説明

照明装置、面照明装置及び発光装置

【課題】輝度むら、色度むらを抑制した照明装置、この照明装置を備えた薄型の面照明装置、面照明装置に組み込まれる発光装置を実現させる。
【解決手段】実装基板と、前記実装基板に列状に搭載された、複数の発光装置と、を備え、前記発光装置が配列する方向と、前記発光装置のそれぞれに収納された複数の発光素子が配列する方向と、は、略平行であることを特徴とする照明装置と、この照明装置を搭載した面照明装置が提供される。面照明装置は、ケースの底面に設けられた光反射板と、前記光反射板の主面に対向するように配置された光取り出し部と、を備え、前記光反射板と前記光取り出し部により挟まれた中空導光領域に、前記照明装置からの光が出射される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置、面照明装置及び発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶表示装置用のバックライト光源やその他の各種の照明光源として、従来の冷陰極放電灯からLED(Light Emitting Diode)に代替される動きが進んでいる。これは、LEDには有害物質である水銀が含まれず、環境調和型の光源として適していること、あるいは、最近の大幅な発光効率の向上による。
【0003】
LEDを光源としたバックライトは、これまで携帯電話やモバイル機器などの概ね小型用途が中心であったが、20型以上のモニター、テレビなどの大型用途にも採用の動きが進んでいる。このような大型用途では、そのバックライトとして高輝度であることが要求されている。従って、小型用途で一般的に採用されている、導光板から面発光させる構造ではなく、面発光部の直下にLED光源を配列した構造が一般的となっている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
しかし、LEDは点光源であるため、配列したLEDと面発光部の距離が近接しすぎると、輝度むら、色むらが認識され、面照明装置としての品質を悪化させてしまう。高輝度を実現するために、1個あたりの電力が1W(ワット)クラス以上の高出力LEDを光源とした場合、この現象はさらに顕著になる。逆に、輝度むら、色むらを低減させるため、LEDと面発光部の距離を遠ざけると、装置全体の厚みが増加してしまう。また、液晶パネル上の色再現性を向上させるため(例えば、NTSC規格比100%以上)、光源を青色、緑色、赤色の単色発光LEDで構成した場合には、混色性を確保する必要があるために、さらに厚みの増加を招来してしまう。
【0005】
このような問題に対して、装置内の端部に配列させたLED光源の放射光を、中空導光領域で反射させて、面発光部から均一に出射させる、いわゆる中空方式のバックライト構造が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
【0006】
この開示例では、装置の厚み方向のLED放射光を集光させた上で、中空導光領域へ出射させるように、光源部にリフレクターを備えている。その際、集光性が不十分であると、面発光部の光源近傍領域では輝度が高く、光源遠方領域では輝度が低くなる“輝度むら”が発生する。そのため、集光性を高めるために、リフレクターを大型化する必要がある。
【0007】
しかし、リフレクターを大型にすると、装置における有効発光領域以外(所謂、額縁部)の寸法が大きくなってしまう。その結果、装置全体が大型になってしまう。
【0008】
これに対し、LEDの集光に全反射による集光作用と屈折レンズによる集光作用を組み合わせたコリメータを用いることで、面照明装置における有効発光領域以外の寸法を抑制した開示例がある(例えば、特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005−316337号公報
【特許文献2】特開2006−106212号公報
【特許文献3】特開2008−060061号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明では、輝度むら、色度むらを抑制しつつ、上述した開示例よりも、さらに薄型化が可能な面照明装置を提供することを目的とする。また、このような面照明装置内に組み込まれる照明装置、発光装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の一態様によれば、実装基板と、前記実装基板に列状に搭載された、複数の発光装置と、を備え、前記発光装置が配列する方向と、前記発光装置のそれぞれに収納された複数の発光素子が配列する方向と、は、略平行であることを特徴とする照明装置と、この照明装置を搭載した面照明装置が提供される。
【0012】
