説明

無線通信システムにおける開ループダイバーシティを提供するための装置および関連する方法

【課題】送信ダイバーシティをセルラシステムにおけるポイントツーマルチポイント同報通信サービスなどの開ループMIMO通信スキームに提供するための装置および関連する方法を提供すること。
【解決手段】同報通信データの複数のデータストリームは、送信局の送信ダイバーシティアンテナを介して同報通信される。別個のデータストリームのデータシンボルは、互いから位相においてオフセットされるように位相シフトされる。データストリームは、そのデータシンボルが移相器によって選択的に位相シフトされると、付与器によってそれぞれのセルの送信ノードに付与される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、セルベースのOFDM(直交周波数分割多重)無線通信システムなどの開ループMIMO(マルチプル入力マルチプル出力)通信システムにおけるデータ通信を容易にする方法に関する。より具体的には、本発明は、装置および関連する方法に関し、これらによって、互いのデータストリーム内のそれらの対応するものに関連して、そのダイバーシティを増大させるように位相シフトされたか、さもなければ変更された個々のデータストリームのデータシンボルを有する同じデータの複数のストリームを形成する。各データストリームまたはそれらの重み付けされた組み合わせは、MIMO通信システムへの入力を形成する。データはまた、複数の無線基地局に提供され、基地局のそれぞれにおいて、ダイバーシティを増大させるように同一の態様で複数のストリームで形成され、次いで、対応する複数のセルにわたって同報通信される。
【0002】
データの位相シフトは、閉ループフィードバックを必要とすることなく提供されるダイバーシティを導入する。データの位相シフトによって提供される開ループのダイバーシティは、特に、PTMP(ポイントツーマルチポイント)、すなわち同報通信サービスの性能を促進する役目を担う。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
無線通信システムの様々なタイプのネットワークインフラストラクチャは、世界の居住領域のかなりの部分にわたって設置されてきた。セルラ通信システムは、無線通信システムの例示であり、そのインフラストラクチャは広く配備され、そしてその使用は広範囲に及んでいる。セルラ通信システムは、主として音声通信サービスを実行するために最初に利用されたけれども、ますます、セルラ通信システムは、よりデータ集約型の通信サービスが可能になってきている。マルチメディアおよび他のデータ集約型の通信サービスが、セルラおよびセルラに類似する通信システムを介してますます実行されている。
【0004】
セルラ同報通信サービスは、新世代のセルラ通信システムに対して実行可能なまたは提案される通信サービスに含まれる。同報通信サービスは、PTMP(ポイントツーマルチポイント)通信サービスであり、データが、複数の移動局による受信に対して利用可能なネットワークインフラストラクチャによって同報通信される。移動局は、同報通信の内、すなわち同報通信データのカバレージエリア内の任意の位置に配置可能である。ネットワークの同報通信ノードと個々の移動局との間の通信条件は理想的ではない。通信チャネル上の通信条件は、さらに経時変化する。フェージングおよび他の条件が、データの通信を妨げる。
【0005】
PTP(ポイントツーポイント)通信サービスなどの他のタイプの通信サービスに従ったデータの通信はまた、同じタイプのひずみに影響され易い。そして、そのようなひずみの影響を克服または補償する態様を提供するために、かなりの努力がはらわれてきた。様々な閉ループフィードバックのスキームがしばしば利用される。閉ループスキームにおいて、受信局は、通信チャネル条件の情報を送信局に提供する。そして、その情報に応答して、送信局は、ひずみを克服または補償するために最良の、通信態様でデータを通信するかを選択する。通信条件が変化するときに、通信スキームの閉ループの性質は、通信条件の変化のすべてに応答してデータが通信される態様を送信局が再び変化させることを可能にする。データが通信される電力レベル、ならびにデータが変調および符号化される変調および符号化のスキームは、送信局が通信条件に対して適応することができる方法に含まれる。
【0006】
しかしながら、閉ループスキームは、同報通信、すなわちPTMP通信サービスにあまり受け入れ可能ではない。なぜならば、データが複数の受信局に同報通信されるからである。受信局(本明細書では移動局)のそれぞれは、様々に位置決めされ、異なる通信条件呈示する通信チャネル上の同報通信データを同じように受信する。
【0007】
1つの既存のPTMPスキームにおいて、伝統的な変調および符号化スキーム(MCS)は、同報通信データの情報内容を移動局が回復することを可能にする態様で、同報通信データが移動局に通信されることを最もよく保証するように選択される。一旦MCSが選択されると、ネットワークは、選択されたスキームの移動局に対して警告を行う。警告のシグナリングは、例えば、レイヤ3シグナリングである。ネットワークが通信スキームにおける変調の変化を可能にする通信条件に気づく場合には、スキームは、状況に応じて変更される。しかしながら、もっとも伝統的なMCS状態の使用は、通信条件が良好で、かつ別のMCS状態が代わりに用いられる場合に違ったように可能であり得る、増大されたスループットレートを可能にしない。
【0008】
