説明

無線電話機の連絡先フィールドを非表示にする方法

【課題】選択された連絡先に関連付けられた連絡先情報フィールドを非表示にするように構成された無線電話機の提供。
【解決手段】無線電話機は、プロセッサ、ディスプレイ、および端末メモリを備える。プロセッサは端末メモリに連絡先エントリのリストを記憶する。各連絡先エントリは複数の連絡先情報フィールドを含む。ユーザは、ロックすべき1または複数の連絡先エントリを選択できる。ロックされた連絡先エントリが端末ディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの連絡先情報内容が非表示になるようにリストを更新する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線電話機において連絡先リストを表示することに関する。本発明は、特に、連絡先リスト内の1または複数の選択された連絡先に関連付けられた1または複数の連絡先情報フィールドの情報を非表示にすることに関する。
【背景技術】
【0002】
無線電話機のアドレス帳に連絡先情報が登録されている人々のプライバシーを守ることが望まれている。無線電話機の持ち主がその端末を他人へ貸した場合、その無線電話機に登録された連絡先情報が見られてしまう可能性がある。例えば、それを借りた人が無線電話機に登録された連絡先電話番号をコピーし、後にその情報を利用してその連絡先に望ましくない電話をかける可能性もある。
【0003】
しかしながら、無線電話機に連絡先リストを登録しておくことにより、電話やSMSといった通信を行う際に効率良く所望の連絡先を選択できるという利便性がある。このため、電話番号などの連絡先に含まれる機密情報を表示せずに、氏名などの連絡先リストに登録された識別情報を表示することが望ましい。更に、秘匿された連絡先情報に必要な時に容易にアクセスできれば、無線電話機の持ち主にとって便利である。
【発明の概要】
【0004】
選択された連絡先に関連付けられた連絡先情報フィールドを非表示にするように構成された無線電話機について説明する。無線電話機は、プロセッサ、ディスプレイ、および端末メモリを備える。プロセッサは端末メモリに連絡先エントリのリストを記憶する。各連絡先エントリは複数の連絡先情報フィールドを含む。ユーザは、ロックすべき1または複数の連絡先エントリを選択できる。ロックされた連絡先エントリが端末ディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの連絡先情報内容が非表示になるようにリストを更新する。
【0005】
連絡先エントリの連絡先情報フィールドは、連絡先名などの連絡先識別情報、機密連絡先情報および連絡先電話番号を含んでよい。連絡先エントリがロックされた場合、その連絡先エントリは、例えば連絡先識別情報が表示され、かつ機密連絡先情報が非表示とされる。
【0006】
ソフトウェアモジュールは更に、無線電話機ユーザに非表示の連絡先情報フィールドの内容の閲覧を許可するように構成されうる。ソフトウェアモジュールは、非表示の内容へのアクセスを許可する為にユーザにパスワードを要求してもよい。パスワードが正しく入力された場合、非表示の内容が表示される。
【0007】
他の実施形態によれば、無線電話機は、プロセッサ、ディスプレイおよび端末メモリを備える。無線電話機は更に、端末メモリ内に連絡先エントリのリストを記憶する手段と、少なくとも1つの連絡先エントリをロックする入力を受け付ける手段と、ロックされた連絡先エントリがディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの連絡先情報内容が非表示になるように、連絡先エントリのリストを更新する手段と、を備える。
【0008】
更に無線電話機に連絡先エントリを表示させる方法が説明される。この方法は、各々が連絡先情報内容を記憶する複数の連絡先情報フィールドを含む連絡先エントリのリストを端末メモリに記憶することを含む。この方法は更に、連絡先エントリのリストをディスプレイに提示し、1または複数の連絡先エントリをロックする入力を受け付け、ロックされた連絡先エントリがディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの連絡先情報内容が非表示になるように、連絡先エントリのリストを更新することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0009】
限定ではなく例示を目的とする以下の図面を参照することにより、本発明はよりよく理解されうる。
