説明

無線電力送信装置及び方法

【課題】1つの中央コイル及び2つの側面コイルを選択的に用いて受電装置に無線で電力を送信する無線電力送信装置及び方法を提供する。
【解決手段】本発明による無線電力送信装置及び方法においては、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれが電力を送信する場合に受電装置200に受信される受信電力の量を判断し、判断された受信電力量に応じて1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135の少なくとも1つを電力送信コイルとして選択し、選択した電力送信コイルから受電装置200に無線で電力を送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、受電装置が載置された位置に応じて、コアの中央に配置される1つの中央コイルと、前記コアの左右両側にそれぞれ配置される2つの側面コイルのうち、少なくとも1つのコイルを電力送信コイルとして選択して受電装置に無線で電力を送信する、無線電力送信装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、携帯電話やPDA(Personal Digital Assistant)などの各種携帯端末機には、動作電力を供給するための受電装置が取り付けられる。
【0003】
前記受電装置は、外部の充電装置から供給される電力を充電し、充電した電力を前記携帯端末機に動作電力として供給して動作させるためのものであり、電力を充電するバッテリセルモジュールと、前記外部の充電装置から供給される電力を入力して前記バッテリセルモジュールに充電させ、前記バッテリセルモジュールに充電させた電力を放電させて前記携帯端末機に動作電力として供給する充放電回路などを含む。
【0004】
前記充電装置と前記受電装置とを電気的に接続する方式としては、前記充電装置の電力を出力するための端子と前記受電装置の電力を入力するための端子とをケーブルやコネクタなどを介して直接接続する端子接続方式が知られている。
【0005】
前記端子接続方式において、前記充電装置の端子と前記受電装置の端子の間には電位差がある。
【0006】
従って、前記充電装置の端子と前記受電装置の端子とを接続又は分離する際には瞬間放電現象が起こる。
【0007】
前記瞬間放電現象は、前記充電装置の端子及び前記受電装置の端子を摩耗させる。また、前記充電装置の端子及び前記受電装置の端子に異物が溜まっている場合は、前記瞬間放電現象により前記異物が発熱して火災などの事故が発生する恐れがあった。
【0008】
また、湿気などにより、前記受電装置のバッテリセルモジュールに充電された電力が当該受電装置の端子から外部に自然放電され、それにより、前記受電装置の使用寿命の短縮や性能の低下を招くという問題があった。
【0009】
近年、このような端子接続方式の様々な問題を解決するために、受電装置に無線で電力を送信する無線電力送信装置が提示されている。
【0010】
前記無線電力送信装置は、例えば電磁誘導方式を用いて無線で電力を送信する。また、前記受電装置は、前記無線電力送信装置が無線で送信する電力を受信し、受信した電力をバッテリセルモジュールに充電させる。
【0011】
前記無線電力送信装置は安定かつ高効率に無線で電力を送信することができるようにし、かつ、前記受電装置は前記無線電力送信装置が送信する電力を最大限受信してバッテリセルモジュールに充電させることができるようにするのに多くの努力がなされてきた。
【0012】
前記無線電力送信装置と前記受電装置の間には端子同士の結合がないので、前記受電装置は前記無線電力送信装置に備えられた充電台の定位置に載置されることが要求される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
しかしながら、使用者が受電装置を充電台の定位置に載置しないことが頻繁に発生する。また、使用者が受電装置を充電台の定位置に載置したとしても、電力を充電する途中で、前記受電装置が取り付けられた携帯端末機に呼出信号の着信などの理由で振動が発生することにより、前記受電装置の位置が移動して前記定位置から離れることが頻繁に発生する。
【0014】
本発明が解決しようとする課題は、受電装置が載置された位置に関係なく、最適に電力を送信することのできる、無線電力送信装置及び方法を提供することにある。
【0015】
また、本発明が解決しようとする課題は、携帯端末機に取り付けられた受電装置に電力を充電している状態で携帯端末機に振動などが発生して受電装置の位置が移動しても、最適に電力を送信することのできる、無線電力送信装置及び方法を提供することにある。
【0016】
本発明が解決しようとする課題は上記技術的課題に限定されず、言及していない技術的課題は本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば以下の記載から明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記課題を解決するために、本発明による無線電力送信装置は、中央コイル、第1側面コイル、及び第2側面コイルを備え、受電装置に電力を送信するコアアセンブリと、前記中央コイル、前記第1側面コイル、及び前記第2側面コイルからそれぞれ送信された無線電力を受信した受電装置により測定された受信電力量を前記受電装置から受信し、前記受信した受信電力量に応じて、前記中央コイル、前記第1側面コイル、及び前記第2側面コイルのいずれか1つのコイルを電力送信コイルとして選択するか、又は前記中央コイルと共に前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのいずれか一方の側面コイルを電力送信コイルとして選択し、前記選択した電力送信コイルから前記受電装置に電力を送信する電力送信ユニットとを含んでもよい。
【0018】
前記電力送信ユニットは、電力送信を制御する電力送信制御部と、前記電力送信制御部の制御により駆動信号を発生する駆動ドライバと、前記駆動信号に応じて直流電力をスイッチングして第1電力及び第2電力を生成し、前記第1電力を前記中央コイルに印加する直列共振型コンバータと、前記電力送信制御部の制御により第1側面コイル駆動信号及び第2側面コイル駆動信号を選択的に発生し、前記第2電力が前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルの少なくとも一方に印加されるようにする側面コイル駆動部と、前記受電装置が送信する受信電力量信号及び充電完了信号を受信して前記電力送信制御部に提供する信号受信部とを含んでもよい。
【0019】
また、本発明による無線電力送信装置は、前記第1側面コイル駆動信号及び前記第2側面コイル駆動信号により選択的に接続されて前記第2電力を前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルに選択的に印加する第1及び第2スイッチング部をさらに含んでもよい。
【0020】
前記中央コイルに印加される第1電力と、前記第1側面コイル又は前記第2側面コイルに印加される第2電力とは、互いに180°の位相差を有するようにしてもよい。
【0021】
また、前記直列共振型コンバータは、前記第1電力と前記第2電力のどちらも発生する場合、前記中央コイルに印加される第1電力と前記第1側面コイル又は前記第2側面コイルに印加される第2電力とが互いに180°の位相差を有するようにしてもよい。
【0022】
前記コアアセンブリは、第1レベルの位置に設けられる前記中央コイルと、前記第1レベルとは異なる第2レベルに設けられ、それぞれの一部分が前記中央コイルと重なるように配置される前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルと、前記中央コイルと前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルを収容するように形成される磁性体のコアとを含んでもよい。
【0023】
前記中央コイルは、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれとは異なるサイズを有する。
【0024】
前記中央コイルの第1方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第1方向に沿った幅より小さい。
【0025】
前記中央コイルの第1方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第1方向に沿った幅の和の30〜50%であってもよい。
【0026】
前記中央コイルの第2方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第2方向に沿った幅と同一である。
【0027】
前記中央コイルは、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルの上部に配置される。
【0028】