別の既存の提案において、オンデマンド式の選択が利用される。ネットワークは、チャネル条件を取得するために、複数の移動局のうちの個々の移動局のSINR(信号対雑音比)条件を移動局にクエリする。そして、それに応答して選択が行われる。または、ネットワークは、選択されたMCSを識別する警告を送信し、移動局は、選択されたMCSが通信条件に起因するなどの、移動局に対して不適切な場合には、「承諾しない」応答によって回答する機会を提供される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、これらの既存のスキーム、および他のスキームは、通信システムの通信能力の良好な最適化をうまく提供しない。
【0010】
従って、理想的でない通信チャネル条件に対する補償をよりよく提供する、PTMPサービスを提供する改善された態様が、結果として有益である。
【0011】
この背景情報の考慮において、本発明のかなりの改善が導き出されている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
従って、本発明は、セルベースOFDM無線通信システムなどの開ループMIMO通信システムにおけるデータ通信を容易にする装置および関連する方法を有利に提供する。
【0013】
本発明の実施形態の動作によって、各データストリームのデータシンボルが、位相シフトまたはインタリービング方式などによって操作される複数のデータストリームを形成する態様が提供される。該位相シフトまたはインタリービング方式などによる操作は、複数のデータストリームのうちの対応する互いのデータストリームに関して異なるように行われる。
【0014】
本発明の実施形態のさらなる動作を介して、データは、隣のセルのグループを規定する無線基地局などの複数の無線基地局に提供される。データは、基地局のそれぞれにおいて、データのダイバーシティを増大させることと同じ態様で複数のストリームへと形成される。そして、複数のストリームは、それらのそれぞれのセルにわたって無線基地局のそれぞれによって通信される。
【0015】
本発明の一局面において、データの位相シフトは、閉ループフィードバックを必要とすることなく提供されるダイバーシティを導入する。PTMP通信サービスを提供するOFDMまたは他の無線通信システムにおいて実装されるときには、改善された通信が結果としてもたらされる。
【0016】
本発明の別の局面において、データの位相シフトによって提供される開ループダイバーシティは、データの同報通信のカバレージエリア内のどこに置かれても、移動局における通信されるデータのよりよい受信を容易にする。
【0017】
本発明の別の局面において、同じデータを含む複数のデータストリームが提供される。同一であるけれども位相シフトされたデータストリームが、送信ダイバーシティアンテナで同報通信され、それによって、そのような信号の同報通信の検出範囲内に置かれた移動局に提供する。移動局は、通信されるデータストリームを移動局のダイバーシティ受信アンテナで検出する。別個のセルにおいて、別個のストリームが、同じ資源要素にわたって通信される。OFDMシステムにおいて、例えばデータストリームは、同じOFDM副搬送波上で同報通信される。複数のデータストリームは、選択的に重み付けされ、選択的に組み合わされ、またはそのようにされることなく、送信ダイバーシティアンテナに付与される。
【0018】
本発明の別の局面において、送信ダイバーシティアンテナの異なるアンテナに提供されるデータストリームのデータシンボルは、お互いに位相シフトされる。すなわち、第一の送信ダイバーシティアンテナにおいて提供されるデータストリームのデータシンボルは、第一の位相を有し、第二の送信ダイバーシティアンテナに付与されるデータストリームの対応するデータシンボルは、位相において第一の位相からオフセットされる。すなわち、m番目のダイバーシティ送信アンテナのデータを同報通信するシステム入力の識別を備える、同報通信情報を含むシステム情報は、別の位相シフト量によって位相シフトされる。すなわち、この局面において、別個のデータストリームは互いに混合されない。ダイバーシティは、別個のデータストリームのデータシンボルの位相シフトを介して提供される。m個のアンテナに提供されるm個のデータストリームに対しては、別個のデータストリームの対応するデータシンボルの前進的な(progressive)位相シフトが実行される。別個の2つの送信ダイバーシティアンテナ用に2つのデータストリームが提供されるときには、データストリームは、例えば、互いから90°オフセットされる。別個のデータストリームのデータシンボルを含む、その結果もたらされる行列は、それによって、正規直交行列を形成する。より多数のデータストリームが提供されるときには、追加のデータストリームのデータシンボルの90°の前進的なオフセットが形成される。
【0019】
本発明の別の局面において、データストリームのデータシンボルは、一旦位相シフトされると、選択的に組み合わされ、そして選択的に重み付けされ、次いで、送信ダイバーシティアンテナに提供される。すなわち、送信アンテナに付与される信号は、2つ以上のデータストリームからの構成要素を含む。そして、異なる送信アンテナに付与される信号は、データストリームの様々な組み合わせ、および重み付けでさらに選択的に形成される。
【0020】
本発明の別の局面において、提供されるデータストリームは符号化され、かつ変調されたデータシンボルから形成される。
【0021】
本発明の別の局面において、変調シンボルは、複数入力の付与器によってなど、一旦位相において互いからオフセットされると、独立または組み合わせの形態で基地局の別々に間隔をおいて配置されたダイバーシティアンテナに付与される。別個のアンテナの別個の同報通信エンティティにおけるデータストリームの同報通信は、閉ループ通信を必要とすることなく送信されたデータにダイバーシティを導入する。
【0022】
本発明の別の局面において、シグナリングが、生成され、移動局に送信されることにより、移動局に対して、データシンボルが位相シフトされる位相シフトパラメータの警告を行う。シグナリングは、例えば、レイヤ3シグナリングを含む。シグナリングのインディシャ(indicia)は、例えば、データストリームの数、送信アンテナの数などの他のパラメータをさらに含む。
