説明

照明システム及び該照明システムにおける照明シーンのエネルギ消費を決定する方法

本発明は、エネルギ消費を考慮に入れた照明システムによる照明プログラム又は照明シーンの作成に関するものである。本発明の一実施例は照明システム10を提供するものであり、該照明システム10は、該照明システムの照明器具14のデータを含む第1データベース12と、作成されるべき照明シーンのための該照明システムの照明器具の照明プリセットに関する情報を含む第2データベース16と、作成されるべき照明シーンに基づく該照明システムのエネルギ消費を、第1及び第2データベースから取り出されたデータに依存して計算するように構成された計算モジュール18とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エネルギ消費を考慮した照明システムによる照明プログラム又は照明シーンの作成に関する。
【背景技術】
【0002】
現代の照明システムは、ユーザが、好ましい照明色又はダイナミック照明の選択等の異なる照明シーンを設定することを可能にしている。照明シーンは、専門の照明デザイナにより又はユーザ自身により作成することができる。照明シーンは、所望の照明シーンをレンダリングするためのランプのプリセットを含む。ユーザは、照明システムを、レンダリングされるべき所望の照明シーンをユーザインターフェースにより選択することにより制御することができる。幾つかの照明シーンを、プレイリストのような照明プログラムへと組み合わせることができる。この場合、ユーザは、ユーザの個々の照明の望みに適合する特定の照明プログラムを選択することができる。
【0003】
照明システムのための新たな制御システムによる機会の増加に伴い、提供されるプリセットの数も増加し、かくして、照明システムのユーザインターフェース上の何のボタンが何を行うか覚えておくことは、益々、厄介になってきている。このように、ユーザが照明システムにより特定の照明シーン又は照明プログラムを作成したい場合に、照明システムを使用するためのユーザの進化した補助に対する要望が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、照明システムによる照明シーン又はプログラムの改善された作成のためのシステム及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的は、独立請求項の主題により解決される。他の実施例は、従属請求項により示されている。
【0006】
本発明の基本的思想は、照明システムによる照明シーンの作成を、エネルギ消費を考慮に入れることにより改選すると言うことである。殆どの照明は、照明シーンのプリセットを調整することを可能にしているが、通常はエネルギ消費を考慮していない。本発明によれば、レンダリングするためにユーザにより照明シーンが選択された場合、エネルギ消費が自動的に考慮される。
【0007】
本発明の一実施例は、照明システムであって、
− 当該照明システムの照明器具のデータを含む第1データベースと、
− 作成されるべき照明システムのための、当該照明システムにおける照明器具の照明プリセットに関する情報を含む第2データベースと、
− 作成されるべき照明シーンに基づく当該照明システムのエネルギ消費を上記第1及び第2データベースから取り出されたデータに依存して計算するように構成された計算モジュールと、
を有する照明システムを提供する。この実施例は、作成されるべき各照明シーンに対してエネルギ消費を計算するのを可能にし、従って、照明シーンの作成をエネルギに関して改善する。
【0008】
上記計算モジュールは、エネルギ消費を、
− 選択された照明シーンの作成に要する照明器具のデータを第1データベースから取り出し、
− 該選択された照明シーンのための照明プリセットを第2データベースから取り出し、
− 上記の取り出された照明器具のデータ及び上記の取り出された照明プリセットからエネルギ消費を計算する、
ことにより計算するように構成することができる。
【0009】
上記の取り出された照明器具のデータ及び上記の取り出された照明プリセットからエネルギ消費を計算するステップは、
− 当該照明システムの挙動を、上記の取り出された照明プリセットに基づいてモデル化するステップと、
− 選択された照明シーンに対する推定されたエネルギ消費を、上記モデル化に基づいて計算するステップと、
