説明

点字プリンタ

【課題】 簡易構造で耐久性向上、低コスト化を図り、点間,マス間,行間,凸点の高さを自由選択できるようにした点字プリンタを提供する。
【解決手段】 先端にピン状凸部11aが形成されたロッド11を備える第一可動体10が第一弾性体13を介挿して第一ヘッド14に該ロッドを挿通し、該第一可動体の後部に第一角柱体15の柱面を該ロッドの軸方向に対し直角に当接させる第一ヘッドユニット1と、凸部11aに先端の凹部21aが対向するように配設される受軸部21を備えた第二可動体20が第二弾性体23を介挿して第二ヘッド24に該受軸部を挿通し、常態下で、該第二可動体20の後端部に第二角柱体25の柱面を該受軸部の軸方向に対し直角に当接させる第二ヘッドユニット2とを具備し、第一角柱体15及び第二角柱体25が同期をとって回動して第一可動体10の後部及び第二可動体20の後端部に、柱面15a,25aを前記直角から角度(θ)へと傾斜変化させて当接することにより第一可動体10及び第二可動体20を進出させ凸部11aが凹部21aと嵌合するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は用紙に点字用凸点を形成して点字印刷する点字プリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
点字プリンタは、用紙の紙面に対し進退自在に設けたピン状凸部を進退制御して、用紙に点字用凸点を打刻、プリントする機器である。通常、ピン状凸部が進出し用紙を介して対向するドット孔の凹部形成部材に嵌合して、凹部形成部材側に膨らみのある点字用凸点を該用紙に形成する。一ラインへの点字用凸点が形成されれば、ステップモータが次のラインに移るよう点字用紙を移動させる。その後、またピン状凸部が進出し凹部形成部材に嵌合して、点字用凸点を用紙に形成する動作が繰り返されていく。
しかるに、点字用凸点の形成後、点字用紙がステップモータにより紙送りされると、点字用凸点が凹部形成部材の凹部内壁を擦りながら抜け出るために点字用凸点の膨らみが損傷する問題があった。
こうしたことから、ピン状凸部だけでなく凹部形成部材も進退動する技術が提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】特開平5−31965号公報
【0004】
特許文献1には、その段落0009で「打刻位置には、受型としてのピン状凸部10aを備えたロッド10と、このロッドに対向して上方へ駆動される対応形状の凹部11aが形成された押型11が配設されている。この押型には、紙送りと同期して作動する押型駆動機構12が付属している。一方、ロッド10には、同様に紙送りと同期し、かつ点字信号に応答してロッド19を斜め方向の原位置から垂直方向へ変位駆動する受型制御機構13が付属している。」との技術が開示されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1の技術は、押型駆動機構や受型制御機構を設けており、その構造が複雑で高価であった。また、特許文献1に記載のプリンタは1ラインずつ点字を打刻する点字プリンタで、融通性に欠けていた。
点字は、図10(イ),(ロ)に示すように、縦3点、横2列の6点により一マスが形成され、このマス中の凸点間が点間となる。マスとマスとの横方向の距離がマス間で、マスとマスの縦方向の距離が行間となる。凸点91を手指で触って触読していくことになるが、点間,マス間,行間の点字仕様は国によって異なる。さらに、日本においても標準サイズとLサイズが存在し、凸点91の高さも違っている。こうしたことを考えると、点字プリンタは、点間,マス間,行間,凸点の高さ等を自由に選択できるようにするのが好ましいが、特許文献1をはじめとする従来のプリンタにおいては対応が難しかった。凸点91で図形を描くとなれば困難を極めた。
加えて、点字用紙9はパルプ紙に限らず、耐久性等を鑑み樹脂製等の合成紙にも点字を形成したい場合があるが、困難なケースが多かった。
【0006】
