説明

照明器具

【課題】 反射板被係止穴の設置面側の一辺に2つの突起を同じ高さで形成し反射板係止部を押さえることで、照明器具に反射板を取り付けた際のガタ付きをなくして接触状態を保ち、確実に接触導通できる照明器具を提供する。
【解決手段】 照明器具1の器具本体10に設けられた反射板取付バネ30に嵌合する反射板20の反射板被係止穴21の設置面側の一辺に突起22を同じ高さで2つ形成する。この反射板20を反射板取付バネ30に取り付けるとき、反射板取付バネ30は反射板20を押し当てられて弾性変形する。そして、反射板被係止穴21が反射板係止部31に嵌合されるとき、反射板取付バネ30の弾性変形が解除され、突起22が反射板係止部31に接触して突起22の縁部の塗装を剥離され、反射板20を反射板取付バネ30に係止するとともに、反射板20と器具本体10とを電気的に接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具の器具本体の取付金具に反射板を取り付けた際に、反射板を確実に接地する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、照明器具では、器具本体に制光部品として反射板やこの反射板に備えた複数のルーバーなどが取り付けられている。
【0003】
ルーバーを取り付けられた反射板を有する照明器具について、器具本体の取付部材の係止部に反射板の被係止部を係止する際に、この被係止部に形成された歯形が係止部の塗膜を剥離すると同時に自己の塗膜を剥離し、反射板と器具本体の取付部材を接触導通させるとともに、反射板を器具本体に取り付ける構造を備えたものがある(例えば、特許文献1。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−200079号公報(段落「0030」、図14)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、照明器具の器具本体に反射板を係止する取付部材に反射板を取り付ける際、この取付部材の係止部の塗膜を剥離する反射板の被係止部に設けられた歯形により接触導通するため、照明器具が振動等を受けると反射板がガタ付いてしまい、取付部材の係止部を押さえていた被係止部の歯形が緩まり、係止部と被係止部の歯形の接触状態を保ち続けることができず、取付部材と反射板の接触導通を確実に確保することができないという課題があった。
【0006】
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、反射板の被係止穴の器具本体の設置面側かつ設置面側に対して略水平の一辺に同じ高さを有する2つの突起を形成し、この反射板を取付部材の係止部に取り付けたときのガタ付きをなくすとともに、同じ高さを有する2つの突起が取付部材の係止部の上面を均等に押さえて、接触状態を保ち続けることで確実に接触導通し、アース接地できる照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、照明器具の器具本体に設けられた反射板取付部に嵌合する反射板の被係止穴の器具本体の設置面側かつ設置面側に対して略水平の一辺に2つの突起を同じ高さで形成し、この反射板を反射板取付部に取り付けるとき、反射板取付部の係止部は反射板を押し当てられて弾性変形し、反射板の被係止穴が反射板取付部の係止部に嵌合されると、反射板取付部の弾性変形が解除され、反射板を反射板取付部に係止するとともに被係止穴の突起が係止部に接触して反射板と器具本体とを電気的に接続させるものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、照明器具の器具本体に設けられた反射板取付部に反射板を取り付けるとき、同じ高さで反射板の被係止穴の器具本体の設置面側かつ設置面側に対して略水平の一辺に形成された2つの突起が反射板取付部の係止部と接触して、反射板を反射板取付部に係止するとともに器具本体と反射板とを電気的に接続させることができる。反射板を反射板取付部に係止したとき、被係止穴の一辺に形成された突起が、反射板取付部の係止部との接触面を均等に押さえるので、器具本体に取り付けた反射板の自重により被係止穴の突起と反射板取付部の係止部との接触導通を保ち、反射板をガタ付かせずに確実にアース接地することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施の形態1の照明器具を示す斜視図である。
【図2】実施の形態1の照明器具を示す分解斜視図である。
【図3】実施の形態1の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図である。
【図4】実施の形態1の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図である。
【図5】実施の形態1のルーバー取り付け前の反射板を示す部分斜視図である。
【図6】実施の形態1の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図である。
【図7】実施の形態1の反射板取付バネを示す斜視図である。
【図8】実施の形態1のルーバーを示す斜視図である。
【図9】図1の照明器具のA−A断面図である。
【図10】実施の形態1の器具本体の反射板取付バネ取り付け時の拡大側面断面図である。
【図11】実施の形態1の反射板取り付け前の照明器具を示す部分斜視図である。
【図12】実施の形態1の反射板取り付け後の照明器具を示す部分斜視図である。
【図13】実施の形態1の反射板取り付け時の反射板取付バネの形状の変化を示す断面図である。
