説明

煎じ物製品用の四面体形状のフィルターバッグを製造するための機械および方法

煎じ物製品(P)用の四面体形状のフィルターバッグ(1)を製造するための機械(100)は、濾紙の平坦な連続チューブ(2)から作られるフィルターバッグ(1)が形成され、フィルターバッグがそれぞれ所定量の煎じ物製品(P)で満たされ、連続した切断およびシール部(SL、ST、SC)の閉鎖がなされる一連の作業ステーション(50、9、10、14、11、12、13)により形成される製造ライン(L)を有する。製造ライン(L)は方向(A)に対して平行方向に延び、また、製造ライン(L)は、チューブ(2)が水平方向(A)に延在するようにチューブ(2)を形成する第一の縦断シール部(SL)を作るための第一のシールステーション(50)と、水平方向(A)に対して横断してチューブ(2)に一連の横断シール部(SL)を作るためのチューブ(2)の第二のシールステーション(9)と、フィルターバック形成中に、シールされた底端部と未シールの端部(7)とを各々が有する一連のフィルターバッグ(1)を作り出すために、横断シール部(ST)でチューブ(2)を切断するための切断ステーション(10)と、フィルターバッグ(1)の各々の未シールの端部(7)を開放するためのステーション(11)と、所定量の煎じ物製品(P)が、開放された未シールの端部(7)を通してフィルターバッグ(1)内に挿入される、煎じ物製品(P)を供給するためのステーション(12)と、各フィルターバッグ(1)の開放されている未シールの端部(7)を閉鎖するシール部(SC)であって、前記縦断シール部(SL)と前記横断シール部(ST)とに対して横断する方向に延在する閉鎖シール部(SC)を作るための第三のシールステーション(13)とを、連続的に有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、茶やカムミール(camomile)等のような煎じ物製品(infusion products)用のフィルターバッグ(濾過袋)を作るための機械および方法に関する。
【0002】
特に、本発明は四面体またはピラミッド形状のフィルターバッグと、それらの製造とに関する。
【背景技術】
【0003】
今日の市場において最も親しまれ幅広く適合されているタイプのフィルターバッグは、チューブを形成するために所定量の煎じ物製品のまわりで包装された濾紙から形成され且つ実質的に平坦な形状の、一つかまたは二つのローブ(lobe)あるいは製品収納部分を有するフィルターバッグである。
【0004】
市販され人気の高い単一あるいは二つのローブを有するフィルターバッグと比較して広く知られてはいないが他のタイプのフィルターバッグ、例えば米国特許第2,187,417号明細書において記載されているポーチ状のバッグのような三次元形状のフィルターバッグであるか、あるいは、米国特許第4,290,521号明細書で記載されているような、以下において便宜上”ピラミッド状”とも言及される四面体形状のフィルターバッグもまた知られている。
【0005】
本発明は、一つの態様において特に、ピラミッド状のフィルターバッグを形成するステップと、フィルターバッグを煎じ物で満たすステップと、最終的にフィルターバッグをシールするステップとに関係する。
【0006】
ピラミッド状のフィルターバッグを作るための従来技術の機械は、米国特許第4,290,947号明細書および米国特許第5,548,947号明細書において記載されている。この機械は、濾紙のウェッブ(web)を連続的に送出するためのステーションと、垂直に延在する連続チューブを形成するためのステーションと、垂直なチューブ内に所定量の煎じ物製品を満たすための供給ユニットと、シール部および折り畳み部を作り、ピラミッド形状を作るために必要な折り畳み部とチューブとをシールすることにより、横断シール部を連続して作り、垂直方向における更なる作業を遂行できるように形成されたシール/折り畳みステーションとを有する。
【0007】
実際は、上記の米国特許に基づくピラミッド状のフィルターバッグは、垂直な製造ラインで作られ、垂直な製造ラインは、チューブを形成するためにフィルターバッグを位置決めして縦断方向にシールするステップと、チューブの下端部で第一の横断閉鎖部を作るステップと、所定量の製品をチューブの下端部内に満たし重力によりそれを堆積するステップと、ピラミッド形状を形成するために前のものに対して90°で第二の横断閉鎖部を作るステップと、連続してピラミッド状の濾紙バッグを形成するために濾紙チューブを切断する最終的なステップとを有する工程を使用する。
【0008】
しかし、この工程は、ピラミッド状のフィルターバッグ製造機械の供給ステーションで、煎じ物製品を計量しチューブ内に煎じ物製品を満たす供給ユニットに特に起因する重大な欠点を有する。