【0023】
本発明の別の局面において、同じデータが、複数のセル、すなわち、位置決めされ、異なるセルを規定する基地局に提供される。対応する位相シフト動作が、別個のセルで実行される。そして、別個のセルにおいて、別個のストリームが、対応する資源要素にわたって通信される。OFDMシステムにおいて、例えば、データストリームが、同じOFDM副搬送波上で同報通信される。
【0024】
従って、開ループダイバーシティ技術が提供され、それによって、OFDMベースのマルチセル通信システムなどのセルラ通信システムにおける同報通信サービスの良好な通信を容易にする。通信されるデータの位相シフトは、ダイバーシティを提供し、該ダイバーシティは、通信されるデータの情報内容が回復される可能性を増大させる。
【0025】
従って、これらの局面および他の局面においては、装置および関連する方法が、MIMO(マルチプル入力マルチプル出力)通信スキームに従った複数のシステム入力において、変調シンボルから形成されたデータを通信するために提供される。シンボル移相器は、データの変調シンボルを受信するように適合される。シンボル移相器は、変調シンボルを位相シフトするように選択的に構成される。複数入力の付与器は、シンボル移相器によって位相が選択的にオフセットされた、変調されたシンボルを複数のシステム入力に付与するように構成される。
例えば、本発明は以下の項目を提供する。
(項目1)
MIMO(マルチプル入力マルチプル出力)通信スキームに従った複数のシステム入力において変調シンボルのストリームから形成されたデータを通信する装置であって、該変調シンボルを第一のダイバーシティアンテナおよび第二のダイバーシティアンテナからワイヤレス通信システムの第一のセルにわたって配置された複数の移動局に通信し、該装置は、
該変調シンボルのストリームを受信するように適合された第一のシンボルダイバーシティ作成器であって、該シンボルダイバーシティ作成器は、該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリームへと分割するように構成され、該第一のシンボルダイバーシティ作成器は、該第一のサブストリームの該シンボルの位相を第一の位相量だけ変更するように構成され、位相シフトされた第一のサブストリームを結果としてもたらす、第一のシンボルダイバーシティ作成器と、
第一の複数入力の付与器であって、該第一のサブストリームおよび該第二のサブストリ
ームを受信し、該第一のサブストリームを該第一のダイバーシティアンテナに付与し、該第二のサブストリームを該第二のダイバーシティアンテナに付与するように構成された、第一の複数入力の付与器と
を備える、装置。
(項目2)
通信シンボルから形成されたデータを通信するマルチセル通信システムであって、
第一のセルにおいて組み込まれ、かつ変調シンボルのストリームを受信するように適合された第一のシンボルダイバーシティ作成器であって、該シンボルダイバーシティ作成器は、該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリームへと分割するように構成され、該第一のシンボルダイバーシティ作成器は、該第一のサブストリームの該シンボルの位相を第一の位相量だけ変更するように構成され、位相シフトされた第一のサブストリームを結果としてもたらす、第一のシンボルダイバーシティ作成器と、
第一の複数入力の付与器であって、該第一のサブストリームおよび該第二のサブストリームを受信し、該第一のサブストリームを第一のダイバーシティアンテナに付与し、該第二のサブストリームを第二のダイバーシティアンテナに付与するように構成された、第一の複数入力の付与器と、
第二のセルにおいて組み込まれ、かつ該変調シンボルのストリームを受信するように適合された第二のシンボルダイバーシティ作成器であって、該第二のダイバーシティ作成器は、該変調シンボルのストリームを第三のサブストリームおよび第四のサブストリームへと分割するように構成され、該第二のシンボルダイバーシティ作成器は、該第三のサブストリームの該シンボルの位相を該第一の位相量だけ変更するように構成され、位相シフトされた第三のサブストリームを結果としてもたらす、第二のシンボルダイバーシティ作成器と、
第二の複数入力の付与器であって、該位相シフトされた第三のサブストリームおよび該第四のサブストリームを受信し、該位相シフトされた第三のサブストリームを該第二のセル内の第三のダイバーシティアンテナに付与し、該第四のサブストリームを該第二のセル内の第四のダイバーシティアンテナに付与するように構成された、第二の複数入力の付与器と
を備え、
該位相シフトされた第一のサブストリームおよび該位相シフトされた第三のサブストリームは、第一の態様で同報通信され、該第二のサブストリームおよび該第四のサブストリームは、第二の態様で同報通信される、
システム。
(項目3)
位相シフトの指示を受信するように適合された同報通信情報生成器をさらに備え、該同報通信情報生成器は、位相シフトを示す同報通信情報を生成するように構成される、項目2に記載の装置。
(項目4)
上記同報通信情報は、上記第一の態様および上記第二の態様に関連する情報を備える、項目3に記載の装置。
(項目5)
上記シンボルダイバーシティ作成器は、
上記第一のサブストリームの位相を上記第二のサブストリームの位相に関して90度シフトする移相器の1つである、
項目1に記載の装置。
(項目6)
上記MIMO通信スキームは、直交周波数分割多重化されたOFDMスキームをさらに含み、該OFDMスキームは、上記複数のシステム入力の各システム入力においてOFDMチャネルを規定し、上記移相器による上記変調シンボルの位相シフトは、該複数のシス
