説明

滞留時間測定装置、滞留時間測定システム、および滞留時間測定方法

【課題】無拘束かつ簡易な装置構成で、一定空間内の滞留時間を測定できなかった。
【解決手段】1以上の各入口に設置された1以上のカメラである1以上の入口カメラが撮影した1以上の入口映像および各入口映像が撮影された時刻に関する情報である入時刻情報とを対応付けた入口映像情報と、1以上の各出口に設置された1以上のカメラである1以上の出口カメラが撮影した1以上の出口映像および各出口映像が撮影された時刻に関する情報である出時刻情報とを対応付けた出口映像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定し、決定した入口人物画像情報に対応する入時刻情報と、決定した出口人物画像情報に対応する出時刻情報とから滞留時間を算出し、出力する滞留時間測定装置により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一定の空間に人が存在した滞留時間を測定する滞留時間測定システム等に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客の移動経路や滞留時間を特定することができるシステムがあった(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−175867号公報(第1頁、第1図等)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のシステムにおいては、無線タグを利用するもので、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できなかった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本第一の発明の滞留時間測定装置は、1以上の各入口に設置された1以上のカメラである1以上の入口カメラが撮影した1以上の入口映像および各入口映像が撮影された時刻に関する情報である入時刻情報とを対応付けた入口映像情報を受け付ける入口映像情報受付部と、1以上の各出口に設置された1以上のカメラである1以上の出口カメラが撮影した1以上の出口映像および各出口映像が撮影された時刻に関する情報である出時刻情報とを対応付けた出口映像情報を受け付ける出口映像情報受付部と、入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得する入口人物画像情報取得部と、入口画像に対応する入時刻情報が示す時刻より後の時刻を示す出時刻情報に対応する出口映像情報が有する画像である複数の各出口画像から、各出口画像に含まれる人物に関する情報である複数の出口人物画像情報を取得する出口人物画像情報取得部と、複数の各入口人物画像情報と複数の各出口人物画像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する同一人物認識部と、同一人物認識部が決定した入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する入時刻情報取得部と、同一人物認識部が決定した出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する出時刻情報取得部と、入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する滞留時間算出部と、滞留時間算出部が算出した滞留時間を出力する滞留時間出力部とを具備する滞留時間測定装置である。
【0006】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。
【0007】
また、本第二の発明の滞留時間測定装置は、第一の発明に対して、同一人物認識部は、入口人物画像情報と出口人物画像情報との類似度を算出する類似度算出手段と、類似度算出手段が算出した類似度が閾値以上の類似度である入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備する滞留時間測定装置である。
【0008】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。
【0009】
また、本第三の発明の滞留時間測定装置は、第一の発明に対して、同一人物認識部は、各入口画像の2以上の入口人物画像情報と、各出口画像の2以上の出口人物画像情報との類似度である4以上の類似度を算出する類似度算出手段と、類似度算出手段が算出した4以上のすべての類似度を用いて、類似度が条件を満たすほど類似している入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備する滞留時間測定装置である。
【0010】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を精度高く測定できる。
【0011】
また、本第四の発明の滞留時間測定装置は、第一から第三いずれかの発明に対して、滞留時間算出部が算出した滞留時間が、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いか否かを判断する異常データ判断部をさらに具備し、滞留時間出力部は、異常データ判断部が著しく長いまたは著しく短いと判断した滞留時間を出力しない滞留時間測定装置である。
【0012】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を精度高く測定できる。
【0013】
また、本第五の発明の滞留時間測定装置は、第四の発明に対して、異常データ判断部は、滞留時間算出部が算出した3以上の滞留時間の平均時間を算出する平均時間算出手段と、平均時間算出手段が算出した平均時間と比較して、閾値以上の差を有する滞留時間を、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いと判断する異常データ判断手段とを具備する滞留時間測定装置である。
【0014】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を精度高く測定できる。
【0015】
また、本第六の発明の滞留時間測定装置は、第一から第五いずれかの発明に対して、滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力する滞留時間測定装置である。
【0016】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定でき、滞留時間を提示できる。
【0017】
また、本第七の発明の滞留時間測定装置は、第一から第五いずれかの発明に対して、滞留時間算出部は、入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子とを対応付けて保持し、滞留時間算出部が算出した1以上の入口識別子ごとの滞留時間から、入口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、表示滞留時間取得部が取得した入口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力する滞留時間測定装置である。
【0018】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定でき、適切に滞留時間を提示できる。
【0019】
また、本第八の発明の滞留時間測定装置は、第一から第五いずれかの発明に対して、滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、滞留時間出力部は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力する滞留時間測定装置である。
【0020】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定でき、滞留時間を提示できる。
【0021】
また、本第九の発明の滞留時間測定装置は、第一から第五いずれかの発明に対して、滞留時間算出部は、入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、滞留時間算出部が算出した1以上の出口識別子ごとの滞留時間から、出口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、滞留時間出力部は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、表示滞留時間取得部が取得した出口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力する滞留時間測定装置である。
【0022】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定でき、適切に滞留時間を提示できる。
【0023】
また、本第十の発明の滞留時間測定装置は、第一から第五いずれかの発明に対して、滞留時間算出部は、入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、滞留時間算出部が算出した1以上の入口識別子と1以上の出口識別子の組ごとの滞留時間から、組ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置または1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、表示滞留時間取得部が取得した組ごとの滞留時間の代表値を出力する滞留時間測定装置である。
【0024】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定でき、適切に滞留時間を提示できる。
【0025】
また、本第十一の発明の滞留時間測定装置は、第一から第十いずれかの発明に対して、入口人物画像情報取得部、および出口人物画像情報取得部は、入口画像および出口画像に対して顔認識処理を行い、画像内に顔が存在する度合いである顔度を取得し、顔度が予め決められた閾値より大きい入口画像および出口画像のみから、入口人物画像情報および出口人物画像情報を取得する滞留時間測定装置である。
【0026】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を高速に測定できる。
【0027】