【0009】
通常、供給ユニットは中空の円筒状要素を有し、円筒状要素内に所定量の煎じ物製品が計量して供給され、その後、円筒状要素は、濾紙チューブの下端部内に次々に所定量の煎じ物製品を供給する。この円筒状要素は垂直に延在し相当の長さを有する。
【0010】
中空の円筒状要素内での供給動作は、その動作の複雑さが原因で固有の速度制限を有し、故に、全体としてティーバッグ製造機械の動作を著しく減速する。また、フィルターバッグにピラミッド形状を付与するために濾紙の端部を閉じる複雑なシール作業により更に動作速度が制限される。
【0011】
このように、上述されたタイプのピラミッド状のフィルターバッグを作るための機械は、制限された速度でのみで動作し、よって、製造の高速化および高容量化に対する現状の市場要求を満たすことはできない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
それ故、本発明は、上述された従来技術の欠点を克服する、機械および関連するフィルターバッグ製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、煎じ物製品用の四面体形状のフィルターバッグを作るための機械であって、濾紙の平坦な連続チューブから作られるフィルターバッグが形成され、フィルターバッグがそれぞれ所定量の煎じ物製品で満たされ、連続する切断およびシール閉鎖がなされる一連の作業ステーションにより形成される製造ラインを有する機械において、
製造ラインが水平方向に延び、また、製造ラインが、
チューブが水平方向に対して平行な方向に延在するように、チューブを形成する第一の縦断シール部を作るための第一のシールステーションと、
水平方向に対して横断してチューブ上に一連の横断シール部を作るためのチューブの第二のシールステーションと、
フィルターバック形成中に、シールされた底端部と未シールの端部とを各々が有する一連のフィルターバッグを作り出すように、横断シール部でチューブを切断するための切断ステーションと、
各フィルターバッグの未シールの端部を開放するためのステーションと、
煎じ物製品を供給するためのステーションであって、所定量の煎じ物製品が未シールの開放された端部を通してフィルターバッグ内に挿入されるステーションと、
各フィルターバッグの開放している端部を閉鎖するシール部であって、前述した縦断シール部および前述した横断シール部に対して横断する方向に延在する閉鎖シール部を作るための第三のシールステーションとを、
連続的に有することを特徴とする機械を提供する。
【0014】
本発明はまた、煎じ物製品のための四面体形状のフィルターバッグを作るための方法であって、
濾紙の平坦な連続チューブを形成するステップと、
水平方向に対して平行に延在する縦断シールをチューブ上に作るステップと、
水平方向に対して横断してチューブ上に一連の横断シールを作るステップと、
フィルターバック形成中に、シールされた底端部と未シールの端部とを各々が有する一連のフィルターバッグを作り出すように、横断シール部でチューブを切断するステップと、
各フィルターバッグの未シールの端部を開放するステップと、
未シールの開放された端部を通してフィルターバッグ内に煎じ物製品を供給するステップと、
前述された縦断シール部および前述された横断シール部に対して横断して、各フィルターバッグの開放している端部を閉鎖するためのシール部を作り出す更なるステップとを有し、
上記の各ステップが水平方向に延びる製造ライン上において実行されることを特徴とする方法を提供する。
【0015】
上記の目的に関連する本発明の技術的な特徴は、特許請求の範囲において明確に記載され、その利点は、本発明の範囲を制限するものではなく単なる例証として提供される本発明の好適な実施例を示した添付図面を参照して説明される以下の詳細な記載から明らかにされる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図3を参照すると、茶やカムミール等のような煎じ物製品Pを収納するためのフィルターバッグ1であって、ピックアップ・タグ(pickup tag)Eにフィルターバッグを繋ぐ結び紐(tie string)Fを有し、図1および図2に示されるように三つの三角形状面と三角形状基部とにより形成される四面体のピラミッド形状を有するフィルターバッグ1を作るための機械の全体が、参照番号100で示されている。
【0017】