【図14】実施の形態2の照明器具を示す斜視図である。
【図15】実施の形態2の照明器具を示す分解斜視図である。
【図16】実施の形態2の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図である。
【図17】図14の照明器具のH−H断面図である。
【図18】実施の形態2の反射板取り付け前の照明器具を示す部分斜視図である。
【図19】実施の形態2の反射板取り付け後の照明器具を示す部分斜視図である。
【図20】実施の形態2の反射板取り付け時の反射板の形状の変化を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
以下、本実施の形態について図1乃至図13に基づいて説明する。
なお、図1乃至図13において、直管形蛍光ランプ、配線類及びネジ類等の表示は省略している。
【0011】
図1は本実施の形態の照明器具を示す斜視図、図2は本実施の形態の照明器具を示す分解斜視図、図3は本実施の形態の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図、図4(a)は本実施の形態の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図、図4(b)は本実施の形態のランプソケットの背面を示す斜視図、図5は本実施の形態のルーバー取り付け前の反射板を示す部分斜視図、図6(a)は本実施の形態の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図、図6(b)は図6(a)のB部拡大図、図7は本実施の形態の反射板取付バネを示す斜視図、図8(a)は本実施の形態の被嵌込部折り曲げ前のルーバーを示す斜視図、図8(b)は本実施の形態の被嵌込部折り曲げ後のルーバーを示す斜視図、図9は図1の照明器具のA−A断面図、図10は本実施の形態の器具本体の反射板取付バネ取り付け時の拡大側面断面図である。
【0012】
照明器具1は、この照明器具1の外郭を形成し天井等に埋め込まれて設置される箱状の器具本体10と、この器具本体10の底面に取り付けられる反射板取付バネ30と、この反射板取付バネ30に取り付けられる反射板20と、この反射板20に取り付けられるルーバー40と、器具本体10に取り付けられ直管形蛍光ランプが装着されるランプソケット50と、器具本体10の底面に取り付けられる電源端子台60と、器具本体10の底面に取り付けられる点灯装置70と、から構成される。
【0013】
器具本体10は、導電性を有する金属板の表面を、絶縁性を有する絶縁膜として白色塗装で覆った底面部を有し、この底面部の部材により、一体あるいは複数の部材の組み合わせによって箱状に形成されている。
【0014】
器具本体10は、その底面に反射板取付バネ30を取り付けて固定するための爪部11、角穴12及びバネ取付穴13等を有している。反射板取付バネ30に反射板20が取り付けられたとき、器具本体10の底面と反射板20の直管形蛍光ランプの光を反射する反射面の裏側の面との間に、電源線及び調光線等を接続する電源端子台60と、直管形蛍光ランプを点灯させるための電力を供給する点灯装置70が収納される。電源端子台60は、器具本体10の底面にネジ止めにより取り付けられ、電源線や調光線等で電気的に接続されるとともに、器具本体10へ取り付けられる底面に設けられた接地金具が器具本体10の非塗装部分に接触し、この電源端子台60を介して器具本体10がアース接地されている。器具本体10の両端の側面部には、ランプソケット50のソケット被取付部51を挿入して固定するためのソケット取付穴14が形成されている。
【0015】
反射板20は、ランプソケット50に取り付けられる直管形蛍光ランプが発する光を所定の配光で反射する反射面を有している。この反射面は、反射板20が器具本体10に取り付けられたとき、器具本体10から外部に露出した状態になる。反射板20は、金属製の平板を加工して形成されており、その反射面の表面全体が白色塗装されV字形状に折り曲げられている。
【0016】
反射板20には、この反射板20が反射板取付バネ30の反射板係止部31に嵌め込まれ係止される反射板被係止穴21が形成されている。この反射板被係止穴21は、V字形状に折り曲げられた反射板20の長手方向の中心線に対して、線対称に2箇所、また短手方向の中心線に対して線対称に2箇所、つまり1枚の反射板20につき合計4箇所設けられている。そして、反射板20のV字の折り曲げ部を下とした場合において、反射板被係止穴21の上側の一辺には、高さが0.5〜1.0mm程度のV字形状の突起22が、1つの反射板被係止穴21につき同じ高さ寸法で二つ形成されている。
【0017】
この突起22が、反射板取付バネ30の反射板係止部31に反射板被係止穴21が嵌め込まれる際に、反射板係止部31に接触して擦られることによって縁部の塗膜を剥離され金属部を剥き出しされる。なお、このV字形状の突起22は、鈍角よりも鋭角である方が、反射板係止部31に嵌め込まれる際に、突起22の縁部の塗装を剥離しやすい。また、突起22のV字形状の先端部に丸みを帯びさせる加工をすると先端部が尖っている場合と比べて、突起22が反射板係止部31に接触する際に引っかかりにくくなり、滑りやすくなるので反射板係止部31の上面部とより接触しやすくすることができる。また、塗装を剥離するのに支障がない範囲で、突起22の先端部を平らにすると反射板係止部31の上面部と接触している面積が広がってより接触しやすくなり、接触導通の確実性を高めることができる。
【0018】