を有することができる。特に複雑な照明システムに対して、当該照明システムの挙動の上記モデル化は、推定されたエネルギ消費を計算するための正確な方法となり得る。
【0010】
当該システムは、更に、
− エネルギ経費を含む第3データベース、
を含み、前記計算モジュールは、更に、作成されるべき照明シーンの全エネルギ経費を、前記の計算されたエネルギ消費及び上記第3データベースから取り出されたエネルギ経費に基づいて計算するよう構成される。このように、エネルギ経費も考慮に入れることができ、このことは、ユーザによる照明シーンの作成の選択を一層満足のゆくものにする。
【0011】
当該システムは、
− 各照明シーンに関するエネルギ消費を計算すると共に、エネルギ目標値以下のエネルギ消費を持つ各照明シーンを選択することにより、一群の照明シーンからエネルギ目標値に依存して1以上の照明シーンを自動的に選択するように構成された照明シーン選択器モジュール、
を更に有することができる。このようにして、ユーザはエネルギ目標値を設定することができる一方、当該システムは適切な照明シーンを選択することにより、このエネルギ目標値を満たすよう自動的に試行する。
【0012】
上記照明シーン選択器モジュールは、更に、上記の自動的に選択された照明シーンから照明プログラムを自動的に作成するよう構成することができる。この構成は、ユーザが、照明プログラム(例えば、1ヶ月の間のプログラム)に対してエネルギ目標値を設定すると共に、与えられたエネルギ消費又は経費目標値を満たすことを可能にする。
【0013】
本発明の他の実施例は、照明システムのエネルギ消費を決定する方法であって、
− 照明シーンの作成に要する照明器具のデータを、当該照明システムにおける照明器具のデータ含む第1データベースから取り出すステップと、
− 作成されるべき照明シーンに関して、照明シーンに対する照明プリセットを、当該照明システムにおける照明器具の照明プリセットに関する情報を含む第2データベースから取り出すステップと、
− 上記の作成されるべき照明シーンに基づく当該照明システムのエネルギ消費を、上記第1及び第2データベースから取り出されたデータに依存して計算するステップと、
を有する方法に関するものである。該方法は、例えば中央照明コントローラにより実行することが可能なコンピュータプログラムのためのアルゴリズムとして実施化することができる。
【0014】
エネルギ消費は、上記の取り出された照明器具のデータ及び上記の取り出された照明プリセットから計算することができる。
【0015】
上記の取り出された照明器具のデータ及び上記の取り出された照明プリセットからエネルギ消費を計算するステップは、
− 当該照明システムの挙動を、上記の取り出された照明プリセットに基づいてモデル化するステップと、
− 選択された照明シーンに対する推定されたエネルギ消費を上記モデル化に基づいて計算するステップと、
を有することができる。
【0016】
当該方法は、
− 作成されるべき照明シーンの全エネルギ経費を、上記の計算されたエネルギ消費及び第3データベースから取り出されるエネルギ経費に基づいて計算するステップ、
を更に有することができる。
【0017】
当該方法は、
− 各照明シーンに対するエネルギ消費を計算すると共にエネルギ目標値以下のエネルギ消費を持つ各照明シーンを選択することにより、エネルギ目標値に依存して一群の照明シーンから1以上の照明シーンを自動的に選択するステップ、
を更に有することができる。
【0018】
当該方法は、更に、上記の自動的に選択された照明シーンから照明プログラムを自動的に作成するステップを有することができる。
【0019】
本発明の一実施例は、プロセッサが本発明による上記方法を上述したように実行するのを可能にするコンピュータプログラムを提供する。
【0020】
本発明の他の実施例によれば、本発明によるコンピュータプログラムを記録した記録担体、例えば、CD−ROM、DVD、メモリカード、ディスケット、インターネットメモリ装置、又は上記コンピュータプログラムを記憶するのに適した光学的若しくは電子的アクセスのための同様にデータ担体を提供することができる。
【0021】
本発明の他の実施例は、本発明による方法を実行するようプログラムされた、PC(パーソナルコンピュータ)等のコンピュータを提供する。該コンピュータは、照明システムに、斯かる照明システムの中央照明コントローラとして適用することができる。
【0022】
