユーザは表示領域で見ている接続レコードにいずれかまたは全てのコラムを追加することができる。
【0070】
接続履歴の設定によって、ユーザは表示領域から特定の接続レコードを最初にハイライトし、この機能を選択することによって日付、時間、ユーザの識別、行った動作(マークした、レビューした等)を含む特定のレコードのクイックサマリを表示することができるようになる。
【0071】
メニュー領域は、接続レコードフィルタについての設定をさらに有し、接続レコードフィルタは利用可能なフィルタ又はアクティブフィルタである。
【0072】
利用可能なフィルタは、接続モジュールからアップロードされた滅菌接続レコードをフィルタするのに使用できるデータ記述子のリストである。操作ボタンのリストを使用して、ユーザはこのリストからアクティブフィルタのリストに品目を移動することができる。これらのデータ記述子は、合格または不合格の溶接を見るための合格/不合格の設定、適切な通し番号の表示/非表示のための通信モジュール通し番号の設定、カスタム検索の設定(各滅菌接続プロセスを特定するデータ記述子のいずれかを識別する)、特定の日付を識別するための溶接の設定の日付、日付の範囲、日付の前後、レビューしたまたはレビューしていない記録のレビュー/未レビューの設定、不完全な溶接、作業者名、手入力を含むレコード、コメント、レビューした人、レビューの日付、レコードが適切なデバイス通し番号を含むかどうか示す溶接通し番号の設定を含む。
【0073】
アクティブフィルタは、通信モジュールからアップロードされた滅菌接続レコードをフィルタするのに使用できるデータ記述子のリストである。操作ボタンのリストを使用して、ユーザは一つの品目をこのリストから利用可能なフィルタリストに移動することができる。
【0074】
メニューは、表示領域に表示されたカレントファイルを示すレコードファイルを表示するレコード格納情報の設定、滅菌接続レコードがどこに格納されているのかを示す格納レコードファイルのような設定をさらに含む。メニュー領域は、ネットワークフィルタ、アクティブな通信モジュールとの接続を識別するサーチフィルタ、動作中の通信モジュールのリストを手動でリフレッシュするユニットリムーブの設定、動作中の通信モジュールのリストを手動でリフレッシュする全ユニットリムーブの設定(この選択は、通信モジュールリスト領域にある全ての動作中の通信モジュールのみを除去する)、通信モジュールリスト領域で利用可能な動作中の通信モジュールのクロックを同期化するユニットクロック更新の設定をさらに含む。
【0075】
メニュー領域は、パスワードの変更、ユーザの設定、プロセスの設定を可能にし、ユーザにプロセスを割り当て、異なった通信モジュールの配置を提供するコンフィギュレーションの設定をさらに有する。
【0076】
アプリケーションソフトウェア150は、ファイルおよび/またはレコードを開いて読み出す、レコードをレビューする、ネットワークを検索する、コメントを追加する、フィルタを設定するための種々のショートカットを提供するショートカットキー領域も提供することができる。アプリケーションソフトウェア150は、現在接続されている全ての通信モジュールのリストを提供する通信モジュールリスト領域、各滅菌接続レコードについて現在表示されているデータ記述子のリストを提供する表示領域をさらに有する。この情報は、カスタマイズすることができる。
【0077】
図2は、装置100を用いた滅菌接続プロセスの流れ図を示す。最初に、ステップ210においてユーザはアプリケーションソフトウェアにログインすることができる。ログインするためには、ステップ210においてユーザはユーザ名とパスワードを入力しなければならない。そして、ステップ220においてユーザは新たなファイルを選択するかまたは現存するファイルを開かなければならない。そして、ステップ230においてユーザは通信モジュールにログインする。ログインするため、ステップ230においてユーザはユーザ名を入力し、および/またはパスワードを入力しなければならない。そして、ステップ240において滅菌管溶接機160が準備され、管の配置が確認される。そしてユーザは、ステップ250において滅菌接続プロセスを選択する。プロセスの開始前に、ユーザは異なる接続プロセスを選択するオプションを有することが好ましく、このオプションは単一ページまたは複数ページに全てリストされる。
【0078】
ステップ260において、情報は各ステップにおいて必要になったときにスキャナ130によってスキャンされる。各バーコードはスキャナ130を用いてスキャンすることができ、スキャナ130は特定のバーコードに隠された文字を読み出すために用いることができる機器である。データ入力は、バーコードをスキャンすることにより、または手入力でキーバッドを用いることにより入力することができる。バーコードをスキャンする際、通信モジュール120に接続されたスキャナ130が使用される。各ステップで必要になった情報のみをスキャンすることが好ましい。手入力によるキーパッドを用いることができ、キーパッドはバーコードをスキャンせずにデータを手入力することを可能にする。キーパッド上のボタンに触れると、手入力画面が表示される。プロセスの特定のステップに応じて、異なる手入力画面が表示される。バーコードスキャナ130を用いてスキャンできない全てのデータは、手入力することができる。手入力された全ての情報に従い、装置は第二の入力を求めることができ、および/または手入力された情報について正しい情報が入力されたことを保証する情報確認画面を表示することができる。
【0079】
ステップ270において、滅菌溶接機160は接続を行う。ステップ280において、溶接された管は溶接機160から取り除かれ、管は検査されて溶接は合格または不合格とされる。ユーザは、管溶接機によって行われた溶接を検査し、溶接が合格か不合格のいずれであるかを通信通信モジュールに電子的に文書化して保存する。この情報は、特定の溶接が合格か不合格のいずれであるかを記録し、スキャナ130によってスキャンされた情報に基づいて保存され、後にアプリケーションソフトウェアにアップロードされる。溶接情報は、永続的であり変更できないことが好ましい。溶接情報にはノートまたはコメントを附することのみができ、この情報は名称、日付、タイムスタンプによってトレースすることができるが、これに限定されない。