本発明は、上記問題点を解決するもので、簡易構造で耐久性向上、低コスト化を図りながら点字用凸点の膨らみの損傷を回避し、また合成紙などの点字用紙にも適用可能にし、さらに点間,マス間,行間,凸点の高さ等を自由に選択できるようにして様々な点字仕様に対応し且つ図形までも描けるようにし、その汎用性を高める点字プリンタを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、先端にピン状凸部が形成されたロッドを備える第一可動体が第一弾性体を介挿して第一ヘッドに該ロッドを挿通し、常態下で、該第一可動体の後部に第一角柱体の柱面を該ロッドの軸方向に対し直角に当接させる第一ヘッドユニットと、用紙を介して、前記凸部に先端の凹部が対向するように配設される受軸部を備えた第二可動体が第二弾性体を介挿して第二ヘッドに該受軸部を挿通し、常態下で、該第二可動体の後端部に第二角柱体の柱面を該受軸部の軸方向に対し直角に当接させる第二ヘッドユニットと、を具備し、Z軸用モータの駆動で、前記第一角柱体の回動軸及び前記第二角柱体の回動軸が同期をとって軸芯を中心に回動して、前記第一可動体の後部及び前記第二可動体の後端部に、前記両柱面を前記直角から角度(θ)へと傾斜変化させて当接することにより、前記第一弾性体及び第二弾性体の後方付勢力に抗して前記第一可動体及び前記第二可動体を進出させ、前記凸部が用紙の紙面垂直方向に点字用凸点を形成して前記凹部と嵌合するようにしたことを特徴とする点字プリンタにある。
請求項2の発明たる点字プリンタは、請求項1で、第一角柱体の回動軸の両端部がプリンタ躯体の両側壁に支持され、その一端部に固着される第一プーリと、前記第二角柱体の回動軸の両端部がプリンタ躯体の両側壁に支持され、その一端部に固着される第二プーリと、両プーリに巻回されるベルトと、を更に具備し、前記Z軸用モータのモータ軸を前記第一角柱体又は前記第二角柱体に連結することを特徴とする。
請求項3の発明たる点字プリンタは、請求項1又は2で、プリンタ躯体の一側壁に固着されるX軸用モータと、該X軸用モータから上下に突出するモータ軸の両端にそれぞれ固着される主プーリと、他の側壁で該主プーリの対応位置に固着される副プーリと、該主プーリと該補助プーリの対でそれぞれ巻回されるベルトと、を更に具備し、両ベルトを用紙の紙面の上下位置で紙面と平行になるよう配設し、且つ一のベルトに前記第一ヘッドを固着し、他のベルトに前記第二ヘッドを固着し、X軸用モータの駆動で、該第一ヘッド及び第二ヘッドを用紙の紙送り方向に対して直角横方向に連動させるようにしたことを特徴とする。
請求項4の発明たる点字プリンタは、請求項3で、用紙の紙面に形成する点字の横点間距離、縦点間距離、マス間距離、及び行間距離の縦横設定値と、前記凸部が該紙面に形成する点字用凸点の凸点高さ設定値とを入力する操作パネル(7)と、前記縦横設定値に基づき、用紙を紙送り方向に移動させるY軸用モータに接続して用紙移動を制御すると共に前記X軸用モータに接続して第一ヘッド及び第二ヘッドの移動を制御し、また前記凸点高さ設定値に基づき、前記Z軸用モータに接続して前記第一角柱体及び前記第二角柱体が回動する角度(θ)を制御する制御回路(S)と、を更に具備することを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明のごとく、Z軸用モータの駆動で、第一角柱体の回動軸及び第二角柱体の回動軸が同期をとって軸芯を中心に回動して、第一可動体の後部及び第二可動体の後端部に、各柱面を直角から角度(θ)へと傾斜変化させて当接することにより、第一弾性体及び第二弾性体の後方付勢力に抗して第一可動体及び第二可動体を進出させ、凸部が用紙の紙面垂直方向に点字用凸点を形成して凹部と嵌合すると、点字用凸点の形成後は、また第一角柱体の回動軸及び第二角柱体の回動軸が回動して、第一可動体の後部及び第二可動体の後端部に、柱面を直角に当接させて、凸部及び凹部を用紙から当初位置へ後退させることができるので、簡易構造で低コスト化を図りながら点字用凸点の膨らみの損傷を回避できる点字プリンタとなる。頑強にして耐久性に富む構造で、合成紙等の点字用紙にも点字形成できる。
請求項2の発明のごとく、第一プーリと第二プーリと、両プーリに巻回されるベルトとを更に具備し、Z軸用モータのモータ軸を第一角柱体又は第二角柱体に連結すると、点字プリンタの構造を単純化できる。
請求項3の発明のごとく、X軸用モータから上下に突出するモータ軸の両端にそれぞれ固着される主プーリと、他の側壁に固着される副プーリと、該主プーリと該補助プーリの対でそれぞれ巻回されるベルトとを更に具備し、一のベルトに第一ヘッドを固着し、他のベルトに第二ヘッドを固着し、X軸用モータの駆動で、該第一ヘッド及び第二ヘッドを用紙の紙送り方向に対して直角横方向に連動させるようにすると、機構を単純化して第一ヘッドと第二ヘッドが同期をとってX軸方向に簡単に移動するようになる。
請求項4の発明のごとく、縦横設定値と凸点高さ設定値とを入力する操作パネル(7)と、この縦横設定値に基づき、用紙を紙送り方向に移動させるY軸用モータに接続して用紙移動を制御すると共に前記X軸用モータに接続して第一ヘッド及び第二ヘッドの移動を制御し、また前記凸点高さ設定値に基づき、前記Z軸用モータに接続して前記第一角柱体及び前記第二角柱体が回動する角度(θ)を制御する制御回路(S)と、を具備すると、様々な点間,マス間,行間の点字仕様に円滑対応でき、さらに点字用凸点による図形も簡単に描けるようになる。