本発明の斯かる及び他の態様は、後述する実施例から明らかとなり、斯かる実施例を参照して解説されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明による照明システムの一実施例を示す。
【図2】図2は、照明システムのエネルギ消費を決定する方法の一実施例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明を実施例を参照して詳細に説明するが、本発明は斯かる実施例に限定されるものではない。
【0025】
以下の説明において、機能的に類似した又は同一の構成要素は、同一の符号を有している。また、"ライト"、"照明ユニット"及び"照明器具"は、以下の説明においては、同一のものに関するものである。
【0026】
図1は、幾つかの照明器具14を備えた照明システム10を示す。照明器具14の、例えば照明色、調光レベル、彩度等の動作は、制御することができる。照明器具14は、有色光を発生するために幾つかのカラーLED(発光ダイオード)を含むことができる。照明器具14を制御するために、中央照明コントローラ26が設けられ、該中央照明コントローラは当該照明器具の制御機能を果たすプログラムにより構成された標準的パーソナルコンピュータ(PC)、又は、これも当該照明器具のための制御機能を果たすプログラムにより構成されたプロセッサ若しくはマイクロコントローラを有する照明コントローラにより実施化することができる。中央照明コントローラ26は、制御コマンドを上記照明器具に対して、又は他の制御事例として照明器具14と中央照明コントローラ26との間で切り換えられる照明コントローラ(図示略)に対して送信することにより、1つの、幾つかの又は全ての照明器具を制御することができる。
【0027】
中央照明コントローラ26は、照明器具14により照明シーンを作成するようにも構成されている。1つの照明シーンは、幾つか又は全ての照明器具14のプリセット(事前設定)を含む。これらのプリセットは、所望の照明シーンを作成するために照明器具14の照明色及び調光レベルを含むことができる。照明シーンは、ユーザにより、上記中央照明コントローラに接続されるユーザインターフェース(UI)24により作成することができる。UI24は、例えば、PDA(パーソナル・デジタル・アシスタント)、スマートフォン、ラップトップ等の携帯装置により実行されるプログラムにより形成することができる。該携帯装置は、例えばLAN(ローカルエリアネットワーク)又はWLAN等のデータ接続部28を介して上記中央照明コントローラに接続することができる。携帯装置の一例はスマートフォンであり、該スマートフォンはWLANに接続されると共に、当該照明システム10のためのUI24を形成する照明システムアクセスアプレットを実行する。
【0028】
複雑な照明システムによりレンダリングされるべき照明シーンを作成することは、しばしば、面倒な作業であるので、照明シーンは、例えば専門の照明デザイナ又は照明システムの供給者から入手することもできる。照明シーンはデータセットであるので、斯かる照明シーンは、例えば、ユーザによりデータ接続部28を介して例えばウェブサーバ等のサーバ(図示略)から中央照明コントローラ26にダウンロードすることができる。
【0029】
照明シーンのプリセット(ユーザにより作成されたか又はダウンロードされたかの何れか)は、当該照明システムコントローラのプリセットデータベース16に記憶することができる。これらプリセットは、照明システム10の現実の照明器具14の事例に適合される。このことは、ユーザが照明シーンをダウンロードする場合に重要である。何故なら、ダウンロードされた照明シーンは、通常は、現実の照明システムに適合されておらず、単に照明シーンの抽象的記述を含むのみで、斯かる記述が現実の照明システム10に自動的に転換され得るからである。抽象的な照明雰囲気又はシーン記述の、照明システムの事例のための制御セットへの斯様な自動的転換のためのシステム及び方法は、本出願人により提供されており、本出願人の他の特許出願の主題である。
【0030】
中央照明コントローラ26は、照明器具14のデータを含む他の照明器具データデータベース12を有している。上記の含まれるデータは、特に、各照明器具14のエネルギ消費に関する情報を含むと共に、各照明器具14の機能に関する等の更なる情報を含むことができる。
【0031】