また、本第十二の発明の滞留時間測定装置は、第一から第百十一いずれかの発明に対して、入口人物画像情報取得部は、入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得し、複数の入口人物画像情報を記憶媒体に少なくとも一時蓄積し、同一人物認識部は、出口人物画像情報取得部が一の出口人物画像情報を取得した場合に、一の出口人物画像情報と所定の条件を満たすほど類似する入口人物画像情報を記憶媒体から検索し、検索した入口人物画像情報と一の出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する滞留時間測定装置である。
【0028】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を迅速に測定できる。
【0029】
また、本第十三の発明の滞留時間測定システムは、第一から第十二いずれかの発明に対して、滞留時間測定装置と1以上の入口カメラと1以上の出口カメラとを具備する滞留時間測定システムであって、入口カメラおよび出口カメラは、撮影した映像である入口映像および出口映像を、滞留時間測定装置に送信する機能を有する滞留時間測定システムである。
【0030】
かかる構成により、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。
【発明の効果】
【0031】
本発明による滞留時間測定システムによれば、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】実施の形態1における滞留時間測定システムの概念図
【図2】同滞留時間測定システムのブロック図
【図3】同滞留時間測定装置3の動作について説明するフローチャート
【図4】同入口人物画像情報取得処理について説明するフローチャート
【図5】同同一人物認識処理について説明するフローチャート
【図6】同異常データ判断処理について説明するフローチャート
【図7】同滞留時間の出力処理について説明するフローチャート
【図8】同入口映像情報管理表を示す図
【図9】同入口人物画像情報管理表を示す図
【図10】同滞留時間管理表を示す図
【図11】同入口表示装置における出力例を示す図
【図12】同コンピュータシステムの概観図
【図13】同コンピュータシステムのブロック図
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、滞留時間測定システム等の実施形態について図面を参照して説明する。なお、実施の形態において同じ符号を付した構成要素は同様の動作を行うので、再度の説明を省略する場合がある。
【0034】
(実施の形態1)
本実施の形態において、一定の空間に人が滞在した滞留時間を測定する滞留時間測定システムについて説明する。
【0035】
図1は、本実施の形態における滞留時間測定システムの概念図である。滞留時間測定システムは、1以上の入口カメラ1、1以上の出口カメラ2、滞留時間測定装置3、1以上の入口表示装置4、および1以上の出口表示装置5を具備する。なお、ここでは、滞留時間測定装置3は、第一装置31、第二装置32、および第三装置33を具備する。第一装置31は、動画キャプチャおよび顔認証を行うクライアント装置である。第二装置32は、動画キャプチャ、顔認証および顔の照合処理を行う装置である。第三装置33は、顔照合結果を蓄積し、出力する装置である。ここでは、滞留時間測定装置3は3つの装置を有するが、一つの装置または二つの装置で実現されても良いことは言うまでもない。また、入口カメラ1は、入口に設置されたカメラである。出口カメラ2は、出口に設置されたカメラである。入口表示装置4は、入口に設置されたディスプレイである。さらに、出口表示装置5は、出口に設置されたディスプレイである。
【0036】
図2は、本実施の形態における滞留時間測定システムのブロック図である。入口カメラ1は、撮影部11、および送信部12を具備する。また、出口カメラ2は、撮影部11、および送信部12を具備する。なお、ここでは、入口カメラ1と出口カメラ2とは、同一の構成である。
【0037】
滞留時間測定装置3は、入口映像情報受付部301、出口映像情報受付部302、入口人物画像情報取得部303、出口人物画像情報取得部304、同一人物認識部305、入時刻情報取得部306、出時刻情報取得部307、滞留時間算出部308、異常データ判断部309、表示滞留時間取得部310、および滞留時間出力部311を具備する。
【0038】
同一人物認識部305は、類似度算出手段3051、および同一人物決定手段3052を具備する。
【0039】
異常データ判断部309は、平均時間算出手段3091、および異常データ判断手段3092を具備する。
【0040】
撮影部11は、撮影を行い、映像を取得する。撮影部11は、CCD等により実現され得る。
【0041】
送信部12は、撮影部11が取得した映像を滞留時間測定装置3に送信する。送信部12は、後述する入口映像情報を滞留時間測定装置3に送信しても良い。かかる場合、入口カメラ1は、映像と時刻を取得し、入口映像情報を構成し、送信する。また、送信部12は、後述する出口映像情報を滞留時間測定装置3に送信しても良い。かかる場合、出口カメラ2は、映像と時刻を取得し、出口映像情報を構成し、送信する。また、送信部12は、カメラを識別するカメラ識別子(例えば、後述する入口識別子または出口識別子)を、映像に対応付けて滞留時間測定装置3に送信することは好適である。なお、かかる場合、送信部12は、カメラ識別子(例えば、後述する入口識別子または出口識別子)を予め保持している、とする。送信部12は、通常、無線または有線の通信手段で実現されるが、放送手段で実現されても良い。
【0042】
滞留時間測定装置3を構成する入口映像情報受付部301は、入口映像情報を受け付ける。入口映像情報は、入口映像および入時刻情報を対応付けた情報である。入口映像情報は、入口映像および入時刻情報を有する情報でも良いし、滞留時間測定装置3の外部に存在する入口映像および入時刻情報をリンク付ける情報でも良い。つまり、入口映像情報から入口映像と入時刻情報とを取得できれば良い。また、入口映像情報は、通常、入口識別子を有する。また、入口映像は、1以上の入口カメラ1が撮影した1以上の映像である。入口映像は、静止画である入口画像の集合である。入時刻情報は、入口映像が撮影された時刻に関する情報である。入時刻情報は、例えば、時刻である。ただし、入時刻情報は、時刻を特定できる情報であれば良い。入時刻情報は、相対的に時刻を特定できる情報(例えば、画像のフィールドID)でも良い。入口映像情報は、例えば、入口画像と、当該入口画像に対応する時刻(入時刻情報)との対の集合である。また、入口映像情報は、例えば、入口画像と、入時刻情報と、入口識別子との対の集合である。ここで、入口映像と入時刻情報とを受け付けるタイミングは問わない。入口映像情報受付部301は、入口映像と入時刻情報とを同時に受け付ける必要はない。入口映像情報受付部301は、入口映像を入口カメラ1から受信し、入時刻情報は時計から取得されても良い。なお、時計は、滞留時間測定装置3が有する図示しない時計でも良いし、滞留時間測定装置3の外部にある時計(例えば、NTPサーバ)でも良い。ここで、受け付けとは、入口カメラ1からの受信、入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。
【0043】
出口映像情報受付部302は、出口映像情報を受け付ける。出口映像情報は、出口映像および出時刻情報を対応付けた情報である。また、出口映像情報は、出口映像、出時刻情報、および出口識別子を対応付けた情報でも良い。出口映像情報は、出口映像および出時刻情報を有する情報でも良いし、滞留時間測定装置3の外部に存在する出口映像および出時刻情報等をリンク付ける情報でも良い。つまり、出口映像情報から出口映像と出時刻情報等を取得できれば良い。また、出口映像は、1以上の出口カメラ2が撮影した1以上の映像である。出口映像は、静止画である出口画像の集合である。出時刻情報は、出口映像が撮影された時刻に関する情報である。出時刻情報は、例えば、時刻である。ただし、出時刻情報は、時刻を特定できる情報であれば良い。出時刻情報は、相対的に時刻を特定できる情報(例えば、画像のフィールドID)でも良い。出口映像情報は、例えば、出口画像と、当該出口画像に対応する時刻(出時刻情報)との対の集合である。また、出口映像情報は、例えば、出口画像と、出時刻情報と、出口識別子との対の集合である。ここで、出口映像と出時刻情報等とを受け付けるタイミングは問わない。出口映像情報受付部302は、出口映像と出時刻情報等とを同時に受け付ける必要はない。出口映像情報受付部302は、出口映像を出口カメラ2から受信し、出時刻情報は時計から取得されても良い。ここで、受け付けとは、入口カメラ1からの受信、入力デバイスから入力された情報の受け付け、光ディスクや磁気ディスク、半導体メモリなどの記録媒体から読み出された情報の受け付けなどを含む概念である。なお、通常、出時刻情報は、入時刻情報と同じ構造の情報である。
【0044】
入口人物画像情報取得部303は、入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得する。また、入口人物画像情報取得部303は、取得した複数の入口人物画像情報を記憶媒体に一時蓄積することは好適である。入口人物画像情報は、例えば、入口画像に含まれる顔画像から取得される複数の特徴量(特徴量ベクトル)である。入口人物画像情報は、例えば、特徴量ベクトル、入時刻情報、入口識別子を有しても良い。
【0045】
入口人物画像情報取得部303は、入口画像に対して顔認識処理を行い、画像内に顔が存在する度合いである顔度を取得し、当該顔度が予め決められた閾値より大きい入口画像のみから、入口人物画像情報を取得することは好適である。なお、画像に対して顔認識処理を行い、顔度を取得する処理は公知技術であるので詳細な説明を省略する。
【0046】
入口人物画像情報取得部303は、出口画像に対応する出時刻情報が示す時刻より前の時刻を示す入時刻情報に対応する入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、入口人物画像情報を取得することは好適である。
【0047】
出口人物画像情報取得部304は、入口画像に対応する入時刻情報が示す時刻より後の時刻を示す出時刻情報に対応する出口映像情報が有する画像である複数の各出口画像から、当該各出口画像に対応する複数の出口人物画像情報を取得する。出口人物画像情報は、出口画像に含まれる人物に関する情報である。出口人物画像情報は、通常、入口人物画像情報と同じ構造の情報である。
【0048】
