説明

照合装置、照合装置の照合プログラム、照合装置の照合方法

【課題】ユーザが、購入した宝くじについて、一部の番号を入力するだけで宝くじの当選確率を知ることができるようにする。
【解決手段】ユーザが、ユーザ端末装置200を用いて、保有する宝くじの一部の番号を宝くじ当選通知装置100に送信する。照合要求入力部110はユーザ端末装置200から一部の番号を受信し、当選番号照合部130は一部の番号と宝くじの当選番号とを照合する。当選確率算出部140は、照合結果に基づいて、ユーザが保有する宝くじの番号と宝くじの当選番号との適合確率を算出し、照合応答出力部150は適合確率をユーザが保有する宝くじの当選確率としてユーザ端末装置200に送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、ウェブシステムを利用して情報提供を行う照合装置、照合装置の照合プログラム、照合装置の照合方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
宝くじの当選判定は、当選日以降にインターネットの宝くじ当選番号案内・照会ページや新聞の当選番号欄に掲載されている当選番号と購入した宝くじの番号とを目視で比較するか、宝くじ共同購入サイトが提供する購入番号・当選番号の照合ソフトを使うか、宝くじ売り場へ券を持ち込んで当選可否判定をして貰うかしか方法がなかった。つまり、宝くじの当選判定を行うことについてネットワーク利用が進んでおらず、現時点では、事前登録した宝くじ購入番号に対する当選判定を行い、携帯メールで当たり/ハズレの通知を行うサービスは存在しない。
また、宝くじの当選判定に関して記載した特許文献1、特許文献2、特許文献3が存在するが、購入番号の一部に基づいて当選判定を行うことについてはいずれの文献にも記載されていない。
【特許文献1】特開2003−345938号公報
【特許文献2】特開2002−149893号公報
【特許文献3】特開2002−149896号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、例えば、ユーザが宝くじの購入番号の下2〜3桁を指定しただけでユーザが購入した宝くじの当たり/ハズレの可能性を判定し、携帯メールで当たり/ハズレの通知を行うことができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の照合装置は、入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置であり、特定記号を記憶する特定記号記憶部と、照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力部と、前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合部と、前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出部とを備えることを特徴とする。
【0005】
また、前記照合装置において、前記照合記号入力部は、さらに、照合記号の他部である1以上の記号を新たな入力記号として入力し、前記照合部は前記照合記号入力部が入力した新たな入力記号と特定記号との新たな照合結果を算出し、前記適合確率算出部は前記照合部が算出した前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて新たに適合確率を算出することを特徴とする。
【0006】
また、前記照合装置において、前記照合記号入力部は、さらに、照合記号において入力記号が位置する桁の情報を入力し、前記照合部は、前記照合記号入力部が入力した桁の情報に基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を算出することを特徴とする。
【0007】
また、前記照合装置は、さらに、くじの抽選日とくじに関するウェブページのアドレスとを記憶するくじ情報記憶部と、前記くじ情報記憶部に記憶されている抽選日以降であるかを中央処理装置を用いて判定する抽選日判定部と、前記抽選日判定部が抽選日以降であると判定した場合に前記くじ情報記憶部に記憶されているアドレスのウェブページからくじの当選記号を取得し、取得した当選記号を特定記号として前記特定記憶部に記憶する当選記号取得部とを備えてくじの当選確率を算出することを特徴とする。
【0008】
また、前記照合装置は、くじの当選記号を特定記号としてくじの当選確率を算出する照合装置であり、電子メールのアドレスを記憶するアドレス情報記憶部と、当選したくじの引き換え有効期限を記憶する有効期限記憶部と、前記適合確率算出部がくじの当選確率として算出した適合確率に基づくくじの当選確率情報と前記有効期限記憶部に記憶されている有効期限とを前記アドレス情報記憶部に記憶されているアドレス宛てに電子メール送信する情報送信部とを、さらに、備えたことを特徴とする。
【0009】
本発明の照合プログラムは、入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置の照合プログラムであり、特定記号記憶部が特定記号を記憶する特定記号記憶処理と、照合記号入力部が照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力処理と、照合部が前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合処理と、適合確率算出部が前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出処理とをコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0010】
また、前記照合プログラムにおいて、前記照合記号入力部は、さらに、照合記号の他部である1以上の記号を新たな入力記号として入力し、前記照合部は前記照合記号入力部が入力した新たな入力記号と特定記号との新たな照合結果を算出し、前記適合確率算出部は前記照合部が算出した前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて新たに適合確率を算出することを特徴とする。
【0011】
また、前記照合プログラムにおいて、前記照合記号入力部は、さらに、照合記号において入力記号が位置する桁の情報を入力し、前記照合部は、前記照合記号入力部が入力した桁の情報に基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を算出することを特徴とする。
【0012】
また、前記照合装置の照合プログラムは、さらに、抽選日判定部がくじの抽選日とくじに関するウェブページのアドレスとを記憶するくじ情報記憶部に記憶されている抽選日以降であるかを中央処理装置を用いて判定する抽選日判定処理と、当選記号取得部が前記抽選日判定部が抽選日以降であると判定した場合に前記くじ情報記憶部に記憶されているアドレスのウェブページからくじの当選記号を取得し、取得した当選記号を特定記号として前記特定記憶部に記憶する当選記号取得処理とをコンピュータに実行させてくじの当選確率を算出することを特徴とする。
【0013】
