説明

炉心溶融物保持装置および格納容器

【課題】異物の落下によるコアキャッチャの破損および冷却流路の閉塞を防止する。
【解決手段】炉心溶融物保持装置の本体は、上に開いた保持容器とこの保持容器の内面に敷設された耐熱材12と給水容器10とを備える。冷却流路11は、保持容器の外周部に形成されて上に開いた出口開口81まで給水容器10から保持容器の外面に沿って延びる。給水流路71,72は、出口開口81とペデスタル側壁16との間に形成されて上に開いた入口開口82から給水容器10まで延びる。出口開口81および入口開口82は、上方に間隔を置いて設けられた環状のカバー18で覆われる。カバー18の中央に形成された貫通部と耐熱材12の上面との間には、金網状の緩衝体17が配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炉心溶融物保持装置および格納容器に関する。
【背景技術】
【0002】
水冷却型原子炉では、原子炉圧力容器内への給水の停止や、原子炉圧力容器に接続された配管の破断により冷却水が喪失すると、原子炉水位が低下し炉心が露出して冷却が不十分になる可能性がある。このような場合を想定して、水位低下の信号により自動的に原子炉は非常停止され、非常用炉心冷却装置(ECCS)による冷却材の注入によって炉心を冠水させて冷却し、炉心溶融事故を未然に防ぐようになっている。
【0003】
しかしながら、極めて低い確率ではあるが、上記非常用炉心冷却装置が作動せず、かつ、その他の炉心への注水装置も利用できない事態も想定され得る。このような場合、原子炉水位の低下により炉心は露出し、十分な冷却が行われなくなり、原子炉停止後も発生し続ける崩壊熱によって燃料棒温度が上昇し、最終的には炉心溶融に至ることが考えられる。
【0004】
このような事態に至った場合、高温の炉心溶融物(コリウム)が原子炉圧力容器下部に溶け落ち、さらに原子炉圧力容器下鏡を溶融貫通して、格納容器内の床上に落下するに至る。コリウムは格納容器床に張られたコンクリートを加熱し、接触面が高温状態になるとコンクリートと反応し、二酸化炭素、水素などの非凝縮性ガスを大量に発生させるとともにコンクリートを溶融浸食する。発生した非凝縮性ガスは格納容器内の圧力を高め、原子炉格納容器を破損させる可能性がある。また、コンクリートの溶融浸食により、格納容器バウンダリを破損させたり、格納容器構造強度を低下させる可能性がある。結果的に、コリウムとコンクリートの反応が継続すると格納容器破損に至り、格納容器内の放射性物質が外部環境へ放出させるおそれがある。
【0005】
このコリウムとコンクリートの反応を抑制するためには、コリウムを冷却し、コリウム底部のコンクリートとの接触面の温度を浸食温度以下(一般的なコンクリートで1500K以下)に冷却するか、コリウムとコンクリートが直接接触しないようにする必要がある。炉心溶融物が落下した場合に備えて様々な対策がある。代表的なものがコアキャッチャと呼ばれるもので、落下した炉心溶融物を耐熱材でうけとめて、注水手段と組み合わせて炉心溶融物の冷却を図る設備である。
【0006】
原子炉格納容器床に落下した炉心溶融物の上面に冷却水を注水しても、炉心溶融物の底部での除熱量が小さいと、崩壊熱によって炉心溶融物底部の温度が高温のまま維持され、格納容器床のコンクリート侵食を停止することができない可能性がある。そこで、炉心溶融物を底面から冷却するという方法がある。
【0007】
コリウムへ注水することによりコリウム上面の水の沸騰により冷却する場合、上面だけからの冷却では、コリウム堆積厚さが厚いとコリウム底部まで十分に冷却できない。そこで、床面積を広くとり、コリウムの堆積厚さを冷却可能な厚さ以下にする必要がある。
【0008】
しかし、十分大きな床面積を確保することは格納容器構造設計上困難である。たとえば、典型的なコリウムの崩壊熱は、定格熱出力の約1%程度であり、定格熱出力4000MWの炉の場合には、40MW程度の発熱量になる。上面の沸騰熱伝達量にはコリウム上面の状態により幅があるが、小さい場合には0.4MW/m程度の熱流束が想定される。この場合には、コリウムの発熱量を上面の熱伝達のみで取るとすると、100m程度(円直径で11.3m)の床面積が必要になる。これまでの格納容器構造を考慮するとこの面積を確保することは困難である。
【0009】
これに対し、コリウムを底面から冷却する方法がある。たとえば、コリウム堆積床面の下方に冷却水流路を設け、ここに冷却水を導くことによってコリウムを底面から除熱する。しかし、流路上面が加熱面となっている状態では、加熱面で発生したボイドが加熱面に沿って滞留し、蒸気膜を形成することで伝熱を妨げる。
【0010】
そこで、伝熱面に傾斜をつけ、発生したボイドを速やかに冷却流路から排出する方法がある。溶融コリウムからの伝熱量分布を考えた場合に、コアキャッチャ中心部に給水ヘッダーを設けた構造では、事故初期にはコアキャッチャ中心部の除熱が良く、これによってコリウムが冷却・固化しクラストを形成することで、この部分の熱伝達速度が低下し、中・長期的にはコアキャッチャ周辺部での伝熱が支配的になると考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2008−139023号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