【図1】図1は、1または複数の連絡先情報フィールドを非表示にできる例示的な無線電話機を示す図である。
【図2】図2は、例示的な通信システムを示す図である。
【図3A】図3Aは、アドレス帳アプリケーション内で連絡先情報フィールドのデータがどのように非表示にされるかを示す例示的な画面表示を示す。
【図3B】図3Bは、アドレス帳アプリケーション内で連絡先情報フィールドのデータがどのように非表示にされるかを示す例示的な画面表示を示す。
【図3C】図3Cは、アドレス帳アプリケーション内で連絡先情報フィールドのデータがどのように非表示にされるかを示す例示的な画面表示を示す。
【図3D】図3Dは、アドレス帳アプリケーション内で連絡先情報フィールドのデータがどのように非表示にされるかを示す例示的な画面表示を示す。
【図4A】図4Aは、非表示の連絡先情報フィールドを表示させるために、パスワードをユーザに要求する例示的な画面表示を示す。
【図4B】図4Bは、非表示の連絡先情報フィールドを表示させるために、パスワードをユーザに要求する例示的な画面表示を示す。
【図5】図5は、選択された連絡先エントリについて連絡先情報フィールドを非表示にする為の例示的なフローチャートである。
【図6】図6は、非表示の連絡先情報フィールドの内容を表示させるために、パスワードをユーザに要求する例示的なフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
当業者には、以下に記載される説明が例示目的であり、いかなる意味においても限定目的ではないことが分かるはずである。この開示を利用できる当業者ならば、特許請求された主題の他の実施形態を容易に着想するであろう。以下に記載の無線電話機、システム、方法の構造および詳細には様々なものがあることを当業者は理解するであろう。
【0011】
特定の連絡先に関連付けられた1または複数の連絡先情報フィールドの内容を非表示にするように構成された無線電話機について説明する。この無線電話機上ではアドレス帳アプリケーションが実行される。このアドレス帳は、複数の連絡先情報フィールドを有する連絡先エントリのリストである。1つの連絡先エントリに含まれる連絡先情報フィールドとしては、例えば、姓、名、姓名、自宅電話番号、職場電話番号、携帯電話番号、ファックス番号、eメールアドレス、自宅住所などがある。機密連絡先情報フィールドとは、ユーザが非表示にしたいと望む連絡先情報フィールドである。機密連絡先情報フィールドは、例えば、電話番号、ファックス番号、または住所でありうる。いくつかの実施形態においては、姓、名、姓名などの連絡先識別情報を含む連絡先情報フィールドは機密連絡先情報フィールドとして扱われない場合もある。
【0012】
機密連絡先情報の不正な閲覧を防ぐ為に、選択された連絡先の1または複数の連絡先情報フィールドの内容を非表示にしてもよい。一実施形態では、連絡先エントリは、連絡先名などの連絡先識別情報と、連絡先電話番号などの機密連絡先情報と、を含む。無線電話機ユーザはプライバシーを守りたい特定の連絡先を選択できる。この選択された連絡先については、連絡先名が表示され、連絡先電話番号が非表示となる。
【0013】
連絡先識別情報を非表示にしないことにより、ユーザは例えばアドレス帳から連絡先名を選択することでその連絡先と容易に通信を開始できる。通信を開始するのに必要な電話番号またはアドレスは、連絡先エントリに関連付けられて無線電話機メモリ内に記憶される。この無線電話機によれば、非表示になっている機密情報を無線電話機のディスプレイに表示することなく、非表示の機密情報を用いて通信を開始できる。
【0014】
連絡先電話番号は、アドレス帳内だけでなく全ての無線電話機操作において非表示にできる。例えば、着信があった場合に、無線電話機のディスプレイには連絡先識別情報は表示されても、機密連絡先電話番号は非表示のままとする。ショートメッセージサービス(SMS)メッセージの送受信の際にも、連絡先識別情報のみを使用し、機密連絡先情報は非表示のままにできる。
【0015】
図1に例示的な無線電話機100を示す。無線電話機は、移動体端末、移動体電話、無線電話、携帯セル電話、セルラ電話、携帯電話、携帯情報端末(PDA)、または他の通信機器と通信を確立させる為に使用される連絡先情報を記憶できる任意の移動通信端末である。無線電話機は、ディスプレイ102、アンテナ104、マイク106、およびスピーカ108を有する。無線電話機は、ユーザ入力装置である数字キーパッド110を備えてもよい。あるいは、無線電話機は、ユーザ入力装置である英数字キーパッド(非図示)またはタッチスクリーン入力部(非図示)を備えてもよい。