また、本発明の一態様によれば、ケースと、前記ケースの側面に設けられた、本発明に係わる照明装置と、前記ケースの底面に設けられた光反射板と、前記光反射板から間隙を介して対向するように配置された光取り出し部と、を備え、前記光反射板と前記光取り出し部とにより挟まれた中空導光領域に、前記照明装置からの光が出射されることを特徴とする面照明装置が提供される。
【0013】
また、本発明の一態様によれば、略一列に収納された複数の発光素子と、前記複数の発光素子のそれぞれについて、その一対の電極にそれぞれ接続されたリードと、を備えた発光装置において、前記発光装置の側面に延出された前記リードが配列した方向と、前記複数の発光素子が配列する方向とが略垂直であることを特徴とする発光装置が提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、輝度むら、色度むらを抑制しつつ、さらに薄型化が可能な面照明装置が実現する。また、このような面照明装置内に組み込まれる照明装置、発光装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本実施の形態に係わる面照明装置の分解斜視図である。
【図2】本実施の形態に係わる面照明装置の要部断面模式図である。
【図3】LED照明部の要部断面模式図である。
【図4】コリメータとLEDとLED素子との配置関係を説明するための要部模式図である。
【図5】LEDパッケージとリードフレームとLED実装基板の配置関係を説明するための要部模式図である。
【図6】LEDパッケージとリードフレームとLED実装基板の別の配置関係を説明するための要部模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。本実施の形態では、液晶表示装置のバックライトを一例として説明する。
【実施例1】
【0017】
図1は、本実施の形態に係わる面照明装置の分解斜視図である。この図1には、中空式面照明装置としての液晶表示装置用のバックライトユニットが分解された図が示されている。
【0018】
面照明装置1aは、ユニットケース10と、光反射部20と、光取り出し部30と、フロントフレーム40と、LED実装基板50と、発光装置であるLEDパッケージ60と、コリメータ70とを、含む構成である。
ユニットケース10は、矩形状となっており、例えば、アルミニウム合金等の高熱伝導性の金属で形成されている。
また、ユニットケース10の底面には、光反射板20が配置されている。光反射板20は、ユニットケース10の1つの辺(例えば、長手方向の辺)に平行な線に沿って山形に盛上り、その中央で稜(りょう)線を形成している。そして、光反射板20は、その稜線から遠ざかるほど漸次低くなるような山形の形状をしている。
【0019】
この光反射板20には、金属あるいは樹脂の基材に高反射性、かつ拡散反射性を有する材料、例えば白色PETフィルム、あるいは白色インクを積層させている。さらに、光取り出し部30での輝度分布が均一になるように、その山形形状によって光取り出し部30との距離が変化する構造をなしている。光拡散反射性を有する材料としては、上記の他に、鏡面反射性を持つ高反射アルミニウム等に光透過性拡散材をコーティングしたものでもよい。
【0020】
また、光反射板20と対向する位置(光反射板20の上方)には、光取り出し部30が配置されている。
そして、ユニットケース10に光取り出し部30を取り付け、さらに、光取り出し部30の上方から、フロントフレーム40をユニットケース10に被せることにより、フロントフレーム40とユニットケース10とが一体化する。
なお、こうして一体化した状態で、光反射板20と光取り出し部30とで挟まれた空間により、中空導光領域を構成している(後述)。
【0021】
また、光取り出し部30は、光透過性拡散板30Aに、レンズシート30Cを挟む拡散シート30Bと拡散シート30D等の光学シートを重ねた構成をしている。この光取り出し部30を光反射板20の上方に配置することにより、光反射板20で反射させた光を光取り出し部30均一に入射させることができるので、発光面での輝度むらがなくなり、均斉度が高くなる。
【0022】
また、図1では、ユニットケース10の両側面の外側にLED実装基板50が取り出された状態が示されているが、実際には、光反射板20の稜線に平行なユニットケース10の両側の内側面に、LED実装基板50が配置されている。また、このLED実装基板50には、複数のLEDパッケージ60が一列に実装されている。なお、ユニットケース10の片側面のみにLEDアレイを実装し、反対側の対向するユニットケース10の側面を鏡面とする片側入射の形態を採用してもよい。
【0023】