コアキャッチャは原子炉格納容器の最下部に設置される。このため、コアキャッチャの施工は原子力プラントの建設の早い時期に行われ、コアキャッチャ本体の施工後に原子炉圧力容器をはじめ格納容器内構造物の設置が行われる。その際、締結部品類、工具類、保温材などの異物が落下する可能性がある。
【0013】
そこで、本発明は、プラント建設中の異物の落下によるコアキャッチャの破損および冷却流路の閉塞を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上述の目的を達成するため、本発明は、炉心溶融物保持装置において、ペデスタル床の周囲を囲んで鉛直方向に立ち上がるペデスタル側壁に支えられた原子炉容器の下方に設けられて上に開いた保持容器とこの保持容器の内面に敷設された耐熱材と前記保持容器の下に設けられた給水容器とを備え前記保持容器の外周部に形成されて上に開いた出口開口まで前記給水容器から前記保持容器の外面に沿って延びる冷却流路および前記出口開口と前記ペデスタル側壁との間に形成された上に開いた入口開口から前記給水容器まで延びる給水流路を形成する本体と、前記出口開口および前記入口開口よりも上方に間隔を置いて設けられて前記出口開口および前記入口開口を覆う中央に貫通部が形成された環状のカバーと、前記カバーの貫通部と前記耐熱材の上面との間に配置された緩衝体と、を有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明は、格納容器において、ペデスタル床と、前記ペデスタル床の周囲を囲んで鉛直方向に立ち上がり原子炉容器を支えるペデスタル側壁と、前記原子炉容器の下方に設けられて上に開いた保持容器とこの保持容器の内面に敷設された耐熱材と前記保持容器の下に設けられた給水容器とを備え前記保持容器の外周部に形成された上に開いた出口開口まで前記給水容器から前記保持容器の外面に沿って延びる冷却流路および前記出口開口と前記ペデスタル側壁との間に形成された上に開いた入口開口から前記給水容器まで延びる給水流路を形成する炉心溶融物保持装置本体と、前記出口開口および前記入口開口よりも上方に間隔を置いて設けられて前記出口開口および前記入口開口を覆う中央に貫通部が形成されたカバーと、前記耐熱材の上面を覆う緩衝体と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、プラント建設中の異物の落下によるコアキャッチャの破損および冷却流路の閉塞を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第1の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図2】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第1の実施の形態を収めた格納容器の立断面図である。
【図3】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第2の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図4】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第3の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図5】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第4の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図6】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第5の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図7】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第6の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【図8】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態におけるカバー近傍の立断面図である。
【図9】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【図10】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【図11】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【図12】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の斜視図である。
【図13】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【図14】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第8の実施の形態におけるカバーの上面図である。