また、前記照合装置の照合プログラムは、くじの当選記号を特定記号としてくじの当選確率を算出する照合装置の照合プログラムであり、情報送信部が前記適合確率算出部がくじの当選確率として算出した適合確率に基づくくじの当選確率情報と、当選したくじの引き換え有効期限を記憶する有効期限記憶部に記憶されている有効期限とを、電子メールのアドレスを記憶するアドレス情報記憶部に記憶されているアドレス宛てに電子メール送信する情報送信処理とを、さらに、コンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
本発明の照合方法は、入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置の照合方法であり、特定記号記憶部が特定記号を記憶する特定記号記憶処理を行い、照合記号入力部が照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力処理を行い、照合部が前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合処理を行い、適合確率算出部が前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、例えば、宝くじの購入番号の下2〜3桁に基づいてユーザが購入した宝くじの当たり/ハズレの可能性を判定し、携帯メールで当たり/ハズレの通知を行うことができる。
これにより、ユーザは宝くじの当選可否判定を手軽に、確実に、迅速に行うことができる。また、ユーザは当選番号の全桁確認の前に当選の可能性について知ることができ、その後に全桁確認を行って当選/ハズレを確定することにより宝くじを2倍楽しむことができる。
また、本発明により、宝くじの当選判定にインターネットを活用することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における宝くじ当選通知システム300の構成図である。
実施の形態1における宝くじ当選通知システム300の構成について、図1に基づいて以下に説明する。
【0017】
宝くじ当選通知システム300はユーザが購入した宝くじの番号について宝くじの当選判定を依頼するユーザ端末装置200と、依頼された宝くじの番号について当選判定を行い判定結果を通知する宝くじ当選通知装置100とを有する。
また、宝くじ当選通知装置100とユーザ端末装置200とはインターネット940を介して通信を行う。
ユーザ端末装置200は、例えば、携帯電話やパーソナルコンピュータのことである。
【0018】
宝くじ当選通知装置100(照合装置の一例)はユーザが購入した宝くじの番号について一部分の番号を当選番号と照合し、ユーザが購入した宝くじの当選確率を照合結果に基づいて算出し、算出した当選確率に関してユーザ端末装置200に通知を行うことを特徴とする。
【0019】
宝くじ当選通知装置100は照合要求入力部110、照合要求解析部120、当選番号照合部130、当選確率算出部140、照合応答出力部150、宝くじ情報取得部160、宝くじ情報記憶部191、ユーザ情報記憶部192および照合要求記憶部193を備える。
照合要求入力部110(照合記号入力部の一例)は、ユーザが購入した宝くじの当否についての照合要求をユーザ端末装置200から通信ボード915を用いて受信する。
照合要求解析部120は照合要求入力部110が受信した照合要求を解析する。
当選番号照合部130(照合部の一例)は、照合要求解析部120が解析した照合要求解析結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじの一部分の番号を当選番号と照合する。
当選確率算出部140(適合確率算出部)は、当選番号照合部130が照合した照合結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじの当選確率を算出する。
照合応答出力部150(情報送信部)は、当選確率算出部140が算出した当選確率に基づいて、ユーザが購入した宝くじの当否についての照合応答を通信ボード915を用いてユーザ端末装置200に送信する。
宝くじ情報取得部160(抽選日判定部、当選記号取得部の一例)は、抽選日、当選番号、当選有効期限などの宝くじ情報を通信ボード915を用いてインターネット940から取得する。
宝くじ情報記憶部191(くじ情報記憶部、特定記号記憶部、有効期限記憶部の一例)は、宝くじに関するウェブページのアドレスや宝くじに関するウェブページから取得した宝くじの抽選日、当選番号、当選有効期限、開催回数などの宝くじ情報を記憶する記憶機器である。
ユーザ情報記憶部192(アドレス情報記憶部)は、ユーザID(Identifier)や電子メールアドレスなどのユーザ情報を記憶する記憶機器である。
照合要求記憶部193は、照合要求入力部110が受信した照合要求や照合要求解析部120が解析した照合要求解析結果を記憶する記憶機器である。
【0020】
以下、ユーザが購入した宝くじの番号のことを「購入番号(照合記号の一例)」とする。
また、購入番号に含まれる一部の番号であり、照合要求に含まれる番号のことを「照合要求番号(入力記号の一例)」とする。
また、当選番号(特定記号の一例)に対する購入番号の適合確率を「当選確率」とする。
また、宝くじに関するウェブページのことを「宝くじウェブページ」とする。
また、宝くじウェブページには抽選日、当選番号、当選有効期限などが宝くじを識別する開催回数や種別に対応付けられて登録されるものとする。
また、宝くじの種別として「ジャンボ宝くじ」、「全国自治宝くじ」などと呼ばれる6桁程度の番号で一意に識別される通常の宝くじを例にして説明する。
【0021】
図2は、実施の形態1における宝くじ当選通知装置100の外観の一例を示す図である。
図2において、宝くじ当選通知装置100は、システムユニット910、CRT(Cathode・Ray・Tube)やLCD(液晶)の表示画面を有する表示装置901、キーボード902(Key・Board:K/B)、マウス903、FDD904(Flexible・Disk・ Drive)、CDD905(コンパクトディスク装置)、プリンタ装置906、スキャナ装置907、マイク908、スピーカー909などのハードウェア資源を備え、これらはケーブルや信号線で接続されている。
システムユニット910は、コンピュータであり、ファクシミリ機932、電話器931とケーブルで接続され、また、LAN942(ローカルエリアネットワーク)、ゲートウェイ941を介してインターネット940に接続されている。
【0022】
図3は、実施の形態1における宝くじ当選通知装置100のハードウェア資源の一例を示す図である。
図3において、宝くじ当選通知装置100は、プログラムを実行するCPU911(Central・Processing・Unit、中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、プロセッサともいう)を備えている。CPU911は、バス912を介してROM913、RAM914、通信ボード915、表示装置901、キーボード902、マウス903、FDD904、CDD905、プリンタ装置906、スキャナ装置907、マイク908、スピーカー909、磁気ディスク装置920と接続され、これらのハードウェアデバイスを制御する。磁気ディスク装置920の代わりに、光ディスク装置、メモリカード読み書き装置などの記憶装置でもよい。