テム入力の該OFDMチャネル上の位相シフト変調シンボルを備える、項目5に記載の装置。
(項目7)
上記シンボル移相器によって実行される位相シフトの指示を受信するようにさらに適合された同報通信情報生成器であって、上記データの通信に関連する同報通信情報を生成するように構成された、同報通信情報生成器をさらに備える、項目5に記載の装置。
(項目8)
マルチプル入力マルチプル出力のMIMO通信スキームに従った複数のシステム入力において変調シンボルのストリームから形成されたデータを通信するための方法であって、該変調シンボルを第一のダイバーシティアンテナおよび第二のダイバーシティアンテナからワイヤレス通信システムの第一のセルにわたって通信し、該方法は、
該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリームへと分割することと、
該第二のサブストリームの変調シンボルを該第一のサブストリームの該変調シンボルに関して位相シフトすることと、
該第一のサブストリームの変調シンボルを該第一のダイバーシティアンテナに付与することであって、該データサブストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される、ことと、
該第二のサブストリームの位相シフトされたシンボルを該第二のダイバーシティアンテナに付与することと
の動作を特徴とする、方法。
(項目9)
マルチセル通信システムのMIMO通信スキームに従った変調シンボルから形成されたデータを通信するための方法であって、該マルチセル通信システムは、ワイヤレス通信システムおよび第一のダイバーシティアンテナおよび第二のダイバーシティアンテナの第一のセルと、第二のセルとを有し、該第二のセルは、第三のダイバーシティアンテナおよび第四のダイバーシティアンテナを有し、該方法は、
該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリームへと分割することと、
該第二のサブストリームの変調シンボルを該第一のサブストリームの該変調シンボルに関して位相シフトすることと、
該第一のサブストリームの変調シンボルを該第一のダイバーシティアンテナに付与することであって、該データサブストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される、ことと、
該第二のサブストリームの位相シフトされたシンボルを該第二のダイバーシティアンテナに付与することと、
該変調シンボルのストリームを該第二のセルにおける第三のサブストリームおよび第四のサブストリームに分割することと、
該第四のサブストリームの変調シンボルを該第三のサブストリームの該変調シンボルに関して位相シフトすることであって、該第四のサブストリームに付与される該位相シフトは、該第二のサブストリームに付与される該位相シフトに等しい、ことと、
該第三のサブストリームの変調シンボルを該第三のダイバーシティアンテナに付与することであって、該第三のサブストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される、ことと、
該第四のサブストリームの該位相シフトされたシンボルを該第四のダイバーシティアンテナに付与することと、
該第一のサブストリームおよび該第三のサブストリームを第一の態様において同報通信することと、該第二のサブストリームおよび該第四のサブストリームを第二の態様において同報通信することと
の動作を包含する、方法。
(項目10)
同報通信情報を送信することの動作をさらに包含し、該同報通信情報は、選択されたデータストリームの変調シンボルの位相シフトに関連する位相シフト情報を識別する、項目8に記載の方法。
(項目11)
上記同報通信情報をワイヤレスデバイスにおいて検出することの動作をさらに包含する、項目10に記載の方法。
(項目12)
上記同報通信することの動作の間に、上記第一のサブストリームおよび上記第二のサブストリームの同報通信のうちの少なくとも1つをワイヤレスデバイスにおいて検出することの動作をさらに包含する、項目8に記載の方法。
(項目13)
上記ワイヤレスデバイスにおいて上記データの情報内容を回復することの動作をさらに包含する、項目12に記載の方法。
(項目14)
上記第一の態様および上記第二の態様に関連する同報通信情報をさらに含む、項目9に記載の方法。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の実施形態が動作可能な無線通信システムを例示する。
【図2】図2は、図1に示された無線通信システムの一部分を形成するベーストランシーバステーションを例示する。
【図3】図3は、PTMP通信サービスに従って同報通信されるデータの本発明の実施形態の動作に従って形成された例示的な位相シフト行列Wの表現を例示する。
【図4】図4は、本発明の実施形態の動作のプロセスを表すプロセス図を例示する。
【図5】図5は、本発明の実施形態の動作の方法を表す方法の流れ図を例示する。
【発明を実施するための形態】
【0027】
(詳細な説明)
従って、最初に図1を参照すると、10で概して示される無線通信システムは、複数の移動局が図において示される移動局12との無線通信を提供する。移動局は、動くことが可能であり、すなわち移動性である。すなわち、異なる時刻において、移動局は、通信システムのカバレージエリア内の異なる位置を含む異なる位置で位置決め可能である。通信システムによって含まれる領域は、複数のセル14を含み、それぞれのセルは、ベーストランシーバステーション(BTS)16によって規定される。図1において、第一のベーストランシーバステーション16−1は、第一のセル14−1と関連づけられ、かつ第一のセル14−1を規定し、第二のベーストランシーバステーション16−2は、第二のセル14−2と関連づけられ、かつ第二のセル14−2を規定する。実際の通信システムにおいては、一般に、多数のセルラ領域が規定され、それぞれのセルラ領域は、ベーストランシーバステーションと関連づけられる。MIMO動作は、別々に間隔をおいて配置されたダイバーシティ送信アンテナ18を有するベーストランシーバによって提供され、そして別々に間隔をおいて配置されたダイバーシティ受信アンテナ20を有する移動局によって提供される。送信アンテナのそれぞれは、同報通信ノードを規定する。
