説明

無接触給電設備

【課題】 設備コストをかけることなく物品の搬送能力を向上させることができる無接触給電設備を提供することを目的とする。
【解決手段】 搬送台車3が一方の誘導線路17から他方の誘導線路17へ乗り継ぐ区間Aにはそれぞれ、これら誘導線路17を電磁的に結合する電力伝達用コア71が設けられており、この電力伝達用コア71により、各電源装置19から誘導線路17へ供給される高周波電流の電流位相が略同期している状態のもと、走行する搬送台車3が多い誘導線路17に、他の誘導線路17と接続されている電源装置19から高周波電流が補填され、走行する搬送台車3が多い誘導線路17に対して電力の補填が行われる。よって、各誘導線路17に進入する搬送台車3を制限することがなくなり、したがって物品の搬送能力が低減することを防止することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無接触給電設備に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の無接触給電設備(無人搬送車システム)として、たとえば特許文献1が開示されている。
この無人搬送車システムは、無人で物品を搬送可能な複数の搬送車と、搬送車の走行経路に沿って敷設され複数のゾーンに分割されている軌道と、各ゾーン毎に配置され搬送車に電力を供給する給電装置と、給電装置と接続され各ゾーン内の各搬送車に対して給電する給電線と、軌道上を走行する全搬送車の駆動を制御するメインコントローラを備えている。
【0003】
上記構成のもと、あるゾーン内の全搬送車の全消費電力が給電装置の給電容量をオーバーする場合、該ゾーン内に位置する全搬送車の駆動状態をメインコントローラにより低消費電力となるよう制御し、すなわち急加速または高速で走行させる高駆動モードで駆動している搬送車を緩加速または低速で走行させる低駆動モードに制御している。
【0004】
これにより、給電容量のオーバーを防止するとともに、該ゾーン手前で停止する車両の発生を防止している。
【特許文献1】特開2002−351546号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、上記した従来の構成によると、各ゾーン内の全搬送車の全消費電力が給電容量をオーバーしないよう各搬送車の速度を制御して、各ゾーンに進入する搬送車を制限しているため、例えば、各ゾーンの1台の給電装置の出力電力が20kW、搬送車の必要電力が1kWの場合、1つのゾーン内の搬送車は20台に制限されるので、全部で搬送車を40台使用する設備の場合、この制限により物品の搬送能力が低減するという問題がある。
【0006】
また、搬送能力を低下させないためには、制限される台数(ここでは20台)に合わせて給電線長を設定する必要がある。すなわち、1台の給電装置が許容する給電線長が100mであっても、搬送車20台が進入できる最小の給電線長にする必要があり、搬送車の車長を考慮すると約30mの給電線を順に配置して搬送車の移動経路を形成することになる。よって、搬送能力を低下させないためには、設備全体の給電装置の設置数が増えることとなり、設備コストが増大するという問題がある。
【0007】
そこで本発明は、設備コストをかけることなく物品の搬送能力を向上させることができる無接触給電設備を提供することを目的としたものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記した目的を達成するために、本発明の請求項1に記載の無接触給電設備は、移動体の移動経路に沿って順に敷設された複数の一次導電路と、前記各一次導電路にそれぞれ接続され、交流電流を供給する複数の電源装置を備え、前記一次導電路により発生する磁界から電力を取り出し前記移動体へ給電する無接触給電設備であって、隣り合う一次導電路間にそれぞれ、これら一次導電路を電磁的に結合する結合手段が設けられていることを特徴としたものである。
【0009】
上記構成によれば、隣り合う一次導電路間にそれぞれ結合手段を設けることにより、走行する移動体が多い一次導電路において、その一次導電路と接続されている電源装置から各移動体への電力供給が限界に近づくと、他の一次導電路と接続されている電源装置から電流が補填されて、走行する移動体が多い一次導電路に対して電力の補填が行われる。