同一人物認識部305は、複数の各入口人物画像情報と複数の各出口人物画像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する。同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定することは、同一人物に係る入口画像と出口画像を決定することと同意義である。また、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定することは、同一人物に係る入口画像に対応する入時刻情報と、出口画像に対応する出時刻情報を決定することと同意義である。
【0049】
同一人物認識部305は、出口人物画像情報取得部304が一の出口人物画像情報を取得した場合に、一の出口人物画像情報と所定の条件を満たすほど類似する入口人物画像情報を記憶媒体から検索し、検索した入口人物画像情報と一の出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する。なお、記憶媒体に格納されている複数の入口人物画像情報は、入口人物画像情報取得部303が蓄積した情報である。
【0050】
同一人物認識部305は、例えば、入口人物画像情報取得部303が取得した複数の入口人物画像情報が一時蓄積されており、出口人物画像情報取得部304が取得した一の出口人物画像情報と類似度が閾値以内の入口人物画像情報を検索し、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する。なお、ここで検索対象となる入口人物画像情報は、出口人物画像情報に対応する出時刻情報が示す時刻より前(所定時間以上前でも良い)の時刻を示す入時刻情報に対応する入口人物画像情報である。
【0051】
ここで、決定するとは、通常、入口人物画像情報を特定する情報、出口人物画像情報を特定する情報を取得することである。
【0052】
類似度算出手段3051は、入口人物画像情報と出口人物画像情報との類似度を算出する。入口人物画像情報と出口人物画像情報とは、例えば、特徴量ベクトルである。そして、類似度算出手段3051は、2つの特徴量ベクトルの距離を算出し、当該距離をパラメータとする減少関数を実行し、入口人物画像情報と出口人物画像情報との類似度を算出する。減少関数は、例えば、「f(距離)=a/距離(aは定数)」である。
【0053】
類似度算出手段3051は、各入口画像の2以上の入口人物画像情報と、各出口画像の2以上の出口人物画像情報との類似度である4以上の類似度を算出しても良い。
【0054】
同一人物決定手段3052は、類似度算出手段3051が算出した類似度が閾値以上の類似度である入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する。
【0055】
また、同一人物決定手段3052は、類似度算出手段3051が算出した4以上のすべての類似度を用いて、類似度が条件を満たすほど類似している入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する。
【0056】
ここで、4以上のすべての類似度を用いてとは、例えば、4以上のすべての類似度が閾値以上である場合に類似度が条件を満たすほど類似している、とすることである。ただし、4以上のすべての類似度を用いてとは、例えば、3以上の類似度が閾値以上である場合に類似度が条件を満たすほど類似している、とすることでも良い。
【0057】
入時刻情報取得部306は、同一人物認識部305が決定した入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する。入時刻情報取得部306は、同一人物認識部305が決定した入口人物画像情報が有する入時刻情報を取得しても良い。
【0058】
出時刻情報取得部307は、同一人物認識部305が決定した出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する。出時刻情報取得部307は、同一人物認識部305が決定した出口人物画像情報が有する出時刻情報を取得しても良い。
【0059】
滞留時間算出部308は、入時刻情報取得部306が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部307が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する。滞留時間算出部308は、入時刻情報取得部306が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部307が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子とを対応付けて保持することは好適である。滞留時間算出部308は、入時刻情報取得部306が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部307が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持することは好適である。滞留時間算出部308は、入時刻情報取得部306が取得した入時刻情報と、出時刻情報取得部307が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持することは好適である。ここで、滞留時間は、通常、「出時刻情報が示す時刻−入時刻情報が示す時刻」により算出される。
【0060】
異常データ判断部309は、滞留時間算出部308が算出した滞留時間が、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いか否かを判断する。予め決められた条件とは、例えば、「X1<滞留時間 または 滞留時間<X2」である。かかる場合、「X2<=滞留時間<=X1」を満たす場合、異常データ判断部309は、当該滞留時間を、正常な滞留時間と判断する。また、予め決められた条件とは、例えば、「滞留時間<滞留時間の代表値−10分 または滞留時間>滞留時間の代表値+10分」である。かかる場合、「滞留時間の代表値−10分<=滞留時間<=滞留時間の代表値+10分」を満たす場合、異常データ判断部309は、当該滞留時間を、正常な滞留時間と判断する。なお、滞留時間の代表値とは、例えば、滞留時間の平均値や滞留時間の中央値や滞留時間の中間値や滞留時間の最大値や滞留時間の最大値からn番目に小さい数値等である。
【0061】
平均時間算出手段3091は、滞留時間算出部308が算出した3以上の滞留時間の平均時間を算出する。
【0062】
異常データ判断手段3092は、平均時間算出手段3091が算出した平均時間と比較して、閾値以上の差を有する滞留時間を、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いと判断する。
【0063】
表示滞留時間取得部310は、滞留時間算出部308が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する。
【0064】
表示滞留時間取得部310は、滞留時間算出部308が算出した1以上の入口識別子ごとの滞留時間から、入口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得しても良い。
【0065】
表示滞留時間取得部310は、滞留時間算出部308が算出した1以上の出口識別子ごとの滞留時間から、出口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得しても良い。
【0066】
表示滞留時間取得部310は、滞留時間算出部308が算出した1以上の入口識別子と1以上の出口識別子の組ごとの滞留時間から、組ごとに、滞留時間の代表値を取得しても良い。
【0067】
滞留時間出力部311は、滞留時間算出部308が算出した滞留時間を出力する。また、滞留時間出力部311は、表示滞留時間取得部310が取得した滞留時間の代表値を出力することは好適である。
【0068】
滞留時間出力部311は、異常データ判断部309が著しく長いまたは著しく短いと判断した滞留時間を出力しないことは好適である。
【0069】
滞留時間出力部311は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置4に、表示滞留時間取得部310が取得した滞留時間の代表値を出力する。
【0070】
滞留時間出力部311は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置4に、表示滞留時間取得部310が取得した入口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力することは好適である。滞留時間出力部311は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置4に、すべての入口識別子に対応する滞留時間の代表値を出力することは好適である。
【0071】
滞留時間出力部311は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置5に、表示滞留時間取得部310が取得した滞留時間の代表値を出力することは好適である。
【0072】
滞留時間出力部311は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置5に、表示滞留時間取得部310が取得した出口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力することは好適である。
【0073】
滞留時間出力部311は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置4または1以上の各出口の前に設置された出口表示装置5に、表示滞留時間取得部310が取得した組ごとの滞留時間の代表値を出力することは好適である。
【0074】
ここで、滞留時間(代表値を含む)の出力態様は問わない。また、滞留時間出力部311は、通常、入口表示装置4には、出口識別子ごとの滞留時間を出力する。滞留時間出力部311は、通常、出口表示装置5には、入口識別子ごとの滞留時間を出力する。
【0075】
また、出力とは、通常、ディスプレイへの表示、プロジェクターを用いた投影、プリンタへの印字、音出力、外部の装置への送信、記録媒体への蓄積、他の処理装置や他のプログラムなどへの処理結果の引渡しなどを含む概念である。
【0076】
