説明

照明装置

【課題】作業性よく半田接合することのできる照明装置を提供する。
【解決手段】本発明の照明装置は、LED基板22には、配線部24a・24bが設けられており、配線部24a・24bが絶縁層25a・25bから露出した端部が、LED23への給電のための端子対となっている。各端子は、配線基板5に半田接合されていると共に、LED基板22の光源搭載面の一側部に、互いに近接して設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業性よく半田接合することのできる照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)は、長寿命、低消費電力といった利点を有するため、照明装置の光源として採用されつつある。LEDを光源とする各種照明装置は、地球に優しい次世代の省エネルギー照明として注目されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、光源としてLEDを備えた照明装置(LED電球)が開示されている。図14は、特許文献1に記載の照明装置100におけるLEDモジュール101近傍の横断面を示す断面図である。照明装置100は、光源としてLEDモジュール101を備えている。LEDモジュール101は、LED基板102に、封止体に封止されたLED103が搭載された、いわゆるCOB(chip on board)タイプの光源である。LEDモジュール101は、LED基板102の出射面上に、1対の端子104・104を備えている。各端子104は、リード線(給電路)105に半田付けされ、LED基板102の裏面に設けられた点灯回路等(図示せず)と電気的に導通される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−138785号公報(2011年7月14日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図14のように、照明装置100では、LEDモジュール101の端子104は、リード線105に半田接合される。しかも、この半田接合は、全て手作業で実施されるため、半田接合の作業性が悪い。
【0006】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、作業性よく半田接合することのできる照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の照明装置は、上記の課題を解決するために、光源と、光源が搭載される光源基板とを有する光源モジュールと、該光源モジュールに電力を供給する電源回路部と、上記光源基板の光源搭載面側に配置され、上記光源モジュールと上記電源回路部とを配線する配線基板とを備える照明装置であって、上記光源基板には、上記配線基板に半田接合される1対の端子が設けられており、上記1対の端子は、上記光源基板の光源搭載面の一側部に、互いに近接して設けられていることを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、光源基板に設けられた給電用の端子対が、配線基板に半田接合されている。つまり、各端子は、従来の照明装置のようにリード線を利用せず、配線基板を利用して、光源モジュールと電源回路部とが電気的に接続される。従って、リード線を利用する場合よりも、作業性よく半田接合することができる。特に、配線基板を利用する場合、リフロープロセスによる半田接合が可能である。リフロープロセスでは、手作業による半田接合作業を行う必要がないため、手作業による半田接合が必要となるリード線を利用する場合と比較して、作業性が向上する。
【0009】
本発明の照明装置では、上記光源基板の熱膨張率と配線基板との熱膨張率が異なっていてもよい。
【0010】
本発明の照明装置のように、配線基板を利用して光源モジュールを配線する場合、光源基板の両端に分かれて給電用の端子が設けられていると(つまり端子間の距離が離れていると)、配線基板と光源基板との熱膨張率の差異に起因して半田クラックが生じやすくなる。
【0011】
しかし、本発明の照明装置は、上述のように、端子対が近接して設けられている。これにより、光源基板と配線基板との熱膨張率が異なっていたとしても、半田接合された部分にかかる応力を低減することができるため、熱膨張の影響を受けにくい。従って、光源基板と配線基板との熱膨張率の差が大きくても、半田クラックを防止しつつ、配線基板を利用して光源モジュールを配線することができる。それゆえ、信頼性の高い照明装置を提供することができる。
【0012】
本発明の照明装置では、上記配線基板は、上記光源搭載面とは反対側の面が反射面になっていることが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、配線基板における光出射側の面が、反射面になっている。これにより、反射面に入射した光は、照明装置の光出射方向に反射される。その結果、配線基板における光出射側の面の反射率が高くなる。従って、照明装置の光利用効率を向上させることができる。
【0014】
本発明の照明装置では、上記端子と配線基板との半田接合部は、リフロープロセスによって形成されていることが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、端子と配線基板とが、リフロープロセスによって半田接合されている。これにより、手作業での半田接合に比べて、飛躍的に作業効率が向上する。従って、照明装置の製造コストを削減することができる。また、リフロープロセスによって半田接合する場合、手作業で半田接合する場合に比べて、端子のサイズを大幅に小さくすることもできる。
【0016】