【0010】
また、請求項2に記載の無接触給電設備は、請求項1に記載の発明であって、前記各電源装置から前記一次導電路へ供給される交流電流の電流位相が略同期していることを特徴としたものである。
【0011】
上記構成によれば、電源装置から一次導電路へ供給される交流電流の電流位相が略同期しているため、結合手段において磁束が打ち消しあうことがなくなり、したがって他の電源装置から電力供給が限界に達した一次導電路に対して電力の補填が行われる。
【0012】
そして、請求項3に記載の無接触給電設備は、請求項1または請求項2に記載の発明であって、前記結合手段は、透磁率の高い磁性体からなるコア体で形成され、このコア体は2つの空洞部を有し、前記各一次導電路は、一方の空洞部を貫通して折り返された後に他方の空洞部を貫通するよう配置されていることを特徴としたものである。
【0013】
上記構成によれば、透磁率の高い磁性体からなるコア体により形成された結合手段は2つの空洞部を有しており、各一次導電路は、始端である電源装置から一方の空洞部を同じ側から貫通させて折り返された後、他方の空洞部に同じ側から貫通させて、終端である電源装置に接続される。
【発明の効果】
【0014】
本発明の無接触給電設備は、一次導電路の各乗り継ぎ区間に結合手段を設けることにより、走行する移動体が多い一次導電路に、他の一次導電路と接続されている電源装置から電流が補填され、走行する移動体が多い一次導電路に対して電力の補填が行われるため、各一次導電路に進入する移動体を制限することがなくなり、したがって物品の搬送能力が低減することを防止することができる。また、一次導電路の長さを考慮する必要がなくなり、電源装置の設置数を増加させる必要がなくなるため、設備コストを低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施の形態における無接触給電設備を備えた物品搬送設備の走行経路図、図2は物品搬送設備の同要部構成図である。
【0016】
図1および図2において、1はフロア2に設置された一対の走行レールであり、3はこの走行レール1に案内されて自走し、物品Rを搬送する4輪の搬送台車(移動体の一例)である。なお、搬送台車3の総台数を5台としている。
【0017】
前記走行レール1により、ループ状(環状)に形成される搬送経路(移動経路の一例)4が構成され、この搬送経路4に沿って複数(図1では9台)のステーション(物品受け手段)5が配置されており、搬送台車3は、搬送経路4に沿って走行し、搬送経路4に沿って配置された物品受け手段間に渡って物品Rを搬送する搬送車を構成している。
【0018】
また各ステーション5にはそれぞれ、各搬送台車3との間で物品Rの移載、すなわち搬入、搬出を行う移載用コンベヤ装置(たとえば、ローラコンベヤやチェンコンベヤ)6が設けられている。
【0019】
前記搬送台車3は、図2および図3に示すように、車体11と、この車体11上に設置され、物品Rを移載し載置する移載・載置用コンベヤ装置(たとえば、ローラコンベヤやチェンコンベヤ)12と、車体11の下部に取付けられ、車体11を一方の走行レール1に対して支持する2台の旋回式従動車輪装置13と、車体11の下部に取付けられ、車体11を他方の走行レール1に対して支持するとともに走行レール1の曲がり形状に追従可能でかつ旋回式従動車輪装置13に対して遠近移動自在(スライド自在)とした2台の旋回・スライド式駆動車輪装置14を備えている。
【0020】
また、図2に示すように、旋回・スライド式駆動車輪装置14のうちの一方に、走行用モータ15が設けられている。旋回・スライド式駆動車輪装置14は、図3に示すように、上記車体11の左フレームに対して縦軸心回りに旋回自在で、かつ左右方向に移動自在な旋回体21と、この旋回体21の下面側に連結され、走行レール1の側面に対応した一対の脚部を有するブラケット22と、このブラケット22の両脚部の中央部にそれぞれ設けられたアクスル23と、このアクスル23に支持された駆動車輪(輪体の一例)24と、一方の駆動車輪24の回転軸にその駆動軸が連結された走行用モータ15と、前記ブラケット22の両脚部の下方前後左右端にそれぞれ設けられ、走行レール1の両側面に接触する遊転自在な4個のガイドローラ(ガイド装置の一例)26とから構成されている。