反射板20には、この反射板20の長手方向の中心軸に対して対称となる形状で、ルーバー40に形成されたルーバー被嵌込部41を嵌め込んで、ルーバー40を反射板20に固定するためのスリット23が、所定の数を一定の間隔を空けて形成されている。
【0019】
本実施の形態では、1つの反射板被係止穴21につき突起22を2箇所設けているが、突起22を3箇所以上設けてもよい。これらの突起22は、照明器具1を天井に設置した際、反射板取付バネ30に形成されたS字形状の反射板係止部31の上部に接触するように反射板20が器具本体10に取り付けられたときに、反射板被係止穴21の上部となる天井面側の一辺に設け、さらに、その水平方向における配置は反射板被係止穴21の天井面側の一辺の中心の垂線に対して線対称となるように設けると、反射板係止部31の上部に対して反射板20が振動等によりガタ付いて斜めに傾くことがなく、反射板取付バネ30に対して水平に取り付けられることで、反射板20と反射板取付バネ30の接触性がよくなり、導通がより確実になる。
【0020】
図6(b)において表示されている一点鎖線は、反射板20の反射板被係止穴21の上側の一辺(以下、上辺という)の中心に対する垂線(以下、中心線という)である。図6(b)では、2つの突起22の先端部がそれぞれ上辺の中心から距離bの位置にあるので中心線に対して線対称の位置にあることを示している。また、この2つの突起22の反射板被係止穴21の上辺からV字形状の先端まで距離aで同じ高さである。これによって、同じ高さの2つの突起22と反射板被係止穴21の下側の水平な一辺とで、S字形状の反射板係止部31の反射板被係止穴21から反射板20の外部に露出するU字部分を上下から水平に挟み込んで自重により均等な力で押さえることで、反射板20がガタついて斜めに傾くことがないようにしている。
【0021】
なお、突起22の片方は、反射板係止部31を押さえるのに支障がない範囲で、上辺の中心から距離bよりも長い又は短い距離に設けてもよい。また、突起22は、反射板被係止穴21の上辺だけでなく、これに対向する床面側の一辺にも水平方向、垂直方向にそれぞれ上辺側の突起22と線対称となるようにもう一組設けてもよい。床面側の一辺に形成される突起22も反射板係止部31を押さえるのに支障がない範囲で、上辺に設けた突起22と非対称となる位置に設けてもよい。床面側の一辺に形成される突起22は反射板係止部31を押さえるのに支障がない範囲で、上辺に設けた突起22よりも数を少なくしてもよい。例えば、上辺に突起22を2つ形成し、これに対向する床面側の一辺に突起22を1つ形成する設け方がある。
【0022】
反射板取付バネ30は、導電性を有する金属で構成され、1枚の平板から切断又は型抜き等によって、切り取られた金属片のH字形状の底面部の4箇所の端部に被固定部33を形成し、この金属片を側面からみてS字形状になるように折り曲げることにより、図10に示すように、垂直方向の中心線に対して対称にS字形状の反射板係止部31を形成している。図10に示す一点鎖線は、反射板取付バネ30を側面からみたときの垂直方向の中心線を示している。また、この反射板取付バネ30の底面部には、エンボス加工により、三日月エンボス32、リブ34及び円形エンボス35が形成されている。反射板取付バネ30は、器具本体10の底面に設けられた4つの爪部11でH字形状の底面の四隅に形成された被固定部33を押さえられ、器具本体10に固定されている。また、反射板取付バネ30は、その底面部にリブ34を有しており、このリブ34で鉛直方向への底面部の曲がりを抑え、底面部の変形に対する強度を高めている。
【0023】
ルーバー40は、直管形蛍光ランプが点灯している状態において、照明器具1を使用者が視認した際に光源である直管形蛍光ランプを直接見てしまうことを防止(グレア低減)している。ルーバー40は、反射板20に一定の間隔を空けて形成されたスリット23に所定の枚数を取り付けられている。このとき、ルーバー40は、その長手方向の中心の上側に本体をV字状に切り取られルーバー被嵌込部41が形成されている。このルーバー被嵌込部41が、図8(a)に示す状態で反射板20のスリット23に嵌め込まれ、さらに図8(b)に示すように折り曲げられて反射板20に取り付け、固定される。
【0024】
ルーバー40が取り付けられた反射板20を器具本体10に取り付ける前に、この器具本体10の底面には反射板取付バネ30、ランプソケット50、電源端子台60、点灯装置70及び直管形蛍光ランプ等が取り付けられ、各電気部品間の配線類の接続が完了している。そして、この状態でルーバー40と一体化された反射板20が、反射板取付バネ30に係止され器具本体10の底面に取り付けられることによって、照明器具1は、外部から反射板係止部31の露出部分を除いた反射板取付バネ30、電源端子台60、点灯装置70、ネジ類及び配線類等が覆い隠される構造となっている。このとき、直管形蛍光ランプ、ルーバー40と一体化した反射板20及び反射板20の反射板被係止穴21から外部に露出している反射板取付バネ30の反射板係止部31が、使用者から視認される状態となっている。
【0025】
ルーバー40は、ルーバー被嵌込部41をスリット23に嵌め込んで固定されることにより、反射板20と一体化されているので、直管形蛍光ランプを交換する際にはルーバー40と一体化した反射板20を器具本体10から取り外して古い直管形蛍光ランプを取り外し、新しい直管形蛍光ランプの取り付けが終わったら再びルーバー40と一体化した反射板20を器具本体10に取り付ける必要がある。また、反射板20を取り外すには、反射板被係止穴21を通して外部に露出している反射板係止部31を両側から2つ同時に押せばよい。反射板20が取り付けられた状態で反射板係止部31を両側から2つ同時に押すと、反射板20を係止していた反射板係止部31が緩み、さらに反射板20の自重によって反射板係止部31が反射板被係止穴21から抜けて反射板20の係止が解除され、反射板20が反射板取付バネ30から取り外される。