【0028】
例示的な実装において、通信システムは、通信チャネルが規定される副搬送波を規定するOFDM(直交周波数分割多重)通信システムを備える。副搬送波は、セルの異なるものにおいて再利用される。他の通信プロトコルに従って構築されるセルラ通信システムが、類似的に表される。以下の説明は、OFDMシステムとしての通信システム10の実装に関する例示的な動作を記載するけれども、動作は、他のタイプのセルラおよび他の通信システムに類似し、そしてそれらを表現する。
【0029】
通信システムは、ポイントツーマルチポイント(PTMP)通信サービス、すなわち、複数の移動局12への同報通信サービスを実行することが可能である。少なくとも1つの提案されるOFDMベースのシステムにおいて、同報通信サービスの動作に従った通信データの同報通信は、複数のセル、例えば、複数の隣のセルにわたって同時に同報通信される。複数の隣のセル内のそのような同報通信を介して、セル間の妨害が低減される。別個のセル内の同報通信は、例えば、同じ資源要素(すなわち、異なるセル内の同じOFDM副搬送波)上で実行される。同報通信サービス、MBMS(マルチメディア同報通信マルチキャストサービス)は、適応的な変調および符号化(Adaptive Modulation and Coding;AMC)を利用しない開ループスキームである。各セル内の複数のデータストリームとして通信される通信データは、同一の情報レートで輸送される。通信スキームの開ループの性質に起因して、閉ループフィードバック(移動局へのデータの同報通信を最もよく容易にするために、通信データの通信パラメータを選択すること)は、利用不可能である。
【0030】
通信システムのネットワークインフラストラクチャは、情報源22に由来する情報を提供される。情報源に由来する情報ビット(「情報ビット」)が、ライン24を介して基地局16−1および16−2に提供される。制御要素25がまた、図1において示される。制御要素は、基地局16の様々な動作を制御し、様々な制御信号を基地局16に提供する。基地局は、同様な方法で作動し、本発明の実施形態の装置27をそれぞれ含む。以下でより完全に記載されるように、装置27は、セル14内に同報通信される複数の入力として、それぞれ情報ビットを表現する複数のデータストリームを提供する。データストリームは、通信されるデータにダイバーシティを導入する方法で形成される。ダイバーシティの導入は、移動局12からのフィードバックを必要としない開ループの方法で提供される。
【0031】
図2は、基地局の組、基地局16−1および16−2を例示し、装置27をそれぞれ含む基地局16のエンティティをさらに詳細に例示する。ここでまた、ライン24は、基地局のそれぞれまで延びる。基地局16−1の機能要素が示される。基地局16−2の機能要素は類似である。本明細書では、情報ビットが形成されるライン24は、符号器26まで延びる。符号器は、受信された情報ビットを符号化し、符号化されたビットをライン28上に生成するように作動する。符号化されたビットは、変調器32に提供される。変調器32は、そこに提供される符号化されたデータビットを変調し、変調されたシンボルをライン34上に形成するように作動する。それぞれ符号器および変調器の要素に延びるライン36および38は、それぞれの要素において実行される符号化および変調の動作を制御するための、それぞれのエンティティに付与される制御入力を表す。
【0032】
シンボルが形成されるライン34は、本発明の実施形態の装置27まで延びる。装置27は、例えば、処理回路網によって実行可能なアルゴリズムか、またはそれと等価なファームウェアまたはハードウェアを含む、任意の所望の方法において実装可能な機能的エンティティから形成される。本明細書の装置は、IFFT(高速逆フーリエ変換器)44を含み、該IFFT44は、変調器32によって形成される変調されたシンボルを提供されるようにライン34に結合される。装置は、ダイバーシティ作成器をさらに含み、本明細書では、移相器として識別される。ダイバーシティ作成器はまた、MIMO伝送のために、最初のストリームを複数のストリームへと分割する。他の実装において、ダイバーシティ作成器は、ダイバーシティを作り出すことと類似して、例えば、インターリーバ(interleaver)を用いて異なるように、実装される。移相器48は、IFFT44によって形成されるライン52上の変換されたシンボルを受信し、そしてライン54上の位相シフトされた値を複数入力の付与器/混合器56に提供するために結合される。ライン58は、付与器/混合器56と個々の送信アンテナ18との間に延びる。本明細書では、ライン58は、2つのアンテナ18まで延びる。ライン59は、その動作を制御するために付与器/混合器に提供される制御情報を表す。
【0033】
装置は、レイヤ3エンティティの同報通信情報エンティティ64をさらに含み、該エンティティ64は、レイヤ3において同報通信情報を生成し、該同報通信情報は、レイヤ3の下に配置された論理レイヤに提供され、そして移動局に通信される。エンティティ64によって生成された同報通信情報は、移動局12に情報を提供し、該情報は、セルラ同報通信サービスに従った通信データ同報通信の移動局による検出を容易にする。同報通信情報エンティティとして表されるレイヤ3エンティティは、移相器44によって実行される位相シフトに関連した情報、および他の通信インディシャを本明細書では提供され、ライン68を介して生成器に提供され、そして生成されたシグナリングがライン70上で表されることを本明細書では示される。情報はまた、セルがMBMSに対してMIMO方式によって伝送されるか否かを示すインジケータを含む。