このLED実装基板50は、高熱伝導性のアルミ系、同系合金などの金属や、窒化アルミニウム等のセラミックにより形成してあり、高熱伝導性のユニットケース10の側壁にねじ止め、接着その他の手段で固定される。あるいは、LED実装基板50とユニットケース10の側壁との間には高熱伝導性の両面テープ、シートあるいはグリースを介在させてもよい。
【0024】
また、LED実装基板50上に配置したLEDパッケージ60内には、所望の色度に合成させるための数量比で配置した赤色、緑色、青色の各発光素子(例えば、LED素子(LEDチップとも称する))、あるいは青色LED素子と黄色蛍光体との組み合わせで白色に発光する複数の発光素子等が設けられている。
【0025】
そして、LED実装基板50の出射側には、LEDパッケージ60を覆う細長い、全反射型のコリメータ70が配置されている。このコリメータ70は、LEDパッケージ60からの光を中空導光領域に集光させる部材であり、例えば、アクリルやポリカーボネートのような透明樹脂、あるいはガラスで形成されている。
以上が、面照明装置1aの概要である。続いて、面照明装置1aの断面構造について説明する。以下の図では、図1に例示する部材と同一の部材には同一の符号を付している。
【0026】
図2は、本実施の形態に係わる面照明装置の要部断面模式図である。
【0027】
図示するように、面照明装置1aでは、光反射板20に光取り出し部30が対向するように配置され、LED実装基板50がユニットケース10の内側面に固定されている。また、LED実装基板50には、バックライトの光源となるLEDパッケージ60が複数個、並列状に配置されている(図1参照)。さらに、LED実装基板50には、複数のLEDパッケージ60を覆うように、LEDパッケージ60が列設する方向に延伸したコリメータ70が配置されている。
このように、面照明装置1aでは、LEDパッケージ60及びコリメータ70が面照明装置1aの端部に配置された構成になっている。
【0028】
また、面照明装置1aは、光反射板20、光取り出し部30及びコリメータ70等によって取り囲まれた領域によって中空導光領域spを形成している。そして、上述したコリメータ70により、LEDパッケージ60からの放射光が集光されて、中空導光領域spに光が放射される。図中には、いくつかの光の光線が例示されている。
【0029】
例えば、コリメータ70により中空導光領域spに集光された光80aは、光取り出し部30にまで直接到達することができる。また、光80bは、光80aよりもさらに遠方の光取り出し部30にまで到達している。また、光80cは、形状を最適化した光反射板20により反射された後、光取り出し部30にまで到達している。また、光80dは、光80cよりも遠方の光反射板20にまで到達した後、光反射板20により反射されて、光80cよりも遠方の光取り出し部30にまで到達している。
【0030】
このように、面照明装置1aでは、LEDパッケージ60からの放射光を一旦、集光してから、光取り出し部30に満遍なく照射させることができる。これにより、光取り出し部30から高輝度で、かつ輝度むらのない光を出射させることができる。
【0031】
次に、面照明装置1aのLED照明部(LED照明装置)1bについて説明する。ここで、LED照明部1bとは、LED実装基板50と、LEDパッケージ60と、コリメータ70とを、含む部分である。
まず、コリメータ70の機能について説明する。
図3は、LED照明部の要部断面模式図である。図3では、コリメータ70の要部断面のほか、LEDパッケージ60からの放射光の集光作用が併せて表示されている。
【0032】
コリメータ70は、LED実装基板50に列設されたLEDパッケージ60に対向する側に、凹溝70trが形成されている。この凹溝70trが形成されている側がコリメータ70の入射側になる。
また、この凹溝70trの内壁面には、LEDパッケージ60の光軸に近い角度の放射光をコリメータ70内に導光する凸状の入射面70iaが形成されている。また、凹溝70trの内壁面には、LEDパッケージ60の光軸から離れた角度の放射光をコリメータ70内に導光する平面形状の入射面70pa及び入射面70pbが形成されている。
また、コリメータ70断面の上下においては、コリメータ70内に入射した光が全反射される全反射面70ta及び全反射面70tbが形成されている。
また、中空導光領域sp(図2参照)側に露出されている、コリメータ70の出射側は、入射面70iaに対向する凸形状の出射面70ibと、全反射面70taにより全反射した光を出射する出射面70tcと、全反射面70tbにより全反射した光を出射する出射面70tdとが形成されている。
【0033】
すなわち、コリメータ70は、入射面70ia及び出射面70ibによる屈折率集光機能と、全反射面70ta及び全反射面70tbによる全反射集光機能とを兼ね備えている。
