説明

熱処理システム

【課題】一般的な熱処理システムにおいて広く使用可能であり、かつ、降温部で廃棄される熱を可能なかぎり多く回収し有効に再利用することを可能にする熱処理システムを提供する。
【解決手段】熱処理システム1は、ワーク100に対して熱処理を行うように構成される。熱処理システム1は、第1の炉体80、第2の炉体82、ヒートパイプ16、18を備える。第1の炉体80は、ワーク100の温度を所定値まで上昇させる昇温部12を少なくとも有する。第2の炉体82は、ワーク100の温度を所定値まで降下させる降温部14を少なくとも有する。ヒートパイプ16,18は、昇温部12に凝縮部が配置されるとともに降温部14に蒸発部が配置されるように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワークに対して熱処理を行うように構成された熱処理システムに関し、特に廃熱の有効利用が可能な熱処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
燃焼炉や電気炉等の熱処理システムにおいては、熱処理時にワークに供給された熱エネルギーを廃熱時になるべく多く回収することが好ましい。特に現在のように省エネルギー化が重要視されている状況下においては、降温部で廃棄される熱を可能な限り回収し、有効に再利用するための技術が開発されている。
【0003】
例えば、従来技術の中には、リジェネレイティブバーナ燃焼システムを採り入れた熱処理装置が存在する(例えば、特許文献1参照。)。リジェネレイティブバーナ燃焼システムを採り入れた熱処理装置では、一方のバーナが燃焼しているときには、他方のバーナから燃焼排ガスを排気して熱交換器の蓄熱体を加熱するとともにバーナの燃焼と排気とを切換えることによって、燃焼用空気を高い温度まで予熱し、高効率で廃熱回収をしながら燃焼させることが可能になる、とされている。
【特許文献1】特開2001−152244号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述のリジェネレイティブバーナ燃焼システムは、その用途が燃焼炉に限られており、電気炉等の燃焼炉以外の炉に用いることができない。このため、リジェネレイティブバーナ燃焼システムは、一般的な熱処理装置において広く使用可能な技術にはなり得ていないと言える。
【0005】
この発明の目的は、一般的な熱処理システムにおいて広く使用可能であり、かつ、降温部で廃棄される熱を可能なかぎり多く回収し有効に再利用することを可能にする熱処理システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明に係る熱処理システムは、ワークに対して熱処理を行うように構成される。この熱処理システムは、第1の炉体、第2の炉体、および熱輸送手段を備える。第1の炉体は、ワークの温度を所定値まで上昇させる昇温部を少なくとも有する。第2の炉体は、ワークの温度を所定値まで降下させる降温部を少なくとも有する。
【0007】
第1の炉体および第2の炉体は、連続熱処理炉であっても良いし、バッチ炉であっても良い。この発明に係る熱処理システムを連続熱処理装置に適用する場合には、第1の炉体および第2の炉体は、異なる2つの熱処理装置に属するものであっても良いし、リターン搬送経路を有する同一の熱処理装置に属するものであっても良い。
【0008】
熱輸送手段は、昇温部に凝縮部が配置されるとともに降温部に蒸発部が配置されるように構成されたヒートパイプを少なくとも有する。
【0009】
この構成においては、ヒートパイプの蒸発部から降温部の熱が吸収され、吸収された熱が昇温部に配置された凝縮部までヒートパイプを介して輸送される。つまり、降温部におけるワークの徐冷または冷却時にワークが放出する熱をヒートパイプが吸収し、吸収された熱が昇温部における加熱または予熱時に放出され、ワークの昇温に必要な熱エネルギーの一部として利用される。この結果、降温部にて回収された熱を昇温部において有効的に利用することが可能になる。
【0010】
昇温部においてワークを所定温度まで上昇させるタイミングと、降温部においてワークを所定温度まで降下させるタイミングとがずれることを想定すると、熱輸送手段が蓄熱材を有し、一定時間だけ熱を蓄積できるようにすることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、一般的な熱処理システムにおいて広く使用可能であり、かつ、降温部で廃棄される熱を可能なかぎり多く回収し有効に再利用することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
図1(A)および図1(B)を用いて本発明の第1の実施形態に係る熱処理システム1を説明する。熱処理システム1は、第1の炉体80および第2の炉体82をワーク搬送方向に直交する方向、ここでは上下方向に近接配置して構成される。第1の炉体80は、ワーク100の温度を所定値まで上昇させる昇温部12を内部に有する。第2の炉体82は、ワーク100の温度を所定値まで降下させる降温部14を内部に有する。
【0013】