滞留時間出力部311は、ディスプレイ等の出力デバイスを含むと考えても含まないと考えても良い。滞留時間出力部311は、出力デバイスのドライバーソフトまたは、出力デバイスのドライバーソフトと出力デバイス等で実現され得る。
【0077】
入口人物画像情報取得部303、出口人物画像情報取得部304、同一人物認識部305、入時刻情報取得部306、出時刻情報取得部307、滞留時間算出部308、異常データ判断部309、表示滞留時間取得部310、類似度算出手段3051、同一人物決定手段3052、平均時間算出手段3091、および異常データ判断手段3092は、通常、MPUやメモリ等から実現され得る。入口人物画像情報取得部303等の処理手順は、通常、ソフトウェアで実現され、当該ソフトウェアはROM等の記録媒体に記録されている。但し、ハードウェア(専用回路)で実現しても良い。
【0078】
次に、滞留時間測定システムの動作について説明する。まず、入口カメラ1および出口カメラ2の動作について説明する。
【0079】
入口カメラ1の撮影部11は、撮影し、映像を取得する。そして、入口カメラ1の送信部12は、撮影部11が取得した映像を、滞留時間測定装置3に送信する。なお、入口カメラ1の送信部12は、通常、入口識別子と映像を対応付けて滞留時間測定装置3に送信する。また、送信部12は、映像中の全フィールドの画像を送信する必要はなく、例えば、1秒に1フィールドの画像を送信しても良い。また、送信部12は、送信する画像に、撮影時刻や入口識別子を対応付けて、入口映像情報を構成し、当該入口映像情報を滞留時間測定装置3に送信しても良い。
【0080】
また、出口カメラ2の撮影部11は、撮影し、映像を取得する。そして、出口カメラ2の送信部12は、撮影部11が取得した映像を、滞留時間測定装置3に送信する。なお、出口カメラ2の送信部12は、通常、出口識別子と映像を対応付けて滞留時間測定装置3に送信する。また、出口カメラ2の送信部12は、映像中の全フィールドの画像を送信する必要はなく、例えば、1秒に1フィールドの画像を送信しても良い。また、送信部12は、送信する画像に、撮影時刻や出口識別子を対応付けて、出口映像情報を構成し、当該出口映像情報を滞留時間測定装置3に送信しても良い。
【0081】
次に、滞留時間測定装置3の動作について、図3のフローチャートを用いて説明する。
【0082】
(ステップS301)入口映像情報受付部301は、入口映像情報を受け付けたか否かを判断する。ここで、入口映像情報受付部301は、入口カメラ1から映像を受信したか否かを判断しても良い。かかる映像を受信したか否かの判断も、入口映像情報を受け付けたか否かの判断である、とする。また、入口映像情報受付部301が入口カメラ1から映像を受信した場合、入口映像情報受付部301は、現在時刻を図示しない時計から取得し、当該現在時刻と映像(映像を構成する一部の静止画でも良い)とを有する入口映像情報を構成しても良い。なお、入口映像情報は、入口識別子を有することは好適である。入口映像情報を受け付ければステップS302に行き、入口映像情報を受け付けなければステップS304に行く。
【0083】
(ステップS302)入口人物画像情報取得部303は、ステップS301で受け付けられた入口映像情報から、入口人物画像情報を取得する。かかる入口人物画像情報取得処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0084】
(ステップS303)入口人物画像情報取得部303は、ステップS302で取得した入口人物画像情報を、一時蓄積する。なお、入口人物画像情報取得部303は、入口人物画像情報と、入口人物画像情報を取得する元になった入口映像情報が有する映像(静止画でも良い)と、入口映像情報が有する入口識別子とを対応付けて一時蓄積することは好適である。また、入口人物画像情報取得部303は、入口人物画像情報と、入口人物画像情報を取得する元になった入口映像情報が有する入口識別子とを対応付けて一時蓄積しても良い。ステップS301に戻る。
【0085】
(ステップS304)出口映像情報受付部302は、出口映像情報を受け付けたか否かを判断する。ここで、出口映像情報受付部302は、出口カメラ2から映像を受信したか否かを判断しても良い。かかる映像を受信したか否かの判断も、出口映像情報を受け付けたか否かの判断である、とする。また、出口映像情報受付部302が出口カメラ2から映像を受信した場合、出口映像情報受付部302は、現在時刻を図示しない時計から取得し、当該現在時刻と映像(映像を構成する一部の静止画でも良い)とを有する出口映像情報を構成しても良い。なお、出口映像情報は、出口識別子を有することは好適である。出口映像情報を受け付ければステップS305に行き、出口映像情報を受け付けなければステップS314に行く。
【0086】
(ステップS305)出口人物画像情報取得部304は、ステップS304で受け付けられた出口映像情報から、出口人物画像情報を取得する。かかる出口人物画像情報取得処理について、図4のフローチャートで説明している入口人物画像情報取得処理と同様の処理であるので説明を省略する。
【0087】
(ステップS306)同一人物認識部305は、ステップS305で取得された出口人物画像情報と複数の各入口人物画像情報とから、ステップS305で取得された出口人物画像情報と同一人物に係る入口人物画像情報を決定する。かかる処理を同一人物認識処理という。同一人物認識処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0088】
(ステップS307)入時刻情報取得部306は、ステップS306における処理の結果、同一人物が存在するか否かを判断する。同一人物が存在すればステップS308に行き、同一人物が存在しなければステップS301に戻る。
【0089】
(ステップS308)入時刻情報取得部306は、ステップS306で同一人物認識部305が決定した入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する。
【0090】
(ステップS309)出時刻情報取得部307は、ステップS306で同一人物認識部305が決定した出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する。
【0091】
(ステップS310)滞留時間算出部308は、ステップS308で取得された入時刻情報と、ステップS309で取得された出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する。滞留時間算出部308は、例えば、「滞留時間=出時刻情報−入時刻情報」等の予め保持している算出式により、滞留時間を算出する。
【0092】
(ステップS311)異常データ判断部309は、ステップS310で算出された滞留時間が、異常であるか、正常であるかを判断する。かかる処理を異常データ判断処理という。異常データ判断処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。なお、ここで異常とは、滞留時間が予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いことである。ステップS310で算出された滞留時間が異常である場合はステップS301に戻り、正常である場合はステップS312に行く。
【0093】
(ステップS312)滞留時間算出部308は、ステップS310で算出された滞留時間等を、図示しない記憶媒体に一時蓄積する。ここで、滞留時間算出部308は、滞留時間に加えて、入口識別子と出口識別子と出時刻情報と入時刻情報とのうちの1以上の情報を対応付けて一時蓄積することは好適である。ステップS301に戻る。
【0094】
(ステップS313)滞留時間出力部311は、滞留時間算出部308が算出した滞留時間等をバッファに一時蓄積する。なお、滞留時間出力部311は、滞留時間と入口識別子と出口識別子とを対応付けて蓄積することは好適である。
【0095】
(ステップS314)滞留時間出力部311は、滞留時間の出力処理を行う。滞留時間の出力処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。ステップS301に戻る。
【0096】
なお、図3のフローチャートにおいて、電源オフや処理終了の割り込みにより処理は終了する。
【0097】
次に、ステップS302の入口人物画像情報取得処理について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0098】
(ステップS401)入口人物画像情報取得部303は、入口映像情報が有する1以上の静止画から1以上の顔の輪郭を抽出する。かかる顔輪郭抽出機能は、公知技術であるので、詳細な説明を省略する。そして、入口人物画像情報取得部303は、1以上の顔の画像を取得する。ここで、入口人物画像情報取得部303は、2以上の静止画から顔の画像を取得する場合、顔の画像と、静止画とを対応付けて取得する。また、入口人物画像情報取得部303は、受け付けられた入口映像情報が有する動画の中のすべての静止画を用いて、顔画像を取得する必要はない。入口人物画像情報取得部303は、受け付けられた入口映像情報が有する動画の中の一部の静止画(例えば、1秒に2フィールドの静止画)を用いて、顔画像を取得しても良い。
【0099】
(ステップS402)入口人物画像情報取得部303は、カウンタiに1を代入する。
【0100】
(ステップS403)入口人物画像情報取得部303は、ステップS401で抽出した顔画像のうち、i番目の顔画像が存在するか否かを判断する。i番目の顔画像が存在すればステップS404に行き、i番目の顔画像が存在しなければ上位処理にリターンする。
【0101】
(ステップS404)入口人物画像情報取得部303は、i番目の顔画像から、画像の1以上の特徴量を取得する。取得する特徴量は、例えば、顔の多数の特徴点(目の中心、目尻、口の両端など)の間の相対的距離や、固有顔という固有ベクトルの集合等である。なお、1以上の特徴量を特徴量ベクトルという。
【0102】
(ステップS405)入口人物画像情報取得部303は、入口人物画像情報取得部303は、i番目の顔画像の顔度を算出する。顔度の算出は公知技術であるので詳細な説明を省略する。
【0103】
(ステップS406)入口人物画像情報取得部303は、ステップS405で算出した顔度が閾値以上であるか否か(顔らしいか否か)を判断する。顔度が閾値以上であればステップS407に行き、顔度が閾値以上でなければステップS408に行く。
【0104】