図3に示されるように、機械100は連続して動作し、機械100はまた、実質的に水平な方向Aに延びる製造ラインLを有し、製造ラインLに沿って複数のステーションが連続的に配置されており、複数のステーションは、濾紙のウェッブを平坦な連続チューブ2の形状に折り畳むための(知られているタイプの不図示の)ステーションと、(方向Aに対して平行な)縦断シール部SLを作り且つチューブ2をトリミング(trimming)するためのシールステーション50と、各フィルターバッグ1の連続する周端部を形成するためにチューブ2上に(方向Aに対して横断する)一連の横断シール部STを作るためのシールステーション9と、開放している口部あるいは未シールの口部7を各々が有する個々のフィルターバッグ1を形成するように、(方向Aに対して)横断して平坦なチューブ2を切断するためのステーション10と、口部7を開放するためのステーション11と、開放している口部7を通して各単一のフィルターバッグ1内に所定量の煎じ物製品を満たすための供給ステーション12と、更に、図9および図10を参照して以下に更に詳細に説明されるような三次元のピラミッド形状をもたらす方法で、シール部SLおよびシール部STに対して横断する方向に延在するシール部SCを作ることにより、開放している口部7を閉鎖するためのシールステーション13とを有する。
【0018】
方向Aにおいて、切断ステーション10とステーション11との間で、機械100は、フィルターバック形成中にフィルターバッグが切断された直後にフィルターバッグ1を把持するための移送ステーション14を備えており、この移送ステーション11、12および13を通過する製造ラインLにおける送出通路の湾曲した区間PCに沿って形成されるフィルターバッグ1を移送するコンベー手段16上に取り付けられたフィルターバッグ1のピックアップ手段15に、フィルターバッグを順々に移送する。
【0019】
前述された各ステーションの構造詳細部を更に厳密に見ると、シールステーション50は、(本分野の専門家に”アンビル(anvil)”として通常知られている)接触要素52を有し、接触要素は超音波エミッターまたはソノトロード(sonotrode)51の上に配置される。ソノトロード51は、チューブ2から離間した位置とチューブ2に近接する位置との間で垂直方向に往復運動の移動ができ、超音波によりシール部SLを作る。
【0020】
同様に、シールステーション9は、超音波エミッターまたはソノトロード20の上に配置された接触要素19を有する。ソノトロード20は、チューブ2から離間した位置とチューブ2に近接する位置との間で垂直方向に往復運動の移動ができ、超音波によりシール部STを作る。
【0021】
ソノトロード51および20の使用は、実験においてシール速度という点で最良の結果をもたらした解決策であり、よって、好適と考えられる解決策である。(図示されていない)代替の実施例においては、ソノトロード51および20に代えて、通常の熱シールローラーによりシールがなされてもよく、この場合においては、要素52および19が、それぞれのローラーにより置換される。
【0022】
図3に示されるように、切断ステーション10は、回転ナイフ25と、濾紙チューブ2の下に配置されたカウンターナイフ(counterknife)26とを有する。
【0023】
ナイフ25が回転するときに、ナイフ25は、各シール部STの水平方向Aにおける下流側を切断することにより、チューブ2を一連のフィルターバッグ1に分割する。
【0024】
更に図3を参照すると、移送ステーション14は、両側のある一対の把持部30を有し、把持部30は、フィルターバッグ1が切断されると同時に各フィルターバッグ1を保持する。
【0025】
二つの把持部30は、チューブ2の下に配置され且つ切断ステーション10からピックアップ手段(拾い上げ手段)15へ(矢印F30に示す)平行移動で各フィルターバッグ1を移送するように形成された四棒機構(four−bar linkage)の通例の駆動手段31により作動される。
【0026】
図3および図4に示されるように、ピックアップ手段15は、前述されたコンベアー手段16を構成する回転ドラム33上において径方向に一様に配置された複数の一対の把持部32を有する。
【0027】
フィルターバック形成中に、フィルターバッグ1は把持部30により把持部32へ移送され、一対の把持部32の各々は、第一の横断シール部STでフィルターバッグ1を拾い上げる。
【0028】
フィルターバック形成中にフィルターバッグ1の送出通路PCの区間を形成するドラム33の回転動作は、図5から図12において明確に示されるように、口部7を開放するためのステーション11と、製品Pを供給するためのステーション12と、シールステーション13とに連続的に各フィルターバッグ1が位置決めされるように、フィルターバッグ1を回転する。
【0029】
図4に示されるように、フィルターバッグ1の一対の各ピックアップ把持部32はフィルターバッグ1の固定手段18を備え、固定手段18は一対の平行な第一ロッド34を有し、第一ロッド34は、フィルターバッグ1を支持し、第一ロッドが片側で取り付けられる把持部32に対して直角に延在し、把持部32は第一ロッドと一体となって移動する。