【0021】
上記構成により、4個のガイドローラ26によって、走行レール1の曲がりに対応してブラケット22を介して縦軸心回りに旋回体21が回動し、かつ一対の走行レール1の幅に対応してブラケット22を介して旋回体21が左右に移動することにより、駆動車輪24は脱輪することなく走行レール1上を走行し得、また走行用モータ15の駆動により駆動車輪24が回動することにより、自走台車3は走行レール1に案内されて走行し得る。
【0022】
また図1および図2に示すように、一方の走行レール1の外方側面に走行方向に沿って全長に、6つに分割された上下一対の誘導線路(一次導電路の一例)17(17A,17B,17C,17D,17E,17F)が連続して布設され(配置され)、一方の旋回式従動車輪装置13の外方に、この誘導線路17により起電力が誘起されるピックアップユニット18が設置されている。このピックアップユニット18は、断面がE字状のフェライトの中央凸部にリッツ線を巻いてピックアップコイル(誘導線路17と対向する受電コイル)18A(図6)を形成しており、両凹部の中心に誘導線路17が位置するように調整し、固定されている。そして、このピックアップコイル(受電コイル)18Aに誘導される起電力により走行用モータ15へ給電される。また前記各誘導線路17にそれぞれ、所定周波数f(たとえば10kHz)の高周波電流を供給する電源装置19(19A,19B,19C,19D,19E,19F)が接続される。
【0023】
図4に示すように、搬送台車3が一方の誘導線路17から他方の誘導線路17へ乗り継ぐ区間(隣り合う一次導電路間)Aにはそれぞれ、これら誘導線路17を電磁的に結合する電力伝達用コア(一次導電路を電磁的に結合する結合手段の一例)71が設けられている。
【0024】
図5に示すように、上記電力伝達用コア71は、透磁率の高い磁性体(フェライトなど)からなるコア体により形成されており、このコア体は、上方水平部72、および上方水平部72の下部に所定間隔おきに配置されている3つの上方鉛直部73によりE字状に形成された上方コア体74と、各上方鉛直部73の下部に配置されている3つの下方鉛直部75、および下方鉛直部75の下部に配置されている下方水平部76によりE字状に形成された、上方コア体74と同寸法の下方コア体77とから構成され、上方コア体74と下方コア体77とが対向するよう接合されている。この上方コア体74と下方コア体77の接合により、並列に2つの第1空洞部78および第2空洞部79が形成されている。また、各誘導線路17は、始端である電源装置19から、同じ一方側の第1空洞部78の開口から他方側の開口へ通され、この他方側の開口から同じ他方側の第2空洞部79の開口、一方側の開口へ通され、終端である電源装置19に接続されている。すなわち、各誘導線路17は、同じ側から第1空洞部78および第2空洞部79へ挿通されている。このとき、第1空洞部78および第2空洞部79を通した各誘導線路17を流れる電流の位相は略同期している。
【0025】
次に、上記電源装置19と搬送台車3の回路構成を図6に示す。
搬送台車3では、ピックアップユニット18のピックアップコイル18Aに受電ユニット31を接続し、この受電ユニット31にインバータ32を介して走行用モータ15を接続している。
【0026】
上記受電ユニット31は、ピックアップコイル18Aに並列に、このピックアップコイル18Aと誘導線路17の周波数に共振する共振回路を構成するコンデンサ33を設け、この共振回路のコンデンサ33に並列に整流用のダイオード34を接続し、このダイオード34に出力を所定電圧に制御する安定化電源回路35を接続し、この安定化電源回路35に上記負荷を接続して構成している。安定化電源回路35は、電流制限用のコイル36と出力調整用トランジスタ37と、フィルタを構成するダイオード38およびコンデンサ39から構成されている。なお、トランジスタ制御装置は省略している。
【0027】