【0016】
無線電話機100は、図1の112および114に示すような1または複数のソフトキーを特徴として備えてもよい。ソフトキーは例えば、常に特定の機能に関連付けられるのではなく、状況に応じて異なる機能を発揮するようにプログラムされたキーである。ソフトキーは、通常ディスプレイに隣接して設けられる。ソフトキーの現時点での機能は、多くの場合、画面上の、ソフトキーに隣接するテキストによって表示される。図1では、ソフトキー112および114の機能はそれぞれ、ソフトキーテキストボックス116および118内に示されるテキストにより表示される。従って、図示の実施形態では、ソフトキー112を押すことで「戻る」機能を有効にし、ディスプレイに表示された1つ前の画面へ戻り、ソフトキー114を押すことで「連絡先」機能を有効にし、例えばユーザによるアドレス帳の連絡先エントリの閲覧を可能にする。
【0017】
無線電話機はナビゲーションキー120を備えてもよい。ナビゲーションキー120は、方向制御を特徴として有し、更に選択制御を含んでもよい。ナビゲーションキーは、例えば2方向制御(上下または左右)、4方向制御(上下左右)、または全方向制御などの多方向制御を含みうる。ナビゲーションキーは、キーの可動方向のうち1方向に押下された場合に方向制御コマンドを発令する、ロッカー型制御でありうる。選択制御の機能は、ナビゲーションキーの中心に設けられた、押下された時に起動する別個のボタンでありうる。あるいは、選択制御の機能は、ナビゲーションキーと一体形成され、ナビゲーションキーを、(可動方向にではなく)内側に向けて押すことにより起動してもよい。ナビゲーションキーの他の実施形態では、制御部を任意の方向へ転がすことによりディスプレイ上のカーソルを動かす、ローラ型制御を行う。ローラ型制御における選択制御の機能は、例えばローラ型制御部を内側に向けて押すことにより起動する。あるいは、選択制御の機能はローラ型制御部とは別のボタンとして設けられてもよい。
【0018】
図1においてロッカー型ナビゲーションキー120の方向制御が矢印によって示され、ナビゲーションキーがいずれかの矢印の方向に動かされると方向制御が発令される。ナビゲーションキー120は更に、センタボタン選択制御122を特徴として備える。ナビゲーションキーを用いてアドレス帳から項目を選択できる。例示的な一実施形態において、アドレス帳は連絡先エントリのリストとして表示され、ユーザは目的の連絡先エントリがハイライトされるまでナビゲーションキー120の上下方向制御を行い、センタボタンを押すことによりその連絡先エントリを選択する。
【0019】
図2に、例示的な無線電話機に関連付けられた複数の構成要素を示す。例示的な無線電話機200は、送信モジュール206と、受信モジュール208と、それらに動作可能に接続されたデュプレクサ204と、それに動作可能に接続された第1アンテナ要素202とを備える。
【0020】
例示的な制御モジュール210は、受信部206と送信部208とに通信可能に接続された、デジタル信号プロセッサ(DSP)212、プロセッサ214、およびコーデック216を備える。送信モジュールと受信モジュールとは通常対をなし、トランシーバとして実現されてもよいことが当業者には理解されるであろう。DSP212は、アンテナ202、送信モジュール206および受信モジュール208の制御など、様々な動作を行うように構成されうる。
【0021】
プロセッサ214は、キーパッド218、メモリ220およびディスプレイ222に動作可能に接続される。またプロセッサ214は更に、コーデックモジュール216に動作可能に接続され、このコーデックモジュール216は、符号化および複号化の処理を行い、マイク224およびスピーカ/リンガ226に通信可能に接続される。コーデックモジュール216は、ディスプレイ222にも通信可能に接続され、動画用の符号化および復号化処理を提供する。
【0022】
図3Aに、無線電話機ディスプレイ302に表示されたアドレス帳の例示的な画面表示300を示す。図示のアドレス帳には、アリス、ボブ、キャロル、デイブの、4つの連絡先エントリが表示されている。
【0023】
ユーザは、ナビゲーションキー312を用いてアドレス帳をスクロールできる。連絡先エントリをハイライトして、それがアクティブな連絡先エントリであることを示してもよい。例えば、アリスの連絡先エントリが現在ハイライトされているとすると、ユーザは、ナビゲーションキー312を下矢印の方向に押して、目的の連絡先エントリがハイライトされるまでリストを下へ移動できる。
【0024】