第1の炉体80では、図1(A)の紙面に直交する方向であって紙面奥方向にワーク100が搬送されるように構成される。一方で、第2の炉体82では、図1(A)の紙面に直交する方向であって紙面手前方向にワーク100が搬送されるように構成される。要するに、この実施形態では、図1(B)の矢印98、96に示すように、第1の炉体80におけるワーク100の搬送方向と第2の炉体82におけるワーク100の搬送方向とは逆向きにされている。ただし、ワーク100の搬送方向はこれに限定されるものではない。また、この実施形態では、ワーク100の搬送手段として複数のローラ(図示せず)を用いているが、ローラ以外の搬送手段を用いることも可能である。
【0014】
熱処理システム1はさらに、複数のヒートパイプ16、18を備える。ヒートパイプ16、18は、ワークの搬送経路を挟んで両側に複数配置される。ヒートパイプ16は、その凝縮部16Aが第1の炉体80の昇温部12に配置され、その蒸発部16Bが第2の炉体82の降温部14に配置される。同様に、ヒートパイプ18は、その凝縮部18Aが第1の炉体80の昇温部12に配置され、その蒸発部18Bが第2の炉体82の降温部14に配置される。ヒートパイプ16、18は、凝縮部16A、18Aおよび蒸発部16B、18Bの表面に放射吸収効率を高くする黒体処理を施すことが好ましいため、この実施形態では、ヒートパイプ16、18に黒体処理を施している。ただし、ヒートパイプ16、18の熱伝達を促進させる手法は、黒体処理等の高放射率コーティングに限定されるものではなく、フィンを用いることも可能である。
【0015】
ヒートパイプ16、18は、外部に露出する部分を断熱材で覆うことが好ましい。このため、この実施形態では、ヒートパイプ16、18に断熱材90を取り付けている。なお、この実施形態では、ヒートパイプ16、18および断熱材90が本発明の熱輸送手段に対応する。
【0016】
熱処理システム1は、昇温部12に、熱源となるヒータ(図示せず)と、ヒートパイプ16の凝縮部16Aと、ヒートパイプ18の凝縮部18Aとを配置し、昇温部12の温度検知結果に基づきヒータの出力を制御するように構成される。
【0017】
この実施形態の構成によれば、熱交換効率が高いヒートパイプ16、18を利用して熱交換を行うことが可能である。また、連続熱処理炉の降温部においてワークが放出する熱を吸収し、昇温部まで輸送し、昇温部においてワークの昇温に必要な熱エネルギーの一部として利用することが可能である。ヒートパイプ16、18は可動部を含まない部材であり、炉への設置も比較的容易に行うことができる。このため、簡単な構成で、従来は廃棄せざるを得なかったワーク100や炉体80、82自身のもつ熱エネルギーを有効に回収することが可能となる。さらに、ヒートパイプ16、18は、作動液体の種類を適宜選択することによって、広範囲の使用温度(−271〜2300℃)を享受することが可能になる。なお、ヒートパイプ16、18の作動液体の種類は作動温度領域と効率とに配慮し、設置箇所にとって最適なものを適宜選定することが可能である。
【0018】
図2を用いて、第2の実施形態に係る熱処理システム2を説明する。熱処理システム2では、昇温部122および降温部142が横方向に並ぶように配置されている。このため、ヒートパイプ162、182は水平方向に沿って配置されている。
【0019】
このように、この発明の熱処理システムは、炉体を縦2段に配置した場合と同様に、炉体を横2列に配置する場合であっても、従来は廃棄せざるを得なかったワーク100や炉体80、82自身のもつ熱エネルギーを有効に回収することが可能となる。
【0020】
図3を用いて、第3の実施形態に係る熱処理システム3を説明する。熱処理システム3では、第1の炉体80および第2の炉体82を上下2段に併設するとともに、熱流方向の熱の分布を相殺できるようにヒートパイプ164、184を配置している。この結果、昇温部124および降温部144をより均温化し易くなる。
【0021】
図4(A)および図4(B)を用いて、第4の実施形態に係る熱処理システム4を説明する。熱処理システム4では、図4(A)に示すように、第1の炉体80および第2の炉体82を左右2列に併設するとともに、熱流方向の熱の分布を相殺できるようにヒートパイプ166、186を配置している。この結果、昇温部126および降温部146をより均温化し易くなる。また、図4(B)に示すように、ヒートパイプ166、186を矢印94に示すワーク搬送方向において交互に配置すると、昇温部126および降温部146をさらに均温化し易くなる。
【0022】
図5を用いて、第5の実施形態に係る熱処理システム5を説明する。熱処理システム5では、第1のバッチ炉22および第2のバッチ炉24によって構成される。また、熱処理システム5では、上述の第1〜第4の実施形態と熱輸送手段の構成を変えている。具体的には、第5の実施形態では、熱輸送手段として蓄熱材85、86、87、第1のヒートパイプ26、30、34、および第2のヒートパイプ28、32、36を用いている。蓄熱材85、86、87は、第1のバッチ炉22および第2のバッチ炉24における昇温と降温のタイミングのずれを吸収するために設けられており、廃熱をバッファする役割を果たす。蓄熱材85、86、87は、図示しない断熱材によって覆われている。
【0023】