【0080】
そして、ユーザは通信モジュールへのログインを続けるかまたはログアウトをすることができる。いずれの場合も、ステップ290において溶接情報はアプリケーションソフトウェア上に表示される。
【0081】
本発明に係る方法および装置は、従来技術における課題を解決するいくつかの利益を提供する。本発明は、溶接プロセスへの自動的なラベル付けを提供し、実行された各溶接および溶接プロセスにかかわった製品(例えばバッグ)に関する情報、または溶接のプロセスに関った情報(例えばウェハのロット番号)のレコードを記録する。本発明は、溶接プロセスの情報を文書化し、滅菌管溶接機によって行われた個々の溶接にトレーサビリティを提供する滅菌管溶接機で使用されるデータ管理装置を提供する。アプリケーションソフトウェアは、特定のユーザにアクセス権を与え、特定のアクセス権を処理し、レポートを生成してダウンロードし、滅菌接続プロセスを生成する。通信モジュールは、全ての溶接プロセスの文書化、次のステップへ進むために各ステップの完了を保証するプロセス制御、各ユーザについて訓練された/適格のプロセスのモジュールのみの可視化、バーコードのスキャンまたは情報の手入力を含む。本発明は、滅菌管溶接機で使用されるアクセサリ品目を提供し、情報を文書化し、溶接機によって行われる各滅菌接続にトレーサビリティを提供する。装置の設計と必要条件は、滅菌接続プロセスをユーザが効率よく管理できるようにする包括的なプロセス制御を提供する。
【0082】
本発明の上記記載は、本発明の特定の実施形態であり、本発明は上記記載及び使用には限定されない。本発明の好適な実施形態と考慮されるものが示され記載されてきたが、本発明の要旨から離れることなく形態または詳細の種々の修正または変更が容易になされるであることはいうまでもない。したがって、本発明は記載して説明したそのままの形態に限定しようとするものではなく、添付の請求範囲に該当するであろう全ての修正を含むように構成されたものである。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明のシステムの概略図である。
【図2】図1のシステムを使用する滅菌接続プロセスの流れ図を描く。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
溶接を行う管溶接機と、
前記管溶接機と通信し、前記管溶接機によって溶接が行われたときに一つ以上の接続レコードを生成する通信モジュールと、
を有するデータ管理装置。
【請求項2】
前記通信モジュールから接続レコードをアップロードするアプリケーションソフトウェアをさらに有する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項3】
前記アプリケーションソフトウェアを格納するパーソナルコンピュータをさらに有する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項4】
アップロードされた前記接続レコードは、前記パーソナルコンピュータに格納される請求項3記載のデータ管理装置。
【請求項5】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記通信モジュールについての接続プロセスの定義を生成する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項6】
前記通信モジュールは、前記アプリケーションソフトウェアに無線で接続されている請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項7】
前記通信モジュール上にあって、前記通信モジュールと前記アプリケーションソフトおよび/または前記管溶接機間の接続のステータスを示すステータスインジケータをさらに有する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項8】
前記アプリケーションソフトウェア上にあって、前記通信モジュールと前記アプリケーションソフトウェア間の接続のステータスを示すステータスインジケータをさらに有する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項9】
前記アプリケーションソフトウェアは、個々のユーザにセキュリティレベルに応じた特定のプロセスを割り当てる請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項10】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記接続レコードのレポートを生成してダウンロードする機能を提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項11】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記通信モジュールに接続プロセスを提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項12】
前記アプリケーションソフトウェアは、各接続プロセスに特定のデータ記述子を割り当てる機能を提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項13】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記データ記述子によって溶接データをソートする機能を提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項14】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記接続レコードがどこに格納されているかを示す請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項15】