【図15】本発明に係る炉心溶融物保持装置の第9の実施の形態における支持柱の部分立断面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明に係る炉心溶融物保持装置の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、同一または類似の構成には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0019】
[第1の実施の形態]
図2は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第1の実施の形態を収めた格納容器の立断面図である。
【0020】
格納容器2は、ペデスタル床15およびペデスタル床15の周囲を囲んで鉛直方向に立ち上がるペデスタル側壁16を有している。格納容器2の内部には、ペデスタル床15およびペデスタル側壁16によって、下部ドライウェル7が形成されている。炉心43を内蔵する原子炉圧力容器1は、ペデスタル側壁16によって支持されている。
【0021】
また、格納容器2の下部には、ペデスタル側壁16を取り囲むようにサプレッションプール4が形成されている。サプレッションプール4には、水が貯えられている。ペデスタル床15と原子炉圧力容器1との間には、サンプ床8が設けられる。
【0022】
ペデスタル床15の上には、炉心溶融物保持装置(コアキャッチャ)9が載置されている。炉心溶融物保持装置9には、注水配管14が接続されている。また、注水配管14は、注入弁40を介して、格納容器2の上部に位置する水槽5に接続されている。
【0023】
格納容器2の上には、格納容器冷却器6が設けられている。格納容器冷却器6は、原子炉格納容器2の蒸気を導いて水中に沈めた熱交換機で凝縮させ、水槽5に凝縮水を戻す。格納容器冷却器6は、静的格納容器冷却設備やドライウェルクーラーなどである。
【0024】
図1は、本実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0025】
炉心溶融物保持装置9の本体は、ペデスタル床15の上に設置されている。炉心溶融物保持装置9の本体は、支持台61、冷却流路底板63、冷却流路天板62および耐熱材12を有している。支持台61の上面は、上に開いた円錐状に形成されている。支持台61の中央部には、円柱状の空隙が形成されている。支持台61の中央部の空隙は、給水容器10となっている。
【0026】
冷却流路底板63は、上に開いた円錐状に形成されていて、支持台61の上面に載置されている。冷却流路底板63の外縁は鉛直方向に立ち上がっている。
【0027】
冷却流路天板62は、上に開いた円錐状に形成され、冷却流路底板63に対して間隔を置いて配置されている。冷却流路天板62の外縁は鉛直方向に立ち上がっている。冷却流路底板63と冷却流路天板62との間は、給水容器10から上に開いた出口開口81まで延びる冷却流路11となっている。冷却流路天板62は全体として上に開いた保持容器となっていて、その内面には耐熱材12が敷設されている。
【0028】
冷却流路底板63の外縁で立ち上がっている部分は、ペデスタル側壁16の内面と空隙を挟んで設けられている。冷却流路底板63の外縁で立ち上がっている部分とペデスタル側壁16の内面との間は、入口開口82から下方に延びる給水流路鉛直部71となっている。給水流路鉛直部71の下端から給水容器10までは給水流路水平部72が延びている。冷却流路底板63および冷却流路天板62は、たとえば鉛直方向に投影した形状が扇形の中空の構造体を、給水容器10の周りに密に並べることによって形成することができる。
【0029】
炉心溶融物保持装置9は、さらにカバー18と緩衝体17とを備えている。カバー18は、環状に形成されている。カバー18の外縁は、ペデスタル側壁16に固定されている。その結果、カバー18は、冷却流路11の出口開口81および給水流路71,72の入口開口82を覆っている。緩衝体17は、金網であって、冷却流路底板63の外縁の鉛直に立ち上がった部分の上端に架け渡されている。つまり、緩衝体17は、カバー18の中央の貫通部と耐熱材12との間に配置されている。
【0030】
炉心溶融事故が発生し、炉心溶融物が原子炉圧力容器下部ヘッド3を貫通すると、溶融炉心冷却装置9の耐熱材12上に落下する。炉心溶融物が落下すると、注入弁40は、原子炉圧力容器の下部ヘッド3の破損を検知する信号により開放される。下部ヘッド3の破損を検知する信号とは、たとえば下部ヘッド温度高やペデスタル雰囲気温度高を示す信号である。
【0031】
その結果、注水配管14を介して水槽5から冷却水が炉心溶融物保持装置9に供給される。炉心溶融物保持装置9に供給される冷却水は、ペデスタル側壁16に開いた注水配管出口孔83から流れ出す。注水配管出口孔83から流れ出た冷却水は、給水流路水平部72を通って、給水容器10に供給される。さらに、給水容器10から冷却流路11に冷却水が分配される。
【0032】
高温の炉心溶融物の熱は耐熱材12に伝わり、さらに冷却流路11の壁を介して冷却水に伝えられる。炉心溶融物の熱が伝達されることにより、冷却流路11を流れる冷却水は、いずれ沸騰する。