【0030】
第一ロッド34の構造は、横断シール部STにより形成されるフィルターバッグ1の縁を把持部32が閉めて挟む時に、縦断シール部SLにより形成された縁に沿って両側でフィルターバッグ1を保持することを可能にする。
【0031】
更に、固定手段18は、把持部32の中央に取り付けられた一対の第二ロッド35を有し、一対の第二ロッドは、一対の第一ロッド34に対して斜めに延在し、一対の把持部32で尖っている端部を有するV字形状要素を形成するように互いからそれており、この固定構造により、フィルターバッグ1は、フィルターバッグ1が四面体形状とされる次に完成ステップのために、最適に支持され配置される。
【0032】
図5および図6において更に詳細に示されるように、フィルターバッグ1が一対の把持部32により拾い上げられると、フィルターバッグ1は、フィルターバッグ1の開放を準備する手段17であって第一の接触剛体要素36を有する手段17に近づけられる。第一の接触剛体要素36は、C字形状断面を有し、また、第一の接触剛体要素36がフィルターバッグ1から離間している(図5において破線で示されている)待機位置と、(図5において実線および矢印F36により示されているように)口部7を押圧することにより部分的に開放するために第一の接触剛体要素36が口部7の端部の一部分と接触し口部7の端部の一部分を部分的に取り囲む作業位置との間で移動可能である。
【0033】
準備手段17は第二の剛体要素37を更に有し、第二の剛体要素37は、供給ステーション12に近接してフィルターバッグ1を位置決めし、第一の剛体要素36により作用される縁と反対側のフィルターバッグ1の縁で作用するように有効に位置決めされる。
【0034】
図6に示されるように、第二の剛体要素37は二つの突起部37aおよび37bを備えるフォーク部(fork)を有し、フォーク部は、第二の剛体要素がフィルターバッグ1から離間している(図6において破線で示されている)第一の待機位置から、第二の剛体要素が(図6において実線および矢印F37で示されるように)水平に平行移動して、一対の把持部32により保持される端部でフィルターバッグ1と接触し、フィルターバッグ1を取り囲む第二の作業位置へと動き、最終的に、(図6の破線および矢印F37Aで示されるように)口部7があるフィルターバッグ1の自由端部の方向に剛体要素37がピックアップ把持部32から離れることによりフィルターバッグ1を固定する第三の位置へと移動可能である。
【0035】
かくして、フィルターバッグ1は製品Pを受け入れるための正規の位置とされ、口部7が十分に開放される準備がなされる。
【0036】
図7に示されるように、各フィルターバッグ1の口部7を開放するためのステーション11は一対のピン28を有し、各ピン28は、各フィルターバッグ1の口部7の上に作用上位置決めされるアーム29の端部に取り付けられる。ピン28は、それぞれのアーム29と一体となって、各アーム29が共に近接していて口部7から離間している(図7において破線で示される)第一の上部待機位置から、ピン28が口部7の内側にあって開放を準備するための(図7において実線および矢印F28で示される)第二の下部作業位置へと移動し、次に、所定量の製品Pがフィルターバッグ1内で満たされることができるように口部7を部分的にピン28が開放する(図8において矢印F28Aに示される)第三の中間位置へと移動する。
【0037】
上述された第三の作業位置に達した後、フィルターバッグ1の口部7が製品Pの供給ステーション12で開放されるように、ピン28は停止する。
【0038】
図8に示されるように、ステーション12は管状のノズル27を有し、図示されていない通例の計量装置によりノズル27に製品Pが供給され、ノズル27は製品Pを供給する。
【0039】
ノズル27は、ノズル27がフィルターバッグ1から離間している(図8において実線で示される)待機位置と、ノズル27が口部7を通してフィルターバッグ1の内側にある(図8において破線および矢印F27で示される)供給位置との間で移動可能である。
【0040】
ノズル27が上げられると、アーム29は、(図9において矢印F28で示されるように)各ピン28が口部7に引張作用をもたらすように更に離れて動く第四の作業位置へと動く。
【0041】
この地点で、回転ドラム33は、シール部SCが作られるステーション13の近くにフィルターバッグ1を移動する。
【0042】