本発明の照明装置では、上記光源基板および配線基板の少なくとも一方が、金属基板であることが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、光源基板および配線基板の少なくとも一方が、放熱性の高い金属基板から構成されている。従って、照明装置の放熱効果を高めることができる。
【0018】
本発明の照明装置では、上記光源基板と配線基板との間に、上記光源基板および配線基板に当接した第1の放熱部材が設けられていてもよい。
【0019】
上記の構成によれば、第1の放熱部材が、光源基板と配線基板との間に、光源基板および配線基板に接触するように設けられている。これにより、光源基板で発生した熱は、第1の放熱部材を介して、配線基板に伝導される。従って、照明装置の放熱効果を高めることができる。
【0020】
本発明の照明装置では、上記配線基板は、上記光源の光路上に開口部が形成されていることが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、配線基板に形成された開口部は、光路上に形成されているため、光源の出射光が開口部によって遮られない。
【0022】
本発明の照明装置では、上記開口部の内壁面が、反射面になっていることが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、光路上に形成された開口部の内壁面が、反射面になっている。このため、光源からの出射光は、開口部の内壁面で反射されずに開口部から出射されるか、または、開口部の内壁面で反射されて開口部から出射される。つまり、光源から直進する光と、光源から開口部の内壁面に向かう光とが混ざって、開口部から出射される。これにより、例えば、光源から開口部の内壁面の方向に出射された波長の長い光が、開口部の内壁面で反射される。従って、光源の出射光が混色され、均一な色の光出射を実現することができる。
【0024】
本発明の照明装置では、上記開口部を覆う光学部材が設けられていることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、光路上に形成された開口部を覆うように光学部材が設けられている。これにより、光源からの出射光は、光学部材に入射し、光学部材から出射される。従って、光学部材の設計に応じて、光源からの出射光の配光を制御することができる。
することを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、作業性よく半田接合することのできる照明装置を提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施の一形態に係る照明装置におけるLEDモジュール近傍の断面図である。
【図2】本発明の実施の一形態に係る照明装置の斜視図である。
【図3】上記照明装置におけるLEDモジュールを示す図であり、(a)は出射面側の平面図であり、(b)は(a)におけるA−A’断面図であり、(c)は(a)のB−B’断面図である。
【図4】上記LEDモジュールにおける配線部の断面図である。
【図5】上記照明装置におけるLEDモジュールの出射面側の平面図である。
【図6】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置におけるLEDモジュール近傍の断面図である。
【図7】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置におけるLEDモジュール近傍の断面図であり、(a)は配線基板を備える図であり、(b)は配線基板を備えない図である。
【図8】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置を示す図であり、LEDモジュールを複数備えた照明装置の平面図である。
【図9】図8の照明装置におけるLEDモジュールを示す平面図である。
【図10】図8の照明装置における配線基板の裏面を示す平面図である。
【図11】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置の平面図である。
【図12】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置を示す平面図および断面図であり、(a)は配線基板配線前、(b)は配線基板による配線後を示している。
【図13】本発明の他の実施の一形態に係る照明装置を示す平面図および断面図であり、(a)は配線基板配線前、(b)は配線基板による配線後を示している。
【図14】特許文献1に記載の照明装置におけるLEDモジュール近傍の横断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明の一実施形態について図面に基づいて説明する。図2は、本発明の実施の一形態に係る照明装置10の斜視図である。図2のように、照明装置10は、電球タイプの照明装置である。照明装置10は、グローブカバー1と、光源としてLEDを備える発光部2と、口金3とが、この順に配置された構成である。以下の説明では、便宜上、グローブカバー1側を上側(上方)、口金3側を下側(下方)として説明する。
【0029】
グローブカバー1は、ドーム形状であり、内部に発光部2に設けられた光源(LEDモジュール21)が収容される。グローブカバー1は、光源が発する光を透光させる機能と、発光部2を覆うことによって発光部2(特にLEDモジュール21)を保護する機能とを有する。グローブカバー1は、例えば、透明または光拡散性を有するガラスや合成樹脂などから形成することができる。LEDは点灯時の発熱量が比較的多いため、グローブカバー1は、耐熱性材料から形成することが好ましい。例えば、乳白色のポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性、耐熱性、光拡散性に優れているため、グローブカバー1の構成材料として好適である。