【0034】
動作において、IFFTによって形成される変換されたシンボルが移相器に提供され、そして移相器は、変調されたシンボルの入力シーケンスの複数の、同一のデータストリームを形成する。すなわち、移相器はまた、複数のデータストリームを形成するデータストリーム分割器の機能性、またはデータストリーム分割器を形成するエンティティを備え、該複数のデータストリームは、本明細書では第一のデータストリームおよび第二のデータストリームである。移相器は、連続するデータストリームのデータシンボルの位相をオフセットするために、連続するデータストリームの位相を変更する。例えば、そのように形成された第一のデータストリームが、移相器による位相シフトなしに通過させられ、一方で移相器は、第二のデータストリームのデータシンボルを第一の位相量によってシフトする。追加のデータストリームは、他の量によってシフトされたそれらのデータシンボルを有し、それによって、ライン52上に生成されたデータストリームのそれぞれの対応するデータシンボルが、位相において互いからオフセットされる。図1に示された例示的な実施形態において、2つのデータストリームが形成され、各ダイバーシティアンテナに対して1つである。データストリームの1つは、位相シフトなしに通過させられ、第二のデータストリームは、位相において第一のデータストリームからオフセットされる。具体的には、データストリームの各データシンボルは、シフトされなかったデータストリームの対応するデータシンボルに関して90°オフセットされる。セルを介して同報通信される複数のデータストリーム上の位相シフトの導入は、移動局によって受信されるときに、データの情報内容の回復を容易にするためのダイバーシティを提供する。付与器はルーティングするか、またはさもなければデータストリームの付与を送信アンテナに引き起こす。本明細書では、付与器は、第一のデータストリーム付与器と、コピーをダイバーシティアンテナに付与する第二のデータストリーム付与器とを形成する。付与器は、例えば、重み付け要素および混合器を含む。重み付け要素は、重み付け操作を実行し、混合要素は、混合操作を実行する。データストリームは、所望に応じて、所望の方法において、混合または組み合わされ、そして混合された形態でアンテナに付与される。混合されたストリームの異なる組み合わせが、所望に応じて、異なるアンテナに付与される。
【0035】
制御要素25(図1に示される)は、例えば、位相または他に、データストリームに導入されるダイバーシティに関して基地局に命令する。
【0036】
次に図3を参照すると、82で概して示される図的表現は、図2に示された装置27の移相器48の動作によって導入される位相オフセットを例示する。本明細書では、第一のデータストリーム、ストリーム1の2つのデータシンボルが、ベクトル形式で表される。すなわち、ベクトルW1およびW1’は、本明細書では連続的な、第一のデータストリームのデータシンボルの対を表す。そして、ベクトルW2およびW2’は、第二のデータストリームの対応するデータシンボルを表す。ベクトルW2のデータシンボルは、ベクトルW1のデータシンボルに対応する。そしてデータシンボルW2’は、データシンボルW1’に対応する。互いに関するそれぞれのベクトル配向および回転は、第二のデータストリームのデータシンボルが、第一のデータストリームの対応するデータシンボルに関して90°回転することを示す。
【0037】
例示的な実装において、位相の回転、すなわち位相シフトは、事前に設定され、本明細書では、互いに関して90°に事前設定される。本実装において、追加のデータストリームが用いられる場合には、追加のデータストリームはまた、追加の90°の位相回転によってシフトされる。そして、表現82の再検討が示すように、第一のストリームのデータシンボルは、何らの位相シフトもないことが考えられるけれども、一方で、第二のストリームのデータシンボルは、第一の前進的な位相シフトによって位相シフトされることが考えられる。該前進的な位相シフトは、Θ(k)によって数学的に表され、ここで、kがOFDMシンボルインデックス(経時の)であり、mがアンテナインデックスである。位相シフト行列Wは、データストリームのデータシンボルを表し、位相シフトが90°回転であるときには、行列Wは、正規直交である。記載された、2つのストリームのシステムに対して、2つのストリームの位相シフトは、示されたように、90°オフセットされる。そして、特に図2に示された表現は、M=2を有するM−PSTDの概念を示す。
【0038】
レイヤ3エンティティ、同報通信情報エンティティ64(図2に示された))は、位相シフトの量を識別する情報信号を生成する。本明細書では、信号は、90°の位相シフトを示す。同じ情報信号内などの追加の情報が提供されることにより、移動局に対して同報通信データの検出と、その情報内容の回復とを容易にする。追加の情報は、例えば、データストリームの数、送信アンテナの数を識別するパラメータを含み、該情報からデータおよび他の適切な情報が変換される。位置がセルのすべてに対して良好ではない場合には、選択が、データ通信においてMIMO技術を用いないようにさらに行われ得る。この情報がまた、移動局にシグナリングされることにより、複数のデータストリームにおいて通信されるデータの正確なRF組み合わせをすべて容易にする。例示的な実装において、情報信号は、レイヤ3シグナリングとして通信される。
【0039】