図9および図10に更に詳細に示されるように、シールステーション13は、(動作方向を指し示す矢印F24により示されるように)口部7の対向する各縁を固定するように、口部7の内側縁を保持するための一対の把持部24を備える。当然に、一対の把持部24の幅は、口部7を引っ張ることにより形成される縁の幅よりも小さく、よって、(図10において矢印F28Cで示されるように)ピン28が引き出されることを可能にする。同様に、一対の把持部24は、口部7を引っ張ることにより形成される自由縁よりも下の位置でフィルターバッグ1と接触し、シール部SCが作られることができるように一部分を自由に残す。
【0043】
図11に示されるように、シール部SCは、超音波シールユニット22により作られる超音波シールであることが好ましく、超音波シールユニット内で、アンビル23が、超音波エミッターまたはソノトレード21のための基部としての役割を果たすように作用上配置される。
【0044】
シール部SLおよびSTの場合のように、ソノトレード21の使用は、実験においてシール速度に関して最良の結果をもたらした解決策であり、よって、好適と考えられる解決策である。(不図示の)代替の実施例においては、ソノトロード21に代えて、通常の熱シール装置によりシールがなされてもよく、この場合においては、要素23が別の把持部より置換されることになる。
【0045】
図11に明らかに示されるように、ソノトレード21およびアンビル23(または、代替の把持部21および23)は、それらが口部7の縁から離間している(図11における破線で示される)待機位置と、それらがフィルターバッグ1の縁と接触し結合する(図11における実線と矢印F21と矢印F23とで示される)作業位置との間において移動可能である。
【0046】
シール部SCが作られると、フィルターバッグ1は完成され、図1および図2に示されるような四面体形状を有し、ドラム33により解放されることができ、下流の積み重ねユニットおよび箱詰めユニット(cartoning unit)に移送されることができる。
【0047】
本機械およびその機械を使用した方法は、フィルターバッグ1を形成する簡易で迅速な工程を提供することにより本発明の前述の目的を達成し、形成されるフィルターバッグ1は、従来の方法で作られたものと異なり、まず、一つずつ部分的に形成され、次に、それらの開口端部を通して製品で満たされ、最後に、最終の四面体形状でシールされる。
【0048】
濾紙のチューブを水平に送出することと、製品を供給しフィルターバッグをシールする前にフィルターバッグを形成することとが可能であることは、装置を、従来技術の装置よりも機能的で且つコンパクトするという結果をもたらし、機械速度および出力を低下することなく、極めて低価格でこのタイプのフィルターバッグを製造することを可能にする。
【0049】
記載された本発明は、本発明の範囲を逸脱することなく、変更および変形されることができる。さらに、本発明の全ての詳細部は、技術的に均等な要素に置換されてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に係る機械により作られたピラミッド状のフィルターバッグの正面斜視図である。
【図2】本発明に係る機械により作られたピラミッド状のフィルターバッグの平面図である。
【図3】図1に示されたようなピラミッド状のフィルターバッグを作るための機械の、概略斜視図および部分断面図であり、明確にするために幾つかの部品が切り取られている図面である。
【図4】図3の機械の部分を構成するステーションの一つで実行される連続するステップの一つを示した拡大図である。
【図5】図3の機械の部分を構成するステーションの一つで実行される連続するステップのもう一つを示した拡大図である。
【図6】図3の機械の部分を構成するステーションの一つで実行される連続するステップの更にもう一つを示した拡大図である。
【図7】図3の機械の部分を構成する別のステーションで実行される連続するステップの一つを示した拡大図である。
【図8】図3の機械の部分を構成する別のステーションで実行される連続するステップのもう一つを示した拡大図である。
【図9】図3の機械の部分を構成する別のステーションで実行される連続するステップの更にもう一つを示した拡大図である。
【図10】図3の機械の部分を構成する別のステーションで実行される連続するステップの更にもう一つを示した拡大図である。
【図11】本発明に係るステップの実行の間において、図3の概略図に示された機械の部分を構成する別のステーションを示す図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
煎じ物製品(P)用の四面体形状のフィルターバッグ(1)を製造するための機械(100)であって、濾紙の平坦な連続チューブ(2)から作られる前記フィルターバッグ(1)が形成され、前記フィルターバッグがそれぞれ所定量の煎じ物製品(P)で満たされ、連続した切断およびシール部(SL、ST、SC)の閉鎖がなされる一連の作業ステーション(50、9、10、14、11、12、13)により形成される製造ライン(L)を有する機械(100)において、