【発明の効果】
【0009】
本発明の点字プリンタは、簡易構造にして耐久性向上、低コスト化を実現し、点字用凸点の膨らみが損傷する問題を解消するにとどまらず、合成紙などの点字用紙も使用でき、さらに点間,マス間,行間,凸点の高さ等を自由に選択できるようにして様々な点字仕様に対応し、点字用凸点で図形も描けるなどその汎用性を広げ優れた効果を発揮する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明に係る点字プリンタについて詳述する。図1〜図9は本発明の点字プリンタの一形態を示したもので、図1はその右側面断面図、図2は図1の紙受け後板を水平にした状態下での要部正面図、図3は図2の右側要部側面図、図4は図2の左側要部側面図、図5は図2の要部平面図、図6は図5のV-V線矢視図、図7は図2の要部背面図、図8は(イ)が図6の要部拡大図で、(ロ)がZ軸用モータの駆動で、(イ)の状態から第一,第二可動体の進退動の変化を表す要部拡大図である。図9は点字プリンタのシステム構成図である。
【0011】
本発明の点字プリンタは、プリンタ枠3,第一ヘッドユニット1,第二ヘッドユニット2,X軸用モータ41,Y軸用モータ42,Z軸用モータ43,操作盤7,制御回路Sを具備する。
【0012】
プリンタ枠3は躯体3aとプリンタカバー3bとベース盤3cと傾斜形成片3dとからなる(図1,図2,図7)。点字プリンタはプリンタ枠3のベース盤3cに、傾斜形成片3dを介して骨組になる躯体3aが用紙入口側から出口側に向けて下降傾斜するよう形成される。躯体3aは底板30,左右側壁31,32,紙受け前板33,紙受け後板34,水平固定板35からなる骨組で、この骨組にX〜Z軸用モータ41〜43や第一,第二ヘッドユニット1,2が支持される。ベース盤3cの上に固着された傾斜形成片3dに、プリンタ幅と奥行きを決める底板30が止具で傾斜固着され、該底板30の左右両側に左右側壁31,32を凵状に立設する。左右側壁31,32を連結する上下二本の水平固定板35と底板30とで、該左右側壁が底板30に対し垂直に起立するのを保持する(図2,図7)。この上側水平固定板35には第一ヘッドユニット1用のリニアガイド61が設置され、下側水平固定板35には第二ヘッドユニット2用のリニアガイド62が設置される。そして、図1のごとく躯体3aのほぼ中間高さで、用紙入口側から出口側に向けて下降傾斜する底板30の下降傾斜角に合わせて、下降傾斜する紙受け前板33,紙受け後板34が左右側壁31,32に固定される。紙受け前板33と紙受け後板34とは少し離間し、この離間部分に紙送りローラ81を設け、且つ上側紙送りローラ81の一端をY軸用モータ42のモータ軸42aに連結させ(図5)、紙受け前板33上に載せた用紙9を該Y軸用モータ42の駆動によって紙受け後板34の方へ移動させる。
【0013】
本発明で、前記Y軸用モータ42のY軸とは図1の右側面図で、用紙9が紙受け前板33から紙受け後板34へ向かう用紙9の移送方向の軸をいい、用紙入口側から見た図2の点字プリンタ正面図では手前の用紙入口から用紙出口へ向かう紙面垂直方向の軸をいう。またX軸とは図2で第一,第二ヘッドユニット1,2が横方向に移動する水平軸をいう。Z軸は図2で第一ヘッドユニット1のロッド11や第二ヘッドユニット2の受軸部21が進退動する上下方向の軸をいう。
【0014】
第一ヘッドユニット1は第一ヘッド14と第一可動体10と第一弾性体13と第一角柱体15とを備える(図2)。第一ヘッドユニット1はZ軸用モータ43の駆動により図8のごとく第一角柱体15を所定角度θの範囲で回動させて、第一可動体10に係るロッド先端に設けたピン状凸部11aが上下動すると共に、X軸用モータ41の駆動により、第一ヘッド14に第一可動体10,第一弾性体13を組み込んだ可動体をX軸方向に移動可能にするユニットである。
【0015】
第一ヘッド14は板片状体にして、下面が水平配設される本体14aのその下面側に前記リニアガイド61上を摺動可能にする凹所14aを形成する(図6)。第一ヘッド14はリニアガイド61に載置されて、X軸方向にのみ移動可能とする。そして、第一ヘッド本体14aにはその板面を貫通する第一可動体10のロッド用通孔と垂下軸部用通孔が設けられる。該第一ヘッド14の下面に前記ロッド用通孔に筒孔14bを一致させた主筒部14bを立設し、また図2のごとく第一ヘッド14の上面に前記垂下軸部用通孔に筒孔14cを一致させた副筒部14cを立設する。