(ステップS407)入口人物画像情報取得部303は、ステップS404で取得した特徴量ベクトル、当該特徴量ベクトルの元になった入口画像、時刻(入時刻情報)、入口識別子等を対応付けて蓄積する。なお、ここでは、例えば、特徴量ベクトル、当該特徴量ベクトルの元になった入口画像、時刻(入時刻情報)および入口識別子が、入口人物画像情報である。
【0105】
(ステップS408)入口人物画像情報取得部303は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS403に戻る。
【0106】
なお、図4のフローチャートにおいて、顔度の算出は必須ではない。また、出口人物画像情報取得処理も、図4のフローチャートの動作と同様である。
【0107】
次に、ステップS306の同一人物認識処理について、図5のフローチャートを用いて説明する。
【0108】
(ステップS501)同一人物認識部305は、出口人物画像情報取得部304が取得した出口人物画像情報を読み出す。
【0109】
(ステップS502)同一人物認識部305は、ステップS501で読み出した出口人物画像情報のうちの特徴量ベクトルを取得する。
【0110】
(ステップS503)類似度算出手段3051は、カウンタiに1を代入する。
【0111】
(ステップS504)類似度算出手段3051は、ステップS501で取得された出口人物画像情報が有する出時刻情報より前の時刻を示す入時刻情報を有する入口人物画像情報等のうち、i番目の入口人物画像情報等が存在するか否かを判断する。i番目の入口人物画像情報等が存在すればステップS505に行き、存在しなければステップS509に行く。
【0112】
(ステップS505)類似度算出手段3051は、i番目の入口人物画像情報等が有する特徴量ベクトルを取得する。
【0113】
(ステップS506)類似度算出手段3051は、ステップS502で取得した特徴量ベクトルと、ステップS502で取得した特徴量ベクトルとから、入口画像が有する顔画像と出口画像が有する顔画像との類似度を算出する。顔画像の類似度は、例えば、2つの特徴量ベクトルの類似度である。
【0114】
(ステップS507)類似度算出手段3051は、ステップS506で算出した類似度をiと対応付けて一時蓄積する。
【0115】
(ステップS508)類似度算出手段3051は、カウンタiを1、インクリメントする。ステップS504に戻る。
【0116】
(ステップS509)同一人物決定手段3052は、ステップS507で蓄積された類似度の中で最も大きな値であり、かつ閾値以上の類似度を取得する。なお、同一人物決定手段3052は、かかる閾値を予め保持している、とする。
【0117】
(ステップS510)同一人物決定手段3052は、ステップS509で類似度を取得できたか否かを判断する。類似度を取得できればステップS511に行き、類似度を取得できなければステップS513に行く。
【0118】
(ステップS511)同一人物決定手段3052は、変数「同一人物」に値「存在(例えば、「1」)」を代入する。
【0119】
(ステップS512)同一人物決定手段3052は、ステップS509で取得した類似度に対応する入口人物画像情報等を取得する。上位処理にリターンする。なお、かかる入口人物画像情報等は、入口識別子と出口識別子とを含むことは好適である。
【0120】
(ステップS513)同一人物決定手段3052は、変数「同一人物」に値「不存在(例えば、「0」)」を代入する。上位処理にリターンする。
【0121】
次に、ステップS311の異常データ判断処理について、図6のフローチャートを用いて説明する。
【0122】
(ステップS601)異常データ判断部309は、算出された滞留時間に対応する入口識別子と出口識別子とを取得する。
【0123】
(ステップS602)平均時間算出手段3091は、ステップS601で取得された入口識別子と出口識別子とに対応するすべての滞留時間を、滞留時間等が蓄積されている記録媒体から読み出す。
【0124】
(ステップS603)平均時間算出手段3091は、ステップS602で読み出したすべての滞留時間の平均値を算出する。
【0125】
(ステップS604)異常データ判断手段3092は、算出された滞留時間を取得する。この算出された滞留時間は、異常か否かを判断する対象のデータである。
【0126】
(ステップS605)異常データ判断手段3092は、ステップS603で算出した滞留時間の平均値と、算出された滞留時間との差を算出する。そして、異常データ判断手段3092は、当該差が予め決められた閾値以上(より大も含む概念である、とする)であるか否かを判断する。閾値以上であればステップS606に行き、閾値未満であればステップS607に行く。
【0127】
(ステップS606)異常データ判断手段3092は、変数「結果」に値「異常(例えば「−1」)を代入する。上位処理にリターンする。
【0128】
(ステップS607)異常データ判断手段3092は、変数「結果」に値「正常(例えば「0」)を代入する。上位処理にリターンする。
【0129】
なお、図6のフローチャートにおいて、異常判断のアルゴリズムは、他のアルゴリズムでも良いことは言うまでもない。
【0130】
次に、ステップS314の滞留時間の出力処理について、図7のフローチャートを用いて説明する。
【0131】
(ステップS701)表示滞留時間取得部310は、カウンタiに1を代入する。
【0132】
(ステップS702)表示滞留時間取得部310は、i番目の入口識別子が存在するか否かを判断する。i番目の入口識別子が存すればステップS703に行き、存在しなければ上位処理にリターンする。
【0133】
(ステップS703)表示滞留時間取得部310は、カウンタjに1を代入する。
【0134】
(ステップS704)表示滞留時間取得部310は、j番目の出口識別子が存在するか否かを判断する。j番目の出口識別子が存すればステップS705に行き、存在しなければステップS709に行く。
【0135】
(ステップS705)表示滞留時間取得部310は、i番目の入口識別子、j番目の出口識別子に対応する所定時間以内の滞留時間をすべて読み出す。ここで、所定時間以内とは、現在時刻からの経過時間が所定時間以内(所定時間より短いことも含む)のことである。
【0136】
(ステップS706)表示滞留時間取得部310は、ステップS705で取得したすべての滞留時間の代表値を取得する。
【0137】
(ステップS707)表示滞留時間取得部310は、ステップS706で取得した滞留時間の代表値、i番目の入口識別子、j番目の出口識別子を対応付けて、図示しない記憶媒体に一時蓄積する。
【0138】
(ステップS708)表示滞留時間取得部310は、カウンタjを1、インクリメントする。
【0139】
(ステップS709)滞留時間出力部311は、各出口識別子ごとの代表値を有する滞留時間の情報を、i番目の入口識別子で識別される入口の入口表示装置4に出力する。
【0140】
(ステップS710)カウンタiを1、インクリメントする。ステップS702に戻る。
【0141】
なお、図7のフローチャートにおいて、滞留時間出力部311は、出口に設置されている出口表示装置5に、各出口に対応する滞留時間を出力しても良い。
【0142】
以下、本実施の形態における滞留時間測定システムの具体的な動作について説明する。滞留時間測定システムの概念図は図1である。
【0143】
今、例えば、空港内の出発ロビーの2つの各入口に、入口カメラ1a、入口カメラ1bが設置され、入口を通過する人を撮影するようになっている。なお、入口カメラ1aの入口識別子は「1a」、入口カメラ1bの入口識別子は「1b」である。
【0144】
また、人は、入口を通過後、セキュリティーチェックを受ける。また、その後、人は、出国審査を受け、2つの出口のいずれかから出る。なお、各出口には、出口カメラ2a、出口カメラ2bが設置され、出口を通過する人を撮影するようになっている。また、出口カメラ2aの出口識別子は「2a」、出口カメラ2bの入口識別子は「2b」である。
【0145】
かかる状況において、人が次々と入口識別子「1a」の入口、または入口識別子「1b」の入口から出国のために入場する、とする。
【0146】
次に、入口カメラ1a、および入口カメラ1bが、次々に映像を撮影し、滞留時間測定装置3に送信する。その際、入口カメラ1a、および入口カメラ1bは、映像に入口識別子「1a」または「1b」を対応付けて送信する。
【0147】
次に、滞留時間測定装置3の入口映像情報受付部301は、入口識別子が対応付いた映像を、入口カメラ1aまたは入口カメラ1bから受信する。そして、入口映像情報受付部301は、時刻を図示しない時計から取得し、受信した映像に当該時刻(入時刻情報)を付加する。つまり、入口映像情報受付部301は、映像(入口映像)、入時刻情報および入口識別子を有する入口映像情報を構成し、図示しない記憶媒体に一時蓄積する。なお、入口映像情報受付部301は、例えば、入口映像から特定の1以上の画像(入口画像)を取得し、当該入口画像と入時刻情報と入口識別子とを有する入口映像情報を構成し、図示しない記憶媒体に一時蓄積しても良い。このように蓄積された情報が、図8に示す入口映像情報管理表である。入口映像情報管理表は、「ID」「入口画像」「入時刻情報」「入口識別子」を有するレコードを1以上格納している。ここで、入時刻情報は、例えば、入口映像情報受付部301が入口カメラ1aまたは入口カメラ1bから映像を受信した時刻である。また、ここでは、入時刻情報は、例えば、時分秒であるが、日付を有しても良いことは言うまでもない。
【0148】
次に、入口人物画像情報取得部303は、図8に示す入口映像情報管理表の各入口画像から1以上の顔の輪郭を抽出する。そして、入口人物画像情報取得部303は、抽出した輪郭を用いて、各入口画像から1以上の顔画像を切り出す。
【0149】
次に、入口人物画像情報取得部303は、切り出した各顔画像から、画像の特徴量ベクトルを取得する。
【0150】
次に、入口人物画像情報取得部303は、各顔画像の顔度を算出する。そして、入口人物画像情報取得部303は、顔度が閾値以内の顔画像を捨てる(利用しないようにする)。
【0151】
そして、入口人物画像情報取得部303は、取得した特徴量ベクトル、当該特徴量ベクトルの元になった入口画像、入時刻情報、入口識別子を対応付けて蓄積する。そして、入口人物画像情報取得部303は、図9に示す入口人物画像情報管理表を得る。入口人物画像情報管理表は、「ID」「特徴量ベクトル」「入口画像」「入時刻情報」「入口識別子」を有するレコードを1以上格納している。
【0152】
上記で説明した入口映像情報の受付、入口人物画像情報管理表のレコード追加(入口人物画像情報の取得および蓄積)は、継続して行われる。
【0153】
