説明

照明情報制御システム

【課題】ユーザーが照明器具に関する情報を取得するときの手間を軽減することのできる照明情報制御システムを提供する。
【解決手段】照明情報制御システム1には、複数の照明器具80を制御する上位制御システム10、およびこの上位制御システム10との通信機能を有する照明器具80が設けられている。上位制御システム10のサーバー20には、電灯86が寿命の末期にある旨および電灯86の型番の情報を含む案内情報が入力される。サーバー20は、案内情報に基づいて、サーバー20に参照情報として記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて提示情報を生成し、この提示情報をマスター30に送信する。マスター30は、提示情報に基づいて、電灯86の寿命が末期である旨、照明器具80の所在、および適合電灯を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明器具を制御する上位制御システム、およびこの上位制御システムとの通信機能を有する前記照明器具を備える照明情報制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
上記システムとして、特許文献1に記載の照明情報制御システムが知られている。
この照明情報制御システムでは、照明器具に関する案内情報として、電灯の寿命に関する情報を照明器具から通信制御センターに送信する。これにより、通信制御センターのユーザーは電灯の寿命に関する情報を把握することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−68475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記ユーザーは、通知された情報をもとに電灯を新しいものに交換する必要があると判定したとき、案内情報の照明器具の規格に対応した電灯をデーターベースから検索し、検索結果のなかから適当な電灯を選択する必要がある。すなわち、案内情報を取得してから実際に電灯を交換するまでの間において、データーベースを検索する作業、および検索結果から1つの情報を選択する作業が必要となる。
【0005】
このように、上記照明情報制御システムによれば、ユーザーが照明器具について希望する情報を得るまでに手間がかかるため、利便性の点において改善の余地が残されている。なお、このような問題は、照明器具に関する案内情報として電灯の寿命に関する情報以外のものが通知された場合においても同様に生じると考えられる。
【0006】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、ユーザーが照明器具に関する情報を取得するときの手間を軽減することのできる照明情報制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するための手段を以下に示す。
・本発明の照明情報制御システムは、照明器具を制御する上位制御システム、およびこの上位制御システムとの通信機能を有する前記照明器具を含む照明情報制御システムにおいて、前記照明器具に関する情報を含む案内情報が前記上位制御システムに入力されること、ならびに、前記上位制御システムにおいて前記照明器具に対応する参照情報と前記案内情報とに基づいて前記照明器具に関する提示情報が生成されることを特徴としている。
【0008】
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具の器具本体の規格に対応する器具本体を適合器具本体として、この適合器具本体に関する情報が前記提示情報に含まれることが好ましい。
【0009】
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具の電灯の規格に対応する電灯を適合電灯として、この適合電灯に関する情報が前記提示情報に含まれることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具のバラストの規格に対応するバラストを適合バラストとして、この適合バラストに関する情報が前記提示情報に含まれることが好ましい。
【0010】
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具の電灯の寿命に関する情報が前記案内情報に含まれることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具の器具本体の経過年数に関する情報が前記案内情報に含まれることが好ましい。
【0011】
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具のバラストの寿命に関する情報が前記案内情報に含まれることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記参照情報が更新されるときに前記提示情報が生成されることが好ましい。
【0012】
・この照明情報制御システムにおいては、前記案内情報および前記参照情報に基づいて前記照明器具に対応した発注情報が生成されることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具に対応する参照情報および前記案内情報および絞込情報に基づいて前記提示情報が生成されることが好ましい。
【0013】
・この照明情報制御システムにおいては、前記絞込情報として前記照明器具に関するユーザーの要望が設定されていることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記提示情報を表示する表示部を含むことが好ましい。
【0014】
・この照明情報制御システムにおいては、前記提示情報が携帯端末に送信されることが好ましい。
・この照明情報制御システムにおいては、前記提示情報が可視光通信で端末に送信されることが好ましい。
【0015】
・この照明情報制御システムにおいては、前記照明器具が複数設けられること、前記上位制御システムが複数の前記照明器具を個別に制御すること、前記参照情報が記憶されるサーバーが前記上位制御システムに設けられること、前記サーバーと前記複数の照明器具との間で情報の送受信を仲介する伝送インターフェースが設けられること、ならびに、前記複数の照明器具と前記伝送インターフェースとの間の通信方式と、前記サーバーと前記伝送インターフェースとの間の通信方式とが互いに異なることが好ましい。
【0016】
・この照明情報制御システムにおいては、前記伝送インターフェースは、前記複数の照明器具のそれぞれから受信した複数の情報を1つの伝送情報にまとめて上流側に送信する機能、および上流側から受信した1つの伝送情報を前記複数の照明器具のそれぞれに対する複数の情報に変換して対応する照明器具に送信する機能を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、ユーザーが照明器具に関する情報を取得するときの手間を軽減することのできる照明情報制御システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の第1実施形態の照明情報制御システムについて、その全体構成を模式的に示す模式図。
【図2】同実施形態の照明情報制御システムのサーバーについて、その構成を示すブロック図。
【図3】同実施形態の照明情報制御システムのマスターについて、その構成を示すブロック図。
【図4】同実施形態の照明情報制御システムの伝送インターフェースについて、その構成を示すブロック図。
【図5】同実施形態の照明情報制御システムの照明器具について、その構成を示すブロック図。
【図6】同実施形態の照明情報制御システムのサーバーにより実行される「交換電灯提示制御」について、その実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図7】同実施形態の照明情報制御システムのサーバーにより実行される「交換バラスト提示制御」について、その実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図8】同実施形態の照明情報制御システムのサーバーにより実行される「交換本体提示制御」について、その実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図9】同実施形態の照明情報制御システムのサーバーにより実行される「最新器具提示制御」について、その実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図10】本発明の第2実施形態の照明情報制御システムについて、サーバーによる「自動発注制御」の実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図11】本発明の第3実施形態の照明情報制御システムについて、サーバーによる「要望反映提示制御」の実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図12】本発明の第4実施形態の照明情報制御システムについて、サーバーによる「携帯提示制御」の実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図13】本発明の第5実施形態の照明情報制御システムについて、サーバーによる「可視光通信提示制御」の実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【図14】本発明の第6実施形態の照明情報制御システムについて、サーバーによる「交換電灯提示制御」の実行に基づく照明情報制御システムの各構成要素の動作を示すシーケンス図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