前記製造ライン(L)は水平方向(A)に延び、また、前記製造ライン(L)は、
前記水平方向(A)に対して平行方向に前記チューブ(2)が延在するように、前記チューブ(2)を形成する第一の縦断シール部(SL)を作るための第一のシールステーションと、
前記水平方向(A)に対して横断して前記チューブ(2)に一連の横断シール部(SL)を作るための前記チューブ(2)の第二のシールステーション(9)と、
前記フィルターバック形成中に、シールされた底端部と未シールの端部(7)とを各々が有する一連の前記フィルターバッグ(1)を作り出すために、前記横断シール部(ST)で前記チューブ(2)を切断するための切断ステーション(10)と、
前記フィルターバッグ(1)の各々の前記未シールの端部(7)を開放するためのステーション(11)と、
所定量の前記煎じ物製品(P)が開放された前記未シールの端部(7)を通して前記フィルターバッグ(1)内に挿入される、前記煎じ物製品(P)を供給するためのステーション(12)と、
各前記フィルターバッグ(1)の開放されている前記未シールの端部(7)を閉鎖するシール部(SC)であって、前記縦断シール部(SL)と前記横断シール部(ST)とに対して横断する方向に延在する閉鎖シール部(SC)を作るための第三のシールステーション(13)とを、
連続的に有することを特徴とする、機械。
【請求項2】
前記フィルターバック形成中に各前記フィルターバッグ(1)が前記切断ステーション(11)から拾い上げられ且つコンベア−手段(16)により前記開放ステーション(11)に送出される移送ステーション(14)が、前記切断ステーション(10)と前記開放ステーション(11)との間にあることを特徴とする、請求項1に記載の機械。
【請求項3】
前記コンベア−手段(16)は回転ドラム(33)を有し、前記回転ドラムは、前記開放ステーション(11)と前記供給ステーション(12)と前記第三のシールステーション(13)とを通過する前記製造ライン(L)における送出通路の湾曲された区分(PC)に沿って前記フィルターバッグ(1)を送出するように形成されることを特徴とする、請求項2に記載の機械。
【請求項4】
前記ドラム(33)は、前記フィルターバッグ(1)を拾い上げ且つ前記ドラム(33)自身上で前記フィルターバッグ(1)を保持するための、保持/固定手段(15、17、18)を支持することを特徴とする、請求項3に記載の機械。
【請求項5】
前記保持/固定手段(15、17、18)は一対の把持部(32)を有し、
前記把持部(32)の各々は単一のフィルターバッグ(1)を拾い上げ、また、前記把持部(32)の各々は、互いに対して平行で前記把持部(32)に対して直角に延在する前記フィルターバック(1)の一対の第一の支持ロッド(34)と、前記把持部(32)の中央に取り付けられ且つ一対の前記第一のロッド(34)に対して斜めに延在する一対の第二のロッド(35)であって一対の前記把持部(32)で尖っている端部を有するV字形状要素を形成するように互いからそれる一対の第二のロッド(35)とを備え、
さらに、前記保持/固定手段(15、17、18)は、前記供給ステーション(12)に各前記フィルターバッグ(1)が位置決めされることを許可するように形成される、第一剛体要素(36)と第二剛体要素(37)とを有することを特徴とする、請求項4に記載の機械。
【請求項6】
前記第一のシールステーション(50)は、前記縦断シール部(SL)を作るための超音波シール手段(51、52)を有し、前記超音波シール手段(51、52)は、接触要素(52)に近づいたり離れたりする少なくとも一つのソノトロード(sonotrode)(51)を有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項7】
前記第一のシールステーション(50)は、前記縦断シール部(SL)を作るための熱シール手段(51、52)を有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項8】
前記第二のシールステーション(9)は、前記横断シール部(ST)を作るための超音波シール手段(20、19)を有し、前記超音波シール手段(20、19)は、接触要素(19)に近づいたり離れたりする少なくとも一つのソノトロード(20)を有することを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項9】