図4は、92で概して示されるプロセス図を例示し、本発明の実施形態の動作のプロセスを表す。最初に、そしてブロック94によって示されるように、同報通信サービスに従って同報通信される通信データの情報ビットが提供される。次いで、ブロック96によって示されるように、データが提供されるべき送信アンテナの数について決定が行われる。一実装において、送信アンテナの数は、事前設定の数である。次いで、ブロック98によって示されるように、位相シフト量が決定され、ブロック102によって示されるように、初期の位相シフトが設定される。ここでまた、一実装において、位相シフトの値が事前設定される。次いで、ブロック104によって示されるように、第一のデータストリームが、初期の位相シフトによってオフセットされる。例示的な実装において、初期の位相シフトは0°であり、第一の位相シフトオフセットもまた0°である。
【0040】
次いで、判断ブロック106によって示されるように、追加のデータストリームが送信されるか否かについて判断が行われる。送信される場合には、初期の位相シフトが増加されるブロック108への「はい」の分岐がとられ、そしてブロック104に戻る経路がとられ、そして次のデータストリームが、増加された位相シフト量(本明細書では90°)で位相シフトされる。判断ブロック106において、データストリームがもう存在しないという判断が行われるまで、繰り返しが実行される。ブロック112への「いいえ」の分岐がとられ、そしてデータストリームが、図1に示された送信ダイバーシティアンテナ18に付与される。上記されたように、データストリームは、アンテナに付与の前かまたは付与の一部分として選択的に混合され、かつ重み付けされる。移動局に通信されるときには、システムのマルチプル出力を形成するデータストリームは、受信アンテナ20によって検出される。移動局の受信チェーン内に直列にすべて配置された移動局の回路網が、検出されたデータシンボルを再結合器で再結合させ、復調器で復調を実行し、そして復号器で復号化を実行する。
【0041】
図5は、122で概して示される方法の流れ図を例示し、本発明の実施形態の動作の方法を表す。該方法は、MIMO通信スキームに従った、複数のシステム入力における変調シンボルから形成されたデータの通信を容易にする。
【0042】
最初に、ブロック124によって示されるように、選択されたデータストリームの変調シンボルが、選択的に位相シフトされる。次いで、ブロック126によって示されるように、別のデータストリームの変調シンボルが、複数のシステム入力の第一のシステム入力に付与される。他のデータストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される。
【0043】
次いで、ブロック128によって示されるように、選択されたデータストリームの位相シフトされたシンボルが、複数のシステム入力の第二のシステム入力に付与される。そして、ブロック132によって示されるように、第一のデータストリームおよび第二のデータストリームが、同報通信、すなわち、システムへと入力される。
【0044】
方法は、ブロック134によって示されるように、位相シフトに関連した位相シフト情報およびMIMO能力情報を識別する同報通信情報を送信することをさらに含む。そして、方法は、ブロック136によって示されるように、ワイヤレスデバイスにおいて同報通信情報を検出する動作を含む。そして、ブロック138によって示されるように、検出されたデータストリームが、データの情報内容を回復するために用いられる。
【0045】
データシンボルの位相シフトのために、ダイバーシティが、同報通信データの情報内容の回復を容易にするために導入される。そして、位相シフトは、ポイントツーマルチポイント通信スキームにおいて、扱いづらいかまたは帯域幅を消費する閉ループフィードバック情報を必要としない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のセルを介して同時に通信シンボルから形成されるデータを通信するマルチセル通信システムであって、該マルチセル通信システムは、
第一のセルにおいて組み込まれ、かつ変調シンボルのストリームを受信するように適合された第一のシンボルダイバーシティ作成器であって、該シンボルダイバーシティ作成器は、該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリーム分割するように構成され、該第一のシンボルダイバーシティ作成器は、該第一のサブストリームの該シンボルの位相を第一の位相量だけ変更するように構成され、位相シフトされた第一のサブストリームを結果としてもたらす、第一のシンボルダイバーシティ作成器と、
第一のサブストリームおよび該第二のサブストリームを受信し、該第一のサブストリームを第一のダイバーシティアンテナに付与し、該第二のサブストリームを第二のダイバーシティアンテナに付与するように構成され第一の複数入力の付与器と、
該第一のシンボルダイバーシティ作成器によって実行される位相シフトを示すものを受信するようにさらに適合された同報通信情報生成器であって、該同報通信情報生成器は、該データの通信に関連する同報通信情報を生成し、同報通信するように構成されており、該同報通信情報は、該第一の位相量を示す、同報通信情報生成器と、
第二のセルにおいて組み込まれ、かつ該変調シンボルのストリームを受信するように適合された第二のシンボルダイバーシティ作成器であって、該第二のダイバーシティ作成器は、該変調シンボルのストリームを第三のサブストリームおよび第四のサブストリーム分割するように構成され、該第二のシンボルダイバーシティ作成器は、該第三のサブストリームの該シンボルの位相を該第一の位相量だけ変更するように構成され、位相シフトされた第三のサブストリームを結果としてもたらす、第二のシンボルダイバーシティ作成器と、