【0033】
給水容器10から供給された冷却水は、冷却流路11を通って上昇し、外周に位置する出口開口81から溢れ出る。出口開口81から溢れ出た冷却水の大部分は、炉心溶融物保持装置9の炉心溶融物を保持する保持容器に流れ込む。出口開口81から冷却流路11を出た冷却水は、耐熱材12の上に溢水し、炉心溶融物の上に水プールを形成する。この水プールを形成した冷却水は、炉心溶融物の表面で沸騰し、炉心溶融物を冷却する。このように、冷却流路11での沸騰と、炉心溶融物の表面の沸騰の両方によって、炉心溶融物は冷却される。
【0034】
給水チェンバーへの初期の給水は、炉心溶融物保持装置9より上方に設置された水槽5に貯えられた水を重力落下させることにより注水配管14を介して行われる。初期注水が終了すると、炉心溶融物保持装置9は冠水する。炉心溶融物保持装置9を冠水させた冷却水は、冷却流路11での沸騰により生じる自然循環によって、給水流路71,72を介して給水容器10に供給される。
【0035】
炉心溶融物を冷却することにより生じた蒸気は、格納容器上部の格納容器冷却器6で凝縮されて、水槽5に戻される。水槽5に戻された蒸気を凝縮した冷却水は、再び炉心溶融物の冷却に用いられるようになっており、水が自然循環することによって炉心溶融物の冷却が継続される。
【0036】
冷却流路11の上面すなわち伝熱面は傾いている。このため、冷却流路11内での沸騰により生じた蒸気泡は、浮力により伝熱面から離脱しやすい。その結果、良好な熱伝達率が得られる。
【0037】
耐熱材12の融点は、たとえばZrOを耐熱材12に用いた場合には約2400℃程度なので、炉心溶融物の温度(平均的には2200℃程度)よりも高く、溶融するおそれは小さい。また、耐熱材12を配設することにより、炉心溶融物が直接、冷却流路11を形成する構造体の壁に接触せず、また、耐熱材12の熱抵抗によって熱流束が抑えられるため冷却流路11を形成する構造体の壁が破損するおそれも小さい。
【0038】
このように、本実施の形態の炉心溶融物保持装置9によって、効果的に炉心溶融物の温度を下げることができ、炉心溶融物は炉心溶融物保持装置9の内部に安定的に保持される。
【0039】
原子力プラントの建設においては、炉心溶融物保持装置9が設置された後、原子炉圧力容器1をはじめ格納容器2内の複数の構造物が設置される。その際、締結部品類、工具類、保温材などの異物が、炉心溶融物保持装置9の近傍に落下する可能性がある。
【0040】
しかし、本実施の形態の炉心溶融物保持装置9では、その周辺部は環状のカバー18で覆われている。このため、炉心溶融物保持装置9の周辺部に落下した異物は、カバー18上に落下することになる。このため、カバー18で覆われた冷却流路11の出口開口81あるいは給水流路71,72の入口開口82から、冷却流路11あるいは給水流路71,72の内部に異物が入り込むことを防止できる。
【0041】
また、カバー18の中央の貫通部に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器を覆う金網状の緩衝体17に阻まれるため、耐熱材12上に直接落下ことを防止できる。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0042】
さらに、カバー18に中央に向かって下降する傾斜を持たせておくことにより、カバー18上に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器部分に転がり落ちる可能性が高い。この場合であっても、その異物は、金網状の緩衝体17に阻まれるため、耐熱材12上に直接落下することを防止できる。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。一方、異物が、炉心溶融物保持装置9の保持容器部分の上に集められるため、炉心溶融物が落下した際には、集められた異物は炉心溶融物と一体となる。その結果、異物が、冷却水の流れによって冷却流路11あるいは給水流路71,72に流れ込むことを防止できる。
【0043】
このように本実施の形態では、炉心溶融物保持装置の設置後など、プラント建設中の異物の落下によるに異物の落下による炉心溶融物保持装置の耐熱材の破損を防止できる。また、冷却水が流れる流路へのそのような異物の侵入を防止でき、冷却水の流路の閉塞や除熱性能低下による熱的破損を防止することができる。
【0044】
なお、ここでは緩衝体17が金網であるものとして説明したが、たとえばパンチングメタルを用いてもよい。
【0045】
[第2の実施の形態]
図3は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第2の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0046】
本実施の形態では、第1の実施の形態における金網状の緩衝体17の代わりに、緩衝体として水19を用いている。この緩衝体としての水19は、炉心溶融物保持装置9の炉心溶融物を保持する保持容器に蓄えられている。つまり、この水19は、カバー18の中央の貫通部と耐熱材12との間に配置されている。