前記アプリケーションソフトウェアは、前記通信モジュールからアップロードされた接続レコードごとに表示することができるデータ記述のリストを提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項16】
前記データ記述子は、利用可能なフィルタである請求項15記載のデータ管理装置。
【請求項17】
前記データ記述子は、アクティブフィルタである請求項15記載のデータ管理装置。
【請求項18】
前記アプリケーションソフトウェアは、日付、時刻、ユーザおよび行った動作の識別を含む前記接続レコードのサマリを提供する請求項2記載音データ管理装置。
【請求項19】
前記アプリケーションソフトウェアは、パスワードの変更、ユーザの設定、プロセスの設定、特定のプロセスへのユーザの割り当て、異なった通信モジュールの設定の機能を提供する請求項2記載のデータ管理装置。
【請求項20】
前記通信モジュールに接続され、溶接される品目の情報をスキャンし、前記情報を前記通信モジュールに格納するスキャナをさらに有する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項21】
前記スキャナは、レーザバーコードスキャナを有する請求項20記載のデータ管理装置。
【請求項22】
前記スキャナは、手入力用のキーパッドを有する請求項20記載のデータ管理装置。
【請求項23】
前記通信モジュールは、前記管溶接機に無線で接続されている請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項24】
前記通信モジュールは、前記管溶接機によって行われる全ての溶接プロセスを文書化する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項25】
前記通信モジュールは、前記管溶接機によって行われる溶接プロセスの各ステップが次のステップに進む前に完了していることを保証する請求項24記載のデータ管理装置。
【請求項26】
前記通信モジュールは、いずれかのステップが正しく行われなかった場合には、前記管溶接機の溶接プロセスを中断する請求項25記載のデータ管理装置。
【請求項27】
前記通信モジュールは、いずれかのステップが正しく行われなかった場合には、ユーザに通知する請求項25記載のデータ管理装置。
【請求項28】
前記通信モジュールは、タッチスクリーンディスプレイを有する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項29】
前記通信モジュールは、ユーザにステップごとに前記通信モジュールおよび/または前記管溶接機の使用についての指示を提供する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項30】
前記通信モジュールは、前記管溶接機によって行われる溶接プロセスの進行を示す請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項31】
前記通信モジュールは、各接続レコードにおいて溶接が合格または不合格のいずれであるかを記録する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項32】
前記通信モジュールは、前記管溶接機と前記通信モジュール間の通信が中断し、遅延し、または切断されると、ユーザにメッセージを表示し、および/または前記管溶接機の溶接プロセスを終了する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項33】
前記通信モジュールは、前記管溶接機と前記通信モジュール間の通信をどのように訂正するかの指示をユーザに提供し、必要であれば終了していない溶接プロセスを続行する請求項33記載のデータ管理装置。
【請求項34】
前記通信モジュールは、ユーザによって検査された各溶接が合格または不合格のいずれであるかを記録する請求項1記載のデータ管理装置。
【請求項35】
前記通信モジュールは、検査された前記溶接が合格または不合格のいずれであるかを記録する請求項34記載のデータ管理装置。
【請求項36】
一つ以上の品目を接続する滅菌管溶接機と、
各品目に付与されたバーコードを記録するスキャナと、
前記スキャナによって記録された情報を格納する通信モジュールであって、前記滅菌管溶接機と通信し、前記管溶接機によって溶接が行われると一つ以上の接続レコードを生成する通信モジュールと、
前記通信モジュールから前記接続レコードをアップロードするアプリケーションソフトウェアと、
を有するデータ管理装置。
【請求項37】
前記通信モジュールは、各溶接がユーザによって合格または不合格のいずれかとされたかを記録し、前記スキャナによって記録された各品目についてこの情報を格納する請求項36記載のデータ管理装置。
【請求項38】
一つ以上の品目間で溶接を行うステップと、
各溶接について接続レコードを生成するステップと、
各溶接の各接続レコードをアップロードして記録するステップと、
を有するデータ管理方法。
【請求項39】
各溶接を検査し、前記溶接を合格または不合格のいずれかとし、この情報を格納するステップをさらに有する請求項38記載のデータ管理方法。
【請求項40】
前記溶接が行われるように各品目の情報をスキャンするステップをさらに有する請求項38記載音データ管理方法。
【請求項41】
溶接される全ての品目の溶接プロセスを初めから終わりまで文書化するステップをさらに有する請求項38記載のデータ管理方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−179543(P2007−179543A)
【公開日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−338701(P2006−338701)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(502156504)テルモ メディカル コーポレイション (8)