【0026】
ランプソケット50は、器具本体10の長手方向の両端の側面に2個ずつ取り付けられている。このランプソケット50は、器具本体10の底面に取り付けられた点灯装置70から電線で接続され、この点灯装置70から直管形蛍光ランプを点灯させるための電力を供給される。
【0027】
ランプソケット50は、その外郭に本体と一体的に形成されたソケット被取付部51により器具本体10の長手方向の両端の側面へ取り付けられる。このソケット被取付部51は、ランプソケット50の両側の側面に1箇所ずつ設けられており、その先端が球体の突起となっている。また、ソケット被取付部51には、その先端部の球体の突起を挿入するための穴を両端に2つ設けられたソケット固定板52が嵌め込まれている。
【0028】
直管形蛍光ランプのランプソケット50への取付方法を説明する。照明器具1が天井に埋め込まれ設置された状態で、直管形蛍光ランプを器具本体10の底面に対して水平にし、かつその両端の電極ピンが天井面に対して垂直に並んだ状態で床面側に開いているランプソケット50の取付溝に挿入する。そして、直管形蛍光ランプの両端の電極ピンがランプソケット50の内部に完全に収納された後、直管形蛍光ランプを90度回転させる。これにより、直管形蛍光ランプがランプソケット50に固定され照明器具1に取り付けられる。
【0029】
電源端子台60は、商用電源から電力供給される電線と、点灯装置70にその商用電源の電力を供給するための電線が接続される。この電源端子台60は、ネジ止めにより器具本体10の底面に固定され取り付けられる。このとき、電源端子台60の底部に設けられた接地金具が器具本体10の底面に形成された接地穴に挿入され接触することによって、器具本体10がアース接地される。また、図中には表示されていないが、電源端子台60とは別に器具本体10の底面に点灯装置70に入力する調光信号用の電線を接続するための調光端子台を設けてもよい。
【0030】
点灯装置70は、商用電源から電源端子台60を通して電力を供給され、直管形蛍光ランプを点灯させるための電力をランプソケット50を通して直管形蛍光ランプに出力する。この点灯装置70は、ネジ止めにより器具本体10の底面に固定され取り付けられる。点灯装置70は、光源の点灯回路を構成する電気部品が実装されたプリント配線基板が点灯装置70に収納される際、この点灯装置70の底部を構成するベースに、プリント配線基板に実装されたアース接地用金具に形成された接地用穴部を通してネジ止めされることで、プリント配線基板と点灯装置70の外郭を形成する板金ケースが導通する。そして、点灯装置70が器具本体10の底面に形成された接地穴を兼ねるネジ穴にネジ止めされたとき、この点灯装置70の内部に取り付けられたプリント配線基板は、器具本体10の底面に取り付けられた電源端子台60を通してアース接地される。
【0031】
以下、反射板取付バネ30を器具本体10に取り付ける際の手順について図3に基づいて説明する。
【0032】
反射板取付バネ30は、爪部11に対して器具本体10の底面部の短手方向からスライドさせて挿入し、その際、反射板取付バネ30の底面に設けられた三日月エンボス32が、器具本体10に設けられたバネ取付穴13に嵌め込まれ器具本体10の底面に固定される。このとき、反射板取付バネ30の底面に形成された三日月エンボス32は、最初に角穴12に嵌り、その状態から、さらにスライドさせることによってバネ取付穴13に達し、二つの三日月エンボス32がバネ取付穴13の両端に嵌め込まれ固定される。この角穴12は、反射板取付バネ30の三日月エンボス32をバネ取付穴13に嵌め込む際に、反射板取付バネ30の本体が斜めに傾いてしまうことを防止している。
【0033】
また、反射板取付バネ30の被固定部33に形成された円形エンボス35が、器具本体10の底面への取り付けの際に爪部11との間に挟まり、この爪部11の下面に接触することで反射板取付バネ30が爪部11から抜けることあるいはずれることを防止している。これにより、反射板取付バネ30は、ネジを使用することなく器具本体10の底面に取り付け固定され、器具本体10と反射板20を電気的に接続し、ルーバー40と一体化された反射板20を器具本体10の電源端子台60を通してアース接地することができる。
【0034】
このとき、反射板取付バネ30は、その底面に設けられた三日月エンボス32によって取り付けられると同時に器具本体10の底面を削り、この器具本体10の表面に施された白色塗装が剥離されて生じた非塗膜部分と電気的に接続され、器具本体10の底面に取り付けられた電源端子台60を通してアース接地される。なお、あらかじめ三日月エンボス32が取り付けられる器具本体10の底面部付近を非塗装にしておくと、三日月エンボス32がバネ取付穴13の縁部に接触するだけで導通し、アース接地させることができる。
【0035】
本実施の形態において反射板取付バネ30は、器具本体10の短手方向の中心線と、器具本体10の長手方向の両端に取り付けられたランプソケット50との間に、短手方向の中心線に対して線対称となるように各1枚、1台の照明器具1につき合計2枚取り付けられる。また、本実施の形態では反射板取付バネ30は絶縁塗装されていないものを使用しているが、絶縁塗装されているものを使用してもよい。その場合、反射板取付バネ30を器具本体10の底面に取り付ける際に、器具本体10の底面の塗装だけでなく反射板取付バネ30の塗装も同時に剥離される。また、その場合、反射板係止部31の塗装は、反射板20を反射板係止部31に取り付けた際に嵌め込まれる反射板被係止穴21に形成された突起22が接触し擦ることで、この突起22の縁部の塗装と同時に剥離される。