RAM914は、揮発性メモリの一例である。ROM913、FDD904、CDD905、磁気ディスク装置920の記憶媒体は、不揮発性メモリの一例である。これらは、記憶機器、記憶装置あるいは記憶部の一例である。
通信ボード915、キーボード902、スキャナ装置907、FDD904などは、入力機器、入力装置あるいは入力部の一例である。
また、通信ボード915、表示装置901、プリンタ装置906などは、出力機器、出力装置あるいは出力部の一例である。
【0023】
通信ボード915は、ファクシミリ機932、電話器931、LAN942等に接続されている。通信ボード915は、LAN942に限らず、インターネット940、ISDN等のWAN(ワイドエリアネットワーク)などに接続されていても構わない。インターネット940或いはISDN等のWANに接続されている場合、ゲートウェイ941は不用となる。
磁気ディスク装置920には、OS921(オペレーティングシステム)、ウィンドウシステム922、プログラム群923、ファイル群924が記憶されている。プログラム群923のプログラムは、CPU911、OS921、ウィンドウシステム922により実行される。
【0024】
上記プログラム群923には、実施の形態において「〜部」として説明する機能を実行するプログラムが記憶されている。プログラムは、CPU911により読み出され実行される。
ファイル群924には、実施の形態において、「〜部」の機能を実行した際の「〜の判定結果」、「〜の計算結果」、「〜の処理結果」などの結果データ、「〜部」の機能を実行するプログラム間で受け渡しするデータ、その他の情報やデータや信号値や変数値やパラメータが、「〜ファイル」や「〜データベース」の各項目として記憶されている。「〜ファイル」や「〜データベース」は、ディスクやメモリなどの記録媒体に記憶される。ディスクやメモリなどの記憶媒体に記憶された情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、読み書き回路を介してCPU911によりメインメモリやキャッシュメモリに読み出され、抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示などのCPUの動作に用いられる。抽出・検索・参照・比較・演算・計算・処理・出力・印刷・表示のCPUの動作の間、情報やデータや信号値や変数値やパラメータは、メインメモリやキャッシュメモリやバッファメモリに一時的に記憶される。
また、実施の形態において説明するフローチャートの矢印の部分は主としてデータや信号の入出力を示し、データや信号値は、RAM914のメモリ、FDD904のフレキシブルディスク、CDD905のコンパクトディスク、磁気ディスク装置920の磁気ディスク、その他光ディスク、ミニディスク、DVD(Digital・Versatile・Disc)等の記録媒体に記録される。また、データや信号値は、バス912や信号線やケーブルその他の伝送媒体によりオンライン伝送される。
【0025】
また、実施の形態において「〜部」として説明するものは、「〜回路」、「〜装置」、「〜機器」、「〜手段」であってもよく、また、「〜ステップ」、「〜手順」、「〜処理」であってもよい。すなわち、「〜部」として説明するものは、ROM913に記憶されたファームウェアで実現されていても構わない。或いは、ソフトウェアのみ、或いは、素子・デバイス・基板・配線などのハードウェアのみ、或いは、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせ、さらには、ファームウェアとの組み合わせで実施されても構わない。ファームウェアとソフトウェアは、プログラムとして、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等の記録媒体に記憶される。プログラムはCPU911により読み出され、CPU911により実行される。すなわち、照合プログラムは、「〜部」としてコンピュータを機能させるものである。あるいは、「〜部」の手順や方法をコンピュータに実行させるものである。
【0026】
図4は、実施の形態1における宝くじ当選通知装置100が実行する照合処理を示すフローチャートである。
実施の形態1における宝くじ当選通知装置100の照合方法について、図4に基づいて以下に説明する。
「〜部」と説明する宝くじ当選通知装置100の各構成要素は、以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0027】
<S101:照合要求入力処理(照合記号入力処理の一例)>
まず、照合要求入力部110は、ユーザが購入した宝くじの当否についての照合要求をユーザ端末装置200から受信する。
<S102:照合要求解析処理>
次に、照合要求解析部120は照合要求入力部110が受信した照合要求を解析する。
<S103:当選番号照合処理(照合処理の一例)>
次に、当選番号照合部130は、照合要求解析部120が解析した照合要求解析結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじの一部分の番号(照合要求番号)を当選番号と照合する。
<S104:当選確率算出処理(適合確率算出処理の一例)>
次に、当選確率算出部140は、当選番号照合部130が照合した照合結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじの当選確率(当選番号に対する購入番号の適合確率)を算出する。
<S105:照合応答出力処理(情報送信処理)>
次に、照合応答出力部150は、当選確率算出部140が算出した当選確率に基づいて、ユーザが購入した宝くじの当否についての照合応答をユーザ端末装置200に送信する。
【0028】
上記照合処理(S101〜S105)により、宝くじ当選通知装置100はユーザが購入した宝くじの購入番号について一部分の照合要求番号を当選番号と照合し、照合結果に基づいて当選番号に対する購入番号の適合確率を算出し、算出した適合確率を購入番号の当選確率としてユーザ端末装置200に通知する。
【0029】
上記照合処理を構成する各処理(S101〜S105)の詳細については後述する。
【0030】
図5は、実施の形態1における宝くじ情報取得部160が実行する宝くじ情報取得処理を示すフローチャートである。
上記照合処理(S101〜S105)の詳細を説明する前に、宝くじ情報取得部160による宝くじ情報取得処理について、図5に基づいて以下に説明する。
以下に説明する宝くじ情報取得処理により、宝くじ当選通知装置100は宝くじ情報記憶部191に宝くじ情報を記憶する。そして、宝くじ情報記憶部191に記憶された宝くじ情報を使用して、当選番号照合部130は当選番号照合処理(S103)を実行し、当選確率算出部140は当選確率算出処理(S104)を実行する。
ここで、宝くじ情報記憶部191には宝くじウェブページのアドレスが予め記憶されているものとする。
宝くじ情報取得部160は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0031】
<S201:期日情報取得処理>
まず、宝くじ情報取得部160は宝くじウェブページから宝くじの期日情報を取得する。