前記第1側面コイルと前記第2側面コイルとは、同一のサイズを有するように形成される。
【0029】
前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルは、前記中央コイルの下方に配置される絶縁体であるベースに形成される第1導電パターン及び第2導電パターンであってもよい。
【0030】
そして、本発明による無線電力送信方法は、電力送信制御部により1つの中央コイル及び2つの側面コイルが1つずつ選択されて受電装置に電力がそれぞれ送信されると、前記受電装置で測定されたそれぞれの受信電力量を受信する段階と、前記電力送信制御部により、前記受信した受信電力量に応じて、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルのいずれか1つのコイルを選択するか、又は前記1つの中央コイルを選択すると共に前記2つの側面コイルのいずれか一方の側面コイルを選択し、前記選択したコイルに電力を印加して前記受電装置に電力を送信する段階とを含んでもよい。
【0031】
また、本発明による無線電力送信方法は、前記受電装置から受信される受信電力量が減少するか否かを判断する段階と、前記受信電力量が減少した場合、前記電力送信制御部により、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルに電力を順次印加して前記受電装置に電力を送信し、前記受電装置から受信される受信電力量を再度判断する段階と、前記電力送信制御部により、前記判断された受信電力量に応じて、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルのいずれか1つのコイルを選択するか、又は前記1つの中央コイルを選択すると共に前記2つの側面コイルのいずれか一方の側面コイルを選択し、前記選択したコイルに電力を印加して前記受電装置に電力を送信する段階とをさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明による無線電力送信装置及び方法は、1つの中央コイル及び2つの側面コイルに電力を順次印加して受電装置に電力を送信しながら、前記受電装置の受信電力量を判断し、前記判断された受信電力量に応じて前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルの少なくとも1つのコイルを電力送信コイルとして選択し、前記選択した電力送信コイルに電力を供給して前記受電装置に送信する。
【0033】
従って、前記受電装置が前記無線電力送信装置に備えられた充電台のどの位置に載置されても、最適な状態で電力を送信することができる。
【0034】
また、前記受電装置に電力を送信してバッテリセルモジュールに充電させている状態で、前記受電装置が取り付けられた携帯端末機に振動などが発生して前記受電装置の位置が移動して、受信電力量が減少した場合、さらに前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルに電力を順次印加して前記受電装置に電力を送信しながら、前記受電装置の受信電力量を判断し、前記判断された受信電力量に応じて前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルの少なくとも1つのコイルを電力送信コイルとして選択し、前記選択した電力送信コイルに電力を供給して前記受電装置に送信する。
【0035】
従って、前記受電装置に電力を送信して前記バッテリセルモジュールに充電させている状態で前記受電装置の位置が移動しても、常に最適な状態で電力を送信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明による無線電力送信装置を含む無線電力送信システムの構成を示す図である。
【図2】本発明による無線電力送信方法による無線電力送信装置の電力送信制御部の動作を示すフローチャートである。
【図3】本発明による無線電力送信装置において1つの中央コイル及び2つの側面コイルのうち電力送信コイルとして選択されるコイルを説明するための表である。
【図4】本発明による無線電力送信装置の側面コイル駆動部の詳細構成を示す回路図である。
【図5】本発明による無線電力送信装置の直列共振型コンバータ、第1スイッチング部、及び第2スイッチング部の詳細構成を示す回路図である。
【図6】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの主要構成を示す分解斜視図である。
【図7】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの主要構成を示す組立斜視図である。
【図8a】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた2つの側面コイルの配置状態を説明するための断面図である。
【図8b】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた2つの側面コイルの配置状態を説明するための断面図である。
【図8c】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた2つの側面コイルの配置状態を説明するための断面図である。
【図9】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた1つの中央コイル及び2つの側面コイルの概念を説明するための平面図である。
【図10】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた中央コイル及び第1側面コイルを電力送信コイルとして選択して電力を送信する動作を説明するための図である。
【図11】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの変形例の構成を示す分解斜視図である。
【図12】本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの他の変形例の構成を示す分解斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
以下、添付図面を参照して本発明を実施形態により詳細に説明するが、これは本発明を限定するものではない。なお、一部の図においては、同一構成要素に同一符号を付す。
【0038】
以下、本発明の実施形態を詳細に説明するが、これは例示に過ぎない。なお、本発明の原理と概念は有用かつ簡単な説明を目的として提供される。
【0039】
よって、本発明の基本的な理解のための必要以上の詳細な構造は提供せず、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者が実施できる本発明の実施形態を図面に例示する。
【0040】
図1は、本発明による無線電力送信装置を含む無線電力送信システムの構成を示す図である。前記無線電力送信システムは、無線で電力を送信する本発明による無線電力送信装置100と、無線電力送信装置100が送信する電力を受信して充電し、充電した電力を携帯端末機(図示せず)に動作電力として供給する受電装置200とを含んでもよい。
【0041】
そして、無線電力送信装置100は、交流/直流コンバータ110、電力送信ユニット120、及びコアアセンブリ130を含んでもよい。
【0042】
交流/直流コンバータ110は、外部から入力される商用交流電力を直流電力に変換し、変換された直流電力を電力送信ユニット120に動作電力として供給する。
【0043】
本実施形態においては、交流/直流コンバータ110が無線電力送信装置100に一体に備えられる場合を例に挙げているが、本発明を実施するにあたっては、交流/直流コンバータ110が無線電力送信装置100の外部に別途備えられて電力送信ユニット120に直流電力を供給するように構成してもよい。
【0044】
コアアセンブリ130は、後述するコア400と、コア400の中央に位置する1つの中央コイル131と、コア400の左右両側に位置する2つの側面コイル133、135(すなわち、第1側面コイル133及び第2側面コイル135)とを含んでもよい。
【0045】
電力送信ユニット120は、交流/直流コンバータ110が変換した直流電力をスイッチングして第1交流電力及び第2交流電力を発生し、前記発生した第1交流電力をコアアセンブリ130に備えられた1つの中央コイル131に供給し、また、前記発生した第2交流電力を第1側面コイル133及び第2側面コイル135に選択的に供給して、無線で電力が送信されるようにする。
【0046】
電力送信ユニット120は、電力送信制御部121、駆動ドライバ122、直列共振型コンバータ123、側面コイル駆動部124、第1スイッチング部125、第2スイッチング部126、及び信号受信部127を含んでもよい。
【0047】