【0016】
第一可動体10は、先端(ここでは下端)にピン状凸部11aが形成されたロッド11を備えて、第一ヘッド14に対し上下動可能に取付けられる可動体部分である(図2)。第一可動体10は被冠体12とロッド11とを備える。被冠体12は柱状主部12aと該主部12aの下部分を横方に延設してなる板片状枝部12bと該枝部の下面に垂設する垂下軸部12cとを具備する。柱状主部12aの上部にはロール12aが図8のごとく支軸12aに回転自在に取着され、該ロールはその上部(第一可動体10の後部に該当)が柱状主部12aの上面から突き出し、第一角柱体15の下側柱面15aに当接する。
【0017】
前記第一角柱体15はほぼ両側壁間の長さの角柱部とこの回動軸になる角柱部の両端から軸方向にそのまま延設する軸部15bとを備える軸状体で、該軸部が左右側壁31,32に設けた軸孔に回転自在に挿着される(図2)。本実施形態は、角柱部を四角柱とし、その柱面15aすなわち第一角柱体15に係る角柱部の下面が前記ロール12aの上部に当接する(図6)。
【0018】
前記ロッド11は前記柱状主部12aの下面に垂設する軸状体で、該柱状主部12aに一体化される(図2,図6)。該ロッド11は第一弾性体13たるコイルバネを介挿した後、上方側から前記ロッド用通孔,主筒部14bの筒孔14bに挿通してピン状凸部11aが第一ヘッド14よりも下方に突き出すよう第一ヘッド14に取付けられる。図6でロッド11の主筒部14bへの挿通時に、図2のごとく垂下軸部12cも副筒部14cに挿通される。この主筒部14b,副筒部14cに夫々挿通するロッド11,垂下軸部12cによって、被冠体12,ロッド11は第一ヘッド14に対し上下動の動きのみ可能になる。常態下で、図1,図6のごとくピン状凸部11aの下端が、前記上側紙送りローラ81よりも少し用紙出口側の後方位置で、且つ紙受け前板33と紙受け後板34との離間部分でここを通過する用紙9の紙面90の位置よりも若干高い位置に配設される。このとき、図8(イ)のごとく第一角柱体15の柱面15aがコイルバネ13を幾分圧縮させた状態でロール12aに当接する。且つこの常態下で、第一角柱体15の柱面15aは、該ロッド11の軸方向に対し直角に第一可動体10の後部(ここではロール12a)に当接する。さらに、図8(イ)の状態から該第一角柱体15を図8(ロ)の角度θの状態へと回動させ、コイルバネ13の後方付勢力(ここでは上方付勢力)に抗して被冠体12を下方へ進出させることにより、ピン状凸部11aが前記離間部分に配される用紙9の紙面90よりも下方位置に達し、第二ヘッドユニット2の凹部21a(後述)とで用紙9の垂直方向に点字用凸点91を形成する。
尚、図8(ロ)の状態から該第一角柱体15を回動させ図8(イ)の状態へ戻せば、コイルバネ13の弾性復元力が第一可動体10を退動させ、第一可動体10も図8(イ)の元の状態(常態)に戻る。
【0019】
第二ヘッドユニット2は第二ヘッド24と第二可動体20と第二弾性体23と第二角柱体25とを備える(図2)。第二ヘッドユニット2と前記第一ヘッドユニット1とは、第一可動体10のロッド11が第二可動体20の受軸部21に代わるが、これ以外は全て同じ構成部品からなる。そして、このロッド11と受軸部21を除けば、第一ヘッドユニット1と第二ヘッドユニット2とは、図1,図2のごとく紙受け前板33と紙受け後板34との離間部分でここを通過する用紙9の紙面90(詳しくは、紙面90よりも少し下方に位置する紙面との平行面)に対しほぼ面対称の関係にある。
第二ヘッドユニット2には、前記離間部分へ送り込まれる用紙9を介して、前記凸部11aに先端の凹部21aが対向して配設される受軸部21を備えた第二可動体20が設けられる(図8)。第二可動体20は第二弾性体23たるコイルバネを介挿して、下方側から第二ヘッド24に該第二可動体に係る受軸部21を挿通する。そして、第二可動体20の後端部22aに第二角柱体25の柱面25aが当接する。さらに、Z軸用モータ43の駆動により第二角柱体25の回動軸を第一角柱体15の回動軸の回動に同期をとって所定角度θの範囲で回動させて、第二可動体20に係る受軸部21の先端に設けた凹部21aを上下動させると共に、X軸用モータ41の駆動により、第二ヘッド24に第二可動体20,第二弾性体23を組み込んだ可動体をX軸方向に移動可能とする。
【0020】