(第1実施形態)
本実施形態では、照明器具に関する情報を制御する照明情報制御システム1として本発明を具体化した一例を示している。この照明情報制御システム1は、オフィスビルの各部屋に設置された照明器具を備えるとともに、これら照明器具を一元的に監視および制御するシステムとして構成されている。
【0020】
図1を参照して、照明情報制御システム1の構成について説明する。
照明情報制御システム1には、複数の設備機器として、複数の照明器具80および複数の照明スイッチ90が設けられている。またこの他に、これら設備機器を個別に制御する上位制御システム10が設けられている。
【0021】
上位制御システム10には、サーバー20、マスター30、および伝送インターフェース40が設けられている。なお、照明情報制御システム1の制御系統において、サーバー20が最上位の機器に該当し、その下流側に各機器が順に接続されている。また、伝送インターフェース40は、1つの上位コントローラー50、複数の制御コントローラー60、および複数の伝送アダプター70を含めて構成されている。
【0022】
サーバー20は、照明情報制御システム1の全体に関する情報を統括して管理する。また、照明器具の器具本体の製品情報、電灯の製品情報、およびバラストの製品情報のうちの少なくとも1つを参照情報DCとして記憶している。
【0023】
マスター30は、各照明器具80の動作状況、ならび各照明器具80に設けられる電灯の寿命が近づいたことを示す情報を含む各種情報をはじめとして、各設備機器の状況をモニタするブラウザ機能を有している。
【0024】
制御コントローラー60は、各照明スイッチ90に個別に割り当てられたアドレス、および各照明器具80に個別に割り当てられたアドレスを記憶している。各照明スイッチ90のアドレスと各照明器具80のアドレスとは、互いに対応付けられている。
【0025】
伝送アダプター70は、制御コントローラー60のアドレス、自身の伝送アダプター70としてのアドレス、および対応する各単位設備系統の照明器具80のアドレスを記憶している。
【0026】
照明情報制御システム1においては、複数の単位制御グループUおよび複数の伝送グループAが設けられている。上位コントローラー50には、複数の単位制御グループUが並列に接続されている。各制御コントローラー60には、複数の伝送グループAが並列に接続されている。
【0027】
単位制御グループUは、1つの制御コントローラー60、およびこの制御コントローラー60に対応する複数の伝送グループA、およびこの制御コントローラー60に対応する複数の照明スイッチ90を含めて構成されている。伝送グループAは、1つの伝送アダプター70、この伝送アダプター70に対応する複数の照明器具80を含めて構成されている。
【0028】
各機器の接続環境について説明する。なお、以下において記載する各機器間の通信方式は一例であり、各機器間の通信方式を他の通信方式に変更することもできる。
マスター30およびサーバー20と上位コントローラー50とは、伝送線L1により互いに接続されている。また、マスター30およびサーバー20と上位コントローラー50との間においては、Ethernet(登録商標)プロトコルに基づくシリアル通信により信号の送受信が行われる。
【0029】
上位コントローラー50と各制御コントローラー60とは、伝送線L2により互いに接続されている。また、上位コントローラー50と各制御コントローラー60との間においては、Ethernet(登録商標)プロトコルに基づくシリアル通信により信号の送受信が行われる。
【0030】
制御コントローラー60と各照明スイッチ90とは、伝送線L3により互いに接続されている。制御コントローラー60と各照明スイッチ90との間においては、NMAST(登録商標)プロトコルに基づく通信により信号の送受信が行われる。
【0031】
制御コントローラー60と各伝送アダプター70とは、伝送線L4によりバス接続されている。また、制御コントローラー60と伝送アダプター70との間においては、デジタル変調通信により信号の送受信が行われる。
【0032】
伝送アダプター70と各照明器具80とは、伝送線L5により互いに接続されている。また、伝送線L5により直列に接続された複数の照明器具80の系統を単位設備系統としたとき、1つの伝送アダプター70には複数の単位設備系統が並列に接続されている。また、伝送アダプター70と各照明器具80との間においては、DALI(Digital AdDRLssable Lighting Interface)規格に基づく通信により信号の送受信が行われる。
【0033】
図2を参照して、サーバー20の構成について説明する。なお、図2においては、伝送インターフェース40を「伝送I/F」として記載している。また、図3、図5、および図6〜図14においても同様の記載を用いている。
【0034】
サーバー20には、処理部21、上位通信部22、およびデーターベース23が設けられている。上位通信部22には、伝送線L1を介してマスター30および伝送インターフェース40が接続されている。データーベース23には、図5に示される照明器具80、電灯86、およびバラスト85等に関する参照情報DCが記憶されている。
【0035】
処理部21は、入力された信号に基づいて各種の制御を行う。同制御の一例として、照明器具80に関する案内情報DRと参照情報DCとを比較して提示情報DPを生成し、この提示情報DPをマスター30に送信するものが挙げられる。上位通信部22は、伝送インターフェース40およびマスター30との間でEthernet(登録商標)プロトコルに基づくシリアル通信により信号の送受信を行う。
【0036】
図3を参照して、マスター30の構成について説明する。
マスター30には、処理部31、上位通信部32、および表示部33が設けられている。上位通信部32には、伝送線L1を介してサーバー20および伝送インターフェース40が接続されている。
【0037】
処理部31は、入力された信号に基づいて各種の制御を行う。同制御の一例として、受信した各種情報を表示部33に表示させる制御、および照明器具80またはサーバー20に送信するための各種情報を生成する制御が挙げられる。上位通信部32は、サーバー20および伝送インターフェース40との間でEthernet(登録商標)プロトコルに基づくシリアル通信により信号の送受信を行う。
【0038】
図4を参照して、伝送インターフェース40の構成について説明する。なお、伝送インターフェース40には、1つの上位コントローラー50、複数の制御コントローラー60、および複数の伝送アダプター70が設けられているが、図4においては制御コントローラー60および伝送アダプター70をそれぞれ1つだけ記載している。
【0039】
伝送インターフェース40には、処理部41、下位通信部42、および上位通信部43が設けられている。処理部41は、上位コントローラー50、制御コントローラー60、および伝送アダプター70のそれぞれに設けられる処理部の全てを含めて構成されている。下位通信部42は、伝送アダプター70の通信部を含めて構成されている。上位通信部43は、上位コントローラー50の通信部を含めて構成されている。
【0040】
処理部41は、入力された信号に基づいて各種の制御を行う。同制御の一例として、照明器具80から送信された情報をサーバー20およびマスター30に送信する制御、ならびにサーバー20およびマスター30から送信された情報を照明器具80に送信する制御が挙げられる。
【0041】
下位通信部42は、照明器具80との間でDALI規格に基づく通信により信号の送受信を行う。上位通信部43は、サーバー20またはマスター30との間でEthernet(登録商標)プロトコルに基づくシリアル通信により信号の送受信を行う。
【0042】
図1を参照して、制御コントローラー60および伝送アダプター70の構成について説明する。なお、ここで説明する制御コントローラー60と伝送アダプター70との関係は、1つの制御コントローラー60に接続される全部の伝送アダプター70に共通する。
【0043】
制御コントローラー60と伝送アダプター70との間においては、制御コントローラー60から伝送アダプター70を介して各単位設備系統の照明器具80に送信される情報が1つの伝送情報DBに含められる。また、各単位設備系統の照明器具80から伝送アダプター70を介して制御コントローラー60に送信される情報が1つの伝送情報DBに含められる。
【0044】
伝送アダプター70は、所定の受信期間が経過する毎に、同受信期間において受信した各単位設備系統の情報を含めて1つの伝送情報DBを生成し、この伝送情報DBを制御コントローラー60に送信する。また、制御コントローラー60からの伝送情報DBを受信したとき、この伝送情報DBに含まれる各照明器具80宛ての情報を取り出し、この情報を対応する各照明器具80に送信する。
【0045】
図5を参照して、照明器具80の構成について説明する。
照明器具80には、建造物に取り付けられる器具本体81と、この器具本体81に取り付けられる電灯86とが設けられている。器具本体81には、処理部82、下位通信部83、および点灯回路部84が設けられている。
【0046】
処理部82は、入力された信号に基づいて各種の制御を行う。同制御の一例として、照明器具80の点灯状態および動作状況を示す情報を生成し、この情報を伝送アダプター70に送信するものが挙げられる。また処理部82は、照明器具80の器具本体81の型番、バラスト85の型番、および電灯86の型番を記憶している。
【0047】
電灯86は、蛍光電灯を含めて構成されている。点灯回路部84は、電灯86を点灯させるバラスト85を有する。下位通信部83は、伝送アダプター70との間でDALI規格に基づく通信により信号の送受信を行う。