各電源装置19は、AC200V3相の交流電源41と、コンバータ42と、インバータ43とを備えている。コンバータ42は全波整流器46と、フィルタを構成するコイル47,コンデンサ48,抵抗49,およびスイッチ50とから構成され、インバータ43は、矩形波信号によりそれぞれ駆動されるフルブリッジに組まれたトランジスタ(スイッチ素子の一例)52から構成されている。なお、誘導線路17への出力電流が出力電圧より進むように誘導線路17の特性が、誘導線路17に接続されるインダクタやコンデンサ(図示せず)により予め設定される。
【0028】
また、図4に示すように、物品搬送設備には各電源装置19に直接矩形波同期信号αを出力する発振装置61が備えられており、この発振装置61は、上記矩形波同期信号αを発生する同期信号発生回路62から構成されている。
【0029】
各電源装置19には、インバータ43のトランジスタ52を駆動するコントローラ63が設けられており、このコントローラ61には、電流/電圧検出・電力演算部64と、位相差演算部65と、駆動パルス出力回路66が設けられている。
【0030】
上記電流/電圧検出・電力演算部64は、コンバータ52の出力電圧と出力電流を検出し、コンバータ42からインバータ43へ給電される出力電力を演算する、すなわち給電している誘導線路17の消費電力を測定し、誘導線路17へ給電されている出力電流と誘導線路17における消費電力を出力する。
【0031】
上記位相差演算部65は、電流/電圧検出・電力演算部64により測定された出力電流と消費電力により位相差を演算し、演算した進み時間を駆動パルス出力回路66へ出力する。この進み時間は、消費電力の増加により遅れてくる。
【0032】
上記駆動パルス出力回路66は、位相差演算部65により求められた進み時間を入力すると、この進み時間に応じて、消費電力の増加による遅れを取り戻すために、インバータ43のトランジスタ52を駆動する矩形波信号を、無負荷消費電力時の矩形波信号{発信装置61の同期信号発生回路62(図4)から入力した矩形波同期信号αに相当}より進ませて(補正して)トランジスタ52へ出力する。
【0033】
上記電源装置19と誘導線路17と搬送台車3の回路構成による作用を説明する。
まず、交流電源41から出力されるAC200V3相の交流はコンバータ42により直流に変換され、インバータ43により高周波、たとえば10kHzの交流電流に変換されて誘導線路17に供給される。この上下2本の誘導線路17に発生する磁束により、誘導線路17の周波数に共振する走行レール1上に位置する搬送台車3のピックアップコイル18Aに大きな起電力が発生し、この起電力により発生した交流電流はダイオード34で整流され、安定化電源回路35により所定の電圧に整圧されてインバータ32を介して走行モータ15に供給され、給電されたこの走行モータ15により車輪装置14が駆動され、移動体の搬送台車3は走行レール1に案内されて移動する。
【0034】
またコントローラ61において、電流/電圧検出・電力演算部64により出力電流とインバータ43が消費している電力、すなわち接続された誘導線路17で消費されている消費電力が測定され、位相差演算部65により電流/電圧検出・電力演算部64で測定された出力電流と消費電力によって、位相差に相当する進み時間が求められ、駆動パルス出力回路66において、位相差演算部65により求められたこの進み時間に応じて、トランジスタ52を駆動する矩形波信号を、矩形波同期信号αより進ませて(補正して)トランジスタ52へ出力される。消費電力が徐々に増加し、進み時間が遅れてくる(小さくなる)と進ませ、続いて消費電力が徐々に減少し、進み時間が進んでくる(大きくなる)と次第に遅らせる。
【0035】
これにより、誘導線路17の消費電力の減少により進み、増加によって遅れる誘導線路17へ給電される電流の位相が、発信装置61の同期信号発生回路62より送信された矩形波同期信号αに合わせて調節され、全ての誘導線路17の電流位相が一致される。
【0036】
ここで、図4に示すように、例えば走行する搬送台車3が多い(図4では3台)誘導線路17Aにおいて、その誘導線路17Aと接続されている電源装置19Aから各搬送台車3への電力供給が限界に近づくと、電源装置19Aから誘導線路17Aに供給される高周波電流が減少し、電力伝達用コア71における磁束も減少する。
【0037】
このとき、走行する搬送台車3が少ない(図4では1台)誘導線路17Bと接続されている電源装置19Bや搬送台車3が走行していない他の誘導線路17と接続されている電源装置19から高周波電流が供給され、電力伝達用コア71における磁束が増加されるため、誘導線路17Aに供給される高周波電流が補填されることとなる。