これらの機能により、入射面70ia及び出射面70ibによって光81aが中空導光領域spに集光され、全反射面70ta及び全反射面70tbによって光81b及び光81cが中空導光領域spに集光される。すなわち、このようなコリメータ70の配置によってLEDパッケージ60から広角度に放射される光を、高効率かつ狭角度で集光させることができる。その結果、中空導光領域spにおける反射損失を最低限に抑えることができる。
【0034】
なお、コリメータ70の形状は同等の集光効果が得られれば、上述した形状に限定されない。また、コリメータ70は、一体成型品であってもよく、一体成型品でなくてもよい。特に、コリメータ70が一体成型品でない場合には、入射面70ia及び出射面70ibで構成される凸状のレンズ部を別部材としてもよい。
【0035】
次に、コリメータ70と、LED実装基板50に列設されたLEDパッケージ60等との配置関係について説明する。
図4は、コリメータとLEDとLED素子との配置関係を説明するための要部模式図である。ここで、図4(a)には、コリメータ70側からLED実装基板50の方向にLEDパッケージ60を眺めた場合の平面図が示されている。また、図4(b)には、図4(a)のX−X’断面が示されている。
【0036】
LEDパッケージ60内には、異なる発光色のLED素子を含む複数個のLED素子が配置されている。例えば、赤色(R)に発光するLED素子60r、緑色(G)に発光するLED素子60g、青色(B)に発光するLED素子60bが配置されている。
ここで、これらのLED素子60r,60g,60bは、並列状に配置されたLEDパッケージ60の配列方向(図中の矢印Aで示す方向)と略同一の方向に配置されている。
【0037】
また、本実施の形態では、LED素子60r,60g,60bの光軸がコリメータ70の中心と略一致するように配置されている。このように、各LED素子の光軸と、コリメータ70の対称軸とを略一致させることにより、RGBの混色を容易に行い、かつ高い集光性を得ることができる。その結果、輝度むら、色むらのない均一性の高い面発光を得ることができる。
【0038】
なお、LEDパッケージ60に収納するLED素子の発光色は、RGBに限定されない。例えば、RGBよりも多色で構成してもよい。また、1つのLEDパッケージ60には、赤色のLED素子と緑色のLED素子とを具備し、その隣のLEDパッケージ60には緑色のLED素子と青色のLED素子を具備するといった形態でもよい。さらに、単一のLED素子を具備したLEDパッケージ(図示せず。)と、複数のLED素子を具備したLEDパッケージ60とを組み合わせてLEDアレイを構成してもよいし、2つのLED素子を具備するLEDパッケージと3つのLED素子を具備するLEDパッケージを組み合わせてもよい。また、1つのLEDパッケージにBGBなど、同じ発光色のLED素子を複数具備しているものを用いてもよい。
すなわち、LEDパッケージ60の少なくとも1つには、少なくとも1つのLED素子が配置されており、LED素子の配列が複数のLEDパッケージ60の配列方向と略平行になっている。
【0039】
また、それぞれのLEDパッケージ60からは、LED素子60r,60g,60bに導通するリードフレーム61rl,61gl,61bl及びリードフレーム61rr,61gr,61brがアウターリード(外部電極端子:以下、単に「リード」と略す。)となって、LEDパッケージ60の側面にまで延出している。
【0040】
そして、LEDパッケージ60の側面に延出したリードフレーム61rl,61gl,61blのリードが隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bの隣接する方向とは、略垂直になるように構成されている。並びに、LEDパッケージ60の側面におけるリードフレーム61rr,61gr,61brのリードが隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bの隣接する方向とは、略垂直になるように構成されている。
なお、矢印Aで示す方向は、コリメータ70の凹溝70trが延在する方向にも対応している。
【0041】
次に、LED素子60r,60g,60bに導通するリードフレームの構成と、リードフレームとLED実装基板50に選択的に配設された配線との関係について説明する。
【0042】
図5は、LEDパッケージとリードフレームとLED実装基板の配置関係を説明するための要部模式図である。ここで、図5(a)には、LEDパッケージ60の要部斜視図が示され、図5(b)には、LED素子60r,60g,60b及びリードフレームの要部斜視図が示され、図5(c)には、LEDパッケージ60を実装したLED実装基板50の要部平面図が示されている。
【0043】
