説明

照明器具

【課題】蛍光ランプのランプピンをランプソケットの所定位置に容易に装着することのできる照明器具を提供する。
【解決手段】蛍光ランプ20の両端の口金22を連結するブリッジ24の側面に当接して、口金22に設けられているランプピン23をランプソケット15の所定位置152にガイドするガイド部17を器具本体14に設けたので、ブリッジ24をガイド部17に接触させることにより、ランプピン23をランプソケット15の所定位置152に容易に装着することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、平面らせん形状の蛍光ランプを有する照明器具に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来より、管中央部を中心として略一平面において渦巻状に旋回した蛍光ランプを用いた照明器具が知られている(例えば特許文献1参照)。
この照明器具では、器具本体に設けられた一対のランプソケットに、平面らせん形状の蛍光ランプの両端に設けられている口金から突出している2本のランプピンを挿入して、蛍光ランプを装着する。
そして、蛍光ランプの両口金を連結するブリッジに当接することにより、ランプピンがランプソケットから脱落する方向へ蛍光ランプが回転するのを規制する移動規制片を器具本体に設けた。
【特許文献1】特開2008−243628号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、前述したような照明器具においては、装着後の蛍光ランプのランプピンがランプソケットから脱落する方向への移動を規制することができるものの、蛍光ランプを装着する際に、蛍光ランプが移動規制片に乗り上げるおそれがあった。このような場合には、ランプピンがランプソケットの所定位置に挿入されず、蛍光ランプが適正に装着されないおそれがあるという問題があった。
【0004】
本発明は、従来の問題を解決するためになされたもので、蛍光ランプのランプピンをランプソケットの所定位置に容易に装着することのできる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の照明器具は、管中央部を中心として略一平面において渦巻状に旋回する発光管と、前記発光管の両端部にそれぞれ設けられた一対の口金と、前記口金から前記発光管に平行に設けられた一対のランプピンと、前記一対の口金間を連結するブリッジと、を有する蛍光ランプと、前記ランプピンと電気的に接続されて電力を供給する一対のランプソケットと、前記ランプソケットが取り付けられる器具本体と、を有し、前記ブリッジの側面に当接して前記ランプピンを前記ランプソケットの所定位置にガイドするガイド部を前記器具本体に設けた構成を有している。
【0006】
この構成により、蛍光ランプの両端の口金を連結するブリッジの側面に当接して、口金に設けられているランプピンをランプソケットの所定位置にガイドするガイド部を器具本体に設けたので、蛍光ランプの装着の際にブリッジをガイド部に接触させることにより、ランプピンをランプソケットの所定位置に容易に装着することができる。
【0007】
また、本発明の照明器具は、前記ガイド部が、前記蛍光ランプの回転を規制する回転規制部を有する構成を有している。
【0008】
この構成により、ガイド部に沿ってランプソケットに装着された蛍光ランプは、ガイド部に設けられている回転規制部により回転が規制されるので、ランプピンがランプソケットから脱落するのを確実に防止することができる。
【0009】
さらに、本発明の照明器具は、前記ガイド部が、前記蛍光ランプの中心に対して点対称位置に一対設けられた構成を有している。
【0010】
この構成により、ガイド部が蛍光ランプの中心に対して点対称位置に一対設けられているので、両端の口金のランプピンをランプソケットの所定位置に確実にガイドすることができる。また、両口金のランプピンがランプソケットから脱落するのを、確実に防止することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明は、蛍光ランプの両端の口金を連結するブリッジの側面に当接して、口金に設けられているランプピンをランプソケットの所定位置にガイドするガイド部を器具本体に設けたので、蛍光ランプを装着する際にブリッジをガイド部に接触させることにより、ランプピンをランプソケットの所定位置に容易に装着することができるという効果を有する照明器具を提供することができるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態の照明器具について、図面を用いて説明する。
図1は本発明の第1実施形態にかかる照明器具の斜視図、図2(A)は蛍光灯の平面図、図2(B)は蛍光ランプの側面図、図3はランプソケットの斜視図、図4は器具本体の斜視図、図5はガイド部とブリッジとの関係を示す側面図である。なお、各図においては、図示の都合上、取付後の下側を上にして図示している。
【0013】
図1に示すように、本発明にかかる照明器具10は、被取付部としての例えば天井11に取り付けられる円板状のベースプレート12と、このベースプレート12の下面121に取り付けられる本体ケース13とで器具本体14を構成し、器具本体14に平面らせん形蛍光ランプ(以後、「蛍光ランプ」という。)20が装着される。ベースプレート12には、平面らせん形蛍光ランプ20を内包する透明または半透明の樹脂性の透過カバー(図示省略)が着脱可能に取り付けられる。
【0014】
本体ケース13は、例えば、板金加工により底板131と一対の側板132とから全体コ字状に形成されており、底板131の下面は例えば白く塗装されて、蛍光ランプ20の光を前方(照明方向)へ反射させる反射板を兼ねている。
底板131の下面には一対のランプソケット15,15が設けられている。底板131の下面のランプソケット15の近傍には、口金22を保持して蛍光ランプ20を仮固定するための一対のランプ保持バネ16、16が設けられている。
なお、本体ケース13の内部には点灯装置(図示省略)等の電気部品がが収納されており、ランプソケット15と電気的に接続されている。
【0015】
図2に示すように、蛍光ランプ20は、一連の屈曲ガラス管からなる発光管21が、管中央部211を中心として略一平面上で渦巻状に旋回された二重渦巻き形状となっている。発光管21の両端部には口金22が設けられており、口金22には上下一対のランプピン23,23が、突出して設けられている。このランプピン23をランプソケット15に装着することにより、駆動電力を得ることができる。