【0038】
このように、誘導線路17の乗り継ぎ区間Aに電力伝達用コア71を設けることにより、走行する搬送台車3が多い誘導線路17Aにおいて、その誘導線路17Aと接続されている電源装置19Aから各搬送台車3への電力供給が限界に近づくと、走行する搬送台車3が少ない誘導線路17Bと接続されている電源装置19Bや搬送台車3が走行していない他の誘導線路17と接続されている電源装置19から電流が補填されて、走行する搬送台車3が多い誘導線路17Aに対して電力の補填が行われる。
【0039】
以上のように実施の形態によれば、各電源装置19から誘導線路17へ供給される高周波電流の電流位相が略同期している無接触給電設備において、誘導線路17の各乗り継ぎ区間Aに電力伝達用コア71を設けることにより、走行する搬送台車3が多い誘導線路17に、他の誘導線路17と接続されている電源装置19から高周波電流が補填され、走行する搬送台車3が多い誘導線路17に対して電力の補填が行われるため、各誘導線路17に進入する搬送台車3を制限することがなくなり、したがって物品の搬送能力が低減することを防止することができる。また、誘導線路17の長さを考慮する必要がなくなり、電源装置19の設置数を増加させる必要がなくなるため、設備コストを低減することができる。
【0040】
なお、上記実施の形態では、左右方向に移動する搬送台車3について記載しているが、レール装置に沿って上下方向に移動する搬送台車(移動体)にも、同様に適用でき、同様の効果を期待することができる。
【0041】
また、上記実施の形態では、搬送経路4に沿って走行する搬送台車3の総台数が5台とされていたが、5台以上または5台未満であってもよい。なお、各電源装置19のトータルの出力電力は、全ての搬送台車3の必要電力以上とされる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の実施の形態における無接触給電設備を備えた物品搬送設備の走行経路図である。
【図2】同物品搬送設備の要部構成図である。
【図3】同物品搬送設備の搬送台車の側面図である。
【図4】同物品搬送設備の走行経路における乗り継ぎ区間の構成図である。
【図5】同電力伝達用コアの構成図である。
【図6】同物品搬送設備における無接触給電設備の回路構成図である。
【符号の説明】
【0043】
3 搬送台車(移動体)
17 誘導線路(一次導電路)
19 電源装置
71 電力伝達用コア(一次導電路を電磁的に結合する結合手段)
78 第1空洞部(空洞部)
79 第2空洞部(空洞部)
A 乗り継ぎ区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体の移動経路に沿って順に敷設された複数の一次導電路と、前記各一次導電路にそれぞれ接続され、交流電流を供給する複数の電源装置を備え、前記一次導電路により発生する磁界から電力を取り出し前記移動体へ給電する無接触給電設備であって、
隣り合う一次導電路間にそれぞれ、これら一次導電路を電磁的に結合する結合手段が設けられていること
を特徴とする無接触給電設備。
【請求項2】
前記各電源装置から前記一次導電路へ供給される交流電流の電流位相が略同期していること
を特徴とする請求項1に記載の無接触給電設備。
【請求項3】
前記結合手段は、透磁率の高い磁性体からなるコア体で形成され、このコア体は2つの空洞部を有し、前記各一次導電路は、一方の空洞部を貫通して折り返された後に他方の空洞部を貫通するよう配置されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の無接触給電設備。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2007−50799(P2007−50799A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−238057(P2005−238057)
【出願日】平成17年8月19日(2005.8.19)
【出願人】(000003643)株式会社ダイフク (1,209)