【0030】
発光部2は、照明装置10の本体部である。発光部2の一方の端部(上端)には、グローブカバー1が装着され、他方の端部(下端)には口金3が装着されている。発光部2の上端面には、光源としてLEDを備えたLEDモジュール21が実装されている。一方、発光部2の内部には、電源モジュール27が設けられている。電源モジュール27は、LEDモジュール21に、電力を供給する電源回路部である。また、電源モジュール27は、LEDの点灯状態(発光量等)を制御する制御回路部でもある。なお、発光部2の内部には、その他にも、LEDの点灯制御、調光、または調色するための電子部品(回路部品)が設けられている。
【0031】
照明装置10は、LEDを光源としているため、発熱量が比較的多い。このため、発光部2の外装部は、熱伝導性の良好な金属から構成することが好ましい。例えば、発光部2の外装部は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらの合金から構成することが好ましい。また、窒化アルミニウム(AlN)、シリコーンカーバイト(SiC)などの工業材料から構成しても、高熱伝導樹脂等の合成樹脂で構成してもよい。これにより、発光部2は、LEDモジュール21および電源モジュール27から発生する熱を、外部に効果的に放熱することができる。
【0032】
口金3は、外部接続用の金具であり、例えば、一般的なE26型の金具である。すなわち、口金3は、外部電源(図示せず)からの電力を、電源モジュール27に供給する。口金3の内側面には、発光部2の外側面に形成されたねじ山に係合するねじ山が形成されている。これにより、発光部2が螺合して接続される。つまり、口金3の内側面に形成されたねじ山は、口金3を発光部2に螺合して接続するための螺合機構である。口金3の外側面にもねじ山が形成されている。これにより、照明装置10が天井等に設けられたソケットに螺合して装着可能となっている。
【0033】
このような構成により、照明装置10は、口金3を商用電源(外部電源)のソケット等に螺合して取り付けられると、口金3に接続された電線(図示せず)を介して電源モジュール27に電圧が供給される。そして、電源モジュール27を介してLEDモジュール21に、適切な電圧が供給され、LEDが点灯する。LEDからの光は、グローブカバー1を透過すると共にグローブカバー1で拡散される。これにより、グローブカバー1の略全体が明るくなり、略均一な輝度の光が外部に出射される。照明装置10は、LEDを光源として備えるため、長寿命および低消費電力を実現することができる。
【0034】
ここで、照明装置10に設けられたLEDモジュール21について説明する。図3は、照明装置10におけるLEDモジュール21を示す図であり、(a)は出射面側の平面図であり、(b)は(a)におけるA−A’断面図であり、(c)は(a)のB−B’断面図である。図4は、照明装置10におけるLEDモジュール21を示す図であり、(a)は出射面側の平面図であり、(b)は(a)におけるA−A’断面図であり、(c)は(a)のB−B’断面図である。図4は、LEDモジュール21における配線部24a・24bの断面図である。
【0035】
図3に示すように、LEDモジュール21は、LED基板(光源基板)22と、LED基板22に搭載されたLED23から構成されている。
【0036】
LED基板22は、LED23を搭載する基板である。LED基板22を構成する基板は、特に限定されるものではない。しかし、LED23の発熱量は比較的多いため、LED基板22は、熱伝導性の良好な基板であることが好ましい。例えば、LED基板22は、金属またはその合金から構成することできる。例えば、LED基板22は、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、鉄(Fe)、ニッケル(Ni)等の金属またはこれらの合金から構成することができる。また、アルミナ、窒化アルミニウム(AlN)、シリコーンカーバイト(SiC)などの工業材料(セラミクス)から構成しても、高熱伝導樹脂等の合成樹脂から構成してもよい。これにより、LED基板22は、LEDモジュール21から発生する熱を、外部に効果的に放熱することができる。また、LED基板22の面積が大きいほど、照明装置10の放熱効果を高めることができる。
【0037】
LED基板22の光源搭載面には、LED23に給電するための1対の配線部(導電部)24a・24bが設けられている。配線部24a・24bは、互いに平行に、LED23からLED基板22の一側部に延びている。配線部24a・24bの一端がLED23に接続されており、他端がLED基板22上に露出している。すなわち、図3、図4に示すように、配線部24a・24bは、他端のみが露出しており、残りの部分は絶縁層25a・25bによって被覆されている。配線部24a・24bが露出した端部は、一方がLEDモジュール21におけるアノード側の端子となり、他方がカソード側の端子となる。さらに、配線部24a・24bは、LED23とは逆側の端部(上記他端)が、互いに近接して設けられている。
【0038】
LEDモジュール21は所謂COB型の光源モジュールである。LED23は、照明装置10における光源(LEDモジュール21における発光部)であり、直列に接続された複数のLED素子からなり、図示しない蛍光体が分散された樹脂によって封止されている。LED23は、LED基板22の搭載面に対して垂直方向に光を出射する。
【0039】
照明装置10には、LEDモジュール21は1個搭載されている。しかし、照明装置10に搭載するLEDモジュール21の個数は任意に設定することができる。LEDモジュール21が複数個搭載されている場合、LED基板22には、単一色を発光するLED23が搭載されていてもよいし、異なる色を発光する複数のLED23が搭載されていてもよい。また、照明装置10は、LEDモジュール21を複数備えていてもよい。