【0036】
以下、ランプソケット50を器具本体10に取り付ける際の手順について図4に基づいて説明する。
【0037】
ランプソケット50を器具本体10に取り付けるには、箱状に形成された器具本体10の両端の側面部に形成されたソケット取付穴14に、ソケット被取付部51の先端の球体の突起を当てて押し込む。このとき、ソケット被取付部51の2つある突起の先端の球体の中心同士の距離より、2つあるソケット取付穴14の中心同士の距離の方が狭いため、ソケット被取付部51は内側に逆ハの字状に曲がり挿入される。
【0038】
ソケット被取付部51の先端の球体の突起が、ソケット取付穴14を通過すると、突起の先端部分の球体よりもソケット被取付部51の本体に一体形成されている根元から先端の球体部分を繋いでいる円柱部分の方が直径が小さいため、ソケット被取付部51は弾性力により元の状態に戻ろうとすることにより、内側から外側へ力が加わり、円柱部分の側面がソケット取付穴14の縁部に内側から外側に押し付ける力が働くことで、ソケット被取付部51はソケット取付穴14に固定される。また、このとき、ソケット被取付部51の先端に形成された球体の突起が、器具本体10の側面部を形成する金属板に外側から引っ掛ることで、ランプソケット50が器具本体10に形成されたソケット取付穴14から抜けることを防止している。
【0039】
なお、ソケット取付穴14とソケット被取付部51の先端の球体の突起の直径は、同じ寸法又はソケット取付穴14の方を少し大きくするとよい。また、2つのソケット取付穴14の中心同士の距離は、ソケット被取付部51の円柱部分の中心同士の距離と同じ又はソケット被取付部51の円柱部分が内側から外側にソケット取付穴14の縁部を押す力が強くなるように少し狭くするとよい。ランプソケット50が、器具本体10のソケット取付穴14に挿入された後、ソケット被取付部51の先端に形成された球体の突起とソケット固定板52により、器具本体10の端部の側面の金属板が挟み込まれ、ランプソケット50が器具本体10に確実に固定される。
【0040】
以下、ルーバー40を反射板20に取り付ける際の手順及びその構造について図5に基づいて説明する。
【0041】
反射板20は、金属製の平板から切断、型抜き及び/またはレーザー等で略長方形の板金を切り出し、同時にV字形状の突起22が設けられた被係止穴21及びスリット23を開け、その表面全体を白色塗装によりコーティングされる前に、板金にV字形状の折り曲げ加工を施すことにより形成される。
【0042】
ルーバー40は、金属製の平板から切断及び/または型抜き等で略扇状の板金を切り出し、同時にルーバー被嵌込部41を設けられ形成される。このとき、ルーバー40は、図8(a)に示す状態となっている。このルーバー40のルーバー被嵌込部41を、反射板20に形成されたスリット23に嵌め込んで、さらに図8(b)に示すようにルーバー被嵌込部41を折り曲げて反射板20に固定し取り付ける。この時点では、反射板20及びルーバー40にはまだ塗装がされておらず、互いに剥き出しの金属部同士が接触しており、電気的に導通した状態となっている。
【0043】
次に、ルーバー40が取り付けられた反射板20は、ルーバー40と一体化した状態で白色塗装を施され、器具本体10に取り付けられる。そして、器具本体10の底面部から、その表面全体を絶縁塗装された反射板20の反射面が外部に露出し、その反射面で直管形蛍光ランプから発する光を反射する。このように、ルーバー40を反射板20に取り付けた後に、ルーバー40と一体化された反射板20が白色塗装されるので、この時点では反射板被係止穴21に形成された突起22は、塗膜で表面全体をコーティングされた状態になっている。なお、反射板20及びルーバー40は、互いに密着した状態で塗装される為、互いに接続された導通部まで絶縁塗料が進入しておらず、電気的に導通したままの状態である。ルーバー40と一体化した反射板20は、器具本体10に取り付けた際に外部に露出する反射面になる表面のみを塗装されている。
【0044】
以下、反射板20を反射板取付バネ30に取り付ける際の手順及び反射板取付バネ30の形状の変化について図11乃至図13に基づいて説明する。
【0045】
図11(a)は本実施の形態の反射板取り付け前の照明器具を示す部分斜視図、図11(b)は図11(a)のC部拡大図、図11(c)は図11(b)のD−D断面図、図12(a)は本実施の形態の反射板取り付け後の照明器具を示す部分斜視図、図12(b)は図12(a)のC部拡大図、図12(c)は図12(b)のD−D断面図、図12(d)は図12(c)のE部拡大図、図13(a)〜(e)は本実施の形態の反射板取り付け時の反射板取付バネの形状の変化を示す断面図である。図13(c)及び図13(d)の矢印は、バネの形状が変化する方向を示している。
【0046】