このとき、宝くじ情報取得部160は宝くじウェブページのアドレスを宝くじ情報記憶部191から取得し、取得したアドレスを使用して宝くじウェブページにアクセスし、アクセスした宝くじウェブページから各宝くじについて抽選日や当選有効期限などの期日情報と開催回数や種別などの宝くじの識別情報とを取得する。そして、宝くじ情報取得部160は取得した期日情報と識別情報とを対応付けて宝くじ情報記憶部191に記憶する。
期日情報と識別情報とは宝くじ情報の一例である。
【0032】
<S202:抽選日判定処理>
次に、宝くじ情報取得部160は抽選日を迎えた宝くじを判定し、抽選日を迎えた宝くじの宝くじ情報(識別情報)を宝くじ情報記憶部191から取得する。
このとき、宝くじ情報取得部160は、宝くじ情報記憶部191に記憶された各宝くじ情報に含まれる抽選日を当日日付と比較し、当日日付が抽選日以降である宝くじ情報を判定し、当日日付が抽選日以降であると判定した宝くじ情報を宝くじ情報記憶部191から取得する。ただし、当選番号を取得済みの宝くじ情報は除く。
【0033】
<S203:当選番号取得処理(当選記号取得処理の一例)>
そして、宝くじ情報取得部160は抽選日を迎えた宝くじの当選番号を宝くじウェブページから取得する。
このとき、宝くじ情報取得部160は、S201における宝くじ情報取得部160と同様に、宝くじ情報記憶部191に記憶されたアドレスで宝くじウェブページにアクセスする。そして、宝くじ情報取得部160は、S202で取得した宝くじ情報に含まれる開催回数や種別などの識別情報に基づいて、抽選日を迎えた宝くじの当選番号を宝くじウェブページから抽出する。宝くじ情報取得部160は取得した当選番号を開催回数や種別などの識別情報に対応付けて宝くじ情報記憶部191に記憶する。
当選番号は宝くじ情報の一例である。
【0034】
次に、実施の形態1における照合方法を構成する各処理(S101〜S105)の詳細について説明する。
【0035】
図6は、実施の形態1における照合要求入力処理(S101)を示すフローチャートである。
まず、照合要求入力処理(S101)について、図6に基づいて以下に説明する。
照合要求入力処理(S101)では、照合要求入力部110はユーザが購入した宝くじの当否についての照合要求をユーザ端末装置200から受信する。
照合要求入力部110、ユーザ端末装置200は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0036】
<S301:購入番号情報入力処理>
まず、ユーザは、ユーザを識別するユーザID(Identifier)と、宝くじを識別する開催回数や種別と、宝くじの購入番号の一部分である照合要求番号と、購入番号において照合要求番号が位置する桁を示す照合要求桁(桁の情報)とを購入番号情報としてユーザ端末装置200に入力する。ユーザは複数の購入番号について購入番号情報を入力してもよい。
<S302:照合要求送信処理>
次に、ユーザ端末装置200はS301においてユーザに指定された購入番号情報を入力して、入力した購入番号情報を照合要求として宝くじ当選通知装置100に送信する。
<S303:照合要求受信処理>
そして、照合要求入力部110はユーザ端末装置200から照合要求を受信し、受信した照合要求を照合要求解析部120に出力する。
【0037】
図7は、実施の形態1における照合要求解析部120が実行する照合要求解析処理(S102)を示すフローチャートである。
次に、照合要求解析処理(S102)について、図7に基づいて以下に説明する。
照合要求解析処理(S102)では、照合要求解析部120はS101において照合要求入力部110が受信した照合要求を解析する。
照合要求解析部120は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0038】
<S401:照合要求取得処理>
まず、照合要求解析部120はS101において照合要求入力部110が受信した照合要求を入力する。
<S402:照合要求情報抽出処理>
次に、照合要求解析部120はS401で入力した照合要求からユーザID(ユーザの識別情報)、開催回数・種別(宝くじの識別情報)、照合要求番号、照合要求桁などの照合要求に関する情報を照合要求番号毎に抽出する。
<S403:照合要求解析結果記憶処理>
そして、照合要求解析部120は抽出した各照合要求に関する照合要求番号毎の情報を照合要求解析結果として照合要求記憶部193に記憶する。
【0039】
上記照合要求解析処理(S102、S401〜S403)により、照合要求記憶部193には照合要求番号それぞれについて照合要求解析結果が記憶される。そして、S103〜S105により、宝くじ当選通知装置100は抽選日を迎えた宝くじを照合対象とする各照合要求番号についてユーザ端末装置200に照合応答を送信する。
【0040】
つまり、宝くじ当選通知装置100は、S101〜S102の処理により各ユーザから要求された各照合要求を登録し、S103〜S105の処理により抽選日を迎えた購入番号について当選確率をユーザに通知する。
【0041】
図8は、実施の形態1における当選番号照合部130が実行する当選番号照合処理(S103)を示すフローチャートである。
次に、当選番号照合処理(S103)について、図8に基づいて以下に説明する。
当選番号照合処理(S103)では、当選番号照合部130は、照合要求記憶部193に記憶されている各照合要求解析結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじの一部分である照合要求番号を当選番号と照合する。
例えば、当選番号照合部130は毎日定刻に、宝くじ情報取得部160が当選番号を取得(S203)したときに、または、照合要求入力部110が照合要求を受信(S303)したときに当選番号照合処理(S103)を実行する。
当選番号照合部130は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0042】
<S501:照合要求解析結果取得処理>
まず、当選番号照合部130は照合要求記憶部193から照合要求解析結果を取得する。
【0043】
<S502:宝くじ情報取得処理>
次に、当選番号照合部130は照合要求解析結果に基づいて宝くじ情報記憶部191から宝くじ情報を取得する。
このとき、当選番号照合部130は照合要求解析結果が示す照合要求番号に対して照合する当選番号を含む宝くじ情報を宝くじ情報記憶部191から取得する。
例えば、当選番号照合部130はS501において取得した照合要求解析結果から1つの照合要求解析結果を選択する。次に、当選番号照合部130は選択した照合要求解析結果から開催回数や種別などの宝くじの識別情報を取得する。次に、当選番号照合部130は取得した識別情報と宝くじ情報記憶部191に記憶されている宝くじ情報の識別情報とを比較し、照合要求解析結果と識別情報が一致した宝くじ情報を宝くじ情報記憶部191から取得する。
【0044】
<S503:照合要否判定処理>
次に、当選番号照合部130は照合要求解析結果に基づいて照合要求番号の照合要否を判定する。
このとき、当選番号照合部130は抽選日を迎えた宝くじの当選番号を照合対象とする照合要求番号に対して照合が必要であると判定する。