図5(a)及び図5(b)に示すように、LEDパッケージ60は、モールド樹脂部60mの中心部に開口部60hを設け、この開口部60hからLED素子60r,60g,60bの放射光を取り出せる構成になっている。
【0044】
また、LEDパッケージ60がLED実装基板50上で配列する方向と、それぞれのLED実装基板50に収納された、LED素子60r,60g,60bが配列する方向とが略平行になっている(図5(c)参照)。
【0045】
また、図中の右側に隣接するリードフレーム61rr,61gr,61brには、順にLED素子60r,60g,60bが搭載されている(図5(b)参照)。これにより、それぞれのLED素子60r,60g,60bの下側電極(例えば、n側電極)とリードフレーム61rr,61gr,61brとが電気的に接続された構成になる。
【0046】
また、それぞれのLED素子60r,60g,60bの上側電極(例えば、p側電極)からは、金属ワイヤ60rw,60gw,60bwが延出されて、各金属ワイヤ60rw,60gw,60bwの末端が順に左側に隣接するリードフレーム61rl,61gl,61blの端に接合されている。
これにより、例えば、リードフレーム61rlとリードフレーム61rrとの間に電圧を印加すると、LED素子60rに電力が供給されて、このLED素子60rが発光する。
【0047】
そして、本実施の形態では、モールド樹脂部60mにより封止されたリードフレーム61rl,61gl,61bl及びリードフレーム61rr,61gr,61brの平面形状(図中の矢印Bの方向から眺めた形状)の一部がL字状、あるいはクランク状となる構成をしている。そして、モールド樹脂部60mの側面(LEDパッケージ60の側面)から引き出された、リードフレーム61rl,61gl,61bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム61rr,61gr,61br(図中の矢印Dで示された部分)が配列する方向と、LED素子60r,60g,60bがLEDパッケージ60内で配列する方向とが略垂直になるように構成されている。
【0048】
そして、このようなLEDパッケージ60を用いれば、LED実装基板50の幅(矢印Aに略垂直な幅)をさらに狭小化させることができる。
その理由を、図5(c)を用いて説明する。
【0049】
例えば、図5(c)に示すように、LED実装基板50には、長手である矢印Aの方向と略平行に、配線90r,90g,90bが配設(パターニング)されている。すなわち、直線状の配線90r,90g,90bは、互いに隣接し、矢印Aの方向と略平行となるようにLED実装基板50上に配置されている。また、LED実装基板50に搭載された、複数のLEDパッケージ60が対向し合う、LEDパッケージ60の側面から、LED素子60r,60g,60bに導通するリードフレーム61rl,61gl,61bl、及びリードフレーム61rr,61gr,61brのリードが延在している。すなわち、LEDパッケージ60の側面におけるリードフレーム61rl,61gl,61bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム61rr,61gr,61br(図中の矢印Dで示された部分)のリードが互いに隣接するLEDパッケージ60に向けて配置されている。
【0050】
そして、LEDパッケージ60においては、LEDパッケージ60の側面におけるリードフレーム61rl,61gl,61bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム61rr,61gr,61br(図中の矢印Dで示された部分)のリードが隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bが隣接する方向とが略垂直になるように配置していることから、配線90r,90g,90bを最短距離にして、この配線90r,90g,90bとリードフレーム61rl,61gl,61bl及びリードフレーム61rr,61gr,61brのリードと、を接続することができる。すなわち、直線状の配線90r,90g,90bにより、互いに隣接するLEDパッケージ60同士を電気的に接続することができる。
【0051】
例えば、変形例として、LEDパッケージ60の側面におけるリードフレーム61rl,61gl,61bl及びリードフレーム61rr,61gr,61brのリードが隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bが隣接する方向とが略平行になるように配置した場合を、図6に示す。
【0052】