両口金22、22間には、発光管21を保持するブリッジ24が設けられている。ブリッジ24は、口金22の近傍を把持する円環状の把持部241と、両把持部241を連結するブリッジ本体242を有している。
【0016】
このような平面らせん形の蛍光ランプ20は面状に発光するので、一重あるいは二重の環状の蛍光ランプと比較して中央部まで一様な光を得ることができる。また、同じ長さの発光管を有する環状の蛍光ランプと比較して、小型化を図ることができる。
【0017】
図3に示すように、ランプソケット15は、全体円板形状を呈しており、円形の側面151が蛍光ランプ20の口金22の先端面と対向するように、本体ケース13の下面131に取り付けられる。ランプソケット15の側面151側には、外周面の下端部から中央部を超えてランプピン挿入溝152が凹設されており、ランプピン挿入溝152の内部には導電板153が設けられている。ランプピン挿入溝152の幅は、ランプピン23の外径よりも大きく、ランプピン23が挿嵌可能となっている。
従って、蛍光ランプ20の一対のランプピン23を上下方向にランプピン挿入溝152に挿入し、操作部154を操作することにより、ランプピン23が導電板153と導通するとともに、蓋を閉じて脱落を防止する。
【0018】
図4および図5に示すように、本体ケース13の底板131には、ガイド部17が切起しにより下方へ突出して設けられている。このガイド部17は、蛍光ランプ20のブリッジ本体242の側面に当接して、ランプピン23をランプソケット15の所定位置であるランプピン挿入溝152にガイドする。
ガイド部17は一対設けられており、蛍光ランプ20の中心に対して点対称位置に設けられている。
また、図5に示すように、ガイド部17は、先端部の傾斜部171と、傾斜部171に続く回転規制部である垂直部172を有する。
【0019】
従って、蛍光ランプ20をランプソケット15に装着する際には、蛍光ランプ20のブリッジ24をガイド部17の傾斜部171に当接させ、傾斜部171に沿って上昇させることにより、ランプピン23はランプソケット15のランプピン挿入溝152にガイドされる。蛍光ランプ20の装着後は、ガイド部17の垂直部172がブリッジ24の本体242の側面に当接して、蛍光ランプ20の回転を規制する。
【0020】
以上、説明した本発明の実施形態にかかる照明器具10によれば、蛍光ランプ20の両端の口金22を連結するブリッジ24の側面に当接して、口金22に設けられているランプピン23をランプソケット15のランプピン挿入溝152にガイドするガイド部17を本体ケース13に設けたので、ブリッジ24をガイド部17の傾斜部171に接触させることにより、ランプピン23をランプソケット15にガイドして容易に装着することができる。
【0021】
また、ガイド部17の傾斜部171に沿ってランプソケット15に装着された蛍光ランプ20は、ガイド部17に設けられている垂直部172により回転が規制されるので、ランプピン23がランプソケット15から脱落するのを防止することができる。
【0022】
また、ガイド部17が蛍光ランプ20の中心に対して点対称位置に一対設けられているので、両端の口金22のランプピン23をランプソケット15の所定位置に確実にガイドすることができる。また、両口金22のランプピン23がランプソケット15から脱落するのを、確実に防止することができる。さらに、ガイド部17を2個設けたので、各ガイド部17の小型化を図ることができる。
【0023】
また、ガイド部17の先端に傾斜部171を設けたので、ブリッジ24が傾斜部171に乗り上げると、傾斜に沿って移動する。このため、ブリッジ24がガイド部17に乗り上げるのを防止することができる。
【0024】
なお、本発明の照明器具は、前述した実施形態に限定されるものでなく、適宜な変形,改良等が可能である。例えば、前述した本体ケース13は、板金加工により形成したが、この他、樹脂や、アルミダイカスト等でも同様に形成することができる。
また、ガイド部17は切起しに限らず、別部品を本体ケース13に取り付けるようにすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態にかかる照明器具の斜視図
【図2】(A)は蛍光灯の平面図、(B)は蛍光ランプの側面図
【図3】ランプソケットの斜視図
【図4】器具本体の斜視図
【図5】ガイド部とブリッジとの関係を示す側面図
【符号の説明】
【0026】
10 照明器具
14 器具本体
15 ランプソケット
17 ガイド部
172 垂直部(回転規制部)
20 蛍光ランプ
21 発光管
211 管中央部
22 口金
23 ランプピン
24 ブリッジ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
管中央部を中心として略一平面において渦巻状に旋回する発光管と、前記発光管の両端部にそれぞれ設けられた一対の口金と、前記口金から前記発光管に平行に設けられた一対のランプピンと、前記一対の口金間を連結するブリッジと、を有する蛍光ランプと、
前記ランプピンと電気的に接続されて電力を供給する一対のランプソケットと、
前記ランプソケットが取り付けられる器具本体と、を有し、
前記ブリッジの側面に当接して前記ランプピンを前記ランプソケットの所定位置にガイドするガイド部を前記器具本体に設けたことを特徴とする照明器具。
【請求項2】
前記ガイド部が、前記蛍光ランプの回転を規制する回転規制部を有することを特徴とする請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記ガイド部が、前記蛍光ランプの中心に対して点対称位置に一対設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の照明器具。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2010−123536(P2010−123536A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−298666(P2008−298666)
【出願日】平成20年11月21日(2008.11.21)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】