中央照明コントローラ26の第3のデータベース20は、実際のエネルギ経費を含み、斯かるエネルギ経費も、エネルギ経費のデータベースをホストする例えばウェブサーバ等のサーバからダウンロードすることができる。
【0032】
尚、全てのデータベース12、16及び20が中央照明コントローラ26の一部である必要はなく、例えばインターネットのウェブサーバ、ホームサーバ又は中央照明コントローラ26に対する一種のサーバとして動作する簡単なPC等の別のサーバにより供給することもできることに注意されたい。例えば、ユーザはデータベース16及び20を、インターネットに接続することが可能な自身のPCで実施し、データベース16及び20を管理するための自身のPC上のプログラムを開始することにより、時折、新たな照明シーンをダウンロードするか又はエネルギ経費を更新することができる。このPCは、自身の家庭における該ユーザのLAN又はWLANに接続することができ、これには、該PC上のデータベース16及び20にアクセスするために前記中央照明コントローラ26も接続される。
【0033】
前述したように、中央照明コントローラ26はユーザインターフェース(UI)24を有することができる。該UI24を介して、ユーザは例えば当該照明システム10による照明シーンの作成を制御することができる。ユーザが或る照明シーンを作成したい場合、該ユーザは例えば照明シーンデータベース16に記憶された照明シーンのうちの1つを選択することができる。照明シーンの選択の後、中央照明コントローラ26の計算モジュール18は、該選択された照明シーンを、図2にフローチャートを示す下記のアルゴリズムに従って処理する。
【0034】
計算モジュール18は、上記の選択された照明シーンの作成に必要とされる照明器具のデータを第1データベース12から取り出す(ステップS10)。次いで、モジュール18は、上記の選択された照明シーンに関する照明プリセットをプリセットデータベース16から取り出し(ステップS12)、実際のエネルギ経費をエネルギ経費データベース20から取り出す(ステップS14)。
【0035】
これらのデータの全てを取り出した後、計算モジュール18は、当該照明システムの挙動のモデルを、上記の取り出された照明プリセットに基づいて処理し始め(ステップS16)、当該選択された照明シーンに関する推定されるエネルギ消費及び経費を上記モデル化に基づいて計算する。当該挙動モデルは、当該照明シーンに含まれるプリセットに基づいて処理され、静的及び動的照明を考慮に入れることができる。このように、該モデルは時間依存性のものであり得る。
【0036】
この推定されるエネルギ消費計算の結果は、次いで、ユーザが当該照明シーンを作成のために最終的に選択する前に、UI24上に表示される(ステップS18)。該照明シーンが当該照明システム10により作成される場合、計算モジュール18は依然としてバックグラウンドで動作して、UI24により表示されるエネルギ消費及び経費を更新することができる。
【0037】
中央照明コントローラ26は、当該照明システム10による照明プログラムを作成するようにも構成される。照明プログラムとは、本発明の前後関係では、照明シーンのプレイリストである。
【0038】
例えば、オフィス空間のための照明プログラムは下記のようなデータを有することができる。
【表1】

【0039】
他の例は、家庭用の下記の照明プログラムである。
【表2】

【0040】
ユーザも、斯様な照明プログラムを中央照明コントローラ26によりユーザインターフェース24を介して選択することができる。この場合、計算モジュール18は、選択された照明プログラムに関するエネルギ消費を、上述したようにして当該プログラムに含まれる各照明シーンのエネルギ消費を計算することにより計算することができる。更に、計算モジュール18は、エネルギ経費を、選択された照明プログラムに含まれる各照明シーンの時間長(time span)を考慮することにより計算することができる。
【0041】
加えて、ユーザは、当該照明システム10により作成される照明により満たされるべきエネルギ目標値を設定することができる。エネルギ目標値は、エネルギ消費目標値又はエネルギ経費目標値を意味し得る。ユーザは、中央照明コントローラ26のUI24を介してエネルギ目標値の照明の作成のためのメニュを選択し、例えば当該照明システムの最大エネルギ経費又はエネルギ消費に関して、所与のエネルギ目標値を入力する。例えば、ユーザは日、週又は月にわたる照明のための総経費を入力することができる。また、ユーザは、当該照明システム10により照明シーンが作成されるべきか又は照明プログラムが作成されるべきかを入力することもできる。入力されたエネルギ目標値は、以下に説明するように、照明の作成のための開始点として働く。