【0048】
処理部82により行われる各種制御の例として以下の(A)および(B)を示す。
(A)処理部82は、本照明器具80の電灯86の点灯時間を積算する。下位通信部83は、この積算点灯時間が電灯86に対して設定される所定の判定時間(以下、「電灯判定時間TL」)を超えたとき、電灯86の寿命が末期であることを示す電灯寿命情報DRLをマスター30に送信する。マスター30は、照明器具80から送信された電灯寿命情報DRLを表示する。これにより、オフィスビルの管理者等のユーザーに対して電灯寿命情報DRLが提供される。
【0049】
電灯判定時間TLは、電灯の型番毎の寿命に応じて設定されている。ユーザーは、電灯86を古い電灯86から新しい電灯86に交換するとき、新しい電灯86の型番をマスター30に入力する。これにより、マスター30を介して対応する照明器具80に新しい電灯86の型番および電灯判定時間TLが設定される。
【0050】
積算点灯時間は次のように更新される。すなわち、電灯86が古い電灯86から新しい電灯86に交換されたとき、古い電灯86についての積算点灯時間が過去積算点灯時間として処理部82に記憶される。また、積算点灯時間が初期化されることにより、新しい電灯86についての積算点灯時間のカウントが「0」から開始される。過去積算点灯時間は、電灯86が交換される毎に電灯86毎に順次蓄積されていく。
【0051】
(B)処理部82は、電灯86の積算点灯時間、および前回のバラスト85の交換が行なわれてから現在までに蓄積された過去積算点灯時間の全てを加算し、バラスト積算点灯時間を算出する。下位通信部83は、このバラスト積算点灯時間がバラスト85に対して設定される所定の判定時間(以下、「バラスト判定時間TB」)を超えたとき、バラスト85の寿命が末期であることを示すバラスト寿命情報DRBをマスター30に送信する。マスター30は、照明器具80から送信されたバラスト寿命情報DRBを表示する。これにより、ユーザーに対してバラスト寿命情報DRBが提供される。
【0052】
バラスト判定時間TBは、バラストの型番毎の寿命に応じて設定されている。ユーザーは、バラスト85を古いバラスト85から新しいバラスト85に交換するとき、新しいバラスト85の型番をマスター30に入力する。これにより、マスター30を介して対応する照明器具80に新しいバラスト85の型番およびバラスト判定時間TBが設定される。
【0053】
図1を参照して、照明器具80に関する制御等について説明する。
照明スイッチ90としては、照明器具80の点灯状態をオンまたはオフに切り替えるスイッチが設けられている。この照明スイッチ90は、トリガ入力としてのスイッチの動作状態の切り替えに基づいて、トリガ入力に対応した監視情報DMをNMAST(登録商標)プロトコルに基づく通信により制御コントローラー60に送信する。
【0054】
制御コントローラー60は、各照明スイッチ90からトリガ入力としての監視情報DMを受信したとき、この監視情報DMに対応した照明器具80を点灯するための個別点灯制御情報DLを生成し、この個別点灯制御情報DLを伝送アダプター70に送信する。
【0055】
個別点灯制御情報DLの送信先となる照明器具80は、監視情報DMの送信元である各照明スイッチ90と予め対応関係が設定されている。監視情報DMの送信元である各照明スイッチ90に対して複数の照明器具80が対応付けられている場合、図2の処理部21は、各照明器具80宛ての個別点灯制御情報DLを含む1つの伝送情報DBを生成する。そして、この伝送情報DBを各伝送アダプター70に対して送信する。
【0056】
伝送アダプター70は、制御コントローラー60から送信された伝送情報DBを受信したとき、この伝送アダプター70の下流側に接続されている照明器具80のアドレスが同伝送情報DBに含まれているか否かを判定する。そして、照明器具80のアドレスが含まれている旨判定したときには、伝送情報DBから照明器具80宛ての個別点灯制御情報DLを取り出し、この個別点灯制御情報DLを対応する照明器具80に送信する。
【0057】
照明器具80は、伝送アダプター70からこの照明器具80宛てに送信された個別点灯制御情報DLを受信したときには、個別点灯制御情報DLに基づいて点灯回路部84の出力を制御する。すなわち、個別点灯制御情報DLに基づいて電灯86の点灯状態を変化させる。
【0058】
照明器具80の制御に関する一連の流れについて説明する。
照明スイッチ90がオフからオンに切り替えられたとき、または照明スイッチ90がオンからオフに切り替えられたとき、照明スイッチ90から制御コントローラー60に監視情報DMが送信される。そして、制御コントローラー60において個別点灯制御情報DLが生成された後、制御コントローラー60から伝送アダプター70に個別点灯制御情報DLを含む伝送情報DBが送信される。
【0059】
次に、伝送アダプター70において伝送情報DBから個別点灯制御情報DLが取り出された後、この個別点灯制御情報DLが伝送アダプター70から照明器具80に送信される。そして、照明器具80がこの個別点灯制御情報DLを受信したとき、同照明器具80が個別点灯制御情報DLに対応して動作する。すなわち、監視情報DMおよび個別点灯制御情報DLが照明スイッチ90のオフからオンへの操作に基づく情報のとき、電灯86が点灯される。また、監視情報DMおよび個別点灯制御情報DLが照明スイッチ90のオンからオフへの操作に基づく情報のとき、電灯86が消灯される。
【0060】
図6〜図9を参照して、提示制御の内容について説明する。
サーバー20は、照明器具80から受信した同照明器具80に関する情報(以下、「案内情報DR」)の内容に応じて以下の(A)〜(D)の各提示制御を行う。
(A)「交換電灯提示制御(図6)」。
(B)「交換バラスト提示制御(図7)」。
(C)「交換本体提示制御(図8)」。
(D)「最新器具提示制御(図9)」。
【0061】
「交換電灯提示制御」は、電灯86の寿命が検出されたとき、寿命が検出された電灯86の規格と対応する電灯(以下、「適合電灯」)に関する情報をマスター30によりユーザーに提供するための制御として行われる。
【0062】
「交換バラスト提示制御」は、バラスト85の寿命が検出されたとき、寿命が検出されたバラスト85の規格と対応するバラスト(以下、「適合バラスト」)に関する情報をマスター30によりユーザーに提供するための制御として行われる。
【0063】
「交換本体提示制御」は、器具本体81が設置されてから所定期間以上の期間が経過したとき、同器具本体81の規格と対応する器具本体(以下、「適合器具本体」)に関する情報をマスター30によりユーザーに提供するための制御として行われる。
【0064】
「最新器具提示制御」は、サーバー20に記憶されている参照情報DCが更新されたとき、適合器具本体に関する情報をマスター30によりユーザーに提供するための制御として行われる。
【0065】
図6を参照して、「交換電灯提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、電灯提示情報DPLは「提示情報」に相当する。
【0066】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40に送信する。
【0067】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをサーバー20およびマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0068】
サーバー20は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに含まれる電灯86の型番に基づいて、照明器具80の適合電灯を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて電灯提示情報DPLを生成し、この電灯提示情報DPLをマスター30に送信する。
【0069】
マスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。
【0070】
またマスター30は、サーバー20から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯提示情報DPLに基づく情報として、適合電灯の製品情報を表示する。
【0071】
図7を参照して、「交換バラスト提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられるバラスト寿命情報DRBは「案内情報」に相当する。また、バラスト提示情報DPBは「提示情報」に相当する。
【0072】
マスター30は、照明器具80のバラスト85の寿命を問い合わせるバラスト要求情報DSBを所定周期毎に生成し、このバラスト要求情報DSBを伝送インターフェース40に送信する。
【0073】
伝送インターフェース40は、マスター30からバラスト要求情報DSBを受信したとき、このバラスト要求情報DSBを照明器具80に送信する。なお、1つの伝送情報DBに複数の照明器具80についてのバラスト要求情報DSBが含まれるときには、照明器具80毎に各バラスト要求情報DSBを送信する。
【0074】
照明器具80は、伝送インターフェース40からバラスト要求情報DSBを受信したとき、バラスト85の寿命が末期か否かを判定する。そして、バラスト85の寿命が末期の旨判定したとき、バラスト85の型番および照明器具80を図5の処理部82の記憶部から取得する。そして、バラスト85の寿命が末期である旨、バラスト85の型番、および照明器具80のアドレスを含むバラスト寿命情報DRBを生成し、このバラスト寿命情報DRBを伝送インターフェース40に送信する。
【0075】