電力送信制御部121は、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれが電力を送信する場合に受電装置200に受信される受信電力の量を判断し、判断された受信電力量に応じて1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135の少なくとも1つを電力送信コイルとして選択し、選択した電力送信コイルから受電装置200に電力を送信することを制御する。
【0048】
駆動ドライバ122は、電力送信制御部121の制御により、1つの中央コイル131から受電装置200に電力を送信させる駆動信号A11〜A14、及び2つの側面コイル133、135を選択的に用いて受電装置200に電力を送信させる駆動信号A21〜A24を発生する。
【0049】
直列共振型コンバータ123は、駆動ドライバ122が発生する駆動信号A11〜A14、A21〜A24に応じて、交流/直流コンバータ110が出力する直流電力をスイッチングして、1つの中央コイル131から送信する第1交流電力、及び2つの側面コイル133、135を選択的に用いて送信する第2交流電力を発生する。
【0050】
側面コイル駆動部124は、電力送信制御部121の制御により、第1側面コイル133に前記第2交流電力を供給させる第1側面コイル駆動信号S1、及び第2側面コイル135に前記第2交流電力を供給させる第2側面コイル駆動信号S2を選択的に発生する。
【0051】
第1スイッチング部125及び第2スイッチング部126は、第1側面コイル駆動信号S1及び第2側面コイル駆動信号S2により選択的に接続され、直列共振型コンバータ123が発生する第2交流電力が第1側面コイル133及び第2側面コイル135に選択的に供給されるようにする。
【0052】
信号受信部127は、受電装置200から送信される受信電力量信号や充電完了信号などを含む各種信号を受信して電力送信制御部121に提供する。
【0053】
一方、受電装置200は、電力受信コイル210、充電回路220、バッテリセルモジュール230、電力受信制御部240、及び信号送信部250を含んでもよい。
【0054】
電力受信コイル210は、無線電力送信装置100がコアアセンブリ130から送信する交流電力を受信する。
【0055】
充電回路220は、電力受信コイル210が受信した交流電力を直流電力に変換する。
【0056】
バッテリセルモジュール230は、充電回路220が変換した直流電力を充電する。
【0057】
電力受信制御部240は、充電回路220がバッテリセルモジュール230に電力を充電することを制御し、電力受信コイル210の受信電力量及びバッテリセルモジュール230の充電完了を判断して、受信電力量信号及び充電完了信号を含む各種信号を発生し、発生した各種信号を電力受信コイル210から無線電力送信装置100に送信することを制御する。
【0058】
信号送信部250は、電力受信制御部240の制御により、前記受信電力量信号及び前記充電完了信号を含む各種信号を発生して電力受信コイル210から無線電力送信装置100に送信する。
【0059】
図1において、符号C1、C2及びL1、L2は、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に第1交流電力及び第2交流電力を選択的に供給して受電装置200に電力を送信する場合、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135にそれぞれ直列に接続されて1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に直列共振を発生させるキャパシタ及びコイルである。
【0060】
このように構成される無線電力送信システムにおいては、図2に示すように、電力送信制御部121が、コアアセンブリ130が設けられた充電台(図示せず)に受電装置200が載置されているか否かを判断する(S300)。
【0061】
ここで、コアアセンブリ130は、前記充電台の下部に備えられている。コアアセンブリ130の1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135を用いて前記充電台に受電装置200が載置されているか否かを判断する動作は、一般的なものであるので具体的な動作は省略する。
【0062】
ステップS300において、前記充電台に受電装置200が載置されていると判断された場合、電力送信制御部121は、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれを1つずつ順次選択して電力を供給し、受電装置200に電力を送信する(S302)。
【0063】
すなわち、まず、電力送信制御部121が駆動ドライバ122を制御して駆動信号A11〜A14を発生させ、発生した駆動信号A11〜A14により、直列共振型コンバータ123が交流/直流コンバータ110から出力される直流電力をスイッチングして第1交流電力を発生する。すると、直列共振型コンバータ123が発生した第1交流電力がキャパシタC1及びコイルL1を介して1つの中央コイル131に印加されて中央コイル131に共振が発生することにより、受電装置200に無線で電力が送信される。
【0064】
中央コイル131に電力を供給して受電装置200に電力を送信した後、電力送信制御部121が駆動ドライバ122を制御して駆動信号A21〜A24を発生させ、発生した駆動信号A21〜A24により、直列共振型コンバータ123が交流/直流コンバータ110から出力される直流電力をスイッチングして第2交流電力を発生する。そして、電力送信制御部121が側面コイル駆動部124を制御して第1側面コイル駆動信号S1を発生させ、発生した第1側面コイル駆動信号S1を第1スイッチング部125に印加して接続させる。すると、直列共振型コンバータ123が発生した第2交流電力がキャパシタC2、コイルL2、及び第1スイッチング部125を介して第1側面コイル133に印加されて第1側面コイル133に共振が発生することにより、受電装置200に無線で電力が送信される。
【0065】
第1側面コイル133に電力を供給して受電装置200に電力を送信した後、電力送信制御部121が駆動ドライバ122を制御して継続して駆動信号A21〜A24を発生させ、発生した駆動信号A21〜A24により、直列共振型コンバータ123が交流/直流コンバータ110から出力される直流電力をスイッチングして第2交流電力を発生する。そして、電力送信制御部121が側面コイル駆動部124を制御して第2側面コイル駆動信号S2を発生させ、発生した第2側面コイル駆動信号S2を第2スイッチング部126に印加して接続させる。すると、直列共振型コンバータ123が発生した第2交流電力がキャパシタC2、コイルL2、及び第2スイッチング部126を介して第2側面コイル135に印加されて第2側面コイル135に共振が発生することにより、受電装置200に無線で電力が送信される。
【0066】
本実施形態においては、電力送信制御部121が中央コイル131、第1側面コイル133、及び第2側面コイル135を順次選択して受電装置200に電力を送信することを例に挙げているが、本発明による無線電力送信装置100を実施するにあたっては、受電装置200に電力を送信する中央コイル131、第1側面コイル133、及び第2側面コイル135の順序は任意に変更可能である。
【0067】
中央コイル131、第1側面コイル133、及び第2側面コイル135を順次選択して受電装置200に電力を送信している状態で、電力送信制御部121は、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれを用いて電力を送信した場合に受電装置200に受信される受信電力の量を判断する(S304)。
【0068】
より具体的には、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれを順次用いて受電装置200に電力を送信すると、送信された電力を受電装置200の電力受信コイル210が受信し、受信した電力を充電回路220が直流電力に変換してバッテリセルモジュール230に充電する。
【0069】
このとき、受電装置200の電力受信制御部240は、充電回路220がバッテリセルモジュール230に充電する電力から、電力受信コイル210の受信電力量を判断する。
【0070】
そして、電力受信制御部240は、前記判断された受信電力量に応じて信号送信部250を制御して受信電力量信号を発生し、発生した受信電力量信号は、電力受信コイル210から1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に誘導される。1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に誘導された受信電力量信号は、信号受信部127が受信して電力送信制御部121に出力する。電力送信制御部121は、信号受信部127が出力した受信電力量信号を入力し、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれを用いて電力を送信したときに受電装置200に受信される受信電力の量を判断する。
【0071】