第二ヘッド24は板片状体にして、上面が水平配設される本体24aのその上面側に凹所24aを形成する(図6)。該凹所を前記リニアガイド62に下側からあてがって該第二ヘッド24を摺動可能にする。第二ヘッド24はリニアガイド62にガイドされ、第二ヘッド24がX軸方向にのみ移動可能とする。そして、第二ヘッド本体24aにはその板面を貫通する第二可動体20の受軸部用通孔と垂下軸部用通孔が設けられる。該第二ヘッド24の上面に前記受軸部用通孔に筒孔24bを一致させた主筒部24bを立設し、また図2のごとく前記垂下軸部用通孔に筒孔24cを一致させた副筒部24cを、第二ヘッド24の下面に立設する。
【0021】
第二可動体20は、先端(ここでは上端)に前記凸部11aに嵌合する凹部21aが形成された受軸部21を備えて、第二ヘッド24に対し上下動可能に取付けられる可動体部分である(図6,図8)。
第二可動体20は被着体22と受軸部21とを備える。被着体22は図2,図6のように柱状主要部22aと該主要部の上部分を横方に延設してなる板片状分岐部22bと該分岐部22bの上面に立設させた起立軸部22cとを具備する。柱状主要部22aの下部には回転子22aが支軸22aに回転自在に取着され、該回転子22aの下部が柱状主要部22aの下面から突き出し、第二角柱体25の第二柱面25aに当接する。
【0022】
前記第二角柱体25はほぼ両側壁間の長さの角柱部とこの回動軸になる角柱部の両端から軸方向に延設する軸部25bを備える軸状体で、該軸部が左右側壁31,32に設けた軸孔に回転自在に挿着される。本実施形態は、角柱部を四角柱とし、その柱面25aすなわち第二角柱体25に係る角柱部の上面が前記回転子22aの下部に当接する。
【0023】
前記受軸部21は前記柱状主要部22aの上面に立設する軸状体で、該柱状主要部22aに一体化される。該受軸部21は第二弾性体23たるコイルバネを介挿した後、前記受軸部用通孔,主筒部24bの筒孔24bに下側から挿通して凹部21aが第二ヘッド24よりも上方に突き出すよう第二ヘッド24に取付けられる。具体的には、第二角柱体25の柱面25aが下から受け支えるように第二可動体20の後端部(ここでは回転子22a)に当接して取付けられる。受軸部21の主筒部24bへの挿通時に、図2のように起立軸部22cも副筒部24cに挿通される。この主筒部24b,副筒部24cに夫々挿通する受軸部21,起立軸部22cによって、被着体22,受軸部21は第二ヘッド24に対し上下動の動きのみになる。常態下で、図1,図8のごとく受軸部21の凹部21aの上端が、前記上側紙送りローラ81よりも少し用紙出口側の後方位置で、且つ紙受け前板33と紙受け後板34との離間部分でここを通過する用紙9の紙面の位置よりも下がった位置に配設される。このとき、第二角柱体25の柱面25aがコイルバネ23を幾分圧縮させた状態で回転子22aに当接する。且つこの常態下で、第二角柱体25の上側柱面25aは図8(イ)のごとく、該受軸部21の軸方向に対し直角に第二可動体20の後端部(ここでは回転子22a)に当接する。さらに、図8(イ)の状態から該第二角柱体25を図8(ロ)の角度θの状態へと回動させ、コイルバネ23の後方付勢力(ここでは下方付勢力)に抗して被着体22を上方へ進出させることにより、凹部21aが前記離間部分に配される用紙9の紙面近くに達し、さらに該凹部21aの上昇と同期をとって下降する前記凸部11aと嵌合し、凸部11aと凹部21aの間で介在する用紙9のその部分に点字用凸点91を形成する。
尚、図8(ロ)の状態から該第二角柱体25を図8(イ)の状態へ戻せば、第一可動体10と同様、コイルバネ23の弾性復元力が第二可動体20を退動させ、第二可動体20も図8(イ)の元の状態(常態)に戻る。
【0024】
X軸用モータ41は、第一ヘッドユニットの第一可動体10,第一弾性体13を搭載する第一ヘッド14と、第二ヘッドユニットの第二可動体20,第二弾性体23を搭載する第二ヘッド24とをX軸方向に移動させる駆動源で、図2,図3のごとく取付片41fを介して右側の側壁32(一の側壁)に取着される。X軸用モータ41にはその上下に突出するモータ軸41a,41bの両端に同形の主プーリ51aがそれぞれ固着される。左側の側壁31(他の側壁)には両主プーリ51aの高さにそれぞれ対応する位置に同形の副プーリ51bが配設される。図2のごとく左側の側壁31に固着された副プーリ用取付片51bに副プーリ51bが取付けられる。そして、該主プーリ51aと該補助プーリの上側部分で対になるようベルト51cで巻回し、また該主プーリ51aと該補助プーリの下側部分で対になるようベルト51cで巻回する。両ベルトが用紙9の紙面90の上下位置で紙面と平行になるよう配設される。上側ベルト51c(一のベルト)には第一ヘッド14が固着される。図5のごとく第一ヘッド14から張り出す取付片14と押え板51dとで上側ベルト51cを挟み、止具51eで両者を固着する。第二ヘッド24が第一ヘッド14と同じように下側ベルト51c(他のベルト)に固着され、このとき、図2のごとく第一ヘッド14のX軸方向の位置と同じくするX軸方向位置に固着される。X軸用モータ41の駆動で、該第一ヘッド14及び第二ヘッド24を用紙9の紙送り方向に対して直角横方向、すなわちX軸方向に同じ速度で連動する。