次に、出口映像情報受付部302は、出口カメラ2a、または出口カメラ2bから、出口識別子が対応付いた映像を受信した、とする。そして、出口映像情報受付部302は、時刻を図示しない時計から取得し、受信した映像に当該時刻(出時刻情報)を付加する。つまり、出口映像情報受付部302は、映像(出口映像)、出時刻情報および出口識別子を有する出口映像情報を構成し、図示しない記憶媒体に一時蓄積する。ここでは、かかる処理が、出口映像情報の受け付け処理である。
【0154】
次に、出口人物画像情報取得部304は、出口映像情報が有する1以上の静止画から1以上の顔の輪郭を抽出する。そして、出口人物画像情報取得部304は、抽出した輪郭を用いて、各出口画像から1以上の顔画像を切り出す。
【0155】
次に、出口人物画像情報取得部304は、切り出した各顔画像から、画像の特徴量ベクトルを取得する。
【0156】
次に、出口人物画像情報取得部304は、各顔画像の顔度を算出する。そして、出口人物画像情報取得部304は、顔度が閾値以内の顔画像を捨てる(利用しないようにする)。
【0157】
そして、出口人物画像情報取得部304は、取得した特徴量ベクトル、当該特徴量ベクトルの元になった出口画像、出時刻情報、出口識別子を対応付けて、バッファに一時蓄積する。かかる処理が、出口人物画像情報取得処理である。
【0158】
次に、同一人物認識部305は、取得された出口人物画像情報を用いて、以下のように同一人物認識処理を行う。つまり、まず、同一人物認識部305は、バッファに格納されている出口人物画像情報を読み出す。ここで、例えば、出口人物画像情報は、特徴量ベクトル、出口画像、出時刻情報、出口識別子を有する。
【0159】
次に、同一人物認識部305は、読み出した出口人物画像情報のうちの特徴量ベクトルを取得する。
【0160】
次に、類似度算出手段3051は、出口人物画像情報が有する特徴量ベクトルと、図9の入口人物画像情報管理表内の特徴量ベクトルであり、出口人物画像情報が有する出時刻情報が示す時刻より、少なくとも前の時刻を示す入時刻情報と対になる各特徴量ベクトルとの類似度を算出する。ここでの類似度は、例えば、2つの特徴量ベクトルの距離をパラメータとする減少関数(例えば、「類似度=α/特徴量ベクトル間の距離(αは正の定数)」により算出される値である。そして、類似度算出手段3051は、類似度を、入口人物画像情報と対応付けて、バッファに少なくとも一時蓄積する。
【0161】
次に、同一人物決定手段3052は、バッファに蓄積された類似度の中で最も大きな値であり、かつ閾値以上の類似度を取得する。
【0162】
そして、類似度を取得できた場合、同一人物決定手段3052は、変数「同一人物」に値「存在(例えば、「1」)」を代入する。
【0163】
次に、入時刻情報取得部306は、同一人物認識部305が決定した入口人物画像情報(取得した類似度に対応する入口人物画像情報)が有する入時刻情報を取得する。
【0164】
次に、出時刻情報取得部307は、出口人物画像情報が有する出時刻情報を取得する。
【0165】
次に、滞留時間算出部308は、算出式「滞留時間=出時刻情報−入時刻情報」により、滞留時間を算出する。
【0166】
また、ここで、異常データ判断部309は、算出した滞留時間は、異常データではない、と判断した、とする。
【0167】
次に、滞留時間算出部308は、算出された滞留時間と、入口人物画像情報が有する入口識別子と、出口人物画像情報が有する出口識別子とを、図示しない記憶媒体に一時蓄積していく。
【0168】
以上の処理を繰り返し、図10に示す滞留時間管理表が、図示しない記憶媒体に一時格納される。滞留時間管理表は、「ID」「滞留時間」「入口識別子」「出口識別子」「出時刻情報」を有するレコードを1以上格納している。
【0169】
次に、滞留時間出力部311は、以下のように、滞留時間の出力処理を行う、とする。つまり、表示滞留時間取得部310は、入口ごとに、出口ごとの滞留時間の代表値(ここでは、中央値)を取得する、とする。
【0170】
つまり、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1a」、および出口識別子「2a」に対応するすべての滞留時間を、図10の滞留時間管理表から読み出す。そして、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1a」、および出口識別子「2a」に対応する滞留時間の中央値(例えば、「10:18」)を取得した、とする。
【0171】
また、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1a」、および出口識別子「2b」に対応するすべての滞留時間を、図10の滞留時間管理表から読み出す。そして、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1a」、および出口識別子「2b」に対応する滞留時間の中央値(例えば、「12:39」)を取得した、とする。
【0172】
また、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1b」、および出口識別子「2a」に対応するすべての滞留時間を、図10の滞留時間管理表から読み出す。そして、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1b」、および出口識別子「2a」に対応する滞留時間の中央値(例えば、「11:25」)を取得した、とする。
【0173】
さらに、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1b」、および出口識別子「2b」に対応するすべての滞留時間を、図10の滞留時間管理表から読み出す。そして、表示滞留時間取得部310は、入口識別子「1b」、および出口識別子「2b」に対応する滞留時間の中央値(例えば、「13:12」)を取得した、とする。
【0174】
次に、滞留時間出力部311は、出口識別子ごとの代表値を有する滞留時間の情報(「2a,10:18」「2b,12:39」)を、入口識別子「1a」で識別される入口の入口表示装置4に出力する。
【0175】
また、滞留時間出力部311は、出口識別子ごとの代表値を有する滞留時間の情報(「2a,11:25」「2b,13:12」)を、入口識別子「1b」で識別される入口の入口表示装置4に出力する。
【0176】
なお、滞留時間出力部311は、すべての入口の滞留時間を、すべての入口表示装置4に出力しても良い。かかる出力例は図11である。なお、図11は、入口1bの入口表示装置4における出力例である。
【0177】
以上、本実施の形態によれば、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる。
なお、本実施の形態において、滞留時間測定装置3は、入口映像情報受付部301が受け付けた入口画像、および出口映像情報受付部302が受け付けた出口画像から、それぞれ入口人物画像情報(例えば、特徴量ベクトル)および出口人物画像情報(例えば、特徴量ベクトル)を取得した後、図示しない画像削除手段が入口画像および出口画像を削除することが好適である。画像削除手段は、入口人物画像情報および出口人物画像情報が取得された後、直ちに入口画像および出口画像を削除することは好適である。個人情報保護法上の課題の発生を防止するため、記憶領域の削減等のためである。
また、本実施の形態において、入口画像および出口画像は、揮発性の記録媒体にのみ一時蓄積されることが好適である。個人情報保護法上の課題の発生を防止するため、記憶領域の削減等のためである。
また、本実施の形態において、滞留時間出力部311は、入口表示装置4に滞留時間の情報を出力した。しかし、本実施の形態において、滞留時間出力部311は、上述したように、滞留時間の情報を外部の装置(例えば、ユーザの携帯端末など)へ送信しても良い。つまり、出力の意義は広く解する。
【0178】
なお、本実施の形態における処理は、ソフトウェアで実現しても良い。そして、このソフトウェアをソフトウェアダウンロード等により配布しても良い。また、このソフトウェアをCD−ROMなどの記録媒体に記録して流布しても良い。なお、このことは、本明細書における他の実施の形態においても該当する。なお、本実施の形態における滞留時間測定装置を実現するソフトウェアは、以下のようなプログラムである。つまり、このプログラムは、コンピュータを、1以上の各入口に設置された1以上のカメラである1以上の入口カメラが撮影した1以上の入口映像および各入口映像が撮影された時刻に関する情報である入時刻情報とを対応付けた入口映像情報を受け付ける入口映像情報受付部と、1以上の各出口に設置された1以上のカメラである1以上の出口カメラが撮影した1以上の出口映像および各出口映像が撮影された時刻に関する情報である出時刻情報とを対応付けた出口映像情報を受け付ける出口映像情報受付部と、前記入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、当該各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得する入口人物画像情報取得部と、前記入口画像に対応する入時刻情報が示す時刻より後の時刻を示す出時刻情報に対応する出口映像情報が有する画像である複数の各出口画像から、当該各出口画像に含まれる人物に関する情報である複数の出口人物画像情報を取得する出口人物画像情報取得部と、前記複数の各入口人物画像情報と前記複数の各出口人物画像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する同一人物認識部と、前記同一人物認識部が決定した入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する入時刻情報取得部と、前記同一人物認識部が決定した出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する出時刻情報取得部と、前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する滞留時間算出部と、前記滞留時間算出部が算出した滞留時間を出力する滞留時間出力部として機能させるためのプログラム、である。
【0179】
また、上記プログラムにおいて、前記同一人物認識部は、前記入口人物画像情報と前記出口人物画像情報との類似度を算出する類似度算出手段と、前記類似度算出手段が算出した類似度が閾値以上の類似度である入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0180】