第1のヒートパイプ26、30、34は、第1のバッチ炉22に蒸発部が配置されるとともに蓄熱材85、86、87に凝縮部が配置される。第2のヒートパイプ28、32、36は、蓄熱材85、86、87に蒸発部が配置されるとともに第2のバッチ炉24に凝縮部が配置されるように構成される。第1のヒートパイプ26、30、34はそれぞれ、蒸発部から凝縮部への熱の輸送を選択的に遮断可能なバルブ26、30、34を備える。また、第2のヒートパイプ28、32、36はそれぞれ、蒸発部から凝縮部への熱の輸送を選択的に遮断可能なバルブ44、46、48を備える。第1のヒートパイプ26、30、34および第2のヒートパイプ28、32、36はそれぞれ、外部に露出する部分が図示しない断熱材によって覆われている。
【0024】
熱処理システム5では、第1のバッチ炉22および第2のバッチ炉24が交互にプログラム運転するように構成される。
【0025】
ここで、第1のバッチ炉22を約950℃から約850℃まで降温する際の熱を第2のバッチ炉において利用する例を説明する。第1のバッチ炉22が、例えば、約950℃から降温し始める時、バルブ38のみを開けるとともに他のバルブ(40、42、44、46、48)を閉じることにより、第1のバッチ炉22から第1のヒートパイプ26を介して蓄熱材85に熱を輸送する。この結果、約950℃からの降温に伴って廃熱による熱が蓄熱材85に蓄熱される。
【0026】
続いて、第1のバッチ炉22が第1の温度(例えば、915℃とする。)まで降温した時、バルブ40のみを開けるとともに他のバルブ(38、42、44、46、48)を閉じることにより、第1のバッチ炉22から第1のヒートパイプ30を介して蓄熱材86に熱を輸送する。この結果、第1の温度からの降温に伴って廃熱による熱が蓄熱材86に蓄熱される。
【0027】
続いて、第1のバッチ炉22が第2の温度(例えば、880℃とする。)まで降温した時、バルブ42のみを開けるとともに他のバルブ(38、40、44、46、48)を閉じることにより、第1のバッチ炉22から第1のヒートパイプ34を介して蓄熱材87に熱を輸送する。この結果、第2の温度から約850℃までの降温に伴って廃熱による熱が蓄熱材87に蓄熱される。
【0028】
続いて、第2のバッチ炉24を昇温させる手順を説明する。第2のバッチ炉24がワークの昇温過程において第3の温度(例えば、約800℃とする。)に達した時、バルブ48のみを開くとともに他のバルブ(38、40、42、44、46)を閉じることによって蓄熱材87の熱が第2のヒートパイプ36を介して第2のバッチ炉24に輸送される。この結果、第2の温度から約850℃までの温度域で回収された廃熱からの蓄熱による熱が蓄熱材87から第2のバッチ炉24に移動する。
【0029】
第2のバッチ炉24が第3の温度から第4の温度に昇温する時、バルブ46を開くとともに他のバルブ(38、40、42、44、48)を閉じることによって、蓄熱材86の熱が第2のヒートパイプ32を介して第2のバッチ炉24に輸送される。この結果、第1の温度から第2の温度までの温度域で回収された廃熱からの蓄熱による熱が蓄熱材86から第2のバッチ炉24に移動する。
【0030】
第2のバッチ炉24が第4の温度から第5の温度に昇温する時、バルブ44を開くとともに他のバルブ(38、40、42、46、48)を閉じることによって、蓄熱材85の熱が第2のヒートパイプ28を介して第2のバッチ炉24に輸送される。この結果、約950℃から第1の温度までの温度域で回収された廃熱からの蓄熱による熱が蓄熱材85から第2のバッチ炉24に移動する。
【0031】
以上のように、第1のバッチ炉22を950℃から850℃まで降温する際の炉体やワーク100からの放熱が、第2のバッチ炉24において昇温過程にあるワークおよび炉体内部の加熱手段の一部として利用される。
【0032】
この実施形態では、熱輸送手段が3つ設けられているが、熱輸送手段の数は適宜増減させることが可能である。この実施形態において、熱輸送手段や蓄熱材を複数設けた理由は、蓄熱温度を段階的にすることによって作動温度に応じて熱輸送の効率や蓄熱効率をできるだけ高くなるようにしエネルギー回収効率を向上させるためである。熱輸送手段を複数設けることによって、第1のバッチ炉22から第2のバッチ炉24に移動する熱をより多くすることができる。ただし、この発明を実施するに際して熱輸送手段を複数設けることは必須要件ではなく、単一の熱輸送手段および蓄熱材によっても本発明を実施することが可能である。
【0033】
この実施形態の構成によれば、第1のバッチ炉22における降温と第2のバッチ炉24における昇温とのタイミングがずれても、中間部の蓄熱材85、86、87で廃熱をバッファでき、廃熱を有効に利用することが可能なる。また、この実施形態では、バッチ炉について説明したが、熱輸送手段の一部に蓄熱材を用いる構成は、連続熱処理炉においても適切に利用することが可能である。
【0034】
図6を用いて、第6の実施形態に係る熱処理システム6を説明する。熱処理システム6の基本的構成は、上述の熱処理システム5と同様であるので、ここでは説明を省略する。熱処理システム6では、多方向切替バルブ70、72を用いている点が熱処理システム5と相違する。
【0035】