図示した実施形態において、ソフトキー308を押してテキストボックス310に表示された「編集」機能を選択することにより、選択されている連絡先に関する他の連絡先情報フィールドにアクセスできる。「編集」機能を選択した場合、図3Bに示す画面が表示される。
【0025】
図3Bに、アドレス帳アプリケーション内の連絡先エントリ画面の例示的な画面表示320を示す。アリスという連絡先のエントリは、2つの連絡先情報フィールド、つまり連絡先名フィールド322および連絡先電話番号フィールド324を含む。図示した実施形態において、連絡先名フィールド322は連絡先識別情報フィールドに対応し、連絡先電話番号フィールド324は機密連絡先情報フィールドに対応する。ユーザは、機密連絡先情報フィールドを非表示にする場合、ソフトキー326を押すことにより、テキストボックス328に表示された「連絡先情報ロック」機能を起動する。
【0026】
いくつかの実施形態においては、ユーザは全ての連絡先エントリの機密連絡先情報を同時に非表示にできる。例えば、アドレス帳アプリケーション内に「全連絡先ロック」機能を設けてもよい。
【0027】
ユーザが1または複数の連絡先エントリの機密連絡先情報フィールドを非表示にする要求を入力すると、アドレス帳アプリケーションは、ユーザにパスワード入力を促す。
【0028】
図3Cに、ユーザが、連絡先エントリの機密連絡先情報を非表示にする要求を入力した後に表示される、ユーザにパスワード入力を促すアドレス帳表示の例示的な画面表示360を示す。パスワードは例えば、4桁数字の個人識別番号(PIN)であってよい。このパスワードは、例えばユーザが装置を初期化する際に入力したものである。いくつかの実施形態においては、端末に係る全てのセキュリティ機能に共通のパスワードが使用される。あるいは、パスワードは、機密連絡先情報フィールドの非表示などのアドレス帳のセキュリティ機能固有のものであってもよい。この場合、ユーザが初めて機密連絡先情報を非表示にしようとする時に、パスワードを設定してもよいし、パスワードが初めから製造者によって装置に設定されていてもよい。
【0029】
一実施形態においては、アドレス帳アプリケーションと連動して複数のパスワードを使用してもよい。異なるパスワードを、非表示の連絡先情報フィールドの内容への異なるレベルのアクセスに関連付けてもよいし、異なるグループの連絡先へのアクセスに関連付けてもよい。例えば、スーパーユーザパスワードの入力により、端末内の全ての非表示の連絡先情報へのアクセスが可能になる。「会社」グループのパスワードの入力により閲覧可能になるのは、「会社」グループに分類された連絡先の非表示連絡先情報のみである。
【0030】
記憶されているパスワードと一致するパスワードをユーザが入力すると、連絡先エントリの機密情報が非表示とされる。
【0031】
図3Dに、機密情報を非表示にした後の、アドレス帳アプリケーション内の連絡先エントリ画面の例示的な画面表示380を示す。図示した実施形態において、連絡先識別情報382が表示され、機密連絡先情報フィールド384は電話番号の桁数分の×に示されて非表示になっている。
【0032】
ユーザが非表示の連絡先情報を表示させたい場合には、その連絡先情報のロック解除を要求できる。本例示的実施形態においては、ユーザはソフトキー386を押すことにより、テキストボックス388に表示された「連絡先情報ロック解除」機能を起動できる。権限のあるユーザのみが非表示の機密連絡先情報へアクセスできるように、ユーザは非表示情報のロックを解除するパスワードを要求される。
【0033】
図4Aに、ある連絡先に関連付けられた機密連絡先情報にアクセスするためのパスワード入力を促す、ディスプレイ402の例示的な画面表示400を示す。図4Aに示す実施形態において、ユーザは、アリスという連絡先エントリに関連した電話番号を表示させる為に、4桁の個人識別番号(PIN)の入力を要求される。ユーザは、ある連絡先に関連した機密連絡先情報の保護を望んでいる場合でも、その機密連絡先情報に一時的にまたは定期的にアクセスしなければならない場合がある。またユーザは、機密連絡先情報が非表示ではなくなるように連絡先エントリの変更を望むこともありうる。非表示機能にパスワードが関連付けられている為、ユーザは必要な時に非表示情報にアクセスできる。
【0034】
いくつかの実施形態においては、ユーザは全ての連絡先エントリの機密連絡先情報のロックを同時に解除可能である。図4Bに、ユーザが、アドレス帳の全ての連絡先エントリに関連付けられた機密連絡先情報へアクセスできるようにするためのパスワード入力要求454を提示するディスプレイ452の例示的な画面表示460を示す。ユーザが正しいパスワードを入力すると、全ての非表示の連絡先情報フィールドの内容が開示される。