【0042】
計算モジュール18は、照明シーン選択器モジュール22に対して、入力されたエネルギ目標値を、照明シーン又はプログラムの入力された選択と共に通知する。この場合、照明シーン選択器モジュール22は、当該照明システム10に記憶された又はデータ接続部28を介してアクセス可能なサーバ上の一群の照明シーンから1以上の照明シーンを自動的に選択する。ユーザが照明シーンの選択を選択していた場合、モジュール22は、各照明シーンのエネルギ消費を計算すると共に上記エネルギ目標値以下のエネルギ消費を持つ各照明シーンを選択することにより、入力されたエネルギ目標値を満たすのに適した照明シーンのみを選択する。ユーザが照明プログラムの選択を選択した場合、モジュール22は、計算モジュール18により前述したように照明プログラムのエネルギ消費を計算することにより、当該エネルギ目標値を満たす記憶された照明プログラムを選択するか、又は該モジュール22は、複数の照明シーンを自動的に選択すると共に、該選択された照明シーンから当該エネルギ目標値が満たされ得る照明プログラムを作成する。例えば、ユーザが、エネルギ目標値としての日当たりの最大経費及び照明プログラムを入力した場合、モジュール22は、適切な照明シーンを自動的に選択すると共に、エネルギ目標経費を満たすために1日の間において特定の照明シーンがどれだけ長く活動状態となるかを自動的に決定することにより照明プログラムを作成する。
【0043】
例えば、ユーザがオフィス空間に関してエネルギ経費目標値として470ユーロ/月を入力した場合、照明シーン選択器モジュール22は、上記エネルギ経費目標値を満たすために、1日の照明プログラムとして下記のような照明シーンのプレイリストを自動的に作成することができる。
【表3】

【0044】
12PM〜8AM及び8PM〜12PMの時間において全てのライトがオフされているとしても、例えば中央照明コントローラ26によりエネルギが消費されるので、経費は零とはならない。このように、当該照明システム10は、ユーザがエネルギの側面を考慮に入れることにより照明シーン又はプログラムを作成する機会も提供する。
【0045】
このように、本発明は照明システムによる照明の作成を改善することができる。そして、本発明は、照明シーンを作成するように構成された全ての照明システムに適用することができる。
【0046】
本発明の機能の少なくとも幾つかは、ハードウェア又はソフトウェアにより実行することができる。ソフトウェアによる実施化の場合、本発明を実施化する単一又は複数のアルゴリズムを処理するために単一の又は複数の標準的マイクロプロセッサ若しくはマイクロコントローラを使用することができる。
【0047】
尚、"有する"なる文言は、他の構成要素又はステップを排除するものではなく、単数形の文言は、複数を排除するものではないことに注意されたい。更に、請求項における如何なる符号も、本発明の範囲を限定するものと見なしてはならない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明システムであって、
− 前記照明システムの照明器具のデータを含む第1データベースと、
− 作成されるべき照明シーンに関して前記照明システムの照明器具の照明プリセットに関する情報を含む第2データベースと、
− 作成されるべき照明シーンに基づく前記照明システムのエネルギ消費を前記第1及び第2データベースから取り出されたデータに依存して計算する計算モジュールと、
を有する照明システム。
【請求項2】
請求項1に記載の照明システムであって、前記計算モジュールが前記エネルギ消費を、
− 選択された照明シーンの作成のために必要とされる前記照明器具のデータを前記第1データベースから取り出すステップと、
− 前記選択された照明シーンに対する照明プリセットを前記第2データベースから取り出すステップと、
− 前記エネルギ消費を前記取り出された照明器具のデータ及び前記取り出された照明プリセットから計算するステップと、
により計算する照明システム。
【請求項3】