伝送インターフェース40は、照明器具80からバラスト寿命情報DRBを受信したとき、このバラスト寿命情報DRBをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80からバラスト寿命情報DRBを受信したときには、複数のバラスト寿命情報DRBを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0076】
マスター30は、伝送インターフェース40からバラスト寿命情報DRBを受信したとき、このバラスト寿命情報DRBに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、バラスト85の寿命が末期である旨、および同バラスト85を有する照明器具80の所在を表示する。またマスター30は、バラスト寿命情報DRBをサーバー20に送信する。
【0077】
サーバー20は、マスター30からバラスト寿命情報DRBを受信したとき、このバラスト寿命情報DRBに含まれるバラスト85の型番に基づいて、照明器具80の適合バラストを図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数のバラストの製品情報のなかから適合バラストの製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいてバラスト提示情報DPBを生成し、このバラスト提示情報DPBをマスター30に送信する。
【0078】
マスター30は、サーバー20からバラスト提示情報DPBを受信したとき、このバラスト提示情報DPBに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、バラスト提示情報DPBに基づく情報として、適合バラストの製品情報を表示する。
【0079】
図8を参照して、「交換本体提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる器具情報DRRは「案内情報」に相当する。また、器具提示情報DPRは「提示情報」に相当する。
【0080】
マスター30は、照明器具80の器具本体81の製造年を問い合わせる製造年要求情報DSRを所定周期毎に生成し、この製造年要求情報DSRを伝送インターフェース40に送信する。
【0081】
伝送インターフェース40は、マスター30から製造年要求情報DSRを受信したとき、この製造年要求情報DSRを照明器具80に送信する。なお、1つの伝送情報DBに複数の照明器具80についての製造年要求情報DSRが含まれるときには、照明器具80毎に各製造年要求情報DSRを送信する。
【0082】
照明器具80は、伝送インターフェース40から製造年要求情報DSRを受信したとき、器具本体81の製造年の情報を含む器具本体81の型番を図5の処理部82の記憶部から取得する。そして、器具本体81の型番および照明器具80のアドレスを含む器具情報DRRを生成し、この器具情報DRRを伝送インターフェース40に送信する。
【0083】
伝送インターフェース40は、照明器具80から器具情報DRRを受信したとき、この器具情報DRRをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から器具情報DRRを受信したとき、複数の器具情報DRRを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0084】
マスター30は、伝送インターフェース40から器具情報DRRを受信したとき、この器具情報DRRに含まれる器具本体81の製造年の情報に基づいて、器具本体81の製造年からの経過年数が所定の年数(以下、「本体判定年数TR」)を超えているか否かを判定する。そして、経過年数が本体判定年数TRを超えている旨判定したとき、器具情報DRRに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、器具情報DRRに基づく情報として、器具本体81の製造年からの経過年数、および器具本体81を有する照明器具80の所在を表示する。
【0085】
またマスター30は、経過年数が本体判定年数TRを超えている旨判定したとき、器具情報DRRをサーバー20に送信する。なお、本体判定年数TRは、器具本体81毎の耐用年数に基づいて設定されている。
【0086】
サーバー20は、マスター30から器具情報DRRを受信したとき、この器具情報DRRに含まれる器具本体81の型番に基づいて、照明器具80の適合器具本体を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の器具本体の製品情報のなかから適合器具本体の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて器具提示情報DPRを生成し、この器具提示情報DPRをマスター30に送信する。
【0087】
マスター30は、サーバー20から器具提示情報DPRを受信したとき、この器具提示情報DPRに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、器具提示情報DPRに基づく情報として、適合器具本体の製品情報を表示する。
【0088】
図9を参照して、「最新器具提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる型番情報DRNは「案内情報」に相当する。また、新製品提示情報DPNは「提示情報」に相当する。
【0089】
サーバー20は、照明情報制御システム1の外部の装置から照明器具の器具本体の新製品情報を受信したとき、この新製品情報をデーターベース23の参照情報DCに追加する。そして、参照情報DCを更新した旨を示す更新情報DNを生成し、この更新情報DNをマスター30に送信する。
【0090】
マスター30は、サーバー20から更新情報DNを受信したとき、この更新情報DNに基づいて器具本体81の型番を要求する型番要求情報DSNを生成し、この型番要求情報DSNを伝送インターフェース40に送信する。
【0091】
伝送インターフェース40は、マスター30から型番要求情報DSNを受信したとき、この型番要求情報DSNを照明器具80に送信する。なお、1つの伝送情報DBに複数の照明器具80についての型番要求情報DSNが含まれるときには、照明器具80毎に型番要求情報DSNを送信する。
【0092】
照明器具80は、伝送インターフェース40から型番要求情報DSNを受信したとき、器具本体81の型番および照明器具80のアドレスを処理部82内の記憶部から取得する。そして、器具本体81の型番および照明器具80のアドレスを含む型番情報DRNを生成し、この型番情報DRNを伝送インターフェース40に送信する。
【0093】
伝送インターフェース40は、照明器具80から型番情報DRNを受信したとき、この型番情報DRNをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から型番情報DRNを受信したとき、複数の型番情報DRNを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0094】
マスター30は、伝送インターフェース40から型番情報DRNを受信したとき、この型番情報DRNに基づいて器具本体81の型番を含む新製品確認情報DSTを生成し、この新製品確認情報DSTをサーバー20に送信する。
【0095】
サーバー20は、マスター30から新製品確認情報DSTを受信したとき、この新製品確認情報DSTに含まれる器具本体81の型番に基づいて、照明器具80の適合器具本体をデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の器具本体の新製品情報のなかから適合器具本体の新製品情報を抽出する。そして、抽出した新製品情報に基づいて新製品提示情報DPNを生成し、この新製品提示情報DPNをマスター30に送信する。
【0096】
マスター30は、サーバー20から新製品提示情報DPNを受信したとき、この新製品提示情報DPNに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、新製品提示情報DPNに基づく情報として、対応する照明器具80の所在と新製品情報とを関連付けて表示する。
【0097】
(実施形態の効果)
本実施形態の照明情報制御システム1によれば以下の効果が得られる。
(1)照明情報制御システム1においては、照明器具80に関する情報を含む案内情報DRが上位制御システム10に入力される。上位制御システム10においては、照明器具80に対応する参照情報DCおよび案内情報DRに基づいて、照明器具80に関する提示情報DPが生成される。提示情報DPを生成する制御としては、以下の「交換電灯提示制御」、「交換バラスト提示制御」、「交換本体提示制御」、および「最新器具提示制御」が行なわれる。
【0098】
「交換電灯提示制御」においては、照明器具80の電灯86の寿命が末期である旨、およびこの照明器具80の適合電灯の製品情報をマスター30の表示部33に表示することにより、各情報をユーザーに提供する。
【0099】
「交換バラスト提示制御」においては、照明器具80のバラスト85の寿命が末期である旨、およびこの照明器具80の適合バラストの製品情報をマスター30の表示部33に表示することにより、各情報をユーザーに提供する。
【0100】
「交換本体提示制御」においては、照明器具80の器具本体81の製造年から長期間が経過している旨、およびこの照明器具80の適合器具本体の製品情報をマスター30の表示部33に表示することにより、各情報をユーザーに提供する。
【0101】
「最新器具提示制御」においては、照明器具80の適合器具本体の新製品情報が追加された旨、およびこの新製品情報をマスター30の表示部33に表示することにより、各情報をユーザーに提供する。