【0035】
図5に、選択された連絡先エントリの連絡先情報フィールドを非表示にするプロセスの例示的なフローチャート500を示す。ブロック502において、図3Aに示すように連絡先エントリのリストが表示され、プロセスを開始する。ブロック504において、図3Bに示す例示的な画面表示のように、機密連絡先情報を含む連絡先エントリが選択される。ブロック506において、図3Cに示す例示的な画面表示のように、ユーザは機密連絡先情報をロックするパスワードを要求される。判定の菱形508において、ユーザの入力したパスワードがメモリに記憶されたパスワードと一致した場合、プロセスはブロック510へ進む。ブロック510において、図3Dに示す例示的な画面表示のように、選択された連絡先の機密連絡先情報の内容が非表示になる。
【0036】
図6に、非表示の機密連絡先情報フィールドの内容を表示させる為にパスワードをユーザに要求する、例示的なフローチャートを示す。ブロック602において、非表示の連絡先情報フィールドデータを含む連絡先が選択され、プロセスを開始する。ブロック604において、ユーザは、非表示の連絡先情報フィールドの内容を表示させる為に、選択された連絡先のプライバシー保護の解除を希望する。例えばユーザは、その連絡先の機密連絡先情報のプライバシー保護を解除する為に、図3Bに示すユーザインターフェイス内の連絡先エントリに関連付けられたチェックボックスのチェックを外そうとする。ブロック606においてユーザは、選択された連絡先の非表示連絡先情報を表示させる為のパスワードを要求される。例えば、図4Aに示すパスワード入力要求がユーザに表示される。判定の菱形608においてユーザが無線電話機メモリに記憶されたパスワードと一致するパスワードを入力した場合、ブロック610において非表示の連絡先情報フィールドが表示される。しかしながら、記憶されたパスワードと一致するパスワードが入力されない場合には、機密連絡先情報は非表示のままである。
【0037】
以上、アドレス帳の1または複数の連絡先に関連する機密連絡先情報を非表示にするように構成された無線電話機について説明した。連絡先名などの連絡先識別情報は表示したままにすることで、ユーザは連絡先リスト内を効率的に検索し、無線電話機が提供する様々な機能において連絡先情報を利用できる。
【0038】
例示的な実施形態の詳細な説明は、例示目的で提供されたことを理解されたい。請求の範囲は、これら具体的な実施形態や実施例に限定されない。従って、様々な処理制限、要素、詳細や用途については、上述と異なるもの、拡張されたものや未だ商業的に実行不可能な技術を用いて実現されたものも、本開示の発明的概念に含み得る。本発明の範囲は以下に記載する特許請求の範囲およびそれらの法的効力に基づいて定められる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線電話機であって、
前記無線電話機によって実行される複数の機能をサポートするプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に接続されるディスプレイと、
前記プロセッサに動作可能に接続される端末メモリと、を備え、
前記プロセッサは、前記端末メモリに連絡先エントリのリストを記憶するように構成され、各連絡先エントリは、連絡先情報内容を記憶する複数の連絡先情報フィールドを含み、
前記プロセッサは、少なくとも1つの連絡先エントリをロックする入力を受け付けるように構成され、
前記プロセッサは、前記ロックされた連絡先エントリが前記ディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの前記連絡先情報内容が非表示になるように、前記連絡先エントリのリストを更新するように構成されている、無線電話機。
【請求項2】
連絡先エントリの前記複数の連絡先情報フィールドは、連絡先名と少なくとも1つの連絡先電話番号とを含む、請求項1に記載の無線電話機。
【請求項3】
前記ロックされた連絡先エントリは、連絡先名が表示され、少なくとも1つの連絡先電話番号が非表示になる、請求項2に記載の無線電話機。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記連絡先エントリのリスト内の全ての連絡先エントリを同時にロックできるように更に構成されている、請求項1に記載の無線電話機。
【請求項5】
前記プロセッサは、パスワード入力を促す旨を表示するように更に構成され、