例えば、当選番号照合部130はS502において照合要求解析結果に基づいて取得した宝くじ情報に含まれる抽選日と当日日付とを比較する。そして、当日日付が抽選日以降である場合に、当選番号照合部130は当該照合要求解析結果に含まれる照合要求番号に対して照合が必要であると判定する。
【0045】
当選番号照合部130はS503において照合要求番号に対して照合が必要であると判定した場合にS504〜S507を実行する。
【0046】
<S504:照合条件選択処理>
次に、当選番号照合部130は照合要求解析結果に基づいて照合条件を選択する。
例えば、当選番号照合部130はS503において照合要求番号に対して照合が必要であると判定した当該照合要求解析結果から照合要求桁を取得し、取得した照合要求桁に基づいて照合条件を選択する。
例えば、当選番号照合部130は照合要求桁が特定の桁を示す場合、つまり、ユーザが照合する桁を指定した場合には「照合要求桁の照合」を照合条件として選択し、照合要求桁が特定の桁を示さない場合、つまり、ユーザが照合する桁を指定しなかった場合には「全ての桁の照合」を照合条件として選択する。
【0047】
<S505:当選番号入力処理>
次に、当選番号照合部130は照合要求解析結果に基づいて宝くじ情報記憶部191から当選番号を取得する。
例えば、当選番号照合部130はS502において照合要求解析結果に基づいて宝くじ情報記憶部191から取得した宝くじ情報から当選番号を取得する。このとき、宝くじ情報に複数の当選番号が含まれる場合、つまり、当該宝くじに複数の賞が設定されているなど当選番号が1つでない場合、当選番号照合部130は1つの当選番号を選択する。
【0048】
<S506:照合実行処理>
次に、当選番号照合部130は照合条件に基づいて照合要求番号を当選番号と照合する。
例えば、S504において選択した照合条件が「照合要求桁の照合」である場合、当選番号照合部130はS505において取得・選択した当選番号から照合要求桁に位置する番号を抽出する。次に、当選番号照合部130はS503において照合が必要であると判定された照合要求番号と抽出した当選番号の照合要求桁に位置する番号とを比較する。例えば、照合要求桁が下3桁を示す場合、当選番号の下3桁と照合要求番号とを比較する。
また、S504において当選番号照合部130が選択した照合条件が「全ての桁の照合」である場合、当選番号照合部130はS505において取得・選択した当選番号から照合要求番号と同じ桁数の番号を抽出する。次に、当選番号照合部130はS503において照合が必要であると判定した照合要求番号と抽出した当選番号の各番号とを比較する。例えば、照合要求番号が3桁の番号であり、当選番号が5桁の番号である場合に、当選番号照合部130は照合要求番号を当選番号の1〜3桁の番号、当選番号の2〜4桁の番号、当選番号の3〜5桁の番号の3パターンの番号それぞれと比較する。
そして、当選番号照合部130は比較結果に基づいて照合結果を生成する。例えば、当選番号照合部130は照合条件が「照合要求桁の照合」の場合の比較結果である「一致」または「不一致」を示す照合結果を生成する。また例えば、当選番号照合部130は照合条件が「全ての桁の照合」の場合の比較結果である「いずれかのパターンの番号と一致」または「いずれのパターンの番号とも不一致」を示す照合結果を生成する。
【0049】
<S507:照合ループ判定処理1>
S505において取得した当選番号が複数ある場合、当選番号照合部130は、S505で未照合の当選番号を選択し、S506で選択した当選番号に対して照合要求番号を照合する。
【0050】
<S508:照合ループ判定処理2>
S501で取得した照合要求解析結果(照合要求番号)が複数ある場合、当選番号照合部130は各照合要求解析結果についてS502〜S507を処理する。
つまり、当選番号照合部130は抽選日を迎えた宝くじを照合対象とする各照合要求番号に対して各当選番号との照合を行う。
【0051】
<S509:照合結果出力処理>
当選番号照合部130は照合結果を当選確率算出部140に出力する。
当選番号照合部130が当選確率算出部140に出力する照合結果は、抽選日を迎えた宝くじの当選番号を照合対象とする各照合要求番号に対する照合結果であり、例えば、照合要求解析結果(照合要求番号を含む)、当選番号、比較結果および有効期限を示す。
比較結果は、例えば、照合条件、一致または不一致、一致桁数などを示す。
【0052】
図9は、実施の形態1における当選確率算出部140が実行する当選確率算出処理(S104)を示すフローチャートである。
次に、当選確率算出処理(S104)について、図9に基づいて以下に説明する。
当選確率算出処理(S104)では、当選確率算出部140は、S103において当選番号照合部130が照合した照合結果に基づいて、ユーザが購入した宝くじ(購入番号)の当選確率を算出する。
S103において当選番号照合部130が生成した照合結果は、例えば、照合要求解析結果(照合要求番号を含む)、当選番号、比較結果および有効期限を示す。
当選確率算出部140は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0053】
<S601:確率算出実行処理>
当選確率算出部140は照合結果に基づいて購入番号の当選確率を算出する。
このとき、当選確率算出部140は当選番号照合部130から各照合結果を入力し、入力した各照合結果から1つの照合結果を選択し、選択した照合結果に基づいて購入番号の当選確率を算出する。
例えば、照合結果が「照合要求番号が3桁」であること、「当選番号が5桁」であること、「照合要求桁の比較結果が一致」したことを示す場合、未照合の桁数は2桁(各桁を0〜9のいずれかの数字とする)であるので、当選確率算出部140は未照合である2桁が一致する確率「1%(=0.01=1/10×1/10)」を当選確率として算出する。
また、上記例(照合要求番号が3桁、当選番号が5桁)において、照合要求桁が指定されなかったため当選番号から抽出した1〜3桁、2〜4桁、3〜5桁の3パターンの番号と照合要求番号が照合された場合、つまり、照合結果が「照合要求桁の比較結果が一致」ではなく「いずれかのパターンと比較結果が一致」したことを示す場合、桁が一致する確率は1/3であるので、当選確率算出部140は「0.3%(=0.33・・・=0.01×1/3)」を当選確率として算出する。
【0054】
<S602:確率算出ループ判定処理1>
照合結果が複数の当選番号を含む場合、つまり、複数の賞が設定されているなど当選番号が一つでない場合、当選確率算出部140は、S601を実行して、各当選番号に対して購入番号の当選確率を算出する。
【0055】
<S603:確率算出ループ判定処理2>
当選確率算出部140から入力した照合結果が複数ある場合、当選確率算出部140は各照合結果についてS601〜S602を処理する。つまり、当選確率算出部140は抽選日を迎えた宝くじを照合対象とする各購入番号の当選確率を算出する。
【0056】
<S604:当選確率出力処理>
当選確率算出部140は算出した各当選確率を当選確率情報として照合応答出力部150に出力する。
当選確率算出部140が照合応答出力部150に出力する当選確率情報は、抽選日を迎えた宝くじを照合対象とする各照合要求番号について算出した各購入番号の当選確率を示し、例えば、照合要求解析結果(ユーザID、照合要求番号を含む)、当選確率および有効期限を示す。