反射板20を反射板取付バネ30に取り付ける前は、図13(a)の状態である。天井に埋め込まれた器具本体10の底面に取り付けられた反射板取付バネ30の反射板係止部31に、反射板20の反射面の裏側のV字形状の斜面を押し当てると図13(b)の状態になり、この状態から反射板20を天井方向に押し込むと図13(c)のように、反射板20のV字形状の斜面により反射板係止部31がF方向に押し込まれる。反射板20をこの状態からさらに押し込むと、反射板係止部31がさらに押し込まれ、図13(d)のように、反射板被係止穴21が反射板係止部31に達したとき、反射板係止部31が反射板取付バネ30の弾性力によって元の形状に戻ろうとしてG方向に開く。そして、反射板取付バネ30が元の形状に開き、反射板係止部31が反射板被係止穴21を通して外部に露出することで、反射板20が反射板係止部31に係止され器具本体10に取り付けられる。このとき、反射板係止部31が反射板被係止穴21に形成されたV字形状の突起22を擦ることで、突起22の縁部の塗膜が削られ剥離される。反射板20の反射板取付バネ30への係止が完了すると、バネの弾性力によって反射板取付バネ30が元の状態に戻り、図13(e)のように、反射板係止部31が反射板被係止穴21を通して外部に露出し、反射板20が器具本体10に取り付けられる。
【0047】
このとき、反射板20が係止されている反射板取付バネ30の反射板係止部31には、縁部の塗膜を剥離された突起22がその上部の曲面に接触しており、反射板20の自重によって下向きに力を受けている。この反射板係止部31の上部の曲面に、反射板20の自重によって突起22の剥き出しの金属部が触れ続けることで、反射板20が反射板取付バネ30と電気的に接続され導通すると同時に、反射板係止部31が突起22を下側から押さえて支える。また、反射板取付バネ30は、反射板被係止穴21の下側の一辺を反射板20の内側から外側へ働くバネの弾性力により、上部から下部へ押して反射板被係止穴21に反射板係止部31が嵌り込んで反射板20を固定することで、反射板20が床に落下することを防止している。
【0048】
本実施の形態によれば、反射板20を器具本体10に取り付けるとともに、反射板20の反射板被係止穴21に設けられたV字形状の突起22と、器具本体10に取り付けられた反射板取付バネ30の反射板係止部31が接触し擦られることにより、突起22の縁部の塗膜が剥離され、金属部分が剥き出しになり、ルーバー40と一体化した反射板20を取り付けるとともに接地するので、工事作業者及び使用者が、直管形蛍光ランプの交換作業等の際に反射板20及びルーバー40に触れて感電することを従来の照明器具と比べてより確実に防止することができる。
【0049】
さらに、反射板20に形成された反射板被係止穴21の上辺の中心線に対して、線対称に同じ高さでV字形状の突起22を2つ形成することにより、これらの突起22が、反射板20を係止している反射板取付バネ30の反射板係止部31の上面を自重により均等に押さえるので、突起22と反射板係止部31の接触導通を保ってガタ付かず、反射板20及びルーバー40を確実にアース接地することができる。また、照明器具1が外部から振動を受けた場合においても反射板20を器具本体10に確実に固定することができる。
【0050】
本実施の形態では、直管形蛍光ランプを光源とした場合について説明しているが、光源は直管形LEDランプや有機EL等でもよい。
【0051】
実施の形態2.
本実施の形態は、反射板を器具本体に取り付ける構造が実施の形態1と異なる。本実施の形態において、実施の形態1と同様の構成については同符号を付して説明を省略し、実施の形態1と異なる部分について説明する。
【0052】
以下、本実施の形態について図14乃至図20に基づいて説明する。
なお、図14乃至図20において、直管形蛍光ランプ、配線類及びネジ類等の表示は省略している。
【0053】
図14は本実施の形態の照明器具を示す斜視図、図15は本実施の形態の照明器具を示す分解斜視図、図16(a)は本実施の形態の組み立て時の照明器具を示す部分斜視図、図16(b)は図16(a)のJ部拡大図、図17(a)は図14の照明器具のH−H断面図、図17(b)は図17(a)のK部拡大図である。
【0054】
照明器具1bは、その外郭を形成し天井等に取り付けられて設置される箱状の器具本体10bと、この器具本体10bに取り付けられる反射板20bと、器具本体10bに取り付けられ直管形蛍光ランプが装着されるランプソケット50と、器具本体10bの底面に取り付けられる電源端子台60と、器具本体10bの底面に取り付けられる点灯装置70と、から構成される。
【0055】
器具本体10bは、その底面に反射板20bを取り付けて固定する反射板取付爪15と、ランプソケット50を取り付けるためのソケット取付穴14と、電源端子台60及び点灯装置70等を取り付けるためのネジ穴等を有している。器具本体10bは、反射板取付爪15に反射板20bが取り付けられたとき、その底面と反射板20bとの間に電源端子台60及び点灯装置70等が収納される。器具本体10bは、その底面に取り付けられた電源端子台60を介してアース接地されている。
【0056】
器具本体10bと反射板20bは、塗装済みの金属製の平板を切り出し、型抜き及び/または折り曲げ等の加工により成形されるため、切り出しや穴開けによって金属部が剥き出しになった端部以外の表面全体は、塗装により絶縁性を有している。
【0057】
反射板20bの反射板側面部24には、反射板被係止穴21bが形成されており、この反射板被係止穴21bが反射板取付爪15に嵌め込まれ、器具本体10bの底面に係止される。この反射板被係止穴21bは、V字形状に折り曲げられた反射板20bの長手方向の中心線に対して、線対称に2箇所、また短手方向の中心線に対して線対称に2箇所、つまり1枚の反射板20bにつき合計4箇所を反射板側面部24に設けられている。この反射板側面部24は、V字形状の反射板21bの上側の端部を天井面に対して垂直になるように折り曲げて形成される。また、反射板側面部24のV字の上側となる二辺の端部は、反射板20bの内側に向かって折り返されており、反射板20bの器具本体10bへの取り付け、取り外し作業の際に、この端部を作業者が直接手で触れないようになっている。
【0058】