【0047】
このような炉心溶融物保持装置9であっても、第1の実施の形態と同様に、炉心溶融物保持装置9の周辺部に落下した異物は、カバー18上に落下することになる。このため、カバー18で覆われた冷却流路11の出口開口81あるいは給水流路71,72の入口開口82から、冷却流路11あるいは給水流路71,72の内部に異物が入り込むことを防止できる。
【0048】
また、カバー18の中央の貫通部に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器に蓄えられた水19に落下した際に運動エネルギーを大きく失う。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0049】
さらに、カバー18に中央に向かって下降する傾斜を持たせておくことにより、カバー18上に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器部分に転がり落ちる可能性が高い。この場合であっても、その異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器に蓄えられた水19に落下した際に運動エネルギーを大きく失う。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0050】
このように本実施の形態では、炉心溶融物保持装置の設置後に異物の落下による炉心溶融物保持装置の耐熱材の破損を防止できる。また、冷却水が流れる流路へのそのような異物の侵入を防止でき、冷却水の流路の閉塞や除熱性能低下による熱的破損を防止できる。
【0051】
[第3の実施の形態]
図4は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第3の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0052】
本実施の形態では、第2の実施の形態の炉心溶融物保持装置9に、シート20を追加したものである。シート20は、第1の実施の形態における緩衝体17(図1参照)と同じ位置に設けられる。つまり、シート20は、カバー18の中央の貫通部と耐熱材12との間に配置されている。
【0053】
しかし、本実施の形態の炉心溶融物保持装置9では、その周辺部は環状のカバー18で覆われている。このため、炉心溶融物保持装置9の周辺部に落下した異物は、カバー18上に落下することになる。このため、カバー18で覆われた冷却流路11の出口開口81あるいは給水流路71,72の入口開口82から、冷却流路11あるいは給水流路71,72の内部に異物が入り込むことを防止できる。
【0054】
また、カバー18の中央の貫通部に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器を覆うシート20に阻まれるため、耐熱材12上に直接落下することを防止できる。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0055】
さらに、カバー18に中央に向かって下降する傾斜を持たせておくことにより、カバー18上に落下した異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器部分に転がり落ちる可能性が高い。この場合であっても、その異物は、シート20に阻まれるため、耐熱材12上に直接落下することを防止できる。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。一方、異物が、炉心溶融物保持装置9の保持容器部分の上に集められるため、炉心溶融物が落下した際には、集められた異物は炉心溶融物と一体となる。その結果、異物が、冷却水の流れによって冷却流路11あるいは給水流路71,72に流れ込むことを防止できる。
【0056】
さらに、異物がシート20を突き破った場合であっても、その異物は、炉心溶融物保持装置9の保持容器に蓄えられた水19に落下した際に運動エネルギーを大きく失う。その結果、耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0057】
このように本実施の形態では、炉心溶融物保持装置の設置後に異物の落下による炉心溶融物保持装置の耐熱材の破損を防止できる。また、冷却水が流れる流路へのそのような異物の侵入を防止でき、冷却水の流路の閉塞や除熱性能低下による熱的破損を防止できる。
【0058】
[第4の実施の形態]
図5は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第4の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0059】
本実施の形態では、第1の実施の形態における金網状の緩衝体17(図1参照)の代わりに、緩衝体としてジェル状の超柔軟性合成ゴム21を用いている。この超柔軟性合成ゴム21は、耐熱材12の上面を覆っている。
【0060】