【0040】
次に、図1、図3および図5に基づいて、照明装置10の特徴点について説明する。また、以下の説明では、比較のため図14に示す従来の照明装置100についても参照する。図1は、照明装置10におけるLEDモジュール21近傍の断面図である。具体的には、図1は、LEDモジュール21付近の光軸方向(上下方向)の断面図である。一方、図5は、照明装置10におけるLEDモジュール21の出射面側の平面図である。
【0041】
図14に示すように、特許文献1の照明装置100では、LEDモジュール101の端子104が、リード線105に半田接合されている。つまり、リード線105を利用して、LEDモジュール101が、LED基板102の裏面に設けられた点灯回路等とが電気的に接続される。しかし、端子104とリード線105との半田接合は、全て手作業で実施されるため、作業性が悪い。
【0042】
そこで、本実施形態の照明装置10は、リード線ではなく、後述する配線基板を利用してLEDモジュール21と電源モジュール27とが電気的に接続されている。具体的には、本実施形態の照明装置10は、図1に示すように、LED基板22の光源搭載面(出射面)側には、配線基板5が配置されており、LEDモジュール21が配線基板5に半田接合されている。具体的には、LED基板22に設けられた配線部24a・24bの各端子が、半田接合部26を介して配線基板5に実装されている。
【0043】
より詳細には、配線基板5は、LED基板22(LEDモジュール21)と、発光部2の内部に設けられた電源モジュール27とを電気的に接続する。図1に示すように、照明装置10では、配線基板5として、金属基板の1種であるメタルベース基板が適用されている。すなわち、配線基板5は、光出射側か配線基板ら順に、ベースメタル51、絶縁層53、配線52が積層されたメタルベース基板である。ベースメタル51は、アルミニウム、鉄、または銅などから形成されている。絶縁層53は、絶縁機能とともに、ベースメタル51と配線52とを接着する機能も有している。なお、後述のように、配線基板5には、LED23の光路上に開口部54が形成されている。
【0044】
配線52は、銅箔等の配線材料から形成されている。配線52の一部は、半田接合部26を介して、LED基板22の配線部24a・24bの各端子に接合されている。これにより、LED基板22と配線基板5とが、互いに電気的に接続される。また図示しないが、配線基板5は、発光部2内部の電源モジュール27に電気的に接続されている。すなわち、例えば、配線基板5は、ソケットまたはリード線により電源モジュール27に接続され、給電される。これにより、LED基板22が配線基板5を介して、電源モジュール27に電気的に接続される。従って、配線基板5を介して、LED23への給電が可能となる。
【0045】
このように、半田接合部26は、LED基板22に設けられた配線部24a・24bの各端子と、配線基板5の裏面に形成された配線52との間に形成されている。これにより、LEDモジュール21と、配線基板5とが電気的に接続される。また、配線基板5は、電源モジュール27に接続されている。従って、半田接合部26によって、LEDモジュール21と配線基板5とが電気的に接続される。
【0046】
半田接合部26を半田接合部26に用いる半田の種類は、特に限定されるものではないが、環境に配慮して、いわゆる鉛フリー半田であることが好ましい。鉛フリー半田としては、例えば、Sn−Ag系半田,Sn−Zn系半田,Sn−Bi系半田,Sn−In系半田,Sn−Ag−Cu系半田等が例示されるが、特に限定されるものではない。また、各半田成分の組成比も特に限定されるものではない。
【0047】
また、半田接合部26を構成する半田は、フラックス等を含んでいてもよい。これにより、半田の濡れ性および流動性が向上するため、LEDモジュール21と配線基板5とを確実に接合することができる。なお、フラックスの種類は、配線部24a・24bの各端子の材料、および、配線52の材料によって設定すればよく、特に限定されるものではない。なお、後述するように、リフロープロセスにより半田接合すれば、フラックスが混入されたとしても、フラックスの飛散を防止することができる。
【0048】
このように、照明装置10では、LED基板22に設けられた給電用の端子対(配線部24a・24b)が、配線基板5に半田接合されている。つまり、配線部24a・24bの各端子は、従来の照明装置のようにリード線を利用せず、配線基板5を利用して、LEDモジュール21と電源モジュール27とが電気的に接続される。従って、リード線を利用する場合よりも、作業性よく半田接合することができる。特に、配線基板5を利用する場合、後述のようにリフロープロセスによる半田接合が可能である。リフロープロセスでは、手作業による半田接合作業を行う必要がないため、手作業による半田接合が必要となるリード線を利用する場合と比較して、作業性が向上する。
【0049】
また、本実施形態の照明装置10のように、配線基板5を利用してLEDモジュール21を配線する場合、LED基板22の両端に分かれて給電用の端子(配線部24a・24b)が設けられていると(つまり端子間の距離が離れていると)、配線基板5とLED基板22との熱膨張率の差異に起因して半田クラックが生じやすくなる。
【0050】
そこで、照明装置10では、図3に示すように、LED23への給電用の端子対(配線部24a・24bの端子)が、LED基板22の光源搭載面の一側部に、互いに近接して設けられている。つまり、各端子は、LED23の片側に近接して配置されている。このため、配線部24a・24b間の距離(端子間の距離)が短くなっている。これにより、LED基板22と配線基板5との熱膨張率が異なっていたとしても、半田接合部26にかかる応力を低減することができるため、熱膨張の影響を受けにくい。従って、LED基板22と配線基板5との熱膨張率の差が大きくても、半田クラックを防止しつつ、配線基板5を利用してLEDモジュール21を配線することができる。それゆえ、信頼性の高い照明装置10を提供することができる。