受電装置200の受信電力量が判断されると、電力送信制御部121は、判断された受信電力量に基づいて、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のうち、受電装置200に最適な状態で電力を送信できる少なくとも1つのコイルを、電力を送信する電力送信コイルとして選択する(S306)。
【0072】
例えば、本発明において、図3に示すように、受電装置200が第1側面コイル133の上部に位置して第1側面コイル133だけで最適な状態で電力を送信できると判断された場合、電力送信制御部121は、第1側面コイル133のみを電力送信コイルとして選択する。
【0073】
受電装置200が中央コイル131の上部に位置して中央コイル131だけで最適な状態で電力を送信できると判断された場合、電力送信制御部121は、中央コイル131のみを電力送信コイルとして選択する。
【0074】
受電装置200が第2側面コイル135の上部に位置して第2側面コイル135だけで最適な状態で電力を送信できると判断された場合、電力送信制御部121は、第2側面コイル135のみを電力送信コイルとして選択する。
【0075】
また、受電装置200が第1側面コイル133及び中央コイル131の上部に位置して第1側面コイル133及び中央コイル131から最適な状態で電力を送信できると判断された場合、電力送信制御部121は、第1側面コイル133及び中央コイル131を電力送信コイルとして選択する。
【0076】
受電装置200が中央コイル131及び第2側面コイル135の上部に位置して中央コイル131及び第2側面コイル135から最適な状態で電力を送信できると判断された場合、電力送信制御部121は、中央コイル131及び第2側面コイル135を電力送信コイルとして選択する。
【0077】
このようにして電力を送信する電力送信コイルが選択されると、電力送信制御部121は、駆動ドライバ122及び側面コイル駆動部124を制御して、前記選択した電力送信コイルに第1交流電力及び第2交流電力を選択的に供給し、供給された交流電力が受電装置200に送信されるようにする(S308)。
【0078】
この状態で、電力送信制御部121は、信号受信部127が受信した信号を入力し、受電装置200から充電完了信号が受信されるか否かを判断し(S310)、前記充電完了信号が受信されない場合、信号受信部127が受信した受信電力量信号に基づいて、受電装置200の受信電力量が減少したか否かを判断する(S312)。
【0079】
前記判断の結果、充電完了信号が受信されず、また、受信電力量が減少していない場合、電力送信制御部121は、ステップS308に戻り、前記選択した電力送信コイルから受電装置200に電力を送信し、信号受信部127が受信した信号を入力し、充電完了信号が受信されるか否かと、受信電力量が減少したか否かを判断する動作を繰り返し行う。
【0080】
この状態で、受電装置200が取り付けられた携帯端末機に振動などが発生して受電装置200の位置が移動すると、受電装置200の受信電力量が減少する。
【0081】
すると、受電装置200の電力受信制御部240は、信号送信部250を制御して受信電力量が減少したことを示す受信電力量信号を発生し、発生した受信電力量信号は無線電力送信装置100に送信される。
【0082】
無線電力送信装置100の電力送信制御部121は、信号受信部127が受信した受信電力量信号を入力し、受電装置200の受信電力量が減少したか否かを判断し、受信電力量が減少した場合、ステップS302に戻り、前述のように、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135のそれぞれを介して受電装置200に電力を送信しながら、受電装置200の受信電力量を判断し、判断された受信電力量に応じて受電装置200に最適な状態で電力を送信できる少なくとも1つのコイルを電力送信コイルとして選択し、選択した電力送信コイルに応じて駆動ドライバ122及び側面コイル駆動部124を選択的に制御して受電装置200に最適な状態で電力を送信する動作を繰り返し行う。
【0083】
このようにして受電装置200に最適な状態で電力を送信している状態で、バッテリセルモジュール230が満充電された場合、電力受信制御部240は、信号送信部250を制御して充電完了信号を発生し、発生した充電完了信号は電力受信コイル210から無線電力送信装置100に送信される。
【0084】
無線電力送信装置100の電力送信制御部121は、信号受信部127の信号を入力して充電完了信号が受信されたか否かを判断し、充電完了信号が受信された場合、電力の送信を停止する(S314)。
【0085】
図4は、本発明による無線電力送信装置の側面コイル駆動部の詳細構成を示す回路図である。図4を参照すると、本発明の側面コイル駆動部124は、電力送信制御部121の制御信号が出力される出力端子が、抵抗R1を介して抵抗R3及びトランジスタQ1に接続されると共に、インバータINV及び抵抗R2を介して抵抗R4及びトランジスタQ2に接続される。
【0086】
そして、電源端子Vccは、トランジスタQ3のエミッタに接続されると共に抵抗R5を介してトランジスタQ3のベースに接続され、また、トランジスタQ4のエミッタに接続されると共に抵抗R6を介してトランジスタQ4のベースに接続される。さらに、抵抗R5とトランジスタQ3との接続点が抵抗R7を介してトランジスタQ1のコレクタに接続され、また、抵抗R6とトランジスタQ4との接続点が抵抗R8を介してトランジスタQ2のコレクタに接続される。
【0087】
また、トランジスタQ3のコレクタにキャパシタC3が接続され、トランジスタQ4のコレクタにキャパシタC4が接続される。さらに、トランジスタQ3のコレクタとキャパシタC3との接続点から抵抗R9を介して第1スイッチング部125に第1側面コイル駆動信号S1が出力され、トランジスタQ4のコレクタとキャパシタC4との接続点から抵抗R10を介して第2スイッチング部126に第2側面コイル駆動信号S2が出力される。
【0088】
このように構成された本発明の側面コイル駆動部124は、電源端子Vccに動作電力が印加された状態で、電力送信制御部121から制御信号として論理1の高電位信号が出力されると、前記高電位信号が抵抗R1を介してトランジスタQ1のベースに印加される。
【0089】
すると、トランジスタQ1がオンとなり、電源端子Vccの動作電力が抵抗R5、R7及びトランジスタQ1を介して接地に流れてトランジスタQ3がオンとなり、電源端子Vccの動作電力がトランジスタQ3を経てキャパシタC3により雑音などが除去されて第1側面コイル駆動信号S1として抵抗R9を介して出力され、第1スイッチング部125は接続(オン)状態となる。
【0090】
このとき、電力送信制御部121から出力される論理1の高電位信号がインバータINVにより論理0の低電位信号に変換されてトランジスタQ2のベースに印加されるので、トランジスタQ2がオフとなり、トランジスタQ2のオフによりトランジスタQ4もオフとなり、第2側面コイル駆動信号S2が出力されず、第2スイッチング部126は遮断(オフ)状態となる。
【0091】
そして、電力送信制御部121から制御信号として論理0の低電位信号が出力されると、トランジスタQ1のベースに印加されるので、トランジスタQ1がオフとなり、トランジスタQ1のオフによりトランジスタQ3もオフとなり、第1側面コイル駆動信号S1が出力されず、第1スイッチング部125は遮断(オフ)状態となる。
【0092】
このとき、電力送信制御部121から出力される論理0の低電位信号がインバータINVにより論理1の高電位信号に変換されてトランジスタQ2のベースに印加されるので、トランジスタQ2がオンとなり、トランジスタQ2のオンによりトランジスタQ4もオンとなり、第2側面コイル駆動信号S2が出力され、第2スイッチング部126はスイッチングされて接続(オン)状態となる。
【0093】
図5は、本発明による無線電力送信装置の直列共振型コンバータ、第1スイッチング部、及び第2スイッチング部の詳細構成を示す回路図である。図5を参照すると、本発明の直列共振型コンバータ123は、電源端子Vccと接地との間にPモストランジスタPM1及びNモストランジスタNM1、PモストランジスタPM2及びNモストランジスタNM2、PモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM3、PモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM4をそれぞれ直列に接続し、PモストランジスタPM1、PM2及びNモストランジスタNM1、NM2のソースとドレインとの間にダイオードD1〜D4をそれぞれ接続し、PモストランジスタPM3、PM4及びNモストランジスタNM3、NM4のソースとドレインとの間にダイオードD5〜D8をそれぞれ接続し、PモストランジスタPM1及びNモストランジスタNM1の接続点、PモストランジスタPM2及びNモストランジスタNM2の接続点から第2電力が出力されて第1側面コイル133及び第2側面コイル135の少なくとも一方に印加され、PモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM3の接続点、PモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM4の接続点から第1電力が出力されて中央コイル131に印加されるように構成される。