このような炉心溶融物保持装置9であっても、カバー18の中央の貫通部に落下した異物は、ジェル状の超柔軟性合成ゴム21に衝突して、運動エネルギーを大きく失う。その結果、耐熱材12に直接異物が衝突して耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0061】
[第5の実施の形態]
図6は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第5の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0062】
本実施の形態では、第4の実施の形態におけるジェル状の超柔軟性合成ゴム21(図5参照)の代わりに、緩衝体として複数の風船22を用いている。それぞれの風船22は、たとえばゴム製で、内部に雰囲気と同じガスが充填されている。これらの風船22は、炉心溶融物保持装置9の炉心溶融物を保持する保持容器部分に配置されて、耐熱材12の上面を覆っている。
【0063】
このような炉心溶融物保持装置9であっても、カバー18の中央の貫通部に落下した異物は、風船22に衝突して、運動エネルギーを大きく失う。その結果、耐熱材12に直接異物が衝突して耐熱材12が損傷することを防止できる。
【0064】
[第6の実施の形態]
図7は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第6の実施の形態におけるペデスタル床近傍の立断面図である。
【0065】
本実施の形態の炉心溶融物保持装置9は、第1の実施の形態とは異なり、カバー18がペデスタル側壁16ではなく、炉心溶融物保持装置9の本体に固定されていて、一体構造となっている。炉心溶融物保持装置9には、たとえば冷却流路底板63の外縁の鉛直に立ち上がった部分の上端に、鉛直に延びる支持柱23が固定されている。この支持柱23の上端に環状のカバー18が固定されている。本実施の形態においてもカバー18は、冷却流路11の出口開口81および給水流路71,72の入口開口82を覆っている。支持柱23は複数であって、隣り合う支持柱23の間は、冷却水の流れを阻害しないように、十分広くしておくことが好ましい。
【0066】
このような炉心溶融物保持装置9は、本体とカバー18を一体構造として形成する。その後、一体構造となった炉心溶融物保持装置9の本体およびカバー18をペデスタル床15上へ設置する。
【0067】
このように本実施の形態では、炉心溶融物保持装置9の本体とカバー18が一体構造となっているため、炉心溶融物保持装置9の本体を設置する際にカバー18を同時に設置することが可能となる。このため、炉心溶融物保持装置9の本体を設置してからカバー18を設置する場合に懸念される異物の落下を防ぐことができる。また、現場での設置作業の期間を短縮することも可能となる。
【0068】
[第7の実施の形態]
図8は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第7の実施の形態におけるカバー近傍の立断面図である。
【0069】
本実施の形態では、第6の実施の形態におけるカバー18の外周部分にパッキン溝を形成し、そこにO(オー)リング24を嵌め込んだものである。このOリング24の外周側は、ペデスタル側壁16の内面に接触している。Oリング24は、ゴムで形成される。
【0070】
カバー18を本体と一体構造としておくと、炉心溶融物保持装置9の本体を設置する際にカバー18を同時に設置することが可能となり、カバー18を別途取り付ける場合に懸念される異物の落下を防ぐことができる。しかし、ペデスタル側壁16の形成後にこのような炉心溶融物保持装置9を吊り込んで設置する場合、ペデスタル側壁16と炉心溶融物保持装置9のカバー18の外周部との間にある程度の空隙が必要である。
【0071】
一方、本実施の形態では、ペデスタル側壁16と炉心溶融物保持装置9のカバー18の外周部との間はOリング24で塞がれている。このため、ペデスタル側壁16に沿って落下する異物が、炉心溶融物保持装置9の入口開口82から給水流路71,72へ侵入することを防止できる。また、Oリング24を本体およびカバー18の設置後に取り付けることにより、炉心溶融物保持装置9の本体およびカバー18の吊り込み時には、ペデスタル側壁16とカバー18の外周部との間にある程度の空隙を確保することができる。
【0072】
カバー18とペデスタル側壁16の隙間を小さくするゴム製パッキンとしては、Oリング24に限定されるものではなく、断面形状はどのようなものでもよい。たとえば角パッキンやD型パッキン(甲丸パッキン)などを用いても良い。
【0073】
図9は、本実施の形態の一変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【0074】
この変形例は、Oリング24の代わりに、カバー18の外周とペデスタル側壁16の内面との間に配置された板ばね25を設けたものである。この変形例では、板ばね25がカバー18とペデスタル側壁16の隙間を小さくし、ペデスタル側壁に沿って落下する異物が炉心溶融物保持装置9の入口開口82から給水流路71,72へ侵入することを防止できる。また、板ばね25を本体およびカバー18の設置後に間隙に差し込むことにより、炉心溶融物保持装置9の本体およびカバー18の吊り込み時には、ペデスタル側壁16とカバー18の外周部との間にある程度の空隙を確保することができる。