【0051】
例えば、照明装置10では、配線基板5の熱膨張率(線膨張率)が、LED基板22の熱膨張率(線膨張率)よりも大きく設定してもよい。具体的には、配線基板5がアルミ基板(メタルコア基板)であり、LED基板22がアルミナ(セラミック基板)であってもよい。アルミの熱膨張率(線膨張率)は、23×10−6/℃である。一方、アルミナの熱膨張率(線膨張率)は、≒8×10−6/℃である。このように熱膨張率の異なるLED基板22および配線基板5を用いた場合も、半田クラックを防止し、信頼性の高い照明装置10を提供することができる。
【0052】
なお、端子間(配線部24a・24b間)の距離は、端子間の絶縁性を確保しつつ、可能な限り近接させることが好ましい。本実施形態では、一例として、端子間を0.5mm程度離隔し、絶縁性を確保しつつ、近接させている。なお、端子の形状は矩形に限らず、任意の形状とすることができる。
【0053】
このように、本実施形態の照明装置10によれば、半田クラックを抑制すると共に、作業性よく半田接合することのできる照明装置10を提供することができる。
【0054】
また、照明装置10において、LEDモジュール21のサイズは特に限定されるものではないが、サイズ大きくなると、LED基板22の厚さが厚くなる。このため、LEDモジュール21のサイズが大きくなると、LED基板22の光源搭載面と裏面の温度差が無視できなくなる。照明装置10は、LED基板22においてより発熱しやすいLED基板22の光源搭載面から、配線基板5を介して直接熱を逃がす(放熱する)ため、放熱性に優れている。
【0055】
また、照明装置10において、LED基板22および配線基板5の少なくとも一方が、金属基板であることが好ましい。金属基板(金属配線基板)は、放熱性の良い(熱伝導性の良い)プリント配線基板である。一方、配線基板5は、配線機能を有する基板であればよいが、放熱性も有する基板であることが好ましい。このため、少なくとも配線基板5が、金属基板であることがより好ましい。このように、LED基板22および配線基板5の少なくとも一方が、放熱性の高い金属基板から構成されていれば、照明装置10の放熱効果を高めることができる。
【0056】
金属基板としては、図1の配線基板5のようなメタルベース基板であってもよいし、メタルコア基板であってもよい。メタルベース基板は、メタル基板とメタル基板上に、銅箔からなる回路(外層回路)が形成された基板である。一方、メタルコア基板は、基板内部にメタル基板が設けられ、メタル基板の両側が外層基板(外層回路)で挟み込まれた基板である。なお、メタルベース基板およびメタルコア基板いずれも、メタル基板と外層回路との間には絶縁層が形成されており絶縁されている。また、アルミニウムは、扱いやすい、安い、加工しやすい、軽い、熱伝導率が鉄の3倍程度であるという利点がある。従って、金属基板としては、アルミニウムベース基板またはアルミニウムコア基板であることが好ましい。
【0057】
また、照明装置10において、給電用の配線部24a・24bの端子と配線基板5(配線52)との半田接合の方法(照明装置10の製造方法)は特に限定されるものではない。しかし、上述のように、照明装置10では、配線基板5を利用してLEDモジュール21を配線する。このため、半田接合部26の形成には、SMD(Surface Mounted Device)のリフロープロセスを利用することが好ましい。すなわち、配線部24a・24bと配線基板5との半田接合部26は、リフロープロセスによって形成されていることが好ましい。具体的には、LEDモジュール21が実装される配線基板5の裏面に形成された配線52のうち、配線部24a・24bの端部(端子部分)に対応する部分以外をマスキングし、対応する部分にのみ、ソルダペーストを塗布する。次に、LED基板22の光源搭載面に放熱シート4を貼り付ける。続いて、LEDモジュール21を配線基板5に載置した後、リフロー炉で加熱することにより半田付けする。
【0058】
このように、配線部24a・24bと配線基板5とが、リフロープロセスによって半田接合されていれば、手作業での半田接合に比べて、飛躍的に作業効率が向上する。従って、照明装置10の製造コストを削減することができる。また、リフロープロセスによって半田接合する場合、手作業で半田接合する場合に比べて、配線部24a・24bの端子のサイズを大幅に小さくすることもできる。
【0059】
なお、手作業の半田接合の場合、半田接合部26に半田ごての形跡が残るのに対し、リフロープロセスでは、そのような形跡は残らない。このため、リフロープロセスによって半田接合部26を形成したか否かを判別することが可能である。つまり、リフロープロセスによって半田接合された照明装置と、手作業で半田接合された照明装置とは、構成上区別することができる。
【0060】
また、通常のSMDのリフロープロセスを単に適用する場合、給電用の配線部24a・24bだけでなく、LED基板22と配線基板5との間に設けられた放熱シート4も半田付けされることになる。しかし、照明装置10では、配線部24a・24bのみが、リフロープロセスによって半田付けされるようにしている。つまり、放熱シート4は、LED基板22に固着されておらず、LED基板22および配線基板5(銅箔53)に当接しているのみである。
【0061】
なお、特許文献1の照明装置100のように、手作業で半田接合する場合、例えば糸半田(フラックスを含む半田)を用いると、フラックスが飛散し、LEDモジュール21の発光部分に付着する虞がある。このため、照明装置100の信頼性の低下に繋がる。