位相シフトされた第三のサブストリームおよび該第四のサブストリームを受信し、該位相シフトされた第三のサブストリームを該第二のセル内の第三のダイバーシティアンテナに付与し、該第四のサブストリームを該第二のセル内の第四のダイバーシティアンテナに付与するように構成され第二の複数入力の付与器と
を備え、
該位相シフトされた第一のサブストリームおよび該位相シフトされた第三のサブストリームは、それぞれ、該第一のセル内および該第二のセル内で、第一の対応する資源要素で同報通信され、該第二のサブストリームおよび該第四のサブストリームは、それぞれ、該第一のセル内および該第二のセル内で、第二の対応する資源要素で同報通信される、システム。
【請求項2】
前記第一の対応する資源要素および前記第二の対応する資源要素を示す同報通信情報を生成するように構成された同報通信情報生成器をさらに備えている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記同報通信情報は、第一の態様および第二の態様に関連する情報を備える、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記シンボルダイバーシティ作成器は、
前記第一のサブストリームの位相を前記第二のサブストリームの位相に対して90度シフトする移相器の1つである請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記MIMO通信スキームは、直交周波数分割多重化されたOFDMスキームをさらに含み、該OFDMスキームは複数のシステム入力の各システム入力においてOFDMチャネルを規定し、前記移相器による前記変調シンボルの位相シフトは、該複数のシステム入力の該OFDMチャネル上の位相シフト変調シンボルを備える、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
マルチセル通信システムのMIMO通信スキームに従った変調シンボルから形成されたデータを通信するための方法であって、該マルチセル通信システムは、ワイヤレス通信システム第一のセルと、第一および第二のダイバーシティアンテナと、第二のセルとを有し、該第二のセルは、第三の差異バーシティアンテナおよび第四のダイバーシティアンテナを有し、該方法は、
該変調シンボルのストリームを第一のサブストリームおよび第二のサブストリーム分割する動作と、
該第二のサブストリームの変調シンボルを該第一のサブストリームの該変調シンボルに対して位相シフトする動作と、
該第一のサブストリームの変調シンボルを該第一のダイバーシティアンテナに付与する動作であって、該データサブストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される、動作と、
該第二のサブストリームの位相シフトされたシンボルを該第二のダイバーシティアンテナに付与する動作
該変調シンボルのストリームを該第二のセルにおいて第三のサブストリームおよび第四のサブストリームに分割する動作と、
該第四のサブストリームの変調シンボルを該第三のサブストリームの該変調シンボルに対して位相シフトする動作であって、該第四のサブストリームに付与される該位相シフトは、該第二のサブストリームに付与される該位相シフトに等しい、動作と、
該第三のサブストリームの変調シンボルを該第三のダイバーシティアンテナに付与する動作であって、該第三のサブストリームは、位相シフトされていない変調シンボルから形成される、動作と、
該第四のサブストリームの該位相シフトされたシンボルを該第四のダイバーシティアンテナに付与する動作と、
該第1のセル内および該第2のセル内で、第一の対応する資源要素で該第一のサブストリームおよび該第三のサブストリームをそれぞれ同報通信し、該第1のセル内および該第2のセル内で、第二の対応する資源要素で該第二のサブストリームおよび該第四のサブストリームをそれぞれ同報通信する動作
該第一の対応する資源要素および該第二の対応する資源要素に関連し、かつ、該第一のサブストリームおよび該第三のサブストリームに対する該第二のサブストリームおよび該第四のサブストリームの位相シフトに関連する情報を同報通信する動作と
包含する、方法。
【請求項7】
同報通信情報を送信する動作をさらに包含し、該同報通信情報は、選択されたデータストリームの変調シンボルの位相シフトに関連する位相シフト情報を識別する、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記同報通信情報をワイヤレスデバイスにおいて検出する動作をさらに包含する、請求項に記載の方法。
【請求項9】
前記第一のサブストリームおよび第三のサブストリームならびに前記第二のサブストリームおよび第四のサブストリームを同報通信する動作の間に、第一のサブストリームおよび第二のサブストリームの同報通信のうちの少なくとも1つをワイヤレスデバイスにおいて検出する動作をさらに包含する、請求項に記載の方法。
【請求項10】
前記データの情報内容をワイヤレスデバイスにおいて回復する動作をさらに包含する、請求項に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−239225(P2012−239225A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−185501(P2012−185501)
【出願日】平成24年8月24日(2012.8.24)
【分割の表示】特願2010−504400(P2010−504400)の分割
【原出願日】平成20年4月24日(2008.4.24)
【出願人】(500043574)リサーチ イン モーション リミテッド (531)
【氏名又は名称原語表記】Research In Motion Limited
【住所又は居所原語表記】295 Phillip Street, Waterloo, Ontario N2L 3W8 Canada
【Fターム(参考)】