【0102】
このように、照明情報制御システム1によれば照明器具80に関する提示情報DPがユーザーに提供されるため、ユーザーは適合電灯、適合バラスト、および適合器具本体に関する情報を検索しなくともこれらの情報を把握することができる。すなわち、ユーザーが照明器具80に関する情報を取得するときの手間を軽減することができる。
【0103】
(2)照明情報制御システム1においては、提示情報DPがマスター30の表示部33に表示される。このため、ユーザーはマスター30の表示部33を確認することにより、提示情報DPを容易に把握することができる。
【0104】
(3)照明情報制御システム1においては、サーバー20と照明器具80との間で情報の送受信を仲介する伝送インターフェース40が設けられている。この構成によれば、通信方式、すなわち送信および受信される信号の規格が互いに異なる照明器具80とサーバー20との間において、信号の送受信を行うことができる。
【0105】
(4)照明情報制御システム1においては、伝送アダプター70として次の機能を有するものが設けられている。すなわち伝送アダプター70は、複数の照明器具80のそれぞれから送信された情報を1つの伝送情報DBにまとめて上流側に送信する機能を有する。また、上流側から受信した複数の照明器具80のそれぞれに対する情報をまとめた伝送情報DBを複数の照明器具80に送信する機能を有する。
【0106】
この構成によれば、伝送アダプター70に直接的に接続される複数の照明器具80の情報が集約されるため、照明器具80とサーバー20または制御コントローラー60との間での情報の伝達量が増大することを抑制することができる。
【0107】
(5)照明情報制御システム1においては、複数の照明器具80を一元的に管理する上位コントローラー50が上位制御システム10に設けられている。この構成によれば、複数の照明器具80の動作状態を一括して把握することができる。
【0108】
(6)照明情報制御システム1においては、複数の単位制御グループUが設けられている。また、複数の単位制御グループUの制御コントローラー60が上位コントローラー50に対して並列接続されている。
【0109】
この構成によれば、制御コントローラー60を1つだけ備えるとともに同コントローラー50に対して全ての照明器具80を接続する構成と比較して、1つの制御コントローラー60の記憶容量を小さくすることができる。
【0110】
(7)照明情報制御システム1においては、通信機能を有する各照明器具80と、各照明器具80との間で情報を送受信する機能を有する制御コントローラー60とが設けられている。
【0111】
この構成によれば、照明器具80自体が通信機能を有しているため、照明器具80の点灯状態の制御および動作状況の監視のために、照明器具80とは別に通信機能を有する装置(例えばリレー制御端末器)を設ける必要がない。また、リレー制御端末器を設ける構成においては、分電盤内に配置されるリモコンリレーと照明器具80との間の配線が必要となるため、レイアウトの変更にともない照明器具80のグループ分けが変更されるときには配線の変更も必要となる。本実施形態の上記構成によれば、リレー制御端末器が不要となるため、各照明器具80のグループ分けを容易に変更することができる。
【0112】
(第2実施形態)
本実施形態の照明情報制御システム1は、図1に示される第1実施形態の照明情報制御システム1の一部を次のように変更したものとして構成されている。すなわち本実施形態の照明情報制御システム1においては、第1実施形態の提示制御の1つである「交換電灯提示制御」に代えて、「自動発注制御」が行なわれる。また、本システム外部の照明器具の販売業者の受注サーバーとサーバー20とが伝送線L1により互いに接続されている。
【0113】
なお、本実施形態の照明情報制御システム1において、上記変更点およびこの変更に関連する構成以外は第1実施形態と同様の構成が採用されているため、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を適宜省略する。
【0114】
図1のサーバー20は、照明器具80から受信した案内情報DRの内容に応じて第1実施形態の(B)〜(D)の各提示制御、および図10に示される「自動発注制御」を行なう。
【0115】
「自動発注制御」は、電灯86の寿命が検出されたとき、電灯86の在庫を確認するとともにその結果に基づいて外部の受注サーバーに電灯86の発注情報を生成するための制御として行われる。
【0116】
サーバー20は、電灯86の製品情報と製品の在庫数とを互いに関連付けたものを参照情報DCとして記憶している。ユーザーは、マスター30を操作することによりサーバー20に記憶されている製品の在庫数を更新することができる。
【0117】
図10を参照して、「自動発注制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、在庫提示情報DPSは「提示情報」に相当する。
【0118】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40に送信する。
【0119】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0120】
マスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。
【0121】
またマスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをサーバー20に送信する。
サーバー20は、マスター30から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに含まれる電灯86の型番に基づいて、同じ型番の電灯86を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから電灯86と同じ型番の製品情報を抽出する。また、電灯86と同じ型番の製品情報が参照情報DCに含まれていない場合、例えば電灯86と同じ型番の電灯が廃番の場合、適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に関連付けられている在庫数に基づいて在庫提示情報DPSを生成し、この在庫提示情報DPSをマスター30に送信する。
【0122】
またサーバー20は、電灯86が参照情報DCに含まれている場合において、電灯86と同じ型番の電灯および適合電灯の双方の在庫数が「0」のとき、外部の受注サーバーに電灯86を発注するための発注情報DGを生成し、この発注情報DGを外部の受注サーバーに送信する。
【0123】
マスター30は、サーバー20から在庫提示情報DPSを受信したとき、この在庫提示情報DPSに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、在庫提示情報DPSに基づく情報として、電灯86または適合電灯の在庫数を表示する。
【0124】
(実施形態の効果)
本実施形態の照明情報制御システムによれば、第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果が得られる。
【0125】
(8)照明情報制御システム1においては、電灯寿命情報DRLおよび参照情報DCに基づいて電灯86に対応した発注情報DGが生成される。この構成によれば、ユーザーが電灯の在庫を確認する手間および電灯を発注する手間が低減される。
【0126】
(第3実施形態)
本実施形態の照明情報制御システム1は、図1に示される第1実施形態の照明情報制御システム1の一部を次のように変更したものとして構成されている。すなわち本実施形態の照明情報制御システム1においては、第1実施形態の提示制御の1つである「交換電灯提示制御」に代えて、「要望反映提示制御」が行なわれる。
【0127】
なお、本実施形態の照明情報制御システム1において、上記変更点およびこの変更に関連する構成以外は第1実施形態と同様の構成が採用されているため、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を適宜省略する。
【0128】
図1のサーバー20は、照明器具80から受信した案内情報DRの内容に応じて第1実施形態の(B)〜(D)の各提示制御、および図11に示される「要望反映提示制御」を行なう。
【0129】
「要望反映提示制御」は、電灯86の寿命が検出されたとき、予め登録されたユーザーの要望に基づいて適合電灯に関する情報を絞り込み、その結果をマスター30によりユーザーに提供するための制御として行なわれる。
【0130】
マスター30は、ユーザーの要望としての交換対象の電灯(以下、「絞込情報DD」)を記憶している。ユーザーは、マスター30を操作することによりマスター30に記憶されている絞込情報DDを更新することができる。
【0131】
図11を参照して、「要望反映提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、反映提示情報DPDは「提示情報」に相当する。
【0132】
マスター30は、ユーザーにより絞込情報DDを登録または更新する作業が行なわれたとき、この絞込情報DDを記憶する。ユーザーは、照明器具80毎に絞込情報DDを設定することができる。また、絞込情報DDとして、電灯のワット数、電灯の色温度、および電灯のメーカーを登録することができる。
【0133】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40に送信する。
【0134】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0135】
マスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。
【0136】
またマスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、対応する照明器具80の絞込情報DDを読み出し、電灯86の型番、照明器具80のアドレス、および絞込情報DDを含む反映確認情報DSDを生成する。そして、この反映確認情報DSDをサーバー20に送信する。
【0137】
サーバー20は、マスター30から反映確認情報DSDを受信したとき、この反映確認情報DSDに含まれる電灯86の型番および絞込情報DDに基づいて、照明器具80の適合電灯を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報を抽出する。また、絞込情報DDの条件を満たす適合電灯がない場合には、絞込情報DDを満たさない適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて反映提示情報DPDを生成し、この反映提示情報DPDをマスター30に送信する。
【0138】
マスター30は、サーバー20から反映提示情報DPDを受信したとき、この反映提示情報DPDに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、反映提示情報DPDに基づく情報として、絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報が抽出されたときには、同適合電灯の製品情報のみを表示する。また、絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報が抽出されていないときには、適合電灯の製品情報に併せて絞込情報DDの条件を満たしていない旨を表示する。
【0139】
(実施形態の効果)
本実施形態の照明情報制御システムによれば、第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果が得られる。
【0140】
(9)照明情報制御システム1においては、参照情報DC、案内情報DR、および絞込情報DDに基づいて提示情報DPが生成される。この構成によれば、絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報が抽出されたとき、同製品情報のみが表示部33に表示されるため、ユーザーは要望する適合電灯の情報を容易に把握することがきる。
【0141】
(第4実施形態)
本実施形態の照明情報制御システム1は、図1に示される第1実施形態の照明情報制御システム1の一部を次のように変更したものとして構成されている。すなわち本実施形態の照明情報制御システム1には、サーバー20と無線通信を行なう携帯端末100が設けられている。また、第1実施形態の提示制御の1つである「交換電灯提示制御」に代えて、「携帯提示制御」が行なわれる。
【0142】
なお、本実施形態の照明情報制御システム1において、上記変更点およびこの変更に関連する構成以外は第1実施形態と同様の構成が採用されているため、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を適宜省略する。
【0143】
図1のサーバー20は、照明器具80から受信した案内情報DRの内容に応じて第1実施形態の(B)〜(D)の各提示制御、および図12に示される「携帯提示制御」を行なう。
【0144】
「携帯提示制御」は、電灯86の寿命が検出されたとき、適合電灯に関する情報を図1の携帯端末100によりユーザーに提供するための制御として行われる。なお、携帯端末100には、サーバー20からの情報を受信する通信部と、サーバー20から受信した情報等を表示部とが設けられている(いずれも図示略)。
【0145】
図12を参照して、「携帯提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、反映提示情報DPDは「提示情報」に相当する。
【0146】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40に送信する。
【0147】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをサーバー20および携帯端末100に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0148】
サーバー20は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに含まれる電灯86の型番に基づいて、照明器具80の適合電灯を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて電灯提示情報DPLを生成し、この電灯提示情報DPLを携帯端末100に送信する。
【0149】
携帯端末100は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに基づく情報を携帯端末100の表示部に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。
【0150】
また携帯端末100は、サーバー20から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLに基づく情報を携帯端末100の表示部に表示する。すなわち、電灯提示情報DPLに基づく情報として、適合電灯の製品情報を表示する。
【0151】
(実施形態の効果)
本実施形態の照明情報制御システムによれば、第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果が得られる。
【0152】
(10)照明情報制御システム1においては、提示情報DPが携帯端末100に送信される。この構成によれば、ユーザーはマスター30から離れた場所において携帯端末100により提示情報DPを確認することができる。
【0153】
(第5実施形態)
本実施形態の照明情報制御システム1は、図1に示される第1実施形態の照明情報制御システム1の一部を次のように変更したものとして構成されている。すなわち本実施形態の照明情報制御システム1には、照明器具80として可視光通信を行なうものが設けられている。また、照明器具80から可視光として送信される情報を受信する携帯端末200が設けられている。また、照明器具80の電灯86として発光ダイオードを光源とするものが設けられている。また、第1実施形態の提示制御の1つである「交換電灯提示制御」に代えて、「可視光通信提示制御」が行なわれる。
【0154】
なお、本実施形態の照明情報制御システム1において、上記変更点およびこの変更に関連する構成以外は第1実施形態と同様の構成が採用されているため、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を適宜省略する。
【0155】
図1のサーバー20は、照明器具80から受信した案内情報DRの内容に応じて第1実施形態の(B)〜(D)の各提示制御、および図13に示される「可視光通信提示制御」を行なう。
【0156】
「可視光通信提示制御」は、電灯86の寿命が検出されたとき、適合電灯に関する情報を図1の携帯端末200によりユーザーに提供するための制御として行われる。なお、携帯端末200には、照明器具80からの情報を受信する通信部と、照明器具80から受信した情報等を表示する表示部とが設けられている(いずれも図示略)。
【0157】
図13を参照して、「可視光通信提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、反映提示情報DPDは「提示情報」に相当する。
【0158】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40および携帯端末200に送信する。
【0159】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをサーバー20に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0160】
サーバー20は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに含まれる電灯86の型番に基づいて、照明器具80の適合電灯を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて電灯提示情報DPLを生成し、この電灯提示情報DPLを伝送インターフェース40に送信する。
【0161】
伝送インターフェース40は、サーバー20から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLを照明器具80に送信する。なお、1つの伝送情報DBに複数の照明器具80についての電灯提示情報DPLが含まれるときには、照明器具80毎に各電灯提示情報DPLを送信する。
【0162】
照明器具80は、伝送インターフェース40から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLを含めて電灯86としての発光ダイオードから可視光を照射させる。
【0163】
携帯端末200は、照明器具80からの可視光を受信したとき、この可視光に含まれる電灯寿命情報DRLに基づく情報を携帯端末200の表示部に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。
【0164】