反射板20bのV字の折り曲げ部を下とした場合において、反射板被係止穴21bの上側の一辺には、高さが0.5〜1.0mm程度のV字形状の突起22bが、1つの反射板被係止穴21bにつき同じ高さ寸法で二つ形成されている。反射板被係止穴21bは、塗装済みの金属板に切り出し、型抜き等によって形成されるので、その縁部は塗装が剥離されている。反射板20bを器具本体10bに取り付けるため、反射板取付爪15に反射板被係止穴21bが嵌め込まれる際に突起22bが反射板取付爪15に接触し、その表面を擦ることによって反射板取付爪15の上面の接触部の塗膜を剥離し、その金属部を剥き出しにする。
【0059】
なお、本実施の形態の突起22bは塗装が剥離されているが、塗装が剥離されていなくてもよい。その場合、突起22bの先端部が尖っていると反射板取付爪15に取り付けた際の接触により、互いの接触部の塗装を剥離し、金属部を剥き出しにする。また、突起22bの先端部は実施の形態1と同様に丸みを付けてもよい。
【0060】
図16(b)において表示されている一点鎖線は、反射板20bの反射板被係止穴21bの上辺の中心線である。図16(b)では、2つの突起22bの先端部がそれぞれ上辺の中心から距離dの位置にあり、この中心線に対して対称の位置にあることを示している。また、この2つの突起22bの反射板被係止穴21bの上辺からV字形状の先端まで距離cで同じ高さである。これによって、反射板20bを反射板係止爪15に取り付けるとき、同じ高さの2つの突起22bが、反射板係止爪15の底面部の上面を水平に擦って表面の塗膜を削ることで確実に塗膜を剥離し、接触導通することができる。
【0061】
以下、反射板20bを反射板取付爪15に取り付ける際の手順及び反射板取付爪15の形状の変化について、図18乃至図20に基づいて説明する。
【0062】
図18は本実施の形態の反射板取り付け前の照明器具を示す部分斜視図、図19(a)は本実施の形態の反射板取り付け後の照明器具を示す部分斜視図、図19(b)は図19(a)のL部拡大図、図20(a)〜図20(d)は本実施の形態の反射板取り付け時の反射板の形状の変化を示す断面図である。図20(a)〜図20(c)の矢印は、反射板の形状が変化する方向を示している。
【0063】
天井に取り付けられた器具本体10bの底面の片側に形成された反射板取付爪15に、反射板20bの片側の反射板側面部24に形成された反射板被係止穴21bを嵌め込むと、図20(a)の状態になる。反射板被係止穴21bを反射板取付爪15に嵌め込むとき、反射板被係止穴21bに形成された突起22bを反射板取付爪15の底面部の上側の表面に擦りつけられ、その表面をコーティングしていた塗膜が剥離され金属部が剥き出しになり、突起22bの縁の金属部と接触し導通するとともに、反射板側面部24が反射板取付爪15の側面部に押し付けられる。反射板取付爪15の底面部には、器具本体10bの内側から外側に向けて高くなるように傾斜が付けられており、反射板被係止穴21bを嵌め込んだとき、突起22bが確実に接触できるようになっている。なお、反射板取付爪15の底面部に傾斜をつけるのではなく、Rを付ける加工をしてもよい。
【0064】
図20(a)の状態において、取り付けられた側の反射板側面部24は、反射板取付爪15の側面に押し当てられ、しっかりと固定されている。取り付けられていない側の反射板側面24は図20(a)のM方向の逆向きに押し込まれており、図20(a)の状態から反射板20bを押さえている力を緩めると、押し込まれていた側の反射板側面24は弾性力によって元の形状に戻ろうとし、M方向に広がる。その広がっていく反射板側面24の反射板被係止穴21bをもう一方の反射板取付爪15に押し当てると図20(b)の状態となる。反射板被係止穴21bと反射板取付爪15の位置をあわせて、M方向に広がろうとする反射板20bの弾性力に任せると、図20(c)に示すように反射板被係止穴21bが反射板取付爪15に嵌り込んでいく。すでに反射板被係止穴21bが嵌合されている側と同様、この反射板取付爪15の底面部は斜めに傾いており、器具本体10bの内側方向が低く、外側方向が高くなっている。そのため、反射板被係止穴21bが反射板取付爪15に嵌り込み始めた段階では、まだ突起22bが反射板取付爪15の底面部の上側の面に接触しておらず、ある程度の位置まで反射板被係止穴21bが嵌り込んだ段階から反射板取付爪15の底面部の接触面を擦り始める。そして、突起22bが反射板取付爪15の表面の塗装を削って剥離し、図20(d)のように、反射板被係止穴21bが反射板取付爪15に完全に嵌り込むと、突起22bの縁の金属部と反射板取付爪15の塗膜を剥離された底面部の上側の表面の剥き出しの金属部同士が接触し導通する。これにより、突起22bと反射板取付爪15を接触導通させるとともに、反射板側面部24が反射板取付爪15の側面部に押し付けられ、固定されることで反射板20bの器具本体10bへの取り付けが完了する。
【0065】
このとき、反射板20が係止されている反射板取付爪15の側面部を、反射板側面部24が内側から外側へ広がろうとする弾性力により押し込んでおり、反射板取付爪15との接触性をより高めている。同時に、反射板取付爪15の底面部の上側の表面に接触している突起22bが、反射板20bの自重によって下向きに力を受けている。この反射板取付爪15に、反射板20bの自重によって突起22bの剥き出しの金属部が触れ続けることで、反射板20bがより確実に接触導通され続けるとともに、反射板20bを反射板取付爪15により確実に固定し続ける。なお、反射板20bの幅が、この反射板20bを両側から固定する二組の反射板取付爪15同士の距離よりも若干狭いか同じ距離であれば、反射板20b自身の弾性力によって反射板取付爪15の側面部を押さえる力がうまく作用し、反射板20bを反射板取付爪15により確実に固定できるとともに、反射板20b自身の変形も抑えることができる。