【0062】
これに対し、本実施形態の照明装置10のように、リフロープロセスによって半田接合部26を形成する場合、リフロー炉で加熱すればよいだけであるため、たとえ糸半田を用いたとしても、フラックスの飛散を防止することができる。従って、信頼性の高い照明装置10を提供することができる。
【0063】
一方、照明装置10では、図5に示すように、LEDモジュール21は、LED基板22の光源搭載面に、放熱シート(第1の放熱部材)4が設けられている。放熱シート4は、照明装置10における主な熱源となる、LED23付近に設けられている。具体的には、放熱シート4は、LED23の周囲に設けられており、LED23、配線部24a・24bおよび絶縁層25a・25bを避けて設けられている。放熱シート4は、LED基板22に当接しているため、LED基板22の表面の熱は、放熱シート4に伝導される。さらに、図1に示すように、放熱シート4は、LED基板22および配線基板5に接している。具体的には、放熱シート4は、LED基板22と配線基板5との間に設けられ、配線52および絶縁層53を介して、ベースメタル51に接している。このため、放熱シート4に伝導された熱を、ベースメタル51(配線基板5)に伝導することができる。従って、照明装置10の放熱効果を高めることができる。
【0064】
なお、照明装置10において、放熱シート4は必須の構成ではない。しかし、放熱シート4を設けることにより、LED基板22のLED23の搭載面で発生した熱を、放熱シート4の面内に効果的に放散させることができる。従って、照明装置10の放熱効果を高めることができる。
【0065】
また、放熱シート4は、シート状に限定されるものではなく、板状であってもよいし、放熱グリスのような半固形状であってもよい。しかし、放熱シート4はシート状であるため、LED基板22および配線基板5に多少の凹凸があったとしても、LED基板22および配線基板5と面接触に近い状態で接触する。従って、より確実に照明装置10の放熱効果を高めることができる。また、放熱シート4にせん断力がかかっても、剥離等の問題はない。一方、板状の放熱部材を設けた場合、放熱部材が厚くなるため、放熱効果が高くなる。
【0066】
また、図1に示すように、照明装置10では、配線基板5は、LED23の光路上に開口部54が形成されている。配線基板5に形成された開口部54は、LED23の光路上に形成されているため、LED23の出射光が開口部54によって遮られない。
【0067】
本実施形態の照明装置10は、以下のような構成とすることもできる。なお、以下では、照明装置10との相違点を中心に説明し、同様の構成については説明を省略する。図6は、本発明の他の実施の一形態に係る照明装置におけるLEDモジュール近傍の断面図である。
【0068】
図6の構成は、LED基板22の裏面に、板状の放熱部材(第2の放熱部材)7が設けられている点が、照明装置10とは異なる。すなわち、図6の構成では、LED基板22の光源搭載面には配線基板5が設けられ、光源搭載面と反対側の面(裏面)には放熱部材7が設けられている。つまり、LED基板22が配線基板5および放熱部材7に挟持された構造となる。これにより、LEDモジュール21で発生した熱が、LED基板22の両面から放熱される。従って、放熱効果のより高い照明装置を実現することができる。なお、放熱部材7は、LED基板22および配線基板5と同様に、放熱性の良い(熱伝導性の良い)金属基板等から構成することができる。
【0069】
また、図6の構成において、開口部54の内壁面55が、反射面になっていることが好ましい。この構成では、光路上に形成された開口部54の内壁面55が、反射面になっている。このため、LED23からの出射光は、開口部54の内壁面55で反射されずに開口部54から出射されるか、または、開口部54の内壁面55で反射されて開口部54から出射される。つまり、LED23から直進する光と、LED23から開口部54の内壁面55に向かう光とが混ざって、開口部54から出射される。これにより、例えば、LED23から開口部54の内壁面55の方向に出射された波長の長い光が、開口部54の内壁面55で反射される。従って、LED23の出射光が混色され、均一な色の光出射を実現することができる。
【0070】
さらに、図6の構成において、配線基板5は、LEDモジュール21の搭載面とは反対側の面51aが反射面になっていてもよい。すなわち、配線基板5における光出射側の面が、反射面になっていてもよい。これにより、反射面に入射した光は、照明装置の光出射方向に反射される。その結果、配線基板5における光出射側の面の反射率が高くなる。従って、照明装置の光利用効率を向上させることができる。
【0071】
なお、上記各反射面は、配線基板5としてアルミニウム基板を用いて鏡面処理したものであってもよいし、別途反射膜を形成してもよい。
【0072】
図7は、本発明の他の実施の一形態に係る照明装置におけるLEDモジュール近傍の断面図であり、(a)は配線基板5を備える図であり、(b)は配線基板5を備えない図である。すなわち、図7の(a)の構成は、配線基板5の開口部54を覆うように(開口部54を跨いで)光学部材6を備える点で、図1の構成とは異なる。一方、図7の(b)の構成は、図7の(a)において、配線基板5を備えずに、光路上に光学部材6を備えた構成である。
【0073】
図7では、光学部材6は、LED23からの光の入射面6aが凸面、出射面6bが平坦面である光学レンズである。このため、図7の(b)では、光学部材6は、LED23に対向する入射面6aの凸面でLEDの光を集光する。そして、平坦な出射面6bから集光された光を出射する。光学部材6の形状は、LED23から横方向(出射面6bに対して垂直方向)に出射された光が、できるだけ光学部材6の出射面6bと空気との界面で全反射させるように設計される。しかし、この場合、LED23の出射光の一部は、光学部材6の出射面6bから出射されず、光学部材6の横方向に漏れてしまう。このため、目的とする方向にLED23の出射光を屈折させることができない。