【0025】
Y軸用モータ42は、既述のごとく紙受け前板33上に載せた用紙9を該Y軸用モータ42の駆動によって紙受け後板34の方へ移動させる駆動源である。Y軸用モータ42は図4,図5のごとく取付片42fを介して左側の側壁31に取着され、そのモータ軸42aが上側紙送りローラ81のシャフト81aに連結(ここでは直結)する。該シャフトの他端は右側の側壁32を貫通し、その端に平歯車52aが固着される。下側紙送りローラ82のシャフトも右側の側壁32を貫通し、その端に前記平歯車と噛合する同形の平歯車52cが固着される。Y軸用モータ42の駆動により上側,下側紙送りローラ81,82が回転し、紙受け前板33上に送り込まれた用紙9は上側紙送りローラ81と下側紙送りローラ82の間を通って紙受け後板34へと移送される。符号42eは連結具を示す。
【0026】
Z軸用モータ43は第一角柱体15及び第二角柱体25を回動させる駆動源である。前記第一角柱体15の回動軸の両端部15bが両側壁31,32に支持され、図2のごとく右側の側壁32を貫通した軸部15b(一端部)に第一プーリ53aが固着される。また前記第二角柱体25の回動軸の両端部25bが両側壁31,32に支持され、右側の側壁32を貫通した軸部25b(一端部)に、第一プーリ53aと同形の第二プーリ53bが固着される。そして、左側の側壁31を貫通した軸部にZ軸用モータ43のモータ軸43aが連結される。両プーリ53a,53bにベルト53cが巻回され、Z軸用モータ43のモータ軸43aの駆動で、前記第一角柱体15の回動軸及び前記第二角柱体25の回動軸が同期をとって軸芯を中心に回動する。そして、ロッド11の軸方向,受軸部21の軸方向に対し、前記柱面15a,25aを直角90°の角度から角度θへと傾斜変化できるようにして、該柱面15a,25aが第一可動体10の後部また第二可動体20の後端部に当接する(図8)。図3中、符号53dはテンションプーリを示す。第一可動体10の後部に第一角柱体15の柱面15aを該ロッド11の軸方向に対し直角になるように当接させ、また第二可動体20の後端部に、第二角柱体25の柱面25aを該受軸部21の軸方向に対し直角になるよう当接させた図8(イ)の状態から、両柱面15a,25aを角度θへと傾斜変化させて当接する図8(ロ)の状態に導く。角度θは0°を越え45°未満の範囲にある。この図8(イ)の状態から図8(ロ)の状態への動きが、第一弾性体13及び第二弾性体23の後方付勢力に抗して第一可動体10及び第二可動体20を距離εだけ進出させ、凸部11aが用紙9の紙面垂直方向に点字用凸点91を形成して凹部21aと嵌合することとなる。本実施形態では、Z軸用モータ43のモータ軸43aを第二角柱体25に連結したが、これに代え第一角柱体15に連結することができる。
【0027】
かくのごとくして、第一ヘッドユニット1,第二ヘッドユニット2の機構を備えて、前記Z軸用モータ43による図8(イ)と図8(ロ)と間の状態変化を可能にし、さらにX軸用モータ41による第一ヘッド14及び第二ヘッド24のX軸方向への同速度の連動と、Y軸用モータ42の駆動による用紙9の紙受け前板33から紙受け後板34への移送と、を組み合わせることで、点字用凸点91を用紙9の紙面全体に自在に形成できる点字プリンタとする。
【0028】
本実施形態では、さらに用紙9の紙面90に形成する点字の横点間距離、縦点間距離、マス間距離、及び行間距離の縦横設定値7aと、前記凸部11aが該紙面に形成する点字用凸点91の凸点高さ設定値7bとを入力する操作画面7を設ける。そして、前記縦横設定値7aに基づき、用紙9を紙送り方向に移動させるY軸用モータ42に接続して用紙移動を制御すると共に前記X軸用モータ41に接続して第一ヘッド14及び第二ヘッド24の移動を制御し、さらに前記凸点高さ設定値7bに基づき、前記Z軸用モータ43に接続して前記第一角柱体15及び前記第二角柱体25が回動する角度θを制御する制御回路Sを設けて、用紙9の任意の指定場所に所望の点字用凸点91を円滑形成できる点字プリンタにする。