また携帯端末200は、照明器具80から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLに基づく情報を携帯端末200の表示部に表示する。すなわち、電灯提示情報DPLに基づく情報として、適合電灯の製品情報を表示する。
【0165】
(実施形態の効果)
本実施形態の照明情報制御システムによれば、第1実施形態の(1)〜(7)の効果に加えて以下の効果が得られる。
【0166】
(11)照明情報制御システム1においては、提示情報DPが可視光通信により携帯端末200に送信される。この構成によれば、ユーザーは携帯端末200を所持して照明器具80の照明範囲内で活動しているとき、照明器具80に関する提示情報DPを携帯端末200により確認することができる。
【0167】
(第6実施形態)
本実施形態の照明情報制御システム1は、図1に示される第1実施形態の照明情報制御システム1の「交換電灯提示制御」を次のように変更したものとして構成されている。すなわち、第1実施形態の照明情報制御システム1においては、伝送インターフェース40からサーバー20およびマスター30のそれぞれに電灯寿命情報DRLを送信している。これに対して本実施形態の照明情報制御システム1においては、伝送インターフェース40、マスター30、およびサーバー20の順に電灯寿命情報DRLを送信している。
【0168】
なお、本実施形態の照明情報制御システム1において、上記変更点およびこの変更に関連する構成以外は第1実施形態と同様の構成が採用されているため、同実施形態と共通する構成については同一の符号を付してその説明の一部または全部を適宜省略する。
【0169】
図1のサーバー20は、照明器具80から受信した案内情報DRの内容に応じて第1実施形態の(B)〜(D)の各提示制御、および図14に示される「交換電灯提示制御」を行なう。
【0170】
図14を参照して、「交換電灯提示制御」の流れについて説明する。なお、本制御において用いられる電灯寿命情報DRLは「案内情報」に相当する。また、電灯提示情報DPLは「提示情報」に相当する。
【0171】
照明器具80は、自身の電灯86の寿命を確認する判定を所定周期毎に実行する。そして、電灯86の寿命が末期の旨判定したとき、図5の処理部82の記憶部から電灯86の型番および照明器具80のアドレスを取得する。そして、電灯86の寿命が末期である旨、電灯86の型番、および照明器具80のアドレスを含む電灯寿命情報DRLを生成し、この電灯寿命情報DRLを伝送インターフェース40に送信する。
【0172】
伝送インターフェース40は、照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLをマスター30に送信する。なお、複数の照明器具80から電灯寿命情報DRLを受信したときには、複数の電灯寿命情報DRLを1つの伝送情報DBにまとめて送信する。
【0173】
マスター30は、伝送インターフェース40から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯寿命情報DRLに基づく情報として、電灯86の寿命が末期である旨および照明器具80の所在を表示する。また、電灯寿命情報DRLをサーバー20に送信する。
【0174】
サーバー20は、マスター30から電灯寿命情報DRLを受信したとき、この電灯寿命情報DRLに含まれる電灯86の型番に基づいて、照明器具80の適合電灯を図2のデーターベース23から検索する。すなわち、データーベース23に参照情報DCとして記憶されている複数の電灯の製品情報のなかから適合電灯の製品情報を抽出する。そして、抽出した製品情報に基づいて電灯提示情報DPLを生成し、この電灯提示情報DPLをマスター30に送信する。
【0175】
マスター30は、サーバー20から電灯提示情報DPLを受信したとき、この電灯提示情報DPLに基づく情報を図3の表示部33に表示する。すなわち、電灯提示情報DPLに基づく情報として、適合電灯の製品情報を表示する。
【0176】
(その他の実施形態)
本発明の実施態様は上記各実施形態に限られるものではなく、例えば以下に示すように変更することもできる。また以下の各変形例は、上記各実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施することもできる。
【0177】
・第2実施形態(図10)では、マスター30が電灯寿命情報DRLを受信したことに基づいてサーバー20により電灯86の在庫数を確認し、その結果に基づいて電灯86または適合電灯の発注情報を生成しているが、この発注情報に代えてまたは加えて、次の発注情報を生成することもできる。
(A)マスター30がバラスト寿命情報DRBを受信したことに基づいてサーバー20によりバラスト85の在庫数を確認し、その結果に基づいてバラスト85または適合バラストの発注情報を生成する。
(B)マスター30が器具情報DRRを受信したことに基づいてサーバー20により器具本体81の在庫数を確認し、その結果に基づいて器具本体81または適合器具本体の発注情報を生成する。
【0178】
・第3実施形態(図11)では、絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報が抽出されたとき、同適合電灯の製品情報のみを表示部33に表示しているが、表示部33への製品情報の表示方法を次のように変更することもできる。
(A)絞込情報DDの条件を満たす適合電灯の製品情報と、絞込情報DDの条件を満たしている旨の情報とを併せて表示する。
(B)上記(A)の変形例において、絞込情報DDの条件を満たしていない適合電灯の製品情報と、絞込情報DDの条件を満たしていない旨の情報と併せて表示する。
【0179】
・第3実施形態(図11)では、適合電灯の製品情報を含む反映提示情報DPDを生成しているが、適合電灯の製品情報に代えてまたは加えて、次の情報を含めて反映提示情報DPDを生成することもできる。
(A)バラスト85に関するユーザーの要望を絞込情報DDとして予め記憶する。そして、バラスト寿命情報DRBおよび絞込情報DDに基づいて、適合バラストの製品情報を含む反映提示情報DPDを生成する。
(B)器具本体81に関するユーザーの要望を絞込情報DDとして予め記憶する。そして、器具情報DRRおよび絞込情報DDに基づいて、適合器具本体の製品情報を含む反映提示情報DPDを生成する。
(C)器具本体81に関するユーザーの要望を絞込情報DDとして予め記憶する。そして、型番情報DRNおよび絞込情報DDに基づいて、新製品提示情報DPNを含む反映提示情報DPDを生成する。
【0180】
・第4実施形態(図12)では、サーバー20および携帯端末100の間で無線通信を行なう構成を採用しているが、この構成に代えてまたは加えて、次の構成を採用することもできる。
(A)マスター30および携帯端末100の間で無線通信を行なう。
(B)伝送インターフェース40および携帯端末100の間で無線通信を行なう。
(C)照明器具80および携帯端末100の間で無線通信を行なう。
【0181】
・第1〜第4実施形態(図5)では、照明器具80の電灯86として蛍光電灯を含めて構成されたものを用いているが、発光ダイオードを含めて構成された電灯86を用いることもできる。
【0182】
・第1〜第5実施形態(図6)では、電灯寿命情報DRLに基づいて電灯提示情報DPLを生成しているが、電灯提示情報DPLに代えてまたは加えて、次の提示情報DPを生成することもできる。
(A)電灯寿命情報DRLに基づいて、照明器具80の適合バラストの製品情報を含むバラスト提示情報DPBを生成する。
(B)電灯寿命情報DRLに基づいて、照明器具80の適合器具本体の製品情報を含む器具提示情報DPRを生成する。
【0183】
・第1〜第6実施形態(図7)では、バラスト寿命情報DRBに基づいてバラスト提示情報DPBを生成しているが、バラスト提示情報DPBに代えてまたは加えて、次の提示情報DPを生成することもできる。
(A)バラスト寿命情報DRBに基づいて、照明器具80の適合電灯の製品情報を含む電灯提示情報DPLを生成する。
(B)バラスト寿命情報DRBに基づいて、照明器具80の適合器具本体の製品情報を含む器具提示情報DPRを生成する。
【0184】
・第1〜第6実施形態(図8)では、器具情報DRRに基づいて器具提示情報DPRを生成しているが、器具提示情報DPRに代えてまたは加えて、次の提示情報DPを生成することもできる。
(A)器具情報DRRに基づいて、照明器具80の適合電灯の製品情報を含む電灯提示情報DPLを生成する。
(B)器具情報DRRに基づいて、照明器具80の適合バラストの製品情報を含むバラスト提示情報DPBを生成する。
【0185】
・第1〜第6実施形態(図6)では、電灯86の積算点灯時間が電灯判定時間TLを超えているときに電灯寿命情報DRLを生成しているが、電灯寿命情報DRLの生成の条件を次のように変更することもできる。
(A)電灯86の電圧または電流を検出する回路を照明器具80に設ける。そして、同回路の出力が所定の条件を満たすとき、電灯寿命情報DRLを生成する。
(B)積算点灯時間に代えて、電灯86が取り付けられてからの経過時間をカウントする。そして、この経過時間が電灯86毎に設定される耐用時間を超えたとき、電灯寿命情報DRLを生成する。
【0186】
・第1〜第6実施形態(図7)では、バラスト85のバラスト積算点灯時間がバラスト判定時間TBを超えているときにバラスト寿命情報DRBを生成しているが、バラスト寿命情報DRBの生成の条件を次のように変更することもできる。
(A)バラスト85の電圧または電流を検出する回路を照明器具80に設ける。そして、同回路の出力が所定の条件を満たすとき、バラスト寿命情報DRBを生成する。
(B)バラスト積算点灯時間に代えて、バラスト85が取り付けられてからの経過時間をカウントする。そして、この経過時間がバラスト85毎に設定される耐用時間を超えたとき、バラスト寿命情報DRBを生成する。