【0094】
そして、本発明の第1スイッチング部125は、第1側面コイル駆動信号S1がNモストランジスタNM5、NM6のゲートに印加されるように接続されると共に、その接続点が抵抗R11を介してNモストランジスタNM5、NM6のソースに共通に接続され、NモストランジスタNM5、NM6のソースとドレインとの間にダイオードD9、D10がそれぞれ接続される。同様に、本発明の第2スイッチング部126は、第2側面コイル駆動信号S2がNモストランジスタNM7、NM8のゲートに印加されるように接続されると共に、その接続点が抵抗R12を介してNモストランジスタNM7、NM8のソースに共通に接続され、NモストランジスタNM7、NM8のソースとドレインとの間にダイオードD11、D12がそれぞれ接続される。
【0095】
また、NモストランジスタNM5のドレインとNモストランジスタNM8のドレインとが接続されると共に、NモストランジスタNM6のドレインとNモストランジスタNM7のドレインとの間に第1側面コイル133及び第2側面コイル135が直列に接続され、NモストランジスタNM5のドレイン及びNモストランジスタNM8のドレインの接続点と第1側面コイル133及び第2側面コイル135の接続点に直列共振型コンバータ123から出力される第2電力が印加されるように構成される。
【0096】
このように構成された本発明においては、側面コイル駆動部124から第1側面コイル駆動信号S1が出力された場合、第1スイッチング部125のNモストランジスタNM5、NM6がオンとなるので、第1スイッチング部125は接続状態となる。
【0097】
そして、側面コイル駆動部124から第2側面コイル駆動信号S2が出力された場合、第2スイッチング部126のNモストランジスタNM7、NM8がオンとなるので、第2スイッチング部126は接続状態となる。
【0098】
ここで、側面コイル駆動部124は、第1側面コイル駆動信号S1及び第2側面コイル駆動信号S2を選択的に出力するので、第1スイッチング部125と第2スイッチング部126とが同時に接続又は遮断状態となることはなく、いずれか一方が接続状態であれば他方は遮断状態である。
【0099】
そして、駆動ドライバ122から出力される駆動信号A21〜A24により、直列共振型コンバータ123のPモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4がオン状態となり、PモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3がオフ状態となる場合、電源端子Vccの動作電力がPモストランジスタPM3、キャパシタC1、コイルL1、中央コイル131、及びNモストランジスタNM4を順次流れる。また、駆動ドライバ122から出力される駆動信号A21〜A24により、直列共振型コンバータ123のPモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4がオフ状態となり、PモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3がオン状態となる場合、電源端子Vccの動作電力がPモストランジスタPM4、中央コイル131、コイルL1、キャパシタC1、及びNモストランジスタNM3を順次流れる。
【0100】
このように、PモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4がオン状態となり、PモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3がオン状態となることを繰り返すことにより、直列共振型コンバータ123は交流電力である第1電力を発生し、発生した第1電力は中央コイル131に印加されて受電装置200に電力が送信される。
【0101】
ここで、PモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4をオン状態からオフ状態に切り替えた後に直ちにPモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3をオフ状態からオン状態に切り替えた場合、PモストランジスタPM3とNモストランジスタNM3が同時にオン状態となったり、PモストランジスタPM4とNモストランジスタNM4が同時にオン状態となって損傷することがある。
【0102】
従って、本発明においては、PモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4をオフ状態に切り替えた後にPモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3をオン状態に切り替えるか、又はPモストランジスタPM4及びNモストランジスタNM3をオフ状態に切り替えた後にPモストランジスタPM3及びNモストランジスタNM4をオン状態に切り替える場合、所定のデッドタイムをおくことにより、PモストランジスタPM3とNモストランジスタNM3が同時にオン状態となったり、PモストランジスタPM4とNモストランジスタNM4が同時にオン状態となることを防止することが好ましい。
【0103】
そして、駆動ドライバ122から出力される駆動信号A11〜A14により、直列共振型コンバータ123のPモストランジスタPM1及びNモストランジスタNM2がオン状態となり、PモストランジスタPM2及びNモストランジスタNM1がオフ状態となる場合、電源端子Vccの動作電力がPモストランジスタPM1、キャパシタC2、コイルL2、第1スイッチング部125、第1側面コイル133、及びNモストランジスタNM2を順次流れる。また、駆動ドライバ122から出力される駆動信号A11〜A14により、直列共振型コンバータ123のPモストランジスタPM1及びNモストランジスタNM2がオフ状態となり、PモストランジスタPM2及びNモストランジスタNM1がオン状態となる場合、電源端子Vccの動作電力がPモストランジスタPM2、第1側面コイル133、第1スイッチング部125、コイルL2、キャパシタC2、及びNモストランジスタNM1を順次流れる。
【0104】
このように、PモストランジスタPM1及びNモストランジスタNM2がオン状態となり、PモストランジスタPM2及びNモストランジスタNM1がオン状態となることを繰り返すことにより、直列共振型コンバータ123は交流電力である第2電力を発生し、発生した第2電力は第1側面コイル133に印加されて受電装置200に電力が送信される。
【0105】
なお、このような動作は、第1スイッチング部125が接続状態であり、第2スイッチング部126が遮断状態である場合を仮定して説明したものであり、第1スイッチング部125が遮断状態であり、第2スイッチング部126が接続状態である場合は、第2電力が第1側面コイル133ではなく第2側面コイル135に印加されて受電装置200に電力が送信される。
【0106】
このように受電装置200に電力を送信するにあたって、中央コイル131及び第1側面コイル133が選択されて受電装置200に電力を送信する場合が発生し得る。
【0107】
この場合、中央コイル131と第1側面コイル133とが180゜の位相差を有して電力を送信することが好ましい。
【0108】
このために、駆動ドライバ122が駆動信号A11〜A14と駆動信号A21〜A24のどちらも発生する場合、駆動信号A11〜A14と駆動信号A21〜A24とを180゜の位相差を有するように発生することにより、中央コイル131と第1側面コイル133とが180゜の位相差を有する電力を受電装置200に送信するようにする。
【0109】
また、中央コイル131及び第2側面コイル135が選択されて受電装置200に電力を送信する場合も、中央コイル131と第2側面コイル135とが180゜の位相差を有して電力を送信することが好ましい。
【0110】
図6は、本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの主要構成を示す分解斜視図であり、図7は、本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの組立斜視図である。図6及び図7を参照すると、本発明のコアアセンブリ130は、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135と、コア400と、回路基板410とを備える。
【0111】