また、上記プログラムにおいて、前記同一人物認識部は、各入口画像の2以上の入口人物画像情報と、各出口画像の2以上の出口人物画像情報との類似度である4以上の類似度を算出する類似度算出手段と、前記類似度算出手段が算出した4以上のすべての類似度を用いて、類似度が条件を満たすほど類似している入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0181】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した滞留時間が、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いか否かを判断する異常データ判断部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、前記異常データ判断部が著しく長いまたは著しく短いと判断した滞留時間を出力しないものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0182】
また、上記プログラムにおいて、前記異常データ判断部は、前記滞留時間算出部が算出した3以上の滞留時間の平均時間を算出する平均時間算出手段と、前記平均時間算出手段が算出した平均時間と比較して、閾値以上の差を有する滞留時間を、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いと判断する異常データ判断手段とを具備するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0183】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0184】
また、上記プログラムにおいて、前記滞留時間算出部は、前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子とを対応付けて保持し、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記入口識別子ごとの滞留時間から、前記入口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記入口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0185】
また、上記プログラムにおいて、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0186】
また、上記プログラムにおいて、前記滞留時間算出部は、前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記出口識別子ごとの滞留時間から、前記出口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記出口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0187】
また、上記プログラムにおいて、前記滞留時間算出部は、前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、コンピュータを、前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記入口識別子と1以上の前記出口識別子の組ごとの滞留時間から、前記組ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部としてさらに機能させ、前記滞留時間出力部は、1以上の各入口の前に設置された入口表示装置または1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記組ごとの滞留時間の代表値を出力するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0188】
また、上記プログラムにおいて、前記入口人物画像情報取得部、および前記出口人物画像情報取得部は、前記入口画像および前記出口画像に対して顔認識処理を行い、画像内に顔が存在する度合いである顔度を取得し、当該顔度が予め決められた閾値より大きい前記入口画像および前記出口画像のみから、入口人物画像情報および出口人物画像情報を取得するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0189】
また、上記プログラムにおいて、前記入口人物画像情報取得部は、前記入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、当該各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得し、当該複数の入口人物画像情報を記憶媒体に少なくとも一時蓄積し、前記同一人物認識部は、前記出口人物画像情報取得部が一の出口人物画像情報を取得した場合に、当該一の出口人物画像情報と所定の条件を満たすほど類似する入口人物画像情報を前記記憶媒体から検索し、当該検索した入口人物画像情報と前記一の出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定するものとして、コンピュータを機能させることは好適である。
【0190】
また、図12は、本明細書で述べたプログラムを実行して、上述した実施の形態の滞留時間測定装置等を実現するコンピュータの外観を示す。上述の実施の形態は、コンピュータハードウェア及びその上で実行されるコンピュータプログラムで実現され得る。図12は、このコンピュータシステム340の概観図であり、図13は、コンピュータシステム340のブロック図である。
【0191】
図12において、コンピュータシステム340は、FDドライブ、CD−ROMドライブを含むコンピュータ341と、キーボード342と、マウス343と、モニタ344とを含む。
【0192】
図13において、コンピュータ341は、FDドライブ3411、CD−ROMドライブ3412に加えて、MPU3413と、CD−ROMドライブ3412及びFDドライブ3411に接続されたバス3414と、ブートアッププログラム等のプログラムを記憶するためのROM3415とに接続され、アプリケーションプログラムの命令を一時的に記憶するとともに一時記憶空間を提供するためのRAM3416と、アプリケーションプログラム、システムプログラム、及びデータを記憶するためのハードディスク3417とを含む。ここでは、図示しないが、コンピュータ341は、さらに、LANへの接続を提供するネットワークカードを含んでも良い。
【0193】
コンピュータシステム340に、上述した実施の形態の滞留時間測定装置等の機能を実行させるプログラムは、CD−ROM3501、またはFD3502に記憶されて、CD−ROMドライブ3412またはFDドライブ3411に挿入され、さらにハードディスク3417に転送されても良い。これに代えて、プログラムは、図示しないネットワークを介してコンピュータ341に送信され、ハードディスク3417に記憶されても良い。プログラムは実行の際にRAM3416にロードされる。プログラムは、CD−ROM3501、FD3502またはネットワークから直接、ロードされても良い。
【0194】
プログラムは、コンピュータ341に、上述した実施の形態の滞留時間測定装置等の機能を実行させるオペレーティングシステム(OS)、またはサードパーティープログラム等は、必ずしも含まなくても良い。プログラムは、制御された態様で適切な機能(モジュール)を呼び出し、所望の結果が得られるようにする命令の部分のみを含んでいれば良い。コンピュータシステム340がどのように動作するかは周知であり、詳細な説明は省略する。
【0195】
なお、上記プログラムにおいて、情報を送信するステップや、情報を受信するステップなどでは、ハードウェアによって行われる処理、例えば、送信ステップにおけるモデムやインターフェースカードなどで行われる処理(ハードウェアでしか行われない処理)は含まれない。
【0196】
また、上記プログラムを実行するコンピュータは、単数であってもよく、複数であってもよい。すなわち、集中処理を行ってもよく、あるいは分散処理を行ってもよい。
【0197】
また、上記各実施の形態において、一の装置に存在する2以上の通信手段は、物理的に一の媒体で実現されても良いことは言うまでもない。
【0198】
また、上記各実施の形態において、各処理(各機能)は、単一の装置(システム)によって集中処理されることによって実現されてもよく、あるいは、複数の装置によって分散処理されることによって実現されてもよい。
【0199】
本発明は、以上の実施の形態に限定されることなく、種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることは言うまでもない。
【産業上の利用可能性】
【0200】
以上のように、本発明にかかる滞留時間測定システムは、無拘束かつ簡易な装置構成で、一定の空間内の滞留時間を測定できる、という効果を有し、滞留時間測定システム等として有用である。
【符号の説明】
【0201】
1 入口カメラ
2 出口カメラ
3 滞留時間測定装置
4 入口表示装置
5 出口表示装置
11 撮影部
12 送信部
301 入口映像情報受付部
302 出口映像情報受付部
303 入口人物画像情報取得部
304 出口人物画像情報取得部
305 同一人物認識部
306 入時刻情報取得部
307 出時刻情報取得部
308 滞留時間算出部
309 異常データ判断部
310 表示滞留時間取得部
311 滞留時間出力部
3051 類似度算出手段
3052 同一人物決定手段
3091 平均時間算出手段
3092 異常データ判断手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上の各入口に設置された1以上のカメラである1以上の入口カメラが撮影した1以上の入口映像および各入口映像が撮影された時刻に関する情報である入時刻情報とを対応付けた入口映像情報を受け付ける入口映像情報受付部と、
1以上の各出口に設置された1以上のカメラである1以上の出口カメラが撮影した1以上の出口映像および各出口映像が撮影された時刻に関する情報である出時刻情報とを対応付けた出口映像情報を受け付ける出口映像情報受付部と、
前記入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、当該各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得する入口人物画像情報取得部と、