入力されたパスワードが記憶されたパスワードと一致した場合に、選択された連絡先エントリに関連付けられた前記非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容が表示される、請求項1に記載の無線電話機。
【請求項6】
前記プロセッサは、パスワード入力を促す旨を表示するように更に構成され、
パスワードが入力された場合に、全ての連絡先エントリに関連付けられた前記非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容が表示される、請求項1に記載の無線電話機。
【請求項7】
無線電話機であって、
前記無線電話機によって実行される複数の機能をサポートするプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能に接続されるディスプレイと、
前記プロセッサに動作可能に接続される端末メモリと、
前記端末メモリに連絡先エントリのリストを記憶するように構成され、各連絡先エントリは、連絡先情報内容を記憶する複数の連絡先情報フィールドを含む、手段と、
少なくとも1つの連絡先エントリをロックする入力を受け付ける手段と、を備え、
前記プロセッサは、前記ロックされた連絡先エントリが前記ディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの前記連絡先情報内容が非表示になるように、前記連絡先エントリのリストを更新するように構成されている、無線電話機。
【請求項8】
連絡先エントリの前記複数の連絡先情報フィールドは、連絡先名と少なくとも1つの連絡先電話番号とを含む、請求項7に記載の無線電話機。
【請求項9】
前記ロックされた連絡先エントリは、連絡先名が表示され、少なくとも1つの連絡先電話番号が非表示になる、請求項8に記載の無線電話機。
【請求項10】
連絡先エントリをロックする入力を受け付ける前記手段は更に、前記連絡先エントリのリスト内の全ての連絡先エントリを同時にロックできるように構成されている、請求項7に記載の無線電話機。
【請求項11】
パスワード入力を促す旨を表示する手段を更に備え、
前記パスワードが入力された場合に、選択された連絡先エントリに関連付けられた前記非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容が表示される、請求項7に記載の無線電話機。
【請求項12】
パスワード入力を促す旨を表示する手段を更に備え、
前記パスワードが入力された場合に、全ての連絡先エントリに関連付けられた前記非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容が表示される、請求項7に記載の無線電話機。
【請求項13】
無線電話機上に連絡先エントリを表示する方法であって、
各々が連絡先情報内容を記憶する複数の連絡先情報フィールドを含む連絡先エントリのリストを端末メモリに記憶し、
前記連絡先エントリのリストをディスプレイに提示し、
1または複数の前記連絡先エントリをロックする入力を受け付け、
前記ロックされた連絡先エントリが前記ディスプレイに表示される場合に、少なくとも1つの連絡先情報フィールドの前記連絡先情報内容が非表示になるように、前記連絡先エントリのリストを更新する、ことを含む方法。
【請求項14】
全ての連絡先エントリを同時にロックする入力を受け付け、
1または複数の連絡先情報フィールドを非表示にした状態で全ての連絡先エントリを表示することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
パスワード入力を促す旨を表示し、
前記パスワードが入力された場合に、選択された連絡先エントリに関連付けられた非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容を表示することを更に含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
パスワード入力を促す旨を表示し、
前記パスワードが入力された場合に、全ての連絡先エントリに関連付けられた非表示の内容フィールドに記憶された前記連絡先情報内容を表示することを更に含む、請求項13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−31165(P2013−31165A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−143883(P2012−143883)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】