【0057】
当選確率算出部140が算出する当選確率は、各当選番号に対するそれぞれの当選確率であってもよいし、各当選番号に対するそれぞれの当選確率を合計した当選確率であってもよい。
【0058】
図10は、実施の形態1における照合応答出力処理(S105)を示すフローチャートである。
最後に、照合応答出力処理(S105)について、図10に基づいて以下に説明する。
照合応答出力処理(S105)では、照合応答出力部150はユーザが購入した宝くじの当否についての照合応答をユーザ端末装置200に送信する。
S104において当選確率算出部140が生成した当選確率情報は、例えば、照合要求解析結果(ユーザID、照合要求番号を含む)、当選確率および有効期限を示す。
照合応答出力部150、ユーザ端末装置200は以下の処理をCPU911を用いて実行する。
【0059】
<S701:照合応答先取得処理>
照合応答出力部150は照合応答を送信する宛先を取得する。
例えば、照合応答出力部150は当選確率算出部140から各当選確率情報を入力し、各当選確率情報からユーザIDを取得する。そして、照合応答出力部150は取得した各ユーザIDでユーザ情報記憶部192を検索し、各ユーザIDに対応する電子メールアドレスを取得する。取得した電子メールアドレスを宛先とする電子メールはユーザ端末装置200が受信できるものとする。
<S702:照合応答生成処理>
照合応答出力部150はユーザが購入した宝くじの当否についての照合応答を生成する。
例えば、照合応答出力部150は、S701で取得した各電子メールアドレスを宛先として、照合要求番号、当選確率および有効期限を示す内容の各電子メールを生成する。
<S703:照合応答送信処理>
照合応答出力部150は照合応答を送信する。
例えば、照合応答出力部150はS702で生成した電子メールを送信する。
<S704:照合応答受信処理>
各ユーザ端末装置200は照合応答を受信する。
例えば、ユーザ端末装置200は電子メールの受信処理を行い、照合要求、当選確率および有効期限を示す内容の電子メールを受信する。
<S705:照合応答出力処理>
各ユーザ端末装置200は受信した照合応答を出力機器に出力する。
例えば、ユーザ端末装置200は受信した電子メールを表示装置に表示する。
【0060】
上記照合処理(S101〜S105)により、宝くじ当選通知装置100はユーザが購入した宝くじの番号(購入番号)について一部分の番号(照合要求番号)に基づいて当選判定を行い、購入番号の当選確率(適合確率)に関してユーザ端末装置200に通知を行う。
【0061】
ここで、宝くじは、6桁程度の番号で一意に識別される通常の宝くじでもユーザが任意に数字を選択する数字選択式の宝くじでも構わない。通常の宝くじとは「ジャンボ宝くじ」、「全国自治宝くじ」などと呼ばれるくじのことであり、数字選択式の宝くじとは「ナンバーズ」、「ロト6」、「ミニロト」などと呼ばれるくじのことである。
【0062】
通常の宝くじと数字選択式の宝くじとを扱う場合、照合処理(S101〜S105)では、例えば、以下のように処理すればよい。
【0063】
当選番号照合処理(S103)のS504(照合条件選択処理)において、当選番号照合部130は照合要求解析結果に含まれる種別に基づいて照合条件を選択する。
例えば、「ナンバーズ(ボックス)」、「ロト6」、「ミニロト」の当選条件は当選番号が順不同であり、その他の宝くじは当選番号と同順であることを当選条件としている。
そのため、当選番号照合部130は種別が「ナンバーズ(ボックス)」、「ロト6」、「ミニロト」のいずれかを示す場合には「順不同」を照合条件として選択し、種別がその他の宝くじを示す場合には「同順」を照合条件として選択するとよい。
【0064】
当選番号照合処理(S103)のS506(照合実行処理)において、当選番号照合部130は照合条件に基づいて照合要求番号を当選番号と照合する。
例えば、照合条件が「順不同」である場合、照合要求番号の任意の桁と当選番号の任意の桁とを比較し、一致した桁数を示す照合結果を生成する。
例えば、当選番号が「3542」であり、照合要求番号が「234」であれば、「2」、「3」、「4」の3桁が一致するため、「3桁一致」を比較結果として照合結果を生成する。
【0065】
当選確率算出処理(S104)のS601(確率算出実行処理)において、当選確率算出部140は照合結果に基づいて購入番号の当選確率を算出する。
例えば、照合結果が「照合要求番号が3桁」であること、「当選番号が4桁」であること、「順不同の比較結果が3桁一致」したことを示す場合、未照合の桁数は1桁(各桁を0〜9のいずれかの数字とする)であるので、当選確率算出部140は未照合である1桁が一致する確率「10%(=0.1=1/10)」を当選確率として算出する。
【0066】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、1つの照合要求番号に基づいて購入番号の当選確率を算出する形態について説明した。
実施の形態2では、2つ以上の照合要求番号に基づいて購入番号の当選確率を算出する形態について説明する。
つまり、照合要求入力部110(照合記号入力部の一例)が新たな照合要求番号(新たな入力記号の一例)を入力し、当選番号照合部130(照合部の一例)が新たな照合要求番号を当選番号(特定記号の一例)と照合し、当選確率算出部140(適合確率算出部の一例)が前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて新たに当選確率(適合確率の一例)を算出する形態について説明する。
以下、上記実施の形態1と異なる事項について説明し、説明しない事項は上記実施の形態1と同様である。
【0067】
図11は、実施の形態2における宝くじ当選通知装置100が実行する照合処理を示すフローチャートである。
実施の形態2における宝くじ当選通知装置100の照合方法について、図11に基づいて以下に説明する。
【0068】
S801〜S805はそれぞれ上記実施の形態1におけるS101〜S105に対応する。
図11に示すように、実施の形態2における宝くじ当選通知装置100の照合方法はS801〜S805を繰り返して照合応答する点が上記実施の形態1と異なる。
【0069】
つまり、照合応答出力部150が照合応答を送信後(S805)、照合要求入力部110は新たに照合要求を受信し(S801)、照合要求解析部120は新たな照合要求を解析し(S802)、当選番号照合部130は新たな照合要求番号を当選番号と照合し(S803)、当選確率算出部140は前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて当選確率を算出し(S804)、照合応答出力部150が新たに照合応答を送信する(S805)。
【0070】
上記のように照合処理を行うため、宝くじ当選通知装置100はS803において当選番号照合部130が照合した照合結果を記憶機器に記憶する。これにより、宝くじ当選通知装置100は、次回以降のS804において、当選確率算出部140が新たな当選確率の算出のために前回以前の照合結果を使用できるようにする。
【0071】
S801において、1回目に受信した照合要求が示す照合要求番号と2回目以降に受信した照合要求が示す照合要求番号とは、同一の購入番号の異なる部分を示すものとする。