1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135は、同一方向に巻回された形態を有する。なお、図6及び図7においては、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135が全体としてトラック状(四角形状)になるように巻回されることを示すが、これに限定されるものではなく、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135は楕円形状に巻回されてもよい。
【0112】
また、図示していないが、第1側面コイル133及び第2側面コイル135を四角形状に巻回し、中央コイル131をトラック状に巻回してもよい。この場合、トラック状に巻回された中央コイル131は受電装置200の位置自由度を高める。
【0113】
中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135としては、複数本の電線を撚り合わせて形成されるリッツ(Litz)タイプや、USTCワイヤ、UEW(polyUrethane Enameled Wire)、PEW(Polyurethane Enameled Wire)、TIW(Triple Insulated Wire)などをはじめとする各種タイプのワイヤを使用することができる。
【0114】
1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135の位置関係について説明すると、第1側面コイル133及び第2側面コイル135が下方に配置され、中央コイル131が第1側面コイル133及び第2側面コイル135の上部に位置する。つまり、中央コイル131が第1レベルに位置する場合、第1側面コイル133及び第2側面コイル135は前記第1レベルとは異なる、具体的には前記第1レベルより低い、第2レベルに位置する。このような配置により、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれの一部分は中央コイル131と重なって外部に露出しなくなる。
【0115】
コア400は、磁性体からなるものであり、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135を収容する。そして、コア400は板状に形成されてもよい。本実施形態においては、略直方体状のコア400を例示する。具体的には、コア400は、4つの角部がラウンド処理された直方体状に形成される。
【0116】
回路基板410は、コア400の下面に対向するように、コア400の下方に配置される。そして、回路基板410はコア400の面積より大きい面積を有する。回路基板410の一部分411はコア400を下方から支持し、回路基板410の他の部分413には中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135に電力を供給するための電力送信ユニット120の部品が配置されるようにしてもよい。
【0117】
さらに、回路基板410とコア400との間には、少なくとも1つの遮蔽層又は絶縁層(図示せず)が備えられてもよい。前記遮蔽層又は絶縁層は、中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135から発生した磁場により回路基板410に配置された電力送信ユニット120が影響を受けることを低減する。
【0118】
以下、このような本発明のコアアセンブリ130の構成をより詳細に説明する。
【0119】
本発明のコアアセンブリ130は、1つの中央コイル131と、1つの中央コイル131とは異なるサイズ(面積)を有する2つの側面コイル133、135とを備える。本実施形態において、1つの中央コイル131は、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれより小さく形成され、側面コイル133、135の上部に位置する。なお、1つの中央コイル131は、必要に応じて第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれと等しいか大きく形成されてもよい。
【0120】
中央コイル131は2つの端部131a、131bを有し、第1側面コイル133は2つの端部133a、133bを有し、第2側面コイル135は2つの端部135a、135bを有する。
【0121】
コアアセンブリ130に備えられたコア400の主面には、中央コイル131及び側面コイル133、135を収容するための凹部401が形成される。凹部401は、コア400の外周縁に沿って上方に突出する側壁401aにより限定される。
【0122】
そして、側壁401aには、凹部401と外部とを連通させる複数の延長溝405a、405b、407a、407b、409a、409bが形成される。延長溝405a、405bを通って中央コイル131の両端部131a、131bが外部に延び、延長溝407a、407bを通って第1側面コイル133の両端部133a、133bが外部に延び、延長溝409a、409bを通って第2側面コイル135の両端部135a、135bが外部に延びる。
【0123】
コア400は、磁性体で形成され、凹部401に収容された1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に供給される電力により発生する磁界のうち、受電装置200に向かう方向から外れた磁界を遮蔽する。
【0124】
そして、凹部401は、閉曲線状、具体的には長方形又は楕円形の輪郭線を有するようにリセスされて形成される。また、凹部401のサイズは、並んで配置された1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135が共に形成する外周がややきつく(tightly)収容される程度にしてもよい。
【0125】
これにより、第1側面コイル133及び第2側面コイル135は、コア400の凹部401に収容されるだけでコア400の凹部401内で設定された位置に固定される。
【0126】
側壁401aは、凹部401がリセスされた深さに対応する高さを有する。また、側壁401aは、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135の厚さの和に対応する高さを有し、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135に印加された電力により発生する磁界が側壁401aに向かう方向に漏れることを遮断又は緩和するように形成されてもよい。
【0127】
また、側壁401aの内面は、前述のように、きつく収容される1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135の外周に接触し、1つの中央コイル131及び2つの側面コイル133、135が所定の位置に固定されるようにしてもよい。
【0128】
凹部401の底面には、2つのサポート403a、403bが突設されてもよい。サポート403aは、第1側面コイル133の中央に備えられた中空部に対応する位置に形成されて第1側面コイル133の中空部に挿入され、サポート403bは、第2側面コイル135の中央に備えられた中空部に対応する位置に形成されて第2側面コイル135の中空部に挿入される。つまり、2つのサポート403a、403bは、第1側面コイル133及び第2側面コイル135が設定された位置から離脱しないようにし、それらの配置関係が設定通りに維持されるようにする。
【0129】
サポート403a、403bの形状は、側面コイル133、135の中空部の内周面の形状に対応して形成されてもよい。本実施形態において、サポート403a、403bの外周は、側面コイル133、135の曲線状の中空部の内周面に対応して、曲線区間を有する。第1側面コイル133及び第2側面コイル135とは異なり、中央コイル131の位置は、両面テープにより第1側面コイル133及び第2側面コイル135の上部に取り付けられる方式で決定されるようにしてもよい。
【0130】
また、側壁401aには、凹部401と外部とを連通させる複数の延長溝405a、405b、407a、407b、409a、409bが形成される。一対の延長溝405a、405bは、中央コイル131の両端部131a、131bに対応する位置に形成され、一対の延長溝407a、407bは、第1側面コイル133の両端部133a、133bに対応する位置に形成され、一対の延長溝409a、409bは、第2側面コイル135の両端部135a、135bに対応する位置に形成される。
【0131】
回路基板410の上面はコア400の下面に対向して配置される。また、回路基板410には、回路基板410の長辺に沿って延長溝405a、405b、407a、407b、409a、409bに対応する6つの貫通孔415が形成される。貫通孔415を貫通した中央コイル131の両端部131a、131b、第1側面コイル133の両端部133a、133b、及び第2側面コイル135の両端部135a、135bのそれぞれは、回路基板410の底面に形成された回路パターン(図示せず)にそれぞれ接続される。
【0132】
そして、図8aに示すように、第1側面コイル133と第2側面コイル135とは、接するように構成されてもよい。
【0133】