ここでは、図9に示すごとくパソコン等の操作画面7上に、点字用凸点91の凸点高さ設定値7bたる点種の欄70を設け、また縦横設定値7aたる横点間距離、縦点間距離、マス間距離、及び行間距離に対応する横点間、縦点間、マス間、及び行間の各欄71〜74を設けて入力し易くする。X,Y,Z軸用の各モータ41〜43はそれぞれ駆動制御手段たるパソコン制御回路Sに接続されており、前記操作画面7からの入力信号に基づいてX,Y,Z軸用の各モータ41〜43を制御できる点字プリンタとする。
【0029】
次に、本点字プリントの一操作方法を説明する。まず、図9ごとくの操作画面7上で、点種の欄に点字を選択して入力する。標準文字の他、点字用凸点高さ92が高い大点字も選定入力できる。大点字入力するとZ軸用モータ43の駆動で第一,第二角柱体15,25の回動角度が大きくなり、第一可動体10の後部及び第二可動体20の後端部に、図8(ロ)のごとく第一,第二角柱体15,25の両柱面15a,25aを直角から角度θへと傾斜変化させて当接する該角度θも大きくなる。その結果、第一可動体10及び第二可動体20の進出距離が増し、凸部11aと凹部21aの嵌合度合いが高まり、凸部11aが用紙9の紙面垂直方向に点字用凸点91を高くする大点字を形成する。また横点間距離、縦点間距離、マス間距離、及び行間の各欄71〜74に、所望値を入力する。
これらを入力した後、次に、スタートボタン(図示せず)を押す。これらの入力信号に基づきパソコン制御回路SがX,Y,Z軸用の各モータ41〜43を制御し、紙受け前板33から送り込まれた用紙9に情報入力された点字用凸点91が打刻される。用紙9が紙受け後板34の方へ移動して、所望の点字サイズの印刷用紙9を取り出すことができる。
【0030】
このように構成した点字プリンタは、Z軸用モータ43の駆動で、第一角柱体15の回動軸及び第二角柱体25の回動軸が同期をとって回動して、ロッド11の軸方向,受軸部21の軸方向に対し柱面15a,25aを直角から角度θへと傾斜変化させて、且つ該柱面15a,25aが第一可動体10の後部及び第二可動体20の後端部に当接することにより、第一可動体10及び第二可動体20を進出させ、凸部11aが用紙9の紙面垂直方向に点字用凸点91を形成して凹部21aと嵌合するので、その構造がシンプルで耐久性向上及び低コスト化に貢献する。
また、図8(ロ)のごとく両柱面を角度θへと傾斜変化させて点字用凸点91を形成した後、Z軸用モータ43を回動させて第一,第二角柱体15,25の柱面15a,25aを図8(イ)の状態に戻せば、コイルバネ13,23の弾性復元力が第一,第二可動体10,20を退動させ、第一,第二可動体10,20も図8(イ)の状態に戻る。ピン状凸部11aだけでなく凹部21aも退動する。第一,第二可動体10,20を退動させた後、Y軸用モータ42を駆動し用紙9の紙送りできるので、点字用凸点91が凹部21aの内壁を擦る従来の問題点を解消する。点字用凸点91の膨らみが凸部21aに当たって損傷を受けることがなくなる。
さらに、ピン状凸部11aと凹部21aとを進退動させる機構が、第一可動体10の後部及び第二可動体20の後端部に、ロッド11,受軸部21の軸方向に対し柱面15a,25aを直角になるようにして当接するか、或いは角度θへと傾斜変化させて当接する機構で構造が頑強である。カム原節の第一,第二角柱体15,25の回動をロール12a,回転子22aを介してロッド11,受軸部21の従節を進退動させるカム機構が採用されて、点字用凸点91を形成するので、その構造が単純で且つ耐久性に富み、点字用紙9が樹脂製等の硬い合成紙であっても点字形成でき、用紙を選ばない。しかもその角度θを変えるだけで、ピン状凸部11aと凹部21aの進出距離を選べるので、様々な点字の凸点高さ92にも容易に対応できる。
加えて、第一ヘッドユニット1,第二ヘッドユニット2とX,Y,Z軸用モータ41〜43の組み合わせ構成によって、所望の点字サイズを選定できる。日本における標準サイズとLサイズの切替え選択だけでなく、海外仕様の点字サイズにも円滑対応できる。しかも、前記操作画面7と制御回路Sを備え、横点間、縦点間、マス間、及び行間の各欄71〜74に、自由な値を入力できるので、点字のサイズだけでなく点図も打刻することができるなど多大な効を奏する。
【0031】
尚、本発明においては、前記実施例に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。第一ヘッドユニット1,第二ヘッドユニット2,X軸用モータ41,Y軸用モータ42,Z軸用モータ43,操作画面7等の形状,大きさ,個数などは用途に応じて適宜選択できる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の点字プリンタの一形態で、その右側面断面図を示す。