請求項2に記載の照明システムであって、前記エネルギ消費を前記取り出された照明器具のデータ及び前記取り出された照明プリセットから計算するステップが、
− 前記照明システムの挙動を、前記取り出された照明プリセットに基づいてモデル化するステップと、
− 前記選択された照明シーンに関する推定されるエネルギ消費を、前記モデル化に基づいて計算するステップと、
を有する照明システム。
【請求項4】
請求項2又は請求項3に記載の照明システムであって、
− エネルギ経費を含む第3データベース、
を更に有し、
− 前記計算モジュールは、作成されるべき照明シーンの総エネルギ経費を、前記計算されたエネルギ消費及び前記第3データベースから取り出されるエネルギ経費に基づいて計算する、
照明システム。
【請求項5】
請求項1ないし4の何れか一項に記載の照明システムであって、
− エネルギ目標値に依存して一群の照明シーンから1以上の照明シーンを、各照明シーンに関するエネルギ消費を計算すると共に前記エネルギ目標値以下のエネルギ消費を持つ各照明シーンを選択することにより、自動的に選択する照明シーン選択器モジュール、
を更に有する照明システム。
【請求項6】
請求項5に記載の照明システムであって、前記照明シーン選択器モジュールは、更に、前記自動的に選択された照明シーンから照明プログラムを自動的に作成する照明システム。
【請求項7】
照明システムのエネルギ消費を決定する方法であって、
− 前記照明システムの照明器具のデータを含む第1データベースから、照明シーンの作成に必要とされる照明器具のデータを取り出すステップと、
− 作成されるべき照明シーンに関して前記照明システムの照明器具の照明プリセットに関する情報を含む第2データベースから、前記照明シーンのための照明プリセットを取り出すステップと、
− 前記作成されるべき照明シーンに基づく前記照明システムのエネルギ消費を、前記第1及び第2データベースから取り出されたデータに依存して計算するステップと、
を有する方法。
【請求項8】
請求項7に記載の方法であって、前記エネルギ消費が、前記取り出された照明器具のデータ及び前記取り出された照明プリセットから計算される方法。
【請求項9】
請求項8に記載の方法であって、前記エネルギ消費を前記取り出された照明器具のデータ及び前記取り出された照明プリセットから計算するステップが、
− 前記照明システムの挙動を、前記取り出された照明プリセットに基づいてモデル化するステップと、
− 前記選択された照明シーンに関する推定されるエネルギ消費を、前記モデル化に基づいて計算するステップと、
を有する方法。
【請求項10】
請求項8又は請求項9に記載の方法であって、
− 作成されるべき照明シーンの総エネルギ経費を、前記計算されたエネルギ消費及び第3データベースから取り出されるエネルギ経費に基づいて計算するステップ、
を更に有する方法。
【請求項11】
請求項7ないし10の何れか一項に記載の方法であって、
− エネルギ目標値に依存して一群の照明シーンから1以上の照明シーンを、各照明シーンに関するエネルギ消費を計算すると共に前記エネルギ目標値以下のエネルギ消費を持つ各照明シーンを選択することにより、自動的に選択するステップ、
を更に有する方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法であって、前記自動的に選択された照明シーンから照明プログラムを自動的に作成するステップを更に有する方法。
【請求項13】
プロセッサが請求項7ないし12の何れか一項に記載の方法を実行するのを可能にするコンピュータプログラム。
【請求項14】
請求項13に記載のコンピュータプログラムを記憶した記録担体。
【請求項15】
請求項7ないし12の何れか一項に記載の方法を実行するようにプログラムされたコンピュータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公表番号】特表2013−500551(P2013−500551A)
【公表日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−521141(P2012−521141)
【出願日】平成22年7月19日(2010.7.19)
【国際出願番号】PCT/IB2010/053271
【国際公開番号】WO2011/010271
【国際公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】