【0074】
これに対し、図7の(a)のように、配線基板5を備える場合、LED23から横方向(出射面6bに対して垂直方向)に出射された光が、開口部54の内壁面55に向かう。その結果、内壁面55で反射され、光学部材6に入射し、光学部材6から出射される。つまり、LED23の光漏れが抑制される。従って、LED23の光利用効率を高めることができる。特に、内壁面55が反射面になっていれば、この光利用効率を一層高めることができる。さらに、光学部材6の設計に応じて、LED23からの出射光の配光を制御することができる。それゆえ、配光特性が厳格に規定されている道路灯に好適な照明装置を提供することができる。
【0075】
なお、図7では、光学部材6は、入射面6aが凸状であり、出射面6bが平坦になっている。しかし、光学部材6の入射面6aおよび出射面の形状は特に限定されるものではない。光学部材6の入射面6aおよび出射面6bの形状は、必要な出射光の配光に応じて、任意に設定することができる。また、光学部材6の形状や種類は特に限定されるものではない。例えば、光学部材6としては、凸レンズやフレネルレンズ等の各種光学素子を適用することができる。
【0076】
一方、図8は、本発明の他の実施の一形態に係る照明装置10aを示す図であり、LEDモジュール21を複数(12個)備えた照明装置10aの平面図である。図9は、図8の照明装置10aにおけるLEDモジュール21を示す平面図である。図10は、図8の照明装置10aにおける配線基板5aの裏面を示す平面図である。
【0077】
照明装置10は、電球タイプであるため、光量は少なくてよい。このため、照明装置10は、1個のLEDモジュール21を備えていた。しかし、例えば、道路灯は、数万ルーメンの光量が要求される。このように、大光量が必要な場合、図8の照明装置10aのように、LEDモジュール21を複数備えることが好ましい。
【0078】
具体的には、照明装置10aは、配線基板5に12個のLEDモジュール21が実装されている。従って、大光量の照明装置10aを実現することができる。
【0079】
照明装置10aは、例えば、以下のように製造することができる。すなわち、図9のように、基台8上に、12個のLEDモジュール21を互いに離間して均等に配置する。また、LED基板22の光源搭載面に、放熱シート4をセットする。次に、図10に示すように配線基板5aにマスキングをし、配線52aの配線部24a・24bの端部にのみ、ソルダペーストを塗布する。次に、図9に示すLEDモジュール21を実装した基台8をセットする。このとき、LED23が配線基板5aの開口部54に配置されるように位置合わせする。次に、リフロー炉にて加熱し半田付けする。なお、図10において、開口部54が形成される領域近傍にも、銅箔52bが形成されている。銅箔52bは、放熱部材として機能し、LED基板22に半田接合される配線52aとは用途が異なる。
【0080】
なお、道路灯は、配光特性(照射位置・照射量)が厳格に規定されている。このため、照明装置10aを道路灯に適用する場合、上述した配線基板5の開口部54の内壁面55を反射面とする構成、および、開口部54を跨ぐように光学部材6を備える構成の少なくとも一方を組み合わせることが好ましい。これにより、配光制御が容易になる。従って、目的とする配光特性を実現することができる。
【0081】
一方、図11は、本発明の他の実施の一形態に係る照明装置10bの平面図である。照明装置10bも、複数(8個)のLEDモジュール21が配線基板5bに実装されている。ただし、図1の配線基板5および図8の配線基板5aは光路上に開口部54が形成されているのに対し、図12の配線基板5bには開口部は形成されていない点で異なる。配線基板5bは、円形の基板であり、内周部にLEDモジュールの配線部24a・24bが配置されている一方、外縁部にLED23が配置されている。このような構成では、照明装置10bの軽量化と、照明装置10bにおけるデザイン性の向上という2つの効果が得られる。これらの効果について、図12および図13に基づいて説明する。図12および図13は、それぞれ、本発明の他の実施の一形態に係る照明装置10c,10dを示す平面図および断面図であり、(a)は配線基板5c,5dによる配線前、(b)は配線基板5c,5dによる配線後を示している。なお、図12および図13では、説明の簡略化のため、COBタイプのLEDモジュール21が4個、配線基板5c,5dに実装された照明装置10c,10dとしている。
【0082】
図12の照明装置10cは、図11の照明装置10bと同様に、配線基板5cの外周部にLEDモジュール21のLED23が配置されている。一方、図12の照明装置10dは、図8の照明装置10aと同様に、配線基板5dに形成された開口部54内にLEDモジュール21のLED23が配置されている。
【0083】
図12の照明装置10cと図13の照明装置10dとを比較すれば明らかなように、照明装置10cは、配線基板5cおよび放熱部材7(LEDモジュール21の固定部材)のサイズ(表面積)が小さい。従って、照明装置10cは、照明装置10dに比べて、質量の面で有利である。例えば、シャンデリアなどように、多くのLEDモジュール21が必要となる灯具では、1個の照明装置10cあたりの質量が重要となる。従って、軽量化が可能である照明装置10c(照明装置10b)は、シャンデリア等への適用が好適である。
【0084】