多方向切替バルブ70は、熱輸送のオン/オフ切替機能に加えて、ヒートパイプ50を介して輸送される熱の輸送先をヒートパイプ52、54、58のいずれかに選択的に切り換えることが可能である。また、多方向切替バルブ72は、熱輸送のオン/オフ切替機能に加えて、ヒートパイプ68に熱を輸送する輸送元をヒートパイプ60、62、66のいずれかに選択的に切り換えることが可能である。
【0036】
この実施形態では、多方向切替バルブ70、72を適宜切替制御することによって、上述の第5の実施形態に係る熱処理システム5と同様の作用効果を奏することが可能になる。
【0037】
上述の熱処理システム5および6について、第1のバッチ炉(22、222)から第2のバッチ炉(24、242)に熱を輸送する例を説明したが、第2のバッチ炉(24、242)から第1のバッチ炉(22、222)にも熱を輸送できるように熱輸送手段を構成することが好ましい。その理由は、第1のバッチ炉(22、222)および第2のバッチ炉(24、242)が交互運転する場合を想定すると、両方向に熱の輸送が可能な構成を備えていた方が廃熱回収の観点から有利だからである。両方向に熱の輸送を行うためには、原則として、第1のバッチ炉(22、222)から第2のバッチ炉(24、242)に熱を輸送する熱輸送手段と、第2のバッチ炉(24、242)から第1のバッチ炉(22、222)に熱を輸送する熱輸送手段とからなる2組の熱輸送手段を設けると良い。
【0038】
ただし、この発明において、用いられるヒートパイプの蒸発部と凝縮部とは必ずしも固定的であることを要さず、構造的に両者を区別できないタイプのヒートパイプを利用することが可能である場合には、作動温度条件によりヒートパイプの蒸発部と濃縮部とが入れ替わる。このように構造的に蒸発部と凝縮部とを区別できないタイプのヒートパイプを利用する場合には、一組の熱輸送手段により、両方向に熱の輸送を行うことが可能となる。
【0039】
上述の実施形態の説明は、すべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上述の実施形態ではなく、特許請求の範囲によって示される。さらに、本発明の範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】第1の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【図2】第2の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【図3】第3の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【図4】第4の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【図5】第5の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【図6】第6の実施形態に係る熱処理システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
【0041】
1〜−熱処理システム
12−昇温部
14−降温部
16、18−ヒートパイプ
80−第1の炉体
82−第2の炉体
100−ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークに対して熱処理を行うように構成された熱処理システムであって、
ワークの温度を所定値まで上昇させる昇温部を少なくとも有する第1の炉体と、
ワークの温度を所定値まで降下させる降温部を少なくとも有する第2の炉体と、
前記昇温部に凝縮部が配置されるとともに前記降温部に蒸発部が配置されるように構成されたヒートパイプを少なくとも有する熱輸送手段と、
を備えた熱処理システム。
【請求項2】
前記熱輸送手段は、
蓄熱材と、
前記蓄熱材に凝縮部が配置されるとともに前記降温部に蒸発部が配置されるように構成された第1のヒートパイプと
前記昇温部に凝縮部が配置されるとともに前記蓄熱材に蒸発部が配置された第2のヒートパイプと、
を備えた請求項1に記載の熱処理システム。
【請求項3】
前記第1のヒートパイプおよび前記第2のヒートパイプは、蒸発部から凝縮部への熱の輸送を選択的に遮断可能なバルブを備えた請求項2に記載の熱処理システム。
【請求項4】
搬送されるワークに対して連続熱処理を行うように構成されており、
前記第1の炉体と前記第2の炉体とはワークの搬送方向に直交する方向に並んで配置され、かつ、前記昇温部と前記降温部とが近接配置された請求項1〜3のいずれか1項に記載の熱処理システム。
【請求項5】
前記第1の炉体および前記第2の炉体は、ワークの搬送方向が互いに逆向きになるように構成された請求項4に記載の熱処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−179861(P2009−179861A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−20967(P2008−20967)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(000167200)光洋サーモシステム株式会社 (180)