【0187】
・第1〜第6実施形態(図8)では、器具本体81の製造年からの経過年数が本体判定年数TRを超えているときに器具提示情報DPRを生成しているが、器具提示情報DPRの生成の条件を次のように変更することもできる。
(A)器具本体81を取り付けてからの経過時間が所定の時間を超えているとき、器具提示情報DPRを生成する。
(B)器具本体81の総使用時間、すなわち照明器具80を取り付けてからの点灯回路部84の総通電時間が所定の時間を超えているとき、器具提示情報DPRを生成する。
【0188】
・第1〜第6実施形態(図6)では、電灯86が交換されるとき、新しい電灯86の型番をユーザーがマスター30に入力することにより、照明器具80に電灯86の型番を設定しているが、型番の更新方法を次のように変更することもできる。すなわち、電灯86が交換されるとき、照明器具80のアドレスと電灯86の型番とを関連付けてマスター30に記憶する。そして、電灯寿命情報DRLがマスター30に送信されたとき、マスター30において電灯寿命情報DRLから電灯86の型番を取り出す。
【0189】
・第1〜第6実施形態(図7)では、バラスト85が交換されるとき、新しいバラスト85の型番をユーザーがマスター30に入力することにより、照明器具80にバラスト85の型番を設定しているが、型番の更新方法を次のように変更することもできる。すなわち、バラスト85が交換されるとき、照明器具80のアドレスとバラスト85の型番とを関連付けてマスター30に記憶する。そして、バラスト寿命情報DRBがマスター30に送信されたとき、マスター30においてバラスト寿命情報DRBからバラスト85の型番を取り出す。
【0190】
・第1〜第6実施形態(図1)では、参照情報DCを記憶するデーターベース23をサーバー20に設けているが、参照情報DCに関する構成を次のように変更することもできる。
(A)マスター30または伝送インターフェース40の各装置の少なくとも一方に参照情報DCを記憶するデーターベースを設ける。この場合には、サーバー20のデーターベース23から参照情報DCを省略することができる。
(B)上位制御システム10を構成する少なくとも1つの機器によりシステム外部のサーバーから参照情報DCを呼び出す。そして、この参照情報DCと案内情報DRとに基づいて提示情報DPを生成する。
【0191】
・第1〜第6実施形態(図1)では、各照明スイッチ90から監視情報DMが送信されたとき、対応する照明器具80を制御コントローラー60により個別に制御しているが、照明器具80の制御態様を次のように変更することもできる。すなわち、各照明スイッチ90から監視情報DMが送信されたとき、対応する照明器具80を上位コントローラー50または伝送アダプター70により個別に制御することもできる。
【0192】
・第1〜第6実施形態(図1)では、制御コントローラー60と各照明器具80との間に伝送アダプター70を設けているが、伝送アダプター70を省略することもできる。この場合には、制御コントローラー60と各照明器具80とが情報伝達機器を介することなく互いに接続される。
【0193】
・第1〜第6実施形態(図1)では、上位コントローラー50と各伝送アダプター70との間に制御コントローラー60を設けているが、制御コントローラー60を省略することもできる。この場合には、上位コントローラー50と各伝送アダプター70とが情報伝達機器を介することなく互いに接続される。
【0194】
・第1〜第6実施形態(図1)では、上位制御システム10に上位コントローラー50を設けているが、上位コントローラー50を省略することもできる。この場合には、サーバー20およびマスター30と制御コントローラー60とが情報伝達機器を介することなく互いに接続される。
【0195】
・第1〜第6実施形態(図1)では、マスター30およびサーバー20と各照明器具80との間に伝送インターフェース40を設けているが、伝送インターフェース40を省略することもできる。この場合、マスター30およびサーバー20と各照明器具80とは同一の通信方式により通信を行う。また、照明器具80の個別点灯制御をはじめとする各種制御がマスター30およびサーバー20により行なわれる。
【符号の説明】
【0196】
1…照明情報制御システム、10…上位制御システム、20…サーバー、40…伝送インターフェース、80…照明器具、81…器具本体、85…バラスト、86…電灯、100,200…携帯端末。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
照明器具を制御する上位制御システム、およびこの上位制御システムとの通信機能を有する前記照明器具を含む照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具に関する情報を含む案内情報が前記上位制御システムに入力されること、
ならびに、前記上位制御システムにおいて、前記照明器具に対応する参照情報と前記案内情報とに基づいて前記照明器具に関する提示情報が生成されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項2】
請求項1に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具の器具本体の規格に対応する器具本体を適合器具本体として、この適合器具本体に関する情報が前記提示情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項3】
請求項1または2に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具の電灯の規格に対応する電灯を適合電灯として、この適合電灯に関する情報が前記提示情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具のバラストの規格に対応するバラストを適合バラストとして、この適合バラストに関する情報が前記提示情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具の電灯の寿命に関する情報が前記案内情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具の器具本体の経過年数に関する情報が前記案内情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具のバラストの寿命に関する情報が前記案内情報に含まれること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記参照情報が更新されるときに前記提示情報が生成されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記案内情報および前記参照情報に基づいて前記照明器具に対応した発注情報が生成されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具に対応する参照情報および前記案内情報および絞込情報に基づいて前記提示情報が生成されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項11】
請求項10に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記絞込情報として前記照明器具に関するユーザーの要望が設定されていること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項12】
請求項1〜11のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記提示情報を表示する表示部を含むこと
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項13】
請求項1〜12のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記提示情報が携帯端末に送信されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項14】
請求項1〜13のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記提示情報が可視光通信で端末に送信されること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか一項に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記照明器具が複数設けられること、
前記上位制御システムが複数の前記照明器具を個別に制御すること、
前記参照情報が記憶されるサーバーが前記上位制御システムに設けられること、
前記サーバーと前記複数の照明器具との間で情報の送受信を仲介する伝送インターフェースが設けられること、
ならびに、前記複数の照明器具と前記伝送インターフェースとの間の通信方式と、前記サーバーと前記伝送インターフェースとの間の通信方式とが互いに異なること
を特徴とする照明情報制御システム。
【請求項16】
請求項15に記載の照明情報制御システムにおいて、
前記伝送インターフェースは、前記複数の照明器具のそれぞれから受信した複数の情報を1つの伝送情報にまとめて上流側に送信する機能、および上流側から受信した1つの伝送情報を前記複数の照明器具のそれぞれに対する複数の情報に変換して対応する照明器具に送信する機能を有すること
を特徴とする照明情報制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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