図6は、LEDパッケージとリードフレームとLED実装基板の別の配置関係を説明するための要部模式図である。ここで、図6(a)には、LEDパッケージ100の要部斜視図が示され、図6(b)には、LED素子60r,60g,60b及びリードフレームの要部斜視図が示され、図6(c)には、LEDパッケージ100を実装したLED実装基板51の要部平面図が示されている。
【0053】
図6(a)及び図6(b)に示すように、図中の右側に隣接するリードフレーム62rr,62gr,62brには、順にLED素子60r,60g,60bが搭載されている。
【0054】
また、それぞれのLED素子60r,60g,60bの上側電極からは、金属ワイヤ60rw,60gw,60bwが延出されて、各金属ワイヤ60rw,60gw,60bwの末端が順に左側に隣接するリードフレーム62rl,62gl,62blの端に接合されている。
【0055】
そして、この変形例では、モールド樹脂部60mにより封止されたリードフレーム62rl,62gl,62bl及びリードフレーム62rr,62gr,62brの平面形状(図中の矢印Bの方向から眺めた形状)がストレート型の構成をしている。そして、モールド樹脂部60mから引き出された、リードフレーム62rl,62gl,62bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム62rr,62gr,62br(図中の矢印Dで示された部分)が隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bが隣接する方向とが略平行になるように構成されている。従来では、このような構成のLEDパッケージが一般的である(例えば、日亜化学工業製NSSMO99B、シャープ社製GM5WAO6256A)。
そして、このようなLEDパッケージ100を用いると、上述したLED実装基板50よりも幅の大きいLED実装基板を用いなければならない。
その理由を、図6(c)を用いて説明する。
【0056】
図6(c)に示すように、LED素子60r,60g,60bが配列する方向と複数のLEDパッケージ100の配列方向とを略一致させるには、リードフレーム62rl,62gl,62bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム62rr,62gr,62br(図中の矢印Dで示された部分)が隣接する方向と、LED素子60r,60g,60bが隣接する方向とが略平行に構成されていることから、リードフレーム62rl,62gl,62bl(図中の矢印Cで示された部分)及びリードフレーム62rr,62gr,62br(図中の矢印Dで示された部分)をLED実装基板51の端部51eに向けなければならない。
【0057】
従って、隣接するLEDパッケージ100において、リードフレーム62rl,62gl,62blとリードフレーム62rr,62gr,62brとを電気的に接続するには、図示するように、配線91r,91g,91bの一部をL字状またはクランク状にして、LED実装基板51上に引き回す必要がある。例えば、LEDパッケージ100が配列する方向に略垂直なLEDパッケージ100の幅をEとすると、配線91r,91g,91bを幅E外のLED実装基板51の部分に配置する必要がある。
このように、配線91r,91g,91bを最短距離にすることができず、配線の引き回しに要する面積によってLED実装基板51の幅が増加してしまう。
【0058】
これに対し、図5に示した本実施の形態では、配線90r,90g,90bをLED実装基板50上において、最短距離で引き回すことが可能である。例えば、LEDパッケージ60が配列する方向に略垂直なLEDパッケージ60の幅をEとすると、配線90r,90g,90bは、幅E内のみに配置することを可能にする。
これにより、本実施の形態では、LED実装基板の幅をさらに狭小化させることができ、さらに小型化(薄型化)された面照明装置を形成することができる。
【0059】
また、本実施の形態では、1つのLEDパッケージ60に複数のLED素子を備え、LED素子の配列をLEDパッケージ60の配列の方向と略一致させている。これにより、光源の混色性が向上し、輝度むら、色度むらが抑制された面照明装置を形成することができる。
【0060】
さらに、LEDパッケージ60の配置面積を小さく構成できるため、LEDパッケージ60が点光源に近くなり、集光部品による集光性が向上する。その結果、輝度、色度がより均一な面照明装置が形成される。例えば、1mm角のLED素子を1個具備したLEDパッケージに対して、0.35mm角のLED素子を3個具備したLEDパッケージの方が、チップ1個あたりの面積を小さくできる。これにより、LEDパッケージは、点光源の条件に近くなり、コリメータ70による集光性が向上する。その結果、輝度、色度がより均一な面発光を形成することができる。
【実施例2】
【0061】