また、図8bに示すように、第1側面コイル133と第2側面コイル135とは、所定間隔離隔して設けられてもよい。第1側面コイル133と第2側面コイル135とが所定間隔離隔して設けられる場合は、第1側面コイル133と第2側面コイル135との間にコア400が突出するようにしてもよい。
【0134】
さらに、図8cに示すように、第1側面コイル133と第2側面コイル135とは、一部分が重なるように配置されてもよい。第1側面コイル133と第2側面コイル135との一部分が重なるように配置される場合は、コア400が段差を有して形成されて第1側面コイル133及び第2側面コイル135を収容するように構成してもよい。
【0135】
図8cにおいては、第2側面コイル135の上部に第1側面コイル133の一部分が重なることを例に示すが、第1側面コイル133の上部に第2側面コイル135の一部分が重なるように構成してもよい。
【0136】
以下、中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135の関係について図9及び図10を参照して説明する。
【0137】
図9は、本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリに備えられた1つの中央コイル及び2つの側面コイルの概念を説明するための平面図であり、図10は、図9のA−A線断面図であって、受電装置に電力を送信する動作を説明するためのものである。図9及び図10においては、図8aに示すように第1側面コイル133と第2側面コイル135とが接するように構成された例を示す。
【0138】
図9及び図10を参照すると、中央コイル131は、図の横方向である第1方向Wに沿った幅が、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれより小さい。また、中央コイル131は、第1方向Wと略直交する第2方向Wに沿った幅が、第1側面コイル133及び第2側面コイル135と同一である。
【0139】
これにより、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれは、中央コイル131から外れた部分が上部に露出する。
【0140】
ここで、中央コイル131の第1方向Wに沿った幅は、第1側面コイル133の第1方向W1に沿った幅と第2側面コイル135の第1方向W1に沿った幅との和の30〜50%にしてもよい。
【0141】
第1方向Wに沿った幅とは異なり、第2方向Wに沿った幅は、中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135が同一であってもよい。また、第1側面コイル133と第2側面コイル135とは同一のサイズを有するようにしてもよい。前述のように第1方向Wは第2方向Wと略直交する方向であり、中央コイル131と第1側面コイル133及び第2側面コイル135のそれぞれは略四角形状に形成されてもよい。
【0142】
さらに、第1側面コイル133と第2側面コイル135との対向する側面同士が中央コイル131の中心Cを通る線Rで会うようにしてもよい。
【0143】
このような構成によれば、中央コイル131は、コアアセンブリ130の中央に位置して電力を送信する基本コイルに設定してもよい。よって、使用者が受電装置200を無線電力送信装置100の充電台の略中央に載置すると、中央コイル131による電力が送信されてバッテリセルモジュール230に充電される。受電装置200が無線電力送信装置100の充電台の中央から外れると、第1側面コイル133又は第2側面コイル135が中央コイル131を補助して電力を送信する。
【0144】
ここで、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のどちらも中央コイル131の直ぐ下のレベルに位置することにより、第1側面コイル133及び第2側面コイル135のどちらも受電装置200から大きく離れることはない。これは、離隔し過ぎたコイルにより受電装置200への電力送信効率が低下することを最小限に抑える。
【0145】
また、本発明の電力送信制御部121の制御により中央コイル131が受電装置200に電力を送信する場合、第1側面コイル133及び第2側面コイル135の少なくとも一方に電力が供給されて中央コイル131と共に受電装置200に電力を送信することができる。
【0146】
このとき、電力を送信する第1側面コイル133又は第2側面コイル135が発生する磁界が中央コイル131が発生する磁界を補強する。
【0147】
従って、受電装置200は、均一な磁界により均一に電力を受信することができる。
【0148】
具体的な例として、図10は、中央コイル131に電力が供給されて受電装置200に電力を送信している状態で第1側面コイル133に電力が供給されて、中央コイル131及び第1側面コイル133が共に受電装置200に電力を送信する場合を示す。
【0149】
中央コイル131による磁界密度Mは中央コイル131の中心Cから縁部に行くほど減少し、同様に、第1側面コイル133による磁界密度Mも第1側面コイル133の中心から縁部に行くほど減少する。
【0150】
ところが、中央コイル131による磁界と第1側面コイル133による磁界とが互いに補強し合うことにより、中央コイル131と第1側面コイル133とが重なる部分における磁界密度Mはより高いレベルを有する。
【0151】
この場合、本発明による無線電力送信装置100においては、中央コイル131と第1側面コイル133に電力を半分に分けて印加して受電装置200に電力を送信することができるので、中央コイル131及び第1側面コイル133の熱的ストレスが低くなり、電力損失も減少する。
【0152】
次に、本発明のコアアセンブリ130の変形例について図11を参照して説明する。
【0153】
図11は、本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの変形例の構成を示す分解斜視図である。図11を参照すると、本発明のコアアセンブリ130の変形例においては、図6に示すコアアセンブリ130とほぼ類似し、図6に示す第1側面コイル133及び第2側面コイル135が他の形態に変更された点が異なる。
【0154】
具体的には、中央コイル131の下部に絶縁体のベース500がさらに備えられ、図6に示す第1側面コイル133及び第2側面コイル135は、ベース500に形成された第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1に置換される。第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1は、それぞれ金属帯が螺旋状に延びる形状で平面的に形成される。
【0155】
このような第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1は、ベース500に金属板、例えば銅板を取り付けてエッチング工程を行うことにより、一度に形成することができる。第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1がベース500を媒体として1つの部材で形成されることにより、コアアセンブリ130の組立工程が簡単になる。また、コア400にサポート403a、403b(図6参照)を形成する必要がなくなる。
【0156】
さらに、第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1は、図6に示す第1側面コイル133及び第2側面コイル135より薄く形成することができる。
【0157】
従って、第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1の厚さ方向の中心から受電装置200までの距離が、図6に示す第1側面コイル133及び第2側面コイル135より近くなる。これは、受電装置200への無線電力送信効率をより向上させるという利点がある。
【0158】
次に、本発明のコアアセンブリ130の他の変形例について図12を参照して説明する。
【0159】
図12は、本発明による無線電力送信装置のコアアセンブリの他の変形例の構成を示す分解斜視図である。図12を参照すると、本発明のコアアセンブリ130の他の変形例においては、図11に示す変形例のコアアセンブリ130とほぼ類似し、中央コイル131が第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1の形成されたベース500の下部に配置される点が異なる。
【0160】
この場合、第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1がベース500に形成されるパターンからなるので、厚さが非常に薄い。
【0161】
従って、受電装置200を無線電力送信装置100の充電台に載置した場合、中央コイル131と受電装置200の電力受信コイル210との間隔が無線で電力を送信できる有効距離以内となる。
【0162】