【0066】
本実施の形態は、実施の形態1と同様の効果が得られるとともに、反射板20bを器具本体10bに取り付けるために、この器具本体10bに一体的に形成された反射板取付爪15を使用するので、反射板取付具は不要となり、従来の照明器具と比べて部品点数を減らすことができる。また、構成部品を減らすことによって反射板取付具を器具本体10に取り付ける組立工程をなくすことができる。
【0067】
なお、本実施の形態において、反射板取付爪15は器具本体10bに一体的に形成されているが、別部品として器具本体10bの底面に取り付ける構造としてもよい。
【符号の説明】
【0068】
1、1b 照明器具、10、10b 器具本体、11 爪部、12 角穴、13 バネ取付穴、14 ソケット取付穴、15 反射板取付爪、20、20b 反射板、21、21b 反射板被係止穴、22、22b 突起、23 スリット、24 反射板側面部、30 反射板取付バネ、31 反射板係止部、32 三日月エンボス、33 被固定部、34 リブ、35 円形エンボス、40 ルーバー、41 ルーバー被嵌込部、50 ランプソケット、51 ソケット被取付部、52 ソケット固定板、60 電源端子台、70 点灯装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
アース接地され、天井などの設置面に取り付けられる器具本体と、
前記器具本体に取り付けられるとき、前記設置面側かつ前記設置面に対して略水平となる一辺を有する被係止穴が形成される反射板と、
前記被係止穴の前記一辺にそれぞれ同じ高さで突出するように形成される2つの突起部と、
前記器具本体に設けられ、前記被係止穴に嵌合して前記反射板を係止する係止部を有し、前記反射板を前記器具本体に取り付けるとき、前記反射板の裏面に押し当てられて前記係止部が弾性変形し、前記被係止穴が前記係止部に嵌合されるとき、その弾性変形が解除されるとともに前記係止部が前記突起部に接触して前記反射板を係止するとともに電気的に接続する反射板取付部と、
を備えることを特徴とする照明器具。
【請求項2】
アース接地され、天井などの設置面に取り付けられる器具本体と、
前記器具本体に取り付けられるとき、前記設置面側かつ前記設置面に対して略水平となる一辺を有する被係止穴が形成される反射板と、
前記被係止穴の前記一辺にそれぞれ同じ高さで突出するように形成される2つの突起部と、
前記器具本体に設けられ、前記被係止穴に嵌合して前記反射板を係止する係止部を有し、前記反射板を弾性変形させて前記器具本体に取り付けるとき、前記被係止穴が前記係止部に嵌合されるとともに前記反射板の弾性変形が解除され、前記突起部が前記係止部に接触して前記反射板を係止するとともに電気的に接続する反射板取付部と、
を備えることを特徴とする照明器具。
【請求項3】
前記反射板取付部が、前記係止部と前記被係止穴が対向するように前記器具本体に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の照明器具。
【請求項4】
前記突起部を前記被係止穴の前記器具本体の設置面側の一辺の中心の垂直な軸に対称に形成したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の照明器具。
【請求項5】
前記突起部又は前記反射板取付部又は前記突起部と前記反射板取付部の両方の表面が塗装されており、前記反射板を前記器具本体に取り付けるとき、前記突起部が前記反射板取付部に接触するとともにそれぞれの塗装を剥離することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の照明器具。
【請求項6】
前記反射板が前記反射板取付部に係止されるとき、前記突起部が前記反射板取付具の前記係止部の中央よりも両端寄りに接触するように、前記突起部の少なくとも一つが前記被係止穴に形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の照明器具。
【請求項7】
前記突起部が前記反射板取付部に嵌合されるとき、前記突起部が前記反射板取付具の水平方向の中心に垂直な軸に対称に接触することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の照明器具。
【請求項8】
前記被係止穴は、前記一辺と対向する他辺を有しており、この他辺に前記突起部と対称に第二の突起部を形成することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の照明器具。
【請求項9】
前記突起部の先端が劣角であることを特徴とする請求項1乃至請求項8のいずれかに記載の照明器具。
【請求項10】
前記突起部の先端が丸みを帯びていることを特徴とする請求項1乃至請求項9のいずれかに記載の照明器具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−190593(P2012−190593A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−51457(P2011−51457)
【出願日】平成23年3月9日(2011.3.9)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【出願人】(390014546)三菱電機照明株式会社 (585)
【Fターム(参考)】