【0075】
板バネ25のドーナツ状カバー側面に沿った形状は、円周方向の全体を一体構造とした円形形状であっても、周方向で複数に分割されていても良い。
【0076】
図10は、本実施の形態の他の変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【0077】
この変形例は、Oリング24の代わりに、リング状ばね26を設けたものである。このリング状ばね26は、断面がC型、すなわち、一部が欠けた円に形成されている。このリング状ばね26は、カバー18の周方向で複数に分割されていて、カバー18の外周に形成されたばね溝に嵌め込まれる。
【0078】
この変形例では、リング状ばね26がカバー18とペデスタル側壁16の隙間を小さくし、ペデスタル側壁に沿って落下する異物が炉心溶融物保持装置9の入口開口82から給水流路71,72へ侵入することを防止できる。また、リング状ばね26を本体およびカバー18の設置後に間隙に差し込むことにより、炉心溶融物保持装置9の本体およびカバー18の吊り込み時には、ペデスタル側壁16とカバー18の外周部との間にある程度の空隙を確保することができる。
【0079】
図11は、本実施の形態の他の変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【0080】
この変形例では、リング状ばね27がカバー18の外周に沿って延びており、周方向の全体で一体となっている。このようなリング状ばね27を用いる場合には、所定の位置にリング状ばね27を配置した後、このリング状ばね27を覆う脱落防止カバー28を取り付ける。これにより、リング状ばね27が脱落することを防止できる。
【0081】
図12は、本実施の形態の他の変形例におけるカバー近傍の斜視図である。図13は、本実施の形態の他の変形例におけるカバー近傍の立断面図である。
【0082】
この変形例では、カバー18の外周面に周方向に延びる溝29を形成し、その溝に複数の球体30を配置している。球体30は、鉄あるいは樹脂などで形成される。球体30は周方向にできるだけ密に配置する。また、球体30の脱落を防ぐために、溝29の上下に脱落防止カバーを取り付ける。
【0083】
[第8の実施の形態]
図14は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第8の実施の形態におけるカバーの上面図である。
【0084】
本実施の形態のカバー18は、周方向の複数の位置に低温溶融部31が設けられている。カバー18の低温溶融部31以外の部分は、高温溶融部32である。低温溶融部31は、高温溶融部32によりも融点が低い材料で形成されている。低温溶融部31は、たとえば低温溶融金属や樹脂性部材で形成される。
【0085】
このようにカバー18の一部の低温溶融部31をその両側の高温溶融部32よりも融点が低い材料で形成しておくと、過酷事故時に溶融炉心によって、低温溶融部31がまず溶融する。その結果、高温溶融部32および支持柱23(図7参照)が内側に向かって倒れ、カバー18および支持柱23が溶融する。このため、カバー18および支持柱23が、冷却流路11の出口開口81あるいは給水流路71,72の入口開口82から、冷却流路11あるいは給水流路71,72へ侵入することを防止できる。
【0086】
[第9の実施の形態]
図15は、本発明に係る炉心溶融物保持装置の第9の実施の形態における支持柱の部分立断面である。
【0087】
本実施の形態の支持柱23は、低温溶融部31と高温溶融部32とから構成されている。低温溶融部31は、高温溶融部32によりも融点が低い材料で形成されている。低温溶融部31は、たとえば低温溶融金属や樹脂性部材で形成される。低温溶融部31は、高温溶融部32よりもペデスタル側壁16から遠い側に設けられている。
【0088】
このように支持柱23のペデスタル側壁16から遠い側を、ペデスタル側壁16から近い側の高温溶融部32によりも融点が低い低温溶融部31としておくと、過酷事故時に溶融炉心によって、低温溶融部31がまず溶融する。その結果、支持柱23が内側に向かって倒れる。このため、カバー18および支持柱23が、冷却流路11の出口開口81あるいは給水流路71,72の入口開口82から、冷却流路11あるいは給水流路71,72へ侵入することを防止できる。
【0089】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行い、また各実施形態を組み合わせることができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1…原子炉圧力容器、2…格納容器、3…下部ヘッド、4…サプレッションプール、5…水槽、6…格納容器冷却器、7…下部ドライウェル、8…サンプ床、9…炉心溶融物保持装置、10…給水容器、11…冷却流路、12…耐熱材、14…注水配管、15…ペデスタル床、16…ペデスタル側壁、17…緩衝体、18…カバー、19…水、20…シート、21…超柔軟性合成ゴム、22…風船、23…支持柱、24…Oリング、25…板ばね、26…リング状ばね、27…リング状ばね、28…脱落防止カバー、29…溝、30…球体、31…低温溶