また、上述した面照明装置1aの変形例として、LED素子による発光と、それによって励起される蛍光体の発光によって白色を得るLEDパッケージを用いてもよい。ここで、発光効率を向上させるため、蛍光体は、LED素子の直上に配置されていることが望ましい。
【0062】
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本実施の形態はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、以上の具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。例えば、前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。特に、本実施の形態では、液晶表示用のバックライトを例として説明したが、一般照明用の面照明装置であってもよい。その他、看板、誘導灯など各種情報表示装置用のバックライトにも適用可能である。
【0063】
また、前述した各実施の形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて複合させることができ、これらを組み合わせたものも本発明の特徴を含む限り本発明の範囲に包含される。
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものも含まれる。
【符号の説明】
【0064】
1a 面照明装置
10 ユニットケース
20 光反射板
30 光取り出し部
30A 光透過性拡散板
30B、30D 拡散シート
30C レンズシート
40 フロントフレーム
50、51 LED実装基板
51e 端部
60 LEDパッケージ
60h 開口部
60m モールド樹脂部
60r,60g,60b LED素子
60rw,60gw,60bw 金属ワイヤ
61rl,61gl,61bl,61rr,61gr,61br リードフレーム
70 コリメータ
70ia 入射面
70ib 出射面
70pa、70pb 入射面
70ta、70tb 全反射面
70tc、70td 出射面
70tr 凹溝
80a、80b、80c、80d、81a、81b、81c 光
90r、90g、90b、91r、91g、91b 配線
100 LEDパッケージ
sp 中空導光領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装基板と、
前記実装基板に列状に搭載された、複数の発光装置と、
を備え、
前記発光装置が配列する方向と、前記発光装置のそれぞれに収納された複数の発光素子が配列する方向と、は、略平行であることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
前記発光装置のそれぞれは、隣接する前記発光装置と対向する側面から延出したリードを有することを特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記発光装置の前記側面において前記リードが配列する方向と、前記発光装置に収納された前記発光素子が配列する方向と、は、略垂直であること特徴とする請求項2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記リードと接続される前記実装基板上の配線は、前記発光装置が配列する方向に対して略垂直な前記発光装置の幅内に配置されていること特徴とする請求項2または3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記発光装置のそれぞれに収納された複数の前記発光素子は、2種以上の異なる発光色を呈する発光素子を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の照明装置。
【請求項6】
ケースと、
前記ケースの側面に設けられた、請求項1〜5のいずれか1つに記載の照明装置と、
前記ケースの底面に設けられた光反射板と、
前記光反射板から間隙を介して対向するように配置された光取り出し部と、
を備え、
前記光反射板と前記光取り出し部とにより挟まれた中空導光領域に、前記照明装置からの光が出射されることを特徴とする面照明装置。
【請求項7】
略一列に収納された複数の発光素子と、
前記複数の発光素子のそれぞれについて、その一対の電極にそれぞれ接続されたリードと、
を備えた発光装置において、
前記発光装置の側面に延出された前記リードが配列した方向と、前記複数の発光素子が配列する方向とが略垂直であることを特徴とする発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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