一方、照明装置10cは、照明装置10dに比べて、放熱の面では不利になる。しかし、LED基板22を、例えばセラミクス等の放射率(熱伝導率)がよい(1に近い)材料から形成すればよい。これにより、LED基板22内での温度勾配は小さくなる。その結果、LEDモジュール21における発光部(LED23が形成された部分)の裏面が、放熱部材7と接触していなくても、熱放射による放熱と、放熱部材7に接触した部分からの熱伝導とによって、十分に放熱可能である。なお、放熱部材7は、LEDモジュール21側に放熱シートが形成された金属板(アルミニウム板など)であってもよい。
【0085】
一方、図12の照明装置10cは、配線基板5cおよび放熱部材7の外縁部から、LED23(発光部)が露出した構成となっている。さらに、LED基板22の裏面には、放熱部材7が形成されていない。LEDモジュール21のように、COBタイプのLEDデバイスにおいて、LED23が搭載されるLED基板22がセラミクス製である場合、少なからずLED23が発した光の一部が、LED基板22内に入ってしまう。特に、LED23が、出射面側に光を集める反射層をLED23内に持たない一般的なスモールチップ(LEDチップの1種)から形成されている場合、PN接合からは出射側にも反対側にもほぼ同じだけ光が出射される。しかし、セラミクスからなるLED基板22は、金属のように金属結合していないため、金属のように100%表面で光を反射させることはできない。このため、LED基板22の裏面からも光が出射されてしまう。従って、照明装置10cでは、LED23から配線基板5c側(主出射面)へ光を出射させることができるだけでなく、特別な光学系を用いることなくLED基板22の裏面(主出射面と反対側)へも、光を出射させることができる。このように、照明装置10cは、LED基板22の裏面から染み出る光も利用することができるため、光の利用効率が向上すると共に、特殊な配光特性を利用したデザインも可能となる。従って、照明装置10c(照明装置10b)のデザイン性が向上する。
【0086】
なお、本実施形態では、光源としてLED23を備える照明装置10について説明した。しかし、光源はLED23に限定されるものではなく、蛍光体、エレクトロルミネッセンス素子、半導体光源等の各種発光素子であってもよい。また、光源の色は任意に設定すればよい。ただし、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)は、長寿命、低消費電力といった利点を有する。
【0087】
本発明は、上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、本実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
4 放熱シート(第1の放熱部材)
5 配線基板
5a 配線基板
5b 配線基板
5c 配線基板
5d 配線基板
6 光学部材
10 照明装置
10a 照明装置
10b 照明装置
10c 照明装置
10d 照明装置
21 LEDモジュール(光源モジュール)
22 LED基板(光源基板)
23 LED(光源)
24a・24b 配線部(1対の端子)
26 半田接合部
27 電源モジュール(電源回路部)
52 配線
54 開口部
55 内壁面


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源と、光源が搭載される光源基板とを有する光源モジュールと、
該光源モジュールに電力を供給する電源回路部と、
上記光源基板の光源搭載面側に配置され、上記光源モジュールと上記電源回路部とを配線する配線基板とを備える照明装置であって、
上記光源基板には、上記配線基板に半田接合される1対の端子が設けられており、
上記1対の端子は、上記光源基板の光源搭載面の一側部に、互いに近接して設けられていることを特徴とする照明装置。
【請求項2】
上記光源基板の熱膨張率と配線基板との熱膨張率が異なること特徴とする請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
上記配線基板は、上記光源搭載面とは反対側の面が反射面になっていることを特徴とする請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
上記端子と配線基板との半田接合部は、リフロープロセスによって形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項5】
上記光源基板および配線基板の少なくとも一方が、金属基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項6】
上記光源基板と配線基板との間に、上記光源基板および配線基板に当接した第1の放熱部材が設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項7】
上記配線基板は、上記光源の光路上に開口部が形成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の照明装置。
【請求項8】
上記開口部の内壁面が、反射面になっていることを特徴とする請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
上記開口部を覆う光学部材が設けられていることを特徴とする請求項7または8に記載の照明装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−101888(P2013−101888A)
【公開日】平成25年5月23日(2013.5.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−245924(P2011−245924)
【出願日】平成23年11月9日(2011.11.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】