【図2】図1の紙受け後板を水平にした状態下での要部である。
【図3】図2の右側要部側面図である。
【図4】図2の左側要部側面図である。
【図5】図2の要部平面図である。
【図6】図5のV-V線矢視図である。
【図7】図2の要部背面図である。
【図8】(イ)が図6の要部拡大図で、(ロ)がZ軸用モータの駆動で、(イ)の状態から第一,第二可動体の進退動の変化を表す要部拡大図である。
【図9】本点字プリンタのシステム構成図である。
【図10】点字の仕様説明図である。
【符号の説明】
【0033】
1 第一ヘッドユニット
10 第一可動体
11a 凸部(ピン状凸部)
13 コイルバネ(第一弾性体)
14 第一ヘッド
15 第一角柱体
15a 柱面
15b 軸部(端部)
2 第二ヘッドユニット
20 第二可動体
21a 凹部
23 コイルバネ(第二弾性体)
24 第二ヘッド
25 第二角柱体
25a 柱面
25b 軸部(端部)
41 X軸用モータ
43 Z軸用モータ
43a モータ軸
51a 主プーリ
51b 副プーリ
51c ベルト
53a 第一プーリ
53b 第二プーリ
53c ベルト
7 操作画面(操作盤)
7a 縦横設定値
7b 凸点高さ設定値
S 制御回路
9 点字用紙
90 紙面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
先端にピン状凸部が形成されたロッドを備える第一可動体が第一弾性体を介挿して第一ヘッドに該ロッドを挿通し、常態下で、該第一可動体の後部に第一角柱体の柱面を該ロッドの軸方向に対し直角に当接させる第一ヘッドユニットと、用紙を介して、前記凸部に先端の凹部が対向するように配設される受軸部を備えた第二可動体が第二弾性体を介挿して第二ヘッドに該受軸部を挿通し、常態下で、該第二可動体の後端部に第二角柱体の柱面を該受軸部の軸方向に対し直角に当接させる第二ヘッドユニットと、を具備し、Z軸用モータの駆動で、前記第一角柱体の回動軸及び前記第二角柱体の回動軸が同期をとって軸芯を中心に回動して、前記第一可動体の後部及び前記第二可動体の後端部に、前記両柱面を前記直角から角度(θ)へと傾斜変化させて当接することにより、前記第一弾性体及び第二弾性体の後方付勢力に抗して前記第一可動体及び前記第二可動体を進出させ、前記凸部が用紙の紙面垂直方向に点字用凸点を形成して前記凹部と嵌合するようにしたことを特徴とする点字プリンタ。
【請求項2】
前記第一角柱体の回動軸の両端部がプリンタ躯体の両側壁に支持され、その一端部に固着される第一プーリと、前記第二角柱体の回動軸の両端部がプリンタ躯体の両側壁に支持され、その一端部に固着される第二プーリと、両プーリに巻回されるベルトと、を更に具備し、前記Z軸用モータのモータ軸を前記第一角柱体又は前記第二角柱体に連結する請求項1記載の点字プリンタ。
【請求項3】
プリンタ躯体の一側壁に固着されるX軸用モータと、該X軸用モータから上下に突出するモータ軸の両端にそれぞれ固着される主プーリと、他の側壁で該主プーリの対応位置に固着される副プーリと、該主プーリと該補助プーリの対でそれぞれ巻回されるベルトと、を更に具備し、両ベルトを用紙の紙面の上下位置で紙面と平行になるよう配設し、且つ一のベルトに前記第一ヘッドを固着し、他のベルトに前記第二ヘッドを固着し、X軸用モータの駆動で、該第一ヘッド及び第二ヘッドを用紙の紙送り方向に対して直角横方向に連動させるようにした請求項1又は2記載の点字プリンタ。
【請求項4】
用紙の紙面に形成する点字の横点間距離、縦点間距離、マス間距離、及び行間距離の縦横設定値と、前記凸部が該紙面に形成する点字用凸点の凸点高さ設定値とを入力する操作パネル(A)と、前記縦横設定値に基づき、用紙を紙送り方向に移動させるY軸用モータに接続して用紙移動を制御すると共に前記X軸用モータに接続して第一ヘッド及び第二ヘッドの移動を制御し、また前記凸点高さ設定値に基づき、前記Z軸用モータに接続して前記第一角柱体及び前記第二角柱体が回動する角度(θ)を制御する制御回路(B)と、を更に具備する請求項3記載の点字プリンタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−66822(P2009−66822A)
【公開日】平成21年4月2日(2009.4.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−235897(P2007−235897)
【出願日】平成19年9月11日(2007.9.11)
【出願人】(390021289)朝明精工株式会社 (1)
【Fターム(参考)】