前記第二のシールステーション(9)は、前記横断シール部(ST)を作るための熱シール手段(20、19)を有することを特徴とする、請求項1から請求項7のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項10】
前記第三のシールステーション(13)は、前記閉鎖シール部(SC)を作るための超音波シール手段(21、22、23)を有し、前記超音波シール手段(21、22、23)は、接触要素(23)に近づいたり離れたりする少なくとも一つのソノトロード(21)を有することを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項11】
前記第三のシールステーション(13)は、前記閉鎖シール部(SC)を作るための熱シール手段(21、22、23)を有することを特徴とする、請求項1から請求項9のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項12】
前記供給ステーション(12)は、前記煎じ物製品(P)を供給するためのノズル(27)を有し、前記ノズル(27)は、前記ノズル(27)自身が前記フィルターバッグ(1)から離間している待機位置と、前記ノズル(27)自身が前記未シールの端部(7)を通して前記フィルターバッグ(1)内にある供給位置との間で移動可能であることを特徴とする、請求項1から請求項11のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項13】
前記未シールの端部(7)を開放するためのステーション(11)は、アーム(29)に各々が取り付けられた一対のピン(28)を有し、前記アーム(29)および前記ピン(28)は、各前記アーム(29)が前記未シールの端部(7)から離間していて且つ他方の前記アーム(29)に近接する第一の上部待機位置から、前記ピン(28)が前記未シールの端部(7)の内側にある作業位置であって開放を準備する第二の下部作業位置と、前記フィルターバッグ内に所定量の前記煎じ物製品(P)が満たされることを可能にするために前記未シールの端部(7)を前記ピン(28)が開放する第三の位置と、前記ピン(28)が前記未シールの端部(7)に引張作用をもたらすように前記アームが更に離れて動く第四の作業位置とへ、移動可能であることを特徴とする、請求項1から請求項12のいずれか一つの請求項に記載の機械。
【請求項14】
煎じ物製品(P)用の四面体形状のフィルターバッグ(1)を作るための方法において、
水平方向(A)に延びる製造ライン上で実行されるステップであって、
濾紙の平坦な連続チューブ(2)を形成するステップと、
前記水平方向(A)に対して平行に延在する縦断シール部(SL)を前記チューブ(2)に作るステップと、
前記水平方向(A)に対して横断して前記チューブ(2)に一連の横断シール部(ST)を作るステップと、
フィルターバック形成中に、シールされた底端部と未シールの端部(7)とを各々が有する一連の前記フィルターバッグ(1)を作り出すように、前記横断シール部(ST)で前記チューブ(2)を切断するステップと、
各前記フィルターバッグ(1)の前記未シールの端部(7)を開放することと、
開放された前記未シールの端部(7)を通して前記フィルターバッグ(1)内に前記煎じ物製品(P)を供給するステップと、
前記縦断シール部(SL)と前記横断シール部(ST)とに対して横断して、各前記フィルターバッグ(1)の開放された前記未シールの端部(7)を閉鎖するためのシール部(SC)を更に作るステップとを、有することを特徴とする、方法。
【請求項15】
少なくとも一つの前記シール部を作るステップは、超音波の放射により実行されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
少なくとも一つの前記シール部を作るステップは、熱シールにより実行されることを特徴とする、請求項14または請求項15に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図11】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2006−502058(P2006−502058A)
【公表日】平成18年1月19日(2006.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−542732(P2004−542732)
【出願日】平成15年10月6日(2003.10.6)
【国際出願番号】PCT/IB2003/004396
【国際公開番号】WO2004/033303
【国際公開日】平成16年4月22日(2004.4.22)
【出願人】(594073646)イ.エンメ.ア.インドゥストリア マッキーネ アウトマティケ ソチエタ ペル アツィオニ (29)