例えば、購入番号の下1桁が1回目の照合要求番号になり、購入番号の下2桁目が2回目の照合要求番号になる。
つまり、実施の形態2により、宝くじ当選通知装置100は購入番号の下の桁から順々に当選番号と照合し、照合すると共に上がっていく当選確率(またはハズレが確定したこと)をユーザに通知することができる。
【0072】
例えば、当選番号が3桁(各桁を0〜9のいずれかの数字とする)であり、S801において照合要求入力部110が購入番号の1桁ずつを照合要求番号とする照合要求を受信した場合、S804において当選確率算出部140が算出する当選確率は以下のようになる。S804において当選確率算出部140が算出した当選確率は、S805において、照合応答出力部150により照合応答としてユーザ端末装置200に送信され、ユーザ端末装置200により表示装置などの出力装置に出力される。これにより、ユーザは当選確率を知ることができる。
【0073】
1回目のS803において当選番号照合部130が照合した照合結果が「一致桁数:1」を示す場合、1回目のS804において当選確率算出部140は未照合である2桁が一致する確率「1%(=0.01=1/10×1/10)」を当選確率として算出する。
2回目のS803において当選番号照合部130が照合した照合結果が「一致桁数:1」を示す場合、2回目のS804において当選確率算出部140は1回目の照合結果の「一致桁数:1」と2回目の照合結果の「一致桁数:1」とを足して「一致桁数:2」を照合結果とする。そして、当選確率算出部140は未照合である1桁が一致する確率「10%(=0.01=1/10)」を当選確率として算出する。
3回目のS803において当選番号照合部130が照合した照合結果が「一致桁数:1」を示す場合、3回目のS804において当選確率算出部140は2回目までの照合結果の「一致桁数:2」と3回目の照合結果の「一致桁数:1」とを足して「一致桁数:3」を照合結果とする。そして、当選確率算出部140は当選番号と全桁適合したので「100%」を当選確率として算出する。
また、3回目のS803において当選番号照合部130が照合した照合結果が「不一致」を示す場合、当選確率算出部140は当選番号と適合しなかったので「0%」を当選確率として算出する。
【0074】
各実施の形態において、以下のような宝くじ当選通知システム300について説明した。
(1)宝くじ当選番号の抽出について
ASP(Application Service Provider)サーバ(宝くじ当選通知装置100の一例)は、宝くじ主催(または代行)機関のインターネットによる宝くじの当選番号の案内・照会ページから、MASK機能(当選番号取得処理[S203]の一例)により当選番号を抜き出し、抜き出した当選番号を記憶機器(宝くじ情報記憶部191)に保持する。宝くじは、基本的に日本で売り出される全ての宝くじ(ナンバーズ3/4、ミニロト、ロト6、ジャンボ宝くじ等)に適用可能である。MASK機能は当該ページのフォーマットに基づいて特定の位置に設定される情報(例えば、当選番号)を抽出する機能である。
(2)宝くじの購入番号の事前登録について
ユーザは、宝くじ購入時に、パソコンまたは携帯電話(ユーザ端末装置200の一例)から宝くじ購入番号、抽選日、購入者(共同購入者も含む)を事前入力し、ASPサーバの個人用データベース(照合要求記憶部193)に登録する。
予め登録する宝くじの番号(照合要求番号)は下3桁程度とし、ユーザがインターネットから宝くじの番号を入力できるような仕組み(例えば、照合要求入力部110)をASPサーバは有する。また、ASPサーバは抽選日後の入力による当選番号照会も可能である。宝くじは下2〜3桁で当たりハズレの凡その確率がわかるため、ASPサーバは宝くじ券の全桁数を見なくても下2〜3桁を見て当選/ハズレを判定することができる。また、ユーザにとっては当選番号の登録が非常に楽になる。ASPサーバは「当たりハズレの最終判断は、パソコンで詳細を見ながら確認してください」というメッセージを照合応答で通知してもよい。
(3)宝くじ抽選日のあたり/はずれ判定について
ASPサーバは、宝くじの抽選日に、宝くじの照合要求番号と当選番号とを比較照合し、宝くじ券のあたり/はずれを判定する。具体的には、(2)でユーザが予め登録した番号(その一部でも良い)と照合する。
(4)宝くじの当選結果通知について
ASPサーバは、宝くじのあたり/はずれを判定した結果として、当選または当選確率の高いという情報(照合応答)を利用者の携帯またはパソコンのメールアドレスにプッシュメールで即時通知する。このとき、ASPサーバは宝くじのあたり券有効期限も通知する。
【0075】
各実施の形態における宝くじ当選通知システム300により、ユーザは宝くじ購入番号を購入時点で事前登録しておくことで、当選番号の確認し忘れ等による宝くじ券の無効化を確実になくすことができる。また、ユーザは宝くじの楽しみ方を多様化することができる。例えば、ユーザは購入番号の一部について宝くじ当選通知装置100から当選確率を受ける楽しみと、当選確率を受けた後に自らが当選番号と購入番号とを照合することにより当たり/ハズレを確定させる楽しみとの2倍の楽しみを得ることができる。
【0076】
各実施の形態において、宝くじ当選通知装置100が照合する対象は「宝くじの番号」に限らず、複数記号から成る記号列であればよい。つまり、宝くじ当選通知装置100が照合する対象は文字、符号、数字、マークなどから成る記号列でもよく、例えば、受験番号でもよい。
各実施の形態における「購入番号」および「当選番号」は複数記号から成る記号列の一例である。また、「照合要求番号」は複数記号から成る記号列の一部であり、1以上の記号から成る記号列の一例である。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施の形態1における宝くじ当選通知システム300の構成図。
【図2】実施の形態1における宝くじ当選通知装置100の外観の一例を示す図。
【図3】実施の形態1における宝くじ当選通知装置100のハードウェア資源の一例を示す図。
【図4】実施の形態1における宝くじ当選通知装置100が実行する照合処理を示すフローチャート。
【図5】実施の形態1における宝くじ情報取得部160が実行する宝くじ情報取得処理を示すフローチャート。
【図6】実施の形態1における照合要求入力処理(S101)を示すフローチャート。
【図7】実施の形態1における照合要求解析部120が実行する照合要求解析処理(S102)を示すフローチャート。
【図8】実施の形態1における当選番号照合部130が実行する当選番号照合処理(S103)を示すフローチャート。
【図9】実施の形態1における当選確率算出部140が実行する当選確率算出処理(S104)を示すフローチャート。
【図10】実施の形態1における当選通知処理(S105)を示すフローチャート。
【図11】実施の形態2における宝くじ当選通知装置100が実行する照合処理を示すフローチャート。
【符号の説明】
【0078】