前記入口画像に対応する入時刻情報が示す時刻より後の時刻を示す出時刻情報に対応する出口映像情報が有する画像である複数の各出口画像から、当該各出口画像に含まれる人物に関する情報である複数の出口人物画像情報を取得する出口人物画像情報取得部と、
前記複数の各入口人物画像情報と前記複数の各出口人物画像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する同一人物認識部と、
前記同一人物認識部が決定した入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する入時刻情報取得部と、
前記同一人物認識部が決定した出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する出時刻情報取得部と、
前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する滞留時間算出部と、
前記滞留時間算出部が算出した滞留時間を出力する滞留時間出力部とを具備する滞留時間測定装置。
【請求項2】
前記同一人物認識部は、
前記入口人物画像情報と前記出口人物画像情報との類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段が算出した類似度が閾値以上の類似度である入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備する請求項1記載の滞留時間測定装置。
【請求項3】
前記同一人物認識部は、
各入口画像の2以上の入口人物画像情報と、各出口画像の2以上の出口人物画像情報との類似度である4以上の類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段が算出した4以上のすべての類似度を用いて、類似度が条件を満たすほど類似している入口人物画像情報と出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報であると決定する同一人物決定手段とを具備する請求項1記載の滞留時間測定装置。
【請求項4】
前記滞留時間算出部が算出した滞留時間が、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いか否かを判断する異常データ判断部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
前記異常データ判断部が著しく長いまたは著しく短いと判断した滞留時間を出力しない請求項1から請求項3いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項5】
前記異常データ判断部は、
前記滞留時間算出部が算出した3以上の滞留時間の平均時間を算出する平均時間算出手段と、
前記平均時間算出手段が算出した平均時間と比較して、閾値以上の差を有する滞留時間を、予め決められた条件を満たすほど、著しく長いまたは著しく短いと判断する異常データ判断手段とを具備する請求項4記載の滞留時間測定装置。
【請求項6】
前記滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力する請求項1から請求項5いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項7】
前記滞留時間算出部は、
前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子とを対応付けて保持し、
前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記入口識別子ごとの滞留時間から、前記入口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
1以上の各入口の前に設置された入口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記入口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力する請求項1から請求項5いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項8】
前記滞留時間算出部が算出した1以上の滞留時間から、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した滞留時間の代表値を出力する請求項1から請求項5いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項9】
前記滞留時間算出部は、
前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、
前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記出口識別子ごとの滞留時間から、前記出口識別子ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記出口識別子ごとの滞留時間の代表値を出力する請求項1から請求項5いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項10】
前記滞留時間算出部は、
前記入時刻情報取得部が取得した入時刻情報と、前記出時刻情報取得部が取得した出時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出し、かつ、当該算出した滞留時間と入口を識別する入口識別子と出口を識別する出口識別子とを対応付けて保持し、
前記滞留時間算出部が算出した1以上の前記入口識別子と1以上の前記出口識別子の組ごとの滞留時間から、前記組ごとに、滞留時間の代表値を取得する表示滞留時間取得部をさらに具備し、
前記滞留時間出力部は、
1以上の各入口の前に設置された入口表示装置または1以上の各出口の前に設置された出口表示装置に、前記表示滞留時間取得部が取得した前記組ごとの滞留時間の代表値を出力する請求項1から請求項5いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項11】
前記入口人物画像情報取得部、および前記出口人物画像情報取得部は、
前記入口画像および前記出口画像に対して顔認識処理を行い、画像内に顔が存在する度合いである顔度を取得し、当該顔度が予め決められた閾値より大きい前記入口画像および前記出口画像のみから、入口人物画像情報および出口人物画像情報を取得する請求項1から請求項10いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項12】
前記入口人物画像情報取得部は、
前記入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、当該各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得し、当該複数の入口人物画像情報を記憶媒体に少なくとも一時蓄積し、
前記同一人物認識部は、
前記出口人物画像情報取得部が一の出口人物画像情報を取得した場合に、当該一の出口人物画像情報と所定の条件を満たすほど類似する入口人物画像情報を前記記憶媒体から検索し、当該検索した入口人物画像情報と前記一の出口人物画像情報とを、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する請求項1から請求項111いずれか記載の滞留時間測定装置。
【請求項13】
請求項1から請求項12いずれか記載の滞留時間測定装置と1以上の入口カメラと1以上の出口カメラとを具備する滞留時間測定システムであって、
前記入口カメラおよび前記出口カメラは、
撮影した映像である入口映像および出口映像を、前記滞留時間測定装置に送信する機能を有する滞留時間測定システム。
【請求項14】
入口映像情報受付部、出口映像情報受付部、入口人物画像情報取得部、出口人物画像情報取得部、同一人物認識部、入時刻情報取得部、出時刻情報取得部、滞留時間算出部、および滞留時間出力部により実現される滞留時間測定方法であって、
前記入口映像情報受付部が、1以上の各入口に設置された1以上のカメラである1以上の入口カメラが撮影した1以上の入口映像および各入口映像が撮影された時刻に関する情報である入時刻情報とを対応付けた入口映像情報を受け付ける入口映像情報受付ステップと、
前記出口映像情報受付部が、1以上の各出口に設置された1以上のカメラである1以上の出口カメラが撮影した1以上の出口映像および各出口映像が撮影された時刻に関する情報である出時刻情報とを対応付けた出口映像情報を受け付ける出口映像情報受付ステップと、
前記入口人物画像情報取得部が、前記入口映像情報が有する画像である複数の各入口画像から、当該各入口画像に含まれる人物に関する情報である複数の入口人物画像情報を取得する入口人物画像情報取得ステップと、
前記出口人物画像情報取得部が、前記入口画像に対応する入時刻情報が示す時刻より後の時刻を示す出時刻情報に対応する出口映像情報が有する画像である複数の各出口画像から、当該各出口画像に含まれる人物に関する情報である複数の出口人物画像情報を取得する出口人物画像情報取得ステップと、
前記同一人物認識部が、前記複数の各入口人物画像情報と前記複数の各出口人物画像情報とから、同一人物に係る入口人物画像情報と出口人物画像情報を決定する同一人物認識ステップと、
前記入時刻情報取得部が、前記同一人物認識ステップで決定された入口人物画像情報を取得する元になった入口画像に対応する入時刻情報を取得する入時刻情報取得ステップと、
前記出時刻情報取得部が、前記同一人物認識ステップで決定された出口人物画像情報を取得する元になった出口画像に対応する出時刻情報を取得する出時刻情報取得ステップと、
前記滞留時間算出部が、前記入時刻情報取得ステップで取得された入時刻情報と、前記出時刻情報取得ステップで取得され時刻情報とから、入口から出口までの滞留時間を算出する滞留時間算出ステップと、
前記滞留時間算出部が、前記滞留時間算出ステップで算出された滞留時間を出力する滞留時間測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−137906(P2012−137906A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−289207(P2010−289207)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(591280197)株式会社構造計画研究所 (59)