融部、32…高温溶融部、40…注入弁、43…炉心、61…支持台、62…冷却流路天板、63…冷却流路底板、71…給水流路鉛直部、72…給水流路水平部、81…出口開口、82…入口開口、83…注水配管出口孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペデスタル床の周囲を囲んで鉛直方向に立ち上がるペデスタル側壁に支えられた原子炉容器の下方に設けられて上に開いた保持容器とこの保持容器の内面に敷設された耐熱材と前記保持容器の下に設けられた給水容器とを備え前記保持容器の外周部に形成されて上に開いた出口開口まで前記給水容器から前記保持容器の外面に沿って延びる冷却流路および前記出口開口と前記ペデスタル側壁との間に形成された上に開いた入口開口から前記給水容器まで延びる給水流路を形成する本体と、
前記出口開口および前記入口開口よりも上方に間隔を置いて設けられて前記出口開口および前記入口開口を覆う中央に貫通部が形成された環状のカバーと、
前記カバーの貫通部と前記耐熱材の上面との間に配置された緩衝体と、
を有することを特徴とする炉心溶融物保持装置。
【請求項2】
前記緩衝体は水平方向に広がる金網またはパンチングプレートを備えることを特徴とする請求項1に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項3】
前記緩衝体は前記保持容器に貯えられた水を備えることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項4】
前記緩衝体は前記保持容器の上端に架け渡されたシートを備えることを特徴とする請求項3に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項5】
前記緩衝体は前記保持容器に貯えられたジェル状のゴムを備えることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項6】
前記緩衝体は前記保持容器内に収められた風船を備えることを特徴とする請求項1に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項7】
前記カバーの外周は前記ペデスタル側壁の内面に固定されていることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項8】
前記本体から上方に延びて前記カバーを支持する支持柱を有することを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項9】
前記カバーの外周と前記ペデスタル側壁との間に設けられたパッキンを有することを特徴とする請求項8に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項10】
前記カバーの外周と前記ペデスタル側壁との間に設けられたばねを有することを特徴とする請求項8に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項11】
前記カバーの外周と前記ペデスタル側壁との間に設けられた複数の球体を有することを特徴とする請求項8に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項12】
前記カバーの周方向の複数の位置にその両側よりも融点が低い材料で形成されていることを特徴とする請求項8ないし請求項11のいずれか1項に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項13】
前記支持柱は外側部とこの外側部よりも前記ペデスタル側壁から遠くかつ融点が低い内側部とを備えることを特徴とする請求項8ないし請求項12のいずれか1項に記載の炉心溶融物保持装置。
【請求項14】
ペデスタル床と、
前記ペデスタル床の周囲を囲んで鉛直方向に立ち上がり原子炉容器を支えるペデスタル側壁と、
前記原子炉容器の下方に設けられて上に開いた保持容器とこの保持容器の内面に敷設された耐熱材と前記保持容器の下に設けられた給水容器とを備え前記保持容器の外周部に形成された上に開いた出口開口まで前記給水容器から前記保持容器の外面に沿って延びる冷却流路および前記出口開口と前記ペデスタル側壁との間に形成された上に開いた入口開口から前記給水容器まで延びる給水流路を形成する炉心溶融物保持装置本体と、
前記出口開口および前記入口開口よりも上方に間隔を置いて設けられて前記出口開口および前記入口開口を覆う中央に貫通部が形成されたカバーと、
前記耐熱材の上面を覆う緩衝体と、
を有することを特徴とする格納容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公開番号】特開2012−21877(P2012−21877A)
【公開日】平成24年2月2日(2012.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−159753(P2010−159753)
【出願日】平成22年7月14日(2010.7.14)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】