また、第1導電パターン133−1及び第2導電パターン135−1の下方に配置される中央コイル131に対応するように、コア400の凹部401の底面にはサポート403cが突設されてもよい。サポート403cは、中央コイル111の中空部に対応する形状を有し、凹部401の底面の中央に形成されてもよい。
【0163】
以上、代表的な実施形態により本発明を詳細に説明したが、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の範疇から逸脱しない範囲内で前述した実施形態の様々な変形が可能であることを理解するであろう。
【0164】
よって、本発明の権利範囲は、前述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲とその均等物により定められるべきである。
【符号の説明】
【0165】
100 無線電力送信装置
110 交流/直流コンバータ
120 電力送信ユニット
121 電力送信制御部
122 駆動ドライバ
123 直列共振型コンバータ
124 側面コイル駆動部
125 第1スイッチング部
126 第2スイッチング部
127 信号受信部
130 コアアセンブリ
131 中央コイル
131a、131b 中央コイルの端部
133 第1側面コイル
133a、133b 第1側面コイルの端部
135 第2側面コイル
135a、135b 第2側面コイルの端部
133−1 第1導電パターン
135−1 第2導電パターン
200 受電装置
210 電力受信コイル
220 充電回路
230 バッテリセルモジュール
240 電力受信制御部
250 信号送信部
400 コア
401 凹部
401a 側壁
403a、403b、403c サポート
405a、405b、407a、407b、409a、409b 延長溝
410 回路基板
500 ベース



【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央コイル、第1側面コイル、及び第2側面コイルを備え、受電装置に電力を送信するコアアセンブリと、
前記中央コイル、前記第1側面コイル、及び前記第2側面コイルからそれぞれ送信された無線電力を受信した受電装置により測定された受信電力量を前記受電装置から受信し、前記受信した受信電力量に応じて、前記中央コイル、前記第1側面コイル、及び前記第2側面コイルのいずれか1つのコイルを電力送信コイルとして選択するか、又は前記中央コイルと共に前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのいずれか一方の側面コイルを電力送信コイルとして選択し、前記選択した電力送信コイルから前記受電装置に電力を送信する電力送信ユニットと
を含む、無線電力送信装置。
【請求項2】
前記電力送信ユニットは、
電力送信を制御する電力送信制御部と、
前記電力送信制御部の制御により駆動信号を発生する駆動ドライバと、
前記駆動信号に応じて直流電力をスイッチングして第1電力及び第2電力を生成し、前記第1電力を前記中央コイルに印加する直列共振型コンバータと、
前記電力送信制御部の制御により第1側面コイル駆動信号及び第2側面コイル駆動信号を選択的に発生し、前記第2電力が前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルの少なくとも一方に印加されるようにする側面コイル駆動部と、
前記受電装置が送信する受信電力量信号及び充電完了信号を受信して前記電力送信制御部に提供する信号受信部と
を含む、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項3】
前記第1側面コイル駆動信号及び前記第2側面コイル駆動信号により選択的に接続されて前記第2電力を前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルに選択的に印加する第1及び第2スイッチング部をさらに含む、請求項2に記載の無線電力送信装置。
【請求項4】
前記中央コイルに印加される第1電力と、前記第1側面コイル又は前記第2側面コイルに印加される第2電力とは、互いに180°の位相差を有する、請求項2に記載の無線電力送信装置。
【請求項5】
前記直列共振型コンバータは、
前記第1電力と前記第2電力のどちらも発生する場合、前記中央コイルに印加される第1電力と前記第1側面コイル又は前記第2側面コイルに印加される第2電力とが互いに180°の位相差を有するようにする、請求項4に記載の無線電力送信装置。
【請求項6】
前記コアアセンブリは、
第1レベルの位置に設けられる前記中央コイルと、
前記第1レベルとは異なる第2レベルに設けられ、それぞれの一部分が前記中央コイルと重なるように配置される前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルと、
前記中央コイルと前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルを収容するように形成される磁性体のコアと
を含む、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項7】
前記中央コイルは、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれとは異なるサイズを有する、請求項6に記載の無線電力送信装置。
【請求項8】
前記中央コイルの第1方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第1方向に沿った幅より小さい、請求項7に記載の無線電力送信装置。
【請求項9】
前記中央コイルの第1方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第1方向に沿った幅の和の30〜50%である、請求項8に記載の無線電力送信装置。
【請求項10】
前記中央コイルの第2方向に沿った幅は、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルのそれぞれの前記第2方向に沿った幅と同一である、請求項8に記載の無線電力送信装置。
【請求項11】
前記中央コイルは、前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルの上部に配置される、請求項1に記載の無線電力送信装置。
【請求項12】
前記第1側面コイルと前記第2側面コイルとは、同一のサイズを有するように形成される、請求項11に記載の無線電力送信装置。
【請求項13】
前記第1側面コイル及び前記第2側面コイルは、前記中央コイルの下方に配置される絶縁体であるベースに形成される第1導電パターン及び第2導電パターンである、請求項6に記載の無線電力送信装置。
【請求項14】
電力送信制御部により1つの中央コイル及び2つの側面コイルが1つずつ選択されて受電装置に電力がそれぞれ送信されると、前記受電装置で測定されたそれぞれの受信電力量を受信する段階と、
前記電力送信制御部により、前記受信した受信電力量に応じて、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルのいずれか1つのコイルを選択するか、又は前記1つの中央コイルを選択すると共に前記2つの側面コイルのいずれか一方の側面コイルを選択し、前記選択したコイルに電力を印加して前記受電装置に電力を送信する段階と
を含む、無線電力送信方法。
【請求項15】
前記受電装置から受信される受信電力量が減少するか否かを判断する段階と、
前記受信電力量が減少した場合、前記電力送信制御部により、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルに電力を順次印加して前記受電装置に電力を送信し、前記受電装置から受信される受信電力量を再度判断する段階と、
前記電力送信制御部により、前記判断された受信電力量に応じて、前記1つの中央コイル及び前記2つの側面コイルのいずれか1つのコイルを選択するか、又は前記1つの中央コイルを選択すると共に前記2つの側面コイルのいずれか一方の側面コイルを選択し、前記選択したコイルに電力を印加して前記受電装置に電力を送信する段階と
をさらに含む、請求項14に記載の無線電力送信方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8a】
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【図8b】
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【図8c】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−70606(P2013−70606A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−208782(P2012−208782)
【出願日】平成24年9月21日(2012.9.21)
【出願人】(512076313)ハンリム ポステック カンパニー リミテッド (7)