100 宝くじ当選通知装置、110 照合要求入力部、120 照合要求解析部、130 当選番号照合部、140 当選確率算出部、150 照合応答出力部、160 宝くじ情報取得部、191 宝くじ情報記憶部、192 ユーザ情報記憶部、193 照合要求記憶部、200 ユーザ端末装置、300 宝くじ当選通知システム、901 表示装置、902 キーボード、903 マウス、904 FDD、905 CDD、906 プリンタ装置、907 スキャナ装置、908 マイク、909 スピーカー、910 システムユニット、911 CPU、912 バス、913 ROM、914 RAM、915 通信ボード、920 磁気ディスク装置、921 OS、922 ウィンドウシステム、923 プログラム群、924 ファイル群、931 電話器、932 ファクシミリ機、940 インターネット、941 ゲートウェイ、942 LAN。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置であり、
特定記号を記憶する特定記号記憶部と、
照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力部と、
前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合部と、
前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出部と
を備えることを特徴とする照合装置。
【請求項2】
前記照合記号入力部は、さらに、照合記号の他部である1以上の記号を新たな入力記号として入力し、
前記照合部は前記照合記号入力部が入力した新たな入力記号と特定記号との新たな照合結果を算出し、
前記適合確率算出部は前記照合部が算出した前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて新たに適合確率を算出する
ことを特徴とする請求項1記載の照合装置。
【請求項3】
前記照合記号入力部は、さらに、照合記号において入力記号が位置する桁の情報を入力し、
前記照合部は、前記照合記号入力部が入力した桁の情報に基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を算出する
ことを特徴とする請求項1〜請求項2いずれかに記載の照合装置。
【請求項4】
前記照合装置は、さらに、
くじの抽選日とくじに関するウェブページのアドレスとを記憶するくじ情報記憶部と、
前記くじ情報記憶部に記憶されている抽選日以降であるかを中央処理装置を用いて判定する抽選日判定部と、
前記抽選日判定部が抽選日以降であると判定した場合に前記くじ情報記憶部に記憶されているアドレスのウェブページからくじの当選記号を取得し、取得した当選記号を特定記号として前記特定記憶部に記憶する当選記号取得部と
を備えてくじの当選確率を算出することを特徴とする請求項1〜請求項3いずれかに記載の照合装置。
【請求項5】
前記照合装置は、くじの当選記号を特定記号としてくじの当選確率を算出する照合装置であり、
電子メールのアドレスを記憶するアドレス情報記憶部と、
当選したくじの引き換え有効期限を記憶する有効期限記憶部と、
前記適合確率算出部がくじの当選確率として算出した適合確率に基づくくじの当選確率情報と前記有効期限記憶部に記憶されている有効期限とを前記アドレス情報記憶部に記憶されているアドレス宛てに電子メール送信する情報送信部と
を、さらに、備えたことを特徴とする請求項1〜請求項4いずれかに記載の照合装置。
【請求項6】
入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置の照合プログラムであり、
特定記号記憶部が特定記号を記憶する特定記号記憶処理と、
照合記号入力部が照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力処理と、
照合部が前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合処理と、
適合確率算出部が前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出処理と
をコンピュータに実行させることを特徴とする照合装置の照合プログラム。
【請求項7】
前記照合記号入力部は、さらに、照合記号の他部である1以上の記号を新たな入力記号として入力し、
前記照合部は前記照合記号入力部が入力した新たな入力記号と特定記号との新たな照合結果を算出し、
前記適合確率算出部は前記照合部が算出した前回の照合結果と新たな照合結果とに基づいて新たに適合確率を算出する
ことを特徴とする請求項6記載の照合装置の照合プログラム。
【請求項8】
前記照合記号入力部は、さらに、照合記号において入力記号が位置する桁の情報を入力し、
前記照合部は、前記照合記号入力部が入力した桁の情報に基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を算出する
ことを特徴とする請求項6〜請求項7いずれかに記載の照合装置の照合プログラム。
【請求項9】
前記照合装置の照合プログラムは、さらに、
抽選日判定部がくじの抽選日とくじに関するウェブページのアドレスとを記憶するくじ情報記憶部に記憶されている抽選日以降であるかを中央処理装置を用いて判定する抽選日判定処理と、
当選記号取得部が前記抽選日判定部が抽選日以降であると判定した場合に前記くじ情報記憶部に記憶されているアドレスのウェブページからくじの当選記号を取得し、取得した当選記号を特定記号として前記特定記憶部に記憶する当選記号取得処理と
をコンピュータに実行させてくじの当選確率を算出することを特徴とする請求項6〜請求項8いずれかに記載の照合装置の照合プログラム。
【請求項10】
前記照合装置の照合プログラムは、くじの当選記号を特定記号としてくじの当選確率を算出する照合装置の照合プログラムであり、
情報送信部が前記適合確率算出部がくじの当選確率として算出した適合確率に基づくくじの当選確率情報と、当選したくじの引き換え有効期限を記憶する有効期限記憶部に記憶されている有効期限とを、電子メールのアドレスを記憶するアドレス情報記憶部に記憶されているアドレス宛てに電子メール送信する情報送信処理と
を、さらに、コンピュータに実行させることを特徴とする請求項6〜請求項9いずれかに記載の照合装置の照合プログラム。
【請求項11】
入力記号を含む複数記号から成る照合記号について、複数記号から成る特定記号に対する照合記号の適合確率を算出する照合装置の照合方法であり、
特定記号記憶部が特定記号を記憶する特定記号記憶処理を行い、
照合記号入力部が照合記号の一部である1以上の記号を入力記号として入力機器から入力する照合記号入力処理を行い、
照合部が前記照合記号入力部が入力した入力記号と前記特定記号記憶部に記憶されている特定記号とに基づいて特定記号に対する入力記号の照合結果を中央処理装置を用いて算出する照合処理を行い、
適合確率算出部が前記照合部が算出した入力記号の照合結果に基づいて特定記号に対する照合記号の適合確率を中央処理装置を用いて算出する適合確率算出処理を行う
ことを特徴とする照合装置の照合方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−33650(P2008−33650A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−206666(P2006−206666)
【出願日】平成18年7月28日(2006.7.28)
【出願人】(591102095)三菱スペース・ソフトウエア株式会社 (148)